レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2016/05訪問 2021/04/25
山陰に行くにあたり、
泊まるならここと思っていた宿。
実はここはとんでもない人気で、
2ヶ月前になんとかもぐりこんで予約が取れた。
このグループは
松江にはここだけでなく
湖向う岸の玉造温泉に115室あるホテル「佳翠苑 皆美」、
レストラン「ふじな亭」、
東京にも2店のレストランを出している。
http://www.minami-g.co.jp/
「佳翠苑 皆美」のほうなら
大箱の分予約は取りやすいのだが、
行くなら1888年創業のこっちの小さな宿に来てみたかった。
松江城の南、
京店と呼ばれる
古くからのお洒落なお店が並ぶ一角にあり、
宍道湖に面している。
夕方早い時間に到着、
お茶をいただき荷物だけ預け、
お城の周りを小舟で散策してから改めてチェックイン。
宍道湖に面したお部屋、
関東の同レベルの温泉宿と比べるとここは明らかに図抜けている。
建物自体は年季が入っているが
内装はリニューアルしたおかげで
泊まった部屋の広さと設備は素晴らしい。
部屋の冷蔵庫や食事処の飲み物は
値段をおさえてある。
そして一番の満足は
宿のホスピタリティ。
一方、
古いがために劣る部分はいくつもある。
部屋にも風呂はあるが、
宿の共同浴場に行ってみる。
一応4人分の着替え籠とロッカーが置いてあるが、
実質2人で一杯の狭い湯舟。
ロビーも広くはない。
ロビーの一角の狭い喫茶スペースに
文人墨客の名残が幾つも飾られてある。
棟方志功、湯川秀樹、岡本太郎、
バーナードリーチ、有吉佐和子、山田太一...
皆、この宿に満足したことがわかる
色紙や写真が残っている。
連泊したので
当然ながら食事は違うコースに仕立ててくれた。
全体的にしっかりした味付けなのだが非常に上品。
とりわけ朝食に出て来る
鯛めしに感動した。
ここで開発された家伝の鯛めしは
鯛のそぼろ、裏ごしした黄身、裏ごしした白身、
海苔、大根おろし、刻み葱、ワサビ
をご飯にのせ、
熱いだし汁を回しかけたもの。
あまりに美味く
2日ともお願いし、
いずれも2杯食べてしまった。
もし松江に出向く機会がある方に聞かれれば、
ここ皆美館は自信をもってお勧めできる。
2位
2回
2022/10訪問 2022/12/20
間にコロナ禍があり、
周年記念以来実に6年ぶりの訪問。
ホールサポートの年配女性と、
入って1週間の若者を従える
脇坂尚シェフが最前線に出て客をもてなす。
虎ノ門時代、
入口脇に
等身大の写真が飾られていた頃を思うと
今年還暦を迎え、更に客にグッと近づく。
18時スタートでネット予約したが、
4組8人がほぼ同時スタート。
ドリンク注文、
メニュー説明、
注文取り、
慌ただしい時間が流れる。
コロナ禍で客足は減り、
プーチンのお陰で
食材高騰、燃料費高騰、円安トリプルパンチ、
フランス料理店はその中での
マネージがどこも大変。
少し量が減り、
少し高くなったグラスビールで乾杯、
いい浸かり具合の黒オリーブを齧りながら、
料理を待つ間、
ここでの体験を思い出す。
12年8月初めて訪れた時、
虎ノ門のその古いビルの電気系統がイカレ、
店の1/3の電気が使えず、
トイレは4階まで古い階段をあがる。
その時対応してくれたのが、
今小淵沢駅前で
「ビストロバガブー」
https://tabelog.com/yamanashi/A1902/A190201/19009254/dtlrvwlst/B204382180/
を経営してる
柴田広海氏。
当時はワキサカのスーシェフ兼ソムリエ、
ニコリともせず、
もてなしてくれた。
この日も隣のテーブルに
まだこういうフレンチには慣れてない
若いカップルが来ていたが、
ワキサカが銀座に移ってから
若いカップルも
ちょくちょく見かけるようになった。
ある時、
この日同様、
見るからに慣れてない若いカップル、
柴田君が注文を取りに行き、
客の男性が、
いきなりチーズを注文した。
チーズはフレンチでは通常、
食後にカルバドスやマールなどの
食後酒と一緒に楽しむものである。
柴田氏がどう応対するのか、
耳をそばだてていたら、
いつもの真面目な顔を全く変えず、
若い男子の最初にチーズの注文
をそのまま受け取って、
それに続く料理の組立てをアドバイスしながら
応対していた。
柴田氏が独立してから、
彼のお店で話す機会があり、
その時の事を聞いてみた。
あの時は
フレンチの基本の流れを
レクチャーするのかと思った
と伝えると、
柴田氏は、
食べ方は人それぞれ流儀がありますし、
何より、
折角奮発して来たあの場で
彼に恥をかかせるわけにはいかないです。
水を入れると白濁する
食前酒パスティスのグラスに
白いディップ(セルヴェルドカニュ)、
ガーリックトーストに
マーマレードをのせていただく。
クリームチーズはクセが無く、
エシャロットで少し辛めのアクセント。
やや酸味のある少し軽めのシラーと一緒に。
瀬戸物の深皿に、
たっぷりのグリーンの中に、
鶏レバ、ハツ、ベーコン、
ニシンマリネ、キャロットラペ
温かいサラダを
スプーンとフォークで深くかき混ぜ取り分ける。
魚料理に
白のグラスをお願い。
イトヨリとムール貝
マルセイユ風だからトマトと煮込んである。
伊豆の鹿、
骨と香味野菜で煮出し胡椒を加え、
スグリジャムを使ったソースに横たわる。
和栗ペーストが添えられる。
メイン料理も
国産食材やポーションを少し小さくして工夫している。
食後にシナモンティとサヴァラン。
以前食べたサヴァランより
少しさっぱりした仕上がりだと感じたが、
脇坂シェフはレシピは変えてないとのこと。
こちらの感じ方が変わって来たか。
久々の銀座の夜を満喫した。
この日頼んだもの:
セルヴェル ド カニュ800円
サラディエ リヨネ1,600円
イトヨリとムール貝のマルセイユ風3,600円
ニホンジカのグラン・ヴヌール4,400円
クヴェール(席料)@500円x2
ハイネケン770円
テキーラフレーバー入デスペラードス770円
ジュリアン ピロン ド ロートル リーヴ赤ボトル7,000円
シュヴェルニーブラン1,200円
コトー・デュ・リヨネブラン1,500円
サヴァラン1,100円
シナモンティ@500円x2
合計24,740円
16年8月:
ワキサカ10周年記念企画3として、弟子3人と師匠のコラボ。
「バガブー」の柴田シェフ、「シャルキュ」の町筋シェフ、「サンフォコン」の千葉シェフが参加。
破格の値段のコースとそれに合わせたワインコース。
それぞれのシェフの特徴がきちんと出ていて、ワキサカファンとしては感無量のランチであった。
・シャルキュトリ盛り合わせ、パテカン by千葉、モルタデッラ by柴田、プレセ by町筋、サポデ by脇坂
・ブーダン・ノワール、サンジェルマン by町筋、エキゾチック by千葉、冷製フラン ソーテルヌのジュレ by脇坂
・オンブル・シュヴァリエのポシェ ザリガニのクネル ルーセットドサヴォワのソース by脇坂
・レモンとカルヴァドスのグラニテ
・仔羊のローストあさりのソース by千葉
・イチジクのタルトタタン仕立て
・小菓子とカフェ
15年5月:
スーシェフの柴田広海君が独立の為4月末で卒業。
http://goo.gl/8VGG0H
残念だが頑張ってね♪
アミューズはずっとオリーブだったが、サラミに変更。
サラダガストロノミック(2,300円)
燻製サラダ、鴨の生ハム・ホタテ・フォアグラ、クレソンにトリュフ。久々だが贅沢な味。
仏産ホワイトアスパラ オレンジ水のサバイヨン(@1,300円)
まだあったので迷わず頼む。太く立派。熱々でみずみずしく、酸味の効いたソースで。
ロニョンドコックのヴォロ・ヴァン(2,200円)
「雄鶏の腎臓と呼ばれているもの」パイケース詰め、焦がしバターでモンテしたマデラソース。
コラーゲンたっぷりのトサカも添えられる。腎臓らしき苦みを感じ、さすが!と思うも実はニワトリの精巣だった(笑)
乳飲み仔豚のポシェ 黒オリーブのソース(シェア後)(3,000円)
これはあらかじめシェアされて出てきた。パセリのソース。
本当に柔らかく滋味深い。
食前酒は生ビールとシェリー、ラングドックの赤ワインをいただき、仏版養命酒とマールでデザートをいただく。
お代は2人で23,700円♪
14年9月:
また随分間があいてしまった。
彼女はフレンチヴェルモット、私はハイネケンの生で乾杯。
この日はスーシェフのシバタ君は夏のバカンスで脇坂さん含め3人体制。
脇坂さんは髪型を変えイメチェンで若々しい。前髪の上にグラサンまで挿して、と思ったら後で別の店の元弟子に聞いたら老眼鏡だった(笑)
牛テールのアシ・パルマンティエとフォアグラのプレセ2,300円
トリップ アラモード カン1,800円
プロシェのクネル2,500円
シュークルート ガルニ2,400円
ワインはコート・ドゥ・ニュイ ビラージュ(7,000円)にしたが、酸味はありミネラル感はあるが果実味が足りず
この日はちょっと不満。
やはり料理は見事である。
牛テールのアシ・パルマンティエとフォアグラのプレセ
煮込んだ牛テールとジャガイモを合わせ、その間にフォアグラを入れたテリーヌ。
味付けは濃くはないのだがしっかり、おわかりになるだろうか。非常に繊細で上品な仕上がり。
テールの旨味がジャガイモにきちんと移り、ねっとりのフォアグラとのコラボが素晴らしい。
トリップ アラモード カン
牛の胃4種すべてを使った煮込み。
シードルとカルヴァドスで煮たという。トリッパといえばトマトソースで煮込むことが多いが、頼らない。
ニンニクにも頼らない。これも濃くはないのだがしっかり味、くせは全くない。
赤坂のコムアラメゾンのトリッパに匹敵。
プロシェのクネル
日本ではなかなか手に入らないパイクと言われるカワカマスをフランスから輸入してすり身に。
ザリガニクリームソースの海に泳いでいる。
目の前に置かれた瞬間、バターの甘い香り。すり身自体は淡白で上品な仕上がりで、ソースがコクがありながら優しい。
シュークルート ガルニ
発酵キャベツ、マンガリッツァ豚のバラ肉の塩漬け、自家製ソーセージの盛り合わせ。
もちろん塩気はあるのだが強すぎず、ザワークラウトも酢が強くない。
しっかりと優しさ、改めてその素晴らしさを感じなおした。
お代は18,300円、大満足でご馳走様!
