カケスタ★たかひろさんが投稿したにくの匠 三芳(京都/祇園四条)の口コミ詳細

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<kakesta★カケスタ>

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カケスタ★たかひろ (40代後半・男性・静岡県) 認証済

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にくの匠 三芳祇園四条、京都河原町、三条京阪/牛料理、日本料理

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 4.8
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2015/07 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

「にくの匠 三芳」選りすぐり和牛のバラエティに富んだ肉懐石で知る衝撃の味!

風情溢れる町家が立ち並ぶ京都の花街である祇園の一角に現る
和牛懐石「にくの匠 三芳」さん。
高級感溢れるその佇まい、贅を感じるその晩餐への始まりに、期待が高まり心躍ります。
2005年オープンから10年の時を刻み、その名を築き上げた三芳さん。
店主の伊藤力(つとむ)さんは、
「1人の最高の肉職人のおかげで今の自分がおります」と、
過去に初めて出会った「最高鮮度」の肉のその旨さや香り、食感、甘味、すべてに感動し、
その美味しさを1人でも多くのお客様に体験してもらいたいと思い立ち、「にくの匠 三芳」を創り上げられています。


しっとりとした雰囲気で明るさを抑えた店内は、店主とじっくり向き合えるカウンター6席と
テーブル席12席と程好い広さで和モダンな落ち着きを装います。
和牛懐石に合うワインや日本酒銘柄も多く取り揃えられているため、
大切な接待や会食の席、または、2人でしっぽりと京デートするにもお勧めのお店です。
お店はご実家でもあり、以前、お母様がラウンジをやられていた店舗を改装してオープンされています。
10年の経年変化を迎え、そろそろ改装を視野に入れられています。

この日は、事前に名古屋の友人が予約してくれていたため、
有難いことにこちらも昼同様カウンター席で食事を堪能できました。
コースは、その日に入る肉の部位によってもも異なりますが、
13,000円~20,000円までとなり、
またお任せでそれ以上の価格でも要相談可能です。
今回は、たまたま肉の質が最高に良かったようで、
神戸牛のサーロインと近江牛のフィレのどちらも取り入れていただく
17,000円~20,000円ほどのコースとなります♪


店主の伊藤力さん(1975年生)。
京都出身の伊藤さんは独立される以前、飲食店で働いていたとき
最高の肉職人がその日にさばいたばかりの牛を食べさせてくれたことがあったそうで
今まで出会ったことのなかった食感、甘味、香り、すべてが今まで食べてきた肉とは別格で
このおいしさを一人でも多くの方に体験してほしい、
牛肉の美味しさを最大限に生かした料理を提供したいと思い、
自分でお店を開かれたそうです。

開店以来、独学で日々上質な食材や調理法を探求し、
肉の味わいを最大限に活かした様々な和牛尽くしの創作料理を創造し、その可能性を追求しています。
和牛を用いた前菜や椀物にはじまり、しゃぶしゃぶ、ご飯もの、
そして部位から選べるステーキがドドンと押し寄せ、デザートまでいただける至極の和牛懐石は、
すべて四季折々を感じ取れる旬菜との創作料理となります。
鉄板焼きで味わう和牛のフルコースとはまた一味違うようで、
初めていただく和牛の懐石料理に興味津々で、始まる前からついつい前のめりに観察してしまいます。

豪快に牛肉の塊を成形し始める店主の伊藤さん。
わたし達夫婦は、どんなに良質の脂だとしても苦手部位なので、
ここぞとなかりに綺麗に削ぎ落としてくれる様が、観ていて最高に気持ち良いです♪


こちらで取り扱われる和牛は、京都、神戸、滋賀の信頼のおける生産者から直接取り寄せるブランド牛。
一皿毎の料理に合うように銘柄と部位を使い分けられています。
名古屋の友人がこの肉塊を観て「はい!こんにちは~♪」と和牛に挨拶を入れる風景が微笑ましかったです(笑)


