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1位
5回
2019/06訪問 2019/06/25
約束まで少し時間があったので
久々に壱。
口開けで入り、
増田さんの前に。
どこの飲食もそうであるように
人手不足でランチ休止中。
どんなに忙しくても
客が座ってから焼き始めるこだわりのランチ、
ぜひみなさんに食べさせたいが中々叶わず。
ビールをもらい、
早速ぐびぐび♪
昼の蒸し暑さが吹き飛ぶ!
もう一杯もらうタイミングで
ここのスペシャリテのひとつ
玉ねぎのフラン。
今日も滑らかな
控えめながらもきちんと主張のある
ふわふわプリン、
季節柄玉ねぎが甘い。
丁度いい時間、
外まできちんと見送りに来てくれて
ご馳走さま。
オープンして9年、
より元気に若返った印象のある
増田さん、
みんなにいいもの食べさせてあげてください。
夜の「壱」が初めての方おふたりをお連れして
3人で初秋のおまかせ(5千円+税)を堪能。
①舞茸フラン
②刺身
メジマグロ、タチウオ、サワラ、ホウボウ
③揚げ物
メヒカリ、モロッコインゲン
④ナス煮浸し、クリームチーズ味噌漬け、椎茸海老クリーム詰め
⑤鱧キノコのスダチ鍋
⑥米沢牛と季節野菜の炙り
⑦ズワイガニの土釜飯、赤出汁、香の物
⑧梨のコンポート
このところフランは牛蒡が続いていたので舞茸に少々驚く。
ゴボウより香り付けが少ない、個人的にはもう少し味付け香り付けを強くしてもいいかも。
刺身は相変わらずいい熟れ具合、鋒鋩が評判。
メヒカリが随分立派で身がホクホクで美味しい、この日の一番のお気に入り。
この後、魚の炙りで来るかと思ったら肩透かし(笑)、
酒がよく進むアテに続き、
季節終わりのハモと季節始まりのキノコをあわせた鍋。
この出汁が非常に上品で、関東出身の増田大将のしてやったりの顔が浮かぶ。
ハモは身がたっぷり、キノコも数種類。
和牛は柔らかくサシが多め。
旬の野菜が美味い。
〆の土釜飯は安定のうま味、
ズワイガニの香りが一杯に広がる。
ちょこっと呑んでお代は3人で23,000円。
増田大将、いつもありがとう。
料理人の友人と料理屋壱に訪れる。
2軒目で20時半くらいに入店。
・牛蒡のフラン
・サワラの焼霜造り
・太刀魚の炭火焼
日本酒2合、焼酎お湯割り2杯で2人で6千円ちょっと。
濃厚な牛蒡の味がするふわふわのフラン、上には、カリッとさせた牛蒡チップ、
皮をほんの少し上手に炙った、熟成した鰆、
思わず、これは美味いと友人の料理人が声をあげた外パリ中フワでうま味たっぷりの太刀魚、
増田ワールドを堪能。
一軒目で結構食べてきたのでさすがに今日は土釜飯には辿りつかない(笑)
増田大将は実はよく喋る。
ただ、我々客は自分がいる瞬間だけ切り取るので、
そのときのTPOで寡黙だと感じたり無愛想と感じたりすることがあるが、
その一回限りの感想をネットにあげてまるでそれで全てと思わせるようにしてしまうのは
我々客側の反省である。
フレンチから和食に転換した話、
生産者と深く繋がるわけ、
ランチのこだわりと回し方、
くだらない世間話、
実はアンテナを高くしていて
実によく喋る。
今夜もご馳走様♪
過去の私の料理屋壱のレビューは↓参照。
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13130381/dtlrvwlst/B115627346/
家族の新年会で使う。
あらかじめシェフのおまかせコース(@5,400円)を予約。
・牛蒡のフラン
・刺身盛り合わせ
・白魚と金時ニンジンの天ぷら
・太刀魚炭火焼と里芋みぞれ煮
・蛤のお椀
・和牛炙り
・金目鯛炊き込みご飯と赤だし
・あまおうのシャーベット
熱燗とコートデュローヌの赤ボトル。
相変わらず絶妙の火入れ具合、
素材の引き出し方をほんとに熟知している増田大将。
みな大満足してくれた。
ありがたいことである。
16年12月:
久々に訪れたら、増田さんが驚きのあまり声が裏返った(笑)
変わらないために変わり続ける、そんな思いを感じた。
フランの野菜の濃厚さ、刺身への仕事、魚と野菜の水分が十分に保たれた天ぷら、皮はパリパリ身はジューシーな炭火焼、旨みを完全に封じ込めたオーブン焼き、米とカニが完全にコラボしたご飯...
天才増田のキレはやはり素晴らしい。
5,400円のコースを二人で。お酒もいただき16,950円は感動的なコスパ。
いつもありがとう♪
15年2月:
なんと5ヶ月ぶりのランチだったが、偶然の一致、豚の柔らか煮、ノルウェーサーモンフライ、小松菜お浸し。
若い衆の大沢さんは晴れて卒業し、10月からの新メンバーと二人三脚。
大将の増田さん、怪我した左手をかばい、腕、首、背中を痛め、ランチはやはり火・水・木。
続いて夜も久々、アラカルトで牛蒡のフラン、お造り盛り合わせのサワラが特に美味い、揚げ物、焼き物をいただいて、〆はキンメの土釜ご飯。
14年9月:
大将の増田さんが職業病の左手の腱の手術をして復活してから、ランチ(日替わり一種900円)も火・水・木限定となった。
人気上昇の一方で、供給数も減るということで、12時半を回っていくと、たいてい本日完売。
今日は早めに出ることができ、カウンター席、大将のまん前の席ゲット!
数えればなんと9ヶ月ぶりであった。
豚の柔らか煮、ノルウェーサーモンフライ、小松菜お浸し。
大将の優しくもぼやけないいい味付けは健在。豚はトロトロ、鮭はフワフワ。
見事な仕事と素晴らしい味に大感動、ご馳走様!
***
13年12月夜アラカルト
ウチワハギ造り肝醤油
鰆焼霜造り
牛蒡のフラン
鶏天だしあん
ブリカマ焼き
スルメイカとキタアカリの肝バター焼き
蟹の土釜飯
今年の最後に素晴らしい料理をいただいた。
生ビール、焼酎お湯割り、日本酒冷や
二人で15,800円、驚きのコスパ。
2013年のいい巡りあいの店で、1973年のいい巡りあいの友と。
ありがたいことである。
***
11月ランチ
サワラ香味焼、鶏天・茄子天だしあん、自家製豆腐
あぁ旨かった!!!
食べ終わったら思わず声が出てしまった(笑)
***
8月お昼てくてく歩く。
豚の柔らか煮とノルウェイサーモンフライ(900円)
お盆は8/14-18がお休みだそうだ。
***
久々のお昼。
サバ炭火焼きと鶏煮込み(900円)
炎天下の中、多くのお客さんがやってきて店は満杯、大したものだ。
フワフワの鯖にトロトロの鶏。
この日の夜、4人で食事なので最終打ち合わせ。
19時前、蒸す中三人でお店に。
一人遅れるが暑さに耐えきれず、生ビールを注文。
大将、気を利かせて「賀茂茄子の揚げ浸し」を出してくれる。
乾杯してググッと喉を鳴らす。ナスは油を全く感じさせないさっぱりした味。
4人揃い改めて乾杯。
新玉ネギのフラン
愛媛の城辺カツオ、愛媛の真鯛、愛媛の太刀魚、千葉のホウボウの刺身
鱧のスープ、鱧の卵入り
穴子、人参、万願寺唐辛子の天ぷら
関イサキ炭火焼き
蓮根饅頭のカニあんかけ
和牛ほほ肉オーブン焼き、夏野菜のグリル
天然真鯛の土釜飯
桃のジェラート
本日も大満足。
日本酒2合片口11杯、ビール3杯。
4人で31,750円、ひとり8千円弱。
お見事!
***
夜がとてもよかったので4人の席をセットしてもらった。
他の方は初めてなので、やはり5,250円のおまかせを予約しておいた。
胡麻豆腐
新タマネギのフラン
愛媛の真鯛、愛媛の地鱧、鹿児島のカンパチ、長崎のイサキの刺身
オコゼ唐揚げ、頭と身に卵・肝・皮を添えて
タチウオ炭火焼
煮穴子と自家製湯葉
旨味豚と野菜のロースト
アサリと生姜の土釜飯、赤だし、香の物
グレープフルーツのジェラート
やはりここの魚と野菜は格別。
オコゼの卵・肝・皮は初めて。苦みが一切なくふわふわの旨味。
豚の炭火焼に添えられた野菜のローストも抜群に甘い。
アサリと生姜の組み合わせの炊き込みご飯はいい。炊き上がりは少し柔らかめ。
飲んで食ってお代は31,700円、ひとり7,925円はお値打ち!
二度目からはカウンターで大将と話しながらアラカルトで楽しむのもいい。
***
念願の夜にようやく訪れることができた。
あらかじめ5,250円のおまかせコース2名で予約しておいた。
6時過ぎに到着、その日口開けの客である。
大将の増田さんと若い衆の大沢さんの二人で回す。
奥に4人テーブル席が2つあり、そちらでゆったりと言われたが、
大将と話をしながら手元も見たいのでカウンターの真ん中に座らせてもらう。
昼はざわめきで聞こえないジャズの音がよく聞こえる。
プレモルで乾杯。
この日のおまかせメニューは次の通り。
ヤマウドの酒浸し
新タマネギのフラン
愛媛の城辺カツオ、千葉のキンメ、愛媛のマダイ、鳥取のホウボウの刺身
駿河湾の桜海老の天ぷら
椎茸海老クリーム焼きとタチウオ炭火焼き
焼きアスパラのアサリあんかけ
和牛ほほ肉のオーブン焼き
金目鯛の土釜飯、赤だし、香の物
清見オレンジのシャーベット
頂いた飲み物は
サントリープレミアムモルツ650円x4
日本酒:作(三重)800円、天吹(佐賀)800円、天法(長野)800円、古伊万里(佐賀)800円
芋焼酎蝙蝠(鹿児島)お湯割りで700円x2
ヤマウドはシャキシャキで非常に上品な味わい。きちんとのっけから主張してくれる。
最初の一品は大事だと改めて思う。
そして大将増田さんのスペシャリテのひとつ、野菜のフランが出てくる。
タマネギのムースの上にほんの少し甘辛いタレが塗られ、その上にタマネギの天ぷら。
後でわかるがこのタレは牛ほほ肉のエキス。
このフランのふわふわ感とタマネギの旨味だけが凝縮されたこの上品な味は素晴らしい。
刺身はカツオ、マダイ、キンメ、ホウボウがほんの少しずつ。
カツオは優しい味わい、マダイはコリコリ、皮目を少しだけ炙ったキンメは凄い旨味。ツマの野菜が新鮮で美味しく全部平らげる。
小さな桜海老の天ぷらはサクサクで油の切れもよく、桜海老の甘みとしっとり感が口一杯に広がりお見事。
焼物は椎茸と太刀魚。椎茸の上には海老クリームがのっているがこれがまた穏やかな味。ジューシーで肉厚の椎茸といいコラボ。
太刀魚のフワフワ感にはビックリ、初めての体験である。骨はきれいに除かれて下処理もばっちり。
炭火で焼いたアスパラにアサリのあんかけをかけるという発想が素晴らしい。
香ばしいアスパラに控えめで上品なあんかけ。
和牛ほほ肉のオーブン焼き、これも驚かされる。
フレンチなら少し酸味のある赤ワインソースというところ、カツオダシ、醤油、味醂で味付けなのだが、煮詰めるとソースが濃くなるので蒸したという。見事な技。
添えられたズッキーニやオレンジカリフラワーがシャキシャキ、ほろほろのほほ肉が口の中でさっぱり感を十分感じながらその旨味が広がる。
そして土釜で炊いたご飯。
今日は金目鯛である。少し硬めのいい炊き具合。気持ち芯を感じ、キンメの身は贅沢にもふんだんに使われている。
ほのかな醤油加減が最高である。
ほうじ茶が出てきた後、清見オレンジのシャーベット。
このシャーベット、甘味だけでなく酸味もあり、そのバランスが絶妙。
器は常滑焼がメイン、米は有機の山形県はえぬき、野菜もヤナカツ遠藤農園・ゆい自然農園・神谷ファームなどの有機野菜、滋賀県の九重味噌、パキスタンのパハール岩塩、醤油発祥の地紀州有田より手造りの天然醸造醤油などとこだわりを見せる。
予想を遥かに超えて感動した。そのうえお代は二人でなんと17,700円、一人9千円弱!
大将増田さんの出身は横浜、京料理の修行をしたこともないとか。
ミラクルである。
***
日替りランチ(900円)は豚ロース味噌漬け焼と鮪ほほフライみぞれあん。
豚ロースは薄くカットされ、漬けた味噌がうっすら染みこみ、口の中で溶けていく。
鮪ほほ肉のフライをみぞれあんで出すその奥ゆかしさ。
***
日替りランチ(900円)は銀鮭炭火焼と鶏の煮込み。
鮭には塩を振らず、素材の味で勝負。
レモンと粗塩が添えられる。
ふっくらと炙られた身は箸でほろほろ崩れ、まずはそのままで鮭本来の優しい味。
レモンを絞り、塩をほんの少し。味がぐっと締まる。これ以上は塩はいらない。
鶏の煮込みは箸でかんたんに崩れ、ほんとうにぎりぎりの辛さを入れた優しいダシ汁には背筋が伸びる。
いかに日頃、味の濃いものを食べているのか。薄く物足りないということもなく絶品である。
***
今日の日替りは豚の柔らか煮、ブリ大根、ほうれん草の胡麻和え。
ここは甘くしないのがいい。
豚は人によっては少し臭みを感じるのかもしれないが、いい具合の柔らかさで、
かかっている餡も甘くはなく辛くもなく一番均衡するいいポジションの味付け。
つけあわせがサツマイモではなくジャガイモというのもいい。
ドイツ人が豚とジャガイモで育ったように、この二つ相性がいい。
ブリ大根も甘くはなく、辛すぎず、私の味覚にぴったりはまる。
ご飯のおかわりをして大満足のまま箸をおく。
これで900円はありがたい。
ご馳走様!
***
目黒駅からは結構歩く。目黒通りの一番右側(南)を歩き、上を首都高が通る、上大崎の交差点も越えての一本目、じわじわ人気のイタリアン「ダル・ビルバンテ・ジョコンド」手前の路地を入るとすぐ左側にシックな雰囲気の建物。
和食割烹のお店でランチは900円の本日の御膳一種類のみ。
平日の12時40分過ぎに訪れたら、店内は満員。カウンターに1席空きがあり、お客さんの荷物をどかせてもらうまで少し待つ。
カウンター8席、二人テーブル2、四人テーブル2で店内は黒が基調。
昼は若い男性二人でまわしている。BGMは小さい音のジャズピアノ。女性客の話し声と料理を揚げる音で音楽はすぐかき消されてしまう。
キッチンの目の回るような忙しさの中、温かいお茶と布おしぼりを出してくれる。
この日の献立はサバ炭火焼、とり天だしあん、ポテトサラダ、赤だし、香の物、ご飯となっている。
客が来てから、焼き始め、揚げ始めのメイクトゥオーダーなので時間がかかる。
超忙しい中、アシスタントの若い衆に怒鳴ることもなく、小声で指示をだす。アシスタントの手が回らなければ大将自ら何でもする。
12分ほどしてお膳が届いた。
小振りの鯖の切り身と和風ドレッシングのかかったグリーンサラダ、鶏天と茄子天がだしあんに浮かんでいる。
ポテトサラダ、刻んだ白菜の漬物、赤だし、小振りのご飯、醤油の入った刺身皿。
いずれも渋い器、常滑焼にのせられている。
サバは、ものすごく優しい味に仕上がっている。炙ったことで表面が香ばしくなり、旨みが凝縮されるが、その具合が素晴らしく、塩気が控えめなのもいい。骨は丁寧に抜いてある。
天ぷらは鶏と茄子、だしあんが甘くなく辛くなく、おだやかな仕上がり。
鶏も茄子も旨味が封じ込まれていて、噛むとそのジューシーな味わいが口一杯ひろがる。
ポテサラはもちろん手作りの味で、じゃがいもを口の中で十分意識でき、こちらも優しい味付けである。
醤油皿はもう少し濃い味がいい人のためにつけてあるのだろうが、私には必要ないがいい気遣いである。
ご飯のの炊き方も上手、量は少なめだが頼めばおかわり可。
大変満足である。
夜は5,250円のおまかせコースがあるらしい。
相当食材にもこだわっているようである。
900円を若い衆に払ってご馳走様というと、大将は手を止め、笑顔であいさつ、店を出る時にももう一度会釈をしてくれた。
気持ちのいい店である。
2位
4回
2022/12訪問 2022/12/05
2018年12月に
”また今年も来れた”
とここのレビューをあげた。
が、コロナ禍のお陰で
その後ここに来ることが叶わなくなった。
最初にここに訪れたのは
2012年11月、
リスペクトする
グルマンまてぃす氏に教わってのこと。
https://tabelog.com/rvwr/000189106/rvwdtl/B112401919/
真冬でもお揃いの半袖黒Tシャツの
涌井勇二シェフと
その右腕、橋本しげる君
に魅了され、それから通う事になる。
最初のレビューで、
ここは
”キメルフレンチ”でなく、
”カヨウフレンチ”だと紹介した。
この日も
店内満席、ほぼ常連さん。
だが、
一見さんも大歓迎で優しく接してくれる。
21年6月、
近くのTBSの上の丘にあるビルに
仕事で通っていたが、
ある日TBS脇からあがっていく坂が
妙に苦しくなり、
緊急入院することに。
12日間の入院で体重は7キロ痩せた。
7月に復帰し、
この赤坂での仕事もあと一週間となったので、
食べログ検索し、
焼イワシと焼穴子が有名な和食割烹、
「會水庵」のランチに行ってみることに。
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13002183/dtlrvwlst/B438979766/
行ってみてビックリ!
