川井 潤さんが投稿したレヴォ(富山/城端)の口コミ詳細

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ほぼ毎日食天国

この口コミは、川井 潤さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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レヴォ城端/イノベーティブ、創作料理、郷土料理

1

  • 昼の点数:4.7

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.7
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2024/10 訪問

  • 昼の点数:4.7

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.7
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

【ようやく、行けた。食はもちろん富山県の良いものを魅せてくれるレストラン】

最初に『楓の樹液』が岩瀬町の安田泰三さんの作品である盃に注がれ、それをいただく。少し甘さを感じる美味しい樹液。

メニュー表も地元にこだわり、南砺市の松井機業の作った『しけ絹』をオサレに使用していて、普通ではないので、記憶に残るメニュー表になっている。

ドリンクはアルコールペアリングをお願いしたが、量をさほど飲めない方なので、一杯の量を少なめにしてもらった。

乾杯はカナダワイナリーのロゼワイン「UMI」。…軽めで酸味も上品。飲みやすい。

料理のPrologueとして❶アミューズ5品。…全てフィンガーフード。
①「富山特産の白海老」…白海老を少し薪火に当て、下には餅米で作った海老煎。…海老風味たっぷり。煎餅のサクサク感と白海老のまったり感バランスが絶妙。

②「グジェール」…チーズを練り込んで焼いた生地。チーズも富山県黒部の吉田興産の山羊のチーズ、さらには地酒満寿泉の酒粕を使うアレンジを施す…シンプルな一品にもたくさんの生産者が関わっているありがたみを感じる。そして美味しい。

③「赤いメレンゲ」…鶏のレバームースを挟んでいるのはビーツのメレンゲ。鶏レバームースの濃厚な味がめちゃ美味しい。…このレバーもレヴォ鶏のもの。絶品。

④「緑のクロケット」
…甘鯛とジャガイモを合わせたブランダード(混ぜ合わせ)クロケット。外側サクッと中身はくしゅりと柔らか。キッチリ美味しい。

⑤「ゲンゲ」…元々ランクの低い深海魚である下魚のゲンゲを見事な料理に仕立て上げた一品。カリポリお煎餅感覚。

アミューズとはいえ、チカラを一切抜かず、富山の幸を美味しい料理に昇華させているのはさすが。

❷「鱧」…?え?鱧と言いながら鱧の姿はない…聞くと一切鱧の身は使わず、鱧はジュレとして仕上げている驚きのひと皿。緑色は大葉のオイル、下にはモロヘイヤのペースト、ジャガイモのピューレ、雲丹、じゅん菜を混ぜ合わせて一緒にいただく。今日の富山も爽やかながら暑さもあり、その空気に合う爽やかな料理。

自家製の米粉のパンとバターが提供される…店の中で焼いている米粉のパン。これがなかなか美味しくて、米粉の認識が変わるくらい。買って帰りたいけど、売ってないのが残念。
まずは「鱧」の美味しいソースをパンですくっていただく。美味いな、これは。

「太刀魚」…炭火で焼いた肉厚の太刀魚。上には天然の三つ葉、ズッキーニの皮の部分を使う、中にはほぐした太刀魚の身、加賀太きゅうり(あら?富山ではなく金沢の加賀野菜も使うのは意外だけど、縛られない自由さも垣間見えた…)、下にはパイ生地であるフィユタージュがあって、それを持って手で食べる方式。…ビジュアルもキレイな一品。そして胡瓜のコリコリ食感も太刀魚と合うし、作りの丁寧さに感動しつつ美味しく嬉しい。

「月ノ輪熊」…店の専属猟師の獲るジビエ。美味しいと言われる脂身ではなく月の輪熊の赤身を薪火でローストしたものが出てきた。これが柔らかくて美味しい。熊と言われなければ、何の肉かわからないくらい。山菜の蔓紫、ミズ、旨味の濃い自家製ドライトマト、月の輪熊と蜂蜜のコンソメジュレのソース。花が添えられていて、熊なのに優しい雰囲気の料理。…合わせたワインは長野県の「須坂メルロー2022」…富山県ではない事にちょっと戸惑ったが、長野県須坂市「滝沢園」産のメルローを使った赤ワイン。瓶内熟成でより美味しくなるそう。
カシス、プルーンのような香りと酸味を感じる。

