jazzymasaさんのマイ★ベストレストラン 2012

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

鳥重 (渋谷、神泉、明治神宮前 / 焼き鳥)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2012/12訪問 2013/01/08

ありがとう。

【本日の独り言】

目に涙が。

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12/12 再訪問

2012年、最後のレビューはこのお店と決めていた。
この鳥重というお店、お母さんという女性と出会えたことは、とても幸せなことだった。
語り尽くせない思い出がある。
「ありがとう、お母さん」
シンプルにそう最後に伝えた。

素晴らしい思い出、一生忘れない。
本当にありがとうございました。

12/05 再訪問

いつも美味しいレバ刺しのベストな時期はもうすぐそこです。

12/01 再訪問

今年初めての訪問。
新年のご挨拶は今年で何度目だろうか。

この日のレバは冬にも関わらず、状態がかなり良かった。
濃厚さ、ひんやりとした温度。

今年も宜しくお願いします。

11/10 再訪問

前回が今年最後の訪問のはずだったが、急遽お誘い頂き、本当に今年最後の訪問で伺った。
来年は多少変更があるものの、営業は続けられる。
そして、鳥重を歴史の1ページに残すだろう素敵なものも近々世の中にお披露目される予定。
来年の楽しみがまた増えた。

11/09 再訪問

今年最後の訪問は例年と比べても早い9月となった。
当日は渋谷のんべい横町60周年記念のイベントが行われており、オリジナルの升にのんべい横町特製の日本酒も振る舞われた。
お会計が終了したのは午前1時前。

来年の予約をして、今年の鳥重を締めくくった。
体に無理のないように営業されて欲しいと思う。
今年もありがとうございました。

11/07 再訪問

レバ刺しに関しては、先月の方がより濃厚だった。
やはり個体差があるんだと思う。
今回初めて皮をタレで注文してみた。
山椒を散らして食べると、甘いタレと山椒の香りがさらに美味しさを倍増させてくれた。

お母さん、仕事を終えて家に帰り着くのは、毎晩午前3時らしい。
焼き場の前の体感温度はかなりのものだと思う。
お体には十分気をつけて頂きたいと思った。

11/03 再訪問

地震の後、初めての訪問。
地震当日もお店、そしてお母さんのことを心配していたが。当日も休まず営業されていたらしい。
さすがに18時の回は皆さん来られなかったとのことだったけれど、お母さんは「お客さんが来られる可能性があるのに休むわけには行きません」といつもの通り、開店一時間前から炭で火を起こしていたらしい。
いずれにせよ、ご無事で何よりだった。

今回、初めてぐりぐりを頂いた。
軟骨についている肉の部分。
これが美味しかった。

11/01 再訪問

今年初めての訪問。
同席した皆さんも常連の方々ばかりで、お母さんから「今年もよろしくお願い致します。」との言葉で始まりました。

今回は最終回の21時半。久しぶりにこの時間帯になった。
21時半と言えども、スタートは前のお客さんの絡みで22時ちょっと過ぎにスタート。

この日は正肉、ささみ、軟骨に刺身ミックス。
レバ刺しはお母さんがこの時期は一番水っぽくて、申し訳ありませんと一言。
確かにここのレバ刺しを食べて、舌が肥えてきたせいか、やはり水っぽさを感じ、甘みもいつものものと全く違うものだった。
写真も9月のものと比べても色が全く違う。
正直、かなり贅沢なことを言っていると思う。

そして、この日は隣の常連さんから良い情報を聞いた。
前から名前の分からなかった軟骨部分の部位の串の名前がついに分かった。
その名も”ぐりぐり”。
”ぐりぐり”とは膝軟骨の間の肉みたいな事を言っていた。あまり多く取れない部位なので、ほとんどないとのこと。
なので、かなりレアな串になるかと思う。

食べ終わったのは、夜中の0時20分近く。
最近は、最終回はいつもこのぐらいの時間らしい。
この時間から片付けを考えると、ご高齢のおかあさんにとっては、結構お体に堪えるのではないかと思ってしまった。
お体には十分気をつけて欲しいと思う。

次回は今月末。
ぜひ、”ぐりぐり”を食べてみたい。

10/11 再訪問

今回は2010年最後の訪問。
最近は昔と比べ、やはり予約がとりにくくなっているのは事実。
訪問頻度も昔より少なくなった。

本日は、珍しくお母さんが刺身を出すのを忘れていて、焼きが全て終了した最後に登場というハプニング。
しかし、失敗してもお母さんは笑顔と饒舌トークで乗り切る。
この辺りのお母さんの人柄が僕は大好きだ。

最後にお母さんには、「良いお年をお迎えください」とちょっと早いご挨拶をして、2010年を締めくくった。

10/09 再訪問

半年以上ぶりの訪問。
今年は猛暑なので、レバ刺しの甘みが例年以上に長く続いているみたい。
お母さんいわく、今年は多分10月ぐらいまでレバ刺しは水っぽくならなく、甘みの深いものを食べれそうとのこと。
レバ刺しの写真を見返してみると、鳥自体の個体差からくるものも当然あるけど、季節によって色目にも変化があることが分かりました。

10/02 再訪問

約半年ぶり。今年もお母さんは元気で何よりです。
恒例の新年のご挨拶を丁寧にして頂き、こちらこそ「今年も宜しくお願いします」と挨拶させて頂きました。

この日の収穫は、今まで知らなかったメニューは存在していたこと。
名前は忘れましたが(お母さん特有の命名のため。。)、ナンコツのつなぎの部分らしいです。
なんかヘンテコな名前だったとは記憶しているのですが。。
常連さんの裏メニュー的なものなんでしょう。

次回は注文してみたいと思います。

09/06 再訪問

ちょうど一年ぶりの訪問。

思い起こせば一年前の訪問時は、このお店の最大の魅力であるレバ刺しがもう入らなくなるかもとお母さんが言っていた。
そしてその後一時期レバ刺しの提供は控えていたみたいだが、そのレバ刺しも見事に復活していました。

ただでさえ今日は外も蒸し暑かったですが、店内は例のごとくぎゅうぎゅう詰め状態でお店の中も蒸し暑いですが、これもこのお店の魅力。

さて、今日は串ものは柔らかいモツ、ハツ、正肉、追加で合鴨を注文。
手羽先を久しぶりに食べようと思ったのですが、今日はお母さんが忙しそうだったので、次回にしてといわれました。ここはお母さんにあくまで従います。

そして刺身はレバーとささみのミックスで。

瓶ビール2本にワインで今日も結構飲みました。
刺身は最高です。濃厚すぎます。都内ではCPを考えれば確実にナンバー1です。

ちなみに今日のお会計は二人で割引してくれて、4000円でした。
一人2000円の破格です。ありがとうお母さん。

あと2年間悔いの残らないように食べます。

08/06

渋谷ののんべえ横町のお店。

もう10回くらい訪れていると思います。
今日は最終回の九時半からの予約。

いつも、はじまりを知らせる
「では、はじめさせていただきます。」
というお母さんの言葉が個人的に好きです。

今日はやわらかいモツ(塩)、ハツ、しっぽ(ぼんじり)、合鴨、ミックス刺身(ささみ、レバ)を注文。

瓶ビールで乾杯をして、おろしを口にしているとモツが焼き上がりました。
ほんのり半生のモツは甘みがあり、口の中でとろけてとても好きです。

次にハツ。
ここのハツは、噛むと中からジューシーな旨味が出てきます。
一本の串が大きいため食べこたえもあります。

ここで、ささみとレバ刺し。
ここのレバ刺しは今のところナンバー1だと思っています。
いつもごま油をもらうのですが、これがレバ刺しにはやはり良く合います。

夏が一番レバ刺しは甘みがあり、美味しいのですが、お母さんの話に寄ると、今年の夏のお盆以降はレバが入らないかもということ。
燃料高の問題が関係しているという話でした。
心配です。。。
でも、お母さんのコネクションがなんとかしてくれることを祈ります。

ちなみに今日始めて知りましたが、レバ、ささみ、砂肝は鳥取の大山から仕入れているみたいです。福島の鳥も昔は試してみたということですが、最終的に満足できたのは鳥取のものだったみたいです。
しかし、その中でも水っぽいレバはお店では使わないというこだわりを披露されていました。
そこまでのこだわりがあるからこそ、この上質なレバを提供することができるのでしょう。

合鴨は築地から仕入れているということです。

しっぽ(ぼんじり)はなにげに初めて注文し明日が、そこそこでした。

軟骨を隣の人が注文していて、初めて軟骨がこの店にあることを知りました。
次回は注文したいと思います。

最後に合鴨。
ここではいつも正肉ではなく、合鴨を注文します。
鴨の旨味を十分に感じることのできる一品です。

最後はおしんこと鳥スープで心もほっとします。

お会計は、二人で3400円。
いつもどういう内訳なのか気になります。
お母さんの人柄も含め倍の値段を払っても全然惜しくはないというのが毎回の本心です。

あと三年で60周年みたいです。

お母さんも60年は続けることが当初の目標だったと仰っていました。

いつまでも続けてほしいものです。

渋谷でほっとできる素晴らしいお店だと思います。

  • おろし
  • やわらかいモツ(タレ)
  • 心臓

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2位

ビンゴ (広尾、表参道 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2016/04訪問 2016/08/12

静かに語る極上イタリアン

【本日の独り言】

自分の中での店名は「小料理 小林」

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16/07 再訪問

天然鮎の炭火焼を食べに訪問。
ビンゴで鮎を食べたのは、なんと8年ぶり。
今回は長良川の天然鮎。
鮎の焼き方について、小林さんは「きれいに焼くのではなく、身と内臓をおいしく食べてもらうために、強火の炭火で一気に焼く」とのこと。
こんがりパリッと焼けた皮目の中の身はふんわり、そしてしっとりとしていて、鮎の繊細な身の旨さや鼻に抜ける香りが閉じ込められています。
一本だけではなく、二、三本食べたくなります。
夏にもう一度食べに行きたい!という衝動に駆られてしまいます。

そして、奥様が料理の説明の際、この日は新鮮な豚の内臓が入ったとのこと!
念願のビンゴでの内臓。内臓好きにとっては嬉しすぎる。
部位は腎臓でレバーに少し似た食感で、初小林さんの内臓に至福のひととき。

