©Loroさんが投稿した大神(京都/祇園四条)の口コミ詳細

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Loro piana。の食べ歩る記 備忘録

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大神祇園四条、三条京阪、三条/日本料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 3.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2012/01 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

大神さんのコース料理は驚愕かつ圧巻です … 『大神』。

実に三年ぶりのレビュー更新となりますが、その間の2010年の1月と8月、2011年の1月と計三度伺っておりますが
2010年の画像は某寿司店で湯呑みの中にデジカメを水没させてしまい消失、そして昨年の画像は収めた盛岡の
寝城に置いていたノートPCが先の大震災で転倒したテレビの下敷きとなり無残にも壊れてしまいデーターの復旧も
出来ずと不可抗力が重なって更新することが叶わぬ状況に陥っておりました。

初レビューから四年連続で毎年『一月二日』に伺っているということもあり"大神"さんからは『一月二日の男』と
呼ばれるようになってしまいました(笑)

満を持しての今回の更新レビューは今年の一月二日に伺った時のもの、毎年同じ日に伺っているからこそ感じる
ことなのですが正月に供される料理内容には大きな違いはないものの豪華な食材を惜しげもなく大胆に使い供さ
れるスタイルは四年前も今も同じ。

今年の料理もいつもの如く壱の膳から食事の八の膳まで圧巻の料理の数々、特に印象に残った料理は弐の膳の
河豚の白子焼とからすみ』を組合わせた妙に尿酸チックなひと皿と正月期間にも関わらず素晴らしい弾力のある
真鯛』が用意されておりこれを何と『キャビア』と海苔佃煮で味わうという斬新な食べ方で戴いた二つの料理です。

他にも飛龍頭の上にこれでもかと云わんばかりに半端できない量の『生海胆』が乗せられた料理や『近江牛』の
A5クラスの肉を使って供された小鍋立ての『すき焼き鍋』等も舌の味蕾と脳裏に強く印象に残った料理です。

〆の食事には今回は『牡蠣』の炊き込みごはんをチョイス、それは昨年の未曾有の大震災と津波によって三陸産
の養殖がきが壊滅的被害を受け殆ど牡蠣を口にすることが出来なかったことから敢えて選んだ訳ですが使われて
いた牡蠣は小ぶりな広島産の牡蠣ですが味は濃密、いつものことながらオコゲを多めに作って戴き都合二杯味わ
い食べきれなかった分は寝城へのオミヤとして持ち帰らせて戴きました。

壱萬壱千円という予算で『河豚』に『』、『』に『近江牛』とこれ程まで高級食材をオンパレードで供される店も滅多
にないことでしょう。まして祇園でこれをやられる訳ですから凄過ぎるの一言に尽きます。

都内で確固たる地位を築かれた湯島の"くろぎ"さんの料理の供され方は何となく"大神"さんのスタイルに似ている
と感じるのはおそらく自分だけではないでしょう。

ようけ食べさせてしまってすみません』の言葉を地で行く"大神"さんの圧倒的なコース料理の組立ては日本広しと
いえども唯一無二ではないでしょうか?

来年の一月二日もきっと此処で酒盃を傾けていることでしょう~(爆)
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2009/01のレビュー
正月ということもあり昼餉は"阿じろ"さんで『精進料理』に舌鼓、夕餉は人気割烹ゆえ座席確保の競争率が高く
最近では希望日に予約を取ることは先ず無理と云われている祇園の"大神"さんへと寄せて戴きました。

元旦から営業されている"大神"さんもある意味、商魂逞しいとも思いますが當方の上洛日に合わせタイミング
良く予約を入れ席を確保しておいてくれていた友人のV君に心より感謝です。

當店の魅力については既に先行レビュアーの方々の数多のレビューで語り尽くされている感もありますが今回、
足を運んでみて感じたことは料理の味、質、値に関して界隈では『一頭地を抜いている』と云うことは紛れも無い
事実であるように思います。

店主を個性的とも称される方も少なくありませんが接客についても決して異質な訳ではなく我々にはむしろ好意
的に接して戴いたという好印象を受けました。

供される料理に関しましては一品ゞ丁寧に説明をして下さりましたが店主の間合いで話をされるので不慣れな方
は多少違和感を感じてしまうのやもしれません。

そんなことからゆっくりとした口調で柔らかな語り口で話される方の多い京都の割烹店の店主の中ではやや異質
で闊達な存在と思い込まれてしまうのも理解できます(笑)

店内に一歩足を踏み入れると奥に向かい横一線に伸びた厚みのある白木のカウンターが目に飛び込んできます。
席に着きますと白木のカウンターは良く手入れが行き届いていることが判りますし総座席数10席はカウンター割烹
としては理想に近い席数であるように感じられました。