「アオリイカ」…出始めの柔らかな小さなアオリイカを使って、胡麻やらアマランサス、氷見のマコモダケ、エディブルフラワー、ソースは貝のジュ(焼いた時に出る出汁)のソースで、上品に美味しさを醸し出している。…合わせたお酒は日本酒「満寿泉 純米大吟醸 SUPECIAL」…オーク樽を使い貯蔵、熟成させたもので、スッキリ甘くフルーティ。飲みやすくキレも良い。

※ここで追加の『ジャガイモのパン』登場…これも、美味いわ〜。アオリイカ料理のソースもこれですくっていただく。

「すっぽん」…富山県の小矢部川で獲れた天然のすっぽん。すっぽんをミンチにしてつくね状にして、さらに表面にすっぽんの地を塗って焼き上げたモノ。下には万願寺とうがらしのソース、上にはトマトのマリネ。それらをトルティーヤで巻いていただく。…すっぽんのミンチなんて初めて食べるなぁ、美味いし、これクセになりそう。今度すっぽん鍋作りの上手な友人に話して作ってもらおうかな。この辺りで採れる黒文字のフィンガーボールもオシャレで有難い。

レヴォのスペシャリテとも言える「大門素麺(おおかどそうめん)」…170年も引き継がれているこの素麺は10月から3月の寒い時期に作る手延べそうめん。実は今回初めて食べたが、レヴォだからこそのめちゃ美味しいソース(黒部「Y&Co.」の山羊のチーズのスープ、近くに自生するふきのとうのオイル)で食べるからかもしれないが、これが印象に残る美味しさ。…合わせたお酒は「勝駒」。富山県にある『清都酒造場』の純米酒。軽やか,まろやかで美味しい。

「Levo鶏」…ついにあの有名なレヴォ鶏が来た。…レヴォだけのために土遊野という農家さんが玉子から2ヶ月育てた若鶏を使う。…足の部位をいただく。中には、それも土遊野の米を熊の内臓と一緒に詰めて入れてある。鶏の皮を巻き直してじっくり焼き直しである。和がらしのソースにも鶏を使い、なるべく残渣を出さないようにしているサスティナビリティなひと皿。…もちろんレヴォ鶏は味も濃厚で美味しい。一瞬、傳のデンタッキーを思い出すが、傳はエンタメに近く楽しい料理だが、レヴォの場合は命を大事にいただく気持ちになる一品。
骨まで全て囓る人もいるらしいが、トライしたものの爪までは食べたが、ちょっと無理だった…。修行が足りないのかな。

器はレヴォ建築時に出た土から作られた陶芸家の釋永岳(しゃくなががく)氏の作品。

「ヨロイイタチウオ」…別名ヒゲダラ。秋から冬の魚。深海に棲むレアな高級魚で、獲れた時にたまに使うそう。白身魚部分は上質、海老の出汁で浸した米を衣にしているので、海老せん風味も感じて全体に美味しい。下にはソーメンかぼちゃが敷かれ、周りの緑のサラダの上には富山海老の緑色の玉子が盛られていて、これも一緒に食べると美味。このあたりで結構、腹パン。…合わせるお酒は「セイズファーム ソーヴィニヨン・ブラン2023」…氷見のセイズファームのフラッグシップワイン。このワインが魚にも合わせやすいのは元々このセイズファームが魚問屋が母体のワイナリーだったからなのか?
柑橘系の香り、適度な酸味で飲みやすい。

※追加のパン「カンパーニュ」が提供される。…これも美味いな〜。

「仔猪」…猪の部位は背肉を使う。ソースは鹿、熊、猪、全てのジビエのジュ。山椒にエシャロット、薪焼きした茄子、蔓紫、小矢部で採れた栗も添えられ、さながら野生、ジビエ祭り。…肉はクセもなく柔らかで美味い。腹パンになったので友人に猪肉を少しシェア。

合わせるワインは魚津の「カナタワイナリー ピノノワール2023」 …木樽熟成させたワイン。
色は鮮やか、味は華やか。

デザートは「ゆうかメロン」…丸く繰り抜いた優香メロンの果肉、スープ、シャーベット、バニラのアイスクリーム、森の香りをつけた炭酸の泡、それら全てを混ぜ合わせていただく。甘くて爽やかに美味しいデザート。