13年11月:
行こう行こうと思ってずいぶん時間が経ってしまった。
・サボデ&キャロットラペ(豚の頭のソーセージとニンジンサラダ)800円
・エスカルゴ・カエルもも肉、ロックフォールチーズのココット2,400円
・ガトー・ド・フォア リ・ダニョのフリカセ添え(鶏レバーケーキ、仔羊胸腺を添えて)1,800円
・豚バラ肉のカルボナード(マンガリッツァ豚黒ビール煮込み)2,700円
水を入れると白く濁るパスティス(@600円)で乾杯。
まずはオリーブ漬け、ワインはマルサネ2010のボトル(6,500円)でお願い。
豚ソーセージとニンジンサラダが届く。
ソーセージは見るからに脂が多いがビネガーのせいもありさっぱりした味わい。ニンジンは特有の臭みは無く酸味少な目。
スーシェフに聞くと、ニンジンを千切りにはしないそぎ切りにするのが味のポイントだと言う。
メニューにはエスカルゴ・ザリガニのオーブン焼きとなっているが、今ザリガニを手に入れるのが難しく、蛙のもも肉に変更。
ニンニクパセリバターでオーブン焼きということだが、しょっぱさがなくさっぱりした仕上がりである。カエルもエスカルゴもあっさり。
ソースに旨味が凝縮され、思わずパンを浸して食べる。
スーシェフによるとエスカルゴバターを乳化させるのがポイントだとか。
鶏レバーのケーキ、非常にきめ細かく上品な味わいで、生臭さは一切ない。付け合せの胸腺はきちんとした歯ごたえを残している。トマトソースにコクがあり、こちらもパンを浸す。
豚バラ煮込み、キャベツが添えられ、サワークリームがのる。
もちろんトロトロの仕上がりで、甘めのソースが発酵した生クリームといいコラボ。
やはり、お見事な仕上がりである。
デザートにラムレーズンの効いたサヴァラン、ピスタチオアイスが添えられたチョコがしっかりのノワゼッティーヌ。
苦めのコーヒーによく合う。
お代は二人で20,100円。
またまた大満足、ご馳走様!
13年1月:
虎ノ門でオヤヂのビストロとして名を馳せていたサラマンジェが銀座7丁目に移転。
あの年季の入った崩れそうなビルからいきなり銀座である。
虎ノ門のレビュー
http://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13024884/dtlrvwlst/4390275/
外堀通りの一本北側の新しく建ったビルの地下である。
我々が行った時点ではテナントはまだこのサラマンジェだけであった。
前のように階段ではなく、立派なエレベータで降りる。
降りると、すぐにお店。
ギンガムチェックのテーブルクロスの上に白いクロス。
床もギンガムチェック。
壁には絵が飾られ、テーブル席がメイン。カウンターは3席に減った。
入って左手の二人テーブル席に。相変わらずBGMはなし。
虎ノ門時代のスーシェフの出迎え。スタッフも増えて全部で5人。
座ってすぐにハイネケン(600円)を注文。本当は近所のロックフィッシュでハイボールで口を湿らせて来ようと思ったが、銀座三越で手間取ったのであきらめ、急いで直行。それで喉が渇いていた。
スーシェフがアミューズのオリーブを持ってきて、今日のスペシャリテを説明してくれる。
まだまだサラマンジェ初心者なので色々楽しみたい。
これまでに頼んだのは
・サラディエ・リヨネ
・サラダガストロノミック
・ブーダンノワール
・セップ茸とトリュフのリゾット
・ジロール茸とヤリイカのソテー・
・日本ジカのグランヴヌール
・バヴェットのソテー エシャロットソース
ということで
・牡蠣の5分間スモーク トマト水のジュレ500円x2x2
・パテアンクルート(パテのパイ包み)1,800円
・グラ ドゥーブル リヨネーズ(トリッパのソテー リヨン風)1,800円
・ブフ・ブルギニョン(牛ほほ肉赤ワイン煮)2,800円
を注文。
赤ワインはスーシェフに相談したら、以前に頼んだ銘柄をきちんと覚えていて
コトーブルギニョン ルージュ5,500円を勧められる。
アミューズのオリーブが以前より味が優しく実も柔らかくなっているのでスーシェフに聞くと
昔の作り方に戻したんです、とのこと。こちらのほうが私は好み。
牡蠣が殻ごと粗い岩塩の上にのせられて出てきた。
スモークしてその味が凝縮された感じになり、その濃厚な味にトマトのジュレがさっぱりまとわりつく。
つけあわせのクレソンの爽やかさがまたいい。小さなスプーンですくって口に運ぶ。
赤ワイン、コトーブルギニョンが注がれる。
ほんの少しタンニンを感じながらの果実味、少し若い感じでやや軽すぎたか。
立派なパテ・アンクルートが届く。
パテのパイ包みだが、パイ生地の主張は少なく、パテの凄い存在感。
さぁ食ってみろと挑戦的な雰囲気をかもしだしている。
ナイフとフォークを持ったら、随分重い。
移転を機にカトラリーをライヨール(ラギオール)の重厚なものに入れ替えたようである。
さて、パテにナイフを入れ、ひとかけらを口に入れる。
内臓が得意なだけあり、予想通り、レバーと脂を目一杯感じる素晴らしい出来。
とってもねっとりしているのだが、脂が冷えて固まるようなことはなく、しつこくない仕上がりになっているのが不思議。
ハーブは強くなく、肉、レバー、脂をしっかり楽しめというシェフの笑顔が脳裏に浮かぶ。
グラ ドゥーブル リヨネーズのオーブンから出たばかり、熱々の皿が届く。
トリッパソテー、リヨン風というもの。
ハチノスが本当に柔らかく仕上げられ、イモとの相性も抜群。
ソースは酸味があり、もちろんパンにつけて味わう。
ワインボトルが空いたのでグラスをお願い。
ボーヌ デュ シャトープルミエクリュ(グラス1,500円)
果実味が強く、こちらのほうが断然美味い。
赤葡萄酒の海の真ん中にこんもり小島、ブフ・ブルギニョンが取り分けられてでてきた。
牛ほほ肉の赤ワイン煮である。
ナイフいらずのトロトロの仕上がり。
見た目の濃さとは違い、あっさりした仕上がりのお肉、ソースも酸味は強くない。
スタッフは増え、シェフを入れて5人体制。
スーシェフも自分のやりたいことに専念できるようになったようで笑顔も自然。
19,700円払ってご馳走様!
これから銀座マダムが大挙するんだろうなぁ。
3位
5回
2019/06訪問 2019/06/25
約束まで少し時間があったので
久々に壱。
口開けで入り、
増田さんの前に。
どこの飲食もそうであるように
人手不足でランチ休止中。
どんなに忙しくても
客が座ってから焼き始めるこだわりのランチ、
ぜひみなさんに食べさせたいが中々叶わず。
ビールをもらい、
早速ぐびぐび♪
昼の蒸し暑さが吹き飛ぶ!
もう一杯もらうタイミングで
ここのスペシャリテのひとつ
玉ねぎのフラン。
今日も滑らかな
控えめながらもきちんと主張のある
ふわふわプリン、
季節柄玉ねぎが甘い。
丁度いい時間、
外まできちんと見送りに来てくれて
ご馳走さま。
オープンして9年、
より元気に若返った印象のある
増田さん、
みんなにいいもの食べさせてあげてください。
夜の「壱」が初めての方おふたりをお連れして
3人で初秋のおまかせ(5千円+税)を堪能。
①舞茸フラン
②刺身
メジマグロ、タチウオ、サワラ、ホウボウ
③揚げ物
メヒカリ、モロッコインゲン
④ナス煮浸し、クリームチーズ味噌漬け、椎茸海老クリーム詰め
⑤鱧キノコのスダチ鍋
⑥米沢牛と季節野菜の炙り
⑦ズワイガニの土釜飯、赤出汁、香の物
⑧梨のコンポート
このところフランは牛蒡が続いていたので舞茸に少々驚く。
ゴボウより香り付けが少ない、個人的にはもう少し味付け香り付けを強くしてもいいかも。
刺身は相変わらずいい熟れ具合、鋒鋩が評判。
メヒカリが随分立派で身がホクホクで美味しい、この日の一番のお気に入り。
この後、魚の炙りで来るかと思ったら肩透かし(笑)、
酒がよく進むアテに続き、
季節終わりのハモと季節始まりのキノコをあわせた鍋。
この出汁が非常に上品で、関東出身の増田大将のしてやったりの顔が浮かぶ。
ハモは身がたっぷり、キノコも数種類。
和牛は柔らかくサシが多め。
旬の野菜が美味い。
〆の土釜飯は安定のうま味、
ズワイガニの香りが一杯に広がる。
ちょこっと呑んでお代は3人で23,000円。
増田大将、いつもありがとう。
料理人の友人と料理屋壱に訪れる。
2軒目で20時半くらいに入店。
・牛蒡のフラン
・サワラの焼霜造り
・太刀魚の炭火焼
日本酒2合、焼酎お湯割り2杯で2人で6千円ちょっと。
濃厚な牛蒡の味がするふわふわのフラン、上には、カリッとさせた牛蒡チップ、
皮をほんの少し上手に炙った、熟成した鰆、
思わず、これは美味いと友人の料理人が声をあげた外パリ中フワでうま味たっぷりの太刀魚、
増田ワールドを堪能。
一軒目で結構食べてきたのでさすがに今日は土釜飯には辿りつかない(笑)
増田大将は実はよく喋る。
ただ、我々客は自分がいる瞬間だけ切り取るので、
そのときのTPOで寡黙だと感じたり無愛想と感じたりすることがあるが、
その一回限りの感想をネットにあげてまるでそれで全てと思わせるようにしてしまうのは
我々客側の反省である。
フレンチから和食に転換した話、
生産者と深く繋がるわけ、
ランチのこだわりと回し方、
くだらない世間話、
実はアンテナを高くしていて
実によく喋る。
今夜もご馳走様♪
過去の私の料理屋壱のレビューは↓参照。
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13130381/dtlrvwlst/B115627346/
家族の新年会で使う。
あらかじめシェフのおまかせコース(@5,400円)を予約。
・牛蒡のフラン
・刺身盛り合わせ
・白魚と金時ニンジンの天ぷら
・太刀魚炭火焼と里芋みぞれ煮
・蛤のお椀
・和牛炙り
・金目鯛炊き込みご飯と赤だし
・あまおうのシャーベット
熱燗とコートデュローヌの赤ボトル。
相変わらず絶妙の火入れ具合、
素材の引き出し方をほんとに熟知している増田大将。
みな大満足してくれた。
ありがたいことである。
16年12月:
久々に訪れたら、増田さんが驚きのあまり声が裏返った(笑)
変わらないために変わり続ける、そんな思いを感じた。
フランの野菜の濃厚さ、刺身への仕事、魚と野菜の水分が十分に保たれた天ぷら、皮はパリパリ身はジューシーな炭火焼、旨みを完全に封じ込めたオーブン焼き、米とカニが完全にコラボしたご飯...