「川岸牧場・神戸牛」

清流の加古川と山々に囲まれ、清らかな水、そして山間の澄みきった空気のもと、
180頭もの但馬牛を飼育されている川岸牧場さんのお肉がこの日はいただけるようです♪


成形され、この日いただくお肉はこちらとなります。
火を通す以前の肉塊を眺めながら、既にビールを一杯イケてしまいそうな気配ですね。
人は、良き食材に出会い、良き職人に出逢うと、不思議と胃が軽くなってしまうものです。
先ほどまで、昼の余韻を感じながら「あぁ、苦しい」と嘆いていたわたしは何処へやら(笑)
まるで肉の魔術にかかったかのように、吸い寄せられる魂。
この成形デモンストレーションはコースのほんの序章に過ぎません♪


生ビール「マスターズドリーム」800円

サントリーが半世紀以上の歳月をかけて追い求め続けた、
夢のビールとも言えるマスターズドリーム。
ググッと濃密な味わいで、心地良い甘い香りとほのかな苦味、そして深み溢れるコクが楽しめます♪


「肉の冷製スープ」

まずは、肉のお出汁を飲むことからスタート。
味わいがすっきりとしていながら、後から深み溢れる旨みを感じることのできるお出汁は、
カツオと昆布でとったお出汁に肉をくぐらせたもの。
しゃぶしゃぶのお出汁の冷製スープです♪


お次は昆布に包まれた麗しのサーモンピンクのお肉が登場します!


「近江牛タンの昆布締め薄造り」

こちらは、コースの料理の向付として出す定番料理です。
前日に捌いた牛タンを1日冷蔵庫で寝かせ、3~4時間程昆布〆して提供。
まさかの牛タンの昆布〆!(驚)
大好物ゆえに、その味わいを1枚1枚慎重に堪能します。
その食し方は、牛タンの薄造りの表面に、細かく刻んだ塩昆布を軽く一振りしたら、
箸でくるくると巻き上げ、自家製のポン酢にくぐらせて一口でパクリ!
見事なまでの舌触りの滑らかさに驚きのとろめき!
それでいて確実に牛タンの旨味を感じ取れる食感。
さっぱりといただけるのは、昆布〆と酸味が抑えられ風味豊かな上品な味わいのポン酢のおかげでしょう。
今までにいただいた事のない、究極の牛タン。
最初にコレをいただいたら、胃袋ガッツリ持って行かれます!(激旨)


「神戸牛イチボの炭火焼」

神戸牛のイチボの表面を炭火焼きでレアに仕上げ、白髪葱と大葉のスプラウトを添えて。
フランス産ゲランド塩、黒胡椒、自家製ポン酢の中からお好みできただきましょう。
脂肪分が少なく赤身肉のイチボは、牛肉本来の力強い味わいと程好い食感が楽しめます♪


「白芋茎と蒸し黒鮑の椀物」

房総黒鮑の蒸し物とじゅんさい、白芋茎の中に近江牛の旨煮を包んで蒸した汁椀物。
ズイキ(芋茎)とは、里芋の葉柄を栽培したもので、表面の色で、赤、白、青の3種類に分かれます。
白ズイキは、エビ芋や里芋などの葉柄で、太った頃に紙を巻き、日があたらないように栽培されたもの。
エビ芋の白ズイキは、脱色されたという意味から白ダツとも呼ばれ、
高級食材として和食の世界では珍重されているそうです。
鮑の柔らかさと、牛の旨味が滲み溢れる椀物です♪


「ニュートン シャルドネ」1,000円

スプリング・マウンテンのパイオニアであり、ナパヴァレーにおけるアンフィルタード・ワインのパイオニアである
ニュートン・ヴィンヤーズから、シャルドネ100%のフレンチオーク樽で7ヶ月熟成されます。
蜜の果実味とすっきりとした酸、オークの香りが見事なバランスを保つニュートン・シャルドネ。
余韻も長く、サッパリとしたフィニッシュが印象的なカリフォルニアのワインです♪