なんと「コムアラメゾン」の並びにお店があった。
イワシの親子丼を堪能して、
店を出たら、
コムアラメゾンのドアが開いていて、
キッチンの上の棚を拭いてる橋本君の背中が見えた。
声をかけた瞬間、
彼は振り向きざまにすぐ
まめぞうさんじゃないですか!!!
どうしたんですか、
随分痩せて、
しかも痩せ方がいい痩せ方じゃないです。
普通他人に
そんな事をストレートに云ったりはしないが、
橋本君は
私にすぐに病院にでも行け
と謂わんばかりの忠告のつもりだった。
で、私は
病に気付いてないのではなく、
病み上がりだと説明した。
でも、痩せこけ、マスクもしてる
私をすぐに認識できたのは何故か?
橋本君はとにかく記憶力が凄い。
前回頼んだもの、来ていた服、座り位置、
的確に記憶し、次のサービスに生かしている。
恐らく映像記憶であろう。
後で聞いたら、
私の声を記憶していたという。
映像+音声記憶であったか\(◎o◎)/!
それから半年ほど、
相変わらず
コロナ禍対策で夜は外に出かけない生活を続け、
コムアラメゾンにも足を運べなかった。
年明けに
白金高輪のメゾンカイザー本店
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13004473/dtlrvwlst/B115628014/
がビルの老朽化による閉店のニュースを聞き、
あぁ橋本君はバゲット
をどこで手に入れてるんだろうと心配した。
コムアラメゾンは
店用のバゲットを
メゾンカイザーに焼かせているのだが、
毎日橋本君が走って
本店まで取りに行ってたのだ。
2月に入り、
平日に休みが取れたので、
日中、前から懸案にしていた
涌井シェフのご両親がやってる
北府中の洋食屋
「アポロ」
https://tabelog.com/tokyo/A1326/A132602/13087294/dtlrvwlst/B446284918/
にようやく出かける事ができ、
涌井シェフのおかあさまと色々話をすることができた。
その時、話題の中心が
涌井シェフではなく橋本君だった。
彼の素晴らしい働きぶり、
誠意をおかあさまが褒めたたえていた。
その直後、コムアラメゾンに訪れた、
美女レビュアー
https://tabelog.com/rvwr/004093265/
さんから、衝撃のニュース!
なんと橋本君が交通事故に遭って、
肩を骨折したという。
そして12月、
ようやくその日が来た。
18時にコムアラメゾンのドアを開けると、
涌井さん以下スタッフ全員が
笑顔で我々を迎え入れてくれた。
ボルトを入れたが、
今は後遺症もなく大丈夫ですと、
右腕をぐるぐる回してくれた橋本君に
きめ細かいサーブをしてもらう。
バゲットは今は
メゾンカイザー東京ミッドタウン店
で作らせてるそうだ。
走って行くのも前より随分近くなった。
(因みにメゾンカイザー本店はすぐそばで22年12月2日から再開)
https://maisonkayser.jp/topics/2264/
久々にいただく
コムアラメゾンの料理、
なんと滋味深くこれほどにも旨いのだろう。
そして、
橋本君が合わせてくれたワインも
白はドライで赤は果実味と酸味、
素晴らしいマリアージュ。
御馳走さまと店を出ると、
涌井さんが出て来て、
色々と世間話をする。
そして、それではと別れると、
我々が角を曲がって見えなくなるまで、
涌井さんは見送ってくれる。
いつものルーティンも含めてのコムアラメゾン
を満喫させてもらった。
この日頼んだもの:
(まだ欧州鳥インフルの影響で鴨は仕入れられず関連3料理は提供無し)
「ラタトゥイユ」(1,650円)
「バスク風白身魚の赤ピーマン詰めトマトソース」(2,420円)
「スープドガルビュール」(1,980円)
「牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」(4,180円)
「ビール」(@880円x2)
「プレイモン サンモン グラス」(@1,100円x2)
「モナストゥリ・ド・サンモン・ルージュ ボトル」(8,800円)
「エスプレッソ」(@550円x2)
二人で合計24,090円
今年も来ることができました。
この日口開けの客、
橋本さんが笑顔でドアを開けてくれ、
カウンターの向こうで涌井さんが目尻を下げる。
カウンター席に着くなり
ビール(@800円+)をお願いし乾杯。
赤ワインのボトルを所望、
3本出してくれる。
カオール(6,000円+)にして、
私はビールもう一本。
店に向かう道すがら、
メインを牛頬赤ワイン煮かトリップにするか、
スープドガルビュールは決定、
鴨のハツも外せない。
すると冷たい前菜だが、
橋本さんはフォアグラテリーヌを勧めるだろうが、
この日は脂は控えようと、
サラダかと。
メニューもみないで
すらすらと
「山羊乳ロカマドゥールチーズサラダ」(1,800円+)
「シャラン産鴨の心臓の串焼き」(2,000円+)
「スープドガルビュール」(1,800円+)
「ガスコーニュ風トリップ」(3,600円+)
をお願い。
いつものように、
橋本さんが本店まで走って買いに行く、
メゾンカイザーのバゲットが出される。
チーズサラダがいつもより濃い目に感じ、
フランス産に戻ったハツの塩が強めなところで、
橋本さんに確認すると、
えぇ、このところ涌井さんの感覚は少し強めなんです。
スープはシェアされて
それぞれガルビュールの
アニュアルスープディッシュで出される。
随分食べやすいので、
もしかしてこのカウンター台、奥に向かって下がってる?
スマホの傾斜計で調べたら、
果たして-4度であった。
道理でスプーンですくいやすかったわけだ。
トリップはきちんと内臓肉の匂いがし、
野菜もたっぷり。
案の定、お腹は満たされ、
気になっていたアルマニャック漬けのプルーンはパスする代わりに、
食後酒をお願い。
いつものカヌレが出される。
アルマニャック ボワニエル(2,000円+)
アルマニャック ラベルドリーヴ(1,500円+)
お代は2人で、22,788円。
満席でてんてこ舞いの中、
涌井さんが見送りに。
キメルフレンチでなくカヨウフレンチ、
変わらないために変わり続けるお二人に大感謝、
ごちそうさま。
店の前は何度か通り、橋本さんと言葉を交わしたのだが、
店に訪れるのは実に2年3か月ぶり、随分不義理をしたもんだ。
約束した18時過ぎにドアを開けるとサービスマンが出迎えてくれ、
名乗ると窓際の2人席に。
キッチンの向うで、こちらを見つけた涌井さんと橋本さんが満面の笑み。
満面の笑みで出迎えられるとはこんなに嬉しいことなのか。
取るものもとりあえず
クローネンブルク小瓶(@800円+税)を2本頼み、メニュー検討。
残念なことに16年10月のヨーロッパの鳥インフルエンザにより、
鳥の輸入が出来ない状態がまだ続いているとのこと。
で、鴨の心臓焼きはお休み、フォアグラ、鴨のコンフィはカナダ産で代用とのこと。
田舎風パテ(1,800円+税)
山羊乳のチーズのサラダ(1,800円+税)
スープドガリュビュ(1,800円+税)
牛ホホ肉の赤ワイン煮(3,400円+税)
メインのホホ肉に合うワインをと云うと
橋本さんがゆうべから涌井さんと、まめぞうさんに出すワインを考えていた、
と3本出してくれる。
中からタナ100%のクロバステ マディラン2012(7,000円+税)でお願いする。
自然派のワイン、ミネラル感、タンニンを感じ酸味がある。これが徐々に華開いていく。
[田舎風パテ]
肉汁を逃さないよう時間をかけ丁寧に丁寧に作ったひと品。
2週間熟成だという。
確かに瑞々しい仕上がりで肉の旨みがギュッと凝縮されている。
添えてある胡瓜のピクルス、酸味が強くシャキシャキ。
[山羊乳のチーズのサラダ]
山羊のお乳のチーズ、ロカマドール、イメージでは臭みがあるかと思いきや、酸味も臭みも全くない。
たっぷりのグリーンに松の実を散らし、シェリービネガーとヘーゼルナッツオイルで和えてある。
メリハリがついた味で美味い。
[スープドガリュビュ]
一人前をシェアしてもらう。
バスクのオロロンサントマリーと云う場所で毎年開かれるガリュビュコンクール、
そこの記念プレートに入れて出してもらう。
頼んだボトルワインをメインのために残すこととし、
タナ80%のバステ ビゴール2014をグラス(@900円+税)でそれぞれもらう。
ガリュビュは相変わらず濃厚で滋味深い味である。
[牛ホホ肉の赤ワイン煮]
オレンジの鋳物ホーロー鍋が出てくる。
蓋を開けると中に型崩れしていない牛ホホ肉がインゲンとニンジンを従えている。
肉の旨みを口いっぱいに感じながらここにまた来た幸せを嚙みしめる。
食後にいつものように
カヌレをいただく。
定番のメニューに胡坐をかくことなく追求し続ける涌井シェフ、
サービスはオレに任せろと、時には朝までシェフと酒を酌み交わし、
ミッドタウンまでバゲットを買いに走る橋本メートルドテル。
飲食業界の人材不足が叫ばれる今、この二人のタッグは盤石である。
お代は2人で20,736円。
涌井さんにずっと見送られ、ご馳走様。
15年2月:
素晴らしい食事の後、いつものようにトレードマークの黒のTシャツ姿の涌井さんが見送ってくれる。
ドアを開けたら、外は予期せぬ雨、涌井さんが「しげるぅ!傘2本♪」と叫ぶ。
橋本さんがビニール傘を涌井さんに手渡す。
「うちは傘100本あるから気にしないでくださいよ♪(笑)」
「念願の鴨のコンフィ食べられて幸せです」
「実は今日のは仕上がりがもう一つなんです。仕入れの鴨の具合で全く違ってきます。ある意味面白いんで次も頼んでください」
「久々にスープドガルビュ食べられてよかった。偶然、今日昼間、まてぃす氏からメールが来て昼飲みの誘いがあったんです。涌井さんとこに行くと言ったら、スープドガルビュうらやましいと言われて」
「まてぃす氏とお知り合いでしたか(驚)。そういえばまめぞうさんが前回来られた時は騒がしくてすいませんでした」
相変わらず涌井さんと橋本さんの素晴らしい記録と記憶である。
確かに前回、不動産関係者とキャバ嬢っぽい団体の合コンの様な食事会と鉢合わせし、彼らは頻繁に外にタバコを吸いに行ったり、嬌声をあげたりしていた。
我々が頼んだものだけでなく、他に来た客の状況まで覚えているとは...
鴨のコンフィは事前予約しないと食べられない。
前回予約の時、うっかり忘れたので、今回はきっちり頼む。
店に来る道すがら、鴨の心臓とまてぃすに刺激されたスープドガルビュは頼むことにして、あと一品は店に行ってから橋本さんに聞くことにした。
店に着くと、店内は盛況でこの日はあらかじめ涌井さんに頼まれた通りカウンター席に。
食前酒を頼み、橋本さんに料理も頼む。鴨の心臓(1,500円)、スープドガルビュ(1,400円x2)、鴨のコンフィ(2,200円)、あと一品何がいい?
橋本さんが迷わず、「今日はフォアグラのテリーヌ(2,200円)がとってもいいです。出来立ての一切れ目を出します」
こちらはにこりと微笑みながら、「じゃぁ赤ワインは何がお勧め?」
橋本さん、迷わず「ガスコーニュ モナストゥ・ド・サンモン ルージュ2003で」(7,000円)
そして「実はまめぞうさんから鴨のコンフィの予約をいただいてから、合う赤ワインは何にするかずっと考えてたんです」
ありがたいことである。
タナ70%で黒胡椒などのスパイシーな香りで甘さは少なく引き締まったワインとのこと。
いただいてビックリ、スモーキーさを感じる赤、こういうのは初めて。時間が経つと花が開いて徐々に果実味が出てくるのもいい。
フォアグラのいい脂と旨味でスタートし、つるりと美味い鴨の心臓、文句のない滋味深いスープドガルビュ、そして鴨の脂で炒めたジャガイモがとびきり甘く、鴨肉もほろほろでジューシー。
今宵も大満足、お代は18,468円、ご馳走様!
14年6月:
久々なのに涌井さんも橋本さんも満面の笑顔で迎えてくれた。
世の中パソコン、ネットで便利になったおかげの引き換えに暗算ができなくなったり漢字が書けなくなったりする。
ここのアナログな二人はパソコン、ネットにそっぽを向いてる分、客の記憶が素晴らしい。
今回も前回頼んだものを覚えていた。
ビールで始め、
ビゴール豚の生ハム(2,000円)、ラタトゥイユ(1,000円)、バスク風白身魚のすり身の赤ピーマン詰めトマトソース(1,500円)、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み(2,500円)を橋本さんに注文。
ワインはまたカオールでというと、橋本さんはメインの牛ほほならマディラン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2003(7,000円)のほうがコクがあって料理に合いますとアドバイス。素直に従う。
メインの皿が来る直前でボトルが空になることを計算し、カオール2010シャトーピネレをグラス(@900円)で先に頼むことにした。
生ハム、もちろん塩気はあるが、なんという旨味、ナッツの香りがする。
そして甘みと旨味の詰まったラタトゥイユ、やはり磐石。
マディランが注がれる。おぉ、重めで果実味がたっぷり、タナが70%。
鯛と鱈を使ったすり身を赤ピーマンに詰めたもの。
ニンニクが効いているのだが、とってもお上品な味わいに仕上がっている。ピーマンがトロトロである。
牛ほほ、野菜もソースもバターがよく効いていてとろける、笑みがこぼれる。
毎日買いに行ってるというメゾンカイザーのバゲットとソースが合う。
橋本さんが言うようにこれにはマディランがぴったり。
デザートとカヌレをいただいてご馳走さま。
お代は19,872円。
13年7月:
8ヶ月ぶりに訪れる。
涌井シェフもホール責任者の橋本君もPCを扱えないアナログ人間。
ドアを開けると三人が満面の笑みで出迎えてくれる。
橋本君が窓際の席に案内してくれる。ここの特別席。
予約を入れた時に電話を取ったのは新しく入った男性スタッフだった。
その時はカウンター席になるかもしれないという話だったが、それもまたいいかと思っていた。
橋本君が食前酒とワインのメニューを。
なんと前回頼んだ食前酒とワインを覚えていてくれた。
PCは使えないので、もちろんノートにつけてはいるのだが、予約名を聞いた時、8ヶ月前の私たちを思い出したという。
今回は二人ともクローネンブルグの小瓶(800円x2)
ワインは前回のしっかりしたカオールを考えると今回は花が開くこのカオールはどうですかとの橋本君の勧めに従い
カオール2007ラカペル・カバナック・プレステージ 6,000円(マルベック90%メルロー10%)
頼むものもあらかじめ考えてきていた。
生ハム、じゃがいもグラタン、ハツハーフ、鴨のコンフィ。
橋本君が「本日はフォアグラのテリーヌがほんとにお勧めなんです。」
もう橋本マジックに完全にひっかかっているのですぐさま生ハムをフォアグラに変更。
鴨のコンフィは前日までの予約が必要だということで、気が進まぬがトリップにする。
量的には少し少ないかもということなので、ハツをハーフからフルに変更。
ランド産鴨のフォアグラのテリーヌ アルマニャック風味2,200円
じゃがいものクリームグラタン800円
シャラン産鴨の心臓の串焼き1,500円
ガスコーニュ風トリップ2,500円
フォアグラのテリーヌにいきなり開始早々のダウン。
雑味が一切なく、旨味と甘味が凝縮凝縮凝縮。
これがメインです、と言われたらはぁそうですか、ほんとに美味しかったですと食べ終わったらそのまま席を立ってしまいそう。
橋本君が下処理を丁寧に丁寧に丁寧に行った成果でもある。
ビールからワインに替わる。
あらかじめ抜栓してくれてある。ひとくち飲んで、その果実味の素晴らしさに感動する。
じゃがいもグラタン、チーズの香りはするが実際食べると主張せず、熱々の存在感のしっかりしたじゃがいもが美味い。
素朴にして上品な味わい。芋好きなだけにこれはお酒のお供にしたい。
やっぱり、ハツは記憶通りの期待通りの味で安心できる。
そして、トリップ。
これがオーブンから出したお皿かと思ったら予想に反して鋳物ホーロー鍋で出てきた。
そして、蓋が開けられてまたびっくり。
イタリア料理のトリッパを想像したのでハチノスのトマト煮込みをイメージしていたら、食材そのものの色である。
取り分けてひと口、びっくりの美味い味!