一度、ビンゴで内臓中心のコースを食べてみたいのが、夢です。

16/04 再訪問
2ヶ月続けてのビンゴ。

まずは、定番の厚岸産カキのフリット。
そば粉を使ったビンゴのフリットはサクサク、そしてカキの溢れ出るジュース。

天然虎フグのカルパッチョ。
前回はフリット、今回はカルパッチョ。弾力のある白身に柚子の香りが爽やか。

合間のタケノコには鮪の酒盗ソース。
小林シェフの出身地福岡のタケノコ。和なアレンジ、春を感じます。

スープ類は先月と同じだったけれど、土筆のスープ、牛テールの冷製スープともに圧巻。

肉のグリルミストは珍しく、ソーセージが二本。
いつもの九十九里の豚と鴨だった思う。

7月は鮎を狙って訪問しようと思います。

16/03 再訪問

この日はスープが圧巻。
土筆とパンの温かいスープ。
ビンゴでは春は土筆を使った料理が出る。今年は土筆と小さく砕いたパンのスープ。
パンが土筆の程よい苦味を含んだスープを纏う。春らしさに心も踊る。

そして金時豆と牛テールの冷製スープ。
濃厚な金時豆に塩気の効いた牛テールの組み合わせがスープにメリハリをつける。
そして、とても複雑な味わい。こういう足し算料理も結果が計算と狂いなく表現される小林さんの料理ってやっぱりすごいなって思う。
足し算しすぎて何が表現したいか訳のわからない料理も世の中にはたくさんありますしね。

この日のフリットは厚岸産牡蠣と原価率の高そうな虎河豚。虎河豚はfinger bowlありで、骨までしゃぶり付く感じ。
グリーンピースや春キャベツのパスタも甘みと春の香り十分に感じる一品。

いつも通り、お腹いっぱい、心も満たされました。

15/12 再訪問

カワハギのカルパッチョが肝とともに。
そして梅山豚。いつもはソーセージですが、今回は脂の甘みを堪能できるスタイル。
脂身が最高です。

15/07 再訪問

今年初のビンゴ。

天候の関係で、お目当ての鮎は入荷がなかったけど、代わりに嬉しい天然ウナギ。
鮎は残念だったけど、同等、いやそれ以上?!くらい小林さんのウナギに期待がふくらみました。

この日は以下の通り。

・枝豆
シンプルに枝豆を炭火で炙る。
夏に豆を食べると力が湧いてくる気がします。こういう料理の出し方、好きです。

・鱧とポルチーニ茸のフリット
夏の鱧を梅肉ではなく、フリットで。スプマンテとの相性も良いです。
夏に揚げ物、美味しいです。

・タコとキュウリのマリネ
これは定番。タコのネットリした食感とキュウリのフレッシュさ、夏らしい一品。

・ズッキーニのチーズ焼き
さっくとジュージーなズッキーニには味の濃厚なチーズ。
チーズを焼いてカリッとした食感とズッキーニの食感、みずみずしさが計算された完成度。

・トウモロコシのソルベ
これもビンゴ夏の定番!?な一品。
いつも思うけど、これすごく好き。トウモロコシの甘みがもうデザートの領域。
野菜の美味しさを存分に感じることができます。

・岩牡蠣
新潟の岩牡蠣にレモンのソルベ状のソース。
生のレモンにしなくて、ソルベ状に。
牡蠣の甘みとレモンの酸味。間違いない。

・天然ウナギの炭火焼
皮をパリッと炭火焼き。もちろん白焼き。
身と皮の間の上品な脂と身の風味。一同、黙って料理に集中する時間でした。
鮎も美味しかっただろうけど、こちらも引けを取らない一品でした。

・コンソメスープ
これもここ最近よく出る一品。
キノコから取っていたと思いますが、ホッとするスープ。

・旬の蒸し野菜

・肉のグリルミスト
いつもは九十九里の梅山豚のソーセージですが、今日はお肉。
そして名古屋コーチンの代わりにヤギだったとおもう。
想像していたいつものメニューとは違ったので、また楽しめました。

・フルーツトマトの冷製カペリー二
こちらもヒロの定番の赤いフルーツトマトをメニューを見た瞬間に想像していましたが、ジュレがかかった写真のようなスタイル。
以前、食べたことのあるシークァーサーの冷製カペリー二に似た感じ。
夏ですね。火照った体もクールダウンです。

・ウニとアンズ茸のマルタリアーティ
アンズ茸は初めて食べましたが、食感が面白いです。
ビンゴは夏はよくパスタの素材にウニが使われますが、毎回違った料理の仕方で楽しみです。
寿司のような塩水ウニの冷製カペリー二も夏には良いですが、今回のような温かいウニのパスタの大好きです。

今回も大満足のビンゴ。
時間をみつけて、最低でもあと一回は今年お邪魔したいと思います。

14/11 再訪問

今年二度目のビンゴ。
毎回子供になったかのようなワクワクの連続。
ここまで相性の合うレストランに出会ったこと、来るたびに幸せに思います。

この日も小林さんの料理はイカしてました。

• 蛸 カラスミと生山椒のソース
生の蛸にカラスミと生山椒のソース。
蛸の食感に細かく砕いたカラスミ、そこに熟成した赤色の山椒。ピリ辛だけど、カラスミや蛸の甘みと複雑な味の交わりを表現。
新しいです。

• 魚介のスープ
真鯛、伊勢海老、アオリイカ、アサリから出た濃厚スープ。ノックアウト。
美味しくて笑みが自然とこぼれます。
外で冷えた身体も暖めてくれました。

• キノコのフリット
カルドンチェッリ、ポルチーニの二種類。
秋です、キノコです。
ホクホク、トロリ、そして香り。
間違いないです。
あとビンゴのフリットのカリカリ感も大好き。
シンプルに塩、胡椒のみも男気です。

• カルパッチョ
とらふぐ、かいわり、伊勢海老、いとより
この日は贅沢に四種類。
さっぱり淡白なイトヨリ、深い甘みのかいわり、コリコリのとらふぐに甘みとねっとりな伊勢海老。個々の良さを楽しめる、これも計算済でしょう。

• 空豆のピューレ
空豆のピューレには金時草、ルッコラ、黒キャベツが添えられてました。

• 子馬のタルタル
なんと初子馬!@ビンゴ
三種類の大根、大根の葉、そして山葵。
大根の葉がいいアクセント。
センス良すぎ。

• そば粉のポレンタ
定番のポレンタ。
色合いが素敵でいつも見惚れます。

• 信州のきのこのコンソメ

• 海老芋 バーニャカウダソース
海老芋まで出てきてもう大満足。
美味しすぎます。。

• 旬の蒸野菜、生野菜

• 肉のグリルミスト
名古屋コーチン、九十九里の豚のソーセージ、鹿児島のイチボ

• フジッリナポレターニ、セイコ蟹のトマトソース
セイコ蟹は身だけでなく、もちろん内子と外子も。贅沢、そして旬のものを頂くというのは、やはりテンションが上がります。

• チーズ盛り合わせ

• 牛乳のアイスと無花果

この日は約五時間の滞在。
お腹も心も大満足。


14/01 再訪問

初のカウンター。
定番メニューも多いけれど、いつ食べても美味しいです。

・鮟鱇のフリット
・蕎麦粉のポレンタ
・赤かぶの酢漬け
・岩牡蠣のフリット
・鮮魚のカルパッチョ(確かメカジキ?)
・毛蟹の冷製カペリーニ
・旬の蒸し野菜、生野菜
・名古屋コーチン、自家製ソーセージ、イチボ
・黒トリュフのトロフィエ
・チーズ盛り合せ

ビンゴの冷製カペリーニは雲丹やフルーツトマトソース、シークゥアーサーなど食べてきましたが、今回は毛蟹。
雲丹の冷製カペリーニも豪快に盛られますが、毛蟹も豪快な量でした。満足、満足。

そして黒トリュフとトロフィエ。
非常に完成度が高くて、もう言葉いらず。。

いつもワクワクな食事。
ついついワインも進みます。

12/12 再訪問

初めて寒い時期に訪問した。

・牡蠣のフリット
・赤かぶの酢漬け
・サラミ盛り合せ
・蕎麦粉のポレンタ
・鰤のカルパッチョ
・雲丹のパスタ
・旬の蒸し野菜、生野菜
・名古屋コーチン、自家製ソーセージ
・子鹿
・牛ラグーソースのパスタ
・クレームブリュレ

いつものように全て美味しいんだけど、小林さんのセンスが光っていたのが、鰤のカルパッチョ。
軽く炙った鰤に4種類の蕪を合わせていて、シンプルにオリーブオイルと塩。
脂の乗った鰤の甘みと香りが決してしつこくなく、蕪の爽やかさとのハーモニー抜群。
天才ですね。

あと拳ぐらいの大きさの京都産赤かぶを大胆に盛りつける辺りも男気を感じます。
料理のジャンルを超越した一品、軽く酢漬けされており、前菜としてのインパクト十分。

雲丹は寒い時期らしく、温かいパスタで。
葱の甘みと雲丹の濃厚ソース、和食のよう。

子鹿はラズベリーのソースで。
やわらかく、ワインとの相性は言うまでもないですね。

シャンパン、白、赤、最後はリモンチェロ。

シェフの素晴らしい料理、年末を締めくくる最高のディナーでした。
また来年もお世話になること間違いありません。

12/07 再訪問

またまたビンゴ。
この日の内容は下記の通り。

・鮑と獅子唐のフリット
・とうもろこしのシャーベット
・サマートリュフ
・生しらす
・サザエの壷焼き
・タコ・キュウリのマリネ
・肉のグリルミスト(名古屋コーチン、イチボ、ソーセージ)
・旬の蒸し野菜、生野菜
・ウニの冷製カペリーニ
・トロフィエ、小魚のラグーソース
・メロンソーダ

夏は店内が暑いと言われるビンゴだけど、夏は各テーブルに一つあるファン。
山笠を担ぐ威勢の良い男衆ぐらいあると心強い。
でも正直みなさんが言うほど、暑くないと個人的に思います。
厨房の熱気、特にグリルミストの時間は小林シェフ大変だと思いますが・・

さてその中スタートした料理は定番のフリットから始まり、とうもろこしのシャーベット。
夏はとうもろこしが甘くて美味しい。それを贅沢にシャーベットにして。
この日は特に暑い日だったので、とても嬉しい一品。
続いて、夏らしく見た目にも涼しげな生しらす。生しらすの下にはバジルの海。
バジルの鮮やかな緑色、しらすの透明感。コントラストも美しい。
程よいしらすの塩気とバジルのフレッシュな香り。まさに夏。

サザエに壷焼きは牛蒡のソースで。
アンチョピも入っていたかな。
夏に浜焼きなんかで醤油を垂らして食べるのも良いけれど、さすがにそれとは別次元。
身への火の入れ具合がやはり肝だと思う。
同席した友人達も絶賛。

