まめぞうさんのマイ★ベストレストラン 2015

レビュアーのカバー画像

まめぞうのレストランガイド

メッセージを送る

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

神田にできた浙江料理、高格は秀逸!日本人の口にも合う自然な塩味系中華。
ドンブラボーは都心から少し離れたハンデの中、深い味わいと素晴らしい火入れ♪
まじめな台湾中華天天厨房も素晴らしい。
波田野のオヤジさんの鶏料理にたいする愛情は凄かった。
カジュアルなビストロアベスは普段使いをしていきたい。
昨年からの安定のお店たち、まさに今年の漢字「安」である。

マイ★ベストレストラン

1位

中華ダイニング高格 (神田、岩本町、新日本橋 / 中華料理、担々麺、餃子)

1回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.1 ]
  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.1 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 ¥3,000~¥3,999

2016/05訪問 2016/06/07

神田:日本人にピッタリ合う、薄塩味の浙江料理、是非食べてみて♪

16年5月:
ここに来たかったけど満員で入れなかったという女性のために2ヶ月前から企画。
6人のオフ会、メニューも事前に入念に打ち合わせ♪

高菜とそら豆の和え物
クラゲの和え物
酔払い鶏
揚げカボチャの卵黄包み
マコモダケと豚肉の炒め
アスパラニンニク風味炒め
牛肉の黒コショウ風味炒め
トマトと卵のスープ
焼き餃子
シューマイ
春巻き
ハタと高菜の煮込み
豚肉と高菜のラーメン
桂花団子
そしてもちろんお酒多数!

6人で代金36,100円
林鵬峰さん大感謝♪

なんとこの日が高格閉店の日というサプライズ!
またどこかでよろしくお願いします。

16年2月:
4人でお昼に訪れ、あらかじめ夜メニューでお願い。
事前の林さんの提案に従って注文。
考麩の煮物(580円)
筍の醤油煮(580円)
酔払い鶏(780円)
コラーゲンの冷菜(780円)
スズキの高菜炒め(1,280円)
特製角煮の蒸し物(980円)
帆立と春雨の蒸し物(380円x4)
焼き餃子(480円)
高菜と豚肉のスープトック(880円)
寧波団子(680円)

スープトックのスライスされた餅は本場の物は手に入らず、それより柔らかいが近い韓国の物を使用しているということ。
丁度春節に使うおめでたい料理だという。高菜と細切り豚肉の入った塩味スープ、十分お腹が膨れる。

シェフが開発したという焼き餃子、皮も旨く餡は滋味深い。
初めての他の3人の評判は上々、紹興酒ボトル、青島ビール等々飲んで食って14,300円はお安かった♪

15年11月:
中華料理の大家、みにたろうさんからのお誘いで、4人で食事会。
15年9月オープンの浙江料理のお店、みにたろうさんは人に教えてもらって行ってみたらあまりに美味しかったので再訪したい、せっかくなら4人くらいで楽しみたいということで今回混ぜていただいた。

みにたろうさんのレビュー
http://tabelog.com/rvwr/000110416/rvwdtl/37434062/

神田駅東側、ヴィノシティ マジスよりもう少し東の路地の中で、駅からは近いがちょっとわかりにくいかもしれない。
こじんまりした店だが、9月にオープンしたばかりで内装はスッキリ趣味もいい。

笑顔の素晴らしい日本語ペラペラの林オーナーと浙江省寧波市五つ星レストラン料理長でコンテスト優勝経験のあるシェフで回す。
お二人とも寧波出身だそうだ。

浙江省は、上海のすぐそばで、個人的には日本が大きな影響を受けた場所だと考えている。
海流の関係で遣唐使船が流れ着くのがこのあたり、つまり様々な中国文化が日本に流れてきたルーツの場所のひとつ。

下記のグーグル地図↓で拡大縮小すると大体の位置関係が理解できる。
https://goo.gl/cqa8dl

10年ほど前、1週間浙江省の省都杭州(ハンジョウ)に仕事で出かける機会があり、事前に色々調べたが一番役に立ったのが
「司馬遼太郎 街道をゆく19 中国・江南のみち」であった。
http://publications.asahi.com/kaidou/19/index.shtml

行ってみて、日本との共通点をいくつも見つけた。
今でも丹波篠山あたりに行くとみられるうだつのある瓦葺の家屋があったり、道やホテルや訪問先で私を現地人だと思い込み中国語で何度も話しかけられたり、半日観光ツアーで西湖畔で食べた食事・訪問先の工場でいただいた現地人用のランチが日本人に合う薄塩味だったり。

それから10年、また杭州に行く機会があり、今度は街のあまりの発展に驚愕した。
当時走っていたものすごい数の自転車はモーターバイクに置き換わり、うだつのある瓦葺の家屋は20階建ての高層ビルに置き換わり、青空はスモッグの空に置き換わった。

が、苦労して行った西湖畔の「知味観 味荘」の料理はやはり日本人に合う薄塩味の美味しい料理であった。
http://tabelog.com/china/A5109/A510901/51000154/dtlrvwlst/6886783/

15年11月:
日本の浙江料理の店は聞いたことがなかったので、今回大いに期待。
中華スペシャリストのみにたろうさんと林オーナーにチョイスはほぼお任せしていただいた料理は次の通り。

水晶冬瓜580円
冷製の冬瓜の煮びたし、型崩れせず、上品な中華スープを吸ったこの冬瓜、低温調理でもしているのだろうか、
食事のスタートにふさわしいさっぱりした味。

蜜汁糖藕(もち米詰め蓮根の蜜汁掛け)580円
見た目は辛子蓮根のようなのだが、蓮根の穴に詰めてあるのはもち米。
これがほのかな甘みがつけられている。あんこを薄く伸ばしたような甘みであるが、あくまでほのかで蓮根の風味と食感と一緒に。

绍兴酔鸡肉(酔っ払い鳥)780円
ぶつ切りの鶏がきれいにスライスされ、八角のような濃い調味料は全くなく、アルコールも抜け、非常に柔らかく、優しい鶏そのものの味。
千切りの生姜とよく合う。

龙井虾仁(エビの龍井茶炒め)1,180円
本来は川海老を使う料理だそうだが、この料理に合う川海老が日本では見つからないので海の海老を使っている。
これを杭州名物の龍井(ロンジン)茶で炒めたものだが、出来上がったものには茶葉は一切なく海老だけ。
中央に逆さにしたコップの中に龍井(ロンジン)茶が入っているが、これはあくまで飾りとのこと。
ほんの気持ちあんかけになった海老、塩味で美味い。これ、川海老のを食べてみたい。台湾の蜆も海のより淡水のがずっとおいしいから。

四喜烤麸(烤麩の煮物)580円
煮たお麩を野菜と一緒に炒めたもの。名前に四が入るのは、ピーナッツ、キクラゲ、金針菜、干し椎茸の4種の事を指すのだそうだ。
見た目は濃そうな感じなのだが、これがまた優しい味。八角もほとんど感じない。
関西で食べる高野豆腐、甘い汁を含んで旨いのだが、あれを更に優しい甘さにした味である。

高格苔菜小方烤(特製角煮の青のり掛け)1,080円 
角煮に素揚げの青のりがのり、その上に砂糖がパラパラ。
これも色が濃いのだが、やはり上海料理とは全く違うアッサリ味。角煮というよりも上質なハム、という食感と味である。
甘みは少なく、青のりの風味とほんの少しかかった砂糖のダイレクトな甘さで整えている。

滑炒鱼片(スズキの高菜炒め)1,280円
これは、ここのメニューを見て一番食べてみたかったもの。
予想通り、これは絶品。高菜が塩抜きされていて全くしょっぱくない。ほぐされたスズキの白い身と高菜の黄緑に塩あん。
淡白ながらも滋味のあるスズキとほんとうにほのかに残った高菜の塩気がよく合う。

高格肉末一品豆腐(高格一品豆腐:挽肉)880円
日本でもよく見る豆腐の挽肉あんかけだが、ここまでの料理でわかるように、濃過ぎない味、あんに甘みはない大人の味。

寧波炒面(焼きそばの寧波風炒め)880円
メニューにあるのは上海焼きそばなのだが、この日参加された焼きそばマニアさんとみにたろうさんとオーナーの鳩首会談でオーナーとシェフの出身地寧波のものに近い仕上がりで出してもらったようだ。
味はいわゆる上海焼きそば系なのだが、ゆでた後の麺を水洗いしてぬめりを取ったという。
確かに麺の食感が違う。つるつるの麺がするすると雑味のない感じで喉を通っていく。

桂花圆子(酒醸/蛋花)甘酒団子/キンモクセイ入り団子680円
デザートの小さな黒胡麻団子。非常に上品なほのかな甘みに柔らかい団子。

青島ビール瓶(@430円)、プレミアム・モルツ生(@540円)、ロミオキャンティ(赤)グラスワイン(@500円)、紹興酒 唐宋10年ボトル(@3,500円)
などアルコールも沢山いただきお代は20,410円、一人5千円ちょい。

いいお店紹介してもらいました。
中華は大人数が効率がいいが、ここは二人からでもたくさん楽しめるサイズと値段。
何よりも味が素晴らしい、これはぜひ再訪したい。

  • ハタと高菜の煮込み
  • 高菜とそら豆の和え物、
          クラゲの和え物、酔払い鶏
  • 春巻き

もっと見る

2位

ドンブラボー (国領、布田、柴崎 / イタリアン、ピザ)

4回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥5,000~¥5,999

2024/05訪問 2024/07/17

国領:まだまだ進化し続ける平オーナー

神楽坂の「クレイジーピザ」
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13268166/dtlrvwlst/B483507999/
に行き、
9年ぶりに柴田正幸君に会ってきた。

その報告にと
ドンブラボーのランチを予約。

初めて訪れたのは2015年で、
まだまだ世の中には知られず、
平、柴田、中村の3氏が
ヘロヘロになりながら頑張っていた。

それからここは徐々に有名になり、
幾つも支店を出し、
今や押しも押されぬ
ピッツェリアの名店となった。

2年ぶりくらいかと思っていたら、
なんと4年も経っていた(汗)

ランチセットを
ピザとパスタそれぞれを頼み、
2人でシェアすることにして、

ピザは
マルゲリータ1,815円と
熟成ジャガイモ3,000円
のハーフアンドハーフ
(足して2で割ると2,557.5円)。

パスタは
春野菜のオイルベース2,640円
にする。

ランチセットは
これにサラダ、パン、ドルチェが付く。

ハートランド小瓶880円
を2本頼み乾杯♪

サラダが届く。
春から初夏を感じさせるいい雰囲気。

パンは
全粒粉のピザ生地に
フスマやチーズを混ぜて焼いたもの。

ややもっちり感があり、
塩も強過ぎず、
お酒のアテにもなる。

ハートランドをもう一本追加し、
白ワイングラスも頼んでおく。

パスタをシェアした状態で、
平君自らサーブしてくれた。

入ってるタケノコが、
和の技法で出汁で炊いたものですとのこと。

へぇなんで?
と聞くと、
今、月に何回か
和食店で修業させてもらってるんですとの返事、
若手同様追い回しからやってるんですよ、
火入れの名人が
まだまだ自分の幅を広げるために
努力するとは頭が下がる。

その店は
「東山無垢」
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131701/13286250/
最初は機械メーカーに勤め、
和食に転じた後、
横浜「日本料理鶴寿」
で7年間料理長を務めるまでになった
三島立己氏が独立して出した店。

池尻大橋と中目黒の間、
山手通り
フレッシュネスバーガーのそばに「東山無垢」はある。

さて、
パスタには様々な春野菜が入り、
カラスミがたっぷりかかる。

神楽坂で食べた
柴田君の
コシアブラとシラスに
カラスミのオイルスパ
とはまた趣きが違い、
向こうがフレンチっぽいのに対し
確かにこちらは和食っぽい。

美味しいパスタ。

白ワインが
アルザスリースリングと云う事だが
ドライでミネラル感たっぷりで
我々の好みとドンピシャ。

ピザが届く。
神楽坂とはピザ生地も違う。
後で平君に聞くと、
完全に柴田君に任せてるので、
味も材料も全く違いますとの事。

普通、
本店支店の味を統一するのが日本的だが、
それぞれの店の責任者に味を任せるというのは
インド料理と同じコンセプトだ。

モティやサムラートなど
インド料理のチェーンは店ごとに味が違う。
インド人は元々自己主張が強く議論好き、
支店でも料理長が自分の個性を出したいから
味が違って当たり前なのだそうだ。

ドンブラの全粒粉のピザ生地は本当に味わい深い。
定番のマルゲリータはもちろん間違いない。
生ハムをふんだんにのせた
熟成ジャガイモは
確かにジャガイモの旨みがたっぷり、
私の好みだ。

赤ワインのグラスを
軽めのをと頼んだら、
これが目隠ししたら
白ワインだろうという感じで、
酸味がありドライな感じで美味い。

ティラミスをいただきご馳走さま。
クレカでお支払い。

平君が手を止めわざわざ見送りに。
聞くとここドンブラも長いので、
場所を移そうかと検討したらしいが、
父親の鉄板焼屋を譲ってもらった
この場所は変えないと決め、
大幅リニューアルをするそうである。

この日頼んだもの:
ランチパスタ2,640円
ランチピザ2,558円
ハートランド880円x3
白ワイングラス990円x2
赤ワイングラス990円
合計10,808円
3年ぶりに訪れる。

草刈正雄のNHK「美の壺」
日本のうまみ だし」の回
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2019097469SA000/
平雅一オーナーシェフが出演していて、
店構えが変わったのに気づく。

今年、同じ国領に
クレイジーピザ」もオープン。
https://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13247947/dtlrvwlst/B428562894/

大人数のスタッフになり順風満帆。

初めて訪れたのは15年10月。
人気が出始めた頃で、
3人で死にそうになりながら店を回していた。
平、柴田、中村の3氏。

たまたま顔を出すワインバーが共通で、
その店主の仲立ちで店に行くようになった。

笑うとくしゃくしゃの顔になる平氏と
イケメンで物静かな柴田氏でキッチン、
酒を呑めないのに
ソムリエ試験を目指していた中村氏がホール。

柴田氏は店が落ち着き始めた頃、
ミラノに修業に。

中村氏はソムリエ試験に合格し、
その後なんと好きなIT業界に進み、
今はIT教室をやっているという。

そして、
今ドンブラで使っている皿は
中村氏のお父上が焼いたという。

ホールで健気に動き回る山添氏に聞くと、
2年前に店をリニューアルしたそうだ。
彼女も2年前にチームに加わる。

前は椅子が木で尻が痛かったのだが、
今はクッションがあり快適。

平日ランチも予約必須。
以前は前菜やおつまみメニューもあったが、
今はピザ・パスタセットのみ。
本日の肉料理(3,800円)のみ別注文可。

ピザ4種全てを楽しむ事にして、
ビールで乾杯。

リンゴの酸味がいいアクセントの
グリーンサラダ
もっちりのふすま入り自家製パン

グラスワインの白をお願い。
この日は酸味あるドライなタイプ。

ピザは流石に美味い、
ピザ生地の旨味はやはり大したもの。

赤のグラス
軽めでスパイシー。

ミラノに渡った柴田氏、
コロナ禍で修業先レストランが廃業となり、
帰国することに。

引く手あまたのところ、
なんとドンブラに戻ると連絡。
まずはクレイジーピザで仕事とか。

さっきの山添氏が
柴田氏とここで被ってないのに
彼を知ってるのが不思議。

聞くとなんと、
イタリアで偶然1年間一緒に仕事をし、
帰国するときに
柴田氏から
ドンブラを紹介されたという縁にビックリ。

平氏が語る。
ここ2年で随分ブラッシュアップしました。
今の1万円のコースは
ご満足いただけると思います。

いやいや、
火入れの天才
前でも十分美味いんだけど、
あれより更にって?!!

現状に満足せず、
進化し続ける姿勢、
大したものである。

頼んだもの:
マルゲリータ+山利のしらすハーフ&ハーフランチセット」(2,050円+)
マッシュルーム、生ハム+クアトロフォルマッジハーフ&ハーフランチセット」(2,800円+)
ビール小瓶」(@1,100円+)
白ワイングラス」(@800円+)
赤ワイングラス」(@800円+)
ホットコーヒー」(@410円+)
小計11,070円
消費税1,107円
計12,177円
2年ぶりに訪れる。
ちょっと奮発して7千円のコースを予約。

大繁盛である。
スタッフも増えていた。

最近人気急上昇中の
高橋一生に雰囲気の似た
セコンド柴田氏は
昨年イタリアに修行に出たという。

2年前酒が強くないのに
ソムリエ試験を頑張っていた
中村氏も今や葡萄の形の金バッチを襟に付け、
自信満々の引き締まったいい顔になっている。

あの当時3人で
ひいひい云いながら回していたことが懐かしい。
有名店になった今、
働かせてくれと来る経験者、
新人が絶えないという。

生ビールを頼んだ後、
お久しぶりです♪
と開店早々の忙しい時間帯にもかかわらず、
ソムリエ氏は挨拶に来てくれた。
今日のワインはペアリングで
全部あなたに任せるよ、
と彼に振る。

グリッシーニ
乾燥生ハムとバターを練り込んだ
自家製グリッシーニ。
平チームの遊び心とこだわりを
いきなり見せつけられる。
思ったほど塩は強くなくビールのいいつまみ。

ミネストローネ
正統派のしっかりした味付けで滋味深い。

フォアグラチョコポテト
ソムリエ氏が北海道で買ってきた
ロイズのチョコをヒントに
ジャガイモ、トリュフ、
フォアグラ、チョコで作った小品。
フォアグラとジャガイモの味が
メインでポテチ感覚。
さぁ融合が始まった♪

ブリのカルパッチョ
スペイン白
そのままで十分美味いブリの刺身、
シャインマスカット、茄子、
新生姜、エストラゴンが下に
上の透明なシートは梅。
最初のひと口は思ったより随分あっさりした味。
段々と、マスカットが混じったり、
生姜が混じったり、
エストラゴンが混じったり。
隠し味のイタリアの魚醤が
いいアクセントで和の風味も感じさせる。

合わせた白ワインは
ドライで酸味があり果実味は少な目。
鰤にピタリと合った。

サンマと栗いろいろ
日本酒生酒
今やサンマはここの秋のスペシャリテか。
2年前に初めて来たときに
この料理にビックリし感動した。
サンマ、その肝、鶏レバーパテ、
粒や粉や泡に変化した栗たち、
カカオニブ
温かいサンマ、
栗と混ざりまったりした味わい、
チョコの香り。

最初スッキリと感じた日本酒が
サンマを食べ進むうちに甘みを感じる。

チキンカツレツ、カプレーゼ風
ギリシャロゼ
鶏を豚の背脂(ラルド)で包んで
カツに揚げたもの。
トマトをのせ、カプレーゼを意識。
しっかりした味付けで味噌味が主張。

黒ブドウのロゼ、ミネラル感、
酸味がありあっさり、
カツの脂を洗い流してくれるようだ。

キノコのパスタ
イタリア赤
色々なキノコを使った細いパスタ。
秋の味。

イタリアの赤は果実味たっぷり、
後から少しミネラル感を感じる。

鴨のソテー
スロベニア赤
低温からゆっくり調理した鴨、
ニンニクと焼きナスのソースが秋の和の風味。
身はとても柔らかい。

スロベニアのカベルネソーヴィニヨン、
タンニン強め。

マリナーラとズワイガニのピッツァ
オーストラリア泡
ここまでで結構お腹が膨れたので
小さめにしてもらった。
あんな大きな窯で
こんな小さなピッツァを申しわけない。
マリナーラはトマトの酸味がしっかり、
ズワイガニは甘く、
遠くでアンチョビとオレガノ。
生地は軽い。

オーストラリアのスパークリングは
若い日本人男性が作ったもの、
酸味があり軽い。

チーズケーキ
洋梨と山羊のチーズを使ったチーズケーキ、
蜂蜜が添えられる。
大福
パンナコッタの上にのった小さな大福。
アンコにオリーブを混ぜ込んで
イタリアを主張させる。
ティラミス
紹興酒のソースを少し混ぜ込んだという、
フワフワの仕上がり。

彼女はグラッパ、
私は浅煎りコーヒー。

お代は2人で2万4千円ちょい。

最初に来た時ほどのサプライズ感はなかったのは
こちらの口が贅沢になったからか。

なかなか予約が取れなくなった人気店、
驕らずこれからも
どんどん挑戦して行って欲しい。

平シェフと少し話してご馳走様。
15年12月:
夜のコース
ブリも鹿もその火入れは最高♪

それを凌駕したのがランプレドット!!!
フィレンツェのギアラの煮込み、
向こうではパニーニに挟んで食べるそうだが、
見事に昇華させて濃厚で柔らかく味わい深い素晴らしい一品に♪

前菜1:バーニャカウダ
前菜2:ブリのカルパッチョ
前菜3:ランプレドット(ギアラの煮込み)
秋田産イタリア野菜のタリアテッレ
マルゲ&クアトロ
65℃の鹿
〆のパスタ:アラビアータ
デザートのアップルパイ

15年11月:
予約してランチに出かける。
3千円のパスタ&ピッツァおまかせコースと
サラダ+パン+パスタorピッツァ+ドルチェのランチセット
(パスタ・ピッツァの種類で値段は異なる)がランチメニュー。

