kuroたんさんのマイ★ベストレストラン 2017

レビュアーのカバー画像

kuroたんのレストランガイド

メッセージを送る

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

今年も蕎麦屋さんを中心に140軒ほどのお店を訪問しました。
それらのお店の内容も食べログに投稿しているお陰で少し読み返せば記憶が甦ります。
特に良かったお店の事を思い返すと感慨深いものがあります。

来年も素晴らしいお店に出会えることを期待しています。

マイ★ベストレストラン

1位

ラ・ターブル・ド・トリウミ (茅ケ崎 / フレンチ)

2回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥8,000~¥9,999

2017/06訪問 2017/07/06

絶妙な火入れに感動

前回食べられなかったスペシャリテの岩牡蠣を味わいたくて
今回はランチタイムにお邪魔しました。
いただいたのはコース料理ですが、前回と料理が被らないように融通していただき
以下の料理をいただきました。

◦ アミューズ:メロンのスープ・茴香の香り

◦ 1皿目のオードブル:宇和島産岩牡蠣の温製 軽くスモークして
  松ヶ丘時代からのスペシャリテで相変わらず完成度が高い。
  牡蠣は大ぶりでプリプリの食感。30秒ほどスモークされたアクセントが心地良い。
  ソースはブール・ブランでコクが有り下に敷かれたキャベツ、トッピングのベーコンと共に
  食べると口の中に至福のハーモニーが広がる。

◦ 2皿目のオードブル:旬野菜のアラグレックと鮑、車海老、平貝のマリネ・メリメロ風
   魚介類は仕上げに軽くスモークされているが下処理は全て違う。
   特筆すべきは野菜類で低温のEXVオイルでスュエされ、絶妙の食感と旨味を感じる。
   食材毎に調整された火入れ状態は見事の一言。

◦ メイン:相模湾の海の幸いろいろ・漁師風サラダ仕立て
     魚はイワシ、イサキ、団扇海老、穴子等でソテー、マリネ等で調理されている。
     特にイワシのマリネが美味。
◦ メイン:新潟、妻有ポークのしっとりロースト・マスタードソース

◦ デザート:白桃のコンポート・シャルトリューズ酒のグラニテ、ミントのソルベ添え
   以前より桃の火入れが強くなった気がしますが、風味の良いグラニテ、爽やかなソルベと共に
   バランスの良いデザートです。

◦ 食後のコーヒーと小菓子(焼きたてマドレーヌ)

今回は念願の岩牡蠣が食べられたので大満足です。
料理全般では食材毎の絶妙な火入れに特に感動しました。
神奈川県のフレンチでは外せないお店です。

以前の松が丘から移転して
もうすぐ2年になるとのこと。
今度は茅ヶ崎駅からも徒歩圏内で便利になりました。
図書館付近の比較的に新しいビルの1階。
以前のような非日常的な外観ではありませんが洗練された雰囲気は漂っています。

店内は奥が広めの調理場で手前側が客席になっている。
以前と一番違うのはオープンキッチンになったこと。
その調理場前にカウンター席があり、後はテーブル席が余裕を持って配置されている。
全部で20席ほどでしょうか。
明るくて清潔感のある空間です。

今回は5月のディナーコースをベースに追加や一部の料理を変更していただきました。
内容は以下の通りです。

◦ アミューズ:シコイワシとラタトゥイユのパートフィロ包み焼き
       アンチョビとサワークリームのムース添え

   野菜の旨味と海の香りが口の中に広がる。パートフィロの食感も楽しい。

◦ 前菜1:函館産活ウニのジュレ
   本来は隠岐島産の岩牡蠣と一緒に出される料理だが、この日は残念ながら牡蠣が終わっていた。
   そのためウニは大きなものを一匹使用。殻の中に根セロリのムース、生ウニ、コンソメジュレの
   順に盛られている。直前まで生きていたウニは甘く、ムース、ジュレとのバランスも文句なし。