天才増田のキレはやはり素晴らしい。
5,400円のコースを二人で。お酒もいただき16,950円は感動的なコスパ。
いつもありがとう♪
15年2月:
なんと5ヶ月ぶりのランチだったが、偶然の一致、豚の柔らか煮、ノルウェーサーモンフライ、小松菜お浸し。
若い衆の大沢さんは晴れて卒業し、10月からの新メンバーと二人三脚。
大将の増田さん、怪我した左手をかばい、腕、首、背中を痛め、ランチはやはり火・水・木。
続いて夜も久々、アラカルトで牛蒡のフラン、お造り盛り合わせのサワラが特に美味い、揚げ物、焼き物をいただいて、〆はキンメの土釜ご飯。
14年9月:
大将の増田さんが職業病の左手の腱の手術をして復活してから、ランチ(日替わり一種900円)も火・水・木限定となった。
人気上昇の一方で、供給数も減るということで、12時半を回っていくと、たいてい本日完売。
今日は早めに出ることができ、カウンター席、大将のまん前の席ゲット!
数えればなんと9ヶ月ぶりであった。
豚の柔らか煮、ノルウェーサーモンフライ、小松菜お浸し。
大将の優しくもぼやけないいい味付けは健在。豚はトロトロ、鮭はフワフワ。
見事な仕事と素晴らしい味に大感動、ご馳走様!
***
13年12月夜アラカルト
ウチワハギ造り肝醤油
鰆焼霜造り
牛蒡のフラン
鶏天だしあん
ブリカマ焼き
スルメイカとキタアカリの肝バター焼き
蟹の土釜飯
今年の最後に素晴らしい料理をいただいた。
生ビール、焼酎お湯割り、日本酒冷や
二人で15,800円、驚きのコスパ。
2013年のいい巡りあいの店で、1973年のいい巡りあいの友と。
ありがたいことである。
***
11月ランチ
サワラ香味焼、鶏天・茄子天だしあん、自家製豆腐
あぁ旨かった!!!
食べ終わったら思わず声が出てしまった(笑)
***
8月お昼てくてく歩く。
豚の柔らか煮とノルウェイサーモンフライ(900円)
お盆は8/14-18がお休みだそうだ。
***
久々のお昼。
サバ炭火焼きと鶏煮込み(900円)
炎天下の中、多くのお客さんがやってきて店は満杯、大したものだ。
フワフワの鯖にトロトロの鶏。
この日の夜、4人で食事なので最終打ち合わせ。
19時前、蒸す中三人でお店に。
一人遅れるが暑さに耐えきれず、生ビールを注文。
大将、気を利かせて「賀茂茄子の揚げ浸し」を出してくれる。
乾杯してググッと喉を鳴らす。ナスは油を全く感じさせないさっぱりした味。
4人揃い改めて乾杯。
新玉ネギのフラン
愛媛の城辺カツオ、愛媛の真鯛、愛媛の太刀魚、千葉のホウボウの刺身
鱧のスープ、鱧の卵入り
穴子、人参、万願寺唐辛子の天ぷら
関イサキ炭火焼き
蓮根饅頭のカニあんかけ
和牛ほほ肉オーブン焼き、夏野菜のグリル
天然真鯛の土釜飯
桃のジェラート
本日も大満足。
日本酒2合片口11杯、ビール3杯。
4人で31,750円、ひとり8千円弱。
お見事!
***
夜がとてもよかったので4人の席をセットしてもらった。
他の方は初めてなので、やはり5,250円のおまかせを予約しておいた。
胡麻豆腐
新タマネギのフラン
愛媛の真鯛、愛媛の地鱧、鹿児島のカンパチ、長崎のイサキの刺身
オコゼ唐揚げ、頭と身に卵・肝・皮を添えて
タチウオ炭火焼
煮穴子と自家製湯葉
旨味豚と野菜のロースト
アサリと生姜の土釜飯、赤だし、香の物
グレープフルーツのジェラート
やはりここの魚と野菜は格別。
オコゼの卵・肝・皮は初めて。苦みが一切なくふわふわの旨味。
豚の炭火焼に添えられた野菜のローストも抜群に甘い。
アサリと生姜の組み合わせの炊き込みご飯はいい。炊き上がりは少し柔らかめ。
飲んで食ってお代は31,700円、ひとり7,925円はお値打ち!
二度目からはカウンターで大将と話しながらアラカルトで楽しむのもいい。
***
念願の夜にようやく訪れることができた。
あらかじめ5,250円のおまかせコース2名で予約しておいた。
6時過ぎに到着、その日口開けの客である。
大将の増田さんと若い衆の大沢さんの二人で回す。
奥に4人テーブル席が2つあり、そちらでゆったりと言われたが、
大将と話をしながら手元も見たいのでカウンターの真ん中に座らせてもらう。
昼はざわめきで聞こえないジャズの音がよく聞こえる。
プレモルで乾杯。
この日のおまかせメニューは次の通り。
ヤマウドの酒浸し
新タマネギのフラン
愛媛の城辺カツオ、千葉のキンメ、愛媛のマダイ、鳥取のホウボウの刺身
駿河湾の桜海老の天ぷら
椎茸海老クリーム焼きとタチウオ炭火焼き
焼きアスパラのアサリあんかけ
和牛ほほ肉のオーブン焼き
金目鯛の土釜飯、赤だし、香の物
清見オレンジのシャーベット
頂いた飲み物は
サントリープレミアムモルツ650円x4
日本酒:作(三重)800円、天吹(佐賀)800円、天法(長野)800円、古伊万里(佐賀)800円
芋焼酎蝙蝠(鹿児島)お湯割りで700円x2
ヤマウドはシャキシャキで非常に上品な味わい。きちんとのっけから主張してくれる。
最初の一品は大事だと改めて思う。
そして大将増田さんのスペシャリテのひとつ、野菜のフランが出てくる。
タマネギのムースの上にほんの少し甘辛いタレが塗られ、その上にタマネギの天ぷら。
後でわかるがこのタレは牛ほほ肉のエキス。
このフランのふわふわ感とタマネギの旨味だけが凝縮されたこの上品な味は素晴らしい。
刺身はカツオ、マダイ、キンメ、ホウボウがほんの少しずつ。
カツオは優しい味わい、マダイはコリコリ、皮目を少しだけ炙ったキンメは凄い旨味。ツマの野菜が新鮮で美味しく全部平らげる。
小さな桜海老の天ぷらはサクサクで油の切れもよく、桜海老の甘みとしっとり感が口一杯に広がりお見事。
焼物は椎茸と太刀魚。椎茸の上には海老クリームがのっているがこれがまた穏やかな味。ジューシーで肉厚の椎茸といいコラボ。
太刀魚のフワフワ感にはビックリ、初めての体験である。骨はきれいに除かれて下処理もばっちり。
炭火で焼いたアスパラにアサリのあんかけをかけるという発想が素晴らしい。
香ばしいアスパラに控えめで上品なあんかけ。
和牛ほほ肉のオーブン焼き、これも驚かされる。
フレンチなら少し酸味のある赤ワインソースというところ、カツオダシ、醤油、味醂で味付けなのだが、煮詰めるとソースが濃くなるので蒸したという。見事な技。
添えられたズッキーニやオレンジカリフラワーがシャキシャキ、ほろほろのほほ肉が口の中でさっぱり感を十分感じながらその旨味が広がる。
そして土釜で炊いたご飯。
今日は金目鯛である。少し硬めのいい炊き具合。気持ち芯を感じ、キンメの身は贅沢にもふんだんに使われている。
ほのかな醤油加減が最高である。
ほうじ茶が出てきた後、清見オレンジのシャーベット。
このシャーベット、甘味だけでなく酸味もあり、そのバランスが絶妙。
器は常滑焼がメイン、米は有機の山形県はえぬき、野菜もヤナカツ遠藤農園・ゆい自然農園・神谷ファームなどの有機野菜、滋賀県の九重味噌、パキスタンのパハール岩塩、醤油発祥の地紀州有田より手造りの天然醸造醤油などとこだわりを見せる。
予想を遥かに超えて感動した。そのうえお代は二人でなんと17,700円、一人9千円弱!