そしてグリルミスト。
いつも全て美味しいけれど、今回は島根産のランプ肉が秀逸。
脂の甘みが凄かった。じっくり噛みしめて。
フィンガーボールを使って豪快にかぶりついた名古屋コーチンも美味しかった。

そしてこの日のパスタはウニの冷製カペリーニ。
奥様が「お腹大丈夫ですよね?」と尋ねて来てくれて出て来たカペリーニにはウニがてんこ盛り。
贅沢すぎる嬉しいお心遣い。
もう、パスタというより、寿司に近い感覚。幸せを感じました。

鰯と小ムツのラグーソースのトロフィエも辛味が効いていて、ウニのカペリーニの甘みと対照的で考えられたコース内容。

デザートはメロンソーダを選択。

あっと言う間の4時間。
奥様の接客、とても素敵だし、本当に時間を忘れてしまう空間。

実はこの日は鮎が出るかなと期待していたのですが、上記内容、その期待も吹っ飛ぶ内容で満足。
でも、鮎も食べたいので、この夏もう一度伺いたいなと思っています。

ごちそうさまでした。

12/03 再訪問

男気溢れる料理。
自分の中で小林シェフの料理はまさにそのような表現になる。
スパコンのような狂いない精密な計算、しかし、そこには大胆な要素も。

皿の盛り付けに過度な装飾はない。
この潔さにも男気を感じる。
イタリアンとかそういう既製の枠なんて、俺流に。
「俺について来い。間違いないから。」
そう背中で語りかけるかのような九州男児のらしさも内には秘めていらっしゃる。
物腰の低いとても素晴らしいお人柄。

いい大人が本当に心の底から料理一つひとつに目を輝かせる機会はそう多くないかもしれない。
しかし、この日はまさにその日だった。

極限までの柔らかさに挑戦した背黒鰯のつみれのフリット。
一口目の印象は今までのつみれとは別次元。
こういうシンプルの中にちょっとした「悪戯」が潜む料理は面白い。

毛蟹の甘みとポレンタの相性。
牡蠣のフリット。
衣はカリカリで身はジューシー。磯の香りとジュースが溢れる。

アンコウは甘み、そして最適な温度。
どちらか片方では成り立たない方程式を綺麗に解いてみせる小林シェフ。
魚好きにとっては、最高の一皿。

そして、アスパラのオルゾット。
一同、絶句の完璧さ。
これはね、文章で表現出来ないです。残念ながら。
この皿との出会いに感謝。

そしてグリルミスト。
九十九里の豚を使ったソーセージ、北海道のランブ肉、名古屋コーチン。
運ばれてきた時に懐かしい香りがしてきた。
ソーセージは桜のチップで香り付け。
昔、母親がよく桜のチップで手羽先を薫製してくれてた記憶。

定番の旬の蒸し野菜・生野菜、そして定番フルーツトマトの冷製カペリーニ。
あるシェフの方が言っていた。
今のヒロの原型のほぼ全ては小林シェフが作ったと。

そして最後は季節感のある土筆のカルボナーラ。
この発想ができるんだからすごいなー。
席についてメニューを見てから一番目に飛び込んできた一皿。
子供の時に土筆をよく家族で取りに行っていたのを思い出しました。
土筆は福岡から送ってきているらしい。
ほんのりした苦みがカルボナーラと素晴らしい相性。美味しかったなー。

インテリアなんかはお世辞でもスタイリッシュとは言えない。言ってしまえば、バンコのようなラフなイメージ。
もともとカフェだったお店を改装した名残もあるんだろうけれど。
今夜決めてやる!そう意気込んで付き合いのあまり長くない相手を連れてくるお店とは違うかもしれない。
それならここの斜め前辺りにある大人気店の方が”一般的”には良しとされるだろう。
でも僕の場合、 そんなお店よりも、ビンゴを選んじゃう。

回りくどい表現や面倒くさいことは嫌い。
そういうスタイルが料理に出ている気がした。

合う人、合わない人がいるのは当然。
ただ、僕らは小林さんのプレイに酔ってしまった夜だった。
食後の充実感はここ最近では一番だったかも。

数年来てなかったことを心から反省。
また行きます。

08/09

10500円のおまかせのコース。
小林シェフは福岡出身の九州男児。

素材にこだわっていて、原価も高い。
野菜や特に岐阜の天然鮎は美味しかったです。

鮎は炭火で短時間で焼いているため、内蔵も破裂していない状態で出され、骨以外は全部食べることができます。天然鮎は雑食ではないので内蔵まで食べることができるみたいです。
独特の苦みとかなりふっくらした身はまさにシンプルイズベスト。

あと美味しかったのが、鰹のカルパッチョ。
紫蘇の花がとても良かった。

ヒロ出身のシェフの料理は、男気を感じる中に繊細な部分も感じることができ、つれも満足してた。

奥さんの接客も大変良く、心地よく食事できる空間。

  • 長良川 天然鮎の炭火焼
  • 九十九里の豚と腎臓
  • フランス産鳩とササミ

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3位

ヌーダ (元町(阪神)、元町(JR)、みなと元町 / スペイン料理)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2013/03訪問 2013/04/07

薪とレゲエと

【本日の独り言】

春はトリコロールなシェフ

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13/03 再訪問

週末、日帰りで神戸。
Nudaにも春らしい食材がお目見え。

スタートは福岡合馬の筍。
あえてアク抜きは行なわず、エグ味を楽しむ。

名古屋河豚の身の弾力と辛味のあるおろし。
いいだこは頭は一口で。濃厚、そして蛸の卵の食感は久々。

鮑も薪で調理。
そしてメインは仔牛。フレッシュさ漂う味。

お酒は西川さんのナイスセレクト。
シャンパン、シードル、チャコリなど楽しませてもらいました。

4月から食材が充実するようなので、ぜひお近くの方は足を運ばれてみて下さい。

12/09 再訪問

一年ぶり。
僕が言うのもとても痴がましいことだけど、坂井さんの料理の方向性にさらに深みが増した印象を受けた。
エチェバリではなく、神戸のNuda。
食材、特に魚に関しては、地物の良さを伝える。そう、関西という環境でしか手に入らないもの。
それらに加わるシェフの熟練した技術と美的センス。
もうエチェバリなんて枕詞は必要ない、坂井ナイズされたNuda料理の数々。
全ての食材を裸にして、決して嘘をつくことを許さない。
心を無にして、それを食べ手として感じる。
口に運んだ瞬間、シェフが料理へ込めたパワーが全身へ伝わる。

次回も楽しみにしてます。

11/09 再訪問

三ヶ月ぶりの再訪問。
前回と比べて、さらに坂井シェフの薪料理がさらにパワーアップした気がした。
しかし、そこには繊細さもある。

チストーラ、自家製バター、大貝、そしてチュレタは定番。
ソムリエ西川さんのお言葉を借りれば、「鉄板」。
関西人の西川さんトークには、不思議な魅力がある。凄く人間味ある素敵な方。

今回、新しくお目見えした大きな足赤海老。
前回の川津海老のようなパリパリした殻の食感を楽しむものとは異なり、絶妙な火加減による温度を楽しむ料理。
写真でも分かる通り、限りなくレアに近い状態で、表面のみほのかに火が通っている。
プリプリの食感と素材の甘み、そこに控えめな薪の香りが加わる食べごたえある一品。

そして、今回一番感動した皮の表面を炙った鯖。
白身魚を好む坂井シェフの渾身の一品。
かなり繊細に熱が入れられた鯖の身は、淡いピンク色をしており、ビジュアルにエロささえ漂っていた。
ちなみに鯖は当日だと熟成が足りないため、前日の昼網の活け〆で神経を抜いたものを使っている。

フランスのモンサンミシェルから届いたというムール貝がこれでもかと入った器には、甘い人参のスープ。
今の時期は野菜が納得出来るレベルのものが少ないようだけど、全然悪くはなかった。

ここから肉食系が続く。
ウサギ、そして埼玉所沢産の鶉を豪快に手で頂く。
ウサギと鶉の肉質の違い、さらに添えられたジロール茸と鶉の内蔵。
特に鶉の内蔵は肝臓部分の深みと鶉の肉との相性が良かった。
ここでも西川さんの「ぴょんぴょん」と言ううさぎ跳びのパフォーマンス表現が冴えていた。お茶目な方だ。

魚料理は穴子。
穴子の薪焼きなんて食べたことある人って少ないと思う。
しっかり火が通った淡白な穴子には、万願寺唐辛子やパプリカ等の瑞々しさのある野菜の付け合わせが良いアクセント。

そして、鉄板チュレタ。今回は栃木牛。
さらにシェフの計らいもあり、今回良いフレッシュボルチーニが入ったということで、いつもとは違う豪華バージョン。
見た目もワイルドでザ薪焼きという印象。
スペインの山奥を思い出させてくれるようなお皿。
もちろんチュレタは単独でも美味しいけれど、そこにボルチーニから溢れ出す森のジュースと香りが加わると、さらに幸せな気分になることができた。

日々進化する坂井シェフの料理と西川さんのサービス。

これから食材が豊富になる秋。そして冬。
一年を通して、色々な発見が薪焼きにはありそうな予感がした。
次回は12月?
迷っている間に、勝手に足が神戸に行ってそうな気がしている今日この頃。
また行きます!

