レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2016/12訪問 2017/01/04
目立たないところにきっちり手の掛けた仕事ぶりはさすが。洋風なテイストも感じる無二の味を堪能できます。
今更ながらあけましておめでとうございます。
今年はペースを落としたいです。
というわけで積み残しのレビューを。
年末、とあるレビュアーさんからお誘いがあり、
念願のはらまささんに伺って来ました。
黒塀の外観とは裏腹にとてもアットホームというか距離が近いカウンター。
チェーン店のそれではない少し懐かしい居酒屋的な感じ。
カウンター7席に4人卓が1つの11席。
この2日前に伺った津の守坂 小柴とほぼ同じキャパ。
こちらの大将もとてもお若く、おそらく40のかなり手前。
この日はお酒込で13,000円だったかな。
お誘いくださったレビュアーさんにセッティングしていただきました。
この日は年内最終営業日イブかつ常連さんのお呼ばれということで、
おそらくいつもよりかなりサービスしてくださったんだろうと思いますので、
念のため。。。
あつもの:海老芋の餡物(だったような。。。)
揚物 :うなぎの燻製揚げ
◎焼物1:香箱蟹の甲羅焼き
お造り:ヒラメとクロムツ
椀物 :のどぐろと舞茸の御椀
焼物2:とらふぐの白子焼き
焼物3:宮崎牛 トリュフがけ
鍋物 :鴨と九条ねぎの鍋 (ほかに、クエか熊もチョイスできたようです)
サービス?:クエ
ご飯 :トリュフ土鍋ご飯
甘味 :栗ぜんざい
どれも料理名だけではすべては語られていなくて、
たとえば、「香箱蟹の甲羅焼き」といいながら、
上にウニをたっぷり載せて焼かれていたり、
ズワイガニもそのまま焼いたのではなく、
カニ味噌とさらにベシャメルじゃないけどなにかとてもやさしいものとミックスして焼かれていますね。
ご一緒された方が「グラタン?」とお聞きになっていたのも無理はないです。
鰻も桜チップで一度燻製したものを揚げてさっぱりした後味にしたり、
鴨と九条ねぎの鍋も、ダシはスタート時から数時間ずっと弱火で加熱しつつアクを取り続けてました。
お造りには肝醤油が添えられていましたが、やわらかでくさみのないふんわりな感じ。
トリュフご飯もそのままだと絶対になじまないはずですが、
(明確には教えてもらえなかったけど)バターではないなにか脂分を足してましたね。
とにかく見えないところでたっぷり手をかけて丁寧に仕上げているな、という印象です。
一見するとトリュフ山盛りとかのどぐろや香箱蟹とか、飛び道具が多く使われていて派手そうに見えますが、
そうでないところにむしろこのお店の真の見せ所があるのかなと感じます。
良店という評判は納得です。
ダシ自体は小柴と比べるとすこし濃い目&やや甘めかなと言う印象。
個人的には小柴のほうがダシは好みに近い(というか馴染みの味に近い)ですが、
はらまさのお料理は、
どうみても王道の日本料理というお皿なのに
いただくと時々フレンチを感じる瞬間もあったりして、
とても不思議な感覚になります。
他のお店ではあまりいただけない唯一無二なお味ですね。
お誘いいただいたレビュアーさんと、
お料理だけでなく素敵な時間もシェアしていただいた原さんに感謝。
ぜひまた立ち寄りたい一軒に伺えました。
ごちそうさまでした。
2位
2回
2020/05訪問 2020/05/12
Chez le makの岡田シェフから
「隣に日本料理の新しいお店が入ったんですよ」
と、ご紹介されていました。
12月はChez le makがとても混む時期で、フラッと行って入れる感じじゃないんですよ。
実際今年もやっぱりダメでして。
その時に、あ、そういえばと思い出して、
後日予約をして伺いました。
その時に初めて、柏原さんがレビューされていて自分もBMしてたお店と知りました( ´ ▽ ` )。
世の中狭いもんです。
カウンター8、4人掛けテーブル1とこじんまりしたお店です。
コースは8,000円、10,000円、12,000円の3つあり、真ん中の10,000円のものをお願いしました。
大将は暗闇坂宮下にもいらしたようですが、