大将増田さんの出身は横浜、京料理の修行をしたこともないとか。
ミラクルである。
***
日替りランチ(900円)は豚ロース味噌漬け焼と鮪ほほフライみぞれあん。
豚ロースは薄くカットされ、漬けた味噌がうっすら染みこみ、口の中で溶けていく。
鮪ほほ肉のフライをみぞれあんで出すその奥ゆかしさ。
***
日替りランチ(900円)は銀鮭炭火焼と鶏の煮込み。
鮭には塩を振らず、素材の味で勝負。
レモンと粗塩が添えられる。
ふっくらと炙られた身は箸でほろほろ崩れ、まずはそのままで鮭本来の優しい味。
レモンを絞り、塩をほんの少し。味がぐっと締まる。これ以上は塩はいらない。
鶏の煮込みは箸でかんたんに崩れ、ほんとうにぎりぎりの辛さを入れた優しいダシ汁には背筋が伸びる。
いかに日頃、味の濃いものを食べているのか。薄く物足りないということもなく絶品である。
***
今日の日替りは豚の柔らか煮、ブリ大根、ほうれん草の胡麻和え。
ここは甘くしないのがいい。
豚は人によっては少し臭みを感じるのかもしれないが、いい具合の柔らかさで、
かかっている餡も甘くはなく辛くもなく一番均衡するいいポジションの味付け。
つけあわせがサツマイモではなくジャガイモというのもいい。
ドイツ人が豚とジャガイモで育ったように、この二つ相性がいい。
ブリ大根も甘くはなく、辛すぎず、私の味覚にぴったりはまる。
ご飯のおかわりをして大満足のまま箸をおく。
これで900円はありがたい。
ご馳走様!
***
目黒駅からは結構歩く。目黒通りの一番右側(南)を歩き、上を首都高が通る、上大崎の交差点も越えての一本目、じわじわ人気のイタリアン「ダル・ビルバンテ・ジョコンド」手前の路地を入るとすぐ左側にシックな雰囲気の建物。
和食割烹のお店でランチは900円の本日の御膳一種類のみ。
平日の12時40分過ぎに訪れたら、店内は満員。カウンターに1席空きがあり、お客さんの荷物をどかせてもらうまで少し待つ。
カウンター8席、二人テーブル2、四人テーブル2で店内は黒が基調。
昼は若い男性二人でまわしている。BGMは小さい音のジャズピアノ。女性客の話し声と料理を揚げる音で音楽はすぐかき消されてしまう。
キッチンの目の回るような忙しさの中、温かいお茶と布おしぼりを出してくれる。
この日の献立はサバ炭火焼、とり天だしあん、ポテトサラダ、赤だし、香の物、ご飯となっている。
客が来てから、焼き始め、揚げ始めのメイクトゥオーダーなので時間がかかる。
超忙しい中、アシスタントの若い衆に怒鳴ることもなく、小声で指示をだす。アシスタントの手が回らなければ大将自ら何でもする。
12分ほどしてお膳が届いた。
小振りの鯖の切り身と和風ドレッシングのかかったグリーンサラダ、鶏天と茄子天がだしあんに浮かんでいる。
ポテトサラダ、刻んだ白菜の漬物、赤だし、小振りのご飯、醤油の入った刺身皿。
いずれも渋い器、常滑焼にのせられている。
サバは、ものすごく優しい味に仕上がっている。炙ったことで表面が香ばしくなり、旨みが凝縮されるが、その具合が素晴らしく、塩気が控えめなのもいい。骨は丁寧に抜いてある。
天ぷらは鶏と茄子、だしあんが甘くなく辛くなく、おだやかな仕上がり。
鶏も茄子も旨味が封じ込まれていて、噛むとそのジューシーな味わいが口一杯ひろがる。
ポテサラはもちろん手作りの味で、じゃがいもを口の中で十分意識でき、こちらも優しい味付けである。
醤油皿はもう少し濃い味がいい人のためにつけてあるのだろうが、私には必要ないがいい気遣いである。
ご飯のの炊き方も上手、量は少なめだが頼めばおかわり可。
大変満足である。
夜は5,250円のおまかせコースがあるらしい。
相当食材にもこだわっているようである。
900円を若い衆に払ってご馳走様というと、大将は手を止め、笑顔であいさつ、店を出る時にももう一度会釈をしてくれた。
気持ちのいい店である。
4位
5回
2022/03訪問 2022/04/29
初めてお伺いしたのが10年11月のこと。
もうかれこれ12年のお付き合いか\(◎o◎)/!
赤が好きな吉澤美智子シェフ。
店の内装は赤が基調。
紙ナプキンも赤、
冷蔵庫も赤のストライプ。
そして店の真ん前のポストまで赤いw
マンボウにありがたく。
「田舎風テリーヌ」(700円)
安定の間違いないクセのない味。
「塩ダラとじゃが芋のグラタン」(800円)
タラの旨みを十分に引き出した逸品。
「ゴロゴロ野菜と海老の温野菜サラダ」(1,500円)
最近いい生産者と出会ったようで、
野菜が充実!
「フライド手羽先2本」(550円)
浅草出身のシェフのお江戸のしっかりした味付け。
今日もありがとう♪
前回この店でいただいたのは、
一回目の緊急事態宣言が終わった後。
今思えば貴重な期間で、
お店でお酒もいただけた。
それ以降、
お店ではお酒が吞めなくなり、
特にイタリアン、フレンチは
私にはお酒ありきの料理なので、
馴染みの店でいただくことも
本当にご無沙汰となってしまった。
ここオーペシェグルマンも
今回の緊急事態宣言は基本休業とし、
告知した週末だけ持ち帰りの案内。
前日に公式LINE、インスタで告知、
電話かLINEで予約。
お願いしたのは
大阪湾イワシのマリネ コリアンダー風味680円
鶏白レバーの濃厚テリーヌ&イチヂクの赤ワイン煮650円
茄子の揚げ浸し650円
北軽井沢直送葉野菜MIX650円
仔羊と野菜のトマト煮込み&クスクス1,950円
どて煮950円
仏産鴨もも肉のコンフィ1,600円
車で出かけ、
シンボルの赤いポストの前に横付け。
PayPayでお支払いし、
大事に持ち帰って
早速発泡酒やワインでいただく。
白レバーテリーヌ自体は甘みを排除した仕上げで、
添えられたイチジク煮を削って一緒に食べるとご機嫌。
イワシのマリネは
持ち帰りで時間を置くことを考慮してか、
酸味強めの仕上がり。
葉野菜は瑞々しさが保たれ、
苦みもなく美味しい。
ナスの揚げ浸し、
和食を出してきた。
大根おろしをいっぱいのっけて
ガブリ!
揚げる時に何か加えたか
ほのかに洋の香り、
甘さ控えめ、
表面に細かく包丁を入れてるので
スープがよく染みている。
クスクスにはバターがのっかり、
それをレンチンしてから
湯煎した仔羊のトマト煮を注ぐ。
仔羊は臭みなく柔らかい。
ズッキーニ、ニンジン、パプリカにはしっかり歯応えが残る。
付いてきたハリッサを少し足すと味変。
どて煮、
フレンチ風かと思いきや
赤味噌、砂糖たっぷりの
和風の仕上がり。
このタレは
ゆで卵煮込むのにまた使えそう。
鴨もも肉のコンフィ、
これはもう間違いない味、
骨までしゃぶって美味しくいただく。
吉澤美智子シェフ、
ありがとう、そして頑張って♪
久しぶりに訪れる。
ここもコロナ対応で自粛営業を続けている。
6月に入ってから、テイクアウトに加え、
席数を減らしてのイートイン営業も始めた。
吉澤美智子シェフが出迎え、
この心身ともにハードな数ヶ月で
痩せこけたのではと心配したが、
むしろ以前より少しふっくらとして健康的な雰囲気。
短大以来のバディ、橋本嬢が栄養士の勉強のため、
ここを卒業、
このコロナ禍から一人オペになった。
以前はシェフは調理で忙しいので、
専ら橋本嬢が我々の話し相手だったが、
こうやって改めて話していると
結構気さくだという事が分かる。
相変わらず、好きな赤で統一した店内、
店の目の前にある目印のポストまで赤いw
例によって、
先にビールを頼んで呑みながら、
メニューを検討。
メインを豚肩ロースにし、
イワシとブランダードに。
で、最初は白をグラス、
その後、赤のボトルという構成。
シェフひとりオペなので、
まとめてお願いする。
この日は我々二人と
後から飛び込みで来たおじさん二人、
その後の客は予約で一杯だと断っていた。
シェフ自身、
コロナに真面目に怯えての間引き営業。
今回テイクアウトのみで2ヶ月回したことで
いい事もあったそうだ。
こういうビストロには敷居が高くて足が向かない人たちが、
テイクアウトで買いに来てくれ、
味を気に入り、
イートインを始めたら、ちゃんと食べに来てくれたそうだ。
イワシのマリネ、
キャロットラペのシャキッと感、ほのかなパクチー風味が、
このイワシの旨みを惹き立てる。
ここの定番の白のグラス、
果実味もほのかでドライ。
ブランダードは、
鱈の旨みがたっぷり滲み出ている。
白と赤両方で合わせる。
カオールはボディもあり、
土臭さも感じ、期待通り。
豚肩ロースは
バルサミコ酢、トマトなラタトゥイユ、パイナップルチャツネ
で少しずつ味変を愉しめる。
スッと歯が入る柔らかさで美味い。
恐怖感、孤独感にさいなまれ、
マスクの奥で涙した日々を乗り越え、
前よりずっと明るい吉澤シェフの笑顔。
10周年記念という事で、
浅草出身らしい粋な手拭いをいただいてご馳走さん。
そういや我々もオープンした年から来てたんだな。
「イワシのマリネ コリアンダー風味」(1,000円)
「塩ダラとじゃが芋のグラタン(ブランダード)」(900円)
「豚肩ロースのロースト バルサミコソース パイナップルのチャツネ添え」(2,900円)
「エビス小瓶」(@700円)
「ヴァルヴィニエール白グラス」(@800円)
「カオール赤ボトル」(5,800円)
小計13,600円
消費税1,360円
合計14,960円
シェフの吉澤さんとホールの橋本さん、
女子二人で回すカジュアルなビストロ。
シェフは赤が好き、
店内は冷蔵庫、箪笥が赤く、窓にも赤いフィルム、
なんだよ!窓の外のポストまで赤いヨ!(笑)
いつもの入ってすぐの角のカウンター席。
ビールを飲みながら本日のメニューを組み立てる。
