25回
2017/12 訪問
更なる進化・挑戦を愉しんで
開店当初から、もう何度お伺いしただろうか。
この日は、これからまた数年以上日本を離れてしまう方に「志のある、極上の鮨」を経験して頂きたく、ご訪問。
全32品を堪能させて頂いた。
1品目で出汁の良さを味わい、ウニの握りはネタの扱いと絶妙な温度に、客人含め感心。
もちろん、口に含めば至福。
村瀬さんの特徴である「序盤にウニやマグロが出る理由」を、客人に直接聞いてもらう事も出来た。
この辺り、大将がネタ・仕事・食事のストーリー等"訪問~退店までのひと時を、どう過ごしてもらうか"について、考え抜いている根拠の一つである。
裏を返せば、目的意識の無い仕事には感動も無い事を、客人らと噛み締めた。
いつもの極上の仕事に加え、今回は自家製のカラスミ。
これがまた絶妙の歯応え、塩分、柔らかさ。
思わず日本酒も進んでしまうというもの。
日本酒は概ね30種ほどあり、好みと品に合わせて供して頂ける。
これがまた、良いチョイス。
こちらの好物とリアクションとを、覚えていらっしゃるのかと思うくらいに。
目にも美味しい"寝かせたマグロのづけ"では、序盤のマグロとの比較もまた楽しいものであった。
腹具合等含め「食べるタイミングに合わせた仕事」というのはこういうことか、と頷くことしきり。
ネタに合わせて緩急をつけた熟成が、これまた旨みを昇華させている。
それなのに、こちらは"熟成"を売りにしているわけではない。
大将曰く
「美味しく味わって頂く為の仕事は熟成のみならず。言葉よりも、味が重要」
と。同感である。
魚米乍 と書いて、すし と読ませる村瀬さんの仕事、適切な接客の中に見せる意思を持った眼光、そして挑戦心、いずれも僕が通いたくなる要素である。
大将、有難うございました!美味しかったです。
これからも、お伺いしますね。
こちらも、あちらも。
2017/12/04 更新
2017/04 訪問
春の鮓を愉しんで コハダは2回も味わって
とある日、春の鮓を味わって参りました。
匠を取り、鮓(魚へんに米に作ると記載)を冠することを選んだこちらへ。
店舗のアクセスもさることながら、挑戦する姿勢、より深い味わいを考えた仕事と供し方、緩急付けたシャリとネタ、見た目も楽しい焼きの仕方、これらが自身の好みに合い、よくお伺いしているお店です。
この日印象深かったものは春子、寝かせたマグロ赤身、鰆、ホットウニ、コハダ(浅〆、しっかり〆の2種)、そしてやはり「目張り鮨」。
春子はその直前にねっとりとした弾力のマグロ赤身を頂いたこともあって、ネタ・シャリ共にふわっとした噛み応えと喉越しが印象的でした。
鰆は旬、言わずもがなですね。
鼻に抜ける風味がまた思い出されます。。。
ホットウニ、何と序盤のご提供でした。
素材に奢ることなく、旨味と良い仕事とを主張し続ける大将ならではの出し方です。
絶妙な温度、そしてそれを受けるシャリの握りっぷりでした。
コハダを2回、〆方もシャリも変えて弾力や風味をよりしっかり味わうことができる手法も、大将ならではですね。
それぞれの旨味が、鮮明に思い出されます。
目張り寿司、こればかりは文字や写真では旨味を伝えられず。。。
鮨が好きなら、必ず1回は食べてみてほしい逸品です。
この日も、美味しく楽しい宵となりました。
大将、ご同席の皆さん、有難うございました!