ランチセットの方で、
ロッソ&ビアンコのハーフ&ハーフピッツァ2,200円と
サンマのプッタネスカ1,600円を頼み、
どちらもシェアでお願いする。

前回のレバーの経験で
なんとなく鶏のレバーパテ(650円)
も頼んだほうがよかろうと単品追加。

スプマンテ(@680円)で乾杯、ドライで美味い。

サラダは酸味がよく効いたビネガー。
鶏のレバーパテには、
フィグログ
(いちじく・ドライフルーツ・ナッツ・
蜂蜜・アニスシードをソーセージの形に固めたもの)
のスライスがかかる。
やはり予想通り濃厚なレバーである。
これに黒胡椒。

これだけで何杯もワインが飲める。

パスタは薪火で炙ったサンマを
トマト少な目ピリ辛しっかり味のソースで和えたもの。
前回も薪火のサンマをいただいており、
いい味である。

ピッツァは生ハムののったロッソと
桜エビ・アンチョビののったビアンコ、
どちらもしっかり味。
生ハムの肉の旨みと桜エビの甘み、
そこにネギのシャキシャキ感。

赤ワインはさっぱり系と
やや重系をそれぞれグラスでいただく。
ドルチェのパンナコッタが
生クリームのみで作ってあり
とっても濃厚なのが印象的。

ラテ@420円でお代は10,750円。
沢山の笑顔ももらって大満足。

15年10月:
調布市国領にあるイタリアン。
駅南口から徒歩3分ほど。
京王線国領駅は新宿から来ると結構不便。
各駅しか停まらず、
手前のつつじヶ丘駅で
下手したら4本くらいやり過ごさなければならないので
イライラする人も。

国領自体が今マンションがどんどん建ち、
京王線地下化により駅前も発展中。
若い家族の多い街なので、
お店には家族連れも多く、
ファミレスのような雰囲気にもなってしまう。

広尾、恵比寿あたりのリストランテの雰囲気を期待すると
がっかりするかもしれない。
が、それらにも劣らない、
実に素晴らしい料理を提供してくれる。

くしゃくしゃの笑顔になる
イタリアンシェフと
物静かでちょっとかっこいい
フレンチシェフのツートップ体制。
立派なソムリエを目指すスーツ姿の
真面目なホールマスターの3人で店を回していた。

予約電話を入れた時はコースではなくアラカルトでお願い。
なぜならコースはかなり量が多そうなので
年寄りの我々にはキツイと思ったから。
予約した18時に店に入ると既に先客2組。
BGMはジャズピアノ。

ヱビスの生(@570円)を2つ注文し、
ホールマスターと料理の組み立てを相談。
この日のメインの肉は松阪豚と蝦夷鹿、
松阪豚をまずは選択し、ピザとパスタの相談。

少し小さめのピザをハーフ&ハーフで出してくれることになり、
マルゲリータとクワトロフォルマッジォにする。
パスタはムール貝にする。

前菜はおまかせでお願いした。

生ビールが出てきて乾杯♪
アミューズはタラーリというスナック菓子のようなもの。
ピスタチオサイズで、
口に入れるとグリッシーニに油脂を加えての塩気と甘み。
カリカリと食感もよく美味しい。

前菜は3種になったとのこと、
魚が多いということで
白のグラス(@1,000円)をお願い。
ソービニヨンブランでミネラル感もあるということ。
やや果実味。

1品目の前菜はカンパチのカルパッチョ
少し熟成の入ったカンパチに
エストラゴンで味付けした新生姜、蒸しナス
を底に敷いてあり、
シャインマスカットが添えられ、
青柚子オイルがかけられているという。

おいおいそれだけ味を重ねて大丈夫かい?
と思ったが、
食べてビックリ。

ピリリとする生姜は味は強くなく、
茄子も主張は少ない。
あくまでカンパチをメインに味を重ねていきましたよ、
深くて旨みたっぷりの味という感じ。

イタリアンとフレンチの融合である。

前菜2品目は
ロトリーノ、生ハム・マスカルポーネ・柿和えにバルサミコ酢ソース
デザートっぽいが、
爽やかで美味しい。
生ハムの塩気をマスカルポーネと柿で
今度は鹹味と甘味の相殺という感じ。

やや重めで果実味のある
赤ワインということで3本持ってきてもらい
「ヴィニェーティ・デッレ・ドロミティ レーボ」6,300円にする。
前菜3品目は
サンマと鶏レバーパテ
削った栗を雪のようにかけたもの。

今度はこれはイタリアンとフレンチのせめぎあい。
濃厚同士がぶつかり合う。
レア感の残ったサンマを薪窯で火を通し、
レバー感の強い鶏レバーパテを重ねている。

サンマの塩気、
レバーのねっとり感が
ぶつかりあって
濃厚なしっかり味が引き出された素晴らしい一品。

次はピザとパスタ。
するとホールマスターがやって来て、
パスタを更に量を減らすので2品にしませんか?
との申し出、当然受ける。

確かに隣のピザと比べると
小さめのピザがハーフ&ハーフで出てきた。
マルゲリータのトマトソースがトロトロ、
全粒粉の生地が旨みがありとっても美味しい。
クワトロフォルマッジォには
自然派の北海道産蜂蜜をかける。
チーズの塩気が強くなく、これもイケてる。

パスタ1品目は
バンクーバー産ムール貝にハーブを効かせた平打ちパスタ
このムール貝がとっても大きくてプリプリ♪
生姜に近いハーブ味で
全体的にしっかりした味付けでいい味。

パスタ2品目のニョッキ
届けられるや否やキノコの香りが凄い。
柔らかいニョッキには
キノコのフレークがかけられ、
ポルチーニやヒラタケの味が濃厚で素晴らしい。

ホールマスターが
メインの量とドルチェを聞きに来た。
ドルチェは不要で
メインの量も少な目でお願いする。
いちいちお腹具合を確認してくれるのがうれしい。

メインの松阪ポーク肩ロースのロースト
が出てきてビックリ。
薄いピンク色!
おいおいほぼ生じゃん。

聞くと65℃で時間をかけて低温調理し、
薪窯で燻煙。
付け合わせのローストされた椎茸は立派、
小さな粒マスタードがかけられる。

ポークは肉用ナイフですっと切れる。
中も当然ピンク色。
いただくとまるで生ハムのよう。
肉は甘くやわらかく滋味深い。
塩気は当然あるが強くはない。

王様椎茸はジューシーで美味い。
粒マスタードのプチプチ感もいい。
あぁ、お腹具合も丁度良く大満足。

最後にサービスで
自家製青柚子チェッロを出してくれた。
結局@5千円仕立てのコースになり
飲み物込みでお代は19,440円、
妥当な値段である。

人気が出てきた今、
若い家族連れを相手にするのか
食通を相手にするのか
どっちの方向に向かうか悩みどころである。
間違いなくお勧めの店である。

  • マルゲリータ・熟成ジャガイモハーフアンドハーフ
  • (説明なし)
  • 春野菜のオイルベースパスタ

もっと見る

3位

サンフォコン (幡ケ谷、代々木上原、笹塚 / ビストロ、フレンチ)

4回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2017/10訪問 2017/11/28

幡ヶ谷:最後の夜

千葉君が代々木上原駅前に移転することになった。

12月(日にちはまだ未定)から代々木上原駅北口2を出たら目の前
新店舗:渋谷区西原3-5-3 小林ビル1F
https://saint-faucon.jimdo.com/移転と求人のお知らせ/

この日が幡ヶ谷最後の夜と云うことで
常連のお客さんたちに声をかけ、
14時から21時までの好きな時間にと
サヨナラ幡ヶ谷パーティを開いた。

私は昼江戸川橋のほうで所用があったので
19時過ぎに訪れる。

かろうじて一席、
時々お会いする千葉君のソムリエ試験を支えた近所の女医さんの隣。

昼にはその発言で色々物議を醸した某国営放送の元会長様も
挨拶に来たようだ。

老若男女、色んな人から幅広く愛される千葉君、
新天地での活躍、期待している。

どうもありがとう、
そして
頑張れ♪

サーモンとクリームチーズのケークサレ
仔兎のリエット
馬鹿アンクルート
キューブブーダンノアール
蝦夷鹿の心臓
馬ハラミのソテー

しっかりした味とは
しょっぱいわけでもなく甘いわけでもなく
素材の旨みを引き出す濃厚な味。
この日も千葉劇場を楽しませてもらった。

クローネンブルグブランで乾杯。
2004年のコートデュローヌのボトル、果実味があるしっかりしたボディ。
グラスで同じくコートデュローヌ。

我々を含む常連さんに挟まれ
この店初めてのカップル。

美味しいものはお好きなようだが
フレンチは初心者。
千葉君に誘導されながらも自分たちでメニューを組み立て
来る料理来る料理
美味い♪美味い♪
と食べていた。

いただいたガレット、上品な甘みできめ細かくサクサク。

最近この店に限らず
ドタキャンどころかバックレの予約客が急増中とか。
最低限のマナーは守ってもらいたいもの。
休日20時過ぎ、奇跡的に席が空いていて迷わず入る。
年明けの挨拶をしてまずはビールで乾杯。

テットデフロマージュを少しだけ切ってもらう。
サンセールの白でドライに。

丁寧に作られたピスタチオのオペラ、それに合わせてマール。
ちょっとだけでもしっかり相手してくれる千葉君、どうぞ今年もよろしく♪
16.09:
6千キロの彼方から飛んできた方を交えて
アミューズ:ピーマンムース、豚のリエット
前菜:パテアンクルート
前菜:羊のチーズを使ったサラダ
前菜:海老のフラン
メイン:仔羊のロースト、ロックフォールソースで
デザート:ヌガーグラッセ
この日は千葉シェフ、常連さんと利き酒セッション。

************************
12.06:(記念すべき初訪
12年4月11日オープン。和食だったお店を居抜きで。
カウンター6席のみの小さなお店を新進気鋭、32歳の千葉シェフがひとりで回す。

幡ヶ谷駅南口西原商店街をゆっくり歩いて行き、酒屋の升本商店の路地を右に曲がると右手に2軒目がサンフォコン。

BGMはサルコジ夫人カーラ・ブルーニの歌声と換気扇の音(笑)
私はヱビス小瓶500円、家人はクローネンブルグ1664小瓶700円。

10年の修行を経て念願の自分の店。
虎ノ門の名店サラマンジェで修行の後、一年渡仏というキャリア。

ドメーヌ ファブリス ヴィゴ ブルゴーニュ ルージュ “レ リュトゥニエール”2009。
果実味のしっかりした花のような香りの赤ワイン。

先ず頼んだのは、
トントロのリエット
サーモンとクリームチーズのケークサレ
前菜3種:ヤリイカのキッシュ、トリッパ、パテドカンパーニュ

リエットと共に熱々の自家製パン。
しっかりした味付けで脂は少なめ。そのままでは濃いがパンやワインにぴったり。

ケークサレはサーモンの香りがふわーっと鼻に抜け、クリームチーズも主張。
なによりも生地がバターでいい感じ。ブリオッシュかと聞くとむしろあまり材料を混ぜないパウンドケーキ寄りとか。

いずれも味付けがしっかりしているのでシェフに聞くと、
出身が青森という事と修行先での教えが味がないものはダメという事に由来している。

前菜盛合せにスペシャリテのキッシュを混ぜてもらった。
高級な中沢フレッシュクリーム45%をふんだんに使ったキッシュはほんとうにふわふわ。
仕入れたヤリイカの量があまりに多かったのでキッシュに使ってみたとのこと。
キッシュにはやっぱりタマネギが一番ですとシェフが笑う。

トリッパはピリ辛で食べるとしばらくしてさわやかな香りが追いかける。
カレー風味であった。これはなかなかよい。

パテドカンパーニュに添えられたアイスプラントがみずみずしく相性ピッタリ。

メインにアントゥイエット(豚内臓の詰め物)とズワイガニとタイのブーダン(腸詰)をお願いする。

アントゥイエットは荒みじんの豚の内臓を胡桃油、ナツメグ、ワインビネガー、シナモンなどで味付け、辛子ソースの中で泳がせている。
新鮮な内臓を噛み砕く。パンでソースもすくう。

私はローヌ、家人はカベルネをグラスで。

しっかりしたお皿が続いたのでズワイガニとタイのブーダンで口をさっぱりさせる。
口の中に蟹と鯛の香りが一杯に広がる。

もう一杯ずつワインをおかわりし、デザートに大人のチョコレート。
こちらは奥様が作られたもので、大人と言うだけあり程よい甘さ。

これぞビストロ! 本格フレンチをお安い値段でいただけ、リーズナブルな値段のワインで流し込む。
お店の名前は結婚して一年の奥様の名前とシェフ自身の名前をつないでつけたとか。熱々である。

これからが楽しみなお店。

*********以下日記形式***********
16.05:
来たいという初めての方々を招いて。
アミューズ:燻製のホタテ、豚のリエット
前菜:ウサギの煮凝りのサラダ
前菜:海老のキッシュ
前菜:パテアンクルート(パテドカンパーニュパイ包み焼き)
前菜:ブーダンノワール、フルーツで味付けしたライス添え
前菜:海老のフラン
メイン:仔羊のロースト、アサリソースをふんだんに
デザート:ヌガーグラッセ

スモーキーな帆立とあえて脂たっぷりのリエットがいいジャブ。
ウサギは淡白に女子ウケした仕上がり。
キッシュ、薄い生地のパリパリ感と具のフワフワ感、この日は海老が濃厚。
千葉君が好きなラルクアンシェルを刻印したパテアンクルート、鴨もレバーもしっかり入っているが、この日は女子向けに上品な出来。
羊腸を使わないブーダンノワール、本体は濃厚な大人の味で甘みは控え、付け合わせのフルーツ・甘いごはんと合わせるといい甘みに。
千匹の海老を使ったという海老のフラン、これもお見事。
予想通り見事な火入れの仔羊、癖もなくナイフですっと切れこの旨さは凄い。
そして盤石のヌガーグラッセ

15.11:
ちょっとした大事な日に2人で訪れる。
いつものようにビールで乾杯し、ラングドックのボトルも用意してもらう。

鯵マリネ、オニオンキッシュ、ハチノスパン粉揚げ、スープドポワソン、イノシシロース
食後にデザート盛り合わせ、マール。
いい一日にしてくれた。千葉君、今晩もありがとう。

15.06:
フレンチ初心者でも頼みやすいシステムに。

黒板にはこの日の料理にそれぞれポイント。
パテカンは1ポイント、真鯛のポワレは2ポイント、仔羊のローストは3ポイントという具合。
この中から組み合わせ合計4ポイントで3,800円+税、6ポイントで5,000円+税。
あるいはアミューズ+お任せ4皿か6皿でそれぞれ3,800円+税、5,000円+税。

もちろん従来通りアラカルトでも頼める。

我々はアラカルトで頼む。
ビール、アミューズ、鯵マリネ、赤ワインボトル、パテアンクルート海老のキッシュランド産鳩のロースト、マール、デザート、小菓子。

パテアンクルートはレバーの味はしっかり残しながらも上品な味付け。
キッシュはフワフワで、濃厚な海老のソースと玉子の香りたっぷりのマヨネーズ。
鳩の見事な火入れとソースは我々にあわせ、臭すぎないサルミソース。

15.04:
たまたま寄ったら丁度3周年記念パーティの日。
千葉君、精進してね。

14.12:
千葉君企画のヌーボーの会に予定が合わなかったので、その代わりに寒くなった夜。
パテドフォア(900円)レバーのいい甘味、臭みなどない。
ルッコラのサラダ(1,300円)ルッコラに、鴨、テッポウのいい味わい。
牛ほほ肉の赤ワイン煮(2,000円)スッと身が切れ、肉エキスふんだん大人のソース。
イノシシ(3,000円)臭みはなく歯ごたえはしっかり、上品ながらも野生の味。

14.09:
シェフの師匠の店に寄った帰りに。
シェフ自ら大絶賛の奥様作成のココナッツタルト、タルトが素晴らしい♪
泡、ビール、マール。

14.07:
今日はじっくり。
事前に頼んでおいたキッシュ(800円)は今日はイワシ。
臭みを出さず、鰯らしさを残してのフワフワのキッシュ、おまけにハモとハチノス。
スルメイカの冷製カッペリーニ(1,000円)
スルメイカで赤ワインを飲むとワインが苦く感じる。このお皿だけ白のグラスで。スルメイカの旨味が良く引き出されている。
カレイのミジョテ(煮込み)(1,600円)を赤ワインにあわせるため、即興でロックフォールチーズのソースに。少しチーズ臭さの立つソースがワインによく合う。
ヒグマが入ってるということでタルタルステーキ(2,800円)。
きちんと表面は火を通してあり、熊は全く癖がなく食べやすいのでちょっとびっくり。
赤のボトル1本、グラスワイン3杯、食後酒1杯で16,200円。

14.05:
ビストロの帰り。ホワイトアスパラ杏のタルト
安定の味とアーティスティックな出来栄え。

14.04:
2周年♪
さて500人の予約客をどうやって捌くか(笑)!
ホウボウローストポーク生姜焼きカレー、美味しかったよ!

14.03:
中華で満腹の後。
ビール、ブーダンノワールヌガーグラッセ、赤ワイン、食後酒。
楽しくみんなとトークを楽しむ。まてぃす氏とは電話越しに元気な声を聞く。

14.03:
しっかり食事をした後、2人で。
ビールと食後酒、甘いリンゴと酸味のあるリンゴ両方を使ったポム・キャラメリゼ、これは美味い!

14.03:
甘エビのタルタルとポートワインのフラン キャビアのせ
ごく少量、甘エビの香りとキャビア、ウニ、何層にも重なるふわふわの美味しさ、800円。
トゥレーヌ風キッシュ
鴨のリエットのキッシュ。やはり、ここのキッシュはふわふわで絶品!
材料費の高騰を考えると800円はいたしかたない。
この日のほかのお客さん、キッシュにありつけてラッキー♪
鯖のグラタン
熱々、ひと口目に強めの香草を感じる、4種の香草で鯖の臭みは完全に消えている。
濃厚だがくどさはない。ベシャメルではなくジャガイモスープを使ったからだという。
非常に美味、鱈だと旨味がよく出るのはわかるが、鯖でこれは素晴らしい、900円。
コルヴェール(真鴨)サルミソース
真鴨をそのガラで漉したサルミソースで食べさせるジビエ料理で3,900円。
フォンドボーに真鴨の骨を入れて煮込み、最後に肺とレバーを加えて作ったソース。
最初はかなりくせのある匂いがする。
柔らかい真っ赤な鴨肉のいろんな部位を楽しむ。次第に匂いにも慣れ、鴨肉の旨味を噛みしめる。

ワインはコート・デュ・ジュノワ。この日はひとり7千円。

13.12:
チーズ盛合せ、クローネンブルク、カオール、カオール。
湯島のビストロのシェフが遊びに来ていた。

13.11:
カオールグラスとヌガーグラッセ

13.10:
2軒目で。ビール、ヤリイカと牡蠣のサラダ、赤ワイン2杯。
食材の高騰にここも悲鳴。もちろん今流行の偽装なんてできる度量もない。

黒板メニューにキッシュ、海老のフラン、ブーダンノアール、仔羊、エゾ鹿を定番ではのせられない。
円安による輸入価格の高騰、捕れ高が減った食材、便乗値上げの食材と小さなお店には逆風が吹く。

申し訳ないが、前日までの予約の時に食べたいものを伝えてくれればできる限り準備するとのこと。

13.07:
暑いのでビールをぐいぐい。
落ち着いたところでキッシュ、リヨン風サラダ、アバのプッタネスカ、ブーダンノワール、仔羊のローストを注文。

赤ワインはブルゴーニュのラドワ1999。酸味を感じるピノ。
キッシュはイイダコ・キノコ・オリーブ、少し塩気が効いているのが夏に合う。

リヨン風サラダは肉と野菜たっぷり、半熟卵を崩して幸せを感じる。
アバのプッタネスカはイタリアンのトリッパの煮込みに相当。牛・豚の胃、豚耳がトマトで煮込まれる。

ブーダンノワール、ココナツミルクで炊いた米とマンゴー・パイナップルが添えられる。すこぶるいい甘味。
ワインを2本目フィクサン2010。まろやかなピノ。

仔羊のロースト。
普通の火入れにしてもらったが見事である。

デザート、食後酒、焼き菓子をいただき、お代は二人で22,300円

13.04:
キッシュ9代目パテドカンパーニュ海老のフラン穴子の赤ワイン煮
パテカンは身が詰まり、内臓の臭みは強くはないが、その味わいはしっかり感じる。
穴子の赤ワイン煮、サラマンジェ譲りのその酸味のあるワインソースがうれしい。

13.03:
駅の北側のビストロで軽く食事をしたあと。

家人はエビス、私はブルゴーニュの白、ホワイトアスパラがあったのでムースで。
私はアニス酒で水を入れると白く濁るパスティス、家人はマール。

ここに来る知り合い客の話で盛り上がり、夜桜を眺めながらぶらぶら帰る。
コペルト込みで2人で4,300円

13.02:
この日のスペシャリテは「海老のフラン」だというのでそれを。
後は名物「キッシュ」と家人はまだまてぃす製造機による仔羊ソーセージ、「メルゲーズ」を食べてないということでそれを。

この日の火入れ料理は「エゾ鹿のロースト」に珍しい「豚肩ロースのコンフィ」を頼む。
そして赤ワインは2010年のマルサネのボトル。

「キッシュ」、今日はレンズ豆。
ここで美味しいキッシュを食べてしまったのでこれがデフォルトになってしまい、
他のパン屋やケーキ屋の美味しいキッシュにもダメ出ししてしまう。
罪作りなキッシュである(笑)

