『蕎麦の話 ②』kuroたんさんの日記

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蕎麦の実は三角錐に丸みを持たせたような形状をしており、その構造は、外側が黒い果皮で覆われ、その内側が薄緑色をした種皮(甘皮)で中身は真っ白な胚乳、胚芽で構成されている。

蕎麦の実を製粉する場合ロール機や石臼を使用します。
それぞれ特徴があり、製粉会社等で使われるロール機は作業効率が良く比較的均一な粉にすることが可能です。
石臼製粉は効率は悪いが、作業工程で熱が発生しにくく、蕎麦の水分や香りが飛びにくいという特徴があります。

我が家では小型の石臼(上臼20Kg、下臼22Kg)を使って手挽きで製粉しています。
玄蕎麦を直接石臼にかけると外皮も含んだ黒っぽい粉になり、これが「挽きぐるみ」で田舎蕎麦を打つ時に使います。
普通は殻を取った状態の丸抜きを購入して製粉しています。

蕎麦の実は中心部分がもろく、石臼にかけると最初に粉になります。
一方、甘皮部分は繊維質が多く固いので、なかなか粉になりません。
従って、石臼で1回挽いた粉を50〜60メッシュの篩にかけると真っ白な実の中心部分だけの粉が取れます。これが一番粉と呼ばれます。
続いて篩に残った目の粗い粉をもう一度石臼にかけて取ったものを二番粉、同様に3回通したものを三番粉と呼びます。
一番粉は、色は真っ白で綺麗ですが香りはほとんどありません。蕎麦屋さんでは更科そばや変わり蕎麦(柚子きり蕎麦等)に使われます。
二番〜三番粉は甘皮部分も粉になっているので香りも風味も強くなり、色も濃くなります。

石臼挽き自家製粉の蕎麦屋さんは、この一番〜三番粉を独自の割合でブレンドして使っているようです。
我が家では、取れた粉を全て混ぜて使っています。
なお篩に通す段階で、目の粗い30〜40メッシュで篩うと、いわゆる粗挽き粉が取れます。
この粉で打った蕎麦は、喉ごしは若干悪くなりますが、風味、香りは最高で、最近はもっぱらこの粗挽き蕎麦を打っています。
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