全体的に薄味でダシはしっかりかつ繊細な遣い方なところなど、
どこか京風かなと感じました。
(他の方のレビューを拝見すると、京都での修行も長かったそうですので、
その影響かもしれないなとは思います。
今度行った時に伺ってみようかな。
ただ、あちこち食べ歩きもされてるみたいで、そういう意味でも勉強熱心な大将です。)
聞き取れなかったものや、お隣さんとの話が盛り上がって聞きそびれたメニューもあるのですが、
写真を見ておもいだしつつ書き起こすとこんな感じ
ゆずジュース
○すっぽんの茶わん蒸し
八寸:海老の黄身ずし
何かのみぞれ和え(聞き取れず)
白バイ
レンコンの素揚げ
くわいの素揚げ
あん肝
からすみ
むかご(だったような・・・)とほうれん草の白和え
椀物:甘鯛の椀物
ふぐのたたき
○焼物:うなぎ
○揚物:海老いもと白子
○松葉ガニ(雌)の甲羅焼き
◎温物:金目鯛と水菜の餡物
鴨と豚の合焼き
○ご飯:甘鯛の炊き込みご飯、なめこの赤出汁、香の物
甘味:富士柿
どれも非常にレベルが高く美味かったですが、
なかでもキンメダイと水菜の餡物のダシの柔らかさが秀逸。
甘鯛の椀物のかつおだし(だと思いますが・・・)が
定番のエッジの効いたすこしキャラ立ちしたものを削って丸めてる印象だったのに対して、
この餡物のものは
もとからまるい柔らかい感じなんじゃないかなという印象の全く別のダシ遣い。
餡でぼやかしてるのとは違う感じでいいですね。
(抽象的ですみません。)
ほかも焼き物は全般的に炭火の香りがよく、特徴的だなぁと。
海老芋と白子の揚げ物などは
それこそ京都でいただくそれをそのまんま東京にもってきたような
個人的には安心の一皿でしたし、
こういうお店が徒歩で帰宅できる場所にあるってのは非常に助かります。
なお、21:30以降はアラカルトで対応してくださるようですので、
遅い時間にふらっとという使い方もできそうです。
一年の最後にいいお店に出会えました。
これからちょくちょく足を運ぶことになりそうです。
はらまさ同様、まだまだお若い大将ですので、
今後の伸びしろも期待できるポテンシャルを持ったお店かなと思います。
ごちそうさまでした。
3位
1回
2016/09訪問 2016/09/23
フレンチのいろんな顔を1コースにまとめる技量は、CPの優秀さ以上に評価されるべき
六本木一丁目という街は、ただでさえピンとこない場所だと思います。
駅の真上に建つ森タワーや、少し溜池の方に戻ったアークヒルズは馴染みがありますが、
六本木寄りの場所はちょうど空白地帯のような場所です。
都バスの「六本木四丁目」バス停の真ん前。
そのビルの地下一階の一番奥に、とんでもなくすばらしいフレンチレストランがありました。
普段は祝日(と日曜)はおやすみなんですが、
シルバーウイーク中だったこの日はオープンされているそうで、
予約システムで1名でもOKと出てたので前日に予約をして伺いました。
外が大雨だったのと、上記の通り臨時営業の日だったこと、
それと場所的に休日よりも平日という感じなのでしょうか、
私ともう一組という入りでした。
もったいない。
マダムがエントランスも一番奥も見えるテーブルに案内してくださいました。
マイレビュアーさんのおすすめどおり、事前にコースメニューを予約しておきましたが、
かなりボリュームがあるとの情報から軽い方である
Menu30(3,000円:税込)にしていました。
内容はこんな感じ。
○Entree-1:タブーレと真いかのタルタル
○Potage:秋ナスのポタージュ
Entree-2:ラタトゥイユ ポーチドエッグ載せ バジルソースと共に
Granite:ナシのシャーベット
◎Plat:長期肥育豚肩肉のロースト シャンピニオンソース
Dessert:サワーチェリーのマフィンとラベンダーのジェラート
Café ou Thé:ハーブティー(カモミール) カヌレと共に
それぞれのコメントは写真のキャプションを見ていただくとして、
コース全体を通してみると、
都会の一人暮らしの子が自炊で作るような普段着の料理(Entree-1)から
田舎の母ちゃんの家庭料理(Entree-2)
さすがレストランならではの、ド直球のビストロ肉料理(Plat)と、