「メルゲーズ」はピリ辛でしっかりした味、肉汁たっぷりでぶれがない。

「海老のフラン」
海老が100匹分とは大げさだが食べたらそれくらい入ってそうなぐらい濃厚!
ルカンケのスープデポワソンを思い出した。
ルカンケがとんがった味だとするとここのは優しい味。

「豚肩ロースのコンフィ」は素揚げしたような感じで表面カリカリの脂が美味しい。塩加減が濃過ぎずでもしっかりしていて丁度いい。
若干の豚臭さは最後に感じるもののいい仕上がり。つけあわせのジャガイモに甘み。

「エゾ鹿のロースト」、相変わらず火入れの天才、間違いない柔らかい味。

料理とマルサネが旨いのでボトルはあっという間になくなり、サンセールのグラスを二人で4杯飲んでこの日は18,100円。

12.12:
下北でベルギービールを飲んだ後三人で。
タクシーで980円、下北と幡ヶ谷はとても近い。

千葉シェフがまてぃす氏と私で訪れたことに相好を崩す。
初サンフォコンのもう一人のためにまてぃす氏がマルサネのボトルを頼み、私がキッシュを頼む。

まてぃす氏のソーセージ製造装置で作った自家製メルゲーズ(ソーセージ)を頼む。
香辛料がピリッと効いてなかなか。

鴨とフォアグラのキャベツ包みを頼んでちょっと幸せ。

これだけうれしそうな顔をしている千葉シェフに会うのは初めて。
ありがたいことである。

他の二人はデザートを頼んで代金は3人で11,400円。

12.11:
サラマンジェの帰り、少し遅いがちょっと顔を出す。
この日は一日が終わったという雰囲気の千葉シェフと雑談。

ドメーヌ・ミシェル・トマのサンセール ラショームの白をグラスで頼む。
すっきりした辛口。

まてぃす氏から貸してもらったソーセージの機械を見せてもらった。
千葉シェフはうきうきであったが、よく個人でこんなの持ってるよねと笑った。

2杯ワインをいただいて席を立つ。

12.08:
師匠の店サラマンジェに行った帰り際、脇坂シェフからサンフォコン、行ってやってください、と言われたこともあり、デザートを食べるかと千葉シェフに電話。
水曜の夜9時だったが、あいにく満席。
なんと今店にまてぃす氏が陣取っているという(笑)どういう巡り会わせだろうか。

改めて土曜の6時に。
ロアール、アンジュのレ・タブノー2008 ブノワ・クロー
ひと口飲むと、酸味と共にタンニンをほんの少し感じるが、飲み進むにつれ果実味がどんどん現れて、これは気に入った。

豚足と豚タンのゼリー寄せ
濃い味かと思いきや、あっさり、ぷるぷるでしっかりした歯ごたえ、素材の味を楽しめる。

キビナゴのエスカベッシュ
フランス版南蛮漬け、この日は小さな魚を使っているので油も酢も控えめ。

キッシュ
皿が進むにつれ、味付けは濃厚に。この日のキッシュは蟹と黒鯛のすり身。
ふわふわ、余りのふわふわさに羽根が生えて浮かびそう。濃厚だが塩気は少ない。

ハラミステーキ(ハーフ)
脂身の少ないハラミで歯ごたえはしっかり。
バジル、パセリのいい風味と共にこれぞ牛肉という味わい。

仔鴨胸肉のロースト
いい火入れ。家人は少し鴨の臭みを感じたというが、私はこれくらいの野性味がいい。
仔鴨であることとシェフの絶妙の火入れで胸肉でも柔らかくジューシー。

デザートは改良を重ねたというヌガーグラッセ。まてぃす氏御用達のサラマンジェでもお勧めの一品。

ヌガーグラッセとは、
ヌガー(Nougat)=ナッツ類、ドライフルーツを入れ、砂糖を煮詰めて作った菓子をベースに、Glace(グラッセ)=氷菓にしたもの。
アイスクリームと違い、卵黄は使わず、固く泡立てたイタリアンメレンゲに、生クリームを合わせて生地を作り、ヌガーと合わせて、冷やし固める。
口解けが軽いのにコクがあり、ヌガーの食感、味わい、香ばしさがある。

これで本日は10,800円。

  • 千葉君と乾杯
  • お得意のブーダンノワール
  • (説明なし)

もっと見る

4位

天天厨房 (千歳烏山、芦花公園 / 台湾料理、中華料理、日本酒バー)

5回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2024/10訪問 2025/01/03

千歳烏山:謝天傑氏の奥さま本格始動!

夜のアラカルト狙いで平日18時に予約。
アラカルト予約の場合は前菜盛り合わせがマスト、
代わりにお通し(お茶と茶菓子)がサービス。

謝天傑氏、台湾人スタッフ、
この日初日のバイト君に加え奥さまがいた!

昨年3月に
「所ジャパン」(23年3月で放送終了)を見ていたら、
謝天傑氏が可愛い奥さまと出演していたが、
その頃は子育てで奥さまは店には出てなかった。
https://mezamashi.media/article/15124832
https://www.instagram.com/tokoro_japan8/reel/Cpjf11rAMV2/

オープン間もなく、
我々を一番奥のカウンター席に誘った後、
恐らく子どもさん達の世話だろう、
1時間ほど中抜け。

台湾ビールを2つ頼み、
前菜盛り合わせは予約済なので
その後何を頼むか検討しながら乾杯♪

前菜盛り合わせの皿がそれぞれに届く。
・酔っぱらい海老
・ピータンムース
・レバー
・干し豆腐
・和牛の牛スジ
・シャインマスカット白和え

いずれも
沙茶醤(サーチャージャン)に代表される
台湾風味の味付けだが、
和食を学んだだけあって、
風味付けが上品で素材の旨みがよく出ている。

私は台湾ビールをおかわりし、
彼女はドラゴンハイボール(紹興酒の炭酸割り)。

追加したのは
蒼蠅頭(ツアンイントウ)と呼ばれる
ひき肉と花ニラの台湾ピータン炒めと
奥さまがこれはおススメと云って中抜けした
パリパリ鶏。

ひき肉炒めは
具材は細かくカットされ、
旨みの後に結構な辛味が追いかけてくる。
酒が進むというやつ。

パロパリ鶏は
北京ダックのような見事な飴色、
4つに骨ごとぶつ切り、
青山椒のソースと金柑ソースが添えられる。

見た目通り
外はパリパリ、
中は鶏の旨み。

カウンター台に
店で漬けた割り材の
ガラスポットがいくつも並んでいたので
その中から彼女は
旬のフルーツビネガーの炭酸割り
私は
山椒と生姜をミックスしたような
台湾特有の香辛料マーガオ(馬告)でレモンを漬けた
天天レモンサワー。

旬のフルーツは
レモン、キウイ、無花果などで
赤紫に染まりさっぱりして吞みやすい。

マーガオのレモンサワーは
レモンの酸っぱさが抑えられ
全体的にすっきりした仕上がりになっていて
こちらも呑みやすい。

天然真鯛の清湯汁ビーフンを頼んだら、
この日は売切れ、
セイコガニ炒飯を頼んだら、
この日の予約客の分で終わり。

で、
まだここでは食べてなかった
台湾屋台料理の牡蠣のオムレツに。

そのタイミングで奥さまが復帰。
一気に空気が引き締まる。

それまで台湾人スタッフが
今日初日のバイト君に丁寧に教えていたが、
それを越える奥さまのマシンガントークに
バイト君の背筋がシャキッとし
しっかり動き始める。

奥さまが我々のテーブルをちら見してから
流暢な中国語で
旦那と台湾人スタッフにマシンガントーク。

2人の返事に
「牡蠣オムレツ」
と云う日本語が含まれてたので、
我々の前には
それぞれドラゴンハイボールのグラスはあるも
料理の皿が無いので
「コノ フタリノ チュウモンハ トッテルノ?」
とでも云ったのだろう、
慌てて男2人がちゃんと取ってますと返したのだろうw

牡蠣のオムレツ、
大ぶりの牡蠣がトロトロの玉子に包まれて出てくる。
このとろみは片栗粉ではなく
バーワンに使うタピオカ粉だろうか
プルプル感が強力、
美味しくいただく。

食後にサービスの
台湾烏龍茶と茶菓子に
オーストラリアの干しブドウ。

謝天傑氏の料理の技に加え
奥さまのマネジメント能力が加わり
これは強力ではないか。

帰りに謝天傑氏に
所ジャパンに出てた奥さまだよねと云うと
いやあの頃とは違います!
と苦笑い気味にその大きな成長を認めていた。

この日頼んだもの:
前菜盛り合わせ1,650円x2
蒼蠅頭(ツアンイントウ)ひき肉と花ニラの台湾ピータン炒め1,320円
大山鶏パリパリ鶏2,200円
牡蠣のオムレツ1,540円
台湾ビール790円x3
天天レモンサワー690円
旬のフルーツビネガーサワー690円
ドラゴンハイボール780円x3
合計14,450円
2004年に台湾から来日した謝天傑氏
何気に「所ジャパン」(23年3月で放送終了)を見ていたら、
出演していたのでビックリ\(◎o◎)/!
https://mezamashi.media/article/15124832
https://www.instagram.com/tokoro_japan8/reel/Cpjf11rAMV2/

中華数珠つなぎという企画で、
飯尾和樹がレポーターになり、
「バーミヤン」全メニュー開発の福島シェフが
西荻窪「中国料理 仙ノ孫」を紹介。
そのシェフが
ここ「天天厨房」を紹介。
謝天傑氏が
学芸大学「中華銘菜 慶(チン)Qing」を紹介。
そのシェフが
練馬「Chinese Tapas hachi」を紹介。
そのシェフが
西荻窪「中国料理 仙ノ孫」を紹介。

その時、
謝天傑氏は奥さまと出演したのだが、
後で聞いたら謝天傑氏が夫婦出演を志願したとか。
で、その若い奥さまは元々天天厨房のお客さん。
今は子どもさんがいるのでお店には出てないが、
二度ビックリ\(◎o◎)/!

18時に予約して出かける。
最近HPを閉鎖し、
FB・Instagramでは営業情報、近況だけで
料理などの様子が分からず、
1年前のように
あらかじめ
キジハタを頼んでおくようなことは出来なかった。

予約名を告げて案内されたカウンター席が
丁度、謝天傑氏が調理する
かぶりつきのシェフズテーブル!

まだ客が埋まる前だったので、
色々聞き出すことができた。

以前は
本人が好きな日本酒を沢山並べたり、
ワインも色々揃えたりしていたのを
種類を厳選。
キジハタが去年は3,700円くらいで仕入れていたのが
今は5千円以上となり、
一匹丸ごと客が注文してくれればいいが、
大抵半身。余らせると大損になるので、
コースに組み込むことはしても
予約で仕入れることはやめたとか。
客に期待させてもいけないとHPもやめ、
FB・Instagramに絞ったそうだ。

つまり堅実路線に舵を切ったということ。
ウクライナ侵攻による
水道光熱費、食材費の高騰も背景にあるのだろう。

我々は頼まなかったが、
前菜メニューの中の
旬の贅沢盛り合わせ@1,650円
がおススメ。
立派な赤エビを始め
6種くらい豪華に並んで
いい酒のアテになっている。

ある程度事前に組み立てて来たが、
メニューも入れ替わってるので
台湾ビール2本
前菜3点盛り
だけ先に頼む。

台湾メンマ
フレッシュ搾菜
クラゲの頭の酢の物

メンマが
通常ラーメン屋で食べてるものとは全く違う。
もっと大きく、
色が白い。
上品な薄い味付け。

搾菜が前回よりは少し塩が強めか。
クラゲ酢はさっぱり。

酸辣シャキシャキ芋
大山鶏烏龍茶燻製煮を狙ってたが
この日はなし。

で、
大山鶏の冷製生姜葱ソースかけ
期待通り大きくブツ切りにした鶏に
生姜葱ソース、
これも上品な仕上がりで美味い。

5年紹興酒を温めてもらう。

目の前でマコモダケをそぎ切りにし揚げ始めた。
昔夏にジーパイをテイクアウトで頼んだ時も、
店に着いてから揚げ始めてくれたのを思い出す。

結構な量のマコモダケのフリット
これはビールでしょうと台湾ビールをもらう。

からりとさっぱりと、
台湾塩を少しつけると味がギュッと引き締まる。

肉圓ことバーワン
皮にさつまいも、片栗粉。
中の餡には豚肉とタケノコ。
甘めのタレの上にのって
温かくプルプルで出て来た。

彼女はさっぱり蜂蜜のような香りの
紹興酒をロックで
私は少し深みのある紹興酒をロックで。

バーワンは豚まんが腸粉に入ったような感じ。

10年物紹興酒を温めて出してもらい、
黄韮と海老の塩炒め

上品な味付けで海老はプリプリ。

謝天傑ワールドを堪能させていただいた。

テーブルでクレカでお支払いして御馳走さま。

この日頼んだもの:
前菜3点盛り990円
大山鶏の冷製生姜葱ソースかけ880円
マコモダケのフリット880円
バーワン990円
黄韮とプリプリ海老の塩炒め1,680円
台湾ビール@690円x3
台湾紹興酒5年カラフェ1,280円
即墨老酒700円
黄中皇10年800円
台湾紹興酒10年カラフェ1,800円
席料@300円x2
合計12,670円
ついこの間、
宣言下の中テイクアウトを愉しんだと思ったら
それは一昨年の話であった。
時の経つのは早い。

2004年に台湾から来日した謝天傑氏、
和食の修業もした後、
2013年に天天厨房をオープン。

電話予約して、
蒸し魚をお願いしておいた。

通常は18時オープンだが、
17時半でもOKということで出かける。

口開けの客、
手指消毒してカウンター席に案内。

バイトの方々が学校卒業で何人も辞めていくので
今はシフトを組むのが大変そうで、
この日は謝さんと女子の二人オペ。

コロナ禍で客足が安定しないので、
現在生ビールは休止中ということで、
台湾ビールを2本注文し、乾杯。

お通しは
焼き餅イクラがのったもの。
イクラの味付けはさっぱり。

謝さんが、
仕入れてくれた立派なキジハタを見せてくれる。
楽しみである。

飲みながらチョイスしたのは、
アボカドとクリームチーズの胡麻たれ和え
千切り豆腐とパクチーのさっぱり和え
台湾干し大根とネギ入りの卵焼き

少しずつお客さんが入って来る。

客の様子を見ながら、
料理を出す。
しかも作り置きはなく、
一から丁寧に作り始める。
真面目な性格が出ている。

その分、待たされることもあるので
あらかじめ上手にオーダーするのがいい。

この日はオペが少しバタバタだったので、
お酒もボトルで頼む。

8年物紹興酒を温めてカラフェで出してもらい、
アボカドをつまむ。
胡麻の味が強いかと思いきや、
クリームチーズが上手に中和、
砕いたナッツが幾つも入り、
いいツマミ。

干し豆腐パクチー
さっぱりした味付け。

10年物紹興酒のボトルを温めておいてもらう。

卵焼きが出てくる。
自家製台湾干し大根の賽の目切りが中に。
味付けはこの干し大根の塩味を使っているので
卵焼き自体はさっぱり。

目の前でキジハタが蒸し上がりそうなタイミングで、
黒酢豚を追加しておく。

立派な
キジハタ豆鼓蒸しが届いた。
香港風の醤油蒸しもできるが、
ここは台湾風の豆鼓蒸しで。

謝さんは大きなキジハタを一匹仕入れていたので、
他のお客さんもこの日だけのスペシャルとして、
キジハタを楽しめ、ラッキー。

ソースの味付けは上品で、
ハタのトロトロの旨みを楽しむ。
眼肉、唇、
コラーゲンたっぷりな部分もしゃぶる。

酒が進んで幸せ。

酢豚が届く。
豚とサツマイモだけ。
ホクホクで旨みたっぷり。

機嫌がいい謝さんが、
好きな奈良の酒、
風の森をみんなに振舞ってくれた。

最後に美味しいお茶をいただき、
大満足。

この日頼んだもの:
席代@300円x2
アボカドとクリームチーズの胡麻たれ和え660円
千切り豆腐とパクチーのさっぱり和え790円
台湾干し大根とネギ入りの卵焼き1,200円
キジハタ豆鼓蒸し2,400円
黒酢豚1,500円
台湾ビール@600円x2
紹興酒8年カラフェ1,400円
紹興酒10年ボトル4,000円
パクチーモヒート890円
合計14,640円
ここもオープンして7年。
テイクアウトとイートインの併用。

土日は昼のテイクアウトも。
前の日に予約して出かける。

ポリ袋有料なので持参。
台湾トリカラ、ジーパイは到着してから調理開始、
丸ごとかカットか聞かれるのでカットでお願い。
ルーロウ飯も最後に調整。

なるべく出来上がりを食べてもらいたいという配慮。

夜はクレジットカード可だが
昼は現金かPayPay。

PayPayで3,500円お支払い。

前菜3点盛り(よだれ鶏・干し豆腐・メンマ)800円x2
鶏排(ジーパイ)800円
基隆焼売(キールン)400円
魯肉飯(ルーロウ)700円

メリハリのある味付け。
よだれ鶏は結構辛い、同梱の茄子で中和。
メンマはちゃんと発酵して、らしいその味、柔らかい。
干し豆腐はパクチーと良い相性。

台湾のファミチキ、ジーパイは
揚げ立てをカットしてもらった。
五香紛が上品にかかり、ふんわりいい感じで仕上がる。

基隆(キールン)は台北の北東の港町、
シェフの地元、ここのシュウマイには
アジかイワシか青魚のすり身が入ってる。
そのままで十分美味い、
ユリネかクワイか、シャキシャキ感からクワイか、
大粒で入ってる。

魯肉(ルーロウ)飯、
タレが濃過ぎず上品な仕上がり、
豚肉はホロホロ、
美味しくいただく。

変わらず上等の味付け、
美味しくいただきご馳走さん。
15年11月:
とっても美味しかったので再訪。
牛スジとハチノスのスパイストマト煮込み800円+税
牛スジが完全コラーゲン状態になっていて、ハチノスはとろとろ。
やや八角は感じるもののそれほどスパイシーではなく、トマトのいい酸味。

臭豆腐の春巻@500円+税
これはかなりの臭い、クサヤ系の臭い。
発酵野菜に漬け込んだという。

金時草の台湾黒胡麻油炒め1,100円+税
出来上がりの見た目より味は全然濃くなくあっさりしんなり、生姜が効いている。
八角は感じず、ゴマ油もほとんど感じない。

ラム肉とパクチーの沙茶醤炒め1,300円+税
全く中華味ではない。ここのサーチャージャンは舌平目と海老から作ったペースト。
クミンも加えて炒めてある。ラムにはやっぱりクミンは合う。イケてる味。

肉そぼろビーフン950円+税
八角の香りが漂うが、食べるとほとんど感じない。
細いビーフンにほろほろのそぼろ肉。

今日も美味しくいただいた、ビールと紹興酒ボトルでお代は2人で10,360円。

15年8月:
京王線千歳烏山駅界隈は中華屋がとても多い。
中華屋で瓶ビールを頼み、餃子やレバニラをつつきながら競馬新聞を赤ペンで汚す時間は至福である。

京王線沿線の中華屋を探す時に参考にしているのは、杉並・世田谷を牛耳っているとろきちさん。
その中華レビュー↓
http://goo.gl/aef6y5

ところが、とろきちさんの大きな手からもこぼれていた中華屋を発見!それがここ「天天厨房」
あまりレビューもあがっていないお店なのだが、みてると知ってるレビュアーさんがアップしていた。

神出鬼没の食べログ界の荒俣宏こと、kennnyさんのレビュー
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131809/13161412/dtlrvwlst/6814571/

そして、中華といえばこの人で間違いないという、みにたろうさんのレビュー
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131809/13161412/dtlrvwlst/7632865/

週末18時2名で予約して行ってきた。
我々が口開けの客、一番奥のカウンター席に座る。

長いJの字カウンター10席、テーブル席4席の小さなお店。
若者3人が予約なしで店に来たが、満席だと断られて帰っていった。

1980年、台湾生まれの謝 天傑 (シャ テンケツ)がオーナーシェフ。
店のHPでの紹介をここに転載すると、
”台湾高雄の調理師学校で台湾料理・中華料理をはじめとする料理の基礎を身につける。卒業後は広東料理レストランやタイレストランで勤務。2004年和食を学ぶため来日。誠心調理師学校卒業後、青森・熱海・赤坂などの和食料亭にて経験を積み、食材の大切さや丁寧な下ごしらえ、旬の感覚を学ぶ。2012年より1年間、経堂「パクチーハウス東京」にて料理長を担当。”

男女二人がシェフをサポートするが、料理は謝ひとりで作る。
事前に、メニューやレビューを検討し、みにたろうさんにもお聞きしたが、数多くのメニューに目移りする。

彼女は一番搾りプレミアム生(590円+税)、私は台湾ビール(500円+税)を頼む。
お通し(@300円+税)は唐辛子と和えた柿ピーと酢漬けピリ辛キュウリ、キュウリはおかわり可とのこと。

まずは乾杯し、のどを潤す。
干し豆腐は入れてくれと頼み、シェフきまぐれの前菜3種盛り合わせ(1,500円+税)と蚵仔煎(牡蠣と旬野菜のオムレツ)(1,000円+税)、5年紹興酒カラフェ(1,100円+税)のぬる燗をお願いした。

