レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2009/09訪問 2010/11/28
○蕎麦de鴨南蛮:痺れるような感動:高崎が誇る蕎麦の名店(再訪)
高崎問屋町駅よりタクシーを飛ばし、料金710円で正午前の店に到着。
秋の風情豊かな彩りの玄関より入るとすでに満席の状態。
11月最後の日曜日、夫婦の群馬の旅の締めくくりに、どうしてもこの店に来たかった。
今回で三回目の訪問。
裏側の和室に通され、田舎蕎麦735円と鴨南蛮1500円を注文する。
冷たい田舎蕎麦、いつも感じる生きる力を凝縮したような味わいは健在である。
噛めば噛むほど味わい増す蕎麦の力強さは特筆ものだ。
そして10月~3月限定の鴨南蛮蕎麦!
今回のお目当てである。
鴨肉の旨味の全てを閉じ込めたような汁に、田舎風の太目の蕎麦がよく似合う。
この秋、凝りもせず鴨南蛮を続けて食したが、最高の部類と思わせる満足度だ。
妻も初めての訪問だったが、とても気に入ってくれたようだ。
帰りもタクシーを呼び高崎問屋町駅まで戻った。
高崎駅より新幹線に乗り、成田周辺の自宅に2時間半程度で帰ることが出来た。
<前回の口コミ>
昨年(平成20年)12月に初めて訪問し、その雰囲気と味わいに深い感銘を受けて今回久しぶりに訪問する。高崎問屋町駅から約10分程で到着。前回赤く染まっていた紅葉も青々としている。
夜専用の席は満席のようで、昼間に使う和室に通される。一人では贅沢なほど広くて庭も素敵な風情のある部屋だ。ここでゆっくりくつろいで酒二合(八海山)と田舎蕎麦735円を注文する。
すっきりした味わいの酒を呑みながら、田舎蕎麦を啜る。なんて美味しんだろう。田舎蕎麦のような太麺は好きではないけどここのは別物だ。蕎麦独自の弾けるような噛みごたえと旨味が活きていて、さらに辛汁の痺れるような深い旨味と共鳴している。
さらに鴨蕎麦1260円も追加注文した。鴨南蛮よりさらりとした口当たりだが、蕎麦が奏でるハーモニーに心は満たされ、十二分に蕎麦を食す楽しみを満喫した。
ここの店主は一茶庵足利本店で修業されたという。今まで美味しかった店を思うと、ここの系列が好みなのかもしれない。
高崎問屋町駅より、初冬の夕暮れの寂しい町中を10分程歩き、紅葉の美しく映える質素で雰囲気ある店に到着した。田舎家をイメージしたような店内は隠れ家風で、築約25年経過した客席は風格もあり、落ち着いてくつろげる。
最初、日本酒・立山とせいろ蕎麦(735円)を注文する。どんな蕎麦なのか楽しみに酒を呑む。客席もまばらで、自分だけの静かな時を過ごす。
出されたせいろの蕎麦を、箸でつまみ口の中に入れる。見た目糸こんにゃくのような印象であったが、噛めば硬さの中にも蕎麦の香りがかすかに広がる。本年食べた蕎麦の中でも個性的だ。汁の味わいも輪郭がしっかりしており、出汁の美味さが私の舌を喜ばす。
さらに田舎蕎麦(735円)を注文する。思った通り弾力と歯応えが魅力の太麺で、口にする度に美味しい蕎麦を食す喜びを感じ、生きる力を頂戴したような気分だ。
この雰囲気と蕎麦を満喫して、このお値段は大変魅力だと思う。ごく普通のサラリとした蕎麦湯を飲み小雨降る中、来た道を戻った。
3位
1回
2011/11訪問 2011/12/03
御殿場のお気に入りの蕎麦屋に妻と訪問した。
木蓮の花咲く春でなく、紅葉美しい秋の頃である。
平日の午後1時過ぎ頃に到着したが、すでに何名か待っている様子。
多分小一時間はかかるとみた。
30分程度経過した時、店から蕎麦が残り少ないと告げられた。
計算すると我々夫婦の分が無いようなので大ショック!!