フレンチの色んな表情を一つのコースにコンパクトにきちんとまとめようという意図がよくわかります。
コースの流れも序盤は軽め、で、だんだん重厚な皿になっていく形になっており、
モダンフレンチの軽さも、クラシカルな重厚さもどちらもシームレスに楽しめるコースになっていました。
その技量は只者ではないという印象を受けました。
やはりメインの長期肥育豚のローストが絶品。
火入れがいいですね。
そして肉自体がめちゃくちゃ甘いです。
岩塩と一緒にいただくとさらに、ですが、そんなものに頼らなくても半端ない甘さにメロメロ。
また、濃厚なシャンピニオンソースが甘さに加えて香ばしさ、風味、深みをプラス。
このソースがたまらんのですわ(*´ω`*)。
そして、やっぱりこの大きさ。
最初に出てきた時に声が出ちゃいました。
メインに限らず、各お料理それぞれのお皿のひとつひとつのボリュームがたっぷりです。
いやー一つ上のMenu47にしてたらどうなってたか(;゚∀゚)。
品数も前菜2皿にポタージュ、メインにグラニテとデセール、食後のドリンクまでついて
3,000円しかも税込みとは恐れ入ります。
というか、ちょっと心配になるくらい。
最後にシェフがご挨拶にいらっしゃいましたが、
想像通りの手のひらとお腹(失礼)をお持ちの方でした。
大満足。
間違いなく今年一年で出会ったお店で一番でした。
これは誰かを連れて来たいお店ですね。
というか一人でもまた来たいです。
ごちそうさまでした。
4位
1回
2016/07訪問 2016/07/24
三軒茶屋には一時期通い詰めたカフェがあったのですが、
閉店してしまってからはちょっと足が遠のいていました。
(とかいいながら、
まだレビューを書き途中になっているカレー屋さんにこの前来たばかりのような(汗))
場所は、三軒茶屋駅を出てR246を大橋方向に少し戻ったところ。
赤のファサードに赤く塗られた壁、白い窓。
外から見ると入りやすそうなこじゃれたお店。
中は一歩間違えるとファミレスかデカい喫茶店みたいにも見えてしまう感じの
カジュアルなお店です。
広いだけじゃなくて、席間もたっぷりでゆったりとスペースが取られています。
土曜の14時過ぎに伺ったのですが、
「30名オーバーの団体さんがいらっしゃるので
お食事の提供が遅くなりますがよろしいですか?」
と。
まず、きちんと説明するこの対応が◎。
店内もスタッフの出で立ちもカジュアルというかイマドキっぽいのに、
こういうところはちゃんときちんとしている点は、評価アップ。
なんとなく「ここ普通じゃない」感をこの時点で醸し出していました。
(実際には、そんなにお皿が出てくる間隔も長くなく
普通のペースで供されました。)
さて、単品でも頼めるのですが、2つあるコースの中から
・選べる2種のパスタコース(Pasta Fatta in Casa: 2,800円)
をオーダー。さらに以下を追加。
・ジェラート(+300円)
・ジンジャーエール(辛口:550円)
パスタコースの内容はこんな感じ
・本日のつき出し
パンツァネッラ(パンのサラダ)
・毎日お店で焼いている自家製天然酵母のイタリアパン2種
プーリア州産焦がし麦のパン
三重県産小麦のパン
・本日のおすすめの前菜盛り合わせ3品
ブレザオラと生ハムの盛り合わせ モスコットソースで
イワシの南蛮漬け
○マッシュルームのサラダ
★ペペロッソで仕込んでいる手打ち生パスタ1
◎Shtridhelat
(カラブリア州コゼンツァのパスタ 白いんげん豆とプチトマトのソース)
★ペペロッソで仕込んでいる手打ち生パスタ2
◎Agnolotti di Carne per Travaglini
(牛のアニョロッティ 鴨のラグービアンコ添え)
・食後のドリンク
エスプレッソ
・(追加)サボテンのジェラート
結論から言うとどれもめちゃくちゃうまかったです。
特にウリであるパスタは文句なしに◎。
1つ目のShtridhelat。そもそも読み方がわからないw
どうみてもイタリア語じゃないだろ、これ(汗)、
もともとは穴あきのパスタみたいですが、ゆでて供されたそれは
かなり肉厚で小麦の味わいをいやでも実感できるもの。
