1回
2017/03 訪問
丼から目を離すことが出来ない、至高の釧路ラーメン
霧と漁師と寒さの町釧路に遊びに行っていた頃にどうしても行かなければという使命感に駆られて行った店。住宅地にあり若干わかりづらいが、マップで一目瞭然。
事前に情報は得ていたものの、店の雰囲気はいかにも漁師が通っていた老舗的なものだった。入店すればこれまたおおらかな店主とその奥さん?が居てその土地の歴史を肌に感じることができた気がした。
店主のおじさんは奥に出たり入ったり、あるいは常連のお客と話をしたりしていた。もっぱらスープをよそったり麺を茹でていたのは奥さんのほうだった。手際よく麺を茹でスープを注いでいく。元々漁から帰ってきた体の冷えた漁師に食わすラーメン、手早く作られ、地域性もあってかつ旨いと来たら、北海道ご当地ラーメンとしてもっとスタンドアウトしていいはずだ。
いい雰囲気を味わいながらもすぐに出てきたラーメンは釧路得意のあっさり色をしている。さっそくスープをいただいてみる。
醤油ラーメン。・・ん・・スープが口の中に居る時間が経つにつれて鰹だしのみならぬ奥行きが感じられる。酸味、うまみ、これらが口に入れてから2段階、いやそれ以上の段階を踏んで変化する味わいに襲われる感覚だったのだ。これは…すごい。完食するまで丼から顔を上げることが出来なかった。
その他の具は、このスープの邪魔をしないように作られている。肉なんかは流行のとろけ系チャーシューを期待する人には拍子抜けするかも知れないが。
単なるあっさりしょうゆラーメンと形容する人は来るべきでない、筆舌に尽くせない歴史が創り出した至高の釧路ラーメン。これが昔は500円だった(今では700円)。ラーメン通を自称したいなら釧路にわざわざ来てでも味わうべき一杯。朝行けるのもいいですね。93
2018/12/02 更新
他にはない味わいの奥深いスープ。
2018/12/02 更新