今回二度目のダウン、9カウントでようやく立ち上がってファイティングポーズをとる。
内臓特有の臭み、雑味、クセは一切ない澄んだ味。
しょっぱくもなく濃くもなくでも滋味ある味。
橋本君がハチノスの他に上ミノ、豚足、牛スネ肉も使って6時間煮込んでますとの説明。
この汁をご飯にかけたら絶品だろうなぁ!
途中でワインは無くなり、カオール2008シャトーピネレ(@900円)をグラスでいただく。
涌井ワールドの奥深さを刷り込まれた。
デザートにとてもなめらかなチョコレートとアルマニャックのアイス900円
とハーブティ500円
そして名物カヌレである。
やっぱり最高、美味いと思ったカヌレはここのと久我山の「ル・カナール」だけ。
お代はサービス料なしの19,215円、ひとり一万円いかないこの素晴らしさ。
涌井シェフとしばし語らって店を辞す。
次は鴨のコンフィを食べに来ないとね。
角を曲がるところで、涌井シェフはまだ頭を深々と下げていた。
12年11月:
「キメルフレンチではなく、カヨウフレンチ」
このお店は付き合い始めの女子との仲を確実にするためのキメのフレンチではないことを最初にお伝えする。
むしろ、付き合って関係が安定してから、美味しいものをゆっくり食べたいという時に使うフレンチである。
なぜならお店自体とスタッフの素朴な雰囲気、訪れる客のあまりにカジュアルな雰囲気のために、付き合い始めのカップルの男性にとってつかみはOKとはならないからである。
シェフとホール、男性二人でまわしているため、十数席とは言え、時間はかかる。
しかも店も狭いため隣の席との距離が異様に近い。
当然調理も時間がかかるため、それを意識しているホールマスターが客のためにせわしなく動き回るのでやや落ち着かない。
また、BGMはバスクの古い音楽である打楽器音楽で付き合い始めのカップルにはムードがない。
繰り返すが、これからモノにしたい彼女をここに連れて来るのはかなりリスクがある(笑)
それ以外の客にとっては本当に最高のお店である。
結論から言うと、私の中では最高のフレンチのひとつ。
有名レビュアー諸氏のレビューを読んでここに興味を持っていたが、
このレビュー(筆者註:残念なことに陽だまりの中にいたような素晴らしいレビューは削除されてしまいました)を読んで、頭をガンと殴られたような気がして、気がついたら電話をとり、予約をしていた。
その時、ホールマスターに、楽しみにしていますと最後に伝えたら、本当にうれしそうな反応をしてくれた。
千代田線赤坂駅からは近いがわかりにくい。なぜなら道路に面していないから。
道路の向こう側のスギ薬局が目印。ここを通り過ぎると行き過ぎ。
マンションの脇の路地を左に入り、すぐ右手に「立ち呑み処なかや」が見え、奥左手にコインランドリーが見えたら正解。コインランドリーの手前に素朴に佇んでいる。
素朴な木のドアを開けて、名乗るとシェフとホールマスターが笑顔。
右に2人テーブルが3つ、左に3人テーブルと4人テーブル、奥に5人ほどのカウンター席でその向こうがキッチン。
実に狭い店で、暗めの照明。
コート、上着を預かってもらい、右手奥の二人テーブルに座る。
順に応対するため、こちらのテーブルに来るのを待つ。
飲み物のメニューが渡されるがすべてフランス語で書かれている。
なんとなくわかるので、私はアニスを使ったパスティスというリキュール(600円)、家内は瓶のクローネンブルグ1664(800円)を頼む。
サーブされるまでに時間がかかるのは判っているので赤ワインのボトル、カオールのLagrezette2005(6,000円)も頼んでおく。
料理のメニューも渡される。あらかじめ食べログで確認したメニューと全く同じであったので、すぐに決まる。
皆さんのレビューを読み、何を頼むか事前に決めていたからだ。
パテドカンパーニュ1,400円、ラタトゥイユ1,000円、シャラン産鴨の心臓の串焼き1,500円、スープドガルビュ1,400円、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み2,500円。
心配なのは量が多過ぎないかということだったが、ホールマスターに相談したら、パンを控えデザートを食べなければ十分大丈夫とアドバイスをもらったのでこれで注文。
パスティスは原液で度数が高く淡いブランデーのような色をしているが、水をいれるとギリシャのウーゾー同様に白く変化する。
アニスの香りがかなり強いので(インド料理の後に食べるフェンネルの味に似ている)慣れない日本人は合わないことも多い。
田舎風パテ(パテドカンパーニュ)がバケットと一緒に出される。
大量のミニキュウリのピクルスが添えられている。辛子やピンクペッパーなど余分な香辛料は添えられない。
プリプリである。最初はやや塩気を感じるが食べるにつれまろやかで甘くなってくる。
レバーが少ないのでねっとり感が出ずパンは不要である。
途中でカオールを抜栓してもらう。
濃い赤紫でとてもいい香りがする。果実味もタンニンもあり、非常にまろやかで飲みやすい。
ラタトゥイユが届く。
食べてビックリ!冷たいタイプなのだが、野菜が煮崩れしていないのに味がとっても染みて自然な甘みが出ている。
今まで食べたラタトゥイユで一番おいしい。
聞くと赤ピーマンを中心とした野菜は最初強火で炒めて、中の水分を封じ込めて漬け込み、一番おいしい3日目のものを出すという。
それが煮崩れしないのに美味しい理由だとか。
赤ピーマンと青ピーマンに挟まれたシャラン鴨のハツの串焼きが熱々の銅の鍋で届く。
ハツ自体は非常にあっさりした出来上がりで切ると見事なピンク色が顔を覗かせる。
ピーマンには塩が効いていてハツと一緒に食べるといい塩梅。
くせもなくありそうでない味。
スープ・ド・ガルビュがあらかじめ二つに取り分けられた状態で届く。
白いどろっとした感じのスープの上に赤の点たち。唐辛子(乾燥赤ピーマン)の粉である。
ジャガイモと白インゲンが目立つが、生ハムの骨と脂から取ったスープに他にちりめんキャベツ、根セロリ、かぶも入っていてとろとろに煮込まれている。決して甘くはないスープであるがとっても滋味深い。辛い乾燥赤ピーマンがパンチを効かせる。
必要ならと七味のような赤ピーマンの粉が置かれるが、我々には十分。
ゆっくりのサーブなのでワインが無くなり、グラスを頼むと2009年のカオール(@900円)が出てきた。
そしてメインの牛ほほ肉の赤ワイン煮込み。
ル・クルーゼに似た小さな鍋で出てくる。
牛ほほ、インゲン、ニンジンが赤葡萄の沼に浮かんでいる。
こちらも取り分けてビックリ。
牛ほほ肉は煮崩れしておらず、糊の効いたワイシャツのようにピッとしている。
ところが肉はナイフですっと切れ、インゲンもニンジンも肉もとってもソースの味が染みている。
ソースも甘くなくどちらかといえば辛めといってもいい。
聞くとバターを使わず、ソースを煮詰めて煮詰めて作ったからだという。
こんなほほ肉を食べるのも初めてのこと、驚きである。
本当に満足。
お代は17,850円。これだけ飲んで食べて一人一万円切るのは驚き。
驚いているとサービスのカヌレが出てきた。
外はカリカリ中は甘いカスタード。
ご馳走様とお店を出るとシェフとホールマスターが角を曲がって見えなくなるまで見送ってくれた。
ここは、ファンになって何度も通う店である。
3位
1回
2014/11訪問 2014/12/04
下北沢:I Can't Stop あるいは どうにもとまらない あるいは 千尋の親
[14年11月]
気がつけばほぼ一年。
6時オープンと同時に行くがすでに盛況。
ハートランド生(@700円+税)をとりあえず頼んで本日のメニューを検討。
気仙沼大島復興牡蠣@500円+税x2
アッシェパルマンティエ(牛肉赤ワイン煮込みとジャガイモ重ね焼き)1,800円+税
聖護院蕪と白レバーのコンフィ1,300円+税
炭火焼き仔羊S1,800円+税
ワインはシラーのコートデュローヌコスティエールドニーム6,000円+税でお願いした。
時間と共に少しずつ花が開いていくタイプ。
大ぶりの牡蠣、レモンでいただく。身は厚いが割とさっぱりした味わい。
アッシェパルマンティエは予想に反し、甘くなく大人の味、しかも塩も控えめで私には非常に美味しい。バゲットを別に頼む必要もなくこの肉と芋の本来の味をしっかり楽しめる。
聖護院蕪と白レバーのコンフィ、カブは少し酸味の利いた味付け、コンフィされた白レバーがその癖を生かしながらいい味わいでネットリ。カブとレバーを一緒に食べると化学変化が起きたかのようにまろやかな味わいになる。
炭火焼き仔羊は、この日我々に出されたものは少しスープが多くジャガイモはいまひとつ。
もちろん羊はいい火入れでいい柔らかさ。
お代は税込14,364円。
ご馳走様!
[13年12月]
時間が経つのは本当に早い。
あっという間に12月。
クリスマスウィークにクリスマスディナーをやらないところを探してやってきた。
今日も盛況、初めての若いお客さんも来ている。
生ビールを飲みながら料理を考える。
結果、4種のうち3つが前回と同じ(笑)
しかし、進化している。
鱈のブランダードは更にまろやかな味わいになり、バゲットの量が増えた。
唯一新たに頼んだ鯖の炙り、上品な絶妙な〆具合。
炙りってどうしてこんなにうまくなるのか。
ローストビーフが前回より旨味が増したような気がしたので、丁度やって来た金子シェフに聞く。
今日のは出来立てで旨いはずです、と胸を張る。
仔羊はいつものように細かく刻んで刻んで混ぜて混ぜてそしてかきこむ(笑)
コートデュローヌを頼んだらあいにく在庫が切れ、結局マルサネ。
お代は2人で16,500円。
金子夫妻もよいお年を♪
[13年5月]
再訪しよう再訪しようと思っているうちにあっという間に4ケ月経ってしまった。
その間に、まてぃすさんは何度も何度も何度も行って堪能していらっしゃる。
こっそり伺う。
徳島産活ダコのやわらか煮ペルノー風味1,000円 タコが本当に柔らかく塩加減もよくまろやか。セロリのシャキシャキ感もいい。
タラのブランダード800円 塩抜き干しダラ、ニンニク、ジャガイモのマッシュをオーブン。しょっぱくなく鱈の甘みを感じるキメの細かい仕上がり。
和牛とも三角のローストビーフ、クレソンとルッコラのサラダ仕立て1,600円 肉はもちろん、ホースラディッシュとソースもいい。白ワインビネガーと生クリーム。それにクレソンとルッコラがのっかってるのは幸せ!
炭火焼き 仔羊Sサイズ1,600円 言わずもがなうまい。
ハートランド生600円x2
コルシカ島ピノノワールボトル4,500円
マルサネグラス1,300円x2
13,300円。
が、途中で金子シェフに見つかってしまう(笑)
今回はまてぃすさんお勧めの料理とお酒、やはり間違いがない。
その旨、金子シェフに伝えると、まてぃす氏の存在感を改めて認識し、背筋を伸ばしていた。
5月下旬にいよいよダクトの改修をして、
6/20でここも一周年、1,500円の会費+飲み物@500円で立食パーティをするそうなので是非!
[13年1月]
夜8時頃、この店ではあちこちでスプーンが皿にあたる音がし始め、いずれ一体化して盛大な音に変わる。
マナー違反だろうって?そうなんだけど、みんな夢中になってここのストウブ料理を皿に盛ったクスクスにかけて食べ始めるのである。
杏里の「悲しみはとまらない」
http://www.youtube.com/watch?v=tUGgvgm3FS4
私には
I Can't Stop ザ お箸、こらえ切れず 食欲ががとまらない
としか聞こえない。
山本リンダの「どうにもとまらない」
http://www.youtube.com/watch?v=1JjN5TYI2n4
私には
うわさを信じていいのさ、私の心はうぶなのさ、いつでも楽しい皿を見て、食べているのが好きなのさ
ああ今夜だけああ今夜だけ、もうどうにもとまらない
「千と千尋の神隠し」で千尋の両親が夢中で食べていた映像を覚えておられるだろうか、あんな感じ。でもその後、二人とも豚にされてしまうのだが。
http://www.youtube.com/watch?v=yvX0IIfX0GE
「炭火焼き 仔羊」(S1,600円、M2,200円、L3,600円)
これだけは金子シェフ自らがサーブし、説明をしてくれる。
一見安っぽい黄色の柄のスペインっぽい小皿が配られ、コルクの鍋敷きが置かれる。
そして、クスクスが入った皿が届くと、金子シェフがストウブ鍋を持ってくる。
ストウブ鍋の蓋を眺める間もなくシェフは蓋を取り、ブラウンスープの中に羊の塊が浮かんでいるのが見える。
金子シェフはその説明を始めるが、こちらはまるでお預けをくらわされている柴犬。
ようやくお許しが出たら、皿にクスクスを入れ、羊の塊を入れ、野菜を入れ、スープをかけ、そしてナイフで具材を細かく刻む。
そしてスプーンで混ぜて混ぜて混ぜて!
やっとひと口。
.......言葉がないとはこのこと。
なんという旨味であろうか!羊肉は歯ごたえがあり噛むと肉汁いっぱい、脂身は甘く柔らかい。
温和な雰囲気の金子シェフがそのままこの料理に反映されたかのような肉肉しいのだが優しい味。
ここはまてぃす氏に教わった店。
http://u.tabelog.com/000189106/r/rvwdtl/4411036/
そして、同様に彼に教わった諸氏が大絶賛している店。
ほんまかいな、それは言い過ぎちゃうん、と思っていたが、行ってみて納得。
週末の6時に予約。
店内はウッディな雰囲気で比較的照明が明るく思ったより広く2人テーブルが6、カウンター4席。
これをご夫婦二人まわしておられる。BGMは陽気で軽快なスペイン系ギター音楽。
頼んだのは
・エビパン4本600円
・豚肉とレバーとキノコのテリーヌ800円
・鹿児島産スミイカとロメーヌレタス蒸し焼きソースキュリー(カレーソース)1,400円
・炭火焼き仔羊S1,600円
飲み物はハートランド生600円、マルサネボトル6,500円、コルシカ イルドボテ ピノノワールグラス900円
仔羊以外のメニューも素晴らしい。
エビパンは油切れがよく、外はさくさく中はクリーミーで塩加減もよく甘くはない。
シナモンと香草を使っているのか非常に上品な味でビールよりもワインに合う。
テリーヌはレバーの臭みは全くないが、一番その存在を主張している。
キノコの風味が後から追いかけて来る。胡椒はしっかり感じるが主張は強くはない。全体としては優しい味だが個性ある一品。
イカとレタスはクミンシードがポイントで全体を中和している感じ。
存在をしっかり感じるスミイカと茹でて優しくなったロメーヌレタスの相性がいい。
改善すべき点はやはりその煙。
焼き鳥屋か焼肉屋にいるような感じ。コートにはしっかり臭いがつく。
換気をもっとよくするか焼肉屋がコートや上着をゴミ回収の袋に入れたり椅子の下に隠したりしてカバーするのと同じようにするか。
そして非常に人当りのいい奥様が料理、お酒の知識を更に磨かれれば、完璧なツートップになる。
いずれにせよ早晩予約の取れないお店になることは必至である。
二人で14,500円はお安い。ご馳走様!