◦ 前菜2:仏産ホワイトアスパラと根室産帆立貝のブーケ
   セルクルを使って王冠の様な形に仕立てられている。
   中央下にホワイトアスパラのムース、その上にスモークしたホタテ貝柱とヒモ、
   周りをボイルしたホワイトアスパラが囲み、一番上にアスパラソバージュ、キャビアが
   飾られている。アスパラは程良い食感を残し、スモークされたホタテとも良く合う。
   味のバランス、食感の変化等で本日一番の一品でした。

◦ ホワイトアスパラの冷たいスープ
   追加で頼んだため、前の料理と被ってしまったが、ブイヨンの旨味が加わった滑らかで
   上品な味わいでした。

◦ 鹿児島牛・もも肉(シンシン)のグリル・マスタードソース。
   軟白タンポポのサラダ添え

   稀少部位のシンシンを使ったステーキ。柔らかく旨味も十分。
   軟白タンポポは光を当てない様にして育てたもの。爽やかな苦みがアクセントに。

◦ デザート:大粒枇杷のコンポート・そのグラニテとマスカルポーネのグラス
 長崎県産の枇杷は小ぶりな桃くらいの大きさがある。コンポートはシェフの拘りで
   フレッシュ感を残した仕上がり。マスカルポーネを混ぜたバニラアイスが
   サンドされている。グラニテは枇杷の風味とリキュールの風味が合わさり
   爽やかな味でした。

◦ デザート2:苺のタルト、プディング等
   メニューには無い17周年記念の特別デザートとのこと。
   4種類の中からチョイス。タルトはクレーム・ダマンドの風味が秀逸。

◦ 自家栽培フレッシュハーブのティー
   今回はレモングラスとスペアミントをチョイス。
   爽やかな味でした。

料理は相変わらずの完成度の高さで十分楽しませていただきました。
以前に比べると力強さが加わったような気がします。
素材の特徴を活かしながらの的確な調理技術はさすがの一言です。

  • アミューズ:メロンのスープ
  • スペシャリテ:岩牡蠣のスモーク
  • 旬野菜のアラグレック、魚介のマリネ・メリメロ風

もっと見る

2位

日本料理 太月 (表参道、明治神宮前、渋谷 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.7
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥15,000~¥19,999

2017/11訪問 2017/11/25

居心地の良い空間の中で楽しむ旬の味

千代田線・表参道駅からは徒歩5分程度。
青山通りから細い路地を少し入った辺りにお店がある。
コンクリート打ちっぱなしの小さな商業ビル。
そこの地下1階にお店が入っているのだが階段の降り口に小さく店名が書かれて
いるだけで注意していないと通り過ぎてしまいそうだ。

コンクリートむき出しの無機質な通路から地下に降りると
軟らかい光に包まれた店内へと至る。

今回は約1ヶ月前に運良く予約が取れてお邪魔しました。
本当はカウンター席で楽しみたかったが予約の段階で空いていたのは個室が
1部屋だけ。まあ取れただけラッキーでした。

いただいたのは夜と同じコース料理で内容は以下の通りです。

◦ 先付:香箱蟹の茶碗蒸し
  通常の茶碗蒸しの上に蟹の解し身が入った銀餡がかかっている。
  意外にしっかりとした味で蟹の風味が生きている。

◦ 前菜:炙りあん肝、フグ皮の煮こごり、白バイ貝旨煮、海老芋唐揚げ、メヒカリの風干し等
  季節感の出た美しい盛り付け。それぞれ手間のかかった調理で味も変化に富んでいる。

◦ 椀:松葉ガニの真丈、小蕪、松葉柚子
  真丈は蟹が95%、ハモのすり身が5%でぎりぎり繋がっている。
  そのためほぼ蟹を食べている感じで風味、甘さ共に十分。
  出汁は雑味の一切無い上品な味で文句なし。