店主の『大神 淳』氏の他に男女各ひとりづつの御弟子さんが向かい側に立たれ當日は三名で店を切盛りされて
いました。

とりあえず瓶ビールで乾ききった喉を潤しひと息ついたタイミングで店主の酌により一献の食前酒が振舞われた後
料理は一品ごと供されるのではなく御膳に二~三皿の料理がのせられ御膳単位で供されましたが、一つの皿の中
に色々な素材を使った料理が少しずつ盛り込まれているので品数以上の満足感が得られるというのも當店の特徴
のひとつでしょう。供された料理は下記の通り。

一の膳』は正月らしく御節の縁起ものの、ごまめ、牛蒡、車海老、真魚鰹焼、もろこ、黒豆、ちょろぎ、柚子釜の中
には炙った貝柱と菜花、そして別皿で数の子が供されました。

弐の膳』の『』は『ぐじ』と『からすみ』の飯蒸し、『』には湯葉のすり流し揚げ蓮根のせ。『飯蒸し』は上品な出汁
に豪華な食材の取り合わせで美味。

参の膳』は造りと椀物。『造り』は新年を祝い紅白二種類の海胆を使い分け目出度さを演出した『鯛の海胆巻』と
シビのトロ』の二点盛、『椀物』は『焼鰆と胡麻豆腐の吸物』。造りには余分な手を加えず素材の良さを全面に出し
口福をもたらしてくれるものでシビのトロの上にのせられた薬味のジュレの味が絶品でした。
椀物』の吸い地は京都の料理店としてはやや出汁が濃いめに感じましたが『焼鰆』と『胡麻豆腐』という椀種には
これぐらい輪郭がしっかりした吸い地を合わせないと逆に味がボヤケテしまうかもしれぬので敢えて濃い目にされ
ているのでしょう。

ここで『大神』氏のパフォーマンス、『大神劇場』の開演です(笑) 活きた『伊勢海老』を手づかみで持ちあげて一度、
我々にその活きの良さを披露した後に出刃を使いガリッ、バキッ、バリッという豪快な音を響かせながら目の前で
伊勢海老を捌きはじめ臨場感を楽しませてくれます。

茹で上げられた『ずわい蟹』へも同様に包丁が入れられ瞬く間に次々と皿に盛られていく様は圧巻そのものです。
大神さんにその『』は『間人の蟹』ですか?と敢えて尋ねてみたところ『高い蟹はうちでは使えません。北海道産
のずわい蟹を使わせて戴いてます
』という返答が返されました。

四の膳』は先ほど目の前で豪快に捌かれた『伊勢海老の鬼殻焼』と茹で揚げられた『ずわい蟹』が鬼の面のよう
にも見える鬼面型の陶器で供されましたが『伊勢海老の鬼殻焼』はガスバーナーで炙られたものでほんのりと磯の
香りが身から溢れ出る旨味と味噌が絡みあう野趣味が楽しめる一品。『ずわい蟹』の身は甘く身入りも上々、間人
や越前の蟹と比べれば味の濃厚さは劣るものの充分に蟹を味わっているという満足感が得られるものでした。

五の膳』は伊勢海老の形をした器に『干し柿の白和え』、蒸し物は『かぶら蒸し』、隠元、たらこ、慈姑、人参などの
炊き合せと『いくら』。寒い京都の冬の夜に味わう『かぶら蒸し』は格別です。

六の膳』はグツグツと煮立ったコラーゲンたっぷりの『』をたっぷり使った小鍋立の『○鍋』。好物の『○鍋』で身も
心もポッカポカとなり幸せ気分も絶頂です。

七の膳』は『河豚づくし』の膳。『河豚の唐揚』に『てっさ』、『河豚のヒレ』を使った鰭酒ならぬ『河豚ヒレ入りスープ』。
てっさ』を『梅肉』で食べさせるというのが"大神"さんのスタイル、河豚に梅肉?の組合せ。と頭の中では疑問符が
浮かび上がっていましたがいざ戴いてみるとこれは驚き。コリコリとした河豚に梅肉を合わせる。この食べ方は充分
にアリです。

しかし次から次へと入れ替わり立ち代り御膳が出てくる出てくる。 色んなものを少しづつ供して戴くことは個人的に、
とってもうれしいことだが一体どんだけ食べさせるつもりなのだろう~(笑) と頭を過ぎったところで店主より後は食事
の準備をさせて戴きます
。との言葉。 食事は炊き込みごはんとなりまして鯛、蛸、穴子、百合根に… と例の間合い
で釜めしの種類を説明してくれました(笑)