4位
1回
2014/08訪問 2014/08/27
14年8月:
初めて平日のお昼に訪れる。
人気のワンプレートランチもあるが、2,500円+税のおまかせコースにする。
カールスバーグ@648円を頼み乾杯。
前菜は「小海老・生ハム・温泉卵のサラダ」
いきなり凄いポーションにビックリする。
卵にナイフを入れトロ~リ、思ったよりもさっぱりした味。
ワインはブルゴーニュコートドセール2005年ボトル(4,968円)
久々のソムリエールの奥様、今は昼だけ出ているそうである。熟成感があるが軽めという説明であったが、果実味に加え奥行きも感じて気に入った。
スープは「赤ピーマンのスープ、トマトムース添え」
ワンプレートランチだとカップで出されるがこっちはちゃんとしたスープ皿で量はたっぷり。
ピーマンらしい味わいで酸味があるが、ここにトマトのムースを少し溶かすと甘みで奥行きが増す冷製スープ。
前菜から少し味が濃くなっていく。
彼女は肉、「羊肩肉のパイ包み焼」
私は魚、「真鯛の香草パン粉焼き」
BGMにショパンのピアノ曲英雄ポロネーズ
これは初めて来たときにもかかっていた曲。有線ではなくCDだったことがわかる。ワインを注ぎに来た奥様に聞くと好きな曲だということ。
魚はラタトゥイユが下に敷かれており、クミンのパンチが効いていてフワフワの真鯛をより力強く。
香草自体は真鯛の味を生かすよう強くはない。
羊を少しもらったが、こちらは肉にしっかり味がつく。
パイの焼き具合も生地の薄さも素晴らしい。
デザートは彼女はブラマンジェ、私はバナナムース。
コーヒーと一緒にいただく。
お代は11,264円。
お腹いっぱいだが大満足でご馳走様!
2,500円でこれだけのポーションと味、大したものである。
13年11月:
今日のBGMはフランス歌謡のインストがバンドネオンで。
・ホタテのポアレとグレープフルーツのサラダ仕立て 1,365円
・サンマのタルトレット 1,365円
・ゴボウとマッシュルームのポタージュ 750円
・仔羊の香草パン粉焼き 1,995円
カールスバーグとヒューガルデンで乾杯。
赤のボトルはコート・デュ・ローヌのオデッセリラック赤2010(4,200円)
今日はご主人一人。
いいホタテが入ったというだけあって、火の通ったホタテは味わい深い、そのものも美味しい、ソースも美味い。
アボカド、グレープフルーツといいハーモニー、いきなり大満足。
今年のサンマは結果的に豊か、脂がのっている。
サクサクのパン生地のタルトの上にサンマがクルミオイルにまとわれ、あっさりと身はたっぷり、これも満足。
赤ワインは時間が経つと共にどんどん開き、果実味が増す。
いい自然派のワインである。
スープは、ゴボウとマッシュルームの味がしっかり鼻に抜ける濃い味。
仔羊はナイフでスッと切れる柔らかい仕上がり。
シェリービネガーで酸味を出しており、ソースと交じり合って醤油のような味わい。
赤のローヌのグラス、シノン・ルージュ・グラーヴ@900円、レモングラスジンジャーティ250円、あたたかいリンゴのパイ550円をいただいて
お代は二人で14,595円。
13年2月:
随分間があいてしまったが、うまく週末に予約がとれた。
今日もBGMはジャズピアノ。
・軽く火を入れた車海老とオレンジとアスパラのサラダ仕立て 1,365円
・サーモンマリネのミキュイ スモーク風味と温泉卵 季節のサラダ添え 1,365円
・田舎風肉のテリーヌ 自家製野菜のピクルスと共に 1,365円
・ハタのムニエル トマトクリームソース 1,995円
・牛タン、エスカルゴ、サツマイモ、キノコのパイ包み焼き キャベツのクレームと赤ワインソース 1,995円
これでここのひと通りのメニューを楽しむことができたので次からは好きなものだけを(笑)
ここの特徴は野菜と酸味。
たいがいフレンチに行くと肉系を頼み、出るときに野菜不足を嘆くことが多いのだが、
ここはどの皿も野菜をたっぷりつけあわせてくれるのがありがたい。そしてどれも酸味が効いてさっぱりと。
車海老もサーモンもさっぱり。
テリーヌはあっさりしながらもレバーたっぷりなのがいい。
ハタは塩とバターで味付けされてるが牡蠣は濃厚、つけあわせのトマトクリームソースが味わい深くヤングコーンは遠くでクミンの風味。
牛タン、エスカルゴは実にうまかった。臭みはなくあっさりの中にも滋味深い。
・ヒューガルデンホワイト840円
・オートコートドボーヌ2009ボトル 5,000円
・ピノノワールカラフェ2,000円
ボトルの方はちょっと軽かったが、カラフェはしっかり目で美味かった。
コペルトを入れて17,765円
ご馳走様!
12年6月:
タイミングが合わずなかなか予約が取れず、ようやく再訪。
奥様も元気で店に立っていらっしゃる。
ここは魅力的なお皿が多いので本当に迷う。
コースもいいのだがやっぱりアラカルト。
とりあえず、ヒューガルデンホワイトとカールスバーグを頼んでメニューとにらめっこ。
今日はクラシックではなくジャズピアノが流れる。
ここの言われは下記↓ブログで読んでもらえるとちょっと感動。
http://kays1998.blog123.fc2.com/blog-entry-53.html
・鴨のリエット(小)250円とサービスのバゲット
塩分が少なく脂もきつくない。鴨の旨味が良く出ている。
・鰯とジャガイモのパートフィロ包み焼サラダ仕立て 1,260円
パートフィロはギリシャのとうもろこし粉と小麦粉で作った春巻のような生地。バジルソース・オリーブソースが鰯の味を引き立てる。
・豚足・耳・牛舌のクロケット ラヴィゴットソース 1,260円
ラヴィゴットは香草野菜のフレンチドレッシングソース、意外とあっさり目のモツのコロッケ。
・レモンと香草でマリネした霧島鶏モモ肉のグリエ 1,890円
外はパリパリ、中はジューシー。
・牛ホホ肉のじっくりコトコト赤ワイン煮 2,000円
酸味を感じるが甘くはない。ホホ肉の赤ワイン煮にしては大人の味付け。
酸味の強いブルゴーニュの赤ワイン、ペルナンヴェルジェレス2007 5,200円。
デザートと食後のお茶を頼んで二人で15,105円。
美味しかった!
12年1月:
食べログの京王・小田急沿線フレンチではいつも上位にランキングされているので気にはしていた。
正月に今後改版は出さないというミシュランガイド「ボンヌ・プティット・ターブル東京」を買ってきた。
その161ページに掲載されていたので、お店の情報をいろいろ調べてみた。
シェフは鹿児島から20歳で上京し、数軒のお店で修行後、99年に奥様と手作りでこのお店をスタートさせ、今年が開店13年目。
店名は世界中で数限りなく上演されている芝居名かつその実在の主人公名から取っており、
容貌の悪い主人公の外見ではなく中身が大切という思いがこめられている(日本では江守徹、橋爪功、緒形拳、市村正親、鹿賀丈史などがシラノを演じている)。
食べログレビューを読んでいると、食堂のような外観で、料理はボリュームがあり普通に美味しく、マダムは愛想がなく、店内は落ち着いた雰囲気とか。
前日の夜9時15分頃、電話を入れたら、シェフがとる。声の雰囲気は鉄人坂井のような少し声高だが落ち着いた感じ。
幸い夜6時からテーブル二人席が空いていたので予約をお願いした。
2012年からディナーのプリフィックスはおやめになったとのこと。アラカルトかおまかせである。
この時点で私の妄想は、シェフが坂井宏行のような雰囲気で年齢もそれぐらい、ソムリエールでもある奥様はやはり60歳前後でスノビッシュで眼光鋭いお母さんというもの(後ですべて打ち砕かれる(笑))。
京王新線初台駅八王子寄り改札を出て南口徒歩5分、山手通りそば。
住宅街の中だが、少し遠くからの雰囲気であぁここだとわかる。確かに手作り感を感じるフランス食堂という雰囲気。
ドアを開けて名乗る。
30代半ばから40歳前半と思しきシェフとソムリエール夫婦が笑顔で出迎えてくれた。
お二人ともシャイではあるがとても感じが良い。
店内はカウンター4席を含め16席。入口そばのテーブルを選ぶ。
奥様が、飲み物のメニューと食べ物のメニューを出して説明してくれる。
食前酒のシードル840円とカールスバーグ630円を先に頼み、食べ物のメニューとにらめっこ。
色々迷い、厨房とやり取りした結果、
・あつあつズワイガニと野菜のキッシュ 1,000円
・鴨の砂肝のコンフィと茸のサラダ 1,000円
・お魚のスープ シラノ風(クルトン・アイヨリ・グリエール)900円x2
・北海道産エゾ鹿のモモ肉のローストさつま芋添え 甘酸っぱいカシス風味赤ワインソース 1,890円
・仔羊モモ肉のロースト プロバンス風 2,200円
前菜二品、スープ、主菜二品を二人で取り分け。奥様に聞くと量としては十分とのこと。
ワインリストをお願いして、少し重めで果実味強めの赤ワインとお聞きしたら
ボルドーのシャトールグランヴェルデュ5,600円を勧められるのでそれをお願い。
奥様がワインセラーから戻り、どういうわけかボトルを二本持ってきた。
今日のワインリストには載せてないが、シャトーミオドー2005ベルジュラックのほうがもう少しマイルドだと説明をもらったのでそちらにした。4,200円である。
ベルジュラック地区のワインということなので奥様に店名を考え、意識しているのかと聞くとはにかみながらそうだと答えた。
キッシュは少し塩気を感じたが玉子がふんわりとろとろで美味しい。
砂肝のコンフィのサラダ、これはすごいボリューム。砂肝はうまくコンフィされていて、柔らかく、噛むと口内で縦に切れるのがよくわかり、噛めば噛むほど滋味深い。
魚のスープはさらっとしているがアンチョビ、エビを感じる濃厚な滋味深い味。
アイヨリ(ニンニク、卵黄、オリーブ油、レモン汁を混ぜ合わせたソース)と細かく刻まれたグリエールチーズは別皿。
添えられた焼いたパンを割り、アイヨリ、グリエールをスープに入れると味は激変する。
エゾ鹿のローストは柔らかく臭みもなく美味しい。
BGMにショパンのピアノ曲英雄ポロネーズが流れている。
仔羊のローストは骨付きスライスを予想していたら大違い、大きな塊が惜しみなく届けられた。
肉汁たっぷりで幸せな気分。
追加の赤ワインカラフェ2,500円、デザート、コーヒー・ティをいただきご馳走様。デザート、コーヒー・ティの安さにビックリ!
席料一人300円を入れて17,835円。夜は十分食べて食前酒、ワイン一本、デザートで一人8千円弱だと思っておけばよい。
奥様はそっと後ろから全体を見渡しておられる。
こちらにお皿を出そうとしたとき、私が写真を撮っていたので、何も言わず、さっと戻り、お皿が冷めないうちにタイミングよくもってきてくれる。
シェアするための小皿も温かい料理の時には温め、冷たい料理の時は冷すという気遣いをさりげなくしておられる。
笑わせると笑顔が可愛い。自分からズンズン前には出ないので愛想が無いと思う人がいるのかもしれないが決してそんなことはない。
さりげないサービスを一所懸命しておられる。
これからは奥様がお店に出られない日もあるので、ご主人一人でまわすにはプリフィックスをやめるのが考えた末の結論だと言っておられた。
普段使いに通いたいビストロである。
ご馳走様!
5位
1回
2013/06訪問 2013/07/08
梅雨の合間の晴れた日、日中は気温があがり少し蒸したが、夕方近くになると少し爽やかな風。
広尾駅2番出口を出て、広尾橋交差点を右折し、商店街をのんびり歩く。
抜け道となっているこの道を何台かのタクシーが六本木ヒルズの方にむかっていく。
お寺の前でクの字に曲がる商店街を外人さんや女子がのんびり。
広尾五丁目交差点を越え、渋谷川に架かる新豊沢橋を渡ると右手の川辺にかわいく佇む「アラジン」
川崎誠也シェフがここにオープンしたのが1993年、今年で20年を迎える。
以前はブティックだった手前のスペースを手に入れ、今の外から見えるキッチンスペースにしたのが2000年。
ドアの前に立つと気配を感じたメートルドテルの山崎宏記(ヤマザキではなくヤマサキ氏)ソムリエが扉を開き迎え入れてくれる。
白い壁と天井に赤張りの茶の椅子、真っ白のテーブルクロスといくつも置かれるグリーン観葉植物と茶の家具。
落ち着いた雰囲気である。それぞれのテーブルにはきれいにカトラリーが並ぶ。
奥のサンルームの丸テーブルに案内される。
予約の電話を入れた際、山崎氏は「シェフのおまかせコース」か「アラカルト」かを聞いてきたのでアラカルトでお願いしたら、食べたい食材があれば取り置きしますとの説明。
HPでメニューを確認した後、改めて山崎氏に電話。
ドレスコードは特にないことを確認したうえでザリガニと仔羊の取り置きをお願い。
他のレビューでもわかるようにここはランチが人気。
昼で食材がなくなることがよくあるらしい。この日はホロホロ鳥とイチジクのタルトがランチで売り切れ。
飲み物メニューを見ると、ビールが置いてあったのでまずはピルスナーウルケル800円を2本頼んでから食事の相談。
シェアできるか山崎氏に聞くと、別料金になりますが、だいたいは可能です、と答えてくれる。
前菜2品、メイン2品をシェアで頼む。
「柔らか蒸し鮑とインゲン豆のサラダ」(シェアする場合3,000円)
「フォアグラのポワレ、マデラソース、チーズリゾットにのせて」(シェアする場合3,000円)
「阿寒湖ザリガニとジロール茸の軽い煮込み」(シェアする場合3,600円)
「仔羊背肉の穂紫蘇風味ロースト、プロヴァンス風野菜の詰め物添え」(シェアする場合3,600円)
自家製の熱々の「胡麻パン」と一緒に出されたのが、よく冷やされた「豚のリエット」
これが絶品!パンはサクサクで軽く、塩梅がよく脂加減も控えめなリエット、パンをいくつも食べてしまいそうである。
ワインリストをもらい、頼んだのは2006年マルサネ・レ・ウズロワのボトル(7,500円)
店内には静かにバンドネオンの音。「パリの空の下セーヌは流れる」
http://www.youtube.com/watch?v=oyHOd-kij-M
山崎氏が少し離れた場所でマルサネを抜栓し、開かせている。
しばらく空気に触れさせてからサーブしてくれる。
深みがあるルビーの色合い、果実味が次第に広がり、ややタンニンや酸味も感じる。
蒸し鮑がガラスの皿にのって出てくる。
インゲンと阿寒湖のクレソンはほどよく茹でられ、アニスを感じるソースと本当に柔らかいアワビが絡み合い、まずはいいジャブをもらう。
フォアグラが凄い!
週二回空輸しているというフォアグラ、脂っこさを感じさせない逸品。
マデラソースが煮詰まっておらず、すっきりした大人の味わいで、控えめなチーズリゾットとよく合う。
リゾットの米も存在感をしっかり感じ、フォアグラ、ソース、リゾットの見事なハーモニーである。
ザリガニ、こんなさっぱりしたザリガニは初めてである。
川崎シェフにとってはフランスから空輸したものは鮮度に問題、日本のものは泥臭い。
で最終的に行きついたのが阿寒湖のザリガニとのこと。
摩周湖と共に透明度の高い湖のなせる技か?
ジロール茸、ハッシュドポテト、仏産野生アスパラと共にザリガニソースに和えられたザリガニの身。
どれだけのザリガニでソースを作ったのか、この滋味深い味。見た目は濃厚なのだが最初口にするとあっさり、後からザリガニの味が追っかける。
仔羊は二種類のソース、左はバジルのさっぱり爽やかソース、右は焼き汁を使った濃厚ソース。
脂は結構多め、南半球か、非常に柔らかい仔羊。焼き汁ソースはこの日初めて感じた塩味の強さ、野性を感じさせてくれる。
食後に私はチーズ、サントモールとコンテにマールドブルゴーニュ。
彼女はリンゴ100%のカルヴァドスにチェリーとアーモンドクリームのタルトレット&キルシュアイスクリーム。
この日の客層は30代のカップルと4人連れ、40代~50代の4人連れ。
フランス、コートドールで修行し、六本木のオー・シザーブルにいた川崎シェフと
16年前にここアラジンで修行した後、コウジシモムラなど名店を経て2012年にアラジンに来た山崎ソムリエ、見事な熟練のコラボである。
川と山のこのコラボ、客は気分良くなって仕方がない。
いいお店に出会った。
二人で29,590円、納得のサービス料10%、ご馳走様!