私はもう一本台湾ビールを頼み、彼女は紹興酒にチェンジ。
シェフ自ら、前菜盛合せの皿を持って来てくれ説明してくれる。ザーサイを入れると4種。

干し豆腐の香味野菜和え
細い細い干し豆腐は、適度にしっとりし弾力もあり、食感も味も良い。パクチーがしっかり主張し、夏にピッタリ。

半熟ピータン豆腐
豆腐は沖縄の島豆腐ということだが、水分は十分残ったもの。ピータンは臭みなく、ほんのり甘めのソースでナッツも入り非常に上品な仕上がり。

チェリートマトの酸梅湯ソース、青キュウリ、桃の香り
非常にさっぱりした爽やかな仕上がりのソース、梅、キュウリ、桃の風味。チェリートマト自体が甘く食が進むひと品。

青ザーサイ
やや辛めだが塩は搾ってあり、上品な酒のつまみ。

化調は一切使っていないうえ、野菜にも非常なこだわりがあるのを感じた。
BGMは様々なPOPの台湾語カバー曲が流れる。

大瀧詠一の「幸せな結末」台湾語バージョン
https://www.youtube.com/watch?v=YS9j6IMFYkE

蚵仔煎(牡蠣と旬野菜のオムレツ)
とろみのあるものがかかっているが、これは浮き粉だろう。牡蠣の香りがプンプンする。
玉子の焼き具合が絶妙で、とろとろ過ぎず、硬過ぎず、牡蠣をしっかり包み込んでいる。

ほどよい甘さに加え、酸味も感じるソースで、口一杯に牡蠣と玉子の味が広がり、非常に食べやすい。

途中で8年紹興酒ボトル(2,800円+税)を常温で注文。店内が満席になり、サーブに時間がかかるだろうと思ったので、ボトルで常温の早めの注文。
ソフトシェルクラブと帆立の避風塘炒め(1600円+税)も頼んでおく。

案の定、タイミングよく料理を出せないほど注文が集中してきた。
後で思ったが、一人で料理を作るなら、もう少しメニューを絞ってもいいのかもしれない。

ソフトシェルクラブと帆立の避風塘炒め
出てきた料理は炒めと云うより揚げ物、ちょっとイメージが違った。
後で調べたら、
「避風塘とは台風のときに船が風を避けて避難する場所のことで、賑わう港を指す。避風塘という料理は、香辛料入ったパン粉をまぶして揚げた料理」

揚げ物ではあるが油っこさは皆無でカラッと揚がっている。パクチーがしっかり主張し、ホタテが甘い。
ソフトシェルクラブをカエルに変更することも可能だそうだ。

〆に食事メニューということで、みにたろうさんから聞いていた台湾バーガーか黄金鶏スープの汁ビーフンにしようと思ったが、この日はなし。
あんかけそば2種ならできるということだったが、我々には量が多そうなので、方針変更、炙りカラスミ(1,100円+税)で飲みを続けることにした。

ダルマ正宗長期熟成古酒(450円+税)を追加、私はそのまま紹興酒。

炙りカラスミ
炙ったカラスミは初めて。これは日本のカラスミではなく台湾から取り寄せたものだそうだ。
日本では唐墨と表記するが台湾では烏魚子(オーヒージー)と表記する。

ひと口目の塩は薄く感じる。炙ったことで香ばしさが出て、カラスミの上品なうま味がさらに美味く感じる。
さすがに、何切れも食べていると、やっぱり塩を感じるけど(笑)、これは美味いや。

というところで今日はお勘定、お代は12,680円。
次回は翌週から始まるという台湾料理名物にしてこの店の看板メニュー、三杯雞(醤油、黄酒、ごま油を使った鶏肉土鍋料理)を頂いてみたい。

帰るときに、謝シェフが出てきて色々と説明してくれ見送ってくれた。
美味し真面目な台湾料理、また来てみたい。

  • 前菜盛り合わせ1,650円
  • 謝天傑氏
  • 大山鶏パリパリ鶏2,200円

もっと見る

5位

レストランユニック (目黒、不動前 / フレンチ、ビストロ、ワインバー)

5回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2022/04訪問 2022/06/17

大鳥神社前:2年ぶりの訪問を満喫

前回訪れたのは20年2月下旬。
ご存じの通り
コロナ禍で外食は自粛していたからだ。

中井さんに連絡をし、
席を取ってもらう。

目黒川の見納めの桜を眺めてから、
大鳥神社交差点を越え、
緩やかな坂を登って行く。

口開けの客、
いつものテーブル席に案内。

相変わらずのワンオペ。

しばし、
中井さんとこの2年の事を語り合う。

感染症対策で、
手指消毒だけでなく
コートなどはセルフでハンガーにかけてもらい、
客や客のものに触れないよう注意。
また、
あらかじめ取り分けてサーブするようにしたので、
ここの名物の、
宝箱を開けるようなドキドキ感のある、
前菜盛り合わせ」は休止中との事。

昨今のウクライナ情勢の影響が大きく、
欧州便の減少、燃料費の高騰、円安
のトリプルパンチで、
食材やワインの輸入価格が
どんどん上がってきているという。

近々輸入する
ホワイトアスパラの価格上昇が
10%アップとかそんなものではないレベルなので、
果たしてお客さんに出せるのかどうか不安だ
と語っていた。

メインを子羊にし、
前菜は
コンソメジュレ手羽先のフリット
に決定。

中井さんは、
量的に少し多いので、
フリットはハーフにと勧めてくれた。

まずはキリンラガー小瓶2本、
コンソメジュレで白ワイングラス
他は赤のボトル
とお願いする。

紙おしぼりは
水分量の多い高級タイプ。

まずはビールで乾杯。

席料代わりの
豚のリエット自家製ライ麦パン
もあらかじめ2つに分けられて出される。

パンは以前より加水率が高くなったか。
お酒とパンが進む
旨みたっぷりのリエットは健在。

コンソメジュレが出てくる。
色んな店でコンソメジュレをいただくが、
ここのは図抜けている。

ウニズワイガニ
オマールと魚介のスープカリフラワームース
とってもクリアな味わいで、
旨みが深い。

当たり前のことだが、
蟹の身に軟骨が混ざるような事のない、
丁寧な下ごしらえ。

2種の白ワインのうち、
果実味の少ないロワールの白をチョイスしたが、
ミネラル感がしかりあり非常に美味しい。

2品目は
鶏手羽のフリット
1ピースずつサーブされる。
見た目はフリットという感じではなく
素揚げのような見た目。

イタリアピエモンテの赤ワイン
目の前で開けてくれる。

酸味があり、果実味がたっぷり。
ちゃんとこちらの好みを分かってらっしゃる。

スパイシーで旨みのある香りが漂う。
ブーダンノワールを先っぽからギュッと詰めたという。
ブーダンノワールの甘みと、
鶏の旨みがいいハーモニー。

子羊のロティ
鉄鍋に入って出てくる。
ひと皿だが、
2人で取り分けしやすいよう、
カットしてある。

腎臓も一緒に入っているので
熱いうちに
先にいただく、
ほろ苦さと旨みが混ざり合い、
とても柔らかい。

グリーンアスパラ空豆も一緒にオーブンされ、
柔らかく旨み十分。

子羊の骨の部分は
後半は指で挟んでしゃぶり尽くす。
あぁ美味い。

ほんの少しだけ
デザートが食べたいというわがままを聞いてくれ、
一口サイズのパイ菓子を出してくれた。

アルマニャックと合わせていただく。

少しずつ時間をずらしての
4組の客をサーブしていたが、
ワンオペでこなしきっている。

あぁ、大満足である。

この日頼んだもの:
カリフラワーのムース、ズワイガニ、ウニ、コンソメジュレ、クレームドオマール」2,420円
ブーダンノワールを詰めた鶏手羽先のフリット ハーフ」1,100円
ピレネーの乳飲み子羊の背肉のロティ」7,150円
ビール」660円x2
ロワール プイィ・フュメ グラス」1,430円x2
ピエモンテ ロッソ ラシーヌ トリンケーロ ボトル」6,600円
アルマニャック」1,320円x2
席料(豚のリエット・自家製ライ麦パン)」550円x2
合計25,190円
ここは
隣と余裕を持った距離にしてくれるので
何かと安心。

予約を入れて訪れると、
皆同じことを考えていたか、
若いカップルたちが3組も来て逆に大賑わい。

それでも一人で楽し気に
客と語りながら、
調理とサーブをする中井シェフ。

だいたい一皿が3千円、二人でシェアできるサイズ、
ボトルワインはビオを揃えていて6千円台が中心価格帯。
コペルト代わりの豚のリエットと自家製ライ麦パンが500円台。
この日は3品、ビール小瓶2本、ボトルワインで、
2人で19,250円。

だいたいそれくらいと思っておけば大満足。

ここの
前菜盛り合わせ
は満足度が高過ぎなので、
やっぱり頼む。

メインは、
牛テールの赤ワイン煮込み
と決めて、
もう一品何がいい?
と聞くと、

中井シェフは
メニューには載せてないのですがと
真牡蠣と白インゲンの赤ワイン煮
を提案。

話がまとまった。
赤ワインは南仏の果実味のあるものと頼むと、
ビオを2本、
カリニャンかシラー・グルナッシュ。

シラー・グルナッシュをチョイス。

目黒駅からテクテク15分、
ビールで喉を潤しながら、
豚のリエット自家製ライ麦パン

酸味は強くなく水分量の多いパンに、
豚のリエットを塗るのだが、
塩加減は控えめで旨みたっぷり、脂が絶妙で、
どんどん手が伸びてしまう罪作りなコペルト。

ルッコラが山盛りになった前菜盛り合わせ、
牛ハツ、豚タン、鴨、サーモン、
フォアグラ、パテカン、蕪ピクルスなど。

塩梅よく、やや脂が多めで食欲がどんどん増していく。
いずれも癖がなく旨みだけを引き出している。

真牡蠣と白インゲンの煮込み、
スープドガルビュに牡蠣と赤ワインの旨みが重なった感じ。
これは旨すぎて喰いすぎると
自分の肝臓がフォアグラになりそうw

自然な旨みを引き出したマッシュポテトと一緒に、
牛テールの塊。
ナイフで慎重に骨からこそぎ落としながらいただく。
甘みより旨み、
とろとろの肉を愉しむ。

あぁ、やっぱりここは図抜けてるわ。
大満足でお腹いっぱいご馳走さん。

あっという間に時は経つ。
前回から1年半ぶり。

口開けの客として入ると、
髭面の中井さんが笑顔で迎えてくれる。

見た目と違い、話好きな中井さん。
アシスタント無しのワンオペ。

夕方から急に蒸してきたので、
とにかくビールと、
ラガーの小瓶(@650円)を2本注文。

メニューを眺める。
ジビエが始まり魅力的な料理が並ぶが、
サルミソースが苦手な彼女、
子羊をメインにすることを宣言し、
中井さんと相談、
前菜盛り合わせと
メニューにはないアナゴに決定。

赤ワインは、
懐かしいシチリア島の
オキビンティSP68ロッソ 6,480円
でお願い。

チャージ(@540円x2)代わりの
豚のリエットと自家製パンが出てくる。

ビール小瓶をもう一本追加。
塩が少ないがしっかり味の豚のリエット、
通常はパンは食べないのだが、
美味しいのでついついw

いろいろ前菜の盛り合せ」( 2,970円)
豚タン、猪のハム、フォアグラ、サーモンなど6種のシャルキュ。
塩分控えめ、脂たっぷり。
ワイルドルッコラ(セルバチコ)が山盛り。
脂が悩ましいところだが、あまりに美味い。

燻製アナゴ赤ワインソース、ジャガイモ添え」( 3,240円)
和食でのアナゴの味付けを考えると
甘めの仕上がりかと思いきや、
大人の味の仕上がりでこれは美味い。
こちらも塩気が少なく、
下に敷いたジャガイモとの相性がバッチリ。

フランスロゼールの子羊のモモ肉の炭火焼き黒胡椒風味、子羊のジュ」( 3,780円)
大抵南半球の羊が出ることが多いが、
ここはフランス産。
ここまでのお皿から予想した通り、
塩分少な目でジューシーな仕上がり。
南半球産より旨みが多いような気がする。

結構お腹が膨れた。
で、デザートはパスし、食後酒。
アルマニャック(1,080円)
カルバドス (1,080円)

お代は2人で21,660円、
大満足でご馳走さん。

料理人の友人とユニックに訪れる。
18時オープンと同時に入店。

フォアグラと飴色玉葱のテリーヌ
白アスパラガス、イカ、パンチェッタのソテー
野うさぎのロワイヤル

デザート2つ、お酒をグラスで6杯、ガス入り水、ハーブティで2人で2万円ちょっと。

フォアグラの濃厚にして洗練された脂、カリッとさせた甘い飴色タマネギ、
瑞々しいホワイトアスパラ、まるで上品な醤油で食べてるかのような錯覚に陥る柔らかい烏賊、
濃厚にして甘みの少ない大人のソースがかかった、柔らかい柔らかい野うさぎ、


中井ワールドを堪能。
まだもう一軒行くつもりなので控えめにと思ったら結構食ってしまった(笑)

中井シェフは実はよく喋る。
ただ、我々客は自分がいる瞬間だけ切り取るので、
そのときのTPOで寡黙だと感じたり無愛想と感じたりすることがあるが、
その一回限りの感想をネットにあげてまるでそれで全てと思わせるようにしてしまうのは
我々客側の反省である。

以前いたキャスクルートの閉店の話、
個人料理店の規模の趨勢、
料理のこだわり、
くだらない世間話、

実はアンテナを高くしていて
実によく喋る。

今夜もご馳走様♪

過去の私のユニックのレビューは↓参照。
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13163184/dtlrvwlst/B115627881/
16年10月:
予約をしたら中井シェフがテレビに出てきてビックリ♪
ベットラの落合務シェフと一緒にネスカフェレギュラーソリュブルコーヒーのCM。
https://nestle.jp/brand/rsc/chef_kanto.html

もちろん店で出してもらう(笑)
もちろん中井シェフ自らのサーブで。

この日は少し気温が上がったので着くなりビールをかけつけ2杯。
いつものように相談しながら決める。
フォアグラコンフィとホワイトマッシュルーム(1,890円)
塩漬けにした鮎のブランダードのタルティーヌ(1,260円)
フランス産キノコを詰めた山ウズラのロティ(4,860円)

以前飲んだコートデュローヌの新しい年のボトルをもらう。

この日の出色のひと皿:
コンフィしたフォアグラは脂が落ち、非常に上品な仕上がり。
ホワイトマッシュルームとフォアグラの間には飴色の玉ねぎがさりげなく挟まれ、後から甘みが広がって来る。
添えられたブリオッシュもバターではなくフォアグラの脂で作ったという、軽い仕上がりにこれも驚く。
皿にのった塩胡椒をチョイとつけるとまた味が締る。
やはりこの人は天才である。

お代は二人で20,580円、大満足。

15年10月:
2人体制に戻る。
頻繁に更新されるHPのメニューを見て
アワビのリゾット(1,890円)は是非食べたいとやって来た。

メインを中井さんと相談し、驢馬のロースト(3,240円)にチャレンジ!
前菜はフォアグラと里芋のテリーヌ(1,890円)にし、赤ワインは中井さんの3本のリコメンドから珍しいギリシャワイン(4,320円)に決める。
こっちが少し呑んできたのを見て取った中井さんは、キリンラガー小瓶(650円)一本で、グラス1杯ずつでどうですかと提案。

フォアグラコンフィと燻製里芋のテリーヌ
バルサミコ酢で煮た白インゲンが付け合わせ、硬めで深い味わい。フォアグラをコンフィしたことでの更なる滑らかさと里芋の元々の滑らかさがとっても面白い食感で、そのハーモニーが見事。

アワビのリゾット、トリュフソース
予想通りの濃厚で滋味深い味で素晴らしい♪
惜しむらくは誰かが風邪でもひいていたか塩気が強い。きちんとその旨、中井さんに伝える。

鴨の生ハムと胡瓜のジャガイモとハーブのムースがけ
つなぎで出してくれた。
鴨の生ハムが非常に強い味、胡瓜、ムースを絡めていただくと丁度いい。

驢馬のロースト
初めてのロバの肉、確かに馬肉のようなさっぱりした味だが、更にミネラル感が加わり美味い。
赤ワインはフルボディで果実味も十分、後半ミネラル感もやってくる。

栗の渋皮煮
サービスで1つずつ出してくれた。
優しい甘さで渋みは消えさっぱり。

13,070円と驚異のコスパ!来てよかった♪

14年11月:
62℃で火入れした和牛ハツのカルパッチョ、カラスミ風味1,760円
豚足とジャガイモのグラタン、トリュフ風味1.620円
ヤマウズラの稲藁焼き4,860円

アラン氏は去り、今は中井シェフ一人で回す。
ヱビス小瓶(650円)で乾杯。焼き立ての自家製ライ麦パンと豚のリエット。
湯気が見事に立ち上がる。

ハツのあっさり塩気が少ないのに素材の味はしっかり。カラスミをのせても塩辛くない。
味が濃いのが好きな人には物足りないかも。

ブルゴーニュの赤ワインボトル(6,480円)をいただく。
重くはないのだが果実味はしっかり。なかなか旨い。

グラタンには目一杯のグリーンがのる。
これも塩気が少な目、繊細な味である。ジャガイモも豚足もトロトロ!
豚足自体の表面はカリカリで全体的な味はしっかりしている。

ヤマウズラは、胸、モモ、ササミ。
こちらも塩加減は控えめだが鶏の味はしっかり。

ササミはふわふわ、胸もモモもとっても柔らかい。
アルマニャック(1,620円)とカルバドス(1,080円)を食後に頂く。

カルバドスの瓶の中にリンゴが入っているがどうやって入れたのか。
中井シェフに聞いてびっくりした。

お代は19,150円。ひとり9,600円弱。
大満足してご馳走様!

14年4月:
目黒西口権之助坂と行人坂の間にある「キャスクルート」は前菜+メイン+デザート+ドリンクというセットを平日ランチで1,500円で提供するフレンチ。

ここが凄いのは味とサービスがその提供する値段の倍はしてもおかしくはないのにその姿勢を変えないこと。
中井雅明氏は30代前半から数年ここでシェフを勤めた。

客層はOL、おばさまがメインで、社用、あと少数のおっさん。
レベルの高い「味とサービスと値段」がありとあらゆる客層を呼ぶ。

そこで何が起きるかというと、お喋りに余念がないおば様方4人組と、一人で来ているおっさんとでは食べるスピードが全然違うのだ。
私は数回ランチに一人で行ったが、いつもおば様方をメインで追い抜く。

料理人にとっては当たり前といえば当たり前だろうが、中井雅明氏は最初に客席を見渡し、その日の客構成を確認する。
後半気付いたのだが、その人たちそれぞれにいちばんいいタイミングで料理がサーブされるのだ。

お喋りに花が咲くおば様と一時間以内に職場に戻らなればならないおっさんとを区別し料理出しのタイミングを完璧に計算していた。
サービスを受ける方はそれが当たり前なのでなかなか気づかないが彼はきちんと計算していた。

味はもちろん保証付き、この日確認したのだが、絶品だと思った低温調理のローストポークはキャスクルートでは2回しか出したことがなかったそうだ。
11年9月に幸運にも私は味わうことができたのでそれがよくあるメニューだと思っていたがあの味とあのボリュームに魅せられた。

その中井シェフが13年12月独立し、大鳥神社の先に自分の店を出したと聞いたのはオープンして随分経ってから。
相変わらずアンテナが低い(笑)

で、満を持してディナーを予約。
ドアを開けるとメートルドテルのアラン氏が「お待ちしていました」と窓際の席に案内してくれる。

縦長の店内、窓際に小さな丸テーブル2つ、それぞれに木の椅子が3つずつ。
中央は左に長いソファーに2人テーブルとその向かいに木の椅子が並ぶ。
キッチンの前に3席ほどのカウンター席。BGMは洋楽ラップ。

この日はメニューには載ってはいないプレモル小瓶(650円)を2つ頼み、メニューブックを繰って料理を検討。
5,400円のコースもあるがデザートやソフトドリンクは頼まないタイプなのでアラカルトに。

野ウサギが気になるがやはりクセがあるとのこと。
蜂蜜とエピスでキャラメリゼしたヴァンデ産仔鴨の胸肉のロティ、ソースロックフォール」2,420円をメインに据え、

三重県浦村産角田牡蠣のリゾット」1,540円は評判高いことでこれも頼むことにしたら
アラン氏は「鴨のフォアグラのテリーヌとマンゴーチャツネ自家製ブリオッシュ添え」1,760円を強く勧めてくれたのでそれに。

赤ワインも一緒に頼む。いいビオがあるというので相談しているうちにアラン氏にうまく誘導され、
5千円を切る「VdFル・レザン・エ・ランジュ オマージュ マ・ド・ラ・ベギュート(コート・デュ・ローヌ)」に。

テーブルチャージ@540円代わりのリエットフォカッチャバゲットが出される。
このリエットが脂が少ないのに味わい深く美味い。これも油の少ないフォカッチャにもカリカリで甘いバゲットにもよく合う。自家製パンもとても美味い。

赤ワインは結構ボディがあるが時間と共に花開くタイプ。

フォアグラのテリーヌが届く。テーブルは手狭。
薄い自家製ブリオッシュの上に分厚いフォアグラ、その上にマンゴーソース。

いきなりガツンと来る。フォアグラは濃厚なのだがしつこさがない。
下の自家製ブリオッシュも油が少ない。マンゴーチャツネが自慢とか、キウイなど酵素的なソースがこのフォアグラに合うとシェフが説明。

豆色に近いリゾットが届く。見た瞬間、いわゆるビスク。よく裏ごしされている。
見た目にはどこにも牡蠣はいない。肝も含めすべてがスープになっている。

これを食べた客がみな驚いたように、その濃厚さに我々も驚く。
ここまででお腹は結構膨れる。

味は濃いがもしかして酒を飲まない人にはもう少しあっさりした仕上がりにするのかもしれない。

メインの仔鴨が届く。
いい色の鴨である。湘南野菜がゴロッと添えられている。

ロックフォールチーズの香りがなかなかいい。
結構ハーブが効いている。コリアンダー、クミンもある。中井さんは狙い通りというが私には少し強いかも(笑)

ウィスキーアルマニャックをそれぞれ食後酒に。
目黒名物焼き立てバナナパイ」を頼む。

完熟バナナを使っている。
バナナを完熟のタイミングで出すのは難しい。そこをきっちり出すのは素晴らしい。

お代は2人で16,460円。

この日は余裕があったので中井シェフとじっくり話をさせてもらった。
彼の頭には憂鬱と夢がないまぜになっている。

前の店では、定められた原価率の中でやりくりをしなければいけなかった。
ようやく自分の好きな材料を仕入れられる自由を手にした。
一方で立地がよくないこの場所で、日によって混む日、空いてる日のばらつきがまだまだある。
テーブルサイズが小さく、木の椅子は長時間は疲れる人もいる。
ビストロスタイルでワインも料理も値段は抑えてある。
ランチは5月以降、水~日、限定一組で客と相談しながら料理を組立てるスタイルにしていきたいとのこと。

中井シェフはとても朴訥な喋り口ながら論理的思考をする方で5年先を見据えて仕事をしている。
夢と現実の狭間にあって、キャスクルートの時の料理捌き・客捌き同様、上手に自分の店と人生を捌いていくのだろう。
まだ30半ばとお若い。憂鬱を夢に変えていく力がある。
そしてパートナーのアラン氏のホスピタリティとリスペクトは素晴らしい。強い味方もいる。

ご馳走様!