・イワシのマリネ、コリアンダー風味クスクスサラダ添え(1,100円+税)
・塩ダラとジャガイモのグラタン(900円+税)
・ホワイトアスパラガスのソテー(1,200円+税)
・シュークルート(2,600円+税)
まぁ合わせるワインは普通は白からだろうが、
ウチは赤のボトルでお願い。
橋本さんは今日の注文なら軽い感じでピノがいいとのこと。
軽過ぎない方がいいと云うと
ブルゴーニュのピノから
「トゥーロウ・ジュイヨ メルキュレイ ルージュ ヴィエイユ・ヴィーニュ」(6,200円+税)
を選んでくれた。
ピノノワールなのにタンニンを感じ、
やや甘酸っぱい雰囲気。
ピノの新たな味わいを知り橋本さんに感謝。
イワシはパクチーに加えクミンの風味、
クスクスがパプリカのシャキシャキで美味しい。
タラとジャガイモは安心盤石の味、旨みたっぷり。
季節のホワイトアスパラ少し細めだがジューシー、
黄身と混ぜると旨みが増す。
シュークルートは豚すね肉、ベーコン、ソーセージ、
じゃが芋の上に酢キャベツ、やや塩が強めで酒が進む。
食後にマールをいただきながら
セルベル・ド・カニュ(750円+税)を注文。
リヨンで「絹職人の脳みそ」と呼ばれる
生チーズをニンニク、ビネガーと和えたディップのこと。
実は吉澤シェフの大好物らしい。
アミューズでも食後でもどちらでも食べられる一品。
この日もここが初めてのお客さんが何組も。
お代は2人で19,818円、ご馳走さん♪
16年7月:
日曜限定ランチに予約して訪れる。
駅からは離れてるのにみなさんよくご存じ、夜とは違い子供連れのお客も何組かいて満員の盛況。
炎天下の中やって来て取るものもとりあえず生ビール(700円+税)で乾杯し、メニューを検討。
ランチはカレー(900円+税)、サラダランチ、鶏もも肉のコンフィーの3種、それに前菜が1品@300円から。
じっくりいただくことにしてイランシー ピノノワール(6,000円+税)を注文。
お昼と云うことで軽めの赤にする。
人参のムース フルーツトマト コンソメジュレ添え300円+税
あぁ、やっぱりこのムースは美味いよ、とっても濃厚な仕上がりに思わずほほが緩む。
イワシのマリネ300円+税
夏らしく、甘みより酸味を前面に出したマリネ、臭みは全くなくイワシはとっても柔らかい。
千葉地ハマグリのニラバターオーブン焼き@400円+税
大きなハマグリ♪これもここの定番料理のひとつ、ハマグリの旨みとバターのハーモニー。
サラダランチ1,300円+税
ワンプレートにサラダ、クスクス、キッシュ、ビーツ、酢玉ネギなど少しずつたくさん。
美桜鶏もも肉のコンフィー サラダ仕立て1,600円+税
骨離れのいい鶏のコンフィ、サラダ、キッシュ、酢玉ネギなど、こちらも酒のつまみにピッタリ。
いずれも南瓜スープとパンがつく。
お代は2人で14,040円
あぁ幸せ♪
15年12月:
随分間が空いた。
リヨン風サラダ
クネル
蝦夷鹿とフォアグラのパイ包み焼
これを仕入れたばかりのシラーで楽しく。
クネルはよくある硬いはんぺん状態にまではいかずふんわりした仕上がり。
パイ包みも磐石の味。
後から徐々に華開くシラーにぴったり。
二人に国領の名店「ドンブラボー」を紹介してご馳走様!
そうそう日曜限定でランチを始めたそうだ。夜難しい人は是非どうぞ!
14年10月:
随分フレンチの経験値を積んだが、やはりここは旨い!!!
例によって生ビールを飲みながらメニューを組み立てる。
初心に戻って人参のムース、雲丹コンソメジュレ添え500円と仔羊と野菜の煮込みクスクス添え2,100円を中心に。
シャルドネのグラスワインをもらう。
イワシのマリネも臭みなくいい酢加減で素晴らしい、ハマグリもジューシー。
仔羊の煮込み料理に合わせて
シラー90%グルナッシュ10%の
ラングドック シャトークープローズ 2010キュヴェオリエンス6,500円を勧めてくれる。
最初、ミネラル感を感じるがだんだんと花が開いて果実実が現れる。
相変わらず料理もワインもお見事である!
デザートに食後酒にで一人8千円弱はお得。
14年2月:
行こう行こうと思ってるうちに平気で半年が経つ。
相変わらず人気、また二人体制に戻っていた。
例によって生ビール(700円)を頼んでナッツをつまみながらメニューを検討。
・帆立とフルーツトマトのサラダ仕立て エストラゴン風味(1,000円)
・千葉 地ハマグリのハーブバター オーブン焼き(1,200円)
・ズワイガニのミニクリームコロッケ2ケ(700円)
・山形平田牧場三元豚肩ロースのロースト(2,500円)
ワインはお勧めのシラー100%のクロゼ エルミタージュ2011(7,200円)をボトルでお願い。
電話が何度もかかり、フリーの客もドアを開けるが、満席でお断り。
大したものである。
今日は野菜の生産者さんも来ていてカウンターで楽しく食事している。
ホタテとフルーツトマトはドレッシングがあっさりしてとてもいい、たっぷりの野菜そのものの旨味がうまく引き出されている。
ゴマもおいしく塩加減もばっちり。
ハマグリは熱々、ジューシー、旨味いっぱいで塩梅も素晴らしい。
クリームコロッケはカニの甘みがよく出たコロッケにピリ辛トマトソースがいい相性。
ワインは飲むにつれ果実味があふれて美味しい。
いいワインを出してくれた。
メインの豚肩ロースのロースト、パイナップルチャツネが添えられる。
まずは何もつけずにいただく。これは素晴らしい。
とってもジューシーで柔らかく、いい脂。
最近とあるワインバーで同じ素材を熟成後低温調理したローストをいただいたが、それよりも一枚も二枚も上の旨さである。
パイナップルチャツネをつけるとその甘みでまた味は激変♪
素晴らしい腕である。
食後酒とデザートをいただいてお代は2人で16,600円。
食事スペースは狭くカジュアルなのだが、ここの料理は飛びきり、是非予約をして来られたし。
そうそう、初めて来た時は人参のムース、雲丹コンソメジュレ添えが絶品だから、忘れないで頼んでね♪
13年8月:
いつの間にか半年、その間オーペシェは3周年。
赤が大好きな吉澤シェフ。
だから内装は赤が基調。冷蔵庫も赤のストライプ。そして店の外を見ると店のまん前にあるポストまでなんと赤い。
今日もお客は女性中心。関西弁の若い女性の大声で居酒屋状態(笑)
いつものように生ビール(@700円)で乾杯し、メニューを決める。
あてにしていた「茄子のペースト」は今日は無し。あえて人参ムースは今日はやめておく。
鴨のリエット(900円)
脂は少なめで味つけもあっさり目でこれは美味い。パンがどんどん無くなる。
小イワシのソテー(900円)
少し濃いめのケッパーとエシャロットのソース、遠くで苦みを感じながら、このイワシによく合う。
足の早いイワシ、食べる先から臭みが出ることが多いが、全く生臭さが出てこないのは素晴らしい。
付け合せのインゲンがシャキシャキでさっぱり、なかなかよい。
シェーブールチーズのサラダ(1,600円)
大量の野菜の上にスライスしたバゲットに温められたシェーブールがのせられている。
レタス、赤オクラ、インゲン、ジャガイモ、カブ、ヤングコーンなどがほんの少しクセのある山羊のチーズが野菜とぴったり。
シュークルート(2,200円)
豚すね肉、ベーコン、ソーセージ、酢キャベツを白ワインで煮込んだアルザス地方の郷土料理。
全体的に少し塩気が強いが、黒いすね肉はよく煮込まれてホロホロ、ソーセージ、ベーコンも簡単にちぎれる。
ティエリー・リショー イランシー2010 ブルゴーニュピノ(ボトル6,500円)
果実味だけでなく酸味も結構あり、少し複雑な味だが美味しい。
シャトーベルナトー サンテミリオングランクリュ ボルドーメルロー(@1,400円)
メインの手前でなくなったので赤のグラス、メルロー80%カベルネフラン20%のボルドー。
結構果実味がある。
カルバドス、マーレでガトーショコラ自家製オレンジピール添え(700円)をいただきご馳走様。
お代は19,500円で大満足。
13年2月:
今年の冬は本当に寒い。
笹塚の駅から北風に吹き飛ばされそうになりながらテクテク歩く。
店までの道のりには華やかなお店などなく街灯も暗いので余計に寒さがつのる。
目印の赤いポストが見えてきてほっとする。
今日は赤い軽の郵便収集車も止まっている。
ドアを開けるとそこは天国。
マンマが煮込んだスープの鍋をストーブの上に置いて待っているようなそんな暖かさ。
最近は人気で予約が取りづらくなってきた。
今日もなんとかカウンター席を確保できたが、6時半指定。調理の平準化というやつである。
今日はバイトの女性はおらず、ツートップ。BGMはいつものフランス歌謡。
例によって、エビスの生(700円)を頼んで飲みながら家内とメニューを覗き込む。
このところ行く先のフレンチに人参ムース、うにコンソメジュレ添えがあると頼んで比較したくなる。
ルカンケ、ヒロミチでいただいたが、ここに戻ってやはり味の確認。
前菜は
その人参ムースに加え、この日のお勧め、白子を見つけ、もう一品はと、意外にもここのパテカンを食べてなかったことに気づき、
・人参のムース、雲丹コンソメジュレ添え700円x2
・田舎風テリーヌ750円
・白子のムニエル、白菜のクリーム煮添え春菊ソース1,200円
メインは
仔羊のトマト煮込み、仔牛ヒレローストとせめぎ合うがこの日のお勧め牛ほほに決定。
・牛ほほ肉の赤ワイン煮込み、カボチャピュレ添え2,400円
赤ワインボトルはブルゴーニュのピノ数種類の中から相談して
リュリー・プルミエ・クリュ“プレオー”・ルージュ2007年6,200円
さっそく人参ムースが届く。
楽しみ楽しみ、さぁひと口!