6位
1回
2013/09訪問 2013/10/05
吉祥寺:大将の気に乗れ!ノリノリパフォーマンスで驚異のコスパ
13年9月:
結ちゃん誕生祝いに小さなお花をプレゼント。
今日は赤星の大瓶で乾杯。
やはりここの刺し盛りは外せない!
今日は本鮪と鯨入り、本当にここの刺身は最高!
メニューはどんどん増える。
アボカドとタクワンの相性はばっちり、タクワンがマイルドになる!
海苔に中落ちも一緒にのせると最高。
おでんは関西風のようないいダシがでている。ここのコンニャクは水分たっぷりで本当に美味い。
生海苔竹輪磯辺揚ゲマセン、この竹輪のフワフワ具合は素晴らしい。
生海苔との相性もばっちりでその辺の磯辺揚げよりはるかにうまい!
ヤナイ君、タイキ君の成長著しい!
今日も二人で6千円いかず、ご馳走様!
13年8月:
今日の刺し盛りには松輪の〆鯖、鯨刺し入り。
新メニューのニンニクの効いたシャブサラダにはもれなくシャブがつく(笑)
最近痩せるホルモンで人気のEPAが入ったオイルサーディン、漬けオイルを全部捨て、醤油とレモン汁と唐辛子を投入して温め!
じゅんさんの技が楽しめるトマトベーコンチーズ、トマトが美味い!
山イモふわとろ(ハーフ)
〆はソース焼きそばを麺少なめでお願い。
今日の標語は「酒と女はニゴウまで」と「腹は割っても皿割るな」
お揃いのチームTシャツ!
じゅんさんもいよいよパパになった!
おめでとう!
13年7月:
じゅん粋が迎える初めての夏!
トマトとガリのサラダ、爆弾、カミナリコンニャクのハーフ、塩ホルモン、皿ワンタン
暑いので生ビールが進む進む。
鉄板で焼いたコンニャク、あれだけ水分が飛んでるのに、口にするとぷるんぷるんで水分たっぷりの絶品!
今やこの店、おじさん、男前女子たちに大人気である。
草食男子は肩身が狭く(笑)
来週は研修でスタッフ全員で富士登山とか。
結束は固い!
13年6月:
日を置かず再訪。
ここの「刺身盛り合わせ」は凄すぎる。どうしてこの値段???安過ぎ!
おふくろの茄子、刺し盛りに続き、
今回は「トマトとガリのサラダ」
これも凄い!トマトが色鮮やかでとっても甘い!ガリとぴったり!
焼物の前にこれもお勧め。
目の前でオイルサーディン、塩ホルモン、レバー、豚平焼、和牛ステーキが次々焼かれる。
今回はやきそばパフォーマンスを連写!
「豚平焼」、「和牛ステーキ」はやっぱり頼む。
なんとつい最近スタッフ全員で仙川まで食の遠征に行ったそう。
仲間のこのラーメン屋
http://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13117272/dtlrvwlst/2101955/
西さんを食べたくてこの広島焼き
http://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13022551/dtlrvwlst/2026715/
まてぃすさんが行ったときのじゅんさんの京都遠征も奥様との料理店巡り。
研究に余念がない。
しかし、安い!
13年6月:
再訪。前回はおっさん客が多かったがこの日はほとんど女性。
じゅんさんのパフォーマンスは冴えわたる。
相変わらず安くて美味い!
今回は和牛ステーキパフォーマンスと玉子焼きパフォーマンスを連写!
13年4月:
吉祥寺北口に出て、東急百貨店、第一ホテルのある吉祥寺通りと五日市街道の交差点、八幡宮前を左折、八幡宮西交番と100円ローソンの向かいにある。
駅から600mくらいだからゆっくり歩くと10分くらい。決して便利のいい場所ではないが、今吉祥寺で熱き場所となっている。
2012年12月にオープンしたばかりなのに大盛況。
金曜の夜に訪れたが、空いたら埋まりの満席状態。
「くいものや楽」や「汁べゑ」の楽コーポレーション出身の小林淳氏が始めた鉄板焼きのお店。
汁べゑ下北沢店は90年代よく利用していたが、あの当時から威勢がよくて気持ちよかった。
楽コーポレーション出身者は若くして店を出す人が多いというが、ここ「じゅん粋」の大将、小林淳氏もお若い。
今回、ここの常連さんの仕切りで4人で訪れた。
4人で鉄板焼カウンターは横並びで会話が難しくちょっと厳しいと思っていたが、常連さんはなんなくカウンター角を予約してくれた。
今思えば同席してくれた常連さんは凄い力をお持ちである。予約の連絡をもらった時はあぁ良かったくらいにしか思わなかったが、
実際に現場に行ってその席は圧倒的な特等席だとわかる。
営業は17:30~、我々の予約は19時からだから、常連さんのVIP加減がわかるというものだ。
この日いただいたのは
茄子のおふくろ煮
特製刺盛
レバテキ
和牛ステーキ
豚平焼
厚切りベーコン
これにそれぞれ生ビールや梅酒サワーで始め、
店のスタッフがついでの用とはいえ岩国の蔵元まで行って、
その常連さんのために手に入れてきた獺祭39をなんと一杯500円で提供してもらい、
ホッピー、レモンサワー、クラマト割りなど二杯ずつくらいおかわりして、なんと代金は12,540円。一人3,135円である。
大将は肉や豚平焼を鉄板で焼くときには、スタッフと一緒になって歌や掛け声で楽しくパフォーマンスをしながら調理する。
客席もどんどん一体化して盛り上がっていく。
その威勢の良さでここにはとてもいい「気」が流れている。
店内の各所に大将が考えた標語が書かれている。
「袖振りあうもなにかの縁、隣に座ればもう仲間」
「ちいさなことは気にしない、大きなことはわからない」
「モテる男は便座を下げる」
実は大将、この店を始めるまでは鉄板はやったことがなかったそうである。
そこで、ちゃぶ台を挟んで奥さんを前に毎日毎日鉄板パフォーマンスの練習をしてダメだしダメだしの嵐を乗り越え、オープンとか。
その努力に裏打ちされたパフォーマンスはまったくチャラくはない。
肝心の料理の味はって?
ナスは大将のお袋さんが本当に煮たまさにおふくろの味。
刺身はカンパチ、ブリ、イカ、サーモン、エビ、マグロ大トロとなかなかの味わい。
焼物は目の前で焼いてそのまま出てくるので素材の味が十分生かされてる。
豚平焼の豚は角煮を使用。
ベーコンは店内で熟成中。
こだわりながら安く提供している。
いい店である。
ご馳走様!
7位
2回
2019/05訪問 2019/06/03
下北沢のダニエラ、神宮前のエミリア、
そしてここラスフォリーナ、
川崎透シェフの旗艦店。
オープン仕立ての13年に訪れて以来、
久々にランチを予約。
祖師ヶ谷大蔵のフィオッキの堀川シェフと
ピエモンテの修業時代、ルームメイトだった
川崎シェフ、
フィオッキはフルサービスに対し、
カジュアルを貫く。
今はイタリアンは薪火が流行っているようだが、
川崎シェフはパスタが圧倒的に旨くないとというスタンス。
これはあの美食家まてぃす氏に教わり、
https://tabelog.com/rvwr/000189106/
正月にダニエラで開かれるパスタの会に招かれたのは懐かしい思い出。
プレモル生(@800円)を頼んで乾杯し、
3,900円のメイン付きのコースをお願い。
ワインはお昼なんでバルベラダルバの5,900円のお得なのをお願い。
六本木の店はイタリア人スタッフが多く、
マダムが束ねている。
若い女子から60代のじいさんまで、
幅広い客層に愛され、お店はパンパン。
ちゃんと口直しのアニスのグラニテが出てくる。
鴨のラグーのショートパスタ、
川崎さんの思いをきちんと引き継いだ
しっかり味で美味い。
クロスはかかってるが
サービスはカジュアル、
気軽に楽しんでもらいたい。
川崎シェフ、ダニエラ、エミリアに続く三軒目を六本木星条旗通りの脇にオープン。
表のテラス席で赤坂のテレビクルーと打ち合わせしていた。
こちらが客だとわかると、クルーに構わず出迎えに来た。
中に入るとウッディな雰囲気。
あくまでもカジュアル感は崩さないようだ(笑)
店内は女性ボーカルのポップなジャズ。
テラス席が見える奥の窓際のテーブル。
ビール(800円)をそれぞれ頼み、乾杯した後、メニューを眺める。
ここはランチもディナーもコースが設定されているが、
個人的にはダニエラ、エミリア同様、アラカルトが絶対お勧めだと思う。
つき出しのオリーブが出てくる。
なかなか美味しい大きなオリーブ。
ワインは果実味があるものということで
サンジョヴェーゼ ディ ロマーニャ2008 リゼルヴァ・イ・プロビ(6,200円)
パンは三種。
グリッシーニとバゲットとオリーブの入ったもっちりパン。
天草直送鮮魚のカルパッチョ1,800円
この日は鯛、黒ムツ、ミズダコ。いいオリーブオイルがかけられさっぱりした仕上がり。
ふるの牛のタルタル黒トリュフと2,300円
川崎シェフが今日届いたばかりのお肉からさらにその中心部分をお出ししましたとの説明。
オーストラリア産の黒トリュフをシェフがかけてくれる。
真っ赤な見事なお肉。
こちらも上質のオリーブオイルと和えてあり、上質の生肉がさらに滑らかに。
タヤリン黒トリュフをかけて2,300円
タヤリンはダニエラ、エミリアではおなじみの小麦粉と卵、塩、オリーブオイルなどで作られる幅1~3ミリほどの細いロングパスタ。
バターや生クリームやチーズの入ったソースがよく使われる。
シェフが今度はイタリア産の黒トリュフをかけてくれる。
パスタの余熱もあって、一気にトリュフの香りが辺り一杯に漂う。
もうお見事、芸術である、川崎シェフのこのタヤリン。
ほどよい甘さと旨さが口いっぱいに広がる。
耕吉野菜とホロホロ鳥のボッリートミスト2,900円
ボッリートとは茹でる、ミストとはミックス。
ピエモンテでは肉の色々な部位を煮込んだ料理であることが多いそうだ。
今回はホロホロ鳥。
なみなみのスープにホロホロ鳥と野菜が浮かんでいる。
トマトベースの野菜ソースとバジルベースの野菜ソースが添えられ、少しずつ溶かしながら食べるように言われる。
ホロホロ鳥でダシを取ったというこの琥珀色の澄んだスープ、絶品である。
とっても濃厚で滋味深い。
トマトベースで少しピリッとしたソースもバジルのいい香りがするソースもそれぞれがいいアクセント。
ホロホロ鳥のモモや胸、ジャガイモ、カブ、万願寺唐辛子、アスパラ、ブロッコリーなどの野菜たちも濃厚な味わい。
この肉と野菜がスープの引き立て役という素晴らしいひと皿である。
美女はランゲネッピオーロ リゼルヴァペルリ アミーチ04の赤のグラス(1,300円)を追加注文。
食後にアニスのグラニテでさっぱり口直し。
お代はコペルト料@500円をいれて二人で19,400円。
川崎シェフ、ほとんどここ六本木にいて、エミリアはたまに、ダニエラはごくごくたまにというローテーションだそうだ。
満足一杯でご馳走様!
8位
2回
2018/11訪問 2018/11/30
ランチを予約。
今は選択の余地のないおまかせ一本。
@4,860円+10%サービス料。
4年振り、
その間にミシュランや食べログで高評価を得たようだ。
岩坪シェフも藤本ソムリエも
随分風格が出て来たようである。
が、4年前同様、
客に寄りそういいサービス。
ビールを頼む。
瓶の中で熟成させるウンブリア州のビール(@1.290円+サ)。
赤ワインはグルナッシュ・シラー系でとお願いすると
Serrone Sannio Taburno Rossoを勉強してくれた。
カンパーニャ地方の
アリアーニコ、ピエーディロッソ、サンジョヴェーゼ(6,000円+サ)
最初はスパイシーさを感じるが、
徐々に果実味を感じていく。
アミューズ:
木の子のカプセルと秋トリュフ
銀杏とピオトジーニ24ヶ月熟成プロシュート
湖水地方牧場の水牛のモッツァレラ
生ハムが上品な素晴らしい旨み、ギンナンの苦みといいハーモニー。
キノコがとても濃厚で、岩坪さんの強い主張を感じる。
前菜:
秋刀魚のマリネ その肝のソース
梨・黄パプリカ・フラックスシード
生と炙りの2種の用意。
マリネ感は少なく酸味はない。
サンマの肝ソースがしっかり主張し、
梨の水分と甘みがいいハーモニーになる。
プリモ1:
昆布森産ムール貝のリゾット
フィノキエット・サフラン
濃厚な味わい。
わざとだと思うが、クリアというよりワイルドな仕上がり。
プリモ2:
パッパルデッレ ヒグマのラグー
栗・黒胡椒・シブレット
タリアテッレより幅広パスタ。
生命感溢れる濃厚な味、
中にヨーロッパの栗を入れているというが、
日本の栗のような甘さはなく、
熊の強さをいい具合に中和している。
セコンド:
仔羊のロースト 藁の香りを纏わせて
サルサヴェルデ・王様椎茸とそのエキス
直前に藁でスモークしたというその香り、
シイタケの香りがかなり強い。
パセリのソースが、その香りを隠してくれる。
羊は柔らかく、ソースはしっかり濃厚。
ドルチェ:
シャインマスカットと
カルダモン香るパンナコッタ
カフェ:
レモングラスティ
有名になっただけあって、
客層も以前よりお金のある人たちが増えたようである。
お代は2人で20,130円。
14年8月:
ほぼ一年ぶりにランチ(@4,210円)。
ツートップはパワーアップ、ミシュランで星☆を手に入れたらしい。
アミューズ:焼きトウモロコシのクレーマと生ハムのジュレ、ポレンタのビスコッティとピオトジーニの生ハム
前菜:イサキの昆布〆 橙と白バルサミコのアクセント 夏野菜・モッツァレラブッファラ
パスタ1:太刀魚・ケッパー・レタス・バジリコ・アーモンドのタリアテッレ
パスタ2:和牛肩肉のラグー、玉ネギペースト(ナポリ風ジェノベーゼ)のカサレッチェ
メイン:低温調理鴨胸肉の炭火ロースト 焼き茄子のピュレ レモンのリストレット&七味塩
デザート&カフェ
ビール小瓶(@860円)の後は赤ワインボトルでプリミティーヴォ・ディ・マンデュリア2011(5,700円)
昆布〆のイサキはねっとり、甘みもよく出る。キュウリのサクサクの食感がいい。
パスタにアーモンドとその削りを使うのは新鮮、香りが鼻から抜ける。太刀魚は少々塩が強いがレタスと中和。
バジリコソースは使わないナポリのジェノベーゼは玉ネギペースト、S字のアルデンテのショートパスタに肉肉しい和牛がガツン、食べ進むと玉ネギのせいか肉が甘い。
低温調理した鴨を炭火と焼き茄子ピューレで香ばしく。コリアンダー、アニス、山椒などを使った七味塩は癖はあるが私は好き。レモンソースはまろやかに。
ワインは果実味はありタンニンは少ないのだが味は深い。
これはかなりのお気に入りの味である。
サービス料10%でお代は17,424円。
ご馳走様。
13年9月:
12年10月にオープンしたイルプレージョ、
オーナーシェフ岩坪滋(いわつぼ ゆたか)氏とソムリエ藤本智(ふじもと とも)氏のツートップ。
結論から言うとこの二人に身を委ねればいい。
岩坪シェフは中目黒の「カシーナ カナミッラ」、藤本ソムリエは広尾の「インカント」出身。
当初夜に来てアラカルトを楽しむ予定でいたが、都合でランチに変更。
ランチはシェフのお任せ(3,990円)一本。
代々木上原駅東口を出て、右の坂をえっちらおっちら上がっていく。
ドラッグストアの2階、見上げると窓にお店のロゴ。
右手の階段を上がるのだが、お店の案内などは出てないので、一瞬これでいいのか迷う。
大きな明るい茶の木のドアを開け、左に客席、右手がキッチン。中2人、外2人で回している。
奥窓際の左の席に案内される。
店内はシックな雰囲気、女性ボーカルのジャズが流れる。
テーブルにはこの日のお任せメニューのリストが置かれてあり、おしぼりが出される。
飲み物メニューが手渡され、ビール小瓶(@840円)とアビナメント(ワインと料理の相性という意味)と名付けられた、フレンチでいうワインデギュスタシオンと同じお皿ごとに合うワインを出してくれるものを頼む。これの1/2杯ずつ(@3,110円)のほうでお願いする。
ビールはフランスに接するイタリア北西ピエモンテ州の「メナブレア」。
まずは乾杯!