パスタ自体が美味いんだよね。
白いんげんとドライトマトにフレッシュオレガノというビアンコなので
見た目はシンプルですが、旨味爆烈のソースでかなり食べごたえがあります。
2つ目のAgnolottiはいわゆるピエモンテ州のラビオリ。
ラビオリの中には牛、外には鴨という
肉づくしの贅沢な一皿。
鴨のラグーをビアンコでというのも変わってますね。
ビアンコ好きにはたまりませ~ん(´∀`*)ポッ。
鴨のほうはシンプルに、牛のほうはスパイスを仕込んでしっかりというメリハリもいいですね。
チョイスは2種類ですが、
選択肢はスタメン10種類+この日のスペシャル4種類の計14種類。
見本まで用意されています。
選ぶ楽しみもあるのはいいですね。
そうでなくてもいわゆる定番からあまり目にしないものまでラインナップされており、
目移りしてしまい、非常に困ります( ゚∀゚)アハハ。
品数も多いので値段からみてちょこっとかなと思ったんですが、
これがフルじゃないかと思うくらい2種類ともにたっぷり供されます。
レベル的にもボリューム的にも、
この価格設定はリーズナブルを通り越して、異常に感じるくらい。
生パスタをウリにしているお店はいっぱいありますが、
美味しいと思えるお店は数えるほどしか私は知りません。
そもそも茹で過ぎて食感が台無しってお店多すぎます。
他のお店はここを見習って欲しいと思うくらいです。
今度はRossoのパスタやSecondiを試してみたいですね。
ふらっと入りやすいのもおひとりさまにやさしいです。
これはいいお店です。
ちょっと通いつめていろいろ試したいと久々に思わせるお店でした。
ごちそうさまでした。
5位
3回
2019/12訪問 2020/06/16
あの懐かしい街の片隅に、絶品スパイス料理のお店ができたという。
さっそく行ってみましたよ。
場所は幡ヶ谷。
うちの会社からだと微妙に不便なので、ひょこひょこ徒歩で水道道路まで行ってから中野駅行きの京王バス。
停留所にして4つくらいだったかな。
停留所の名前と同じ、六号通り商店街の中にこの店はあります。
でも、商店街の通り沿いを探したんだけどなかなか見つからず、
グーグルマップ先生の示す位置あたりでウロウロすると、
「あ、これか!Σ(゚д゚lll)」
目抜き通りから細い路地を少し奥に入ったところにある建物の2階でした。
手前にあやしいマッサージ店のピンクの看板があったりしてなかなかのマニアック感。
見上げると蛍光灯の入った看板が出ていますのでそれを頼りに。
店内は思ったよりも狭く、カウンター4席に、
あとはテーブル席が4人がけ1つと2人がけ1-2つ位だったかな。
21:00くらいの訪問だったと思いますが、私が入って満席くらいという感じの盛況っぷりでした。
メニューは週替りで違う国の料理が出てくるようで、
この日はインド料理でした。
カレーが4種類あってカレーの種類を1つずつ追加するごとに200円上がっていくシステム
これがバスマティ・パパド・スパイス炒めのおかず3品が盛られた大きなお皿に加わる感じ。
3種以上になると別皿で提供してくださるみたいですねー。
私は、
・スパイシーチキンカレー
・豆と小松菜のカレー
・酸味の効いたトマトスープ(自家製梅干し入り、ラッサム)
の3種で。
辛さと御飯の量は自由なわけですが、
辛さについてはざっくりとした辛さの好みを聞きながら
お客さんの様子で決めてくれるそうです。
・・・って超能力者かよ(;´∀`)。
しばらくすると出てきました。
ラッサムは別皿でした。
一口。
ほんまにドンピシャな辛さ。
すげー、超能力者っているんだなーw( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
そういや、ミールスって
その日の家族の体調を見ながら、母ちゃんが味やスパイスを調整して作るものだと
どこかで聞いたことがあるけど、
そういうのもなんかあるんかな。
カレーの2種はとにかく優しいお味。
非常に時間をかけて丁寧に作られている様子がわかります。
決して辛すぎるということはないのですが、
香りと食材の組み合わせにかなり気を使っている様子で、