そしたら前のご夫婦が、待ち時間がないのかご辞退された。
この夫婦、とても気品があって、素敵であった。
やっと座れて料理等注文をする。
酒は焼津の銘酒・磯自慢。
私は前回と同じく天ぷらせいろ1600円、妻は山かけ蕎麦1300円。
店の雰囲気の良さに妻は嬉しそうであった。
味は前回訪問した時と同じく品格の高さを感じた。
ゆっくり酒を呑み、天ぷらをつまみながら夫婦の会話がはずむ。
午後の光が窓辺に差して、ゆったりとした時を楽しむ。
帰りがけ店主と少し話をする事ができた。
とても丁寧な応対・話し方で素敵な店主であった。
今日は薄く雪をかぶった富士が見えて嬉しい。
前回の口コミ(2009年2月)
立川・無庵に寄った翌日、富士山裾野にある御殿場市のこの店にお邪魔する。
尊敬するウイーン様が気がついたように、この店と無庵は因縁があるそうで、是非味わってみたい店の一軒でした。
千葉某街から成田エキスプレス、踊り子号を乗り継いで3時間半、やっと御殿場に着いた。
天気は雲の多い青空で富士山は見えなかった。駅からタクシーを飛ばす。約1000円だった。
しかし、店前はすでに行列状態。意外と客層が若く、女性グループも多い。
前もって電話で確認したところ、お昼の予約不可との事。
その日によって混んでる時と空いてる時があり、その時その時で申し訳ございませんと謝られた。
待つこと約30分、やっと順番になった。
スタッフの独り言が聞こえた。
(次の人達が)相席してくれるといいのに…。
4人席にたった一人では効率悪いのは承知だが、まあそんな野暮な事云わずに、せっかくの風情を楽しみたいのが客心でしょう。
終始サービス二人の女性を見てると、忙しいのはわかるけど、動作や言動にもう少し情緒(=ゆとり)がほしい。
すぐ二人席が空いたので席を移る。
酒でも呑みながらゆっくり蕎麦を注文する気だったが、もう蕎麦が無くなりますので、今、注文してくださいとの一言。
せかされて、はいはいという感じで天ぷら蕎麦をお願いする。
後で良くメニューを見ると鴨せいろが良かったと少々後悔する。
蕎麦の味?さすが有名店だけあって美味い。
喉越しの良さと麺のざらつき感が野趣に富んでいる。
特に汁が濃厚なハーモニーを奏でて、蕎麦との相性も良い。
無庵とは趣の違う味わいで好きだ。しかし、どこか無庵を真似したような音楽やしおり、メニューが面白い。
外に咲く椿の花が美しく、野鳥が遊びに来ている。草季庵という独自性をもっと追究しても良いと思う。
この店の外には木蓮の立派な木があった。
春宵一刻、この花の咲く頃、妻を連れて来たいと願う。
ここから約35分歩いて御殿場駅に着いた。
相変わらず富士は見えない。またローカル線に乗り、大船から成田エキスプレスで地元へ帰る。やはり日帰りは遠い。
4位
1回
2008/12訪問 2008/12/11
群馬県から長野・小布施に移転された信州で有名な蕎麦屋。思うに信州で著名な蕎麦屋の出身地が意外と県外だという事実も面白い。東京駅から新幹線で長野に出て、ここから小布施の次の駅都住まで地方鉄道がのんびり走る。駅からりんごの赤い実がなる田舎道を約15分歩いたところに、立派な店構えの蕎麦屋が、目指すせきざわだ。周囲に北信濃の雪山が見え隠れする。。
観光客の多い時期なら、きっと順番待ちの状況なのだろう。しかし、蕎麦好きには、冬の寒さが応えるこの時期は新蕎麦が味わえ、しかも大変静かで嬉しい。せいろとあらびき蕎麦(各750円)を注文する。
サービス担当の若い女性がやや堅そうに応対する。とても素敵な暖炉がある客席だ。せいろ蕎麦の香りを楽しみ、汁につけて食す。あー美味いという実感。薬味はさらした葱だけだ。なんとなく甘い風味の汁だが、口に優しく感じる。お値段も高くない。あらびき蕎麦ではあまり体験したことのない、もちもちした食感を楽しむ。