質の高いモルツと地下1500メートルからくみ上げられた天然水から作られたビール。
ペールラガーで軽快な辛口だが、しっかりコクもある。香りもハーブのような感じ。
アミューズは「鴨生ハムとポロネギのひと口クラッカー」
フェンネル(ウイキョウ)、蜂蜜、バターを混ぜた薄い正方形のクッキー生地の上に自家製鴨胸肉の生ハム、ポロ葱のテリーヌにパッションフルーツのソースをのせたもの。
ひと口サイズのものが二つ、これを手で食べろとのこと。
生ハムの塩気とクッキー生地の蜂蜜の甘みが素晴らしいコラボ。
後で気付くが、岩坪シェフは対照的な味わいの食材を非常に上手に組み合わせる。
初っ端からいいジャブをいただく。
藤本ソムリエがワインボトルを持ってきて語り始める。
「タララ カンティーナ ジャルディーノ2009」
南イタリア、ナポリが州都のカンパーニャ州の樹齢40年のグレコから作ったビオワイン。
この後出るサンマに合わせた色合いの濃い白ワイン。
前菜は秋刀魚2種
「秋刀魚柑橘風味のマリネと秋ナスのピューレ」
「秋刀魚、ジャガイモ、パンチェッタ、ポロ葱のテリーヌ」
マリネの方はナスのピューレの上にマリネしたサンマ、その上に白板コンブ。
ナスがとっても濃厚で、あっさりマリネしたサンマとうまく調和している。少しサンマ臭さを感じるのが野性味があってまたいい。
テリーヌはジャガイモを使っていることで食べるとずっしり感がある。
ケッパーソースと一緒にいただく。サンマは少し〆てあり、使っている食材から塩からいのではないかと懸念したがそんな心配は無用、いい塩梅である。
ここでも濃い味と淡い味を上手に組み合わせ喧嘩させない。
藤本ソムリエがワインボトルを2本持ってくる。
「バローネ・ディ・ヴィッラグランデ・フィオーレ2010」と「プルルケ ヅィダリッヒ2010」
バローネはシチリア島エトナ山麓で作られたカリカンテ90%シャルドネ10%のビオ。
ピルルケはスロベニアと接するイタリア東端トリエステ州のソーヴィニョン、ヴィトヴスカ、マルヴァジア3種を混ぜた白。
次のパスタのツブ貝をイメージしたという。
それぞれ一杯ずつもらい、飲み比べる。
最初のプリモは手打ちのロングパスタ、キタッラを使った
「キタッラ ツブ貝・アンディーブ(チコリ)・チェリートマト・カラスミ」
トマトソースで和えたパスタに弾力のあるツブ貝、ほどよい苦みのチコリ、上から振りかけられたイタリア産カラスミ。
パスタソースはしっかりした味付け。ツブ貝の旨味、しっとりしたチコリの苦みとカラスミの塩気が混ざり合い贅沢な味。
次に藤本ソムリエは赤を2本。
「カレーマ リゼルヴァ2008」と「エトナロッソ タリア2010」
カレーマはピエモンテ州のネッビオーロ100%、芳醇なブーケとミネラル感。
エトナロッソは名前の通りシチリア島のネレッロマスカレーゼ100%、フレッシュ感があり、酸味もタンニンも優しい。
次の皿の大麦をイメージ。
2つ目のプリモはリゾット。
「オルツォット 馬肉のサルシッチャ・プルロット(ヒラタケ)・シメジ・栗」
オルツォットとは大麦(オルツォ)をリゾットにしたもの。
馬の腸詰、ヒラタケ、シメジ、栗と和えてある。
こちらもしっかりした味付け。濃厚なのに塩からくはない。
チーズと腸詰の塩分と栗の甘みがここでも素晴らしいハーモニー。大麦は粒がはっきり歯ごたえもある。
藤本ソムリエが最後のワインを持ってくる。
「バッコ・イン・トスカーナ2010 ”ボン バ バ バ”」
フィレンツェが州都のトスカーナのワイン、サンジョベーゼ80%シラー20%の赤。
華麗な酸味とバランスの良い果実味で少し重い。
セコンドは「北海道産 仔牛の炭火ロースト グリーンペッパーのソース」
仔牛を低温調理した後、炭火でロースト。付け合せはビーツ、ネマガリタケ、オクラ、キタアカリ、レンズ豆。
肉はなかなかの火入れで、非常に柔らかくジューシー。
ソースは確かにペッパーがよく効いている。
付け合せの野菜も大変うまい。
非常に満足である。
デザート盛合せにはピエモンテのチョコプリン、ボネも入っていて懐かしい。
彼女はカプチーノ、私はレモングラスのハーブティ。
コペルト@500円でお代は二人で16,880円。
ワインバーカスレの店主が強くここを勧めてくれたことだけのことはある。
ここは通う価値がある素晴らしいお店。
結構ゆったりした間合いで出てくるのでお酒を飲まない人はもてあますかもしれないが、
是非あなたもここの二人に身を委ねてみて!
9位
2回
2022/10訪問 2022/12/20
間にコロナ禍があり、
周年記念以来実に6年ぶりの訪問。
ホールサポートの年配女性と、
入って1週間の若者を従える
脇坂尚シェフが最前線に出て客をもてなす。
虎ノ門時代、
入口脇に
等身大の写真が飾られていた頃を思うと
今年還暦を迎え、更に客にグッと近づく。
18時スタートでネット予約したが、
4組8人がほぼ同時スタート。
ドリンク注文、
メニュー説明、
注文取り、
慌ただしい時間が流れる。
コロナ禍で客足は減り、
プーチンのお陰で
食材高騰、燃料費高騰、円安トリプルパンチ、
フランス料理店はその中での
マネージがどこも大変。
少し量が減り、
少し高くなったグラスビールで乾杯、
いい浸かり具合の黒オリーブを齧りながら、
料理を待つ間、
ここでの体験を思い出す。
12年8月初めて訪れた時、
虎ノ門のその古いビルの電気系統がイカレ、
店の1/3の電気が使えず、
トイレは4階まで古い階段をあがる。
その時対応してくれたのが、
今小淵沢駅前で
「ビストロバガブー」
https://tabelog.com/yamanashi/A1902/A190201/19009254/dtlrvwlst/B204382180/
を経営してる
柴田広海氏。
当時はワキサカのスーシェフ兼ソムリエ、
ニコリともせず、
もてなしてくれた。
この日も隣のテーブルに
まだこういうフレンチには慣れてない
若いカップルが来ていたが、
ワキサカが銀座に移ってから
若いカップルも
ちょくちょく見かけるようになった。
ある時、
この日同様、
見るからに慣れてない若いカップル、
柴田君が注文を取りに行き、
客の男性が、
いきなりチーズを注文した。
チーズはフレンチでは通常、
食後にカルバドスやマールなどの
食後酒と一緒に楽しむものである。
柴田氏がどう応対するのか、
耳をそばだてていたら、
いつもの真面目な顔を全く変えず、
若い男子の最初にチーズの注文
をそのまま受け取って、
それに続く料理の組立てをアドバイスしながら
応対していた。
柴田氏が独立してから、
彼のお店で話す機会があり、
その時の事を聞いてみた。
あの時は
フレンチの基本の流れを
レクチャーするのかと思った
と伝えると、
柴田氏は、
食べ方は人それぞれ流儀がありますし、
何より、
折角奮発して来たあの場で
彼に恥をかかせるわけにはいかないです。
水を入れると白濁する
食前酒パスティスのグラスに
白いディップ(セルヴェルドカニュ)、
ガーリックトーストに
マーマレードをのせていただく。
クリームチーズはクセが無く、
エシャロットで少し辛めのアクセント。
やや酸味のある少し軽めのシラーと一緒に。
瀬戸物の深皿に、
たっぷりのグリーンの中に、
鶏レバ、ハツ、ベーコン、
ニシンマリネ、キャロットラペ
温かいサラダを
スプーンとフォークで深くかき混ぜ取り分ける。
魚料理に
白のグラスをお願い。
イトヨリとムール貝
マルセイユ風だからトマトと煮込んである。
伊豆の鹿、
骨と香味野菜で煮出し胡椒を加え、
スグリジャムを使ったソースに横たわる。
和栗ペーストが添えられる。
メイン料理も
国産食材やポーションを少し小さくして工夫している。
食後にシナモンティとサヴァラン。
以前食べたサヴァランより
少しさっぱりした仕上がりだと感じたが、
脇坂シェフはレシピは変えてないとのこと。
こちらの感じ方が変わって来たか。
久々の銀座の夜を満喫した。
この日頼んだもの:
セルヴェル ド カニュ800円
サラディエ リヨネ1,600円
イトヨリとムール貝のマルセイユ風3,600円
ニホンジカのグラン・ヴヌール4,400円
クヴェール(席料)@500円x2
ハイネケン770円
テキーラフレーバー入デスペラードス770円
ジュリアン ピロン ド ロートル リーヴ赤ボトル7,000円
シュヴェルニーブラン1,200円
コトー・デュ・リヨネブラン1,500円
サヴァラン1,100円
シナモンティ@500円x2
合計24,740円
16年8月:
ワキサカ10周年記念企画3として、弟子3人と師匠のコラボ。
「バガブー」の柴田シェフ、「シャルキュ」の町筋シェフ、「サンフォコン」の千葉シェフが参加。
破格の値段のコースとそれに合わせたワインコース。
それぞれのシェフの特徴がきちんと出ていて、ワキサカファンとしては感無量のランチであった。
・シャルキュトリ盛り合わせ、パテカン by千葉、モルタデッラ by柴田、プレセ by町筋、サポデ by脇坂
・ブーダン・ノワール、サンジェルマン by町筋、エキゾチック by千葉、冷製フラン ソーテルヌのジュレ by脇坂
・オンブル・シュヴァリエのポシェ ザリガニのクネル ルーセットドサヴォワのソース by脇坂
・レモンとカルヴァドスのグラニテ
・仔羊のローストあさりのソース by千葉
・イチジクのタルトタタン仕立て
・小菓子とカフェ
15年5月:
スーシェフの柴田広海君が独立の為4月末で卒業。
http://goo.gl/8VGG0H
残念だが頑張ってね♪
アミューズはずっとオリーブだったが、サラミに変更。
サラダガストロノミック(2,300円)
燻製サラダ、鴨の生ハム・ホタテ・フォアグラ、クレソンにトリュフ。久々だが贅沢な味。
仏産ホワイトアスパラ オレンジ水のサバイヨン(@1,300円)
まだあったので迷わず頼む。太く立派。熱々でみずみずしく、酸味の効いたソースで。
ロニョンドコックのヴォロ・ヴァン(2,200円)
「雄鶏の腎臓と呼ばれているもの」パイケース詰め、焦がしバターでモンテしたマデラソース。
コラーゲンたっぷりのトサカも添えられる。腎臓らしき苦みを感じ、さすが!と思うも実はニワトリの精巣だった(笑)
乳飲み仔豚のポシェ 黒オリーブのソース(シェア後)(3,000円)
これはあらかじめシェアされて出てきた。パセリのソース。
本当に柔らかく滋味深い。
食前酒は生ビールとシェリー、ラングドックの赤ワインをいただき、仏版養命酒とマールでデザートをいただく。
お代は2人で23,700円♪
14年9月:
また随分間があいてしまった。
彼女はフレンチヴェルモット、私はハイネケンの生で乾杯。
この日はスーシェフのシバタ君は夏のバカンスで脇坂さん含め3人体制。
脇坂さんは髪型を変えイメチェンで若々しい。前髪の上にグラサンまで挿して、と思ったら後で別の店の元弟子に聞いたら老眼鏡だった(笑)
牛テールのアシ・パルマンティエとフォアグラのプレセ2,300円
トリップ アラモード カン1,800円
プロシェのクネル2,500円
シュークルート ガルニ2,400円
ワインはコート・ドゥ・ニュイ ビラージュ(7,000円)にしたが、酸味はありミネラル感はあるが果実味が足りず
この日はちょっと不満。
やはり料理は見事である。
牛テールのアシ・パルマンティエとフォアグラのプレセ
煮込んだ牛テールとジャガイモを合わせ、その間にフォアグラを入れたテリーヌ。
味付けは濃くはないのだがしっかり、おわかりになるだろうか。非常に繊細で上品な仕上がり。
テールの旨味がジャガイモにきちんと移り、ねっとりのフォアグラとのコラボが素晴らしい。
トリップ アラモード カン
牛の胃4種すべてを使った煮込み。
シードルとカルヴァドスで煮たという。トリッパといえばトマトソースで煮込むことが多いが、頼らない。
ニンニクにも頼らない。これも濃くはないのだがしっかり味、くせは全くない。
赤坂のコムアラメゾンのトリッパに匹敵。
プロシェのクネル
日本ではなかなか手に入らないパイクと言われるカワカマスをフランスから輸入してすり身に。
ザリガニクリームソースの海に泳いでいる。
目の前に置かれた瞬間、バターの甘い香り。すり身自体は淡白で上品な仕上がりで、ソースがコクがありながら優しい。
シュークルート ガルニ
発酵キャベツ、マンガリッツァ豚のバラ肉の塩漬け、自家製ソーセージの盛り合わせ。
もちろん塩気はあるのだが強すぎず、ザワークラウトも酢が強くない。
しっかりと優しさ、改めてその素晴らしさを感じなおした。
お代は18,300円、大満足でご馳走様!
13年11月:
行こう行こうと思ってずいぶん時間が経ってしまった。
・サボデ&キャロットラペ(豚の頭のソーセージとニンジンサラダ)800円
・エスカルゴ・カエルもも肉、ロックフォールチーズのココット2,400円
・ガトー・ド・フォア リ・ダニョのフリカセ添え(鶏レバーケーキ、仔羊胸腺を添えて)1,800円
・豚バラ肉のカルボナード(マンガリッツァ豚黒ビール煮込み)2,700円
水を入れると白く濁るパスティス(@600円)で乾杯。
まずはオリーブ漬け、ワインはマルサネ2010のボトル(6,500円)でお願い。
豚ソーセージとニンジンサラダが届く。
ソーセージは見るからに脂が多いがビネガーのせいもありさっぱりした味わい。ニンジンは特有の臭みは無く酸味少な目。
スーシェフに聞くと、ニンジンを千切りにはしないそぎ切りにするのが味のポイントだと言う。
メニューにはエスカルゴ・ザリガニのオーブン焼きとなっているが、今ザリガニを手に入れるのが難しく、蛙のもも肉に変更。
ニンニクパセリバターでオーブン焼きということだが、しょっぱさがなくさっぱりした仕上がりである。カエルもエスカルゴもあっさり。
ソースに旨味が凝縮され、思わずパンを浸して食べる。
スーシェフによるとエスカルゴバターを乳化させるのがポイントだとか。
鶏レバーのケーキ、非常にきめ細かく上品な味わいで、生臭さは一切ない。付け合せの胸腺はきちんとした歯ごたえを残している。トマトソースにコクがあり、こちらもパンを浸す。
豚バラ煮込み、キャベツが添えられ、サワークリームがのる。
もちろんトロトロの仕上がりで、甘めのソースが発酵した生クリームといいコラボ。
やはり、お見事な仕上がりである。
デザートにラムレーズンの効いたサヴァラン、ピスタチオアイスが添えられたチョコがしっかりのノワゼッティーヌ。
苦めのコーヒーによく合う。
お代は二人で20,100円。
またまた大満足、ご馳走様!