それぞれのでっこみひっこみをうまく調整している感じ。
なんだろう音楽でいうところもDJさんとかPAさんみたいな。
重ね煮カレーとメニューには出てたけど、それにはこういう意味合いがあるのかもしれませんね。
特筆すべきはラッサム。
強い酸味が苦手な私が過去最高に美味いと断言できる絶妙なバランス。
もはや芸術品の域ですわ。
おかずは
・わさび菜とトマトと玉ねぎとキュウリのサラダ
・キャベツのスパイス炒め
・大根のスパイス炒め
でしたが、こちらも立派な一品料理に。
ダイコンとかいただくとわかりやすいですが、
辛さよりもむしろベースの甘みが大事なんだなとよくわかります。
唯一残念だったのは、追加オーダーしたデザート。
豆乳チャイプリン自体はまずまずだったんですが、
上にかかっていたサトウキビのシロップがちょっと・・・。
いいお店を見つけました。
帰宅する方向とは逆になりますが、これからちょくちょくお伺いしようかと思っています。
カレーも週替りだしね。
ごちそうさまでした。
6位
1回
2016/05訪問 2016/07/17
四条通やその周辺は以前と比べるとだいぶ入りやすいお店が多くなりました。
こう書くと聞こえはいいのですが、
静かに夜の膳を頂こうとするにはなかなか難しい時代になりました。
なぜか空いていたGW後半の京都。
その最後の夜(といっても金曜でしたが)に伺ったのは、二条通沿い。
さすがにここまで来ると外国人観光客はおろか
地元の方ですら夜はあまり人通りがありません。
急遽決めた京都行きの決定直後だったので多分3-4日前の予約だったと思います。
一人で伺いました。
御幸町二条を東に入ったところにあるなかなか雰囲気のあるお店です。
若い助手さんが2人とこれまた比較的若そうにお見受けする大将、
それにもう一人お若いスタッフの方。
カウンターには大将と女性の方の助手さんが、お客さんとの会話のお相手を。
男性のほうの助手さんは奥の厨房にほぼ入りっぱなし。
がんばってくれてありがとね(^^)。
最後にお見送りをしてくださったのは彼でした。
特にコース立てはしてなかったので適当にオーダー。
品書きの半紙をみると・・・値段が書いてないw
一応事前に食べログのメニューのページで価格を見てから行ったので、
おおよそのこのお店の相場は把握していきましたのでそんなにビビらなかったですが、
慣れない方だとちょっと引くかもしれません。
安心してください、あまりお酒が飲めない私がちょうどいいくらいのお腹の膨れ具合のお料理とお酒を頂いて、
ほぼ10,000円(で帰りの地下鉄の料金くらいのお釣りがあるくらい)という感じ。
ということでオーダーはこんな感じ。
八寸:
・和牛梅掛け
・三つ葉葛寄せ
・ヤングコーン
・剣先握り
・じゅんさいの酢の物
・川海老
・鰹雫
・スナップエンドウ
・味噌チーズ
・ミニトマトゼリー
炭火:ぐじ
煮・蒸し:鴨ロース山椒煮
〆:狸ごはん
これに日本酒を2合(記憶曖昧だけど多分この2つ)
・上喜元(純米吟醸)
・美丈夫(純米吟醸)
八寸はご存知の通り、いわゆる前菜の盛り合わせ。
こちらのおすすめと伺いました。
とはいえ、出てきたのは小鉢が横一列にでーん。
なかなか壮観です。
なかでも、鰹とミニトマトゼリーがお気に入り。
一度くり抜いて種と果汁?を使って作ったミニトマトのゼリーが超絶甘かったわぁ〜。
じゅんさいは、私の父の故郷、秋田でも夏の風物詩。
一足早く夏を満喫。
八寸と並んで炭火焼きが推しと事前に調べておいたのでメニューを見ると、ぐじが。
この炭火焼きは大将がつきっきりで焼いてくれます。
とにかくデカい。
このウロコ状に立ったこの焼き目、いかにも美味そう。
さすが自慢の一品。
パリパリとしっとり、そしてふっくら。
たっぷり堪能できます。
香りの良さも炭火焼きならでは。
もう一品は鴨ロースの山椒煮。
山椒のピリピリ感はいいけど、
鴨ロースの甘みを引き出せたかと言われると・・・。
もうちょいなにか工夫があるといいかなと。
お味は良かったし、酒の肴という役割はちゃんと果たしてました。
お腹との相談で〆の前になにか挟むかどうか考えていると、
箸休めにと、小さなお皿が。
そこにあったのはなんとフランスパンに粒餡をはさんだお手製のあんぱん。