◦ 造り:大間のマグロ、カワハギ 肝ポンス

◦ 焼物:穴子白焼き、叩き梅
  焼き加減は上々で香ばしい。梅肉を付けてさっぱりと。

◦ 煮物:鰤大根、京菜、針柚子
  鰤は味が入り難い魚だが上品な味でしっかりまとまっていた。

◦ 箸休め:雲子、ポンス
  自家製ポンスが美味。

◦ 揚物:ワカサギ大葉巻き揚げ
  白玉粉を使って白扇揚げの様な仕上がり。大葉の風味がアクセントに。

◦ 食事:釜炊きご飯、止椀、鮭ハラス、イクラ、山椒ちりめん、バラ海苔、香の物
  ご飯は個別に釜で炊いたもの。炊きたてを一口食べてから数分後に蒸らしたものが
  おかずと共に運ばれて来る。お米は福井の新しい品種の「いちほまれ」。
  粒立ち良く甘さもある。
  後は副菜が充実しているのが嬉しいところ。

◦ 水菓子:抹茶プリン、黒胡麻羊羹、蜂蜜のアイスクリーム

◦ 薄茶

料理は全体的にシンプルな盛り付けだが、季節の食材中心に使い
食材毎の丁寧な調理は見事の一言。
最後の香の物までしっかり仕事されていました。
張り詰めた空気感のない和やかな雰囲気も良いですね。
居心地が良く、大変充実したランチタイムでした。


  • 香箱蟹の茶碗蒸し
  • 前菜
  • 松葉ガニ真丈椀

もっと見る

3位

ル・ミュゼ (西28丁目、円山公園 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.7
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/08訪問 2017/09/12

北海道の大自然の恵みをいただく料理

札幌市街地の西部、円山公園から宮の森、大倉山ジャンプ競技場一帯は
緑が多く自然環境が整った閑静な地域だ。
こちらのお店はそんな環境の中にひっそりと佇んでいる。
札幌市街地からはタクシーで20分ほどでしょうか。
建物は鉄筋コンクリート造りで無機質な感じだが入口から柔らかい光が漏れている。

店内は客席が1階と2階に分かれているが
いずれも各テーブルが余裕を持って配置されている。
落ち着いた雰囲気の快適な空間が広がっている。

今回は約1ヶ月前の予約で席を確保してお邪魔しました。
いただいたのは二つあるコースの内の一つで
内容は以下の通りです。

テーマ:北海道・豊かさ・多様性・夏の終わり

森:松茸のサブレ、松茸の収穫、松茸のコンソメ
  初物、興部産の松茸を使った料理。
  特に凝っているのが松茸の収穫。果物の皮等を干して細かく刻んだ後
  煎って焦げ茶色に仕上げる。それを土に見立てグラスに注ぐ。
  その中に潜んだ松茸を自分で掘り出すという演出。
  松茸のコンソメは客席でサイフォンを使い仕上げる。
  鶏ベースのコンソメに松茸の風味が移り極上の味。

海:網走釣りキンキ・レモングラス・礼文産ワカメ
  キンキは皮目を炙っただけで生の状態。薄めの海水程度の塩水に浸っている。
  蝦夷バフンウニ・蝦夷アワビ・礼文産モズク・落葉・コンソメジュレ
  日本料理の様な盛り付け。素材の良さがストレートに伝わって来る。
  厚岸産牡蠣・昆布のムース・キャビア・ライムのジュレ
  一年中生で食べられるのが厚岸産牡蠣の特徴。
  昆布のムースの旨味、ジュレの酸味が加わり至福の味わいに。

清流:黒松内町・朱太川天然鮎のフリット 山椒ヴィネガー添え
   まるで絵画の様な一皿。五感で楽しめる。

大地:夏野菜と様々なハーブ、ペルス(野草)、ルッコラのレドプール
   こちらも綺麗な盛り付けで様々な野菜、ハーブ等が盛られている。
   味をまとめるのがルッコラのソースでベストバランス。

スイカ:口直しの西瓜のソルベ  
     液体窒素を使い客席で仕上げる。

鳩:赤平産ピジョンのコンフィ・松茸のリゾット、生姜とトリュフのソース添え
   肉質は柔らかく上品な味。はと麦、玄米を使ったリゾットも完璧な仕上がり。

秋色:秋の色彩をテーマにしたデザート2品
   桃のソルベ・シャンパーニュと共に
   トウキビのプディング・キャラメル・サレ、ヤングコーンのフリット

   トウキビのプリンが特に良かった。

全ての料理は明確なテーマがあり、そこから派生するアイデアと想像力から
生み出される料理は美しく、繊細で尚かつ力強い。
北海道産の良質な旬の食材を使い季節を表現している。
また和食の要素も取り入れた調理技術も見事です。
正に北海道の大自然の恵みをいただく料理でした。