鯛の炊きこみごはんも捨て難いし穴子の炊きこみごはんも魅力的でしたが今回は『明石の蛸の炊きこみごはん』を
炊いて戴きました。

二十分程で炊き上げられた『蛸の炊きこみごはん』に香の物、『伊勢海老の味噌汁』が『八の膳』として供されました。
蛸の炊きこみごはんは『オコゲ』をたっぷり入れて…と當方が所望したこともあり画像は『オコゲ』が沢山入っている
ものをアップしておりますが當然オコゲ抜きで供して戴くことも可能ですが釜炊きの醍醐味は香ばしいオコゲの味を
愉しめることもひとつであると思いますのであとは好みの問題かと…。『伊勢海老の味噌汁』は伊勢海老の旨みが、
たっぷりの贅沢な超濃厚海老出汁味噌汁。きっとこれ以上に濃厚な海老出汁の味噌汁は世の中には存在しないで
しょうと思われる程の濃密な味わい。香の物もしっかり手抜かり無く作られたもので料理は総じて美味しく戴きました。

食後に『林檎ゼリー』と『ココナッツとレモンのシャーベット』が水菓子として供され今宵のコース料理はひととおり終了。

料理を食べ終えての感想は料理の美味しさも然ることながら使われている器がまた素晴しいということ。『魯山人』を
はじめとして名立たる作家ものの器が何気に使われておりビールグラスにも『バカラ』のアンティークものが使われて
いるなど器に対する店主の強い拘りがひしひしと感じられました。

雑居ビルの一階という立地であり箱庭の景色を眺めながら…という料亭のような風情こそありませんが器と料理が
目と五感を存分に愉しませてくれます。

しかし何と云っても恐れ入ったのは當店の驚異的なCPの高さ。壱萬壱千円という予算でこれだけの質の高い料理を
祇園で供されるとは驚きのひと言です。『ようけ食べさせてしまってすみません』の言葉は伊達ではありません(笑)

自分が知るかぎり"大神"さんは祇園の中で最も費用対満足度の高い一軒であると思います。此処はお奨め店です。

  • 壱の膳。

  • 鯛と貝柱の椀。

  • 蓋も素晴らし

  • ごまめ、牛蒡、数の子。

  • 車海老、もろこ、小袖寿司、黒豆松葉に柚子釜。

  • 柚子釜の中には松茸。

  • 弐の膳。

  • 河豚の白子焼とからすみ。

  • 寒鰤焼霜の椀。

  • 造り。

  • 弾力抜群の鯛はキャビア入りり海苔佃煮を巻いて…

  • シビのトロには山葵を効かせて…

  • 参の膳は焼き鰆の胡麻豆腐の吸物。

  • 四の膳は蟹づくし。

  • ずわい蟹。

  • 蟹のほぐし身を蟹みそ餡で…

  • 五の膳。全体はこんな感じ。

  • 八寸。

  • 飛龍頭に生海胆を大胆に添えて…

  • かぶら蒸し。

  • 六の膳 近江牛のすき焼き風。

  • 近江牛のすき焼き風。

  • 七の膳 河豚づくし。

  • てっさ。

  • 河豚の唐揚。

  • 香の物。

  • 食事全体はこんな感じです

  • 牡蠣の炊き込みごはん(オコゲたっぷり)

  • 超濃厚な海老出汁の味噌汁。

  • 酒器。

  • 水菓子。

  • オミヤ。

  • 牡蠣めしのおむすび。

  • ごまめ、牛蒡、車海老、もろこ、黒豆、ちょろぎ、柚子釜、数の子。

  • 【弐の膳】ぐじ(甘鯛)とからすみの飯蒸し、湯葉のすり流しと素揚げ蓮根。

  • 【参の膳】其の一。造り(赤海胆と白海胆の二種の鯛の海胆巻、シビのトロ)。

  • 【参の膳】其の二。焼鰆と胡麻豆腐の吸物。

  • 【四の膳】 茹でずわい蟹と活伊勢海老鬼殻焼。

  • 干し柿の白和え。

  • いくら、隠元、たらこ、慈姑、人参炊き合せ。

  • かぶら蒸し。

  • 【五の膳】 全体はこんな感じ…

  • 【六の膳】 ○鍋。

  • 【すっぽん】たっぷり。

  • 河豚の唐揚。

  • てっさ (大神流)。

  • 河豚のヒレすーぷ。

  • 【七の膳】河豚づくし。

  • 香の物盛合せ。

  • 蛸の炊き込みごはん(オコゲたっぷり)。

  • 伊勢海老の味噌椀。

  • 【八の膳】 食事。 伊勢海老出汁の超濃厚味噌汁の印象強し

  • 水菓子。

  • カウンターと店主の【大神 淳】氏。(掲載了承済)

  • 店の外観。

2012/04/27 更新

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