続いて「黒文字」…フランス北西部ブルターニュの郷土菓子『キャラメル・ブール・サレ』をモチーフに、富山にいる方の育てたエディブルフラワー、黒文字の葉にパウダー、フランス南部の郷土菓子でパイ生地の『アルレット』にサンドされた黒文字のクリームが構成要素。…華やかで最後を飾るデザートにはピッタリ。

そしてドリンクは「カプチーノ」をいただいた。

最後のミニャルディーズは「紅茶のタルト」、「エゴマを使ったフィナンシェ」、「桑のお茶のシューアイス」、「富山県産黒イチヂクのタルト」、「フランボワーズとミルクの生キャラメル」…カプチーノに合わせてゆったり食べるべきなのに、何だかパクパク食べてしまった。ちょっと品がなかったかな。どれも美味しかったが、特に紅茶のタルト、生キャラメルが印象的。

最後に谷口シェフに挨拶させてもらい、下のセラーやクマさんたちがいる部屋も、もちろん外から見学させてもらった。

なんだか、先日鑑賞した4時間の映画「至福のレストラン 三つ星トロワグロ」、郊外にレストランを構えて地元の生産者と繋がって料理を作る物語そのものが、ここ日本の富山県の山奥、レヴォで普通に行われている事に感動させられる…。

食べることが好きなひと、食関係の事に絡んでいる人は一度は絶対訪れた方が良い。そして、出来れば生産者を巡ることもお薦めする。ひとつの日本のローカルなレストランのあり方がここにある。

  • プロローグ

  • 富山特産の白海老を少し薪火に当て、下には餅米

  • グジェール

  • 赤いメレンゲ

  • 緑のクロケット

  • ゲンゲ

  • 富山特産の白海老を少し薪火に当て、下には餅米リフトアップ

  • カナダワイナリーのロゼワイン「UMI」

  • 鱧のジュレ、スプーン上げ

  • 米粉のパン

  • 米粉のパン,断面

  • 太刀魚

  • 太刀魚

  • 須坂メルロー2022

  • 月の輪熊

  • 月の輪熊,スプーン上げ

  • 満寿泉 純米大吟醸 SUPECIAL

  • アオリイカ

  • アオリイカ

  • アオリイカ,スプーン上げ

  • ジャガイモのパン

  • ジャガイモのパン

  • 黒文字フィンガーボール

  • すっぽんをミンチにしてつくね状にしてトルティーヤで巻く

  • すっぽんをミンチにしてつくね状に

  • すっぽんをミンチにしてつくね状に

  • すっぽんをミンチにしてつくね状に

  • 純米酒勝駒

  • 大門素麺(おおかどそうめん)

  • 大門素麺(おおかどそうめん)

  • 大門素麺(おおかどそうめん),麺リフトアップ

  • 勝駒

  • 勝駒

  • レヴォ鶏

  • レヴォ鶏断面

  • レヴォ鶏断面

  • ヨロイイタチウオ

  • ヨロイイタチウオ

  • ヨロイイタチウオ、箸上げ

  • カンパーニュ

  • 魚津の「カナタワイナリー ピノノワール2023」

  • 仔猪

  • 仔猪

  • ゆうかメロン

  • ゆうかメロン

  • ゆうかメロン

  • ゆうかメロン

  • デザート

  • キャラメル・ブール・サレをモチーフにしたデザート

  • キャラメル・ブール・サレをモチーフにしたデザート

  • カプチーノとミニャルディーズの入った箱

  • ミニャルディーズは「紅茶のタルト」、「エゴマを使ったフィナンシェ」、「桑のお茶のシューアイス」、「富山県産黒イチヂクのタルト」、「フランボワーズとミルクの生キャラメル」

  • ミニャルディーズの「紅茶のタルト」

  • カプチーノ

  • 富山県産黒イチヂクのタルト

  • 桑のお茶のシューアイス

  • セラー内のお酒

  • セラー内のお酒

  • メニュー表は南砺市の松井機業の作った『しけ絹』を使う

  • メープルの樹液

  • セット

  • ドリンクメニュー

  • ドリンクメニュー

  • ドリンクメニュー

  • 食後酒メニュー

  • 厨房

  • 内観

  • 外の風景

  • アロマ(黒文字)のお手拭き

  • 魚の鱗の照明

  • 賞の盾の数々

  • ウェイティングスペース

  • サイン

  • サイン

  • 外観

  • 外観

2024/10/18 更新

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