自家栽培、天日干し、手刈り、自家製粉、生粉打ちと大変こだわっている。個人的にはせいろよりあらびき蕎麦が好みだ。蕎麦湯もサラっとして飲みやすい。やはり、来た甲斐はあるお店だと実感する。
帰りがけに和菓子の蒸羊羹をテイクアウトしたが、これが信じられない位クリーミーで美味しかったのでお知らせする。
5位
1回
2010/10訪問 2010/11/03
新蕎麦de鴨南蛮!!銀座の地下で食すフランス産鴨南蛮蕎麦(再訪)
秋というよりは冬のように寒く冷え込んだ平成22年10月下旬の雨の日に再訪問。
こんな寒い日は温かい蕎麦が食べたくなる。
フランス産の鴨を使ったという鴨南蛮蕎麦1900円。
昼食のランチタイムだが天気のせいかほとんど客がいなかった。
小振りで素敵な丼に盛られた鴨南蛮・・・麺は細打ちなので早速口にしてみる。
玄関に看板があったので新蕎麦の季節なのだろう。
細くしなやかな蕎麦をすするが、口当たりは女性好みだ。
フランスの鴨は赤身部分なのだろう脂肪分が少なくコクが薄い。
藪あたりの鴨南蛮とはまったく違う味わいだ。
蕎麦の量が少ないのは構わないが、
気分的にはもっと鴨と葱の味わいのシンフォニーを期待したので、
ちょっと肩すかしをくらったようで物足りなかった。
音楽でいえばブラームスかベートベンが聞きたい気分なのに、
フォーレかサンサースの作品を聞いて眠ってしまったようなところ・・・
冷たい雨が降る街並みを歩けば、
そろそろクリスマスの文字がちらつく銀座であった。
<前回の口コミ>
かなり以前より注目していた銀座・流石だが、築地方面に用があって妻と入店した。
照明が素敵な空間を演出しているカウンター席に座り、ざるそばと揚げ花蕎麦、エビスビールを注文する。
正午過ぎるとやはり客が次々と入ってきた。
注文した蕎麦を見て、繊細な細打ち麺で驚く。
以前、松本で食べた野麦の蕎麦のようにしなやかだが、食してみると腰が強くそして絶妙な味わい。
汁も麺に合わせたように控えめな味付けで、とても相性が良い。
この蕎麦は、余計な一切のものを削り取り、最後に残る味の本質だけを活かし、食べる者の感性と勝負されているようだ。
間違いなく本年(平成20年)最高の部類に入る味だ。
気分よく鴨汁蕎麦も注文し、味覚の協奏曲をしばし楽しむ。
けして安いお値段ではなかったが、修善寺の朴念仁で修業されたというこの味は、是非経験する価値があると思う。
銀座の一画で楽しく食事することができて、最高の時間をプレゼントされたようで嬉しかった。
6位
1回
2010/09訪問 2010/09/21
今回は立食い部門でお邪魔します・・・蕎麦屋で和む粋な夏:蕎麦冥利に尽きる醍醐味の店(再訪)
立食い蕎麦・・・といえばあの市川一茶庵に立食い部門があったな・・・と思いだした。
そう思うと東京へ行く途中でJR本八幡駅で下車して、すぐ近くにあるお店に入った。
昼時のせいか何となく席が埋まっていて、チョット気難しそうなおば様が店を仕切っていた。
かき揚げ蕎麦890円を注文したら天ぷらは終わってしまったとの事。
それならば肉南蛮蕎麦885円(微妙なお値段)を注文する。
しばらくしておば様が席の傍にやってきて、注文の熱い丼を持ってきてくれた。
しかし、熱い汁が少しこぼれ、膝辺りを直撃!!
アチチチ・・・と小さな声で言ったが、おば様の様子は無反応・・・!
まあ、たいした量じゃないんで、こっちも食べる方に専念する。
お味の方は・・・やっぱり美味しさのレベルが違う。
五感を刺激するような醤油と出汁の深ーい味わい。
豚肉の旨味とネギ独特の風味も加算されて、満足の境地のこの一杯!!