どういうわけか見かけとは裏腹に和風テイスト。
ナイスです。
さすがに穴子をもう一品はキツそうと判断して〆へ。
今回は日本酒をいつもの倍(と言っても二合ですけどf^_^;))飲んでましたし。
〆も実は決めてました。
それは狸ごはん。
たぬきって関東だと揚げ玉じゃないですか。
でも京都では油揚げの入ったあんかけを張ったもののことを言います。
だから、京都でもきつねうどんは普通に油揚げのうどんなんですけど、
たぬきうどんも油揚げなんですよ( ´ ▽ ` )ノ。
あんかけがかかってますけどね。
ごはんにかけても美味いものは美味いですね〜。
この薄口の出汁が優しくしみるわぁ〜(´Д` )。
しかもあんかけのショウガがいいアクセントになってるし、
第一、あんかけのおかげで最後までアツアツ(^○^)。
ボリュームもたっぷりでつくづく穴子挟まなくて良かったと思った次第。
カウンターにはもう一組、地元の品の良さそうなご夫婦と娘さんがいらっしゃったんですが、
途中から海外の絶景スポットの話とかでご一緒させていただきました。
とても居心地のいいお店です。
お店のウェブサイトやこの食べログのページに「大人の居酒屋」と謳っていますが、
まさにそれをそのまんま体現してます。
なかなか理想を実現するのは難しいものですが、ここは大丈夫。
お店の立地や対応もありますが、
それ以上にそこを訪れるお客さんに恵まれるかどうかも大きいと思います。
そういうお客さんに恵まれているのもまたこのお店が自慢できるところ。
安心して他人にオススメできます。
是非、自分が大人だと言い切れる方は行かれてみてはいかが?
お世話になりました、また伺います。
ごちそうさまでした。
7位
1回
2016/06訪問 2016/07/27
お店の名前には「築地」の文字が見えますが、
実際には新富町の駅から更に北(=八丁堀方面)に行ったところにあります。
新富町駅の7番出口から1-2分というところでしょうか。
真新しいビル、というかマンションというか、その1階におそば屋さんがあるのですが、
その2階にある小さなフレンチダイニングです。
カウンターが4席、テーブル席が4人がけ*2+2人がけ*2(予備2人がけ*1)という感じ
20席そこそこか。。。確かに小さいな。
4月の半ばにオープンしたばかりのお店だそうですが、
土曜のランチタイム、最終的に満席で、1組はお断りしてました。
人気ありますね。
採光がよくとても明るいシンプルモダンな店内。
新大橋通り沿いの2階ということもあり、窓から見える目線に街路樹。
それに合わせて窓際に緑の鉢が配置されていて、なかなか居心地がいい空間ですよ。
平日には1,500円というランチメニューがありますが、
weekendには、代わりに5,000円のweekend限定シェフのおまかせというコースがあります。
他に2,500円と3,500円のランチコースがありますが、
「季節の一皿」という文字を見かけて3,500円のコースをチョイス。
わざわざこういう表現をしてるんですから、お店のイチオシに違いないと踏んだからです。
内容はセミプリフィックスになっており、チョイスしたものをあてはめると、こんな感じ。
アミューズ:
しったか貝のポシェ
豚肉のリエット
前菜:(チョイス)
◯鮎のパテ 稚鮎のフリット添え
季節の一皿:
◎フォアグラのフラン
メイン:(チョイス)
和牛もも肉のステーキ エストラゴン風味(+700円)
デセール:(チョイス)
ココナッツのブラマンジェ ベリーソース
食後の飲み物:(チョイス)
エスプレッソ
(チョイス)は、le choixと書かれたレギュラーのチョイスメニューの他に、
黒板に書かれたその日のおすすめと思われるチョイスメニューから選べます。
それぞれ3-4種類くらいあるので、まあたいていの好みのものが選べると思います。
全体的に軽い感じのフレンチですが、
鮎のパテや牛ももステーキのソースなどをみるかぎり、
ベースは結構クラシカルな感じもします。
特に良かったのが「季節の一皿」だった、フォアグラのフラン。
簡単に言うとフォアグラ風味のゆるめの茶碗蒸しなんですが、