11/06

今後、間違いなく噂は神戸のみに留まることはないだろう。

スペインにエチェバリというお店がある。
http://www.asadoretxebarri.com/
ビルバオからバスで約一時間弱のデュランゴという街から、さらにタクシーで約三十分。
そこには、まるでアルプスの少女ハイジが暮らしているかのような世界が広がっている。
山羊や馬、牛がのどかに暮らす山奥。
そこにエチェバリはある。

スペインのカタルーニャやバスク地方には、エルブジ、アルサック、ムガリツというスペイン最高峰の店が揃う。
多くの美食家と言われる方々がそれらのお店とともに立ち寄る店、それが薪焼き料理として名高いエチェバリ。
オーナーシェフはヴィクトル・アルギンソニス氏。

そんなエチェバリに足を運んだのは約一年前の去年五月。
日本人の友人シェフがエチェバリでシェフとして働いていたのがキッカケだった。

坂井剛シェフ。

本場イタリア、都内や神戸のイタリアンの名店、そしてスペインで経験を積まれた。
その坂井シェフがスペインから帰国し、ソムリエ西川氏とともに神戸元町でお店をオープン。
もちろん、そのお店ではエチェバリ風の薪を使って調理された料理が振る舞われる。
開店前にエチェバリを坂井シェフと西川氏が訪れた際のヴィクトル氏直筆によるメッセージもお店のウィンドウで確認することが出来た。

開店を祝して全国のリストランテヒロのシェフの方々やビンゴの小林シェフ、ottoの山形シェフ、そして京都桜田からもお祝いの花が届いていた。
そして忘れてはいけない。
神戸カセント福本シェフとも非常に親交の深い坂井シェフ。
プレートには「親友」という文字まで書かれていた。

現在、料理はデギュスタシオンのみで完全予約制。
お店はJR元町駅から歩いて数分という立地。
小道に入った場所にあるため、一見分かりにくいけれど、お店へ近づくに連れて、薪が香ばしく焼けるいい匂いが漂ってくる。
それを目標に歩いた方がもしかすると確実かもしれない。
外観、店内の雰囲気は決して気取った印象を感じさせない。
ラフな気持ちで気軽に食べに来て欲しい、そういうお店側のメッセージの表れのようなものさえ感じた。
エチェバリとは異なる雰囲気だけど、すべてをエチェバリに固執する必要性も全くないと思うので、この方向性は間違っていないと思うし、むしろシェフの坂井さん、ソムリエの西川さんらしさが出ていて良いなと思った。

デギュスタシオン、日本語で言うと「試食」、英語で言う「テイスティング」という意味に近いと思う。
日によって仕入れる食材も違うため、お皿の数も微妙に異なる。
デギュスタシオン7500円で一本勝負。
この日は全部で12品。

コースの中にはいくつかエチェバリで提供されるものに似たものが存在するけれど、あくまで日本の食材を使い、そこには坂井さんの感性によるアレンジが加わる。
薪に関しても、エチェバリでは葡萄や桜、楢など色々な種類のものを使い分けているようだけれど、現在Nudaでは楢の薪を使う方向で固まった模様。
色々試した結果、日本の風土やさらにこの時期特有の湿気等も考慮した上で一番最適だったのが楢の木だったのかもしれない。

お店の中では楢の薪に火を入ったタイミングだろうか、時おり薪の香りで店内が覆われる。
その香りは臭覚を刺激し、脳にまで達する。
これから始まる料理の盛り立てる余興のような効果さえ感じるもの。

その香りに包まれて、気分はもう最高潮。
そしてここから坂井シェフによるデギュスタシオンコースが始まる。

まずはチョリソーから。
去年のエチェバリのスタートもそうだった。

・生チョリソー
外の皮はなく、レアっぽいミンチ状に仕上げられたチョリソーは柔らかな食感。
今のところNudaでも定番の一品だと思う。
パンは近くのベーカリー、サ・マーシュのもの。
カセントもこのベーカリーのものを使っているらしい。
去年の9月にオープンしたばかりの若いお店だけど、神戸では絶大な支持を得ているサ・マーシュ。
話はそれるけれど、実際お店へ行って、いくつかパンを買って、東京へ帰ってきた。

・自家製バターの薫製と野菜
軽く薫製されたバターの香りは、まさにエチェバリで食したそれに匹敵する勢い。
エチェバリでは山羊、Nudaでは乳牛を使用とのこと。
ソムリエの西川氏が言った「目を瞑って、口と鼻で楽しんで下さい。」という言葉がまさにそうだと思った。
口の中に心地よい薫製の香りが広がり、エチェバリの光景が頭に浮かんだ。
GGファームの野菜も甘く、薫製されたバターとの相性も非常に良い。

・牡蠣
余分な部分を取り除き処理されたもの。
エスプーマベースによる繊細な泡ソースが燻された牡蠣を優しく包み込む。
花弁の装飾も粋な計らい。

・川津海老
川津海老は瀬戸内海で多く水揚げされる海老。
毎日市場にシェフ自ら出向いて、地元の食材も仕入れてきているらしい。
遠方から来るお客にとっては普段あまり馴染みのない食材に出会うことが出来るし、地元の方にとっては身近な食材を薪焼きで食べることができる。双方にとって、魅力的だと思う。
川津海老特有の殻の香ばしさを活かしつつ、カリッとした食感も楽しむことができた。

・トウモロコシの冷製ジュース
燻したトウモロコシの入った冷製スープ。
スープと言えども、これは野菜?と疑うほどの甘み。まさにジュースのようだった。
エチェバリで感動したグリンピースのスープに似た感動がそこにはあった。
野菜本来の甘みに薪焼きの技法が加わることで、さらに素材の味を引き立てていた。

・大貝
大貝は、正式名称がウチムラサキ貝という大アサリのことを指すらしい。
神戸ではポピュラーな食材で、地元の人はつぼ焼きにして食べることが多いらしい。
大貝は貝柱などいくつかの部位に切り分けての盛りつけ。散らした菜の花の見た目も美しい。
貝の甘みと柑橘系の香り、部位毎の食感も面白かった。

• 鰯
小振りなサイズの鰯は開いて二枚に重ねられる。
ここにもシェフのこだわりがあり、身の部分はほんのりレア感を残している。
この辺りの繊細な火の入れ方は難しいところだと思うけれど、それを見事にやってしまうシェフ。
バケットに乗せて食べても美味しかった。

・フレッシュボルチーニ茸と茄子 卵黄のコンフィー風
まずは卵黄なしでボルチーニの香りを楽しみ、そして軽くコンフィー風にした卵黄を崩して。
二段階で違う発見があった一品。

・サマートリュフを散らしたポレンタ
サマートリュフはチーズを削ったような細かいものをポレンタを覆うように。
トリュフ自体に香りはあまりないけれど、ポレンタの滑らかさを削ったトリュフがふんわりと優しく包み込む。
ポレンタの中に潜んでいる牛テールも柔らかく、その優しい口当たりを決して邪魔しない。

・鮃のグリル
唯一この一品に関しては、白ワインの量が多い気がして残念に思ってしまった。
口に含んだ瞬間に白ワインの香りが鼻に強くついた。結構な量を使っていたんだと思う。
魚に関しては、次回に期待したい。

・チュレタ
エチェバリでもメインのチュレタ。
西川さんが大きな肉の塊を抱えて持ってきた。
3~4週間熟成させた赤身肉。今回頂いたものは新潟牛とのこと。
エチェバリのチュレタはワイルドさに溢れていた。Nudaのチュレタは、もう少し見た目からもマイルドな印象。
しかし、熟成した肉の旨味は十分に出ていたし、ボリュームもかなりある。
今回お酒は飲まなかったけれど、ワインとの相性も素晴らしいだろうなと思った。
お肉に合わせる農家の有機野菜は敢えて酸味の効いたドレッシングを使っており、熟成肉とのバランスを考えられていた。

・デザート
デザートはグラニテ、クリームチーズと薫製アイスの三種類。
女性の方にとって、これらは嬉しいと思う。
ベルベーヌの香りが心地よいグラニテは気持ちをホッとさせてくれる。
デザートの中でやはり一番は薫製アイスだろう。
バニラアイスを薫製。
この感動は必ず体験して損はないと思う。
こういうアイスは本当に他で食べることが出来ないんじゃないだろうか。
ぜひ、お勧めしたい。

そして最後の飲み物は珈琲、ティー、エスプレッソ、そしてほうじ茶から選ぶことができる。
迷わずほうじ茶をお願いした。
いいなー、こういうセレクトがあるのは。

とてもコストパフォーマンスが高い。
そして約二時間、十分に楽しむことが出来た。

サービスや料理の出てくるスピード等に関しては、他の方のブログを拝見し、何点か指摘されている部分も見かけたけれど、時期に必ず改善され、良くなっていくと思う。
特に薪は扱いに関しては、日本特有の湿度の問題もあるだろうし、簡単ではないだろう。
料理の出てくる時間(タイミング)には、多少の理解も必要かもしれない。
薪焼きはデリケートな部分とワイルドな部分という二つの側面があると思う。
そういう所も一つの楽しみと捉えるぐらいがちょうど良いのではないだろうか。

次回の訪問が今から楽しみ。
さらに一段と磨きのかかった坂井シェフの料理と西川氏のサービスも楽しみたい。
そして神戸を代表するお店となって欲しいと心から思うし、今後も応援していきたいと思っている。

坂井シェフ、西川さんの目は輝いていた。
間違いないと思う。

  • 筍(合馬)
  • 名古屋河豚
  • 平政のカマ

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4位

鮨 しゅん輔 阿佐ヶ谷 (阿佐ケ谷、南阿佐ケ谷 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2013/10訪問 2014/04/29

阿佐ヶ谷へ向かうワケ

【本日の独り言】

また、たくさん飲みました。

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13/10 再訪問

<つまみ>
・鰹
・赤貝ひも
・牡蠣の煮浸し
・いくら醤油
・鮟肝
・帆立の磯部巻
・から墨
・目光
・茶碗蒸し鮑の肝ソース

<握り>
・春日子
・カワハギ
・赤身
・墨烏賊
・鯵
・中トロ
・車海老
・小肌
・雲丹
・鉄火巻
・秋刀魚の炙り
・玉子
追加
・かっぱ巻
・赤貝
・小肌
・カワハギ
・鰤の腹身

<お酒>
義侠はるか純米
初亀秋上がり
たかちよ無調整生原酒
田酒特別純米酒、
しらぎく特別純米酒
惣邑純米吟醸
黒龍純米吟三十八号
十四代秘伝玉返し
白鴻大吟醸

13/03 再訪問

いつものように日本酒と共に。
居心地は相変わらずとても良い。

<つまみ>
・平目
・しめ鯖
・煮牡蠣
初めての煮牡蠣。
小粒だけど、出汁がとても良かった。日本酒キラーなつまみ。
・煮蛸
・鰹
九州南部の初物かな。
やはり味はさっぱり。個人的に秋鰹の脂が乗っている方がここの味つけと相性がいいと思う。
・鰤の照り焼き
・下足焼き
・鮟肝
時期毎に微妙に塩梅を変えている気がします。
今回は結構さっぱり目。
甘みを抑え肝の状態を考えてと思う。
・茶碗蒸し白子ソース
これ良かったです。
アツアツ濃厚。
・赤貝の紐
磯の香りが立つ山口県は萩から。
ねっとりエロい。
・小肌の海苔巻き
沢庵、葱、そして海苔が美味しいです。

<握り>
・墨烏賊
・喉黒と肝
初めて食べた喉黒の肝。
さっぱりとした印象。貴重な体験。
・小肌
・春日子
・車海老
・甘海老昆布締め
・蝦夷鮑
過去なんばで一番かも。
香りが良かったです。
・細魚
・鯵
・赤身
・大トロすきみ
・まるひらのうに
・はだてのうに
うには今後さらに力を入れていくそう。進化を期待してます。
・喉黒漬け炙り
炙りも上質な脂が香ばしく、美味。
・とり貝
・穴子塩
・穴子つめ
・干瓢巻
・玉子
<追加>
・カワハギ