甘い人参と味の濃いウニにコンソメがほどよく混ざり合い、うまい!!!
ガツンと来る!
やっぱりここの人参ムースが一番である。
目の前の吉澤シェフにその旨伝えると、とってもいい人参を使ってるんですよと謙遜してみせたが、やはりただものではない。
ワインが抜栓される。果実臭をしっかり感じ、口にするとまず酸味がきてその後果実味が広がる。なかなかよい。
自家製ライ麦パン300円を出してもらうとすぐ田舎風テリーヌが届く。
これも今日の楽しみのひとつ。
まずは粒マスタードをつけずにそのまま口に運ぶ。
レバーは少なめだが身の詰まったしっかりした味。
野性味あふれ、塩もきつくない。
後から鼻腔にハーブの香りが追いかけてくる。たいした腕である。
つけあわせのピクルスの優しい漬かり具合がまた良い。
パテカンの余韻に浸る暇もなく、次の皿、熱々の白子ムニエルが届く。
白菜クリームの海に浮かぶ白子は熱々で味も濃厚。
ピューレ状の春菊には苦み、えぐみが一切なく、その青々しい香りがいい。
あくまで白子が主役で甘い白菜とすっきり春菊がいいハーモニー。
この皿は今日食べさせたかった一品だというだけのことはある。
店は混んで来て満杯。
もうこちらとゆっくり話す暇はない。
今日は出てくるペースが早い。
牛ほほ煮込みが出てきた。ワインの方は空気に触れて、酸味より果実味が随分増えていい感じ。
牛ほほはいい煮込み具合でしつこくなくずっと食べ続けられるという感じ。
今日の赤ワインソースは酸味が少ない。個人的には牛ほほにはしっかり酸味の効いたソースの方が好きだ。
つけあわせの野菜もうまい。あらためてここは野菜もおいしいことに気付かされる。
食後にブランデーである、イタリアでは、グラッパ、フランスではオー・ド・ヴィー・ド・マール(略してマール)、を頼むことにする。
家内はゲヴェルツトラミネール(1,000円)私はリースリング(1,000円)
ガトーショコラ自家製オレンジピール添え(700円)も一緒に頼む。
マールはどちらもほとんど色はついていない。ゲヴェルツトラミネールは少し重めで甘みをリースリングは揮発性も高くガツンととんがっている。
チョコケーキは甘過ぎず軽く食後酒によく合う。
人気が増えたためかカウンター席も隣との距離が近くなって少し窮屈感がある。
空いてるときはカウンターでシェフと話し、混んでる時はテーブル席がお勧め。
お代は16,350円
身も心も温かくなって外に出ると北風も止んでいた。
ご馳走様!
12年8月:
またこの店にもどるまでの7ヶ月間、いくつものフレンチを回ったが、やはりここ吉澤シェフの塩加減、つまり塩梅が私には最高である。
関東の人には少し塩が弱いのでは、と思わせる加減なのかもしれないが、京料理に通じるような絶妙の加減だと思う。
でもシェフは浅草出身である。
シェフの動きが見える席に座りたいと思い、入ってすぐのカウンター角席を予約。
まずはヱビスの生700円とお通しのナッツ@200円をもらってメニューを見る。
事前にHPで調べてきたのだが迷う(笑)
色々楽しみたいので今日は人参のムース、ウニ・コンソメジュレ添えはパス。先日ルカンケで人参の代わりにカリフラワーで楽しんだばかりだし(笑)
最近お店は野菜に随分凝っているということで夏野菜が美味しいこの時期、楽しみたい。
[前菜]
・ラタトゥイユ ポーチドエッグ添え(温製)850円
・塩ダラとジャガイモのグラタン800円
[サラダ]
・生ハムと具沢山野菜サラダ1,600円
[メイン]
・フォアグラの入った鴨胸肉のロースト カシスとグリーンペッパーソース2,400円
[白グラスワイン]
・モワッスネ・ボナール オークセイ・デュレス白 レ・フォス 2008 グラス1,000円
[赤ボトルワイン]
・コート・ド・ボーヌ ルクロデトプピゾ 2009 シャンタン・レスキュール 6,000円
でお願いした。
自家製ライ麦パン300円と一緒に白のグラスワイン、ブルゴーニュのシャルドネ。
シャルドネのすっきりした果実味だけでなく蜂蜜のような甘み、まろみを感じる。
ラタトゥイユは本日は温製のみ。
ポーチドエッグを崩し、ズッキーニ、セロリ、ナス、パプリカ、トマト、タマネギなど新鮮な野菜にからめる。
油、塩は控えめであっさりさっぱり。これを置いておくといい具合の冷製ラタトゥイユに変身するのだろう。
次は冷製になったものを試してみたい。
鱈と馬鈴薯のグラタン。
ポルトガル料理にバカリャウという干し鱈がある。
北海道の棒鱈と同系統だと思うが、旨味と同時に塩気もある。
ここのシェフによりフレンチではどのようにアレンジされるのか楽しみな一品。
熱々の小さなグラタンが陶器の器に入って届く。
ひと口、この店にしては強めの塩気だが、他の店よりは控えめ。鱈と馬鈴薯の2つの甘みと旨味が口いっぱいに広がる。
ふたくち目、舌が慣れ、今度は非常に優しい味わいである、絶妙と言う言葉がぴったり。
塩ダラとジャガイモのグラタンもこの店のスペシャリテのひとつと言える。
生ハム野菜サラダが届く。
オクラ、ブロッコリー、スナップエンドウ、インゲン、レタス、ナス、プチトマト、グリーントマト、アスパラ、ムラサキキャベツ、カリフラワー、ヤングコーン、パプリカ、キュウリ、ナッツ
確かに具沢山、振りたくなるチーズは振られていない。塩加減は生ハムに任せている。
オリーブオイルが非常にいいオイルで、新鮮な具沢山の野菜そのものをよく生かしている。
野菜によって生のもの少し茹でたもの、野菜によって茹で時間が違うわけだから実に手間をかけたサラダである。
大地の水分をふんだんにいただいたという感じ。
赤ワインはブルゴーニュのピノノワール100%、いくつか置いているが、シェフとホールミストレスが一番好きな自然派ワインだとか。
作り手が先日来日した時も会いに行ったとか。
ひと口目はかなり果実味が強いのがよくわかるが、飲み進むと後から酸味とミネラルっぽい苦みが少し追いかけてくる。いいワインである。
メインのフォアグラ入りの鴨胸肉のローストが届く。
こちらも付け合せの野菜はエゴマなど豊富に使われている。
フォアグラのとろとろ、鴨の脂身の柔らかさ、胸肉の赤身の歯ごたえ。
美味しいが、ハモるところまではいっていないのは少し残念。
乗せられて、バニラアイスをのせた温かいアップルパイ750円をお願いした。
薄いパイ生地の上にミルフィーユのようにスライスされたリンゴ、てっぺんにはバニラアイス。
リンゴそのものの味を生かしたさっぱりデザート。
お代は二人で16,500円。
美味しかった、ご馳走様!
12年1月:
なんと人参のムース、ウニ・コンソメジュレ添えがグランドメニュー化!
・大山地鶏とモリーユ茸の冷製パテ
非常にさっぱりとして付け合せの野菜ピクルスもさわやか。
・鶏の赤ワイン煮ミニコロッケ
熱々の球体のミニコロッケ、そのままで美味しくいただく。
・リヨン風サラダ
やはり卵好きにはこれ、ベーコン・クルトン・ポーチドエッグのサラダ。野菜が本当においしい!
・生ハムで包んだ仔牛ヒレのロースト
来る途中、笹塚の駅でかぐわしい焼肉の臭いがしたので牛肉モードでこれを頼む。
肉肉しく、付け合せの野菜がまた旨い、粒マスタードソースもイケてる。
食前酒にヱビス生
ワインはブルゴーニュピノノワール、やはり果実味が強く軽めである。
食後酒にアブサンティーンのトニック割とマール(葡萄の搾りかすの蒸留酒)
あぁ美味しかった!
味もサービスも相変わらず冴えている。
黙っていてもサプリを飲むため氷なしの水がさっと出される。
ますます進化していってほしい。
ご馳走様!
