©Loroさんが投稿したまる屋(兵庫/柴山)の口コミ詳細

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Loro piana。の食べ歩る記 備忘録

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まる屋柴山/料理旅館、かに、日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.5
  • 昼の点数:5.0

      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2010/01 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.5
  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.5

"香住の蟹"に魅了された日"夢にまで出た蟹" … 『まる屋』。

當店のことを知ったのは昨年の十月のこと、と或る料理店で"日本一"美味い"越前蟹"を味わいに
福井の"川喜"さんに今度、足を延ばしてみようと思っていると云う話を友人にした時のこと、福井は
ちょいと遠いので"間人蟹"でも食べに行った方が良いのでは?、いやいや"間人蟹"は質と味の割
に値段が結構張るので"間人蟹"よりは"津居山"の方が値ごろも味もいいのでは?という"蟹談義"
に花を咲かせ盛り上がっていた時のことです。

目の前に立たれていた若き板前さんが、何か云いたげにモジモジされているのを瞬時に察した店
の料理長が、"香住の蟹"もいいですよ~。と我々の"蟹談義"の話の中に加わってこられた。

"香住の蟹"とは"柴山蟹"ですねと返答しますと、その若き職人さんは嬉しそうにニコリと笑みを浮
かべられた。そして料理長より若き板前さんが當店の御子息であり跡取りである旨の紹介を受け、
これもきっと何かの御縁、"袖ふれあうも多生の縁"、縁は大事にしないとね。ということでトントン拍子
に話しが決まり、その場で年明けの一月のと或る日に"最高の蟹"を準備して戴く予約を御子息で
ある若い板前さんに取って戴いたのであります。

そんなこんなで"有馬温泉"の次ぎは"柴山蟹"を求めて"柴山温泉"で""と"温泉三昧"の旅に…

さて初の"柴山温泉"、目の前には海、その先には柴山漁港を臨むロケーション、當地には大小の
ホテルや旅館が軒を連ねられておりましたが贔屓目に見なくとも當旅館が最も素敵な旅館だった。

玄関先で出迎えてくださったのは、和装姿の件の若き板前さんのお母さま、とても素敵な女将さん
に"いつも息子が御世話になってます遠いところお越し戴き有難うございます"と丁重なるご挨拶
を戴き、いえいえ未だ二回しか逢っていません。などと云える訳もなく恐縮してしまった次第です(笑)

しかし女将さんは若くて、えらい別嬪さんであり幸先よろしく、つかみはグーで気分は急上昇に(爆)

部屋に荷物を置き早速"天然岩風呂"と"露天風呂"で旅の疲れを癒し夕餉の時間までしばし休息。

程無くして"夕餉のご準備が整いました"と御呼びがかかり夕餉の会場へ隣席とは完全に間仕切り
されており個室感覚での食事、堀りの席のテーブルには"前菜"、"香箱蟹"、"造り盛合せ"に鍋用
の野菜などがセットされていた。先ずは、それらを味わい待望の"柴山蟹"の登場を待つことに…
間もなくして運ばれて来た皿の上には""ではなく柴山漁港に揚がった"白海老"と"するめ烏賊"
に何となくジラサレつつテーブルの焼台で炭火焼にして味わい""の登場を今や遅しと待つ二人。

次に部屋の襖が開き目を向けると女将さんの両手には大きなの木桶、その中には立派な"番蟹"が
鎮座しており、女将より今宵はこのクラスの蟹を"3バイ"用意させて戴きました。と… これは凄っ。

ご存知のとおり""には"皇室献上クラス"の"献上蟹"から"特特大"サイズの"一番蟹"、"特大"
サイズの"二番蟹"、""サイズの"三番蟹"、以降、中サイズの四番蟹、五番、六番と甲羅の
大きさと重量で格付けされておりますが木桶の上のヌシは甲羅サイズは縦16㌢×横20㌢アップ、
重量1.3㌔アップという堂々たる"一番蟹"、これを今宵、二人で"3バイ"片付けなければなり
ません。

ここから喰べきれるか残すのかという"柴山蟹"との壮絶なバトル戦の幕が切って落とされました。

先ずは"かに刺し"ですが透き通った蟹の身が舌に絡みつき口中に甘みがパァ~と広がり得も云わ
れぬ至極、何と云っても先程まで活きていた蟹を捌いたものですから鮮度が別格に違います。

次に炭火で炙って"焼きがに"で味わいますが"かにみそ"がたっぷり詰まった甲羅も焼台の上に乗せ
みそが固まるのを待ちます。蟹の脚を焼いてそのまま戴くのも勿論、美味しいのですが"かにみそ"
に絡めて戴くと、あまりの美味しさに言葉を失ってしまいます。

そうこうしておりますと今度は茹でたて熱々の"ゆでがに"が木樽にのせられ運ばれてきました。
"ゆでがに"は熱々の間にいかに早く味わうかが勝負、間髪いれず直ぐさまバキバキッと脚を甲羅
から外しますと脚の付根には、たっぷりの"かにみそ"がついてきました。"かにみそ"を落とさぬ
ように味わいますとホカホカで濃厚で濃密な味わいのみその味に失神寸前、次に脚をハフハフ云い
ながら口に運びます。甘く上質の絹のようななめらかな蟹の身質を言葉に表わすことは出来ません。
勿論、甲羅の中のスープも冷めないうちに残さず戴きましたが、もう頭の中が何が何だか判らなく
なってきました。
"ゆでがに"は、そのままでも充分以上に美味しいのですが"かにみそ"と和えて食べると絶品です。