13年1月:
虎ノ門でオヤヂのビストロとして名を馳せていたサラマンジェが銀座7丁目に移転。
あの年季の入った崩れそうなビルからいきなり銀座である。
虎ノ門のレビュー
http://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13024884/dtlrvwlst/4390275/
外堀通りの一本北側の新しく建ったビルの地下である。
我々が行った時点ではテナントはまだこのサラマンジェだけであった。
前のように階段ではなく、立派なエレベータで降りる。
降りると、すぐにお店。
ギンガムチェックのテーブルクロスの上に白いクロス。
床もギンガムチェック。
壁には絵が飾られ、テーブル席がメイン。カウンターは3席に減った。
入って左手の二人テーブル席に。相変わらずBGMはなし。
虎ノ門時代のスーシェフの出迎え。スタッフも増えて全部で5人。
座ってすぐにハイネケン(600円)を注文。本当は近所のロックフィッシュでハイボールで口を湿らせて来ようと思ったが、銀座三越で手間取ったのであきらめ、急いで直行。それで喉が渇いていた。
スーシェフがアミューズのオリーブを持ってきて、今日のスペシャリテを説明してくれる。
まだまだサラマンジェ初心者なので色々楽しみたい。
これまでに頼んだのは
・サラディエ・リヨネ
・サラダガストロノミック
・ブーダンノワール
・セップ茸とトリュフのリゾット
・ジロール茸とヤリイカのソテー・
・日本ジカのグランヴヌール
・バヴェットのソテー エシャロットソース
ということで
・牡蠣の5分間スモーク トマト水のジュレ500円x2x2
・パテアンクルート(パテのパイ包み)1,800円
・グラ ドゥーブル リヨネーズ(トリッパのソテー リヨン風)1,800円
・ブフ・ブルギニョン(牛ほほ肉赤ワイン煮)2,800円
を注文。
赤ワインはスーシェフに相談したら、以前に頼んだ銘柄をきちんと覚えていて
コトーブルギニョン ルージュ5,500円を勧められる。
アミューズのオリーブが以前より味が優しく実も柔らかくなっているのでスーシェフに聞くと
昔の作り方に戻したんです、とのこと。こちらのほうが私は好み。
牡蠣が殻ごと粗い岩塩の上にのせられて出てきた。
スモークしてその味が凝縮された感じになり、その濃厚な味にトマトのジュレがさっぱりまとわりつく。
つけあわせのクレソンの爽やかさがまたいい。小さなスプーンですくって口に運ぶ。
赤ワイン、コトーブルギニョンが注がれる。
ほんの少しタンニンを感じながらの果実味、少し若い感じでやや軽すぎたか。
立派なパテ・アンクルートが届く。
パテのパイ包みだが、パイ生地の主張は少なく、パテの凄い存在感。
さぁ食ってみろと挑戦的な雰囲気をかもしだしている。
ナイフとフォークを持ったら、随分重い。
移転を機にカトラリーをライヨール(ラギオール)の重厚なものに入れ替えたようである。
さて、パテにナイフを入れ、ひとかけらを口に入れる。
内臓が得意なだけあり、予想通り、レバーと脂を目一杯感じる素晴らしい出来。
とってもねっとりしているのだが、脂が冷えて固まるようなことはなく、しつこくない仕上がりになっているのが不思議。
ハーブは強くなく、肉、レバー、脂をしっかり楽しめというシェフの笑顔が脳裏に浮かぶ。
グラ ドゥーブル リヨネーズのオーブンから出たばかり、熱々の皿が届く。
トリッパソテー、リヨン風というもの。
ハチノスが本当に柔らかく仕上げられ、イモとの相性も抜群。
ソースは酸味があり、もちろんパンにつけて味わう。
ワインボトルが空いたのでグラスをお願い。
ボーヌ デュ シャトープルミエクリュ(グラス1,500円)
果実味が強く、こちらのほうが断然美味い。
赤葡萄酒の海の真ん中にこんもり小島、ブフ・ブルギニョンが取り分けられてでてきた。
牛ほほ肉の赤ワイン煮である。
ナイフいらずのトロトロの仕上がり。
見た目の濃さとは違い、あっさりした仕上がりのお肉、ソースも酸味は強くない。
スタッフは増え、シェフを入れて5人体制。
スーシェフも自分のやりたいことに専念できるようになったようで笑顔も自然。
19,700円払ってご馳走様!
これから銀座マダムが大挙するんだろうなぁ。
10位
5回
2022/03訪問 2022/04/29
初めてお伺いしたのが10年11月のこと。
もうかれこれ12年のお付き合いか\(◎o◎)/!
赤が好きな吉澤美智子シェフ。
店の内装は赤が基調。
紙ナプキンも赤、
冷蔵庫も赤のストライプ。
そして店の真ん前のポストまで赤いw
マンボウにありがたく。
「田舎風テリーヌ」(700円)
安定の間違いないクセのない味。
「塩ダラとじゃが芋のグラタン」(800円)
タラの旨みを十分に引き出した逸品。
「ゴロゴロ野菜と海老の温野菜サラダ」(1,500円)
最近いい生産者と出会ったようで、
野菜が充実!
「フライド手羽先2本」(550円)
浅草出身のシェフのお江戸のしっかりした味付け。
今日もありがとう♪
前回この店でいただいたのは、
一回目の緊急事態宣言が終わった後。
今思えば貴重な期間で、
お店でお酒もいただけた。
それ以降、
お店ではお酒が吞めなくなり、
特にイタリアン、フレンチは
私にはお酒ありきの料理なので、
馴染みの店でいただくことも
本当にご無沙汰となってしまった。
ここオーペシェグルマンも
今回の緊急事態宣言は基本休業とし、
告知した週末だけ持ち帰りの案内。
前日に公式LINE、インスタで告知、
電話かLINEで予約。
お願いしたのは
大阪湾イワシのマリネ コリアンダー風味680円
鶏白レバーの濃厚テリーヌ&イチヂクの赤ワイン煮650円
茄子の揚げ浸し650円
北軽井沢直送葉野菜MIX650円
仔羊と野菜のトマト煮込み&クスクス1,950円
どて煮950円
仏産鴨もも肉のコンフィ1,600円
車で出かけ、
シンボルの赤いポストの前に横付け。
PayPayでお支払いし、
大事に持ち帰って
早速発泡酒やワインでいただく。
白レバーテリーヌ自体は甘みを排除した仕上げで、
添えられたイチジク煮を削って一緒に食べるとご機嫌。
イワシのマリネは
持ち帰りで時間を置くことを考慮してか、
酸味強めの仕上がり。
葉野菜は瑞々しさが保たれ、
苦みもなく美味しい。
ナスの揚げ浸し、
和食を出してきた。
大根おろしをいっぱいのっけて
ガブリ!
揚げる時に何か加えたか
ほのかに洋の香り、
甘さ控えめ、
表面に細かく包丁を入れてるので
スープがよく染みている。
クスクスにはバターがのっかり、
それをレンチンしてから
湯煎した仔羊のトマト煮を注ぐ。
仔羊は臭みなく柔らかい。
ズッキーニ、ニンジン、パプリカにはしっかり歯応えが残る。
付いてきたハリッサを少し足すと味変。
どて煮、
フレンチ風かと思いきや
赤味噌、砂糖たっぷりの
和風の仕上がり。
このタレは
ゆで卵煮込むのにまた使えそう。
鴨もも肉のコンフィ、
これはもう間違いない味、
骨までしゃぶって美味しくいただく。
吉澤美智子シェフ、
ありがとう、そして頑張って♪
久しぶりに訪れる。
ここもコロナ対応で自粛営業を続けている。
6月に入ってから、テイクアウトに加え、
席数を減らしてのイートイン営業も始めた。
吉澤美智子シェフが出迎え、
この心身ともにハードな数ヶ月で
痩せこけたのではと心配したが、
むしろ以前より少しふっくらとして健康的な雰囲気。
短大以来のバディ、橋本嬢が栄養士の勉強のため、
ここを卒業、
このコロナ禍から一人オペになった。
以前はシェフは調理で忙しいので、
専ら橋本嬢が我々の話し相手だったが、
こうやって改めて話していると
結構気さくだという事が分かる。
相変わらず、好きな赤で統一した店内、
店の目の前にある目印のポストまで赤いw
例によって、
先にビールを頼んで呑みながら、
メニューを検討。
メインを豚肩ロースにし、
イワシとブランダードに。
で、最初は白をグラス、
その後、赤のボトルという構成。
シェフひとりオペなので、
まとめてお願いする。
この日は我々二人と
後から飛び込みで来たおじさん二人、
その後の客は予約で一杯だと断っていた。
シェフ自身、
コロナに真面目に怯えての間引き営業。
今回テイクアウトのみで2ヶ月回したことで
いい事もあったそうだ。
こういうビストロには敷居が高くて足が向かない人たちが、
テイクアウトで買いに来てくれ、
味を気に入り、
イートインを始めたら、ちゃんと食べに来てくれたそうだ。
イワシのマリネ、
キャロットラペのシャキッと感、ほのかなパクチー風味が、
このイワシの旨みを惹き立てる。
ここの定番の白のグラス、
果実味もほのかでドライ。
ブランダードは、
鱈の旨みがたっぷり滲み出ている。
白と赤両方で合わせる。
カオールはボディもあり、
土臭さも感じ、期待通り。
豚肩ロースは
バルサミコ酢、トマトなラタトゥイユ、パイナップルチャツネ
で少しずつ味変を愉しめる。
スッと歯が入る柔らかさで美味い。
恐怖感、孤独感にさいなまれ、
マスクの奥で涙した日々を乗り越え、
前よりずっと明るい吉澤シェフの笑顔。
10周年記念という事で、
浅草出身らしい粋な手拭いをいただいてご馳走さん。
そういや我々もオープンした年から来てたんだな。
「イワシのマリネ コリアンダー風味」(1,000円)
「塩ダラとじゃが芋のグラタン(ブランダード)」(900円)
「豚肩ロースのロースト バルサミコソース パイナップルのチャツネ添え」(2,900円)
「エビス小瓶」(@700円)
「ヴァルヴィニエール白グラス」(@800円)
「カオール赤ボトル」(5,800円)
小計13,600円
消費税1,360円
合計14,960円
シェフの吉澤さんとホールの橋本さん、
女子二人で回すカジュアルなビストロ。
シェフは赤が好き、
店内は冷蔵庫、箪笥が赤く、窓にも赤いフィルム、
なんだよ!窓の外のポストまで赤いヨ!(笑)
いつもの入ってすぐの角のカウンター席。
ビールを飲みながら本日のメニューを組み立てる。
・イワシのマリネ、コリアンダー風味クスクスサラダ添え(1,100円+税)
・塩ダラとジャガイモのグラタン(900円+税)
・ホワイトアスパラガスのソテー(1,200円+税)
・シュークルート(2,600円+税)
まぁ合わせるワインは普通は白からだろうが、
ウチは赤のボトルでお願い。
橋本さんは今日の注文なら軽い感じでピノがいいとのこと。
軽過ぎない方がいいと云うと
ブルゴーニュのピノから
「トゥーロウ・ジュイヨ メルキュレイ ルージュ ヴィエイユ・ヴィーニュ」(6,200円+税)
を選んでくれた。
ピノノワールなのにタンニンを感じ、
やや甘酸っぱい雰囲気。
ピノの新たな味わいを知り橋本さんに感謝。
イワシはパクチーに加えクミンの風味、
クスクスがパプリカのシャキシャキで美味しい。
タラとジャガイモは安心盤石の味、旨みたっぷり。
季節のホワイトアスパラ少し細めだがジューシー、
黄身と混ぜると旨みが増す。
シュークルートは豚すね肉、ベーコン、ソーセージ、
じゃが芋の上に酢キャベツ、やや塩が強めで酒が進む。
食後にマールをいただきながら
セルベル・ド・カニュ(750円+税)を注文。
リヨンで「絹職人の脳みそ」と呼ばれる
生チーズをニンニク、ビネガーと和えたディップのこと。
実は吉澤シェフの大好物らしい。
アミューズでも食後でもどちらでも食べられる一品。
この日もここが初めてのお客さんが何組も。
お代は2人で19,818円、ご馳走さん♪
16年7月:
日曜限定ランチに予約して訪れる。
駅からは離れてるのにみなさんよくご存じ、夜とは違い子供連れのお客も何組かいて満員の盛況。
炎天下の中やって来て取るものもとりあえず生ビール(700円+税)で乾杯し、メニューを検討。
ランチはカレー(900円+税)、サラダランチ、鶏もも肉のコンフィーの3種、それに前菜が1品@300円から。
じっくりいただくことにしてイランシー ピノノワール(6,000円+税)を注文。
お昼と云うことで軽めの赤にする。
人参のムース フルーツトマト コンソメジュレ添え300円+税
あぁ、やっぱりこのムースは美味いよ、とっても濃厚な仕上がりに思わずほほが緩む。
イワシのマリネ300円+税
夏らしく、甘みより酸味を前面に出したマリネ、臭みは全くなくイワシはとっても柔らかい。
千葉地ハマグリのニラバターオーブン焼き@400円+税
大きなハマグリ♪これもここの定番料理のひとつ、ハマグリの旨みとバターのハーモニー。
サラダランチ1,300円+税
ワンプレートにサラダ、クスクス、キッシュ、ビーツ、酢玉ネギなど少しずつたくさん。
美桜鶏もも肉のコンフィー サラダ仕立て1,600円+税
骨離れのいい鶏のコンフィ、サラダ、キッシュ、酢玉ネギなど、こちらも酒のつまみにピッタリ。
いずれも南瓜スープとパンがつく。
お代は2人で14,040円
あぁ幸せ♪
15年12月:
随分間が空いた。
リヨン風サラダ
クネル
蝦夷鹿とフォアグラのパイ包み焼
これを仕入れたばかりのシラーで楽しく。
クネルはよくある硬いはんぺん状態にまではいかずふんわりした仕上がり。
パイ包みも磐石の味。
後から徐々に華開くシラーにぴったり。
二人に国領の名店「ドンブラボー」を紹介してご馳走様!
そうそう日曜限定でランチを始めたそうだ。夜難しい人は是非どうぞ!
14年10月:
随分フレンチの経験値を積んだが、やはりここは旨い!!!
例によって生ビールを飲みながらメニューを組み立てる。
初心に戻って人参のムース、雲丹コンソメジュレ添え500円と仔羊と野菜の煮込みクスクス添え2,100円を中心に。
シャルドネのグラスワインをもらう。
イワシのマリネも臭みなくいい酢加減で素晴らしい、ハマグリもジューシー。
仔羊の煮込み料理に合わせて
シラー90%グルナッシュ10%の
ラングドック シャトークープローズ 2010キュヴェオリエンス6,500円を勧めてくれる。
最初、ミネラル感を感じるがだんだんと花が開いて果実実が現れる。
相変わらず料理もワインもお見事である!