  

  • 松茸の収穫
  • 松茸を掘り出す
  • サイフォンで仕上げる松茸のコンソメ

もっと見る

4位

懐石 辻留 (赤坂見附、永田町、赤坂 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.3
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥20,000~¥29,999

2017/12訪問 2017/12/14

一期一会の心

赤坂見附駅からは徒歩5分ほど。赤坂センタービル裏手の路地沿いにお店がある。
辺りはオフィスビルの建ち並ぶ一帯で商店等は少なく人通りも疎らだ。
そんな一画のビルの地下1階にお店が入っている。
地上の入口付近は看板は出ているものの装飾性は少なく、ひっそりとした佇まい。
階段を下りて入口に近づくとようやく料亭らしい雰囲気の空間が出現する。

店内の全貌は良く分からないが、いずれも個室風の造りになっている様で
そんな中の一室に案内された。
部屋は少し古いが著名な画家の掛け軸、季節の生け花等で設えられていて
凜とした空気が流れている。

今回はそんな静かな部屋の中で以下の様な料理をいただきました。

◦ 向附:平目、鰹の造り、海鼠・コノワタ
    適度に熟成された平目が特に美味

◦ 椀盛:伊勢海老の真丈、芽れん草、舞茸、松葉柚子
    一番出汁は上品な味、真丈は軟らかく、伊勢海老の粗い身も混じり
    風味、食感共に秀逸。

◦ 八寸:鯖棒寿司、鴨ロース、スモークサーモン、つぶ貝白煮、チシャトウ漬物

◦ 煮合せ:鶉のつくね、海老芋 
     骨の入ったつくねの食感が楽しい。

◦ 焼物:鰤の幽庵焼き

◦ 進肴:湯葉の揚げ出汁、ずわい蟹とほうれん草の酢の物
    何層にも重ねられて揚げた湯葉はとろりとした食感で甘さが引き立つ。 
    甘くない八方出汁と調和していた。

◦ 御飯:蕎麦御飯、海苔、辛味大根、ネギ
    一口大のご飯を蕎麦で包んだもの。椀物より若干濃いめの出汁が張ってある。
    初めていただきましたが面白い料理でした。(汁物なので留椀は省略されている)

◦ 季節の果物:柿、マスカット

◦ 御菓子・御薄茶:上生菓子とお薄

料理は茶懐石を基本としていて全般的に盛り付けは簡素だが
丁寧に調理された事が伺える味、料理毎に合わせた器使い等で十分に楽しめました。
本式の茶懐石に比べると料理を出す順番等でアレンジされているようだが
一般的な会席料理とは趣の異なる内容で堪能させていただきました。

ところで女将さんの話によると初代のご主人は魯山人の専属料理人をされていたとのこと。
魯山人が鎌倉に居住していた頃の話らしいが、そんな関係でこちらの店名のロゴや
布巾のデザインは魯山人の手によるものとのこと。
そんな話を聞いて改めて見ると味のある書体です。

  • 向附:平目、鰹の造り
  • 向附:海鼠、コノワタ
  • 椀盛:伊勢海老真丈

もっと見る

5位

肉屋 雪月花 NAGOYA (名鉄名古屋、近鉄名古屋、名古屋 / 牛料理、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2017/12訪問 2018/01/06

牛肉の魅力を知り尽くした上質なコース料理

名古屋駅から至近のビル地下1階にお店が入っているが
そのビルの中で最初場所が分からずさ迷ってしまった。
入口は遠目からは壁のように見えて
近づいてみると木製のドアとその横に小さな看板があるのみ。
正に隠れ家の様な演出だ。