稚拙な表現と思われるかもしれませんが、もう本当に美味しいとしか表現のしようがないんです(笑)

蟹という食べ物は人を無口にさせてしまいますから気の措けない友人や気心が知れた内々の人間
の間で食べるにかぎりますね。

その後に"かに天ぷら"、"かにすき"と余すところなく"柴山蟹"を存分に味わい〆は"かにぞうすい"
何も言葉はいりません。というより蟹で腹がはち切れんばかりに膨らみ言葉を発することができない
と云った方が正しいかもしれません。四時間にも及ぶ壮絶なる"柴山蟹"とのバトル戦を振り返って
みますと瓶ビールはたった1本しか呑んでいないことに気づきましたが蟹を全て収めるので精一杯。

部屋に戻った時には既に放心状態、きっと今宵の夢の中に蟹がでてくるんだろうなぁ~などと思って
いる間に、いつしか夢の中に…。

あくる日、朝餉の前に温泉でたっぷり汗を流すも未だ前夜の蟹で胃は重く本音は朝餉はパスしたい
気分だったが折角、作ってくださったのだからと朝餉の会場に向かうとテーブルの上には一夜干の
"エテ鰈"の焼魚、ひじき煮にハムにスクランブルエッグにヨーグルト、煮烏賊にお浸し、そして樽源
の桶で戴く"湯豆腐"、"かに汁"と朝から盛りだくさんのおかずです。

ごはんは炊きたての白いごはんと"かにめし"と二種用意されておりました。
おかずは全て平らげるも流石に、ごはんは完食ならず。

いやぁ~しかし一泊二日で食べるも食べたり、部屋に戻り少し休んだ後、荷造りをし帳場にて勘定
を済ませたところで女将さんより"お腹が空いたら車の中で"と手渡された袋の中身は何かと思えば
"かにめし"の"おむすび"だった(笑)

心温まるおもてなしと見送りを受け名残惜しいと感じつつ次ぎの目的地に向かうのだが、はたして
真っ直ぐに歩けるのだろうか? かに歩きで横に行きたいところをグッと堪え播州赤穂に向かった。

尚、今回の支払った勘定については諸事情により伏せさせて戴きますが真っ当に支払ったら一人
あたり五萬円超となるであろうが跡継ぎである御子息を通じての予約ゆえに随分サービスして戴い
たようであります(笑) 役得ナリ…

世の中には前述したとおり"越前蟹"や"間人蟹"という超高級ブランド蟹もありますが、それらの蟹
の献上蟹クラスは途方もない値段であり残念ながら口にすることができません。
さりとて二番、三番クラスの蟹を喰らうなら"津居山蟹"や今回戴いた香住の"柴山蟹"の献上蟹に
近い"一番蟹クラス"を戴いた方が価値があるし満足度も高いように感じました。

可能であれば一年に一度、此処を訪れ温泉に浸かり"番蟹"を味わえたならば幸せなのですが…。

色々と思うところがありますが、自分の今までの人生の中で、これ以上の味の蟹を味わったことが
ありませんので評価は★★★★★(5.0)とさせて戴きました。

来シーズンは福井の"川喜"さんへ"越前蟹"の"番蟹"を味わいに伺うことにします。

  • 柴山港の"一番蟹"です。

  • ピンクタグが柴山港の証。"米正丸"が揚げた"一番蟹"です。

  • 木桶の直径は45㌢ですが、蟹の脚がはみ出してます。

  • 先ずは"かに刺し"で…

  • 先ずは足を二本程小鉢に取って

  • 身が綺麗に透き通っています。

  • 桶の中の"番蟹"は"相生丸"と"登代栄丸"が揚げたものです。

  • これぞホンマもんの"かにみそ"

  • びよよ~ん(笑)

  • かに刺しの次ぎは"焼がに"で…

  • "ゆで蟹"登場…

  • 腹黒じゃありません(笑)

  • バキバキッ

  • 最初に顔みせした"栄正丸"の"一番蟹"です。

  • かにみそ見えます

  • かに味噌たっぷり。

  • 剥き身をかに味噌和えて戴きます。

  • 至極…

  • "かにの天ぷら"です。

  • "かに"です。

  • "かにすき"用の野菜です。

  • 蟹をガバッと大胆に投入します

  • 鍋の〆は"ぞうすい"で…

  • 豪華な"かにぞうすい"

  • 実は先に"香箱蟹"も戴きました。

  • 海老や烏賊も戴きました。

  • 海老も烏賊も焼いて…

  • 造りの盛合せ。

  • 前菜三点盛。

  • 夕餉の最初はこんな感じでした。

  • 部屋には"かにせんべい"が…

  • 鰈。

  • 白いごはん。

  • かにごはん。

  • 樽源の桶で"湯豆腐"。

  • かにの味噌汁。

  • かにの味噌汁。

  • 煮烏賊、ひじき、ハム&玉子等おかず色々

  • 朝餉。全体はこんな感じです。

  • "かにめし"の残りは"おむすび"でオミヤに。

  • 看板。

  • 看板。

  • 店の外観。

  • 案内看板。

  • 対岸は柴山港。

2010/04/04 更新

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