yo☆ssyさんが投稿した淡流(兵庫/姫路)の口コミ詳細

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淡流姫路、山陽姫路、京口/日本料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2022/06 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

姫路の食文化レベルを押し上げている日本料理店

2019年に兵庫県姫路市にオープンされた日本料理店「淡流」さんに初訪問。
「銀座 小十」出身の中江シェフは、海外数ヶ国での料理店でも腕を磨かれた、
通常とはひと味違った経歴を持ち、36歳で故郷・兵庫県に凱旋。

そんな料理人さんが、豊かに恵まれた兵庫県の食材を中心に作る日本料理とは...。

お店は姫路駅から徒歩10分ほどの街の喧騒からやや外れた場所にあります。
凛とした佇まいから既に背筋が伸びる、個人的にとても好みの外観です。
店内は6〜8名程度のカウンター席に、6名の個室テーブル席もあるようです。
入店するとキリッとしたイケメン店主さんが丁寧にご挨拶して下さいました。
程よい緊張感と、それを絶妙にほぐしてくれる様な心遣いで
料理が提供される前から素晴らしいお店だと確信しました。
早々に梅雨明けし、乾ききった喉を潤す生ビールを注文。
楽しみな料理がスタートします。

① 鮑、フルーツトマト、蓴菜の蓮の葉盛り

先付けは清涼感に溢れた蓮の葉盛り。
お料理って食材に季節を感じることはもちろん、
調理のアプローチによっても季節感があり、
暑い季節にまずはスッキリとしたこういう料理から
スタートするおもてなしの心が嬉しいですね。
エネルギッシュな鮑を主役に、トマトの甘味、
蓴菜とお出汁の効いたジュレが調和した爽快なひと皿です。

② ケンケン鰹のお鮨

続いては最初のごはん物で、ケンケン漁で釣り上げられた鰹のお鮨。
見て下さい、この艷やかというか色っぽい身を。
身は3枚にカットされて乗っており、シャリを崩しながら頂きました。

③ 伝助穴子と冬瓜の椀物

日本料理店でいつも楽しみなお椀は、冬瓜とその上に乗った伝助穴子。
旨味が凝縮された伝助穴子を引き立てる優しいお出汁が素晴らしく美味しいです。

④ 鮃、紋甲烏賊のお造り

お造りはヒラメとモンゴウイカ。
繊細なお味のヒラメの美味しさも然ることながら、
ねっとりとしたモンゴウイカに感動。

ビールを2杯頂いた後に、白ワイン1本で通すことにしました。

* Bachelet Monnot - Puligny Montrachet 2016

バシュレ・モノのピュリニー・モンラッシェ2016年。
フランス、アメリカ、日本ワインを中心にセレクトされていて
ドンピシャで好みのブルゴーニュ白がありました。

⑤ 鮎の炭火焼

この季節の淡流さんのスペシャリテと言ってもいい、
揖保川で釣れた鮎の炭火焼。
毎朝、大将が車で時間をかけて揖保川まで行き、
漁師/釣り人さんから仕入れているそうです。

そして圧巻だったのは、この鮎を1時間かけて炭火で火入れ。
自分が入店した時点で既に焼いておられ、
最初は他のお客さんの鮎かと思っておりましたが、
まさかの自分のものでした。
水槽で泳いでいる姿を見せて頂いた後、
焼いて提供されるお店もありますが、
ガスでの焼きとは違い、炭火は時間をかけて焼かないと火が入らず、
その手間隙は鮎の味にもしっかりと表れて、
炭火焼き特有の芳香と相まって、鮎のアタマの苦味から
身の部分の心地良い風味、そして炭火焼きでしか成し得ない
鮎自体からの脂の乗り方が、一匹の川魚とは思えないくらいの
味のコントラストがあり、ちょっとしたストーリーの様で感慨深かったです。
今回、全てのお料理が美味しかったですが、
「プレート・オブ・ザ・デイ」はこれに決まりです!

⑥ 車海老、金時草のお浸し

この後のお肉料理、御食事の前にこころ暖まるひと皿。
プリップリの車海老が問答無用に美味しく、
胃にも心にも安らぎをもたらすお浸しが、
コースに緩急/アクセントがつけられていて、
食べ疲れさせない計算され尽くしたかの様な流れです。
他の料理とは派手さやインパクトはないかもしれませんが、
こういう縁の下の力持ち的な料理はやはり大切ですね。

⑦ 和牛ヒウチ

ヒウチの部位の溶けるくらいに柔らかな和牛のメインディッシュ。

⑧ 御食事

地元・兵庫県加西の「にこまる」を使用した土鍋ごはん。
基本的には御食事は白米での提供が多いそうで、
たしかにそれも納得な炊き上げられたお米自体がとにかく美味しい。
そして季節柄か、そこに鰻を乗せて頂き、今年は夏バテ無しが確定しました。

⑨ 甘味

⑩ 茶菓子、御抹茶

料理人であると同時に茶人でもある中江さん。
美味しい茶菓子とお抹茶を頂いて、素晴らしいコースを締めて頂きました。

ちなみに料理が16,000円+税サ加えて19,200円。
今回、ワインをボトルで開けたので高くなってますが、
ビールや日本酒は1,000円台からあり、普通に飲めば25,000~30,000円までに収まるでしょう。
内容を考えるとかなり良心的な価格設定だと思います。

2019年オープンで、自分が淡流さんの存在を知ったのが2020年。
早く伺いたかったのですが、コロナでなかなか遠方に行けない時間が続き、
今回やっと伺うことができました。

料理はもちろん、気持ち良く食事のできるサービスや空間は
想像通り、いやそれ以上の満足度がありました。

地方だと他店と比べる必要のない頭ひとつもふたつも抜けた
全国区レベルのレストランが突然変異的にあったりしますが、
姫路においての淡流さんはまさにそれだと思います。
このレストランに行く目的の為だけに、その都市に行く価値のあるお店。
定期的に伺いたい日本料理店がまたひとつ増えました。

2022/07/01 更新

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