川井 潤さんが投稿したレストラン ナズ(長野/信濃追分)の口コミ詳細

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レストラン ナズ信濃追分、御代田/イノベーティブ

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  • 昼の点数:4.9

    • ¥60,000~¥79,999 / 1人
      • 料理・味 4.9
      • |サービス 4.9
      • |雰囲気 4.9
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/11 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.9
    • | 雰囲気4.9
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

【今回も驚きがいっぱい】

移転リニューアル後、初めての訪問。
毎回毎回美味しくてガツンとやられるが…今回はいかに。

新幹線で軽井沢駅に11時過ぎに着き、車で移動し12時前に新生「naz(ナズ)」へ到着。以前のお店から100メートル程度離れた場所。

今年の2月にお邪魔して以来の9ヶ月ぶりの訪問。その時は冬の料理。今回は秋の料理。

夏暉シェフがにこやかにお出迎え下さり、新しい店の空間を眺めながら、着席。今回は8人で。そして僕を含め4人はノンアルペアリング。4人がアルコールペアリングで進行。

まずは「自家製の松ぼっくりのシロップ」の説明。…これがノンアルペアリングに使われている。笠が開く前の小さな緑の松ぼっくりを時間をかけて煮出したシロップだそう。もうさ、なんでも美味しくしてしまう研究心、探究、技がなんとも素晴らしい。①「松ぼっくりシロップと赤松の葉を煮出したお茶と合わせたのモノ」が一杯目のノンアルペアリング。

アルコールの方達はスペインのシェリー酒。それに今の松ぼっくりのシロップを混ぜて合わせてある。

そして一品目の料理は秋の土の香りを楽しむ料理❶「発酵させた牛蒡と蓮根、里芋で作った揚げニョッキ(粉は使わず)」…スープは群馬県嬬恋のスッポンで出汁を取り、長野の天然香茸の香りを活かし、最後に搾りたての生姜のジュースを数滴垂らしたモノ…初っ端から発想の素晴らしさと手間のかかっている一品。もちろん、めちゃくちゃ美味しい。これがnazなんだな。

②「アルコールを飛ばした赤ワインに5〜6種類の日本のハーブやらスパイスを煮出して、そこに生のザクロジュースをスパークリングにした一杯」…少し甘いが、二つ目の葡萄を使った料理にめちゃくちゃ合う。

❷「長野パープルを一枚づつカットして、断面から出たジュース」も下に溜まっている。中には少し塩味のあるチーズ『ストラッチャテッラ』、香ばしく焼いた焼き茄子、発酵したプルーンの水分、上には自家製のクローブのオイルでスパイス感を醸し出す。…なんちゅう料理だろ。見事なキレイで繊細な見た目も味も驚きの連続。葡萄が美味しい料理として完成している驚き。

次の料理は熱々の器で提供された❸『長野県産の上質などんぐりの粉を使ったパスタをラビオリにして、中には同じく長野県の脂の質の良い猪肉』を入れた一品」…脂の良い猪肉をシチリアの誇るマルサラ酒で煮込み、平飼いの鶏の卵黄を加えて優しく火を入れていく。上にはポルチーニソースを発酵させ、クリームと合わせたソース。さらに上から焼いたどんぐりをパウダー状にして掛けてある。…いやいや、どんぐりをこんなに美味しくしちゃって人間が食べ始めると、さらに熊の食べ物を取ってしまいそうでちょっと躊躇するなぁ、と思ってしまうほど美味しい。凄いな、この食材の使い方。目から鱗だわ。

③ノンアルペアリングは甘酸っぱいソース代わりに「長野の杏、スパイスの八角、アルコール分を飛ばした紹興酒」…八角スパイスが猪肉と合うんだな。

❹スペシャリテの「信州サーモン」…今回で5回目の体験。それでも何度食べても美味しさと驚きがある。…キレイな川の水で2年以上育てられた信州サーモンを使う。それを20日前後寝かせて熟成させ、丸ごと燻製にかけてじっくり低温で火を入れたサーモンがキレイなピンク色の蕪の下に潜む。蕪は常温で2〜3週間発酵させ、ソースは発酵トマトで酸味は優しいパンチがある。ソースと蕪とサーモンを一緒に混ぜて食べる。…シンプルに見えて絶妙にマッチした味わい。

そして添えられたもう一皿は、アクセントとして、右側の皿に❻「熟成1ヶ月のサーモン」…上には薄くスライスされた3年ものの奈良漬がアクセントとして乗る。左の皿にはメインで出されている大きなサーモンの表面(時間が経つにつれ乾いたサーモンのその表面)を落として上に金柑、ルバーブのピクルスを乗せていただく。…奈良漬とバッチリ味が合う。手でいただくフィンガーフード。

ペアリングは④「長野県プルーンを発酵させて、薔薇の花びらの蒸留水、ダージリン紅茶」などを合わせていただく。

❺「ビーツ」…
一番下に凝縮した燻製をかけたセミドライな感じの旨味感たっぷりのビーツ。真ん中の層は東御市の生ぐるみで作ったアイスクリーム、一番上の層に切り干し大根をイメージして作った切り干しビーツ。上からアニスシードを掛けている。…これまた見た目も綺麗で、味も濃厚、かつアイスクリームとビーツの旨味とがマッチして印象的なひと皿。

ペアリングは⑤「ラズベリーエスプレッソ」…発酵したラズベリーにカカオの殻をたっぷり使ったお茶。ビーツの料理を食べながら少しずついただくととてもマッチする。

❻「魚のハヤをおやき風に」…蒸して香ばしく焼いた薄い生地はもっちり食感。その生地で巻いた中には高温の油でサッと揚げた肉厚のハヤ。それを新米のソース、甘辛く味付けした牛蒡、たっぷりの新芽の木の芽と一緒にいただく。おやき感覚…なかなか面白い表現だが、味は全然違うけどね。