<日本酒>
・松の司(滋賀)中取り純米吟醸
・辻善衛門(栃木)
・十四代(山形)純米吟醸生
・小左衛門(岐阜)
・黒龍(福井)
・駿(福岡)
・惣邑(山形)
・磯自慢(静岡)山田錦生酒原酒
・惣邑(山形)別誂 純米酒
・小左衛門(岐阜)

12/10 再訪問

少し日が空いた。三ヶ月ぶりのなんば。
ご主人の前の席。
奥ではお弟子さんがこちらを見て、ニコニコ。
相変わらず、居心地が良い。

今回は日本酒好きかつ飲める方と一緒だったので、日本酒が進んだ。
少し飲み過ぎたかな。

<つまみ>
・鮪の赤身、平目
・鰹
・〆鯖
・蒸鮑
・鮟肝
・ノドグロの焼物
・松茸の茶碗蒸し
・自家製からすみ
・鱈の白子

赤身が旨い、色の深みに吸い込まれそう。
鮟肝はいつもより甘さを抑えめ。
つまみのバリエーションはさすが、日本酒好きのご主人。
自家製からすみも秀逸。

<握り>
・カワハギ
・墨烏賊
・車海老
・赤身
・中トロ
・春日子
・秋刀魚ワタのソース
・鯵
・いくら
・塩水うに
・甘海老の昆布締め
・小肌
・葱トロ巻
・穴子(塩)
・穴子(つめ)
・玉子

<追加>
・いくら
・干瓢巻

今回特に良かったのは、なんと言っても秋刀魚。
アートのような芸術的握り。写真がないのが残念。
「一枚だけ撮っていいですよ」と言われたけど、カメラなく。。

あとは赤身、いくらも良かった。
やっぱりなんばは好きだなー。

<お酒>
・生ビール
・惣邑(山形)純米吟醸
・十四代 七垂二十貫(山形)純米大吟醸
・石鎚(愛媛)純米吟醸
・安芸虎(高知)純米吟醸
・東一(佐賀)純米吟醸
・鍋島(佐賀)純米吟醸
・鷹来屋五代目(大分) 特別純米
・山崎醸(愛知)純米吟醸
・乾坤一(宮城)純愛吟醸
・義侠(愛知)純米吟醸

日本酒もおいしゅうございました。
ごちそうさまでした。

12/06 再訪問

六月のなんば。
おまかせは下記の通り。

<つまみ>
・かつお
・眞子鰈
・煮蛸
・海苔で巻いたしめ鯖
・目光の焼き物
・浅利の茶碗蒸し
・鮟肝
・鮑肝の塩辛

印象に残ったモノをピックアップ。

鰹がやはり美味しい。
葱や生姜などを使った薬味もお気に入り。
しめ鯖は海苔で巻いたスタイル。
海苔が香り高くて美味い。
目光も好きな一品。お酒が進みます。
今回初めての鮑肝の塩辛。
なんばさん、流石に日本酒好き。
酒呑みの気持ちをよく分かっている。

<握り>
・春日子
・平目の昆布締め
・小肌
・白烏賊
・鯵
・車海老
・とり貝
・蒸鮑
・赤身
・中とろ
・大とろ
・金目鯛の漬け
・鰯
・雲丹
・穴子(つめ)
・玉子

<追加>
・小肌
・鯵
・赤うに
・干瓢巻

・星鰈と平目のだし汁

小肌。
〆具合好み、前回はつまみだったので、ここでは初めて。追加した。
白烏賊は多少水っぽさがあったにせよ、ねっとりとした深い甘み。
この日、ご主人の目に適った鯵は鹿児島出水で揚げられた。力強さを感じる身の締まり。
鮪は京都舞鶴より。
赤み、中とろ、大とろを三段階で楽しむ。
穴子は尾に近い部分。やはり腹の方が溶けてなくなる感じはあるけれど、尾に近い部分もそれはそれで良かった。
玉子はやはり完成系。
この日は二十貫ぐらい食べて、お酒を入れて15000円以内。
やはりここは良いお店。
難波さんの下で働くお弟子さんも好印象。
日本酒の駿は地元のもの。
初めて飲んだけど、美味しかったです。

<お酒>
・生ビール
・駿(福岡)純米吟醸
・義峡(愛知)はるか 純米酒
・東洋美人(山口)純米吟醸
・香月(長野)純米吟醸

12/05

今の自分の身の丈だと、寿司屋を選ぶ一つの基準はお酒を入れて1万5千円以内。
そうなると、都内では行けるお店は限られてくる。
ただ幸運なことにその価格帯でも素晴らしい江戸前を楽しむことのできるお店がある。
それはここなんば、そして都寿司。

もちろん飲む量にもよるけれど、地方だと1万5千円以内でお酒含めて収まる寿司屋は多い。
福岡の安吉、吉冨寿し、佐賀のつく田、金沢の小松弥助、乙女寿司、志の助、神戸の植月。
銀座の高級店にも惹かれるけれど、これらのお店が今は安心する。

そんななんばには荻窪時代から興味があった。
荻窪のお店には結局行くことはなかったけれど、今回期待して阿佐ヶ谷へ向かった。

マンションの地下にお店はある。
空間は至ってシンプル、無駄がない。全くギラついてないところも好み。
カウンターの中にはご主人の難波さんと若いお弟子さん。
なんだか動物系の愛嬌があるご主人は見た感じあまり喋らなそうな方かなと思ったけれど、色々お話しているうちにユーモアな部分も見えてきた。

この日のおまかせは下記の通り。

<つまみ>
・鯛
・眞子鰈と肝
・小肌
・煮蛸
・鰹
・目光の焼き物
・赤烏賊の下足
・鮟肝

鯛、眞子鰈は塩で。
初めに感想を言うと、白身は他のつまみと比べてインパクトに欠けていた。
素材の問題かな、ご主人はあまりこの日は良いものが入ってないとおっしゃっていた。
小肌は丁寧な仕事、締め具合も好み。ただ、都寿司と比べるともう一歩というところ。
鰹は葱と生姜ベースのタレで。これスゴく好みの味で、鰹のさっぱりした身との相性抜群。
目光については数日前に伊勢でも食べる機会があったけれど、やはりそれとは別物。比べると身もふっくらしていて美味しかった。
唯一、気になったのは酒飲みには良いかもしれないけれど、飲まない人にとっては、多少塩辛いかもしれないと思った点。
鮟肝も良かった。結構甘めに煮ているけれど、山葵との相性もよくお酒も進んだ。
つまみに関しては、全体的に味の濃淡が激しい印象。
お酒の値付けも高くないし、お客さんがある程度お酒と楽しむことを想定しての味付けかと思う。
ご主人も日本酒の勉強会に参加されるほど、日本酒がお好きなようなので、酒飲みの気持ちも分かっているんだと思う。
もちろん日本酒の目利きも確か。

この日頂いたお酒は、ビール小瓶、羽根屋(富山)、酔園(長野)、惣邑(山形)。
日本酒はグラスに注がれる、一杯の量は意外と多い。1合とは言わないまでも、半合以上の量はある。

<握り>
・赤烏賊
・鯵
・青柳
・春日子
・金目鯛の漬け
・車海老
・甘海老の昆布締め
・〆鯖
・蒸鮑
・赤身
・トロ
・紫雲丹
・とり貝
・鰯
・穴子(つめ)
・玉子

【追加】
・金目鯛の漬け
・干瓢巻
・蛤

春日子は柔らかくシャリを包む。好きなタネの一つ。
なんばの定番なのかな、金目鯛は漬けで。金目鯛の甘みと漬けのバランスが良かった。安定している鉄板な感じ。
ご主人曰く、金目は漬けることでまとまりが良くなるとのこと。
車海老は悪くないんだけど、茹で具合、温度、素材ともにもう一歩かなという印象。
海老に関してだけは、シャリをもう少ししっかり握った方が一体感が出るのかなと思った。
難波さんの握るシャリは、空気を含んだ沈む系のスタイル。
甘海老の昆布締めは塩気が気持ち強く、昆布のえぐ味がちょっと前面に出ていた気がした。
蒸鮑は程よい弾力、美味い。
はだての紫うにもやはり美味しかった。
あと秀逸は他の方からも評判の高かった穴子と玉子。
トロトロの穴子はシャリを包み込み、口の中でとけてなくなる。
二層の美しいグラデーションで焼かれた玉子も完成度が高い。これより上ってあるのかなと思うぐらい、完璧に近いんじゃないかと。

追加で金目鯛をもう一回と干瓢巻、そして煮蛤。
ご主人が仰るようにこの日は、全てのタネが良かった訳ではないと思う。
良くないモノはきちんと良くないと隠さずにお客さんに伝えて、「食べる必要ないですね。」とまでキチンと伝えるところには好感が持てた。

これだけの仕事と素材を食べて飲んで1万5千円前後というのは、他にはないかなと。
比較にはならないけれど、まんてん鮨に似たCPの高さという意味での驚き。
とても良い寿司屋だと思う。

ご主人は一見寡黙そうだけど、恐らくかなりユーモアのある面白い方だと見えた。
さあ、阿佐ヶ谷へ行く理由ができた。
最近、都寿司の予約がなかなか取れなくなってきた分、こちらは1ヶ月先ぐらい余裕を持てば、まだ気楽に予約できる感じなので、頻度も多くなりそう。

ここ、本当にオススメ。
また近々伺いたいと思います。

  • 鮨なんば
  • 鮨なんば

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5位

小松 弥助 (野町 / 寿司)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2012/01訪問 2012/03/20

人徳

【本日の独り言】

ここは本当に特別。

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12/01 再訪問

恋人に会いたい。
ある意味、自分の中で森田さんの顔を見て、会話する。
この行為は、そういった感覚に似たものがある。
会うことで日々の嫌なことも忘れ、心から安心出来て。
まさに森田さんの人徳だと思う。

初めて森田さんとお会いしてから、約一年半。
今回の旅の最後の食事はやはり小松弥助以外に思いつかなかった。
新年は1月7日から。
その翌日に伺った。予約をしたのは、11月半ば。

今年81歳にも関わらず、前回お見受けした時と変わらず、お元気だった。
お弟子さんも前回より貫禄が出てきたように見えた。

至福の時間はいつもの通り、赤烏賊から始まった。

• 赤烏賊
• 炙ったトロ
• 甘海老
• 雪紅葉(香箱蟹)
• 白山(漬け鮪、雲丹、山芋)
• うなきゅう巻
• 梅貝

追加

• 小肌
• 鯖
• 漬け鮪
• ねぎトロ

雪紅葉や白山という名付けも素敵。
ネタは賛否両論あるようだけど、ここはね、もう僕の中では特別なの。
その空間にいて、森田さんを見て、会話し、鮨を食べる。
最後の晩餐のお店を選べるのであれば、小松弥助か鳥重かというレベル。
それだけ特別なお店。