店内は正面に調理場があり、その前にカウンター席が並んでいる。
他に個室もいくらかあるようだ。
明るくて上品な雰囲気の空間だ。

今回はカウンター席で以下の様なコース料理をいただきました。

◦ 自家製ハムとメロン
  熟成した牛肉の旨味と果物の甘さが高バランス。

◦ ハラミの昆布締め、生ウニ、ずわい蟹、花穂

◦ ランプ肉の湯引き、酢味噌

◦ テールスープ、浜名湖の生海苔
  テールスープに和の出汁を合わせたもの。上品な旨味。

◦ 赤身とイチボの握り寿し

◦ 山形牛サーロインの一口サンドイッチ
  焼いたパンと肉だけだが驚くほど豊かな旨味。

◦ 冷麺
  肉の続くコースの中でほっとするような一品。
  柚子釜に盛られ、冷たい和の出汁にコシのある麺が心地良い。 
  出汁の一部ををシャーベット状に凍らせているので
  引き締まった味の素晴らしい口直しでした。

◦ 飛騨牛ロース肉のしゃぶしゃぶ、聖護院蕪

◦ ステーキ:飛騨牛シャトーブリアン
  肉質は文句なし。塩と胡椒だけでこれほどの旨味が出るものかと思わせる。

◦ 食事:ご飯(下呂市の龍の瞳)、時雨煮、イクラ、ブランド卵、赤出汁
  ご飯は粒立ち良く甘みも十分。卵かけご飯は至福の味わい。

◦ デザート:ル レクチェのジュース 

まさに肉尽くしのコースだが肉の部位や調理法を変えて様々な魅力を味わえる
内容になっている。使われている肉は全てブランド牛でその中でも厳選している事が
伺える。全般的に肉質は柔らかく旨味たっぷりだ。
特にサンドイッチに使われていた山形牛とメインのシャトーブリアンは
歯が要らないほど柔らかく、至福の味わいでした。

カウンター内の職人さんは担当別に3人(焼き、寿司、湯引き)。
それぞれお客様の進み具合を確認しながら丁寧に仕事されていた。
特に焼きの作業で炭火で焼いた肉を保温しながら休ませる等の仕事は
肉の特製を知り尽くした内容でとても勉強になりました。

プロの目利きによる極上の味を堪能できる素晴らしいお店です。

  • ハム・果物と共に
  • ハラミの昆布締め
  • ランプの湯引き

もっと見る

6位

mondo (自由が丘、九品仏、尾山台 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/06訪問 2017/07/13

隠れた小さなリストランテ

自由が丘駅正面口から徒歩10分ほど。
住宅地の中にお店が潜んでいる。
この付近はお店等は一切無い住宅地でとても閑静な一帯。
目的のお店は道路から見えないため一瞬戸惑ってしまいます。
道路からお店へのアプローチは飛び石の埋まった小道を進み
その先の階段を下りると左手に樹木に囲まれたお店を発見出来る。
道路際には大きな看板等は無く、雑草の中に埋まるように設置された
小さなガラス製の照明器具が唯一の目印だ。
完全予約制のレストランだからこそできるアイデアでしょうね。

店内は入って右手がキャッシャーと調理場で正面が客席になっている。
比較的にコンパクトな空間だが客席数は10席程に抑えられていて余裕がある。
軟らかい照明に包まれた上質な雰囲気の空間だ。

スタッフは基本的に接客・ソムリエの男性1名、シェフ1名の2人体制。
調理場が見えないため調理助手がいるのかは分かりませんが
貸し切り等で満席の日は応援を呼ぶのかもしれません。

メニューは、アラカルトは無く、すべてお任せコースになっている。
今回は熟成肉のコースをいただきました。
内容は以下の通りです。

◦ サマーポルチーニのフリット
  細かいパン粉を付けて揚がっているが一般的なフリットよりも衣が薄いので
  軽い食味で素材の味が良く分かる。

◦ 鯒とホワイトアスパラのタルタル・柚餅子のアクセント
  鯒とアスパラは1cm程の角切りで存在感がある。
  特製柚餅子の風味と軽い塩気がアクセントを与えている。

