この口コミは、イラマチ男タコ蔵さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数:4.8
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料理・味 -
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こんな店に出会えたこと自体が奇跡で、ただただ、感謝しかない。
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2026/01/26 更新
ここ数年で、焼鳥は少し偉くなりすぎた。
価格はいつの間にか何倍にも跳ね上がり、
気づけばおまかせコースが当たり前の顔をして席を占拠している。
経験の浅さを隠すように、
やたらと語られる“火入れ”という言葉。
看板代わりに乱用されるブランド鶏の名前。
だが本来、焼鳥は天麩羅と並ぶほど
純粋に技術へ依存する料理だと思っている。
その事実を気にする客は、正直ごくわずかだ。
けれど焼鳥というものは、
一度足を踏み入れたらゴールの見えない迷路で、
知れば知るほど、安易な言葉や値段設定が透けて見える。
資本家が利鞘を求め、浅い経験の職人を雇い、
同じような店を量産する東京の焼鳥界隈。
その喧騒の中で頭ひとつ、静かに抜けているのが白山の八巻だ。
ここはアラカルトのみ。
予約も取れる。
客層は地場の常連が中心の、きちんと息をしている家族経営。
一人三万、四万が当たり前になった
東京焼鳥ジャングルの中で、この価格は異様ですらある。
誇張ではなく、本当に腰を抜かすほど“正直”だ。
温度のある接客とは裏腹に、親方は仕込みから焼きまでをほぼ一人で、淡々と、
それでいて高次元の技術で完遂している。
派手さはない。
だが、焼鳥を一周、いや、何周も食べ歩いた人間ほどこの店の凄みは骨に染みる。
理屈じゃない。
積み重ねた時間と、
削ぎ落とされた所作だけが残る焼き。
親方、どうかいつまでもお元気で。
こんな店に出会えたこと自体が奇跡で、
ただただ、感謝しかない。