11年9月:
新宿に買い物に出て夕方、晩御飯はと考えたら、この店が頭に浮かんだ。
ミシュランの東京の素敵な小さなフレンチに取り上げられたようである。
6月から女性スタッフが一人加わり、ツートップから女子三人体制に。
なでしこジャパンに例えれば、澤、宮間に加え川澄が加わったという感じか。
シェフは赤色が好きである。店内に入ればそれを実感できる。でも入る前にも確認できる。
お店を目指す目印はやっぱり赤いポストなのである。
女性を中心に随分お客さんも増えた。でも最近はやりのワインバーとは違い、お安いわけではない。
実力派のフレンチ、飲み物込みで一人6千円くらいが目安か。
ホールミストレスはきっちり我々の事を覚えていた。プロフェッショナルである。
ヱビスの生(中700円、小550円)を頼みながらメニューブックを繰る。
・人参のムース、ウニ・コンソメジュレ添え700円
ふんだんなウニ、カボチャのような甘い味のニンジン、コンソメの塩気がいいアクセント。感動の一品。
あれば、必ず頼むべき。
・鶏白レバーの濃厚テリーヌ750円
メニューに書いてある通り濃厚である。脂と旨味をパンに塗りたくり、赤ワインと共に流し込む幸せ。
・白イカのオレンジ煮込みセート風850円
子供のヤリイカをそのワタ、トマト、オレンジで煮込んである。身はフワフワで柔らかく、ソースは滋味深い。
ソースはパンですべて拭い取る喜び。
・ハマグリのハーブバターオーブン焼き1,000円
エスカルゴ風ソースのハマグリと考えると分かりやすい。塩加減が絶妙。
こういう料理は塩気が強くなりすぎるところ、強すぎず弱すぎず完璧な塩梅。
・シャラン産鴨もも肉のコンフィ2,200円
鴨はこれから季節になっていくのだろうが、さすがコンフィだけあっていい保存でこちらも素晴らしい出来栄え。
多くの滋味深い野菜とと共に頂くがこちらの塩加減も素晴らしい。
この日のワインは赤のロナン’09年 5,000円、ボルドーのメルロー種。果実味を結構感じながらも、それなりの重みがあり、おいしいワインであった。
10年11月:
笹塚と幡ヶ谷の中間。
この辺をよく知っている人にはセラドンの道を挟んで(道といっても甲州街道なんで随分道幅があるが)向こう側ということになる。
女性シェフと女性ホールサービスの二人でまわしている。
最初は話しかけても大丈夫かと心配したが、話し出せば二人とも気さくでとっても楽しい。
赤が好きなシェフ。だから内装は赤が基調。紙ナプキンも赤、冷蔵庫も赤のストライプ。そして店の外を見ると店のまん前にあるポストまで赤い。
BGMにはフランス歌謡が流れている。
カウンター席に座り、まずは生ビール。
とるものもとりあえず、前菜盛り合わせを注文し、ゆっくりメニューを見ることにする。
ジャイアントコーンとアンチョビのパイがつきだしで出てくる。
かわいく盛られた前菜盛り合わせが届く。テリーヌ、パテ、トリッパ、ムール貝オーブン焼き、野菜ピクルス。
パンに塗りたくてライ麦パンを頼むと熱々でハーブオイルと共に出てきた。
前菜はいずれも塩気が少なく素材の旨味が生かされている。
量が多いと聞いていたが恐れるほどではない。
そこでもう一品、前菜のパートブリックで包んだ海老のフリットを頼む。
海老のプリプリ春巻である。ターメリックソースがついてくる。
ナイフとフォークだけでなく、箸も置いてあるのはありがたい。
箸で海老をつまむ。
何もつけなくてもおいしい。ほんの少しエスニックな味付け。ターメリックソースをつけるといよいよエスニックに変化。
このソース、パンにつけてもおいしい。
メインは仔羊と野菜のトマト煮込み&クスクス。
シェフが煮込み料理が得意だそうだから、初回はこの料理を頼むことにする。
羊は臭みが全くなく、牛肉と言われてもわからない。
野菜もたくさん入っている。クスクスに煮込みスープがしみ込んで滋味豊か。
今度はバケットを頼む。こちらも熱々でハーブオイルがついてくる。
ちぎって煮込みソースをつけて食べる。
どのプレートも優しい味である。
なんだかほっとする味。これからこの店に通うことになりそうである。
タジン鍋がたくさん置いてあるが、これはあくまでインテリアだとか。
また、よくみるとカエルの置物やカエルの絵の皿がいくつもある。シェフの趣味だそうだ。
5位
7回
2019/11訪問 2021/10/06
平日の夜、
いつものカップルに加え、
家族連れ、男三人、
普段のビストロでは余りお目にかからない
そうあって欲しい客層。
グリーンサラダ(1,100円)
軽く火を入れた黒毛和牛のタルタル(2,200円)
アンディ―ヴのグラタン(2,000円)
自家製ソーセージのシュークルート(2,900円)
チャージ(@500円)
ビール小瓶(@600円)
ラングドック フィトウ赤ワインボトル(5,600円)
アルザス シルヴァネール白グラス(@1,000円)
さっぱりタルタル、
アンディ―ヴってチコリだけど、
これだけ大量のチコリを火を通していただくのは初めてかも。
塩が強めのシュークルート、
ラングドックの赤とアルザスの白で合わせるのが面白い。
山崎君と色々話をして、
今日もご満悦。
平日の千円サービスランチ、
ようやく訪れることができた。
12時前に列に並ぶ。
ぴったりの時間にドアが開き、
聞き覚えのある声。
一番奥の2人テーブルに案内され、
3種のランチから
豚ロース肉のソテー、セージ風味のマデラソース
をチョイス。
この日はとっても蒸し暑いんで
エビスの小瓶700円をお願い。
山崎さんが自ら注いでくれ、
早速グビグビ♪
あぁ美味い!
トウモロコシの冷製カップスープ、
自然ないい甘さ。
注文から12分で
プレートが届く。
マデラソースの海に
豚ロースが鎮座、
レタス、マッシュポテト、パンが添えられる。
このタイミングで
ランチワイン500円の赤をお願い。
山崎さんがカリニャン、シラー、グルナッシュで
少し軽めですが果実味たっぷりです。
マデラソースと私に合ういいチョイス。
ナイフでススっと切れた
豚肉を口に運ぶと
期待通りの濃厚なマデラソースに包まれた
ジューシーな肉塊。
セージがいい仕事。
マデラソースだけだと
その甘さと濃厚さに身体がヘナヘナとなるが
セージがワンポイントでいい感じで引き締めてくれる。
名残惜しむように
残ったパンの欠片にマデラソースを含ませ、
赤ワインで流し込む。
あぁ至福のランチタイム。
アイスティで火照った身体を少し冷まし
2,200円払ってご馳走さま。
3ヶ月毎に行きたいのだが、
なかなか叶わぬ。
ここは食べログの料理メニューを
きっちり更新してくれるので
行きの電車の中で
あれやこれやと組み立てできるのが便利。
ドアのガラスの向こうの
山崎ソムリエと目が合い、
すぐさまドアを開けてくれ
一番奥のテーブル席に案内。
「ヱビス小瓶」(600円)で乾杯し、
決めたのは
「グリーンサラダ」(1,100円)
「真サバのマリネ」(2,000円)
「ホワイトアスパラ、オランデーズソース」(2,400円)
「手長海老のラヴィオリ2/3」(1,900円)
「ジャンボンドパリ」(1,500円)
ホワイトアスパラとラビオリで迷ったが
山崎ソムリエがラビオリの数を減らして
両方という提案でそれに。
最初はドライな白のグラス(900円)、
後は
果実味がありボディもあって土臭い赤のボトル(5,900円)
をお願いした。
土臭いという表現は
先日グルメな先輩とスペイン料理を食べた時に習った表現。
山崎ソムリエはすぐに理解して
出してくれた。
ミネラル感とは少し違い、
ミネラル感は石のイメージ、
土臭いは桑の実が近いという話。
確かに飲むと少し違う、
最初はタンニン、徐々に花開くという感じ。
この日はグリーンサラダと真サバのビネガーが
いつもよりやや甘めに感じたので
山崎ソムリエに聞くと
レシピはまったく変えてない、
飲んでるワインのせいでそう感じるのだとの説明。
フランス産のホワイトアスパラ、
これは抜群にジューシーで
最高の味、
やはり頼んで正解♪
バターを使ってないのに濃厚な味の
手長海老のラヴィオリ、盤石。
食べ過ぎると間違いなくカロリー過多w
フランスではレシピが厳密に決められた
ジャンボンドパリ、
塩漬けにした豚もも肉を
ジン、コリアンダー、クローブ、ローリエ、タイムを入れたスープの中で煮込み、
保存料も食品添加物も使わない。
この日はトマトクリームソースで濃厚な仕上がり。
ワインが進む贅沢な味。
デザートに少し甘めの
「トンカ豆のブランマンジェ」(600円)
をいただいてご馳走さん。
お代は2人で19,400円。
また時が空いてしまった。
18時にドアを開けるとすぐに山崎チーフソムリエが出迎えてくれた。
謙虚に客のクレームを受け止め、
チーム全員で改善に心がけているようである。
もちろん経費節減も考えつつ、
色々とプロセスは見直している。
蒸し暑い日が続くこの日は、魚介と白でまとめることに。
着くなり、
ヱビスビール小瓶(@600円)
兎に角蒸し暑かった。
ここは食べログをホームページ代わりに使っているので、
ちゃんとメニューも適宜アップデイトされる。
事前にウキウキ検討してからやって来た。
メニューには載ってなかったこの日のおススメ、
蒸し岩牡蠣のタルティーヌ(@800円x2)
やはり定期的に食べたくなる
真サバのマリネ(1,900円)
まだ食べていない夏のメニューから
イカのセート風煮込み(1,500円)
仔牛とブルーチーズのトマトファルシ(1,800円)
私はビール小瓶をお代わりし、
白ワインのボトルを並べてもらい、
プロヴァンスの白の魔術師、
ドメーヌ・ド・ガヴェッソン アンスピラシオン2014(7,800円)
をお願い。
白ワインは
最初に果実味とミネラルの苦みがやってくる。
そして徐々にドライな果実味が支配する。