デザートに食後酒にで一人8千円弱はお得。
14年2月:
行こう行こうと思ってるうちに平気で半年が経つ。
相変わらず人気、また二人体制に戻っていた。
例によって生ビール(700円)を頼んでナッツをつまみながらメニューを検討。
・帆立とフルーツトマトのサラダ仕立て エストラゴン風味(1,000円)
・千葉 地ハマグリのハーブバター オーブン焼き(1,200円)
・ズワイガニのミニクリームコロッケ2ケ(700円)
・山形平田牧場三元豚肩ロースのロースト(2,500円)
ワインはお勧めのシラー100%のクロゼ エルミタージュ2011(7,200円)をボトルでお願い。
電話が何度もかかり、フリーの客もドアを開けるが、満席でお断り。
大したものである。
今日は野菜の生産者さんも来ていてカウンターで楽しく食事している。
ホタテとフルーツトマトはドレッシングがあっさりしてとてもいい、たっぷりの野菜そのものの旨味がうまく引き出されている。
ゴマもおいしく塩加減もばっちり。
ハマグリは熱々、ジューシー、旨味いっぱいで塩梅も素晴らしい。
クリームコロッケはカニの甘みがよく出たコロッケにピリ辛トマトソースがいい相性。
ワインは飲むにつれ果実味があふれて美味しい。
いいワインを出してくれた。
メインの豚肩ロースのロースト、パイナップルチャツネが添えられる。
まずは何もつけずにいただく。これは素晴らしい。
とってもジューシーで柔らかく、いい脂。
最近とあるワインバーで同じ素材を熟成後低温調理したローストをいただいたが、それよりも一枚も二枚も上の旨さである。
パイナップルチャツネをつけるとその甘みでまた味は激変♪
素晴らしい腕である。
食後酒とデザートをいただいてお代は2人で16,600円。
食事スペースは狭くカジュアルなのだが、ここの料理は飛びきり、是非予約をして来られたし。
そうそう、初めて来た時は人参のムース、雲丹コンソメジュレ添えが絶品だから、忘れないで頼んでね♪
13年8月:
いつの間にか半年、その間オーペシェは3周年。
赤が大好きな吉澤シェフ。
だから内装は赤が基調。冷蔵庫も赤のストライプ。そして店の外を見ると店のまん前にあるポストまでなんと赤い。
今日もお客は女性中心。関西弁の若い女性の大声で居酒屋状態(笑)
いつものように生ビール(@700円)で乾杯し、メニューを決める。
あてにしていた「茄子のペースト」は今日は無し。あえて人参ムースは今日はやめておく。
鴨のリエット(900円)
脂は少なめで味つけもあっさり目でこれは美味い。パンがどんどん無くなる。
小イワシのソテー(900円)
少し濃いめのケッパーとエシャロットのソース、遠くで苦みを感じながら、このイワシによく合う。
足の早いイワシ、食べる先から臭みが出ることが多いが、全く生臭さが出てこないのは素晴らしい。
付け合せのインゲンがシャキシャキでさっぱり、なかなかよい。
シェーブールチーズのサラダ(1,600円)
大量の野菜の上にスライスしたバゲットに温められたシェーブールがのせられている。
レタス、赤オクラ、インゲン、ジャガイモ、カブ、ヤングコーンなどがほんの少しクセのある山羊のチーズが野菜とぴったり。
シュークルート(2,200円)
豚すね肉、ベーコン、ソーセージ、酢キャベツを白ワインで煮込んだアルザス地方の郷土料理。
全体的に少し塩気が強いが、黒いすね肉はよく煮込まれてホロホロ、ソーセージ、ベーコンも簡単にちぎれる。
ティエリー・リショー イランシー2010 ブルゴーニュピノ(ボトル6,500円)
果実味だけでなく酸味も結構あり、少し複雑な味だが美味しい。
シャトーベルナトー サンテミリオングランクリュ ボルドーメルロー(@1,400円)
メインの手前でなくなったので赤のグラス、メルロー80%カベルネフラン20%のボルドー。
結構果実味がある。
カルバドス、マーレでガトーショコラ自家製オレンジピール添え(700円)をいただきご馳走様。
お代は19,500円で大満足。
13年2月:
今年の冬は本当に寒い。
笹塚の駅から北風に吹き飛ばされそうになりながらテクテク歩く。
店までの道のりには華やかなお店などなく街灯も暗いので余計に寒さがつのる。
目印の赤いポストが見えてきてほっとする。
今日は赤い軽の郵便収集車も止まっている。
ドアを開けるとそこは天国。
マンマが煮込んだスープの鍋をストーブの上に置いて待っているようなそんな暖かさ。
最近は人気で予約が取りづらくなってきた。
今日もなんとかカウンター席を確保できたが、6時半指定。調理の平準化というやつである。
今日はバイトの女性はおらず、ツートップ。BGMはいつものフランス歌謡。
例によって、エビスの生(700円)を頼んで飲みながら家内とメニューを覗き込む。
このところ行く先のフレンチに人参ムース、うにコンソメジュレ添えがあると頼んで比較したくなる。
ルカンケ、ヒロミチでいただいたが、ここに戻ってやはり味の確認。
前菜は
その人参ムースに加え、この日のお勧め、白子を見つけ、もう一品はと、意外にもここのパテカンを食べてなかったことに気づき、
・人参のムース、雲丹コンソメジュレ添え700円x2
・田舎風テリーヌ750円
・白子のムニエル、白菜のクリーム煮添え春菊ソース1,200円
メインは
仔羊のトマト煮込み、仔牛ヒレローストとせめぎ合うがこの日のお勧め牛ほほに決定。
・牛ほほ肉の赤ワイン煮込み、カボチャピュレ添え2,400円
赤ワインボトルはブルゴーニュのピノ数種類の中から相談して
リュリー・プルミエ・クリュ“プレオー”・ルージュ2007年6,200円
さっそく人参ムースが届く。
楽しみ楽しみ、さぁひと口!
甘い人参と味の濃いウニにコンソメがほどよく混ざり合い、うまい!!!
ガツンと来る!
やっぱりここの人参ムースが一番である。
目の前の吉澤シェフにその旨伝えると、とってもいい人参を使ってるんですよと謙遜してみせたが、やはりただものではない。
ワインが抜栓される。果実臭をしっかり感じ、口にするとまず酸味がきてその後果実味が広がる。なかなかよい。
自家製ライ麦パン300円を出してもらうとすぐ田舎風テリーヌが届く。
これも今日の楽しみのひとつ。
まずは粒マスタードをつけずにそのまま口に運ぶ。
レバーは少なめだが身の詰まったしっかりした味。
野性味あふれ、塩もきつくない。
後から鼻腔にハーブの香りが追いかけてくる。たいした腕である。
つけあわせのピクルスの優しい漬かり具合がまた良い。
パテカンの余韻に浸る暇もなく、次の皿、熱々の白子ムニエルが届く。
白菜クリームの海に浮かぶ白子は熱々で味も濃厚。
ピューレ状の春菊には苦み、えぐみが一切なく、その青々しい香りがいい。
あくまで白子が主役で甘い白菜とすっきり春菊がいいハーモニー。
この皿は今日食べさせたかった一品だというだけのことはある。
店は混んで来て満杯。
もうこちらとゆっくり話す暇はない。
今日は出てくるペースが早い。
牛ほほ煮込みが出てきた。ワインの方は空気に触れて、酸味より果実味が随分増えていい感じ。
牛ほほはいい煮込み具合でしつこくなくずっと食べ続けられるという感じ。
今日の赤ワインソースは酸味が少ない。個人的には牛ほほにはしっかり酸味の効いたソースの方が好きだ。
つけあわせの野菜もうまい。あらためてここは野菜もおいしいことに気付かされる。
食後にブランデーである、イタリアでは、グラッパ、フランスではオー・ド・ヴィー・ド・マール(略してマール)、を頼むことにする。
家内はゲヴェルツトラミネール(1,000円)私はリースリング(1,000円)
ガトーショコラ自家製オレンジピール添え(700円)も一緒に頼む。
マールはどちらもほとんど色はついていない。ゲヴェルツトラミネールは少し重めで甘みをリースリングは揮発性も高くガツンととんがっている。
チョコケーキは甘過ぎず軽く食後酒によく合う。
人気が増えたためかカウンター席も隣との距離が近くなって少し窮屈感がある。
空いてるときはカウンターでシェフと話し、混んでる時はテーブル席がお勧め。
お代は16,350円
身も心も温かくなって外に出ると北風も止んでいた。
ご馳走様!
12年8月:
またこの店にもどるまでの7ヶ月間、いくつものフレンチを回ったが、やはりここ吉澤シェフの塩加減、つまり塩梅が私には最高である。
関東の人には少し塩が弱いのでは、と思わせる加減なのかもしれないが、京料理に通じるような絶妙の加減だと思う。
でもシェフは浅草出身である。
シェフの動きが見える席に座りたいと思い、入ってすぐのカウンター角席を予約。
まずはヱビスの生700円とお通しのナッツ@200円をもらってメニューを見る。
事前にHPで調べてきたのだが迷う(笑)
色々楽しみたいので今日は人参のムース、ウニ・コンソメジュレ添えはパス。先日ルカンケで人参の代わりにカリフラワーで楽しんだばかりだし(笑)
最近お店は野菜に随分凝っているということで夏野菜が美味しいこの時期、楽しみたい。
[前菜]
・ラタトゥイユ ポーチドエッグ添え(温製)850円
・塩ダラとジャガイモのグラタン800円
[サラダ]
・生ハムと具沢山野菜サラダ1,600円
[メイン]
・フォアグラの入った鴨胸肉のロースト カシスとグリーンペッパーソース2,400円
[白グラスワイン]
・モワッスネ・ボナール オークセイ・デュレス白 レ・フォス 2008 グラス1,000円
[赤ボトルワイン]
・コート・ド・ボーヌ ルクロデトプピゾ 2009 シャンタン・レスキュール 6,000円
でお願いした。
自家製ライ麦パン300円と一緒に白のグラスワイン、ブルゴーニュのシャルドネ。
シャルドネのすっきりした果実味だけでなく蜂蜜のような甘み、まろみを感じる。
ラタトゥイユは本日は温製のみ。
ポーチドエッグを崩し、ズッキーニ、セロリ、ナス、パプリカ、トマト、タマネギなど新鮮な野菜にからめる。
油、塩は控えめであっさりさっぱり。これを置いておくといい具合の冷製ラタトゥイユに変身するのだろう。
次は冷製になったものを試してみたい。
鱈と馬鈴薯のグラタン。
ポルトガル料理にバカリャウという干し鱈がある。
北海道の棒鱈と同系統だと思うが、旨味と同時に塩気もある。
ここのシェフによりフレンチではどのようにアレンジされるのか楽しみな一品。
熱々の小さなグラタンが陶器の器に入って届く。
ひと口、この店にしては強めの塩気だが、他の店よりは控えめ。鱈と馬鈴薯の2つの甘みと旨味が口いっぱいに広がる。
ふたくち目、舌が慣れ、今度は非常に優しい味わいである、絶妙と言う言葉がぴったり。
塩ダラとジャガイモのグラタンもこの店のスペシャリテのひとつと言える。
生ハム野菜サラダが届く。
オクラ、ブロッコリー、スナップエンドウ、インゲン、レタス、ナス、プチトマト、グリーントマト、アスパラ、ムラサキキャベツ、カリフラワー、ヤングコーン、パプリカ、キュウリ、ナッツ
確かに具沢山、振りたくなるチーズは振られていない。塩加減は生ハムに任せている。
オリーブオイルが非常にいいオイルで、新鮮な具沢山の野菜そのものをよく生かしている。
野菜によって生のもの少し茹でたもの、野菜によって茹で時間が違うわけだから実に手間をかけたサラダである。
大地の水分をふんだんにいただいたという感じ。
赤ワインはブルゴーニュのピノノワール100%、いくつか置いているが、シェフとホールミストレスが一番好きな自然派ワインだとか。
作り手が先日来日した時も会いに行ったとか。
ひと口目はかなり果実味が強いのがよくわかるが、飲み進むと後から酸味とミネラルっぽい苦みが少し追いかけてくる。いいワインである。
メインのフォアグラ入りの鴨胸肉のローストが届く。
こちらも付け合せの野菜はエゴマなど豊富に使われている。
フォアグラのとろとろ、鴨の脂身の柔らかさ、胸肉の赤身の歯ごたえ。
美味しいが、ハモるところまではいっていないのは少し残念。
乗せられて、バニラアイスをのせた温かいアップルパイ750円をお願いした。
薄いパイ生地の上にミルフィーユのようにスライスされたリンゴ、てっぺんにはバニラアイス。
リンゴそのものの味を生かしたさっぱりデザート。
お代は二人で16,500円。
美味しかった、ご馳走様!
12年1月:
なんと人参のムース、ウニ・コンソメジュレ添えがグランドメニュー化!
・大山地鶏とモリーユ茸の冷製パテ
非常にさっぱりとして付け合せの野菜ピクルスもさわやか。
・鶏の赤ワイン煮ミニコロッケ
熱々の球体のミニコロッケ、そのままで美味しくいただく。
・リヨン風サラダ
やはり卵好きにはこれ、ベーコン・クルトン・ポーチドエッグのサラダ。野菜が本当においしい!
・生ハムで包んだ仔牛ヒレのロースト
来る途中、笹塚の駅でかぐわしい焼肉の臭いがしたので牛肉モードでこれを頼む。
肉肉しく、付け合せの野菜がまた旨い、粒マスタードソースもイケてる。
食前酒にヱビス生
ワインはブルゴーニュピノノワール、やはり果実味が強く軽めである。
食後酒にアブサンティーンのトニック割とマール(葡萄の搾りかすの蒸留酒)
あぁ美味しかった!
味もサービスも相変わらず冴えている。
黙っていてもサプリを飲むため氷なしの水がさっと出される。
ますます進化していってほしい。
ご馳走様!
11年9月:
新宿に買い物に出て夕方、晩御飯はと考えたら、この店が頭に浮かんだ。
ミシュランの東京の素敵な小さなフレンチに取り上げられたようである。
6月から女性スタッフが一人加わり、ツートップから女子三人体制に。
なでしこジャパンに例えれば、澤、宮間に加え川澄が加わったという感じか。
シェフは赤色が好きである。店内に入ればそれを実感できる。でも入る前にも確認できる。
お店を目指す目印はやっぱり赤いポストなのである。
女性を中心に随分お客さんも増えた。でも最近はやりのワインバーとは違い、お安いわけではない。
実力派のフレンチ、飲み物込みで一人6千円くらいが目安か。
ホールミストレスはきっちり我々の事を覚えていた。プロフェッショナルである。
ヱビスの生(中700円、小550円)を頼みながらメニューブックを繰る。
・人参のムース、ウニ・コンソメジュレ添え700円
ふんだんなウニ、カボチャのような甘い味のニンジン、コンソメの塩気がいいアクセント。感動の一品。
あれば、必ず頼むべき。
・鶏白レバーの濃厚テリーヌ750円
メニューに書いてある通り濃厚である。脂と旨味をパンに塗りたくり、赤ワインと共に流し込む幸せ。
・白イカのオレンジ煮込みセート風850円
子供のヤリイカをそのワタ、トマト、オレンジで煮込んである。身はフワフワで柔らかく、ソースは滋味深い。
ソースはパンですべて拭い取る喜び。
・ハマグリのハーブバターオーブン焼き1,000円
エスカルゴ風ソースのハマグリと考えると分かりやすい。塩加減が絶妙。
こういう料理は塩気が強くなりすぎるところ、強すぎず弱すぎず完璧な塩梅。
・シャラン産鴨もも肉のコンフィ2,200円
鴨はこれから季節になっていくのだろうが、さすがコンフィだけあっていい保存でこちらも素晴らしい出来栄え。
多くの滋味深い野菜とと共に頂くがこちらの塩加減も素晴らしい。
この日のワインは赤のロナン’09年 5,000円、ボルドーのメルロー種。果実味を結構感じながらも、それなりの重みがあり、おいしいワインであった。
10年11月:
笹塚と幡ヶ谷の中間。
この辺をよく知っている人にはセラドンの道を挟んで(道といっても甲州街道なんで随分道幅があるが)向こう側ということになる。
女性シェフと女性ホールサービスの二人でまわしている。
最初は話しかけても大丈夫かと心配したが、話し出せば二人とも気さくでとっても楽しい。
赤が好きなシェフ。だから内装は赤が基調。紙ナプキンも赤、冷蔵庫も赤のストライプ。そして店の外を見ると店のまん前にあるポストまで赤い。
BGMにはフランス歌謡が流れている。
カウンター席に座り、まずは生ビール。
とるものもとりあえず、前菜盛り合わせを注文し、ゆっくりメニューを見ることにする。
ジャイアントコーンとアンチョビのパイがつきだしで出てくる。
かわいく盛られた前菜盛り合わせが届く。テリーヌ、パテ、トリッパ、ムール貝オーブン焼き、野菜ピクルス。
パンに塗りたくてライ麦パンを頼むと熱々でハーブオイルと共に出てきた。
前菜はいずれも塩気が少なく素材の旨味が生かされている。
量が多いと聞いていたが恐れるほどではない。
そこでもう一品、前菜のパートブリックで包んだ海老のフリットを頼む。
海老のプリプリ春巻である。ターメリックソースがついてくる。
ナイフとフォークだけでなく、箸も置いてあるのはありがたい。
箸で海老をつまむ。
何もつけなくてもおいしい。ほんの少しエスニックな味付け。ターメリックソースをつけるといよいよエスニックに変化。
このソース、パンにつけてもおいしい。
メインは仔羊と野菜のトマト煮込み&クスクス。
シェフが煮込み料理が得意だそうだから、初回はこの料理を頼むことにする。
羊は臭みが全くなく、牛肉と言われてもわからない。
野菜もたくさん入っている。クスクスに煮込みスープがしみ込んで滋味豊か。
今度はバケットを頼む。こちらも熱々でハーブオイルがついてくる。
ちぎって煮込みソースをつけて食べる。
どのプレートも優しい味である。
なんだかほっとする味。これからこの店に通うことになりそうである。
タジン鍋がたくさん置いてあるが、これはあくまでインテリアだとか。
また、よくみるとカエルの置物やカエルの絵の皿がいくつもある。シェフの趣味だそうだ。
たまたま発見した白金台の和食割烹「料理屋壱」、その主人の見事な料理センスに感動。
今年もフレンチ、イタリアンが多くベスト10入りする中、
吉祥寺の鉄板焼き「じゅん粋」、目黒の釜炊きバル「酒嚢飯袋(しゅのうはんたい)」の若き主人達の元気さに大感動した。