◦ 赤ムツの炭火焼き・トマト風味のリコッタソース
   黒い器に白いソースが絵画の様に映える。
   赤ムツは適度な火入れで旨味も十分。

◦ 鮎とアスパラソバージュのスパゲッティ
   鮎はコンフィされていて、その上品な旨味がソースにも移っている。
   パスタはアルデンテで文句なし。

◦ 牡蠣のリゾット・シャンパーニュの泡を添えて
   米はアルデンテでさらさらの仕上がり。
   牡蠣の旨みがストレートに伝わってくる。

◦ 但馬牛熟成肉のグリル・サラダ仕立て
  田園調布の中勢以さんの熟成肉を使用。部位はもも肉の一部で稀少なトモ三角。
  適度な噛み応えで旨味も強い。
  添えられた野菜類も生や調理されたものが混じりバラエティ豊か。
  ボリュームたっぷりで素晴らしい一皿でした。

◦ 桃のコンポート

◦ エスプレッソと小菓子

コースはスムーズに進み全体で2時間強。
接客は丁寧だが慇懃さの無い適度にフレンドリーさを感じさせるもの。
とてもリラックスできる雰囲気です。
料理全般は旬の特選素材を使い、その素材の味をストレートに伝えるような調理で
十分に楽しめる内容になっている。
季節が変わったら、また訪れたいレストランです。

  • サマーポルチーニのフリット
  • 鯒とホワイトアスパラのタルタル
  • シャンパーニュ

もっと見る

7位

あめこや (豪徳寺、山下、梅ケ丘 / そば、日本酒バー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/10訪問 2017/11/01

見栄え、風味、喉越しの三拍子

小田急線・豪徳寺駅から小さな商店が軒を連ねる路地を進み徒歩3〜4分。
小さなマンションの1階にお店が入っている。
外観は入口に暖簾も無く店名書かれた置看板も小さめなので
遠目からは何のお店か分かり難い。

店内は照明が絞られダイニングバーの様な雰囲気。
入口際にある打ち場が唯一蕎麦を出していることを伺わせる。
こちらには前から来てみたいと思っていたのだが
ランチタイムの営業を始められたので、ようやく伺うことができた。

メニューは温かい蕎麦、冷たい蕎麦がそれぞれ4種類あるが
基本となる蕎麦は生粉打ちで仕立てられたもの1種類だ。
その他は蕎麦前の一品料理が豊富に揃っている。

今回はもりそばと季節の野菜天ぷらをいただいた。
蕎麦は切りべら30の極細打ちで、庖丁、のし共に正確で綺麗に揃っている。
微粉に僅かの粗挽き粉が混じっていて仄かに緑色を帯びた美しい麺線だ。
繋がり状態も生粉打ちとしては文句なしのレベル。
今日の玄蕎麦は群馬県赤城産の常陸秋とのこと。
香りは豊かで風味も十分だ。
高度な蕎麦打ち技術と良質な玄蕎麦の選択、保存技術を伺わせる
素晴らしい蕎麦でした。

天ぷらは、ゴボウ以外は珍しい野菜ばかりで特徴的。
特にピーナッツ・スプラウトの食感が印象的でした。
つき出しで出たカボチャの温かいスープは魚のアラの出汁をベースにしたもの。
なかなか興味深い味わいでした。

蕎麦以外の料理も食材選び、調理法等で工夫が見られ
蕎麦前を楽しまれる方にとっても魅力的な内容となっている。
肝心の蕎麦も総合的に完成度が高く
とても魅力的なお店だ。


  • つき出し:カボチャの温かいスープ
  • もりそば
  • 赤城産・常陸秋・生粉打ち

もっと見る

8位

green glass (落合、中井、東中野 / そば)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.4
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/06訪問 2017/06/17

未知数の魅力

西武新宿線・中井駅南口から妙正寺川沿いの小道を西に進み
途中川を渡って更に進んだ先にお店がある。ゆっくり歩いて10分弱だろうか。
付近一帯は住宅地で他に商店等はほとんど無い所。
そんな閑静な環境の中でひっそりと暖簾を出している。

店内へは入口で靴を脱いで上がる。
客席は左手の調理場前のカウンター席と右手にテーブル席がある。
それ程広くは無いが絞られた照明に包まれた落ち着いた雰囲気の空間だ。