  • カリフラワーのムース、ズワイガニ、ウニ、コンソメジュレ、クレームドオマール2,420円
  • ブーダンノワールを詰めた鶏手羽先のフリットハーフ1,100円
  • ピレネーの乳飲み子羊の背肉のロティ7,150円

もっと見る

6位

コム・ア・ラ・メゾン (赤坂、溜池山王、六本木一丁目 / ビストロ、フレンチ)

4回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2022/12訪問 2022/12/05

赤坂:4年の時を経ても

2018年12月に
”また今年も来れた”
とここのレビューをあげた。

が、コロナ禍のお陰で
その後ここに来ることが叶わなくなった。

最初にここに訪れたのは
2012年11月、
リスペクトする
グルマンまてぃす氏に教わってのこと。
https://tabelog.com/rvwr/000189106/rvwdtl/B112401919/

真冬でもお揃いの半袖黒Tシャツの
涌井勇二シェフと
その右腕、橋本しげる
に魅了され、それから通う事になる。

最初のレビューで、
ここは
キメルフレンチ”でなく、
カヨウフレンチ”だと紹介した。

この日も
店内満席、ほぼ常連さん。
だが、
一見さんも大歓迎で優しく接してくれる。

21年6月、
近くのTBSの上の丘にあるビルに
仕事で通っていたが、
ある日TBS脇からあがっていく坂が
妙に苦しくなり、
緊急入院することに。

12日間の入院で体重は7キロ痩せた。
7月に復帰し、
この赤坂での仕事もあと一週間となったので、
食べログ検索し、
焼イワシと焼穴子が有名な和食割烹、
會水庵」のランチに行ってみることに。
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13002183/dtlrvwlst/B438979766/

行ってみてビックリ!
なんと「コムアラメゾン」の並びにお店があった。

イワシの親子丼を堪能して、
店を出たら、
コムアラメゾンのドアが開いていて、
キッチンの上の棚を拭いてる橋本君の背中が見えた。

声をかけた瞬間、
彼は振り向きざまにすぐ
まめぞうさんじゃないですか!!!
どうしたんですか、
随分痩せて、
しかも痩せ方がいい痩せ方じゃないです。

普通他人に
そんな事をストレートに云ったりはしないが、
橋本君は
私にすぐに病院にでも行け
と謂わんばかりの忠告のつもりだった。

で、私は
病に気付いてないのではなく、
病み上がりだと説明した。

でも、痩せこけ、マスクもしてる
私をすぐに認識できたのは何故か?

橋本君はとにかく記憶力が凄い。
前回頼んだもの、来ていた服、座り位置、
的確に記憶し、次のサービスに生かしている。
恐らく映像記憶であろう。

後で聞いたら、
私の声を記憶していたという。
映像+音声記憶であったか\(◎o◎)/!

それから半年ほど、
相変わらず
コロナ禍対策で夜は外に出かけない生活を続け、
コムアラメゾンにも足を運べなかった。

年明けに
白金高輪のメゾンカイザー本店
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13004473/dtlrvwlst/B115628014/
がビルの老朽化による閉店のニュースを聞き、
あぁ橋本君はバゲット
をどこで手に入れてるんだろうと心配した。

コムアラメゾンは
店用のバゲットを
メゾンカイザーに焼かせているのだが、
毎日橋本君が走って
本店まで取りに行ってたのだ。

2月に入り、
平日に休みが取れたので、
日中、前から懸案にしていた
涌井シェフのご両親がやってる
北府中の洋食屋
アポロ
https://tabelog.com/tokyo/A1326/A132602/13087294/dtlrvwlst/B446284918/
にようやく出かける事ができ、
涌井シェフのおかあさまと色々話をすることができた。
その時、話題の中心が
涌井シェフではなく橋本君だった。
彼の素晴らしい働きぶり、
誠意をおかあさまが褒めたたえていた。

その直後、コムアラメゾンに訪れた、
美女レビュアー
https://tabelog.com/rvwr/004093265/
さんから、衝撃のニュース!

なんと橋本君が交通事故に遭って、
肩を骨折したという。

そして12月、
ようやくその日が来た。
18時にコムアラメゾンのドアを開けると、
涌井さん以下スタッフ全員が
笑顔で我々を迎え入れてくれた。

ボルトを入れたが、
今は後遺症もなく大丈夫ですと、
右腕をぐるぐる回してくれた橋本君に
きめ細かいサーブをしてもらう。

バゲットは今は
メゾンカイザー東京ミッドタウン店
で作らせてるそうだ。
走って行くのも前より随分近くなった。
(因みにメゾンカイザー本店はすぐそばで22年12月2日から再開)
https://maisonkayser.jp/topics/2264/

久々にいただく
コムアラメゾンの料理、
なんと滋味深くこれほどにも旨いのだろう。

そして、
橋本君が合わせてくれたワインも
白はドライで赤は果実味と酸味、
素晴らしいマリアージュ。

御馳走さまと店を出ると、
涌井さんが出て来て、
色々と世間話をする。

そして、それではと別れると、
我々が角を曲がって見えなくなるまで、
涌井さんは見送ってくれる。

いつものルーティンも含めてのコムアラメゾン
を満喫させてもらった。

この日頼んだもの:
(まだ欧州鳥インフルの影響で鴨は仕入れられず関連3料理は提供無し)
ラタトゥイユ」(1,650円)
バスク風白身魚の赤ピーマン詰めトマトソース」(2,420円)
スープドガルビュール」(1,980円)
牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」(4,180円)
ビール」(@880円x2)
プレイモン サンモン グラス」(@1,100円x2)
モナストゥリ・ド・サンモン・ルージュ ボトル」(8,800円)
エスプレッソ」(@550円x2)
二人で合計24,090円
今年も来ることができました。

この日口開けの客、
橋本さんが笑顔でドアを開けてくれ、
カウンターの向こうで涌井さんが目尻を下げる。

カウンター席に着くなり
ビール(@800円+)をお願いし乾杯。

赤ワインのボトルを所望、
3本出してくれる。

カオール(6,000円+)にして、
私はビールもう一本。

店に向かう道すがら、
メインを牛頬赤ワイン煮かトリップにするか、
スープドガルビュールは決定、
鴨のハツも外せない。

すると冷たい前菜だが、
橋本さんはフォアグラテリーヌを勧めるだろうが、
この日は脂は控えようと、
サラダかと。

メニューもみないで
すらすらと
山羊乳ロカマドゥールチーズサラダ」(1,800円+)
シャラン産鴨の心臓の串焼き」(2,000円+)
スープドガルビュール」(1,800円+)
ガスコーニュ風トリップ」(3,600円+)
をお願い。

いつものように、
橋本さんが本店まで走って買いに行く、
メゾンカイザーのバゲットが出される。

チーズサラダがいつもより濃い目に感じ、
フランス産に戻ったハツの塩が強めなところで、
橋本さんに確認すると、
えぇ、このところ涌井さんの感覚は少し強めなんです。

スープはシェアされて
それぞれガルビュールの
アニュアルスープディッシュで出される。

随分食べやすいので、
もしかしてこのカウンター台、奥に向かって下がってる?

スマホの傾斜計で調べたら、
果たして-4度であった。

道理でスプーンですくいやすかったわけだ。

トリップはきちんと内臓肉の匂いがし、
野菜もたっぷり。

案の定、お腹は満たされ、
気になっていたアルマニャック漬けのプルーンはパスする代わりに、

食後酒をお願い。
いつものカヌレが出される。

アルマニャック ボワニエル(2,000円+)
アルマニャック ラベルドリーヴ(1,500円+)

お代は2人で、22,788円。
満席でてんてこ舞いの中、
涌井さんが見送りに。

キメルフレンチでなくカヨウフレンチ
変わらないために変わり続けるお二人に大感謝、
ごちそうさま。
店の前は何度か通り、橋本さんと言葉を交わしたのだが、
店に訪れるのは実に2年3か月ぶり、随分不義理をしたもんだ。

約束した18時過ぎにドアを開けるとサービスマンが出迎えてくれ、
名乗ると窓際の2人席に。
キッチンの向うで、こちらを見つけた涌井さんと橋本さんが満面の笑み。
満面の笑みで出迎えられるとはこんなに嬉しいことなのか。

取るものもとりあえず
クローネンブルク小瓶(@800円+税)を2本頼み、メニュー検討。

残念なことに16年10月のヨーロッパの鳥インフルエンザにより、
鳥の輸入が出来ない状態がまだ続いているとのこと。
で、鴨の心臓焼きはお休み、フォアグラ、鴨のコンフィはカナダ産で代用とのこと。

田舎風パテ(1,800円+税)
山羊乳のチーズのサラダ(1,800円+税)
スープドガリュビュ(1,800円+税)
牛ホホ肉の赤ワイン煮(3,400円+税)

メインのホホ肉に合うワインをと云うと
橋本さんがゆうべから涌井さんと、まめぞうさんに出すワインを考えていた、
と3本出してくれる。

中からタナ100%のクロバステ マディラン2012(7,000円+税)でお願いする。
自然派のワイン、ミネラル感、タンニンを感じ酸味がある。これが徐々に華開いていく。

[田舎風パテ]
肉汁を逃さないよう時間をかけ丁寧に丁寧に作ったひと品。
2週間熟成だという。
確かに瑞々しい仕上がりで肉の旨みがギュッと凝縮されている。
添えてある胡瓜のピクルス、酸味が強くシャキシャキ。

[山羊乳のチーズのサラダ]
山羊のお乳のチーズ、ロカマドール、イメージでは臭みがあるかと思いきや、酸味も臭みも全くない。
たっぷりのグリーンに松の実を散らし、シェリービネガーとヘーゼルナッツオイルで和えてある。
メリハリがついた味で美味い。

[スープドガリュビュ]
一人前をシェアしてもらう。
バスクのオロロンサントマリーと云う場所で毎年開かれるガリュビュコンクール、
そこの記念プレートに入れて出してもらう。

頼んだボトルワインをメインのために残すこととし、
タナ80%のバステ ビゴール2014をグラス(@900円+税)でそれぞれもらう。

ガリュビュは相変わらず濃厚で滋味深い味である。

[牛ホホ肉の赤ワイン煮]
オレンジの鋳物ホーロー鍋が出てくる。
蓋を開けると中に型崩れしていない牛ホホ肉がインゲンとニンジンを従えている。
肉の旨みを口いっぱいに感じながらここにまた来た幸せを嚙みしめる。

食後にいつものように
カヌレをいただく。

定番のメニューに胡坐をかくことなく追求し続ける涌井シェフ、
サービスはオレに任せろと、時には朝までシェフと酒を酌み交わし、
ミッドタウンまでバゲットを買いに走る橋本メートルドテル。

飲食業界の人材不足が叫ばれる今、この二人のタッグは盤石である。

お代は2人で20,736円。
涌井さんにずっと見送られ、ご馳走様。

15年2月:
素晴らしい食事の後、いつものようにトレードマークの黒のTシャツ姿の涌井さんが見送ってくれる。
ドアを開けたら、外は予期せぬ雨、涌井さんが「しげるぅ!傘2本♪」と叫ぶ。

橋本さんがビニール傘を涌井さんに手渡す。
「うちは傘100本あるから気にしないでくださいよ♪(笑)」

「念願の鴨のコンフィ食べられて幸せです」
「実は今日のは仕上がりがもう一つなんです。仕入れの鴨の具合で全く違ってきます。ある意味面白いんで次も頼んでください」
「久々にスープドガルビュ食べられてよかった。偶然、今日昼間、まてぃす氏からメールが来て昼飲みの誘いがあったんです。涌井さんとこに行くと言ったら、スープドガルビュうらやましいと言われて」
「まてぃす氏とお知り合いでしたか(驚)。そういえばまめぞうさんが前回来られた時は騒がしくてすいませんでした」

相変わらず涌井さんと橋本さんの素晴らしい記録と記憶である。
確かに前回、不動産関係者とキャバ嬢っぽい団体の合コンの様な食事会と鉢合わせし、彼らは頻繁に外にタバコを吸いに行ったり、嬌声をあげたりしていた。

我々が頼んだものだけでなく、他に来た客の状況まで覚えているとは...

鴨のコンフィは事前予約しないと食べられない。
前回予約の時、うっかり忘れたので、今回はきっちり頼む。

店に来る道すがら、鴨の心臓とまてぃすに刺激されたスープドガルビュは頼むことにして、あと一品は店に行ってから橋本さんに聞くことにした。

店に着くと、店内は盛況でこの日はあらかじめ涌井さんに頼まれた通りカウンター席に。
食前酒を頼み、橋本さんに料理も頼む。鴨の心臓(1,500円)、スープドガルビュ(1,400円x2)、鴨のコンフィ(2,200円)、あと一品何がいい?

橋本さんが迷わず、「今日はフォアグラのテリーヌ(2,200円)がとってもいいです。出来立ての一切れ目を出します」
こちらはにこりと微笑みながら、「じゃぁ赤ワインは何がお勧め?」

橋本さん、迷わず「ガスコーニュ モナストゥ・ド・サンモン ルージュ2003で」(7,000円)
そして「実はまめぞうさんから鴨のコンフィの予約をいただいてから、合う赤ワインは何にするかずっと考えてたんです」

ありがたいことである。
タナ70%で黒胡椒などのスパイシーな香りで甘さは少なく引き締まったワインとのこと。
いただいてビックリ、スモーキーさを感じる赤、こういうのは初めて。時間が経つと花が開いて徐々に果実味が出てくるのもいい。

フォアグラのいい脂と旨味でスタートし、つるりと美味い鴨の心臓、文句のない滋味深いスープドガルビュ、そして鴨の脂で炒めたジャガイモがとびきり甘く、鴨肉もほろほろでジューシー。

今宵も大満足、お代は18,468円、ご馳走様!

14年6月:
久々なのに涌井さんも橋本さんも満面の笑顔で迎えてくれた。
世の中パソコン、ネットで便利になったおかげの引き換えに暗算ができなくなったり漢字が書けなくなったりする。

ここのアナログな二人はパソコン、ネットにそっぽを向いてる分、客の記憶が素晴らしい。
今回も前回頼んだものを覚えていた。

ビールで始め、
ビゴール豚の生ハム(2,000円)、ラタトゥイユ(1,000円)、バスク風白身魚のすり身の赤ピーマン詰めトマトソース(1,500円)、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み(2,500円)を橋本さんに注文。

ワインはまたカオールでというと、橋本さんはメインの牛ほほならマディラン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2003(7,000円)のほうがコクがあって料理に合いますとアドバイス。素直に従う。

メインの皿が来る直前でボトルが空になることを計算し、カオール2010シャトーピネレをグラス(@900円)で先に頼むことにした。
生ハム、もちろん塩気はあるが、なんという旨味、ナッツの香りがする。

そして甘みと旨味の詰まったラタトゥイユ、やはり磐石。
マディランが注がれる。おぉ、重めで果実味がたっぷり、タナが70%。

鯛と鱈を使ったすり身を赤ピーマンに詰めたもの
ニンニクが効いているのだが、とってもお上品な味わいに仕上がっている。ピーマンがトロトロである。

牛ほほ、野菜もソースもバターがよく効いていてとろける、笑みがこぼれる。
毎日買いに行ってるというメゾンカイザーのバゲットとソースが合う。
橋本さんが言うようにこれにはマディランがぴったり。

デザートカヌレをいただいてご馳走さま。
お代は19,872円。

13年7月:
8ヶ月ぶりに訪れる。
涌井シェフもホール責任者の橋本君もPCを扱えないアナログ人間。

ドアを開けると三人が満面の笑みで出迎えてくれる。
橋本君が窓際の席に案内してくれる。ここの特別席。

予約を入れた時に電話を取ったのは新しく入った男性スタッフだった。
その時はカウンター席になるかもしれないという話だったが、それもまたいいかと思っていた。

橋本君が食前酒とワインのメニューを。
なんと前回頼んだ食前酒とワインを覚えていてくれた。

PCは使えないので、もちろんノートにつけてはいるのだが、予約名を聞いた時、8ヶ月前の私たちを思い出したという。
今回は二人ともクローネンブルグの小瓶(800円x2)

ワインは前回のしっかりしたカオールを考えると今回は花が開くこのカオールはどうですかとの橋本君の勧めに従い
カオール2007ラカペル・カバナック・プレステージ 6,000円(マルベック90%メルロー10%)

頼むものもあらかじめ考えてきていた。
生ハム、じゃがいもグラタン、ハツハーフ、鴨のコンフィ。

橋本君が「本日はフォアグラのテリーヌがほんとにお勧めなんです。」
もう橋本マジックに完全にひっかかっているのですぐさま生ハムをフォアグラに変更。

鴨のコンフィは前日までの予約が必要だということで、気が進まぬがトリップにする。
量的には少し少ないかもということなので、ハツをハーフからフルに変更。

ランド産鴨のフォアグラのテリーヌ アルマニャック風味2,200円
じゃがいものクリームグラタン800円
シャラン産鴨の心臓の串焼き1,500円
ガスコーニュ風トリップ2,500円

フォアグラのテリーヌにいきなり開始早々のダウン。
雑味が一切なく、旨味と甘味が凝縮凝縮凝縮。

これがメインです、と言われたらはぁそうですか、ほんとに美味しかったですと食べ終わったらそのまま席を立ってしまいそう。
橋本君が下処理を丁寧に丁寧に丁寧に行った成果でもある。

ビールからワインに替わる。
あらかじめ抜栓してくれてある。ひとくち飲んで、その果実味の素晴らしさに感動する。

じゃがいもグラタン、チーズの香りはするが実際食べると主張せず、熱々の存在感のしっかりしたじゃがいもが美味い。
素朴にして上品な味わい。芋好きなだけにこれはお酒のお供にしたい。

やっぱり、ハツは記憶通りの期待通りの味で安心できる。

そして、トリップ。
これがオーブンから出したお皿かと思ったら予想に反して鋳物ホーロー鍋で出てきた。

そして、蓋が開けられてまたびっくり。
イタリア料理のトリッパを想像したのでハチノスのトマト煮込みをイメージしていたら、食材そのものの色である。

取り分けてひと口、びっくりの美味い味!
今回二度目のダウン、9カウントでようやく立ち上がってファイティングポーズをとる。

内臓特有の臭み、雑味、クセは一切ない澄んだ味。
しょっぱくもなく濃くもなくでも滋味ある味。

橋本君がハチノスの他に上ミノ、豚足、牛スネ肉も使って6時間煮込んでますとの説明。
この汁をご飯にかけたら絶品だろうなぁ!

