H.M.スカイさんが投稿した赤坂 多に川(東京/赤坂)の口コミ詳細

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赤坂 多に川溜池山王、赤坂、国会議事堂前/日本料理

1

  • 昼の点数:3.8

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 3.8
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 3.8
      • |CP 3.8
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/12 訪問

  • 昼の点数:3.8

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.8
    • | CP3.8
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

記憶に残る名店の女将。

久々に溜池山王まで足を延ばすとなれば、未知なる店を訪問したいもの。
今回はあまたある候補の中から、名店との呼び声が高い「赤坂 多に川」に狙いを定める。

当日の電話予約が必須との情報を受け、遅ればせながら開店30分前の11時に電話する。
電話口の女将さんから丁寧な案内を受け、なんとか12:40に席を確保。
さすがに早い時間帯は埋まってたけど、予約できただけでもよしとしよう。

地図を頼りにやってくると、あの名店「まさむね」のすぐそば。
というか、「とんかつ 赤坂 水野」が入ってるおなじみの建物だ。
敷居が高そうで、足を踏み入れる勇気が出なかった店だと思い出した。

入口の扉には張り紙があり、なんと12月26日をもって閉店するという。
理由は「建物の老朽化による立ち退き」。
まさかの告知に驚くとともに、今日来られてよかったと改めて感じる。

5分前に入店したものの、割烹着姿の女将さんから快く迎えられ、カウンター席に案内される。
ランチメニューは潔く1つだけだから、改めて注文するまでもなく、ただ席につく。
隣の席に荷物を置かせてもらえるのがありがたい。

先客は6組で、テーブル席は満席。
女性客で占められた店内は、格調高くも親しみやすい雰囲気。

ほどなくして、あったかいおしぼりと麦茶が運ばれてくる。  

接客、電話応対、料理の配膳まで女将さんが一人で切り盛り。
奥の厨房には板前さんがいるみたいだけど、あくまで表舞台で立ち回るのは女将さん。
そのこなれた動きが鮮やかで華がある。

見えないところで着々と料理が整えられてたらしく、思った以上に手早く配膳。
着席してから5、6分だろうか。

今週の献立は、刺身(マグロの黄身じょうゆ)、魚料理(サワラの幽庵焼き)、黒豚だしシャブ、小鉢、ご飯、味噌汁、香の物、甘味という構成。
「今週の」とあるものの、先行レビューを見る限り、ここ1、2か月は同じ内容のようだ。

何から手をつければいいのか迷いつつ、まずはフタを開けたばかりで湯気の立ってる味噌汁をひと口。
うん、おいしい。
濃厚な赤だしに、具はしじみと三つ葉。
一風変わった味噌の風味があり、上々の滑り出し。

続いてはサワラの幽庵焼き。
それほど柑橘は感じられないものの、身はふっくらと焼き上げながら皮目をパリっとさせ、香ばしくておいしい。
付け合わせのほうれん草とキクラゲのナムル的なものも脇役以上の働きを見せる。

マグロの黄身じょうゆは、わさびと黄身を和えた醤油が柔らかなマグロの身を引き立たせる。
これも文句なし。

黒豚だしシャブは、脂ののった豚肉に豆もやしと水菜がたっぷりあしらわれ、この御膳の主役を担う存在感がある。
汁ごと口に運ぶと、出汁の風味が心地よく広がる。

小鉢はお盆の自家製豆腐は、さりげなく味付けされてておいしい。
ただ、柔らかくて箸ですくうのが少々厳しく、結局、小鉢を持ち上げてかき込んでしまった。

それから、なんといってもご飯。
つややかでふっくらと炊かれたご飯はまさに絶品。
あまりにもおいしくて、半分程度をおかわりするつもりが、ご飯を食べたいがために1杯分をおかわりしてしまった。
しかも無料というのがうれしい。

しっかりと漬かった大根ときゅうりのぬか漬けも、おいしいご飯を盛り立てる。
絶品料理を堪能しながら、和の風情あふれる上質な空間に浸る至福のひととき。

一方、カウンター席の正面では、女将さんがしなやかな手つきでコンロの上の土鍋に豚肉をくぐらせる。
食事を終えた客には現金払いに1人1人対応したり、料理と会計の間隙を縫っては空いた席の片付けに入ったり、時には料理の真っ最中にかかってくる電話に出たりと、女将さんはまったく休む間もない様子。
初見でもこの女将さんが店の顔であり、人気の理由であり、名声を築いてきた張本人だということがわかる。

デザートはグレープフルーツの小さなゼリー。
果肉をあわせた食感と爽快な甘酸っぱさが感じられる一品で、口直しにぴったり。
最後までひたすらおいしいランチだった。

前評判に違わない高いパフォーマンスですべての客を魅了する「赤坂 多に川」。
これほどの名店があと10日で営業を終えてしまうのは残念でならないけど、今回たまたま訪問機会に恵まれた幸運を感謝したい。
「19年間、お疲れさまでした」という気持ちで店を後にした。

[2025.12.16訪問]

2025/12/19 更新

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