お次はお肉にトリュフを合わせたオリジナル料理。
熱々の蒸し器から取り出し、トリュフをシュッシュとかけて仕上げてくださいます♪


「サーロインとサマートリュフの飯蒸し キャビア添え」

サーロインは味噌で味を付け、茗荷などで香り付けした飯蒸しに、
サマートリュフをたっぷりと削り、ラトビアのキャビア・スターレットを添えて。
トリュフの香りを楽しみながらも、
凝縮された和牛の旨味をトリュフの香りに負けないほどに上品な味噌でいただく、
贅沢なご飯ものは誰もが笑顔になる美味しさ。


「サガリと鷹峯唐辛子の素揚げ 」

朝挽きの京都産のサガリを素揚げし、神戸牛の自家製牛脂で素揚げした鷹峯唐辛子を添えて。
鷹峯唐辛子は、京都市北区鷹峯で昭和18年頃から栽培が始められ、
伏見唐辛子より太く、万願寺唐辛子とも少し形の違い、辛みがなく、肉厚で大変美味しい唐辛子です。
サガリは、ハラミよりも肋骨に近い厚い部分で、
柔らかくて上品な味わいなので油を通してもヘルシーに感じます♪


赤ワインの旨みを炒って引き出した自家製赤ワイン塩でいただきます。
お肉との相性が最高に良いです♪


美しくも色鮮やかな蓮の葉に、次の一皿を盛り付けていきます。
伊藤さんは、料理が本当に楽しくて仕方ないようで、
肉に触れ合う成形の瞬間や、盛り付けの際も終始にこやかな笑みを浮かべています。
そして、もちろん、カウンター席や、テーブル席のお客様への配慮も怠らず、
料理に集中しながらも、会話もきちんとされるスマートさはやはり職人の鑑とも言えるでしょう♪


「牛冷しゃぶの蓮の葉盛り 茶豆のすり流し」

神戸牛のミスジをサッと冷しゃぶにし、すだちのジュレを合わせます。
炊いた冬瓜にふかした小芋ととうもろこしを添えて、
茶豆のすり流しでさっぱりといただきます。
大きな蓮の葉に盛り付け、鮮やかな蓮の花を添え、色合いのコントラストが美しく目にも楽しめる一品です♪


「ニュートン クラレット」1,000円

白ワインと同じくニュートン・ヴィンヤードのクリーミーな味わいと丸みのあるタンニンが魅力的な
フルボディの辛口赤ワインです。
ナパ カウンティ産の完熟した黒葡萄の味わいが素直に表現されたボルドー ブレンド。
力強く滑らかなタンニン、ダークチェリーやブルーベリーの果実味とオーク樽のバニラ香を包み、
洗練された味わいが、赤身に良く合います♪


料理を最も美味しい状態で提供することに情熱を燃やし、
最大限に良い状態で食べていただけるよう伊藤さんは細心の注意を払われています。
一瞬一瞬の火入れが肝心となるしゃぶしゃぶは、
伊藤さん自らが、目を閉じ全神経を集中させ、肉の温度を手で1枚1枚確認しながら、
次から次へと素早く湯にくぐらせては出し、くぐらせては出しを繰り返し、絶妙の火加減で提供してくださいます。
お肉の旨みを邪魔せずそっと包んで持ち上げるように、
鰹と昆布の究極のお出汁でくぐらせるお肉は、最高の味わいを引き出します!


「和牛のしゃぶしゃぶ」

究極の出汁を器に沿わせ、色鮮やかな水菜の上に静かに添えられた究極のしゃぶしゃぶ。
しゃぶしゃぶは、見惚れてしまいそうな見事なまでに憂いな桜色の色合いで登場!
つるりとした滑らかな口当たり、出汁にくぐらせることで、旨味をギュッと閉じ込めていただくため、
噛むほどに溢れ出るその旨味に喜びが溢れ、あまりに言葉に出来ない想いに、思わず頬を摩ります(笑)
添えられた水菜の程好い食感と共に、自家製ポン酢にくぐらせて味わうことをお勧めします。
今までにない、しゃぶしゃぶの極地が此処「三芳」にあります♪