途中でワインは無くなり、カオール2008シャトーピネレ(@900円)をグラスでいただく。
涌井ワールドの奥深さを刷り込まれた。

デザートにとてもなめらかなチョコレートとアルマニャックのアイス900円
ハーブティ500円

そして名物カヌレである。
やっぱり最高、美味いと思ったカヌレはここのと久我山の「ル・カナール」だけ。

お代はサービス料なしの19,215円、ひとり一万円いかないこの素晴らしさ。
涌井シェフとしばし語らって店を辞す。

次は鴨のコンフィを食べに来ないとね。
角を曲がるところで、涌井シェフはまだ頭を深々と下げていた。

12年11月:
「キメルフレンチではなく、カヨウフレンチ」
このお店は付き合い始めの女子との仲を確実にするためのキメのフレンチではないことを最初にお伝えする。
むしろ、付き合って関係が安定してから、美味しいものをゆっくり食べたいという時に使うフレンチである。

なぜならお店自体とスタッフの素朴な雰囲気、訪れる客のあまりにカジュアルな雰囲気のために、付き合い始めのカップルの男性にとってつかみはOKとはならないからである。
シェフとホール、男性二人でまわしているため、十数席とは言え、時間はかかる。
しかも店も狭いため隣の席との距離が異様に近い。
当然調理も時間がかかるため、それを意識しているホールマスターが客のためにせわしなく動き回るのでやや落ち着かない。
また、BGMはバスクの古い音楽である打楽器音楽で付き合い始めのカップルにはムードがない。

繰り返すが、これからモノにしたい彼女をここに連れて来るのはかなりリスクがある(笑)

それ以外の客にとっては本当に最高のお店である。
結論から言うと、私の中では最高のフレンチのひとつ。

有名レビュアー諸氏のレビューを読んでここに興味を持っていたが、
このレビュー(筆者註:残念なことに陽だまりの中にいたような素晴らしいレビューは削除されてしまいました)を読んで、頭をガンと殴られたような気がして、気がついたら電話をとり、予約をしていた。

その時、ホールマスターに、楽しみにしていますと最後に伝えたら、本当にうれしそうな反応をしてくれた。
千代田線赤坂駅からは近いがわかりにくい。なぜなら道路に面していないから。

道路の向こう側のスギ薬局が目印。ここを通り過ぎると行き過ぎ。
マンションの脇の路地を左に入り、すぐ右手に「立ち呑み処なかや」が見え、奥左手にコインランドリーが見えたら正解。コインランドリーの手前に素朴に佇んでいる。

素朴な木のドアを開けて、名乗るとシェフとホールマスターが笑顔。
右に2人テーブルが3つ、左に3人テーブルと4人テーブル、奥に5人ほどのカウンター席でその向こうがキッチン。
実に狭い店で、暗めの照明。

コート、上着を預かってもらい、右手奥の二人テーブルに座る。
順に応対するため、こちらのテーブルに来るのを待つ。

飲み物のメニューが渡されるがすべてフランス語で書かれている。
なんとなくわかるので、私はアニスを使ったパスティスというリキュール(600円)、家内は瓶のクローネンブルグ1664(800円)を頼む。

サーブされるまでに時間がかかるのは判っているので赤ワインのボトル、カオールのLagrezette2005(6,000円)も頼んでおく。
料理のメニューも渡される。あらかじめ食べログで確認したメニューと全く同じであったので、すぐに決まる。

皆さんのレビューを読み、何を頼むか事前に決めていたからだ。
パテドカンパーニュ1,400円、ラタトゥイユ1,000円、シャラン産鴨の心臓の串焼き1,500円、スープドガルビュ1,400円、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み2,500円。

心配なのは量が多過ぎないかということだったが、ホールマスターに相談したら、パンを控えデザートを食べなければ十分大丈夫とアドバイスをもらったのでこれで注文。

パスティスは原液で度数が高く淡いブランデーのような色をしているが、水をいれるとギリシャのウーゾー同様に白く変化する。
アニスの香りがかなり強いので(インド料理の後に食べるフェンネルの味に似ている)慣れない日本人は合わないことも多い。

田舎風パテ(パテドカンパーニュ)がバケットと一緒に出される。
大量のミニキュウリのピクルスが添えられている。辛子やピンクペッパーなど余分な香辛料は添えられない。

プリプリである。最初はやや塩気を感じるが食べるにつれまろやかで甘くなってくる。
レバーが少ないのでねっとり感が出ずパンは不要である。

途中でカオールを抜栓してもらう。
濃い赤紫でとてもいい香りがする。果実味もタンニンもあり、非常にまろやかで飲みやすい。

ラタトゥイユが届く。
食べてビックリ!冷たいタイプなのだが、野菜が煮崩れしていないのに味がとっても染みて自然な甘みが出ている。

今まで食べたラタトゥイユで一番おいしい。
聞くと赤ピーマンを中心とした野菜は最初強火で炒めて、中の水分を封じ込めて漬け込み、一番おいしい3日目のものを出すという。
それが煮崩れしないのに美味しい理由だとか。

赤ピーマンと青ピーマンに挟まれたシャラン鴨のハツの串焼きが熱々の銅の鍋で届く。
ハツ自体は非常にあっさりした出来上がりで切ると見事なピンク色が顔を覗かせる。

ピーマンには塩が効いていてハツと一緒に食べるといい塩梅。
くせもなくありそうでない味。

スープ・ド・ガルビュがあらかじめ二つに取り分けられた状態で届く。
白いどろっとした感じのスープの上に赤の点たち。唐辛子(乾燥赤ピーマン)の粉である。

ジャガイモと白インゲンが目立つが、生ハムの骨と脂から取ったスープに他にちりめんキャベツ、根セロリ、かぶも入っていてとろとろに煮込まれている。決して甘くはないスープであるがとっても滋味深い。辛い乾燥赤ピーマンがパンチを効かせる。

必要ならと七味のような赤ピーマンの粉が置かれるが、我々には十分。

ゆっくりのサーブなのでワインが無くなり、グラスを頼むと2009年のカオール(@900円)が出てきた。
そしてメインの牛ほほ肉の赤ワイン煮込み

ル・クルーゼに似た小さな鍋で出てくる。
牛ほほ、インゲン、ニンジンが赤葡萄の沼に浮かんでいる。

こちらも取り分けてビックリ。
牛ほほ肉は煮崩れしておらず、糊の効いたワイシャツのようにピッとしている。

ところが肉はナイフですっと切れ、インゲンもニンジンも肉もとってもソースの味が染みている。
ソースも甘くなくどちらかといえば辛めといってもいい。

聞くとバターを使わず、ソースを煮詰めて煮詰めて作ったからだという。
こんなほほ肉を食べるのも初めてのこと、驚きである。

本当に満足。
お代は17,850円。これだけ飲んで食べて一人一万円切るのは驚き。

驚いているとサービスのカヌレが出てきた。
外はカリカリ中は甘いカスタード。

ご馳走様とお店を出るとシェフとホールマスターが角を曲がって見えなくなるまで見送ってくれた。
ここは、ファンになって何度も通う店である。

  • スープドガルビュール1,980円
  • メゾンカイザー東京ミッドタウン特製バゲット
  • モナストゥリ・ド・サンモン・ルージュ ボトル8,800円

もっと見る

7位

中国菜 膳楽房 (飯田橋、牛込神楽坂、神楽坂 / 中華料理)

2回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 3.9 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2017/06訪問 2017/07/04

飯田橋:チーム力が増したあっさり中華

ここもオープンして4年経つという。
ほぼ2年ぶりだが、キッチンの2人は変わらず。
ホールは若い男女のチーム。

カウンター席左手に2人並んで座る。
まずは瓶ビール(600円)を頼み、それからメニューを検討すると伝える。
すぐに乾杯♪
梅雨の合間の晴天で気温が上がり、ビールが美味くグビグビ。

迷った末、
前菜に
自家製 野菜の漬物盛り(600円)
大山鶏の紹興酒蒸し(950円)
一品料理で
海鮮と卵のあっさり塩炒め(1,250円)
和牛ランプと発酵キャベツの炒め(2,200円)
を注文した。

すぐに漬物盛りが出てくる。
瓶ビールを追加。

予想では酢が強くピリッとしてるかと思ったが
非常に穏やかな味。塩も強くなく丸いさっぱり味。

大山鶏の紹興酒蒸しが被せてやって来る。
紹興酒のボトルにしようかと思ったが、ここはワインの品揃えも多いので
フランスワイン、シラー100%の赤が2,800円だったので試しに頼んでみることにする。

このスライスした蒸し鶏、ビジュアルからしてあっさりの面持ち。
見た目通り、非常にあっさり淡い味である。大山鶏が非常に上品に仕上がる。

ワインが届く。
口当たりがよく、メニューにはフルボディと書いてあるが、
ミディアムで重過ぎず、タンニンの渋みも薄く飲みやすい。
魚介や鶏など淡白な味にもよく合う。

海鮮と卵のあっさり塩炒め
この日はエビ、イカ、アサリを使ったという。
これがまたほのかな塩味で、上品。
東京浅草あたりのしっかり味に慣れてる人なら、塩、胡椒、醤油をくれと云うかもしれない。
私は非常に好きな味。

和牛ランプと発酵キャベツの炒め
牛が本当に柔らかい。発酵キャベツで酸味があるのだが強過ぎずいい味に仕上がる。

追加で
菜心(アスパラ菜)とホタルイカの炒め煮(1,350円)を注文。
アスパラ菜は菜の花の軸のような歯ごたえで味も似ている。
柔らかいホタルイカといい酒のつまみ。
青菜ばかりだと途中で飽きが来るのだが、途中途中でホタルイカが入って来るのでメリハリができる。

〆はここの名物の一つ
里麺(850円)にする。
特製クロレラ麺とザーサイ・チャーシュー・長ネギを醤油・ゴマ油ベースのタレで和えたもの。
これがまた酒が進むいいつまみになるのだ。
思わず甕だし紹興酒グラス(500円)を注文してしまった。

酢の瓶ももらい麺に少し垂らすとまた味が変わって美味い。

今年で5年目に突入したという膳楽房、
オーナーシェフの榛澤知弥氏も円熟の域か、更に味が丸くなったような気もする。
若いホールスタッフたちは客の様子をよく見ていて客に合わせた対応をタイミングよく行っている。

お代は2人で12,700円、ご馳走様。
15年7月:
大変気に入ったので2人で再訪。
今回はなんとシェフズカウンターともいうべきカウンター席。

トリビーで瓶(600円)を頼み、乾杯して飲みながら何を注文するか検討。
前菜盛合せ(1,600円)の内容を聞いたら中々よかったのでそれを注文。

紹興酒ボトル(3,500円)を少し温めてと頼み、一緒に鱧の台湾バジル炒め(1,800円)とスペアリブのクミン蒸し(1,600円)を注文。

瓶ビールが空いて紹興酒が届いたところで前菜盛合せが届く。
酔っ払い甘えびクラゲサラダ蒸し鶏四川香辣ソース青ナス甜面醤ソースの4種。

クラゲは中華屋によくあるクラゲよりコリコリ度が高く酸味少な目。
青ナスはまだ若い茄子で歯ごたえがきちんとあり、少しの甜面醤でほのかな甘さ。

酔っ払い甘えびは子持ち。タマゴの部分が紹興酒によく浸かっていたようでお酒が弱い人には強過ぎるかも。身はとても柔らかく、甘みの上に紹興酒の酸味が出ている。

蒸し鶏は予想していた縦にほぐしたものではなく、丸く巻いて蒸し、スライスしたもの。
四川ソースが思ったほど辛くはなく、ここ特有の優しい味付けになっている。

鱧の台湾バジル炒め
ハモはふわふわ、細かい骨を少し感じながら咀嚼、バジルの香りは非常に強い。
ここの優しいスープの味を感じる、甘過ぎない美味しい仕上がりに酒は進む。

スペアリブのクミン蒸し
これは手に持ってかぶりつく。あぁ、やはり優しく上品な味。ほのかなカレー風味がよい。
骨までしゃぶってきれいに食べる。中華のカレー味を大否定する方がおられるが、よくわからない(笑)

結構お腹が膨れたが、〆に上海焼きそば(1,250円)と紹興酒のグラス(@500円)を2つ。

上海焼きそば
あっさりしっとりと思って食べていると、所々しっかりした味。
ん?何?と思ったら、干し海老がかなり塩気も強いしっかりした味であった。

かぶりつき席のお陰でオーナーシェフの榛澤知弥氏ともいろいろ話ができた。
お代は11,350円、満足してご馳走様。

15年5月:
BS日テレでアンジャッシュ渡部がいくつかのお店を紹介していた。
http://www.bs4.jp/mokuspe/onair/28.html

その中で、味の手帖のマッキー牧元氏が連れて行った、膳楽房の白いチャーハンこと卵白と生姜のチャーハンに目が釘付け。
http://ajinotecho.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-0498.html

その場ですぐ店に電話をし、予約を取った。
白いチャーハンは要予約ということだったのでお願いしておいた。

オーナーシェフの榛澤知弥氏は京王新線幡ヶ谷駅前、エンドレス中華で有名な「龍口酒家」で修行を積んで独立したという。

龍口酒家は昼も夜も訪れ、八宝湯という滋味深く癖のない薬膳スープをベースに素材を活かしたあっさりした味付けだと知っているので、ここ膳楽房での食事も期待できる。

外堀通りを神楽坂下交差点で越え、一本目の細い路地を左に入る。
この先に東京理科大があるので学生の往来も多い。数軒の居酒屋の先左手に小さなお店、夜は17時オープンで我々は17時50分に入店。

1階席は既にほぼ満席。厨房室から女性がドアを開けて出てきて予約名を確認。
2階の中央右手の席だと言われる。

2階に上がると右手におばさまが3人、中央左におねえさま3人、左手奥は8人席が用意されている。
2人テーブル席が一つ空いているのでそこが必然的に我々の席だとわかる。

席に着くと、おしぼり、メニューブック、本日のおすすめの黒板。
おばさま方は残りのお二人が揃う。おねえさま方は食事の終盤に入っているようだ。

ジャズが流れる中、じっくり検討した結果、
瓶ビール2本(600円x2)、パクチーとクレソンのサラダ(950円)、白アスパラと金華ハムの炒め煮(1,350円)、葱油鶏(1,600円)を頼むことに決定。瓶ビール2本は一気に店が慌ただしくなったのでホールスタッフに負担をかけないようにとの心遣い(笑)

おばさまのテーブルの注文に来たところで我々も相乗りして注文。
追加注文は出来るのかと聞くと笑顔でOK。

しばらくして一番搾りの瓶2本とグラス2個が届く。
そぉっと注いで乾杯!

おばさま方のところに前菜盛合せが届く。コースを頼んでいるようだ。
コースは3,800円~、「龍口酒家」同様わんこそばよろしくエンドレスコースも用意されている。

パクチーとクレソンのサラダが届く。
山盛りである。パクチーの強い香りとクレソンの苦みが交錯する。砕いたカシューナッツと甘く仕上がった鴨チャーシューの小片が和えられているが、パクチーとクレソンの主張が物凄い。スターターとしては最高。

白アスパラと金華ハムの炒め煮がいいタイミングで届く。
もうホワイトアスパラはほとんどシーズン終わり。少し硬くみずみずしさは峠を越していた。これは我々の選択ミス。
ハイシーズンの時に食べてみたい。金華ハムと玉子は実に優しい味でとても美味しいのだ。

紹興酒5年のボトル(3,500円)を常温でお願いする。
8人の3代の家族の宴会が賑々しく始まった。こちらもコースである。

葱油鶏ツォンユウチー(蒸し鶏香味ソース)
醤油系のソースかと思いきや塩ソース。色んな部位の骨付き。
手でかぶりつく。おぉジューシー、関東人には薄いと感じるかもしれないあっさりソース、これが美味い。
普通この手の料理だと生姜が使われそうだが、全く感じない。鶏をこれだけ美味しく調理しているのは素晴らしい。

チャーハンの前にもう一品ということで五目春巻(2本500円)にしてみる。
ホールサービスの若者はよく動く、忙しい中、好感をもてるサービスである。
おしぼりの取り換えは頼めばすぐにやってくれる。

五目春巻
油が多いが皮は薄くパリパリ。中の餡は味わい深く、醤油はつけずともそのままで十分の旨味。

予約した白いチャーハンこと卵白と生姜のチャーハン(1,100円)をお願い。
店内は女性率が高い分、とても賑やか。

卵白と生姜のチャーハン
黄身がないので確かに白いチャーハンである。
スープはついてこない。取り分けていただく。

ご飯は割と硬めの仕上がりで生姜の香り、葱の香り、鶏油の香り。
今度は生姜をいっぱい感じるが、本当にさっぱりして美味しい。

食後にお茶は出されない。
テーブルで精算。お代は10,200円。

大満足の夕食。
これは是非また来てみたい、ご馳走様!

  • 和牛ランプと発酵キャベツの炒め2,200円
  • 海鮮と卵のあっさり塩炒め1,250円
  • 自家製 野菜の漬物盛り600円

もっと見る

8位

アベス (恵比寿、広尾 / ビストロ、フレンチ、ステーキ)

7回

  • 夜の点数: 3.5

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 3.5

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 ¥2,000~¥2,999

2019/11訪問 2021/10/06

恵比寿:カジュアルに楽しく

平日の夜、
いつものカップルに加え、
家族連れ、男三人、
普段のビストロでは余りお目にかからない
そうあって欲しい客層。

グリーンサラダ(1,100円)
軽く火を入れた黒毛和牛のタルタル(2,200円)
アンディ―ヴのグラタン(2,000円)
自家製ソーセージのシュークルート(2,900円)
チャージ(@500円)
ビール小瓶(@600円)
ラングドック フィトウ赤ワインボトル(5,600円)
アルザス シルヴァネール白グラス(@1,000円)

さっぱりタルタル、
アンディ―ヴってチコリだけど、
これだけ大量のチコリを火を通していただくのは初めてかも。
塩が強めのシュークルート、
ラングドックの赤とアルザスの白で合わせるのが面白い。

山崎君と色々話をして、
今日もご満悦。
平日の千円サービスランチ、
ようやく訪れることができた。

12時前に列に並ぶ。
ぴったりの時間にドアが開き、
聞き覚えのある声。

一番奥の2人テーブルに案内され、
3種のランチから
豚ロース肉のソテー、セージ風味のマデラソース
をチョイス。

この日はとっても蒸し暑いんで
エビスの小瓶700円をお願い。

山崎さんが自ら注いでくれ、
早速グビグビ♪
あぁ美味い!

トウモロコシの冷製カップスープ
自然ないい甘さ。

注文から12分で
プレートが届く。

マデラソースの海に
豚ロースが鎮座、
レタス、マッシュポテト、パンが添えられる。

このタイミングで
ランチワイン500円の赤をお願い。
山崎さんがカリニャン、シラー、グルナッシュで
少し軽めですが果実味たっぷりです。

マデラソースと私に合ういいチョイス。

ナイフでススっと切れた
豚肉を口に運ぶと
期待通りの濃厚なマデラソースに包まれた
ジューシーな肉塊。

セージがいい仕事。
マデラソースだけだと
その甘さと濃厚さに身体がヘナヘナとなるが
セージがワンポイントでいい感じで引き締めてくれる。

名残惜しむように
残ったパンの欠片にマデラソースを含ませ、
赤ワインで流し込む。

あぁ至福のランチタイム。
アイスティで火照った身体を少し冷まし
2,200円払ってご馳走さま。
3ヶ月毎に行きたいのだが、
なかなか叶わぬ。

ここは食べログの料理メニューを
きっちり更新してくれるので
行きの電車の中で
あれやこれやと組み立てできるのが便利。

ドアのガラスの向こうの
山崎ソムリエと目が合い、
すぐさまドアを開けてくれ
一番奥のテーブル席に案内。

ヱビス小瓶」(600円)で乾杯し、
決めたのは
グリーンサラダ」(1,100円)
真サバのマリネ」(2,000円)
ホワイトアスパラ、オランデーズソース」(2,400円)
手長海老のラヴィオリ2/3」(1,900円)
ジャンボンドパリ」(1,500円)

ホワイトアスパラとラビオリで迷ったが
山崎ソムリエがラビオリの数を減らして
両方という提案でそれに。

最初はドライな白のグラス(900円)、
後は
果実味がありボディもあって土臭い赤のボトル(5,900円)
をお願いした。

土臭いという表現は
先日グルメな先輩とスペイン料理を食べた時に習った表現。

山崎ソムリエはすぐに理解して
出してくれた。

ミネラル感とは少し違い、
ミネラル感は石のイメージ、
土臭いは桑の実が近いという話。

確かに飲むと少し違う、
最初はタンニン、徐々に花開くという感じ。

この日はグリーンサラダと真サバのビネガーが
いつもよりやや甘めに感じたので
山崎ソムリエに聞くと
レシピはまったく変えてない、
飲んでるワインのせいでそう感じるのだとの説明。

フランス産のホワイトアスパラ、
これは抜群にジューシーで
最高の味、
やはり頼んで正解♪

バターを使ってないのに濃厚な味の
手長海老のラヴィオリ、盤石。
食べ過ぎると間違いなくカロリー過多w

フランスではレシピが厳密に決められた
ジャンボンドパリ、
塩漬けにした豚もも肉を
ジン、コリアンダー、クローブ、ローリエ、タイムを入れたスープの中で煮込み、
保存料も食品添加物も使わない。

この日はトマトクリームソースで濃厚な仕上がり。
ワインが進む贅沢な味。

デザートに少し甘めの
トンカ豆のブランマンジェ」(600円)
をいただいてご馳走さん。

お代は2人で19,400円。
また時が空いてしまった。
18時にドアを開けるとすぐに山崎チーフソムリエが出迎えてくれた。

謙虚に客のクレームを受け止め、
チーム全員で改善に心がけているようである。

もちろん経費節減も考えつつ、
色々とプロセスは見直している。

蒸し暑い日が続くこの日は、魚介と白でまとめることに。

着くなり、
ヱビスビール小瓶(@600円)
兎に角蒸し暑かった。

ここは食べログをホームページ代わりに使っているので、
ちゃんとメニューも適宜アップデイトされる。
事前にウキウキ検討してからやって来た。

メニューには載ってなかったこの日のおススメ、
蒸し岩牡蠣のタルティーヌ(@800円x2)

やはり定期的に食べたくなる
真サバのマリネ(1,900円)

まだ食べていない夏のメニューから
イカのセート風煮込み(1,500円)
仔牛とブルーチーズのトマトファルシ(1,800円)

私はビール小瓶をお代わりし、
白ワインのボトルを並べてもらい、
プロヴァンスの白の魔術師、
ドメーヌ・ド・ガヴェッソン アンスピラシオン2014(7,800円)
をお願い。