メニューは蕎麦の他に、静岡おでんを始め蕎麦前の一品料理が豊富に揃っている。
基本となる蕎麦は普通のもり蕎麦と予約制の手挽き蕎麦の2種類。
今回はもり蕎麦をいただきました。

蕎麦は織部釉の器に直接盛られて出て来る。直前に下ろした薬味の山葵が脇に添えられている。
二つの小山に盛られていて、一方は群馬産、他方は福井産とのこと。
切りべらは20弱の細打ちで綺麗に揃っている。
蕎麦粉は20メッシュ程度の粗挽き粉中心で甘皮部分の粒子が散りばめられた
綺麗な見栄え。
粗挽き粉の生粉打ちとしては繋がり状態も文句なしでしょうか。
一つ大きな特徴は、蕎麦を常温の水で洗い、優しく水切りをする事。
そのため両方の蕎麦共に豊かな香りと十分な風味で至福の味わいでした。

蕎麦湯はさらっとタイプ、濃厚タイプから選べるのが嬉しい配慮。
濃厚タイプをいただきましたが風味も良く出ていました。

帰り際にご主人と少し話しましたが、玄蕎麦の選択(産地だけで無く、新そば、ヒネ、熟成等)、
粉の配合(メッシュのバランス)、釜前の仕事(茹で、洗い、水切り)等で
かなり深く研究されているご様子。
ご主人自身もまだお若く、今後更に進化して蕎麦が持つ未知の魅力を引き出してくれそうな気がしました。
蕎麦好きにとっては目の離せないお店です。

  • もりそば・2種
  • 群馬・生粉打ち
  • 福井・生粉打ち

もっと見る

9位

麺処 銀笹 (築地市場、新橋、汐留 / ラーメン、つけ麺)

2回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/09訪問 2017/09/30

和食の技が光る繊細な一杯

銀座8丁目。昭和通りから少し築地方面に入った細い路地沿いにお店がある。
約6年ぶりにお邪魔しました。

外観はほとんど変わっていなくて、相変わらずひっそりとした佇まい。
店内は左手に調理場があり、右手が奥に向かって細長い造りの客席になっている。
少し狭めですが黒を基調とした内装はお洒落な雰囲気を漂わせています。

今回は白醤油らぁめんをいただきました。
スープの味の傾向は基本的には変わっていないようですが
少し鯛を中心とした魚介の風味が強くなったでしょうか。
鶏、豚等動物系出汁とのバランスも素晴らしい。
上品で繊細なスープは体に染み込むようです。

トッピングの具材も炙りチャーシュー、つみれ、メンマ、水菜、白ネギの笹打ち
糸唐辛子で前と同じですが、中でも炙られたチャーシューが香ばしく
良いアクセントになっていました。

和食の技術が活かされた完成度の高いらーめんです。

築地に調理道具を買いにやって来ました。
場外市場は、時間が遅いせいもありますが、それ程混み合ってはいません。

買い物を済ませ、昼食は前から気になっていた銀笹さんへ。
銀座8丁目にお店はありますが築地からは比較的に近いですね。
昭和通りにほど近い一画に、ひっそりとした感じでお店があります。
黒い外壁に白い暖簾がスタイリッシュでお洒落な雰囲気を醸し出している。
外のメニュー看板が無ければラーメン屋さんには見えませんね。

お邪魔したのが午後1時半頃でしたが、運良く2席ほど空いていて直ぐ座れました。
内装も黒で統一されていて、小さなカフェのようです。

メニューは基本的に2種類しか無く、塩味と白醤油味です。
後は鯛飯等のご飯物が数種類。
今回は銀笹らーめんの塩味をお願いしました。

入店した時から魚介系の良い香りが漂っていましたが、ほどなく出てきたラーメンも香りが素晴らしい。
トッピングはバラ肉のチャーシュー、鯛のつみれ、メンマ、水菜、ネギ、糸唐辛子で盛り付けも丁寧です。
別に小皿で海苔と香味野菜(小角切りにした人参等を揚げたもの)が出される。
この辺は非常に繊細なものを感じます。