それは言葉以上に今回実感した。
まあー・・・500円でなく、885円出せば美味いに決まってるといえば、それっきりですが。
私ならこのお値段出しても高くないと思います。
やはりお値段と味のバランスが意外と難しんでしょうネ。
<前回の口コミ>
6月の昼に訪問した時の印象がいつまでも心に残り、今度は夏の夕暮れ時に妻と訪問することとした。成田周辺から市川は遠いので、電話で席の予約するつもりであったが、二人様なら大丈夫ということなので安心して車中の人となった。
本八幡駅からすぐのこのお店、明るい玄関の戸を開けて靴を脱ぎ、温か味ある灯が照らす座敷の二人テーブル席に座る。
前回と同じ樽酒に焼海苔と山ふぐを、妻は冷たいとろろ蕎麦を注文した。山ふぐの酢みその辛味が爽やかで癖になりそうだ。胡坐をかいて酒を呑み話も弾むが、体が大きくしかも体の硬く腰痛のある私には少々きつい姿勢である。ともあれ蕎麦が美味いと言うのでもう一枚追加し、自分のために鴨南蛮も注文する。
酒の後の鴨南蛮はおいしかった。合鴨の脂のしつこさはあるが、出汁の効いた醤油味は滋味に富んだ風味。一口食べたとろろ蕎麦も何とも言えぬ懐かしい味わいがあり、昔ながらの伝統の味だけでない一茶庵系の蕎麦の虜になってしまった。
いつか足利市にあるという一茶庵本店にも行ってみたいと思う。
(注)点数がやや甘いかと思いますが今後も残ってほしい店として応援します。
梅雨特有の雨降る中の訪問、庭側の二人席に座る。古民家のたたずまいと客席の風合いが良く、旧い日本映画の中の俳優気分だ。接客するおばさんの和やかな日本語も美しく響き懐かしい。21世紀とはとても思えない。外は強い雨、妻とのんびり過ごすには最高の演出だ。
樽酒に焼海苔、山ふぐ(蒟蒻の酢味噌)、じゅんさいを注文。庭がしっとりと濡れて緑が美しい。ゆっくりとした時間の中、酒を呑み、蕎麦屋の小料理を楽しんだ後、冷たいとろろ蕎麦と天付きせいろ1420円を注文する。
存在感のある大海老一本が印象的な天ぷらと喉越し良いしなやかな蕎麦。これはまた絶妙な味わいだ。旨味を重視した辛汁は香り高く、何とも言えぬほど魅力的だ。個人的にはこれ以上望めない悦楽の境地だ。
追記:すぐ隣に立ち食いの部あり。
7位
1回
2009/02訪問 2009/02/25
六日町駅よりタクシーを飛ばして約15分(3,200円程度)、白銀の鎧をまとった八海山が凄い迫力で迫る屋敷風の立派な蕎麦屋。玄関を開けると天井の高い民芸風の店内にお客が何組かいたが雰囲気はまだ静かだ。十割(700円)と田舎蕎麦(650円)を注文する。価格が思いのほか安い。今回は呑まなかったがお酒・八海山が用意されている。
汁が二種類、江戸風と田舎風があり、それぞれ個性の違う味だ。田舎風は素朴で風土色強い味でやや違和感があるが、甘じょっぱい江戸風がやはり口に合う。最初、十割蕎麦を江戸風で戴く。ややもっちりした蕎麦だが風味豊かだ。太麺の田舎蕎麦は弾力を楽しみながら田舎風汁が味わい深い。洗練されたというより、郷土色の強い味のする蕎麦だが、観光旅行の際には是非立ち寄りたい店だ。
しかし、「そば屋岡寮」としての口コミ投稿は多分私が最後だと思う。何故なら2月28日までの営業で、3月1日より近くの別の場所で「そば屋長森」として開店するからだ。どんな蕎麦屋なのか、近くに住まれる方々の情報が楽しみである。
8位
1回
2009/11訪問 2009/11/02
旅の徒然に寄る蕎麦屋:群馬の山奥で見つけた職人気質の店:再訪
10月も終わる穏やかな秋の昼下がり。貸切状態の路線バスを降りて目の前にある蕎麦屋に入った。何年も前に二度訪問して以来、是非再訪したかったお店がこの下山だ。
その時の印象と変わらない静けさと佇まいに時の流れを感じさせない。にごり酒400円を呑みながら御主人と言葉を交わす。明治の頃から迦葉山の山門付近で土産や食事を提供するお店を営んでいたそうだ。せいろ蕎麦850円を戴く。群馬の素朴な風味がうれしかった。