お土産として頼んでおいた弥次喜多は帰りの空港のラウンジで。
日本一のおむすびかも知れない。

本当は一年に一度は行きたい。
また会いに行きます。

10/09

夏休みなので、金沢へ。
お目当ての一つである寿司に関しては、小松弥助乙女寿司
まずは、小松弥助
ずいぶん前から金沢に行く際には、必ず立ち寄ろうと思っていたお店。
約一ヶ月前からの予約。

当日は小松空港からバスで金沢駅前まで移動し、駅前のホテルに荷物を預け、予約していたお昼の13時に訪問。
APAホテルの一階部分にお店は設けられていて、お世辞にも外観の雰囲気は良いとは言えない。
でも、店内に入るとそこにはご主人の森田さんの空間があった。
79歳とは思えないほどの肌の艶、そしてしっかりした眼差し、気さくなオーラ、そして笑顔が迎えてくれる。

「一通り握っていくからなぁ、嫌いなもんはないかぁ?」とこの言葉で始まる。
おまかせの構成は、ほとんど決まっている。
非常に繊細な包丁捌きから仕上げられた赤烏賊、絶妙な炙り加減の鮪、甘海老、うに漬け山かけ、鰻胡瓜巻、バイ貝は定番。
これらに蛤で一通り。決して量は多くないけど、量以上の満足感が得られる。

赤烏賊は3枚に切り分けられ、それらをさらに細く切って、シャリの上に盛られた様子は、もう芸術品。
塩と酢橘のみで頂く。素晴らしい。
炙りの鮪もほんのり表面だけに火が入れられており、上質な脂が滲み出てきていた。
うに漬け山かけ丼はご主人のお気に入りの器に入れられて。量も上品で器とのバランスがセンスを感じる。
鰻胡瓜巻は、写真用に見栄え良く切って頂けた。熱々の鰻にひんやりした胡瓜。そして海苔が旨かった。
バイ貝はおおぶりで、コリコリ感、そして磯野も香りも十分。
森田さんの「美味しいやろぉ?」と言う投げかけに、心底からうなずいて答える。
鮨の他にも瑞々しい水茄子や松茸の香りが素晴らしいお味噌汁にも笑みが。

一通り食べ終わると、追加へ。
この日のネタは蒸し鮑、アラ、ネギトロ、穴子、漬けが用意されていた。
僕は穴子、漬けとアラ、連れは蒸し鮑とうにを。
穴子は塩と酢橘の皮を擦ったもので。季節によって、酢橘が柚子に変わるみたい。
アラも身の締まりがいいし、漬けもさすが。

1時間半ぐらいの滞在だったけれど、森田さんと色々話すことが出来た。
東京には頻繁に来られているみたいで、寿司屋はもちろんのことフレンチがお好きのようでよく食べに行かれるとのこと。
フレンチだと恵比寿のモナリザがお気に入りのようで、ご高齢にも関わらず、フルコースを堪能するそう。
お寿司に関しては、さすが全国区の森田さんはすきやばし次郎の次郎さんとも親交が深いよう。
お店に食べにいくと、次郎さんもいつも以上に背筋をピンと伸ばすのだそう。
「いつまで経っても勉強せんとなぁ」という森田さんの言葉が心に響いた。
僕の地元の福岡ではどの辺りがお好きですかと尋ねると、小倉のもり田天寿し、福岡市内だとやま中吉冨寿しと教えて頂きました。
吉冨寿しは前から気になっていたし、今月福岡に帰る機会があるので、行ってみたいと思う。

東京や九州、北海道等から日帰りで食べにくるお客さんも多いらしい。
確かに、そこまでしてここのお寿司を食べにくる価値はあると思うし、ここで食べたことのある人は森田さんに会いにくるという方も多いと思う。
僕も少ない滞在時間だったものの、完全に森田さんの人柄に惚れてしまった。
100%全国の熱狂的な小松弥助ファンの一員になってしまった。
こういうお店に食べに行くと、本当に幸せな気分になれる。
ご高齢の森田さんだけど、お体には十分お気をつけて頂き、これからも長く頑張ってもらいたいと思う。

最後にもう一つ、森田さんの言葉。
「心でお寿司を握り、心でお客さんと会話する」
心にどしっとくる森田さんの生き様、そして人柄を表すかのような言葉だったと思う。


  • 赤烏賊
  • 炙りトロ
  • 甘海老

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6位

寿司 もり田 (平和通、旦過、小倉 / 寿司)

1回

  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2012/10訪問 2013/01/05

惹きつける人

【本日の独り言】

高下駄に憧れてみる。

- - - - - - - - - - - -

生まれつき持っているものか。
それとも人生を重ねて行く上で形成されるものか。
いずれにせよ、もり田のご主人の内面からは多くの人から愛される何かが湧き出ている。

九州、小倉を代表する鮨屋。
天寿しはカウンターの煌びやかさを比喩すれば、水戸黄門の「この紋所が目に入らぬかぁ」的なインパクトがある。
良い意味で贅沢な気持ちになる。
ご主人天野さんの堂々とした立ち振る舞いも自信に満ちている。
一方、もり田のご主人森田さんは78歳の貫禄。
場を和ます温かさ、そしてお客を安心させるような優しさに満ちたオーラが出ている。
緊張はない、むしろリラックス。
お爺ちゃんが孫、娘、息子に語りかけるようなやわらかな口調。
給仕の方も若い20代ぐらいの方、60代以上の年配の女性。
なんだかアットホーム。
その空間の中で頂く森田さんの握り。

つまみと握りのおまかせにした。

〈つまみ〉
• 鱧の湯引き
• 炙った北寄貝
• 紫雲丹、子持ち昆布

印象の良かった方からいくと、まずは北寄貝。
適度な身の厚み、軽く炙ったことで引き立つ甘み。山葵を軽くつけて食べると申し分ない。
そして、ご主人お勧めの紫雲丹。
近海ものということだったけれど、今のタイミングでしか出せない森田さんの目にかなったものを出して頂いた。
さっぱりした中に旨味、そして品のある甘みが凝縮された極上品。

逆に鱧については、関西の桜田などと比べてしまうと、仕上がりに大きな違いが見える。
パサつき感が気になった。
また、子持ち昆布も同様。

〈握り〉
• 松前
• 平政
• 平目
• 釣り鯖
• 河豚
• 太刀魚
• 車海老
• 車海老頭
• 蝦蛄
• 鮪の漬け
• 烏賊
• 平貝
• 穴子(つめ)

〈追加〉
• 小肌
• 雲丹

握りについて、初体験があった。
それは、一味唐辛子や九州らしい柚子胡椒を薬味として使っていること。
小倉の鮨屋は天寿しもそうだけど、いわゆる創作寿司のイメージが強い。
特に烏賊というネタについては、名前の「荒波」が表すように烏賊に施された仕事、荒波の上には飛びっ子と雲丹。
眼に訴えかける握り。
そして、白身のネタに対しては、一味唐辛子や柚子胡椒が用いられる。
今回では、平目、河豚や太刀魚に。
ネタの上から軽く散らしてあるものもあれば、ネタとシャリの間に潜むものも。
口の中でピリッとほのかな刺激。
もみじおろしとはまた異なる唐辛子本来の香りと辛味。
皮から軽く炙った太刀魚の香ばしさと白身の旨味、柚子胡椒との相性は言うまでもない。
受け入れられる人、受け入れられない人の両方がいると思うけど、こういう握りには地域性が出ているので、面白いと思える部分は大いにある。

特に印象に残ったのは、釣り鯖。
身の締まりと脂のバランス。やはり九州の鯖は旨い。
そして、つまみにも出た紫雲丹。

追加で頼んだ小肌は、〆具合は弱く、身がふわっとした印象。
今まで地方の数軒で食べた小肌は、東京で贔屓にしているところで食べるものと比べると、好みもあるので、優劣はつけ難いが、やはり東京に軍配が挙がると個人的には思う。

• いぶりがっこ
• フルーツ

最後にいぶりがっこというのは、なかなか洒落ていた。

握りの美しさという点においては、若干思うところはあるけれど、これもアジと考えるか考えないかは人それぞれかな。

適度にお客さんの会話に入り、舌だけでなく、心も満足させる絶妙な間の取り方は長年のものだろう。
この日は一人だった初めての僕に対しても、気さくに声かけてくれたのは、とても嬉しかった。

なんとなく、金沢小松弥助の森田さんに通じる部分も感じた。
たまたま弥助ももり田もご主人の名前は森田さん。

やはり人のあり様というのは、顔つき、話し方、態度に如実に出る。
僕自身、八十近くになった時、どういう人間になっているだろうか。
少なくとも、指を刺されて嫌われるより、愛される人になりたいと思う。

また、地元に帰省した際は寄らせて頂きたいと思う。
ご馳走様でした。

  • 鱧
  • 北寄貝の炙り
  • 紫雲丹、子持ち昆布

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7位

ラ・ボンバンス (広尾、表参道、乃木坂 / 日本料理、創作料理、イノベーティブ)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2012/03訪問 2012/05/02

♡情+8343

【本日の独り言】

ぞなぞなeye newに+9+9

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最近、高樹町近辺は「食」に関して相性がいい。
ビンゴといい、今回のラ・ボンバンスともに満足で密な夜を過ごせた。
この場を借りて、岡元シェフには「感謝」を伝えさせて頂きたい。
そして、同じ時間を共にしてくれた方にも。

岡元シェフの第一印象。
何か悟りを開いた僧のような出で立ち、そして内面から滲み出る優しいオーラ。
それが包み込む雰囲気の中で仕事をするスタッフの方々。
シェフとスタッフの間の「一体感」
これが初めて来た客からも見て取れるのは、やはり岡元さんの「人徳」の部分が大きいと思う。
多分、誰かが何か失敗しても大声をあげて咎めるようなことはしない人のような気がする。
当日、あるちょっとした出来事があったんだけど、それに対しても完璧な対応を取って下さった。
こちらが恐縮するくらい素晴らしく、行き届いた心遣い。
シェフの対応には、男として惚れてしまった。
同時に自分の心の貧しさを痛感。自分を恥じた。

「全てのことに感謝し、お客様をもてなす。」
この精神をスタッフ全員共有していて、一番素敵だと思ったのが、みんな楽しく仕事しているのが目に見えたとこだった。
見ていてなんだかこちらも幸せな気分になれる。こういうのってレストランではありそうであまりない。
それがここにはあった。

eye newは一見、難解なものが多い。
でも、こういうお店の洒落っ気はloveだ。
多分、岡元シェフとスタッフみんなで楽しみながら、そして笑いながら考えているんだろうなー。
頂いた3月のeye newは下記の通り。