スープは昆布、鰹節、煮干し、帆立貝柱等の魚介に鶏ガラ、豚骨を合わせた複合的なスープのようです。
味的には魚介が主体で動物系は控えめ。
塩ダレもすっかり馴染んでいて上品な奥深い味わいです。
(スープを最後まで飲み干すと分かりますが、帆立貝柱のほぐし身が少量入っていました。)

バラ肉のチャーシューは軽く炙られていて程良い味加減。脂身の部分が多いですが脂っぽさは感じさせません。
鯛のつみれは、軟骨でも入っているのでしょうか。コリコリとした食感も楽しめて、味的にもスープに調和しています。

麺は軽くウェーブした細めの麺ですが強いコシがあり、スープの絡みも良好です。

料亭でお凌ぎや食事でラーメンを出すとしたら、こんな味になるのではと感じさせるような非常に上品で繊細な一杯でした。
久々にスープまで全ていただきました。
丁寧な仕事ぶりに脱帽です。

  • 白醤油らぁめん
  • 軽く縮れた中細麺
  • 銀笹らーめん・塩

もっと見る

10位

蕎麦 美酒 健肴 佳蕎庵 (青梅街道、新小平、一橋学園 / そば、居酒屋、天ぷら)

1回

  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.3
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/08訪問 2017/09/26

上質な蕎麦を味わうためには

お店の住所は小平市だが小平駅からは少し遠く
最寄り駅は西武多摩湖線の青梅街道駅になる。
この駅からは徒歩2〜3分で到着する。
お店は青梅街道沿いの分かり易い所に在る。

開店直後にお邪魔したが店内は90%埋まっていて
店員さんに「1時間以上は待ちますが宜しいでしょうか?」と
いきなり言われてしまった。
「かまいません」と答えて無事入店。
日曜日とは言え、開店直後からほぼ満席で大変な人気店のようです。

メニューは基本的な蕎麦が3種類。
二八の並そば、生粉打ち、粗挽きの三つだ。
冷たい蕎麦、温かい蕎麦で多少のバリエーションはあるが
お店のお勧めは冷たい蕎麦で、中でも2〜3種類の蕎麦を食べ比べる
セットものがお店の一押しのようだ。

そんなわけで、今回は「佳蕎三昧・もり付き」というセットをお願いした。
内容は、生粉打ち、粗挽きの2種のもり蕎麦に温かいかけ蕎麦が付いたもの。

1時間待つと脅されていたが、そんな訳も無く20分ほどで生粉打ちから
出て来た。
蕎麦は切りべら30程度の極細打ちでまずまず揃っている。
つながり状態は文句なし。
玄蕎麦はキタワセの夏新とのこと。
60メッシュ程度の微粉中心と思われるが、爽やかな香りとフレッシュな風味が秀逸だ。

次の粗挽きは珍しい京都産の玄蕎麦とのこと。
麺線は生粉打ちと同程度の細打ちで、こちらもしっかり繋がっている。
綺麗な透明感があり20メッシュ程度の粗挽き粉の粒が散っている。
こちらは去年の玄蕎麦だが香り良く、穀物感の出た風味が心地良い。

続いて少しかぶり気味にかけ蕎麦が出て来た。
使われている蕎麦は二八の並蕎麦。
透明度の高い甘汁は出汁も十分で塩分濃度も適度に調整されている。
蕎麦も想像以上に風味が良く、満足度の高い一品だった。

ところで、全て食べ終わってから分かった事だが
こちらのお店ではほとんどの方が食べ比べのセットものを頼む関係で
それぞれのお客様の食べ終わるタイミングを見計らって次の作業に移る
必要がある。
そのためロスタイムが生じ、結果的に時間がかかるようになってしまう。
そんなわけで混雑時は入店する時に時間がかかる旨を伝えることにしているようだ。

1年中冷たい蕎麦を食べてもらいたいと願うのは拘りの蕎麦屋さん共通の事で
ついでに茹で立てを素早く食べて欲しいという願望もある。
そんなコンセプトが伺える素晴らしい蕎麦屋さんでした。


  • 生粉打ち・もり蕎麦
  • キタワセ・夏新
  • 辛汁

もっと見る

ページの先頭へ