白ワインは
最初に果実味とミネラルの苦みがやってくる。
そして徐々にドライな果実味が支配する。
スイスイ飲み過ぎてしまうタイプ。

真サバのマリネ
うすーくスライスされた大根の上に
ほぼレアの鯖、
とっても柔らかく臭みはない。
この日はビネガーが強め。

蒸し岩牡蠣のタルティーヌ
これはパンとバターと牡蠣を一体化して食べてもらいたいというので
ナイフフォークでカットしながらいただく。
北海道産の岩牡蠣は軽く蒸され、
バターを介して薄いバゲットの上に。
牡蠣の旨み、バターの深み、パンのほのかな甘みが三位一体、
確かに一緒にいただくべき、白ワインが進む。

イカのセート風煮込み
イカをトマトソースで煮込み、
マヨとガーリックのアイオリソースとあわせてある。
サフランライスが添えられる。
味はしっかりとしているが、まろやか。
これもワインが進む。

ここで、ラングドック赤グラス(@900円)をお願いし、
仔牛とブルーチーズのトマトファルシ
トマトに仔牛の挽肉とブルーチーズを詰めてローストされたもの。
ブルーチーズと云うよりハーブの癖が強い。
我々は肉肉しさとトマトの酸味で美味しかったが、
人によってはハーブが強過ぎるかも。

食後に
ヌガグラッセ(650円)
マール(1,200円)
カルバドス(1,100円)

ヌガー感がしっかり出たいいヌガグラッセ。

白ワインが少しいい値だった分、
今宵は2人で22,150円、
今日も美味しくいただいた。
3ヶ月ごとに来たいと思ってはいるのだが、
浮気性なのか、9ヶ月ぶりになってしまった。

ますます精悍な顔つきになった山崎ソムリエが笑顔で出迎え。
頑張ってチーズプロフェッショナルの資格も取ったとか。

他のスタッフも元気でやっている。

エビスの小瓶(@600円)を2本もらい、
乾杯して、飲みながらメニューを検討。

あらかじめ考えていたのはクリのロースト、
山崎ソムリエと話すうちに次の4品に決定。
グリーンサラダハーフ(850円)
乳飲み仔牛の冷製 ツナのソース(1,700円)
ツブ貝とポルチーニ茸のエスカルゴバター炒め(1,900円)
黒毛和牛クリのロースト(4,200円)

赤ワインのボトルは山崎ソムリエお勧めの
ロワールのカベルネフラン、
エポール・ジュテ ルージュ(4,900円)に決定。
果実味とボディがありながら、爽やかな味わい。

グリーンサラダはあっさり目のビネガーと気持ち強めの塩、
パリパリレタスとしこしこインゲンでいいスターター。

乳飲み仔牛はパッと見は骨付き羊肉に見える。
ツナソースは控えめであくまで脇役、
冷製の柔らかい仔牛肉、云われなければハムのような食感と味わい。
最後は指でつかんで骨の周りの肉をしゃぶり尽くす。

ツブ貝とポルチーニ茸
想像していたよりもあっさりとした仕上がり。
香りと旨みがバッチリ。

この日楽しみにしていたメインのビーフ
ボトルワインを飲みきり、
赤のグラスをボルドーとブルゴーニュそれぞれ追加。
クリとは肩から前足上部のミスジと隣接している部位、
柔らかい赤身の肉。

さすが黒毛和牛だけあって、
ほどよいサシも入り、とても柔らかく
なんといっても肉自体の味が美味い。
久々にこんな美味い肉を喰わせてもらった。

今日はチーズは遠慮し
栗のケーキ(850円)、
食後酒のアルマニャック(1,300円)、
カモミールティ(400円)

栗のケーキが上品な甘さ、
山崎ソムリエがこれは美味いです、と太鼓判のアルマニャック
香りと揮発するアルコールが堪らない。

お代は2人で20,400円。
大満足である。

時間に余裕のある時、平日千円ランチに行ってみたいんだよなぁ。
フレンチと云うと身構える人が多いが
ここは大丈夫。

月-金平日の昼はリーズナブルな千円ランチ。
土・祝の昼は夜メニューと同じだが@500円のテーブルチャージはつかない。

ネット予約して出かける。
定番メニューに加え頻繁に新作を加えている。

食べログのメニューも
頻繁に更新してくれありがたい。

山崎ソムリエ含め馴染みのスタッフに挨拶して
テーブル席に。

定番の「真鯖のマリネ
新作の「猪のガルビュール
まだ食べてない「和牛とフォアグラのミートローフ

ヱビスの小瓶2本で乾杯。
ワインは山崎氏があらかじめ考えてくれた
ラングドックのシラー、穏やかな果実味。

久々の真鯖。
薄くスライスされた大根の上に浅〆のサバ。
やや強めの味付けだがやっぱり盤石の味。

イタリアではズッパ、フランスではガルビュール、豆のスープ。
白いんげんメインに猪肉。
少し塩気が強いがいい味付け。

ミートローフは私のおふくろの味。
濃厚な牛の中にフォアグラという贅沢。
幸せである。

デザートに食後酒に。
お代は2人で15,300円。
16年10月:
随時食べログメニューを更新してくれるので事前検討が楽しみ。
[牡蠣のスモークとバスマティ米のサラダ](1,600円)
軽めのスモークで思ったよりさっぱり、きちんと米には芯が残りハーブは強くない。

[つぶ貝ときのこのエスカルゴバター パイ仕立て](1,400円)
つぶ貝たっぷり、バターいい香り、トランペット茸旨み、ワインが進む。

[サンマのジャガイモ包み焼](1,600円)
甘い大根ソースの上に熱々の焼物、サンマの香りが強く秋の残り香、和の雰囲気。

[穴子と野菜のオーブン焼き](2,600円)
見た目よりはあっさり、バルサミコ酢がベースでズッキーニ、トマト、ナスと脂たっぷりの穴子、少しミントが強すぎた。

山崎君が考えておいてくれた赤ワインが
ラングドック コルビエール マハカム(4,800円)
カリニャンやシラー、果実味に加えてスパイシーさがあり、ボディがあって美味い。

ビールにグラスワインにチーズでお代は2人で17,100円。
次回、ミートローフがメニューに載っていることを期待してご馳走様。

16年6月:
自家製アンチョビとポロ葱マヨネーズソース(1,200円)
イワシのスモークとジャガイモのキッシュ(1,300円)
フランス産ホワイトアスパラのポシェ マルテーズソース(2,000円)
仔羊もも肉のロースト(2,900円)
キュベジュリエッテ ラングドック(4,800円)

ここはメニューをタイミングよくアップデートしてくれるので行く前から料理選びにワクワク。
そしてあらかじめ山崎ソムリエがワインを何本かセレクトしておいてくれる。
もちろん食べて大満足。
ヱビス小瓶、グラスワインもいただいて2人で16,200円はほんと驚きのコスパ。
今宵もありがとう♪

16年3月:
随分間が空いたが、山崎ソムリエの満面の笑みに気分よく入店。

2人ともシェリー(@700円)を注文してメニューを検討。

ズワイガニとカリフラワーのグラタン(2,200円)は食べたいと思っていたので
それを軸にパテカン、牡蠣とブルーチーズのスフレオムレツ(1,700円)でいこうとするが、
ちりめんキャベツのシューファルシ(1,800円)にも目が行く。

山崎ソムリエに相談したら、
シューファルシは肉の量が多いのでということで、パテカンをやめ、
冷菜からスモークサーモンムースのカナッペをハーフサイズ(850円)でとの提案に、即承諾。
合わせる赤ワインも提案されたミネルヴォア(4,800円)に決定!

「スモークサーモンムースのカナッペ」
思ったより軽く塩少な目でサーモンがきちんと主張。

「牡蠣とブルーチーズのスフレオムレツ」
モンサンミッシェルのオムレツを目指す。バターたっぷり、玉子フワフワ牡蠣濃厚。

「ズワイガニとカリフラワーのグラタン」
超濃厚なビスクの中のカリフラワーのあっさり感がいい。

「ちりめんキャベツのシューファルシ」
豚・鶏・レバーの挽肉は濃厚、いわばパテカンの煮込みのロールキャベツ。ソースの甘みと旨み。

お代は2人で13,750円。

15年7月:
前回のサバとイチボに大満足したので、ネット予約してでかける。
若きソムリエ、山崎晃氏が我々の事を覚えてくれていた。

食前酒は彼女はキール(700円)、私はシェリー(700円)
山崎氏から料理の説明を受け、日替わりのメニューから「鮎のパテ」(1,800円)、定番メニューから「手長エビのラビオリ」、「仔羊とメルゲーズのクスクス」(2,900円)に決定♪

すると山崎氏が、少し量が多いかもしれないんで、ラビオリはいつもは6枚出しなんですけど4枚出しにしましょうか?と提案。
無論異論はなく、それでお願い。値段も2,400円から1,800円に。

ワインはまかせるよ、と言うと、
少しスパイシーな仔羊とメルゲーズに合わせ、シラーのクローズエルミタージュ(5,200円)はいかがですかとすぐ提案。

「鮎のパテ」
骨も一緒に2度裏漉しして作ったという鮎のパテ、キュウリとマスクメロンのマリネが添えられている。
鮎の肝の苦みを遠くの方に感じ、ほんの少しのザラザラした食感もよく、口の中に鮎の旨味が一杯に広がる。

メロンとキュウリのさっぱりとした青臭さが、川底の苔を食べてる鮎にぴったり合っている。
出されたコペルト(@500円)代わりのパンに塗ってみるとこれも旨い。

「手長エビのラビオリ」
バターをふんだんにつかった泡立つ手長エビのソースがラビオリの上にふんだんにかけられている。
もちろんラビオリの中にも手長エビ。

なんという海老の甘み、バターがさらに旨味を増幅させる。
あぁ、これはずっと食っていたいけど、間違いなくデブになるな(笑)

「仔羊とメルゲーズのクスクス」
クスクスの上に羊のソーセージ、メルゲーズが2本載り、ストウヴ鍋には骨を取った仔羊、野菜がふんだんに煮込まれている。
「クスクスルージール」よりスープの色は薄め、野菜の量は多め。

この少しスパイシーな味わいに、この日の比較的軽めだがタンニンを少し感じるクローズエルミタージュが確かによく合う。
煮込んだ羊もメルゲーズも羊の旨味がよく出ている。

あぁお腹いっぱい、大満足。
今日はチーズは遠慮して、ケーキとカフェをいただきご馳走様、お代は15,700円。

やはり素晴らしいコスパであった。

15年3月:
ここは食通まてぃす氏に教わったビストロだが、リーズナブルに気軽に楽しめるお店である。
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13143821/dtlrvwlst/5010515/

若くて人当りのいいソムリエに料理のボリュームを聞くと、ポーションが大きいので
2人で前菜2品、主菜1品で十分だという。

結果、この日のお代は2人で19,350円だった。我々はチーズと食後酒に少しお金を出したため少し高くついたが
ビール、ワインボトル、前菜2品、主菜1で13,500円で済ますことができるので、コスパはかなりいい。

2階に上がり、ドアを開け、入った瞬間、居心地のいいカジュアルな雰囲気がよく伝わってくる。
フランスのインターネットラジオが流れている。

失礼かもしれないが通常こういうビストロには似つかわしくない50代のおっさんの集団が先客。
いかにもここの常連さんっぽい年輩のカジュアルだがきちんとした身なりの夫婦。
まだまだフレンチには慣れていない初々しい若いカップル。
30代の食べるのも飲むのも好きそうな女子3人などなど、
ここはありとあらゆるタイプの客を受け入れてくれるビストロである。

ヱビスビールの小瓶(@600円)を2本と、
じわじわ花開く黒ワインと言われるカオールのボトルが4千円とリーズナブルな事もあり、一緒に頼んでおく。

初めてなのでここのスペシャリテを頼むことにする。
真サバのマリネ(1,800円)と黒毛和牛イチボステック(3,500円)は決定。

もう一品を手長海老のラビオリ、アスパラガスのオーランデソース、モンサンミッシェル産ムール貝白ワイン蒸しで迷う。
迷い迷って、ムール貝マリエール(2,000円)でお願いする。

「真サバのマリネ」
薄くスライスした大根の上にいいピンク色の対馬産サバ、大葉とネギがのる。
腹肉と背肉が黄色い海の上を泳ぐ。

驚きの美味!ほどよいいい〆具合の鯖に甘酸っぱいドレッシングがピッタリ合う。
オリーブオイル、ワインビネガーはわかるのだが、この甘みがわからない。ハチミツかと思いきや聞いたらなんと砂糖だった。

「ムール貝マリエール」
モンサンミッシェル産のムール貝の白ワイン蒸しである。
かつて12年前、オランダ・ベルギーでの2週間の旅で食べたように、バケツに山盛りのムール貝がやって来た。

この料理用に彼女はブルゴーニュのシャブリグラス(@1,000円)をいただく。

かつてブリュッセルの肉屋通りのレストランで教わった、ひとつめのムール貝をナイフ・フォークでいただいた後、
その蝶番がついたままの殻をハサミ代わりに次のムール貝を挟んでいただいていく。

かなりの量だが手が止まらない。二人で無我夢中で旨味溢れるムール貝を次々に頂く。
そしてスープがまた美味。パンを浸すと旨味が染み込みたまらない。

「黒毛和牛イチボステック」
きれいなピンク色の大きなお肉がどーんと届く。
マッシュポテトと菜の花が付け合せ。

この肉の火入れは素晴らしい。ライヨールのナイフでスッと切り、口に入れると牛の旨味が口一杯に広がる。
素晴らしいお肉に感動。

チーズプロフェッショナルのバッジをつけた女性がワゴンサービスを持ってくる。
3種(2,000円)選び、食後酒にマール(1,000円)とカルバドス(850円)をお願い。

ここは魚、肉、ワイン、チーズと懐が深い店。
まてぃすの差し金でやって来たよ(笑)と言うとシェフもソムリエも皆驚いてひっくり返っていた。
相変わらず彼の店への踏み込み方は素晴らしいことを実感した。

気軽に通いたい佳店である。
来たれ!フレンチ初心者もフレンチ愛好者も♪
ご馳走様♪

  • 自家製ソーセージのシュークルート2,900円
  • ビール小瓶@600円
  • グリーンサラダ1,100円

もっと見る

9位

さかもと (荻窪 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.7
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2016/04訪問 2017/01/29

荻窪:小空間で感動のもてなし

16年4月:
マグロ、サバ、イカ、ホタルイカの刺身ブリカマ焼き新竹の子煮
いつものように数々のお通し、瓶ビール2本、日本酒常温3合。

お代は2人で8千円。

15年8月:
スーパードライの瓶で始め、いつものようにお通しが次々。
枝豆ゴーヤチップスイカキュウリ酢の物シメジお浸し冬瓜煮物冷製柚子風味

ビールをもう一本もらい、刺身は少し締めたタコマコガレイとそのエンガワ
私は芋お湯割り、彼女はぬる燗に変更。

つなぎの塩辛バイ貝谷中生姜
イサキの塩焼き。何杯かお酒をおかわり。

ゲソ竜田揚げ、甲州赤ワインのグラス。
食べ過ぎず、飲み過ぎず、こんなところで。

お代は2人で8千円、今宵も大満足。

15年2月:
そら豆キノコお浸しセリクワイチップ
刺身4種(タコブリカレイアジ
イワシの梅煮ステーキの切れ端
焼き白子(塩)
カキフライ
つみれ汁
豚角煮
瓶ビール2本、日本酒3本、芋お湯割り2杯。

お代は1万円。

14年11月:
知り合いのレビュアーさんが何人もここを訪れ、なかなかいい店だという。
このところ洋食が多かったので、一週間前に電話予約してみたら、あっさり2席とれた。しかも電話番号は聞かれなかった。

JR中央線荻窪駅南口を出て道路を渡り、まっすぐ荻窪南口仲通り商店会に入っていく。
道幅はそれほど広くはない賑やかな商店街である。

4分ほどで左手に「割烹さかもと」の看板を発見。
暖簾をくぐって中に入ってあまりの狭さにビックリ。

カウンター席は6つだがかなりぎゅうぎゅう。
右手にテーブル席、ここで老夫婦が先に宴会。

坂本大将に真ん中の二席に座るよう促される。
温かいおしぼりが受け皿にのって出される。

ほどなく、二組の老夫婦がやってきてすぐに満席。
我々以外はおなじみさん、今日は狭いなぁと言いながら、着席するが嫌味な感じは全くない。

カウンター右手の壁に本日のメニューがかかっている。
値段は書かれてはいない。刺身、酢物、焼物、煮物、揚物、お食事、その他の順に魅力的な料理の名前が並んでいる。

とりビーを瓶でお願いすると坂本大将がキリン、アサヒ、サッポロどれにしましょう。
スーパードライをお願いして、小さなビアグラスに注いで乾杯。

すぐさま坂本大将、次々にお通しを出し始める。
ポテトチップ、枝豆キノコソテー厚揚げと鮪煮

ポテトチップをひと口、いやいやジャガイモではないもっと上品なあじわい。
坂本大将にお伺いすると、クワイだという。

枝豆も端っこが切ってあり、硬めのいい茹で具合で美味しい枝豆だ。
すぐにビールは空になり、もう一本お願いする。

キノコも厚揚げも濃過ぎず優しいいい味付けに仕上がっている。
ほんとに狭い台所で4組の料理を捌いていく。

左隣の常連ご夫婦が刺身と焼鳥を頼み始めた。
焼鳥?!ホワイトボードには載ってないこの常連さん用の裏メニューのようである。

お隣の刺身の注文に合わせて、こちらもホワイトボードを見ながら〆鯖白身イカをお願いする。
大将、ゆっくりでいいですからとひと言添える。

後、熱燗1合と芋焼酎お湯割りをお願い。

坂本大将が、刺身できるまでこれを食べてと豆鯵の南蛮漬けを出してくれる。
この豆鯵、まだ漬け始めというところで酢は強くなく、鯵は柔らかい。味付けも控えめで優しい。人によっては醤油を数滴垂らしてもよい。

刺身が出て来る。坂本大将が色が寂しいんでマグロサービスしときましたと4種盛りを出してくれる。
白身はヒラメの昆布〆、ヒラメの熟成具合がとてもよく、昆布〆が強すぎず優しいいい塩梅。

で、〆鯖もきっと優しいしめ具合だろうと予測したらまさにその通り。
生に近く美味しい鯖である。イカもほどよい弾力を感じながら甘み。マグロは彼女に差し上げたら美味しいとのこと。

焼き穴子カニ焼売をお願いする。
大将、ゆっくりでいいですからともちろんひと言添える。

これでおつなぎくださいと坂本大将、イカの塩辛を小皿に入れて出してくれる。
予想通り、塩は強くなく、まだ漬け始めの塩辛。

酒が進む。
穴子の白焼きが出される。弾力のある身、ワサビで美味しくいただく。

焼売あがるまでこれでおつなぎください、と坂本大将バイ貝の煮付け衣かつぎを出してくれる。
バイ貝、予測通り非常に薄味の仕上げである。

さっきの穴子のヒレを炙ってみました、と小皿を出される。
心憎い演出。

カニ焼売が届く、ポン酢か辛子醤油でどうぞと。
これはごく普通の味であった。

カレイの唐揚げをお願いする。
彼女は日本酒一本。

私は赤ワインのグラスをいただく。
軽く飲みやすい果実味のある赤。

素揚げしたナスと一緒にカレイ唐揚げが出て来る。
熱々ホクホク、カラリといい揚がり具合。

〆にお新香を頼むとこれが数種盛りでたっぷり。
浅漬けで塩も強くなく、バリバリいただく。

いやぁ大満足、坂本大将、これでしめてください。
瓶ビール2本、日本酒4合、焼酎お湯割り2杯、赤グラス2杯。

デザートにを出してくれ、続いて勘定書き。
見てビックリ、えっ?1万円?これだけ飲んでこれだけ食ってひとり5千円!!!