フォアグラのクセのようなものは極力控えつつ滑らかさは残していて、
それでいてダシがよく利いていて激ウマでした。
ムースロン茸も風味と旨味と食感をプラス。芳醇です。
前菜にえらんだ鮎のパテは、最初は苦味と少し強めの塩気を感じるのですが、
これがどういうわけか口から消えて行くにつれてまろやかな、
いわゆる本来のパテのなめらかで優しい味にかわるんすよ。
(最初に感じた苦味は多分ワタの風味だったのかな)
緑の海を泳ぐ稚鮎のフリットがまたうまい。
メインの和牛モモ肉のステーキは正直それほど、という感じでしたが、
アスパラソバージュが目に優しくていいですね。
想像していた以上にボリュームもあってこの値段でもお値打ちかと思います。
今度来た時はおまかせをオーダーしてみようかな。
おひとりさまでもカウンターがあるので比較的安心して使えるお店かと思いますし、
日曜もランチをやっているのはこの界隈ではかなり貴重です。
いいお店ですね。
ごちそうさまでした。
(追伸)
このレビューのタイトルをみて、ピンときたそのキミ、
ちょっと来なさいw
8位
1回
2016/01訪問 2016/01/20
週末はカメラを持っていろんな街を歩きまわって撮っています。
深川に来るのは1年ぶりくらいかな。
清澄白河といえば、清澄庭園ともうひとつランドマークになるのが深川江戸資料館。
その前の通りはかつてはちょっと懐かしいおもちゃ屋さんや昔ながらの商店街などが軒を連ねていたんです。
でも、この1-2年でだいぶ変わりました。
入り口のところのおもちゃ屋と
一番奥のお肉屋さん(ネコがお出迎えしてくれて、焼き鳥をその場で食べさせてくれるいい感じのお店です)くらいかなー。
その深川江戸資料館の前に小さな立て看板が出ていました。
確か、以前には別のお店の立て看板が同じように出てた気がしますが。
今度のお店は日本酒と和食のお店のようです。
なにか引っかかるものがあり、木場公園でスカイツリーのライトアップを撮ったあと、
こちらに戻って伺いました。
深川江戸資料館通り一本裏に入ったところにあります。
伺ったのは日曜日。
17:00オープンということで17:30くらいにうかがったのですが、
すでにほぼいっぱいで、カウンターに2-3席空いているだけでした。
すごい人気なんですね。
真新しいスタイリッシュなバーみたいな店内。
4人がけのテーブルが1つとカウンター席が8席かな。
すでにテーブルは一組が出来上がってる状態。
カウンターには常連とおぼしき男性お一人様とカップル1組。
いろんな用途で使えるお店なのが一目瞭然。
切り盛りしているのは若い日本酒ソムリエっぽい男性と、
黙々と包丁を入れる料理人の男性のお二人。
この雰囲気、なんとなくアタリの予感。
こういうのは得てして当たるものです。
頂いたものはこんな感じ。
・大観 ひたち錦 純米吟醸 (90ml 600円)
・海老と菜の花の酢味噌がけ(650円)
・ぶり 塩焼き(850円)
・揚げたて がんもどき(650円)
・鯛めし(650円)
・しじみの味噌汁(300円)
日本酒は「爽酒(すっきり)」「薫酒(香り)」「醇酒(旨み)」「燗向け」の
4つの分類でそれぞれ5-6種ラインナップされてます。
ちなみに獺祭は「燗向け」(常温でも供してくれるそうですが)に入ってました。
チョイスしたのは、「薫酒(香り)」から、茨城の大観を。
グラスはこんなワイングラスで供されるのですが、
顔を近づけなくてもその香りがどーんとやってきます。
たしかにこれはワイングラスで頂きたい感じ。
口当たりがかなり柔らかく、引っかかるものがなくてすぅ~っと入ってくる感じ。
これはキケンです。
今日はこれ一杯と決めてメニューを組み立てることに。
そうそう、日本酒のメニューに書いてある値段はすべて90mlで表示されており、
でているものはすべて600円均一(だったと思う)というわかりやすい設定。
高いか安いかはわからないけど、
好みのものを選べる楽しみや飲み比べる楽しみのハードルを下げる効果はあるように思います。
お料理のレベルも非常に高く、CPも高め。
詳細は写真のキャプションを。
どれもレベル高いですが、揚げたて がんもどきが
フワッフワで具だくさん。◎。