メーンディッシュは贅沢にも炭火で焼かれた神戸牛と近江牛のステーキを切り分けていきます。


「神戸牛サーロインと近江牛フィレのステーキ」

遠赤外線効果の高い紀州の備長炭でじっくり火を通し、
この厚みゆえに生まれる肉の旨味溢れる味わいを楽しむステーキ。
こちらは一皿2人前となります。
贅沢にも川岸牧場の神戸牛サーロイン、岡崎牧場の近江牛フィレ38ヶ月の雌牛の2種類をいただきます。
岡崎牧場のフィレの肉質の柔らかさ、そして赤身ならではの味の濃さはもちろんのこと、
川岸牧場のサーロインも、重たさを全く感じさせない脂の旨味溢れる肉汁と、とろけ具合、香り共に抜群の味わいです!
こちらは、特製ステーキソースまたは岩塩、黒胡椒、山わさびの醤油漬けをお好みで添えていただきます♪

薬味で出てきた山わさびは絶品でお肉の薬味にオススメです♪
山わさびは特有の香り・風味の良さがあり、香辛料としての食欲増進効果などがあり
醤油タレで漬けた物は、お肉料理にピリっとしたアクセントがたまりません!


あまりの美味しさに身震いしながらも、食べ切れないお肉は、
無理をしていただかなくても、焼肉弁当として折詰に仕上げて持たせてくださいます!
ご飯の上にお肉を乗せて、最後に特製ダレを一回し。


「お持ち帰り用焼肉弁当」

贅沢過ぎるお弁当の完成です!
とても美味しかった山わさびの醤油漬けに、さらに別容器で追加ダレまで添えてくださいました!
丁寧に包装されたお弁当はまさに究極の手土産となり、
こちらは、朝御飯として美味しくいただいたのですが、
朝からお肉!?とお思いでしょうが、胃に何の負担もなくペロリと2人で半分こいたしましたとさ(笑)


「ご飯、味噌汁、牛フィレの昆布巻き、香の物」

〆のご飯に用意されたのは、岐阜の龍の瞳こしひかり。
粒が大きくふっくらと甘み溢れる美味しさです!
ほろほろとほのける柔らかさに炊かれた牛フィレの昆布巻きを当てにご飯が進みます♪


「抹茶シャーベット白州の薫り」

濃厚な抹茶のシャーベットにサントリーのウイスキーである白州を垂らしてきただくデザート。
お抹茶の香りと白州の香りが重なり合い、品に溢れ、最高に贅沢な〆のデザートとなりました!
想像以上に、というより、初体験の味わいの数々に大きな衝撃を受けた一夜。
今もこの記事をしたためながら、懐石料理の写真を見返していると、
今すぐにでも京都に飛んで行きたい気分になります(笑)
肉は好きだけど、牛は、さほど得意ではない・・・
そんなわたし達夫婦の固定概念を見事に覆してくださったのは、
「にくの匠 三芳」さんです。


三芳さんで食事を楽しんだ後、祇園祭に足を伸ばし、さらにもう一軒「祇園 楽味」さんに立ち寄った帰り、
路地を歩いていると、偶然、店先に立たれていた伊藤さんに遭遇!
立ち話をしていると、丁度、舞妓さんがいらっしゃったため記念撮影をお願いしました。
快く撮影を受けてくださった舞妓さんのお名前を伺えば良かったです。
つい店先で話が弾んでしまい、終わり掛けの店内で一息休むよう誘っていただきました。

お客様の引いた後のカウンターで一緒にお疲れ様の乾杯をしながら、お話を伺っていると、
伊藤さんの奥様は、静岡の藤枝市出身と、身近に感じる点も多く、
今後の仕事の方向性についていろいろとディスカッションさせていただいていたのですが、
気付けば、あっという間に夜も更けており、暫し京の夜を愉しませてもらうことができました。
伊藤さん、遅くまでお付き合いくださりありがとうございました!
また、ご一緒出来る日を楽しみにしておりますし、
スケジュールを調整してお店にも必ず伺わせていただきますね♪

さて、話は前後しますが、
京都へ足を運ぶなら一度ご挨拶しておきたかった「祇園 楽味」さんへと参りましょう♪

2023/09/17 更新

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