『突撃、昨日の昼ごはん -135  (せいろそば)』TPCさんの日記

レビュアーのカバー画像

TPCのレストランガイド

メッセージを送る

日記詳細

昨日は、秋の日差しが心地よく目黒川界隈も風が渡る。
昼は、驀仙坊 (ばくざんぼう)でせいろそばと梅のりごはん。
食欲の秋は、心してコントロールしていないとあっという間に肥満の秋。
もう若い時とは基礎代謝のレベルが違うものなあ。

若いときは、勤務先で役員以上の年配者が軒並み昼はざるそば食べていたのが不思議でならなかった。
なんで、皆揃いも揃って蕎麦ツルルなのかと。
後年、聞いた話でわかったのでありますね。
まず、会長だの社長だのもう老境の方々は、食欲も御歳並みなので必然として蕎麦を手繰る。
それに連なる役員としては、私ももうこれ以上の欲はありませんよ、枯れていますよ、脂ぎっていないですよと言う恭順の意を表するためにやはり蕎麦を手繰ると。
確かに、ここでカツ丼だとか、天ざる大盛とか頼んでいると、奴はまだ若いな、野心も欲も色気あるなと目をつけられるのだと。
社長、私もざる一枚ですよと言う名札が重要なのだと。
なるほど、蕎麦は恭順と無欲の象徴なのだな。
と言っても、蕎麦を手繰ればみな社長になれるわけではない。
上がれるざるは一枚だけだ。

そんな会社員生活と縁が切れてからもうずいぶん経った。
端から平和で無欲だからせいろそばが実に旨い。
恭順を表す必要も特にないので、梅のりごはんも一緒に頼んでしまいました。
それじゃ食べすぎだって。
ページの先頭へ