2011年1月9日の朝日新聞朝刊の1面です。
感動の記事を見つけました。
年末から元旦にかけ国道9号線特に鳥取の方で大雪だったのは、
ニュースにも出ましたが、その記事が出ております。
ちょっと抜粋させていただきます。(本当は、全文載せればいいのだが)
元旦の朝、日本海を望む鳥取県琴浦町で看板工房を営む祇園和康さん(79)は、
何時もと同じ午前6時前に目を覚ました。大みそかから降り続いた雪は、
もう腰の高さまで積もっていた。
(中略)
トントントン。入口のサッシをたたく音がする。開けると、50歳ぐらいの女性が
真っ青な顔で立っていた。
「すみませんが、トイレを貸してもらえませんか」
聞けば、路地の50メートルほどにある国道9号線で、車が立ち往生しているという。
ポツリとともった明かりを見つけ、すがる思いでひざ上までの雪の中を訪ねてきたのだ。
(中略)
祇園さん一家にとって、看板作りはお手の物。すぐ1メートル四方ほどのベニヤ板に
赤いテープで「トイレ→」と書いた看板をつくり、国道と自宅前にたてかけた。
次々と人がやってきた。
(中略)
パン屋を営む小谷裕之さんは午前6時半、入っている消防団から電話でおこされた。
国道に出て1台ずつ窓をノックしてまわった。空腹をあめ玉でしのぐ子がいた。
ガソリンが十分になく、暖房をつけられない車もあった。
母美登里さんに電話した。「ありったけの米を炊いてくれ」。公民館から大きな釜を
二つ借り、自宅にあった1俵半を全部炊いた。
近所の女性に役場に集まってもらっておにぎりをつくった。
疲れをとってもらおうと、塩を少し多めにした。
パンを運ぶトレーで、おにぎりを配り歩いた。汗だくになった。一度着替え、夕方まで
かけて配り終えた。「目の前に困ってる人がいたから・・・・・。お互い様じゃけね」
(中略)
「琴浦そんな土地柄です」と、国道沿いでまんじゅうてんを営み、自らまんじゅう1200個
を配った山本浩一さん(53)は言う。
(中略)
祇園さんは、渋滞に気づきのが遅れたのを少し悔やんでいる。「昔は雪が降ればすぐに
近所で雪かきを分担した。最近は行政に除雪車を頼むけれど、ふだん連絡をとりあっていれば、お前は米、お前は漬物を用意しろ、ともっとうまく助け合えたかな」
鳥取には、9日ひるすぎからまた雪かあめがふるという。
(佐々木学、下地毅)2011年1月9日の朝日新聞朝刊より
ちょうどこのころ兵庫県北部国道9号線沿いにいた私には
人ごとではなく感動の記事となった。
鳥取、島根の方々の人の良いことは、知っている 3年前に行ったが
また、行きたくなる
琴浦のかたがた おつかれさまでした。