また伺いますね。
2017/04/23 更新
2016/04 訪問
日々挑戦・進化する、匠の鮨と技とを味わって
開店当初より、幾度となく訪問。
もちろん事情もあってご無沙汰する月もあったが、比較的コンスタントに伺っている村瀬さん。
ここは中澤さんからのご紹介の際に、一言興味深いお話を頂いた店でもあった。
こちらの良さは、何か。
一言で言えば「挑戦する匠」なのである。
「匠」の文字を店名に冠するには、素人の想像以上の修業と評価が必要となる。
当然目利きや腕前だけでは匠の文字を冠する事は出来ない。
「マネジメント力」「チーム育成・運営力」さえも、試されるのだ。
それらの厳しい評価をクリアしてやっと大将になれるのだから、どの「匠」のお店に行っても安心して愉しめるし、ゲストにも安定して愉しんで頂けるのだ。
それらは、匠に足繁く通う客なら誰でも存じているはずだ。
それなのに、である。
村瀬さんは店主になられてからも初心を忘れず、鮨の歴史に関する勉強、そして供する鮨そのものに対する研究を怠らない。
その真摯な姿、そして訪問の都度唸らされる逸品に、私は魅了された一人だ。
一例だが、ひと月に数度行っても、必ずいくつかは違う逸品が供される。
慢心していない証拠だ。
そして、他の職人のコントロールやマネジメントも怠らない。
その総合力が、日々供される鮨の品質を底上げしていることが見て取れる。
最近他店舗で、職人の技術こそ素晴らしいものの、つまみの仕上げやサービスのバランス等が歪んだ店に、何度か行くことがあった。
そういった残念な経験をすると「ああ、また匠で洗い流したいなぁ」と思い起こさせられるものである。
今回の目玉は「桜鱒の目張り鮨」そして「トリ貝のダシしゃぶしゃぶ」である。
目張り鮨の由来や関東での扱い等は、是非カウンターの内側の方々に伺って見てほしい。
商品知識は客がグダグダと語るべきものではないと考えているからだ。
なので、私が言える事はこれだけ。
・〆の前に、再度握ってもらった位に美味しかった。
・最高の塩梅、風味。一口で2回の味覚変化が楽しめる。日本酒としっかり合う。
それ以外にもアジ、ブリ等の美味しいところを含めて全33品、しっかりと堪能させて頂いた。
金額も、他の鮨店舗に比べると充分に安い。
各品々が美味しい事は、もはや当たり前。
全ての品に必要充分な創意工夫を行い、そして挑戦の結果目を見張る品に変わって、それが客を魅了する。
既に予約が取りづらくなりつつあるが、このスタイルをこれからも是非続けて頂きたい。
(予約の取れる範囲でお願いしますね)
村瀬さん、他の予定を調整してでも、また行きますよ。
大将の挑戦を拝見する為に。
週2回目の来店時、前回と違う品を供された!
桜鱒の目張り鮨
次の魚は、炙って供されます
トリ貝の出汁しゃぶしゃぶ これ動画で載せたい!
トリ貝の出汁しゃぶしゃぶ これ動画で載せたい!
熟成カツオ。和カラシが良くあうこと!
この食感も、何とも言えずに美味しい!
いやー、これも旨かった!
太刀魚の塩加減も、絶妙!
この味も美味しいことと言ったら!
握りの技も、冴えてます
手載せウニ。温度といい、量感といい、素晴らしい逸品。
2017/02/09 更新
結局、ここに戻ってくるんだなぁ。
年の締め括りは、自然とこちらへの訪問を欲した。
さらなる挑戦は、入店前から窺い知ることができた。
進化の度合いも、流石としか言いようがない。
和やかながらも凛とした雰囲気。
時を忘れて過ごせる居心地の良さ。
シャリとネタの絶妙なバランス(当然、それぞれの温度も含め)。
一つ一つに理りのある仕事と技、そこからくる類稀な味。
あらゆる大変さをさりげなく見せる"粋"。
感謝はすれど媚はしないその姿勢。
仲間を大切にする心配り。
意思の強さとしなやかな態度。
これらは皆、かつて10年以上、四ツ谷で体験してきたことのようにも思う。
単なるネット情報の一つに過ぎないながら、食べログ 「西麻布 寿司」並びに「六本木 寿司」でトップなのも、当然と言えば当然か。
大将は気にもしていないご様子だが。
こちらは握り、しかもウニとマグロからスタート。
にわか食通なら違和感を覚えるだろう。
何故そうなのか、是非対象に聞いてみてほしい。
大将、ご馳走様でした。
今年も一年、ありがとうございました。
来年も、ちょくちょく伺いますね。
大切な方と一緒に。