感動の2時間40分、この小空間でのもてなしに大満足。
席が取れたことに大感謝、この店の存在を教えてくれたレビュアーさん達に大感謝。

ご馳走様。

  • ビールとお通したち
  • マグロ、サバ、イカ、ホタルイカ
  • ブリカマ焼き、バイ貝、キヌカツギ

もっと見る

10位

酒嚢飯袋 (目黒、不動前 / 居酒屋、日本酒バー、日本料理)

3回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 3.5

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 ¥1,000~¥1,999

2018/05訪問 2018/05/31

目黒:新番頭後、初のランチ

17年10月、山本君から長谷川君にバトンタッチ。
それからの初訪問となった。

山本君は地元富山に戻り、富山市内の便利な場所に居酒屋「葷酒山門」を開業。
https://tabelog.com/toyama/A1601/A160101/16008568/

設備、メニュー、客全てを居抜きで引継ぎ。
聞くと十数年来、山本君と仕事をしてきた仲だという。

13年1月の初訪問で頼んだ
海鮮わっぱ飯」(1,000円)をお願い。

当時と同じ構成のお膳。
わっぱメシ、トロロ、温玉、赤出汁。

赤出汁をひと口。
あぁやはり味が違う。
山本君は山椒をしっかり利かせた濃い味だったが、
長谷川君のは優しい味付け。

わっぱは今のは紅生姜が結構主張。
山本君のほうが優しい味付け。

それぞれの個性が出ている。

海鮮わっぱをそのまま、トロロ、温玉でそれぞれ愉しむ。

山本君よりは淡白な雰囲気の長谷川君、
これからも頑張ってもらいたい。

千円払ってご馳走さま。

5年間頑張ってきた山本晃路大将が
地元富山県に帰ることになり、
10/2から新番頭ハセガワダイスケ氏にバトンタッチ。

山本さん、本当に美味しい料理、楽しい話、ありがとう!
地元で出店準備とか、また状況をお知らせください。
酒嚢飯袋と書いて「しゅのうはんたい」と読む。
これは造語でもなんでもなくれっきとした四字熟語だそうだ。

酒を入れる革袋とご飯を入れるおひつのことで、大酒を飲み、飯をたらふく食べるだけの穀潰しの意。

昼は炊いたご飯がなくなったら終わり。早いと13時前。
メイクトゥオーダーでしかもひとりで対応なのでランチは待たされることを覚悟
注:現在は基本事前予約のランチなのでやってない日がほとんどなのでご注意。

最近は認知度が上がり、常連客も増えた。
混んでいて入れない、入れても待たされる(長いと20分)、遅く来ると昼のご飯終わり、ということがあるのでご勘弁を<m(__)m>

2012年まで「六本木魚屋がぶ」の料理長ならぬ料理番長を務めていた山本氏がその暮れに独立し、ここメグロード二階にバルをオープン。

その独立に関し、当時の社長がそのブログに思いを書いている。
http://sakanayagabu.sakura.ne.jp/blog/?p=207

色々あったけど3年経過!これからも頑張ってね♪

店は小さい。左に厨房、奥の窓際に4人テーブルが2つ。
右の壁際に2人テーブルが2つ。カウンター席は4つ。

[さらに久々のランチ]
もう行くところもなくなり彷徨うかと思っていたら、奥に灯り。
まるで灯台の灯りを見つけたかのような大海の小舟の心境。

二品定食(1,000円)を刺身鯖フライでお願い。
刺身は脂ののったマス、ねっとりしたマグロ、酢味噌でタコ
鯖のフライは珍しい。レモンを振り、マヨをちょいつけて。

やっぱおかずもご飯も美味いよ!山本君。
すぐさま蝙蝠男さんに元気だと連絡をいれた。

[夜の宴会編6]
期待に応え6人の宴会。
飲み放題3h¥3,600+つまみ4品+飯、赤出汁¥1,900
前菜 アテ盛り
野菜 ゆず味噌で色々やさい
肉 馬肉もも昆布〆、黄身ソース
煮 山形牛みそとまと煮
皆さん満足してくれました♪

[久々のランチ]
こないだチョイ寄りしたら、お昼を再開!
色々と事情もあったらしいが、週3はランチをしたいということなので是非覗いてみて。

二品定食(1,000円)を刺身糠漬けサンマ焼きでお願い。
刺身は脂ののったマス、ねっとりしたサス(カジキマグロ)の昆布〆、新鮮なサバ

あぁ美味いねぇ。
サンマ焼きは糠漬けにしてある分少し塩分が多いが鬼おろしと一緒にいただくとその滋味深さに感動。

山本君、やっぱり美味いよ♪

[夜の宴会編5]
本日は4,500円の美魔女2人との2時間飲み放題コース♪
・アテ盛り
・新鮮変わり野菜 w/ 辛味噌・柚子味噌・マヨ
・馬肉ユッケ
・栃尾揚げ蕗味噌チーズ焼き
・そら豆・蕗の薹・タラの芽揚げ
・山椒昆布にぎりと赤出汁
おほほほほと笑いの絶えない楽しい宴会、あっという間の2時間であった♪

[夜の宴会編4]
本日は4,500円の美女2人との2時間飲み放題コース♪
・アテ盛り
・新鮮変わり野菜 w/ 辛味噌・柚子味噌・塩
・栃木産鱒ユッケ風
・サンマ肝焼き
・海老カニ味噌
・水めし

毎回毎回工夫してくれる。
マスの刺身が黄身の海に浸かっている。卵黄の甘さが引き立つ旨さ。
サンマをその肝で焼いてくれた、脂がのってこれまた旨い。
羽釜で炊いた美味しいご飯をお水でいただく、シンプルにして贅沢な〆ご飯。
山本君!今宵も素晴らしい食事をありがとう!
美女二人も大満足!

[夜の宴会編3]
本日は4,500円の2時間飲み放題コース♪
「オヤヂたちの小躍り」から丁度3年、あの時の面子に加え、日記に四コマ漫画を描くレビュアーさんの6人。
http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13122635/dtlrvwlst/2809282/

店主は今日も5つの魅力的な肴と〆ご飯を用意してくれた。
・アテ盛り
・旨い野菜 w/ 辛味噌・柚子味噌・塩
・馬肉もも昆布〆
・稚鮎と走り野菜の冷や浸し
・八丁味噌とトマト牛肉煮込み
・マスのすし

飲んで笑って食べて飲んで笑って飲んで飲んで飲んで笑って笑って!
最高の一夜♪

ネットという薄っぺらい世界で知り合った仲間、今や戦友のようである。
ありがとう!

[夜チョイ寄り編3]
土曜の夜、食事の後チョイ寄り。お店は大繁盛であった。
白州ハイボール、鶴齢、白菜漬物(380円)。

山盛りの白菜がでてきた。相変わらず大盤振る舞い。
白菜がシャキシャキで昆布が効く。

サクッと飲んでご馳走様!
お代は1600円ちょっと。

[夜チョイ寄り編2]
昨年の暮れから店主の山本君、病気になったり怪我をしたり病気になったりと大殺界かと思わせる運の悪さ。
今日の夕方から復活と電話があったのでチョイ寄りする。

やっぱり直接顔を見て安心。
ハートランド生、アテ盛り、焼酎ハイボールと軽く。

ランチは再開はもう少し待とう!

[夜の宴会編2]
最近、病気に怪我にとちょっとついてない山本氏、盛り上げてあげようと蝙蝠男さんと出かける。

元気にさせようと笑わそうと思ったら、あばらに響くからと、不発(笑)
2時間限定飲み放題つきセット(4,000円)をお願いしておいた。

まずはハートランドの生で乾杯。
前菜は奈良漬リコッタプレザオーラ(牛干し肉)、酒盗ポテサラいぶりがっこ&ブルーチーズ
燻しと発酵の組み合わせ、これだけで何杯もお酒を飲める、素晴らしい前菜♪

ここに来たら、前菜盛り合わせはお勧め!

スプマンテのボトルを開けてもらい、改めて乾杯。

富山名物、得意のサス(カジキ)昆布〆これは前より塩梅がよくなり、日数も良いか、昆布のネットリ感が素晴らしい♪

ここに来たら、昆布〆はお勧め!

続いて、筍、春キャベツ、こごみの煮物
春のほのかな甘さを感じさせる逸品!大根への染み具合が上品でとっても旨い♪

ここに来たら、野菜の煮物はお勧め!

スペインのテンプラニーリョの赤のボトルを開けてもらう。
テンプラニーリョの果実味は結構好き。

たらの芽、いぶりうずら、大山鶏胸肉辛味噌フライ
揚げ物だが、衣は薄め、食材の旨味を活かし、さくっと揚げてある。
ここでも春のほのかな苦みを感じながら、ジューシーな鶏と燻しを楽しむ。

ここに来たら、フライはお勧め!

馬肉とフキノトウ味噌
さっぱりした馬肉が少しネットリと仕上げられ、ここも春の苦みを味わいながら酒が進む。

ここに来たら、フキ味噌和えはお勧め!

〆は鱒の寿司、山の中で養殖したマス。
酢の〆具合が素晴らしい。ほのかな酸味と甘みがさっぱりと。

ここに来たら、マスの寿司はお勧め!

お見事!量的にも丁度良く、富山と春を堪能できた!
是非、予約して訪れたし♪

[ランチ定食編8]
ハムエッグ(ソース)とカキフライの定食(950円)
ここのカキフライは初めて、フワフワジューシー♪
そして磐石のハムエッグは肉厚ハムがたっぷり!

[ランチ定食編7]
刺身と焼魚の定食(950円)
サスと呼ばれる富山ではなじみのカジキの昆布〆サンマの刺身、それに塩サケを焼いたもの。

昆布〆は醤油などいらず、そのままで旨味ばっちり。
サンマは新鮮で甘い。

塩サケは塩控えめのプリプリの焼き上がり。
釜で炊き立てのご飯で最高のランチ。

ランチで癒されるとはこのこと。

[ランチ定食編6]
禁断の焼きそば定食750円を注文!

黒ナポリタンとは違い、焼きそば麺は極細。
水菜、刻み海苔、紅生姜、つぼ漬け、マヨに半熟目玉焼きと彩りも具も豪華!

ソースは少し酸味のあるタイプで、ぴったり合う!
やっぱり、「ヤキソバ オン ザ ライス!

これがご飯に合う!
味噌汁もついての750円はこれはお得!

久々の炭水化物+炭水化物をやってしまった(笑)
店長、元気一杯、ご馳走様!

[ランチ定食編5]
みそトマ煮込みハンバーグハムエッグ(ソース)の定食950円
ハンバーグは山形牛の煮込みで使っている味噌トマソースで煮込んでいて、濃過ぎず甘過ぎずのほどよい味付け。
ハンバーグも肉肉しくて美味しい。

ハムエッグには分厚いロースハムと目玉二個はうれしい。

[ランチ定食編4]
黒ナポリ定食900円
注文を受けてからパスタを茹で、その後、炒めるので時間がかかるので余裕のあるときにどうぞ。
黒いナポリタンにご飯と味噌汁のダブル炭水化物である。

昼なのでニンニク抜きにしましょうと山本氏。
出てきた出てきた!黒いパスタ。この黒は黒ゴマの黒である。黄身もトッピング!混ぜ混ぜする!

食べてビックリ!味は完全にナポリタン!ケチャップ味!
上品な味付けで甘過ぎず、具材の刻んだハムと一緒に立派にご飯の友!

ただし、お腹は一杯になる。
遊び心と味がマッチした逸品だ!

[ランチ定食編3]
糠サンマ焼豚バラ大根の950円定食。

糠ニシン、糠サンマ、糠イワシ、ヘシコなど魚を糠漬けにするのは北海道から福井まで日本海側の習慣とか。
豚バラはほろほろ、大根はよく染み、煮玉子がまたうれしい。

ご飯おかわりの誘惑を断つ(笑)

女性客が随分増え、常連化している。

[夜チョイ寄り編]
目黒で食事の後、山本氏の顔を見たくチョイ寄り。
彼女は雁木、私はモヒート

玉子焼き580円を注文。
ほのかに甘くほのかに塩味、出来上がりはフワフワ。

かなりレベルの高い玉子焼きだ!

[ランチ定食編2]
最近、植物油もオレイン酸はいいがリノール酸はだめだとか。
それより前に揚げ物がいかんだろうということでここで定食(950円)。
煮物(タケノコ・豚バラ・大根・キャベツ)糠ニシン焼を選ぶ。

今日も美味しいし、少し健康な気分(笑)

[夜の宴会編]
K兄さんの仕切りで4人の飲み会。
一人5千円で120分のおまかせコース+飲み放題を設定してくれた。

実に8皿16種の料理とボトルもOKの何でもありありの宴会。
なんと我々だけのお品書きまで作成してくれている。

壱:鮪酒盗のポテサラ、サラダ蕪に蕗味噌のせ、いぶりがっこブルーチーズ、鴨スモーク、うずらスモーク
菜:ピータン入りニース風サラダ
造:魚沼養殖マス昆布〆
焼:糠鰊(ぬかニシン)
弐:鯖ヘシコ、ホタルイカ干し炙り、鮑肝漬け、梅なんこつ
煮:山形牛の牛スジ味噌トマト
参:カニ味噌のピザ
食事:トロロ昆布おにぎりとナメコの赤だし

ここの名物料理をひと通り満喫させてくれる超お得なコース。
白州ハイボール、イタリアスパークリングゴッドファーザー、スペイン赤ロスリアノス、日本酒と楽しくて随分飲み過ぎた。

山本店長!本当にありがとう!

[夜の食事編1]
なんと敬愛する食べログ界の兄さんがわざわざここに行ってくれた。

その次の日の夜、遅くに電話会議が入ってしまったので晩飯にでかける。
聞くと兄さんは5時半入りし、5時間以上滞在したそうだ。

しかも「俺って口下手やろっ!」と同意を求めるべくペラペラ喋っていたらしい。
で、あのお方口下手とは思えないんですが...と店主山本氏から確認を求められる。

あれはな、関西人のフリなんや、相手ボケてんねんから、突っ込んでやらんと、と指導してやる(笑)

950円の5品から2品選ぶ定食、サバ干しハムエッグ(ソース)でお願いする。
またこの日も炊き立てを出してくれるという。

その間雑談をする。
昼は米を二升炊いて売り切りにしてるそうだ。
だいたい25人分くらい。
店主意外と立ち食い蕎麦が結構好きだとか、じゃぁ蝙蝠兄さんと話が合うやろ、と言うと、えぇ随分盛り上がりましたとの返事。

お膳が届く。
サバは骨抜きはもちろん完璧だが、包丁を賽の目に入れて食べやすくしている。
ハムエッグ、関西にいる頃はソースで食べていた。

今日も当時と同じことをしてみる。ソースをかけた半熟目玉焼きをご飯に乗っけるとソースの甘さと相まって美味かった。
一気に懐かしさが込み上げる。あぁ、これだよソースだよ!

東日本と西日本の境目の富山、両方の文化を知ってるようだ。
腹一杯胸一杯になって会議に備える。

ご馳走様!


[夜の食事編2]
夕食で入る。たまたま入れ替わりの時間帯で客は私ひとり。
甘塩鮭焼きおでんの組み合わせで定食(950円)を注文。ここの定食は昼夜通しなのでありがたい。

店主が、20分かかりますが、これからご飯炊きましょうか?
もちろん炊いたご飯はあるのだが、炊き立てを食わせたいという店主の気持ちが疲れた精神と肉体を喜ばせる。

20分待つのでハートランド生(540円)を頼む。
すると、店主がこれから鱒鮨を仕込むんですけど、それに使うマスの刺身食べます?

もちろんお願いする。
押し寿司にするんで少し塩で締めてありますけど、と言って少し切って出してくれた。

まずはワサビをつけずに醤油をちょこっとだけつけて口に運ぶ。
ビックリ!濃厚、ネットリ、旨味たっぷり。

これ美味いねぇ、と思わず言うと、店主はしてやったりの笑顔。
「新潟魚沼の山の中で養殖してるマスなんですけど、前に食べたら美味しかったんですよ、水がいいんですよねあの辺。それで今回いいのが入ったからって仕入れたんです。」

ワサビもつけて食べたがワサビなしの方がマスの味がしっかり出て美味しい。

定食が届く。
炊き立てのご飯に甘塩鮭焼きとおでんとサラダとナメコの味噌汁。

少し硬めのいい炊け具合のササニシキ。
鮭の塩加減もばっちり、皮はパリパリ、身はふんわりほくほく。
おでんも濃くもなく薄くもなくいい味付け。大根、玉子、ちくわ、じゃこ天。

一日の最後にこんなに心のこもったご飯が頂けるとは幸せである。

[夜の食事編3]
忙しく連続ここで夕食をとることに。この日はまた事務所に戻るのでお酒は無し。
昨日仕込んだマスの押し寿司ができているだろうと、一切れだけ食べさせてもらうことに。

そして鮪刺身とチキン味噌カツの組み合わせで定食(950円)を注文。
今日もこれからご飯を炊いてくれる。

マスの押し寿司、昨日の男っぽい味が、甘めの酢により女性っぽい優しい味に変化していた。
郷里の富山ではマスの押し寿司ブームになっていて老舗、新興の熱きバトルが繰り広げられ、バラエティに富んだ押し寿司が出ていると。

お膳が届く。
鮪の刺身はこれくらいの赤身が好き、ネットリ柔らかい。
チキン味噌カツは名古屋味噌カツの味噌味で、チキンがジューシーで柔らかく衣は薄くパリパリ。

いい食事を食べさせてもらって、気分を変えて仕事に戻れる。
ご馳走様!

[夜のお酒編]
仕事が遅くなり、食事を兼ねて訪れる。
店内はほぼ埋まり、カウンターにすべりこむ。

まずはハートランドの生(500円)を注文。
昼に作りすぎたというおこげをおまけでお通し代わりにもらう。

今日の忙しかった自分に乾杯!
あぁ美味い!

10種以上あるとりあえずのおつまみから店主が適当に盛ってくれる「つまみ盛り」(850円)を注文。
夜も一人でやっているので各テーブルの段取りを考えながら、酒を出し、料理を作っている。

「つまみ盛り」が届く。
私の皿には、酒盗ポテサラ、ぼんじり味噌漬け、黒ししゃも干物、鴨・チーズ・プチトマト燻製
それぞれの盛りもよく、これだけの種類で850円はとってもお得。

結論から言うと夜来て飲むときはこれを必ず頼むべし!

酒盗ポテサラはごろりとイモが入っていて燻製風味、遠くで酒盗の風味を感じ、刻んだキュウリがさっぱり感、イブリガッコがシャキシャキ感と塩分。これはかなり質の高いポテサラ。

ぼんじり味噌漬けは脂たっぷりのぼんじりが意外とサッパリで、油味噌に漬けられている。
油味噌は濃厚で、ぼんじりが逆にさっぱり感を出すという出来上がり。これは日本酒が進む。

店主がこれはお勧めという黒ししゃも、繁殖期のオスを干物にしたもので、これは抜群にうまいという。
噛むと確かに甘みと滋味が口一杯に広がる。こんなししゃもはちょっと食べたことがないやみつきの味だ。

燻製は鴨はさっぱり、チーズはしっかり、これはウイスキーが進むか。

お見事なとりあえずのつまみにガツンとやられ、
店主に相談、すかさず、「カニ味噌のピザ」(750円)を勧めてくれるが、一人で食べきれないと困るからと「山形牛の味噌トマト煮込み」(820円)のほうにしましょうと代替案。

酒は白州のハイボール(当時500円、現在600円)から、チリのカベルネ赤グラスワイン(400円)と調子よく進む。

非常にきれいな盛り付けで「山形牛の味噌トマト煮込み」が出される。
そういや、さっきのつまみ盛りの盛り付けもきれいだった。

これはお見事、ニンジンも一緒に煮こまれているが、ニンジン臭さや苦みは一切なくとっても甘い仕上がり。
牛肉はトロトロでトマトの酸味がいいアクセントとなり、言われなければ味噌が入っていることに気付かず、おいしいデミソースと思ってしまう。

もう一杯グラスワインをおかわりして、ご馳走様。
お代は3,470円。

早晩、行列で入れなくなることは間違いないお店である。

[ランチ編]
ランチメニューは海鮮わっぱめし900円と5種の惣菜から2種を選ぶ定食950円の二種。

[わっぱめし]
最初なのでここの名物という海鮮わっぱめしを注文。

水と布おしぼり。店主山本氏はふくよかで好感が持てるタイプ。
まもなくお膳をカウンター越しではなく、キッチンを出て脇から出してくれる。

キラキラに輝いた宝石箱のような海鮮わっぱ!
赤、オレンジ、茶、緑、黒。

赤だしに山椒、温玉、とろろがつく。説明によると4種の楽しみ方。
①そのまま②山椒③温玉④とろろ

わっぱからしゃもじで茶碗に海鮮ご飯をよそって、まずはそのまま。
マグロ、アナゴなどの海の幸に加え噛むとコリコリ、鼻にスモークな香り、刻んだイブリガッコである。

続いて、山椒をミルで挽いてご飯にかける。
一気に山の新鮮な香りが口一杯に広がる。

三番目は温玉、崩してご飯にかける。
いやぁ、まろやか。

そしてとろろをご飯に。
なんと贅沢な食べ方、大満足である。

あれっ?!まだわっぱに海鮮丼が...
そう、山盛りなのである。自分の体躯に合わせ一杯食べてもらおうと山盛り。

この味でこの量で900円はお安い。
次は定食を試さねば。

わっぱとイブリガッコということで出身は秋田?と聞くと、富山と答えが返ってきた(笑)
ご馳走様!

[定食]
おかずを5品から2品を選ぶという定食(950円)を頼む。
この日の5品は①マグロ山かけ ②焼魚(サバかブリ) ③甘ったれ鶏唐 ④ハムエッグ(ソースか醤油) ⑤味噌餃子

ハムエッグ(醤油)味噌餃子でお願いする。

ハムエッグ完成前にソース派ですか醤油派ですか?と聞かれる。
関西で育ったので子供の頃はソースだが東京に来てからは醤油なので、醤油でお願い。

また、カウンター越しではなく脇からお膳を持ってきてくれる。
ご飯は釜で炊いた証、おこげが輝く!

今日の赤だしは山椒が効いている。
出来立てのハムエッグ、すぐに黄身がとろーり、もったいなくて、ご飯の上にのっける。甘くてうまい。

ハムはしっかり塩をした立派なハム。
酢醤油はつけられてるが、餃子は味がしっかりついてますというので、そのまま食べると、確かに何もつけなくて十分。

餃子のアンが味噌につつまれこちらもなかなかうまい。
付け合せのレタスが新鮮で甘い。

マスターに、結構しっかり味だねと聞くと、富山でも金沢寄りは上品ですが新潟寄りはしっかりしてますとの返事。

前のわっぱめしの量が多かったことを指摘すると、違う味を楽しんでもらうために軽く三杯のつもりでよそったんですが、
私には軽く五杯あったと答えておく。

夜もひと皿の量が多いと指摘される事があるという。
やはり自分の基準でお客さんに一杯食べさせたいようである(笑)
客の声を聞きながら修正すべきは直していきますと真摯な態度。

ランチで900円、950円は少し高いが、美味しいものを色々腹一杯食べられるならこれはいい。
お勧めである。

ご馳走様!

  • 海鮮わっぱ飯1,000円
  • 海鮮わっぱ飯1,000円
  • (説明なし)

もっと見る

ページの先頭へ