ノンアルは⑥「ルレクチェ、香ばしいそば茶、少しのクミンシード」…発想が面白いなぁ。もちろん美味しいし。

❼「合鴨のロースト」…合鴨らしい水分量を残すように工夫。厚めにカットし、昆布で締めて要らない水分だけ取りながら旨みを残すように工夫。強い炭火で焼き、山葡萄と黒ニンニクのソースでいただく。…実はこの時点でお腹の状態がかなりいっぱいいっぱいだったので、隣の人に半分カットしてシェアしようかなぁ、と思いつつひと口食べたら、これが軽やかに美味い。なので、実はペロリと一人で食べてしまった。いやぁ、美味しかった。

ノンアルペアリングは
⑦「山葡萄と地元のブルーベリー、中国のラプサンスーチョン、イタリアのバルサミコ」…紅茶の元祖と言われている『ラプサンスーチョン=(松の葉で煙で燻した福建省武夷山周辺で作られる中国茶)』と山葡萄、ブルーベリー、バルサミコ…これまためちゃ面白い発想。これで成立させるんだからびっくり。

❽「信州雪鱒の棒鮨」…信州雪鱒は繊細な魚で、〆たばかりのモノを使い、皮目は牧草につけた火で炙り、昆布と酢で〆て、お米は柿酢で長めに発酵。真ん中に薬味の梅干しのようにして作ったミニトマト、燻製大根、炒り胡麻が挟まれている。

⑧「木蓮のお茶」…紅茶の茶葉のように発酵させた木蓮の枝と葉と花。…これまた初めて体験する木蓮茶。少しフルーティで飲みやすい。

デザートはこれまた見た目も鮮やかな
❾「煮詰めた牛乳に乾燥させたイチヂク」…
真ん中の緑色はイチヂクの葉っぱと茎で作ったデザートに、黒イチヂクの果肉を一緒にいただく。…めちゃくちゃ美味しいわぁ。

➓最後に「コーヒー」と「焼き菓子」…焼き菓子は小麦を使わず、ヘーゼルナッツと玉子とバターのみ出てきているからあっさりと上品に甘い。冷やして固めているだけなので、早めに食べる必要がある。

今回も最大限に美味しゅうございました。

実は都合で15時半の新幹線で東京に戻らざるを得ない用事があり、デザートは無理だろうからと、僕だけ先に失礼させてもらう旨をあらかじめ伝えていた。
 結果は、なんとそのワガママを聞いてくださりなんと14時45分でデザートまで終える出し方にしてくれていた。夏暉シェフに感謝。
味も抜群だし、対応ホスピタリティも最高だね。

  • 松ぼっくりのシロップ

  • 松ぼっくりシロップと赤松の葉を煮出したお茶と合わせたのモノ

  • スープ?

  • 発酵させた牛蒡と蓮根、里芋で作った揚げニョッキ

  • 発酵させた牛蒡と蓮根、里芋で作った揚げニョッキのスプーン上げ

  • アルコールを飛ばした赤ワインに5〜6種類の日本のハーブやらスパイスを煮出して、そこに生のザクロジュースをスパークリングにした一杯

  • 長野パープルを一枚づつカットして、断面から出たジュース

  • 長野パープルを一枚づつカットして、断面から出たジュース

  • 長野パープルを一枚づつカットして、断面から出たジュース

  • 長野県産の上質などんぐりの粉を使ったパスタをラビオリにして、中には同じく長野県の脂の質の良い猪肉

  • 長野の杏、スパイスの八角、アルコール分を飛ばした紹興酒

  • フォカッチャ

  • 長野県産の上質などんぐりの粉を使ったパスタをラビオリにして、中には同じく長野県の脂の質の良い猪肉

  • 長野県産の上質などんぐりの粉を使ったパスタをラビオリにして、中には同じく長野県の脂の質の良い猪肉

  • 長野県プルーンを発酵させて、薔薇の花びらの蒸留水、ダージリン紅茶などを合わた一杯

  • スペシャリテの「信州サーモン」

  • スペシャリテの「信州サーモン」

  • 熟成1ヶ月のサーモン、上には薄くスライスされた3年ものの奈良漬

  • ラズベリーエスプレッソ

  • ビーツ

  • 凝縮した燻製をかけたセミドライな感じの旨味感たっぷりのビーツ。真ん中の層は東御市の生ぐるみで作ったアイスクリーム、一番上の層に切り干し大根をイメージして作った切り干しビーツ

  • ルレクチェ、香ばしいそば茶、少しのクミンシード

  • 魚のハヤをおやき風に

  • 魚のハヤをおやき風に

  • 魚のハヤをおやき風に

  • 山葡萄と地元のブルーベリー、中国のラプサンスーチョン、イタリアのバルサミコ

  • 合鴨のロースト

  • 合鴨ロースト

  • 木蓮のお茶

  • 信州雪鱒の棒鮨

  • 信州雪鱒の棒鮨

  • 煮詰めた牛乳に乾燥させたイチヂク

  • 煮詰めた牛乳に乾燥させたイチヂク

  • コーヒー

  • コーヒー

  • コーヒーと焼き菓子

  • ヘーゼルナッツと玉子とバターのみで作った焼き菓子

  • 店から外の様子

  • 内観

  • 夏暉シェフがお出迎え(^^)

2025/11/24 更新

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