11月になった次の日、玉原湿原や迦葉山付近を観光した後この店に来てみると、駐車場は混みあい店内は順番待ちとなっており、昨日のほのぼのとした雰囲気と一転して賑っていた。ようやく座れると帰りのバスまであまり時間がない。舞茸の天ぷら盛合せ600円とせいろ850円、妻は揚げ茄子蕎麦980円を注文し、昨日呑んで美味しかった利根錦のにごり酒400円を戴く。
喉越しの良いしなやかで美しくせいろ蕎麦にキリっとした辛汁が冴える。揚げ茄子蕎麦も見た目の彩りも美しく、舞茸やアスパラ菜など豪華な天ぷらの盛合せは軽やかな風味で香ばしく、騒然とした雰囲気をすっかり忘れて蕎麦を食す楽しい時間を過ごすことが出来た。
きっと群馬県内には美味しい蕎麦屋は数多いと思うが、蕎麦だけを提供する風情のある店としてお奨めしたい一軒である。
<前回の口コミ>
今から6年前の9月のある日、群馬県沼田付近の迦葉山透門近くで、非常に気になる蕎麦屋を見つけた。平日で他に客はいなかったが、お急ぎの方はご遠慮くださいという看板があった。察するに、若い男性一人で調理されてるらしい。出された蕎麦、舞茸の天ぷらの実に美味しかったこと。主人曰く、昔のまま調理してるだけですとのこと。そんな職人気質の朴とつさが好印象で、翌年も伺った。味に迷いなく、本当に美味しい蕎麦との出会いに感動した。あれから何年も経ち、気楽に行くには群馬は遠く、お邪魔していないが、相変わらず元気で営業されてると思う。注目されてもおかしくないほどの品格なのに、ほとんど紹介されていないのが不思議なくらいだ。
9位
1回
2014/01訪問 2014/11/16
今年(2014年)訪問した長野県内の食事処:心和む軽井沢の本命蕎麦屋
軽井沢でのスキーが終わって、どうしてもこの蕎麦屋に訪問したかった。
タクシーを飛ばして、この店に到着した。
四度目の訪問である。
いつもの酒…明鏡止水を呑み、前回と同じ天ぷらのせいろ蕎麦を注文する。
最初に酒を呑みながら、天ぷらを頂く。
今回も、カラッと揚がっており、天ぷらは香ばしい。
さらに酒の旨味が増してくる。
最後に食す蕎麦の味は変わらず、素朴さと滋養に富んで美味しい。
辛汁は、最初にやや甘みを感じ、さらに味わいの深淵へと誘う。
静かな時間と空間がこの客席に漂っている。
何故か客で賑わっていても、心静かに蕎麦を楽しめる。
そんな雰囲気を醸し出す温かい店内。
今回も最高に良い気分で、新幹線に乗り東京へ帰った。
前回の口コミ2011年10月
上州から浅間山を越えて軽井沢に到達した。
途中、白糸の滝を見物したが、紅葉目当ての観光客で賑っていた。
因みに今年の紅葉の色つきはかなり悪かった。
軽井沢…といえばこの蕎麦屋はお奨めの一軒だ。
とても雰囲気も良く、蕎麦の味も汁も平均以上だから是非妻と訪問したかった。
私自身は三回目の訪問である。
まだ昼前に到着。
いつも座る席に案内された。
野沢菜が出される。この野沢菜が大変美味しい。
帰りに買って家で食べていたが中々の味であった。
ここでいつものお酒…明鏡止水純米を呑む。
昨日は上州の蕎麦屋で呑んだ酒だが秀逸な味である。
ここではじめて天ぷらのせいろ蕎麦を注文する。
蕎麦の味はいつもと変わらず量も多い。辛汁はやや甘みと深みのある味わいである。
はじめて食べる天ぷらは香ばしく、食べ応えのある質と量であった。
昨日に続き、妻も大変美味しいと喜んでくれた。
店を出ると、秋の日差しに街路樹のカエデが美しく映えていた。
<前回の口コミ>
新幹線・軽井沢駅より10分程歩いて着いたが、既に順番待ちの様子。
6月の光と風が清々しいが、順番を待つ客の煙草の煙がうらめしい。
40分程度待って着席。すかさず明鏡止水純米730円と盛り蕎麦810円を注文する。
酒をゆっくり呑みながら周囲の雰囲気を楽しむ。客席はとても賑っているが何故か静かにも感じる。
蕎麦の味・・・やはり硬めの蕎麦でざらつき感のある粗引き蕎麦が独特だ。
汁の旨味が蕎麦全体を引き締め味わい深い。
そしてお値段設定の的確さ。けして高い値段ではないので満足だ。
やはり軽井沢周辺では見逃すことのできない蕎麦屋の一軒だ。
初めての軽井沢駅南口の賑わいに戸惑いながら、車が行き交うプリンス通りに目的の蕎麦屋を見つけた。
タツ様ご紹介のお店だ。席に着くと、蕎麦茶と野沢菜が自然と出てきた。