・りぐまはスープ 桜持ち
・ホタルイカ×蛍烏賊、29u2
・gold eye34
・ニョキニョキ
・フォワグラソテー 神社コン
・2B+
・たこnewーどー
・シルバー(°))<<
・293勝
・旬野菜
・水☁雑炊
・本日のデザート

しっかり出汁の香る蛤のお椀には桜餅という春の装い。
今年の桜は3月の訪問した時点ではまだまだだったけれど、「もう春はすぐそこだ」と感じさせてくれた。
濃厚な蛍烏賊、そして、鉄板の組み合わせ。
一貫以上握ると「あら」が出るので、、と前置きをして、握ってくれたgold eye(金目鯛)は脂が乗っていて、軽く振られた塩との相性抜群。「あら」が出ても良いので、もう一貫頂きたいぐらい。

謎解きのできなかったニョキニョキと2B+の正解は、筍と煮浸し。
筍は九州から。目の前の炭火で焼かれて、ほんのり醤油バターで。
春を感じる一品。

フォワグラソテー 神社コンも美味しかったなー。
口に含むと、各素材が100メートル走のように「よーい、ドン!」のかけ声と共に自分の味を主張してくるような。

料理に合わせるお酒も充実。
訪問時は知らなかったのだけれど、各お皿に合わせた日本酒のデギュスタシオンも用意されているらしい。
こういう計らいもいいなー。
飲兵衛にとっては、この上なく魅力的。次回はぜひ試させて頂きたいと思う。

デザートは別料金だけど、白いコーヒーと黒胡麻シャーベットはぜひ食べた方がいい。
最近、〆はほうじ茶があるお店だと、いつもそれを選んでしまう。やっぱりホッとするし。

コースは1万円(+税)。
料理もさることながら、お店のホスピタリティー、エンターテイメント。
これらの要素を考慮すると、とてもリーズナブルだと思う。
食後の「幸福度」はpriceless。

また近いうちに行きたい。

  • ニョキニョキ
  • りぐまはスープ 桜持ち
  • ホタルイカ×蛍烏賊、29u2

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8位

つくしのこ (池尻大橋、駒場東大前、神泉 / 居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2014/01訪問 2014/06/14

親子だからこそできることがある。

【本日の独り言】

みんな金曜を狙います。

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14/01 再訪問

かなり久しぶりの訪問、とおるさんもお元気です。
つくしのこの冬場の楽しみは何と言ってもとおるさんのお母様が作る鍋。
前回冬に頂いた鍋は特製水炊きでしたが、今回は鴨鍋。最近は水炊きは作ってなくて、鴨鍋が冬場のメインのようです。
鍋一面に紅色の鴨肉がこれでもかを敷かれています。その下には体が温まり栄養満点の根菜類が。
鴨から出る出汁と少し濃いめの下味に根菜の風味。日本酒が進みます。

今回は新政NO.6が良かったです。

鍋の他にも鮪の脳天や焼いた鮭に大量の酒粕を乗せたものだったり、お母様の手料理がお酒を進めてくれます。

金曜は特に予約がとりにくいですが、数か月前から頑張って予約する価値はやはり十分あります。

12/06 再訪問

半年ぶりのつくしのこ。
金曜はかなり予約が取りづらい。

【日本酒】
陸奥八仙(青森)夏吟醸
天吹(佐賀)雄町55生
ソガ ペール エ フィス(長野)美山錦59生
ソッガ(長野)大正生酛 美山錦59生
山本(秋田)ドキドキ 純米吟醸
寿(山口)西都の雫 55生
李白(島根)雄町55 19BY
小左衛門(岐阜)雄町55
十四代(山形)本丸
昇龍蓬莱(神奈川)雄町60生
相模灘(神奈川)雄町50生
星自慢(福島)特別純米生
蓬莱鶴(広島)雄町50 純米大吟醸
初緑(岐阜)山田錦50生
鍋島(佐賀)

【料理】
枝豆
福神漬
槍烏賊
刺身盛合せ(平目、ソイ、鯛、鮪)
ニシンの塩焼き
塩豚
肉じゃが
モツ煮込み
海藻汁

日本酒と仕込み水、バランス良く飲むことは重要ですね。

12/01 再訪問

日本酒LOVEな友人達と日本酒会。
つくしのこの冬場の楽しみはやはりお母様特製の鍋。
今回は鴨鍋だった。
見た目よりも味。
大きな鍋に野菜と鴨がたっぷり。
ちなみに去年の冬場に行った際は、水炊きだった。
以前四年ほど福岡に住んでいたらしく、その時にこの味を習得されたらしい。
スープの出汁を取るために約4日間煮込むらしく、手間がかかるため、運が良くないと出会うことが出来ない。
今夜も日本酒とともに愛情のこもった料理を頂きました。
また、行きます。

【日本酒】
獺祭 活性にごり つくしのこスペシャル遠心分離39(山口)
喜久酔 特別純米(静岡)
富久長 とおるスペシャル14(広島)
宝剣 八反錦60(広島)
三重錦 超辛口 八反錦60生(三重)
遊酔 山鹿市19BY生(熊本)
松の寿 山田錦55(栃木)
雅山流 山田錦65(山形)
登水 和田龍22BY(長野)
陸奥八仙 あらしばり生(青森)
昇龍蓬莱 山田錦60生 22BY(神奈川)

【料理】
枝豆
豚肉の塩蒸し
白菜漬け
刺し身盛り(平目、いさき、鮪、鰤)
肉じゃが
鴨鍋
うどん


11/05 再訪問

日本酒を愛するメンバーで再訪問。
この日もとにかく日本酒と宮沢さんのお母さんが作る絶品のつまみを楽しませて頂いた。

【日本酒】
獺祭 活性にごり つくしのこスペシャル(山口)
ロ万 槽場汲み生 熟成生原(福島)
而今 山田錦50生(三重)
七田 山田錦45生(佐賀)
村祐 純米大吟醸 生 亀口取り(新潟)
9 雄町65生
三芳菊 山田錦55生(徳島)
阿部勘 まなむすめ50(宮城)
賀茂金秀 雄町50生(広島)

【料理】
こごみの和え物
沖縄産もずく
ホタルイカの沖漬け
刺身盛り合わせ(鮪、鯛、平目)
手羽先と大根の煮物
平目のあら煮
にしんの塩焼き
もつ煮込み
しじみのお吸い物

これでいつものように5000円。
まさに日本酒の楽園。
この店はかなり飲んでしまうので、訪問は必ず休日前必須。

10/12

2010年は10月辺りから日本酒のお勉強を初めて、結構色々なお店を年末までの約2ヶ月の間に訪問した。
銀座の庫裏、四ッ谷の酒徒庵、そして今回は都内最高峰の品揃えを有する池尻のつくしのこ。
お店は宮沢さんと宮沢さんのお母さんの二人で切り盛りしている。

開店と同時にお店へ入店し、まだ準備中の宮沢さんとお話しする時間があった。
今はほとんどないけれど、ちょっと昔までは、日本酒のみしか扱ってないことを知らないお客さんと何度かトラブルがあったらしい。
二人で切り盛りしているため、そういうお客さんとのトラブルがあると、お店のキャパもかなりあるため、他のお客さんへのサービスにも支障が出る。
こういう理由で、今は一見さんの訪問は断っているらしい。
宮沢さんはお客さんに日本酒を心から楽しんで欲しいと思っている。しかし、最低限のマナー等の観点から、お客さんとしても協力して欲しいところは協力して欲しいというのが、メッセージだと思う。

料理は基本的にお任せ、日本酒はたらふく飲んで、約5000円というのが大まかな目安。
この日は4人で18種類(18合)の日本酒を頂いた。

獺祭 活性にごり つくしのこスペシャル(山口)
ロ万 槽場汲み生 熟成生原(福島)
美巌 袋つり斗びん(愛知)
日置桜 強力80(鳥取)
神亀 辛口純米(埼玉)
大倉 山廃 雄町70 生 20BY(奈良)
花陽浴(埼玉)あらしばり 八反錦 55生
初緑(岐阜)山田錦 50生
宝剣 しぼりたて 八反錦60 純米(広島)
宝剣 八反錦60 純米(広島)
村祐 純米大吟醸生(新潟)
三芳菊 雄町60(徳島)
黒牛 無濾過生原 (和歌山)
帰山 美山錦(長野)
菊姫 山廃 山田錦70 21BY(石川)
豊賀 しらかば錦 59生(長野)
不老泉 山廃 備前雄町55(滋賀)
賀茂金秀 雄町50生(広島)

まさに日本酒のオンパレード。
今回は僕の好みな香りが良いものが、あまり揃っていなかったのだけれど、各々好みを伝えると、的確なものを宮沢さんは用意してくれる。
日本酒を知り尽くしたからこそだと思う。

料理は枝豆、なます、なまこ、刺し盛り、鮭の酒粕焼き、鶏鍋、ふろふき大根。
鮭の酒粕焼きがすごく美味しくて、酒粕の旨味がとてつもなかった。
鶏鍋も素晴らしく出汁が出ていて、〆はまるちゃんの乾麺だったけれど、おじやにしても美味しいだろうなと思った。

時間は2時間制のため、この辺りでフィニッシュ。

お店の外まで宮沢さんが送ってくれて、名刺もいただいた。
次回の訪問も楽しみなお店。
また、良いお店を出会うことが出来、嬉しかった。

  • つくしのこ
  • つくしのこ

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9位

桜田 (四条(京都市営)、烏丸、五条(京都市営) / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2012/09訪問 2012/11/22

お椀の極み

【本日の独り言】

京の言葉に癒しあり。

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12/09 再訪問

お盆の時期、京都は特に暑いので、一月ズラしてこの時期に関西を訪問することが最近多い。
まぁ、一月ズラしたことであまり暑さは変わらないんだけどね。

毎年恒例となりつつある京都、大阪、神戸のプチ旅行も今回二度目。
まずは、ここ桜田から。

今回は年配の方と同席だったこともあり、量的なことも考え、5000円のコースでお願いした。
前回は一万円。
感想としては、5000円コースでも十分に桜田を堪能できたこと。
値段をあげれば、素材、そして食器も高価なものが出てくる。
席は奥にある個室の座敷。

・梅酒
・百春
・八寸
・海老、鰻、舞茸の酢の物
・鱧と厚揚げ豆腐のお椀
・戻り鰹のたたき、烏賊、鯛
・素麺
・揚げ茄子、蓮餅、茗荷の炊出し
・鯛茶漬け
・デザート