〆のシジミの赤出汁がしみますね。
板さんは京都仕込みの方なのかな、
東京のチャキチャキさではない、どれもはんなり優しいお味に仕上がっています。
京都が恋しくなったらこちらに寄ろうかな。
街歩きは「一本裏へ、その奥へ」が基本。
この街でもそんな一つ奥にいいお店を見つけました。
ごちそうさまでした。
9位
1回
2016/07訪問 2016/07/17
四ッ谷駅の上を横切る新宿通り。
それを新宿方面に2-3分戻る方向に歩きましょう。
四谷一丁目の交差点のすぐ先に左に入る細い道があるので、
そこを入り、すぐに戻るようにさらに左にはいると入り口が見えてきます。
・・・つまり新宿通りのすぐ裏。
入っている雑居ビル自体は新宿通りに面しているのですが、
入り口が裏にあるんです。
お店に向かう階段の壁にこんな自筆の口上が掲げられています。
「(前半略)
こんな私の料理ですが
食べて頂けないでしょうか
心よりお待ちしております」
実際にカウンター越しに差し向かった大将は
その口上そのまんまの、不器用そうだけどとても実直な方でした。
土曜の18:00。
まだ外はあかるいですが、すでに一組。
そのあとからおひとりさまと4人様一組と
次々とやってきます。
直前予約の方が多かったらしく、
大将お一人ではかなりのてんてこ舞いだったようです。
できればお電話で予約しておいたほうがいいかと思います。
お酒は大将の言葉とは裏腹に、意外と多くラインナップされており、
タイプも幅広かったです。
もちろんご出身の福島のものがほとんど。
一歩己
(いぶき。非常に飲みやすい。まさに冷酒向き。)
天明 さらさら純米
(天明は2タイプラインナップされています。さすが。
瓶の緑とラベルの花火がいいですね。)
を頂きました。
どちらも飲みやすくて香りが華やか。
キリッと冷やしていただくのに向いた、いかにも今の季節のお酒。
(・∀・)イイネ!!
初めてのお店だったのでおまかせ(5,000円?)をオーダーしました。
◆先付け 手作り豆腐
○南京豆腐
◆前菜 季節の肴
◎丸十のレモン煮
・沢蟹の芝煮
・磯つぶ貝のうま煮
・沖縄産もずく酢
◎高野豆腐のうま煮
・七味麩
◎トマトの白和え
◆お造り 九州直送天然旬魚(延岡からの直送だそうです)
○サワラの炙り
○イサキの炙り
・カサゴ
◆焼き物
◎伊達鶏の粕味噌焼き
◆箸休め
・炙り帆立とアオリイカのすいか酢ジュレソース
◆合肴
◎冬瓜と茄子のオランダ煮
◆揚げ物 店主おすすめ
◎かにクリームの湯葉巻き上げ
◆ご飯物
◎とうもろこしの土鍋ご飯
◆留椀
◎あおさの味噌汁
◆お新香
◆甘味
・黒蜜のプリン
一言で言うなら、大将の実直さがそのまま表れたコースです。
直球の懐石和食ではあるのですが、
先付けや前菜のようにかなり下ごしらえに手間をかけたもの、
揚げ物やご飯物のように、少し洋風テイストに感じられるものなど
その構成はよく考えられています。
かなり控えめの大将ですが、料理にはその主張がはっきり現れているように感じられました。
どれがいい、と記載するのが難しいくらいどれも絶品なのですが、
冬瓜と茄子のオランダ煮のダシのしみっぷりはかなり好み。
王道のかつおだし(ですよね)に浸した夏の食材の煮物は、
割と甘めの味付けがベースのラインナップにあって
ひときわ清涼感を感じました。
ボリュームもかなり多く、特に伊達鶏の粕味噌焼きは
これだけでご飯2-3杯行けるレベル(;´∀`)。
ジューシーさもあってうまみたっぷり。
弾力ある仕上げでコレは美味かったですね。
最後のご飯もたっぷりご用意いただいたのですが、
お腹いっぱいで、持ち帰り用におにぎりを一つお願いしてしまいました。(お手数をお掛けしました。)
大通りの一本裏に、いいお店を見つけました。
今回はお腹いっぱいで名物のビーフシチューを頂けなかったので、
今度はぜひいただきに上がろうかと思います。
(ビーフシチューはコースにも追加でいただくことができます。)
ごちそうさまでした。
大将、あんまりムリしないでくださいね。
この1年ではじめて訪れたお店縛りで選んでみました。
なお、例によって順番はほとんど関係ありません。
(あともう1枠あるのでのせる予定です。)