さすが信州、ちょっと嬉しい心遣いで。
酒のメニューから好きな大沢酒造の明鏡止水純米730円と盛り蕎麦810円を注文する。
酒・蕎麦ともに軽井沢という観光地にあって、意外と安いお値段設定だと思う。
蕎麦を啜るとやや硬めで、粗引き蕎麦の粒子だろうかざらつき感がある。
牧草のような蕎麦の風味もあり、口に馴染んで喉越しも悪くない。蕎麦本来の素朴な味を楽しむ。
辛汁は醤油の個性を抑えて、出汁の旨味と風味で味わう爽やかで軽いタイプ。
蕎麦の美味しさを最大限に引き出し、汁が味全体を優しくまとめている。追加の蕎麦・せいろ520円も注文した。
店内は禁煙のようで雰囲気も和風で落ち着いて良い。
軽井沢駅より少々歩くがプリンスホテル内のショッピングモールを眺めながら結構楽しいアプローチかもしれない。
10位
1回
2009/02訪問 2021/04/05
東京・半蔵門に出かけた際見つけた落ち着いた雰囲気の蕎麦店。外観から店内装飾・メニューまで趣味良く統一されており、静かに食事を楽しむのに丁度よい小さな店で気に入っている。
せいろ蕎麦(850円)の麺は硬く香りもあまりない。しかし、噛めば噛むほど蕎麦の風味が口の中に拡がる。聞けば八ヶ岳産の蕎麦粉を使用した二八蕎麦だそうだ。汁も個性的だ。ほどよい旨味が幾重にも重なり、バランス良く舌をくすぐり、蕎麦を食べる楽しみが湧いてくる。蕎麦湯は濃くも薄くもなく、好きなタイプだ。 温かい鴨南蛮も、汁、鴨肉とも上品な味わいで、じっくりと舌と心に沁みる様な美味しさだ。
見かけだけ綺麗な店舗も多くみられるが、ここは実力のある店のようだ。また、サービス担当の女性も明るく清潔的で、印象が良い。
メニューには、昼と夜の部があり、酒とつまみにもこだわっているが、天ぷら類はない。昼のみ禁煙なのは少々残念だが、酒を呑み、蕎麦を食べながら東京の夜を過ごしたら愉快だろうなと思わせるような店だ。
今年食べて最高に美味しいと思った蕎麦屋の一軒である。
冬の青空が煌めく休日に再訪問した。途中車窓からの富士山が美しかった。この日一番の客として入店。前回感動した更科蕎麦を注文する。極めて細く繊細で白い蕎麦は健在であった。辛汁が前回の印象と比べてやや薄く感じる。
次は豚角煮蕎麦1260円を注文する。本当はメニューに鴨南蛮があれば食べてみたかった。
甘汁に浮かぶ豚の角煮の濃厚な味わいと二八蕎麦の瑞々しく感じる蕎麦の食感を楽しむ。これはまた鴨南蛮とは違った贅沢な風味であった。
店主と言葉を交わすチャンスがあったので味が薄い理由を尋ねてみた。多分新蕎麦の風味を生かすためかと想像したが、夏と冬の季節のバランスを考えて夏は辛目、冬は薄目にしてるとの答えであった。
満足した気分でこの後高尾山に向かい、体力トレーニングがてら夕陽が沈むダイヤモンド富士を鑑賞した。
<今までの口コミ>
JR南武線の「矢川」の駅近くに美味しい十割蕎麦を食べられる店があると「せいろ蕎麦」様が書いていたこのお店。非常に興味があった。住んでいる千葉県・成田周辺から約2時間半かけてこのお店に昼前に到着した。
最初、更科蕎麦840円を注文した。こんな美しい更科蕎麦を見るのは初めてのような感動があった。夢中になって写真を撮影していたら、のびてしまうので早く召し上がってくださいと言われた。そこまで気を使った蕎麦なんだ。天使の髪のように繊細で白く艶やかな麺が不味いわけない。贅沢な更科蕎麦を口にした後、もりそばも注文した。最初一枚だけ味を確かめて帰ろうと思ったのに、味の魅力と誘惑にあえなく降参してしまった。
もり蕎麦735円は更科と違って、大地に咲く野草のような力強い風味があった。そしてこの辛汁の存在。甘いわけでも辛いわけでもない。もっと高次元のレベルで融和したようなこの味を言葉で上手に表現できない。この今、蕎麦を美味しく噛み締めて味わっている幸せな自分がいる。ここまで来て良かった。
これほど美味しい蕎麦なのにこの値段の安さは信じられない。店の雰囲気は普通の蕎麦屋と変わらず店内は狭い。特に見栄えを気にしたような店にもみえない。しかし、これほど深みのある本格的な蕎麦を啜ったのは久しぶりであった。気分は最高で帰りの2時間半も苦にならなかった。