相変わらず、お椀は秀逸。
鱧は関西の方のとっては、普通にスーパー等でも買うことが出来る食材だけど、圏外の人間にとってはやはり惹かれるところがある。
女将さんは去年と比べて若干お痩せになったように見えたけれど、立ち振る舞いはさすが桜田の女将という印象。

入り口には、火鉢で出来た風鈴。
残暑がまだまだ残る9月の京都。お腹と満たされた後、火鉢の風鈴の音にも心も癒された。

11/06

京都は高校の修学旅行で行ったのが最後なので、約10年ぶりの訪問になる。
当時の記憶は銀閣寺や京都御所などを観光した程度。
その他には、これと言った思い出は特にない。

今回は半日という短い滞在時間の間に目的が二つ。
一つ目の目的。
清水寺、そして僅かな時間ながら、京の街を楽しむこと。
恥ずかしながら、まだ京都観光の有名どころは未経験ゾーンが多い。
そして、二つ目の目的。
それは「食」。
京都には未在やなかひがし、ささきなどそうそうたる顔ぶれが揃う。
その中で京都初心者の僕は今回友人の勧めもあり、この桜田を予約した。
連れも去年京都に行った際利用し、とても良かったと言っていた。

朝一便で伊丹に到着し、リムジンバスで京都駅へ。
桜田の予約が11時半からだったため、京都駅に到着後すぐに清水寺へ向かった。
日曜日にも関わらず、修学旅行生の姿が目立つ。最近は日曜日まで修学旅行のスケジュールに組み込まれているのかとちょっとビックリした。
高校生に混じって見学し、東山、八坂神社を周り、祇園からバスに乗って四条烏丸で下車。
市営地下鉄の四条駅から少し歩いた路地裏にお店はある。

お店に入ると着物を着た女性が丁寧に挨拶してくれた。
予約していたカウンターの席へ。
入り口を入ってからすぐの場所のあるカウンターからは厨房は見えない。
見えるのは壁に飾られている舞妓さんの絵。美しさに暫し見とれてしまった。
席に着くと、冷たい梅酒が出てきた。
外は半袖でも汗をかくぐらいの気候になってきたので、この一杯はその火照った身体を冷やしてくれた。

昼は5000円から18000円まで数種類のコースがある。
今回は一万円でお願いしていた。

内容は下記の通り。
まずはご挨拶ということで女将さんが美濃の百春というお酒を盃に注いでくれた。
口当たりの良いお酒だった。
女将さんは貫禄がある立ち振る舞い。さすが桜田の女将さんといった印象。

【食前酒】梅酒
【先附】水無月の胡麻豆腐と海老
【お椀】鱧と焼き茄子のお椀
【向附】鮪、烏賊、鯛
【お凌ぎ】穴子と新蓮根の飯蒸し
【八寸】鱧の押寿し、八幡巻、きぬかつぎ、鯖、金時芋、ほおずき(白和え)、茶豆
【焼物】鮎の塩焼き
【煮物】賀茂茄子の白味噌仕立て 青唐辛子
【食事】万願寺唐辛子と新生姜の炊き込みご飯

経験値の少ない僕はあまり多くを語ることはできない。
しかし、食材に対する火の入れ方、出汁ひとつにしても基本を完璧にされているからこそ、これだけの完成度が出ていると感じずにはいられない部分が要所要所に見られた。
特に鱧のお椀は一点の曇りもない。非常に上品な出汁に鱧と梅肉のアクセント。そこに加わる焼き茄子の香り。
素晴らしいの一言。
焼き鮎も一見シンプルながら、蓼酢と内臓のほのかな苦味との計算。
蓼酢の見た目の鮮やかな色もこの季節には嬉しい。涼しささえ漂ってくる。
目にも鮮やかな八寸。
今回は6月の終わりだったため、お皿には茅の輪くぐりの飾りが。
こういう見せ方はとても好き。
料理を運んできてくれた女将さんの娘さんもとても可愛らしい。京都の言葉、イントネーションに癒される。
そして今回お椀と共に感動したのが、万願寺とうがらしと新生姜の炊き込みご飯。
口に含んだ瞬間、万願寺のあおい香りと生姜のフレッシュな香りのオーケストレーションの衝撃は心から幸せだと思えるものだった。
残った分は、おにぎりにして握ってくれた。
こういうお店でのこのようなサービスは普通のお店の何倍も嬉しいし、親近感さえ感じてしまう。
「おもてなし」という心遣いが本当に素晴らしいと感じた。

帰りには、ご主人の五十鈴さんと女将さんの三人で外で立ち話。
そして、路地を曲がるまで深々と見送って頂けた。
常連客、一見客関係ないサービス。
ぜひ、また京都を訪れる機会があれば、再訪問したいと思う。

ちなみにお昼に関して1万円のコースは量が結構多い。
男性の僕でもお腹いっぱいで炊き込みご飯の余った分はおにぎりにして頂いたぐらい。
ランチでは、5千円のコースを注文されている方が多かったように思える。
5千円でも十分に満足できる内容だったので、あとはお腹との相談かなと思う。
約二時間いい時間を過ごすことが出来た。

  • 八寸
  • 梅酒
  • 八寸

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10位

日本橋橘町 都寿司 (馬喰横山、東日本橋、馬喰町 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2012/06訪問 2015/11/11

垣間見れた気遣い

【本日の独り言】

杉田さんの魅力。

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12/06

土曜日の早い時間は特に予約が取りにくい。そういう訳で一年半ぶり。

<つまみ>
・じゅんさい
・眞子鰈
・真蛸
・磯辺巻き
・蛍烏賊の味噌漬け
・鮟肝
・ねぎ間

<追加つまみ>
・白海老

<にぎり>
・小肌
・鯛
・蒸鮑
・春子鯛
・中トロ
・鯵
・金目鯛
・車海老
・紫雲丹
・赤身
・穴子(つめ)
・玉子

<追加にぎり>
・干瓢巻

小肌は完成系。仕事の美しさに見惚れる。
三日寝かした真鯛(愛媛)のねっとりとした甘みは甘海老に近い。他のお客さんもここまで甘みが出るのかと口を揃えていた。
あと、今回初めて頂いた金目鯛。
軽く炙った背中側の部分。
身の力強さを感じた。腹側とはまた違う。
小肌、金目鯛に関しては非のつけどころがないかも。
穴子は個人的になんばの方がトロトロで好み。

人気になり過ぎて、予約が取れなくなっているのが、唯一の難点かな。
次回の予約を試みるも八月までほとんど満席。諦めた。

相変わらず、杉田さんの気遣いができる方。
当日、常連さんのような方が二人で一升近く飲んでいた。
当然、声のボリュームも上がる。
店内を我が家のように。
節度は最低限守って欲しいところ。

ただ自分達がお店を出る際、申し訳なさそうに杉田さんがアイコンタクト。
もうそれだけで十分。
また、行かせてもらいます。

11/01

都寿司、江戸前で最も勢いがあるであろうお店。
場所は馬喰横山。
店内に入ると、ご主人の杉田さんが迎えてくれる。
お店の雰囲気は、銀座の高級寿司屋のような空気感はなく、むしろアットホームな印象すら感じる。
これは杉田さんという人間が出す親しみやすさが良い意味でお店の中に染み付いているからではないか。

握りのおまかせとつまみと握りのおまかせの2種類。
今回はつまみと握りのおまかせをお願いした。

<つまみ>
・そら豆
・かんぬき
・蛸
・帆立の磯辺巻き
・鮟肝甘辛煮
・えぼ鯛

かんぬきは身の弾力が好み、僕はやはり細魚や鱚には目がない。
鮟肝は味付けのみでなく、肝自体は小さいけれど、主張がしっかりとあり、濃厚さも感じる。
えぼ鯛は沼津産。えぼ鯛は小さなことから結構食べ慣れている味。

<追加つまみ>
・しめ鯖の大葉、生姜葱巻

〆具合も抜群、大葉と生姜の風味とも相性良し。

つまみの印象は、良いものもあれば、普通なものもあるというのが正直な感想。
単純計算で追加以外のものが3000円ということになるかと思う。
つまみに関しては、今後も定期的に通って、季節毎のものを試してみたいと思った。

<にぎり>
・小肌
・平目
・鰆
・春子
・中とろ
・鯵
・鰤の漬け
・車海老
・雲丹
・穴子(塩)
・穴子(つめ)
・玉子

<追加にぎり>
・漬け鮪
・赤貝

握りに関しては、今まで食べてきた江戸前の中では、ネタとシャリのバランス、握りの美しさに置いては自分の中でかなりの上位。
シャリの空気感がすごくあって、皿に握りを杉田さんが置くと、じんわりシャリが沈んでいく。
出されてすぐに口に運ぶと、口の中で自然とシャリがほぐれる。
繰り返しになるけれど、握りの美しさは本当に芸術作品のような孤高な印象さえ、感じた。
それは一番初めに出された小肌から見入ってしまうほどだった。

バランスが非常に良い小肌、藁で燻した鰆は追加したくなるぐらいの一貫。
光りものも旨いし、鰤の漬けも初めて頂いたけれど、脂の甘みとほんのり上品に軽く漬けたバランスが良かった。
車海老は山葵の代わりに、海老の味噌を。大分産らしい。

握りはこの値段からすると、とても満足出来る内容。
もちろん全てのネタが皆さんおっしゃる通り、最上級という訳ではないのだろうけど、杉田さんの丁寧な仕事がネタを何倍にも素晴らしいものにしていると思う。

お店は2回転が基本だと思う。
自分達は当日、2回転目に入店した。
席に着いた際、若い男性が二名カウンターにいた。二人とも寿司職人の方でどうやら杉田さんとも親交があるようだった。
一人の男性は恐らく見るからにまだ二十歳前。もう一人の先輩の男性が食べに連れてきていたという感じだった。
その若い方の男性に杉田さんが質問した。
「〜君はなんで寿司職人になろうと思ったの?」
その男性は、「カッコいいからです。」と答えた。
その言葉を聞いて、杉田さんはにこっと微笑まれた。
杉田さんの未来の職人に対しての眼差しや一つ一つ投げかける言葉、そして、その男性の素直な眼差し、そして言葉。
このやりとりを横で聞いているだけで、もう杉田さん、そしてこのお店の良さを感じずにはいられなかった。

杉田さんは昔、将太の寿司にエキストラで寿司職人として出演していたこともあるという秘話も話してくれた。

つまみ、握りはもちろん人というキーワードでも心を満たしてくれるお店だった。
☆に関しては、次回訪問での驚きも期待して4.5。
これからも、長く付き合っていきたいお店。

  • 小肌
  • 蓴菜
  • 真子鰈

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