スイスイ飲み過ぎてしまうタイプ。
「真サバのマリネ」
うすーくスライスされた大根の上に
ほぼレアの鯖、
とっても柔らかく臭みはない。
この日はビネガーが強め。
「蒸し岩牡蠣のタルティーヌ」
これはパンとバターと牡蠣を一体化して食べてもらいたいというので
ナイフフォークでカットしながらいただく。
北海道産の岩牡蠣は軽く蒸され、
バターを介して薄いバゲットの上に。
牡蠣の旨み、バターの深み、パンのほのかな甘みが三位一体、
確かに一緒にいただくべき、白ワインが進む。
「イカのセート風煮込み」
イカをトマトソースで煮込み、
マヨとガーリックのアイオリソースとあわせてある。
サフランライスが添えられる。
味はしっかりとしているが、まろやか。
これもワインが進む。
ここで、ラングドック赤グラス(@900円)をお願いし、
「仔牛とブルーチーズのトマトファルシ」
トマトに仔牛の挽肉とブルーチーズを詰めてローストされたもの。
ブルーチーズと云うよりハーブの癖が強い。
我々は肉肉しさとトマトの酸味で美味しかったが、
人によってはハーブが強過ぎるかも。
食後に
ヌガグラッセ(650円)
マール(1,200円)
カルバドス(1,100円)
ヌガー感がしっかり出たいいヌガグラッセ。
白ワインが少しいい値だった分、
今宵は2人で22,150円、
今日も美味しくいただいた。
3ヶ月ごとに来たいと思ってはいるのだが、
浮気性なのか、9ヶ月ぶりになってしまった。
ますます精悍な顔つきになった山崎ソムリエが笑顔で出迎え。
頑張ってチーズプロフェッショナルの資格も取ったとか。
他のスタッフも元気でやっている。
エビスの小瓶(@600円)を2本もらい、
乾杯して、飲みながらメニューを検討。
あらかじめ考えていたのはクリのロースト、
山崎ソムリエと話すうちに次の4品に決定。
・グリーンサラダハーフ(850円)
・乳飲み仔牛の冷製 ツナのソース(1,700円)
・ツブ貝とポルチーニ茸のエスカルゴバター炒め(1,900円)
・黒毛和牛クリのロースト(4,200円)
赤ワインのボトルは山崎ソムリエお勧めの
ロワールのカベルネフラン、
エポール・ジュテ ルージュ(4,900円)に決定。
果実味とボディがありながら、爽やかな味わい。
グリーンサラダはあっさり目のビネガーと気持ち強めの塩、
パリパリレタスとしこしこインゲンでいいスターター。
乳飲み仔牛はパッと見は骨付き羊肉に見える。
ツナソースは控えめであくまで脇役、
冷製の柔らかい仔牛肉、云われなければハムのような食感と味わい。
最後は指でつかんで骨の周りの肉をしゃぶり尽くす。
ツブ貝とポルチーニ茸は
想像していたよりもあっさりとした仕上がり。
香りと旨みがバッチリ。
この日楽しみにしていたメインのビーフ、
ボトルワインを飲みきり、
赤のグラスをボルドーとブルゴーニュそれぞれ追加。
クリとは肩から前足上部のミスジと隣接している部位、
柔らかい赤身の肉。
さすが黒毛和牛だけあって、
ほどよいサシも入り、とても柔らかく
なんといっても肉自体の味が美味い。
久々にこんな美味い肉を喰わせてもらった。
今日はチーズは遠慮し
栗のケーキ(850円)、
食後酒のアルマニャック(1,300円)、
カモミールティ(400円)
栗のケーキが上品な甘さ、
山崎ソムリエがこれは美味いです、と太鼓判のアルマニャック、
香りと揮発するアルコールが堪らない。
お代は2人で20,400円。
大満足である。
時間に余裕のある時、平日千円ランチに行ってみたいんだよなぁ。
フレンチと云うと身構える人が多いが
ここは大丈夫。
月-金平日の昼はリーズナブルな千円ランチ。
土・祝の昼は夜メニューと同じだが@500円のテーブルチャージはつかない。
ネット予約して出かける。
定番メニューに加え頻繁に新作を加えている。
食べログのメニューも
頻繁に更新してくれありがたい。
山崎ソムリエ含め馴染みのスタッフに挨拶して
テーブル席に。
定番の「真鯖のマリネ」
新作の「猪のガルビュール」
まだ食べてない「和牛とフォアグラのミートローフ」
ヱビスの小瓶2本で乾杯。
ワインは山崎氏があらかじめ考えてくれた
ラングドックのシラー、穏やかな果実味。
久々の真鯖。
薄くスライスされた大根の上に浅〆のサバ。
やや強めの味付けだがやっぱり盤石の味。
イタリアではズッパ、フランスではガルビュール、豆のスープ。
白いんげんメインに猪肉。
少し塩気が強いがいい味付け。
ミートローフは私のおふくろの味。
濃厚な牛の中にフォアグラという贅沢。
幸せである。
デザートに食後酒に。
お代は2人で15,300円。
16年10月:
随時食べログメニューを更新してくれるので事前検討が楽しみ。
[牡蠣のスモークとバスマティ米のサラダ](1,600円)
軽めのスモークで思ったよりさっぱり、きちんと米には芯が残りハーブは強くない。
[つぶ貝ときのこのエスカルゴバター パイ仕立て](1,400円)
つぶ貝たっぷり、バターいい香り、トランペット茸旨み、ワインが進む。
[サンマのジャガイモ包み焼](1,600円)
甘い大根ソースの上に熱々の焼物、サンマの香りが強く秋の残り香、和の雰囲気。
[穴子と野菜のオーブン焼き](2,600円)
見た目よりはあっさり、バルサミコ酢がベースでズッキーニ、トマト、ナスと脂たっぷりの穴子、少しミントが強すぎた。
山崎君が考えておいてくれた赤ワインが
ラングドック コルビエール マハカム(4,800円)
カリニャンやシラー、果実味に加えてスパイシーさがあり、ボディがあって美味い。
ビールにグラスワインにチーズでお代は2人で17,100円。
次回、ミートローフがメニューに載っていることを期待してご馳走様。
16年6月:
自家製アンチョビとポロ葱マヨネーズソース(1,200円)
イワシのスモークとジャガイモのキッシュ(1,300円)
フランス産ホワイトアスパラのポシェ マルテーズソース(2,000円)
仔羊もも肉のロースト(2,900円)
キュベジュリエッテ ラングドック(4,800円)
ここはメニューをタイミングよくアップデートしてくれるので行く前から料理選びにワクワク。
そしてあらかじめ山崎ソムリエがワインを何本かセレクトしておいてくれる。
もちろん食べて大満足。
ヱビス小瓶、グラスワインもいただいて2人で16,200円はほんと驚きのコスパ。
今宵もありがとう♪
16年3月:
随分間が空いたが、山崎ソムリエの満面の笑みに気分よく入店。
2人ともシェリー(@700円)を注文してメニューを検討。
ズワイガニとカリフラワーのグラタン(2,200円)は食べたいと思っていたので
それを軸にパテカン、牡蠣とブルーチーズのスフレオムレツ(1,700円)でいこうとするが、
ちりめんキャベツのシューファルシ(1,800円)にも目が行く。
山崎ソムリエに相談したら、
シューファルシは肉の量が多いのでということで、パテカンをやめ、
冷菜からスモークサーモンムースのカナッペをハーフサイズ(850円)でとの提案に、即承諾。
合わせる赤ワインも提案されたミネルヴォア(4,800円)に決定!
「スモークサーモンムースのカナッペ」
思ったより軽く塩少な目でサーモンがきちんと主張。
「牡蠣とブルーチーズのスフレオムレツ」
モンサンミッシェルのオムレツを目指す。バターたっぷり、玉子フワフワ牡蠣濃厚。
「ズワイガニとカリフラワーのグラタン」
超濃厚なビスクの中のカリフラワーのあっさり感がいい。
「ちりめんキャベツのシューファルシ」
豚・鶏・レバーの挽肉は濃厚、いわばパテカンの煮込みのロールキャベツ。ソースの甘みと旨み。
お代は2人で13,750円。
15年7月:
前回のサバとイチボに大満足したので、ネット予約してでかける。
若きソムリエ、山崎晃氏が我々の事を覚えてくれていた。
食前酒は彼女はキール(700円)、私はシェリー(700円)
山崎氏から料理の説明を受け、日替わりのメニューから「鮎のパテ」(1,800円)、定番メニューから「手長エビのラビオリ」、「仔羊とメルゲーズのクスクス」(2,900円)に決定♪
すると山崎氏が、少し量が多いかもしれないんで、ラビオリはいつもは6枚出しなんですけど4枚出しにしましょうか?と提案。
無論異論はなく、それでお願い。値段も2,400円から1,800円に。
ワインはまかせるよ、と言うと、
少しスパイシーな仔羊とメルゲーズに合わせ、シラーのクローズエルミタージュ(5,200円)はいかがですかとすぐ提案。
「鮎のパテ」
骨も一緒に2度裏漉しして作ったという鮎のパテ、キュウリとマスクメロンのマリネが添えられている。
鮎の肝の苦みを遠くの方に感じ、ほんの少しのザラザラした食感もよく、口の中に鮎の旨味が一杯に広がる。
メロンとキュウリのさっぱりとした青臭さが、川底の苔を食べてる鮎にぴったり合っている。
出されたコペルト(@500円)代わりのパンに塗ってみるとこれも旨い。
「手長エビのラビオリ」
バターをふんだんにつかった泡立つ手長エビのソースがラビオリの上にふんだんにかけられている。
もちろんラビオリの中にも手長エビ。
なんという海老の甘み、バターがさらに旨味を増幅させる。
あぁ、これはずっと食っていたいけど、間違いなくデブになるな(笑)
「仔羊とメルゲーズのクスクス」
クスクスの上に羊のソーセージ、メルゲーズが2本載り、ストウヴ鍋には骨を取った仔羊、野菜がふんだんに煮込まれている。
「クスクスルージール」よりスープの色は薄め、野菜の量は多め。
この少しスパイシーな味わいに、この日の比較的軽めだがタンニンを少し感じるクローズエルミタージュが確かによく合う。
煮込んだ羊もメルゲーズも羊の旨味がよく出ている。
あぁお腹いっぱい、大満足。
今日はチーズは遠慮して、ケーキとカフェをいただきご馳走様、お代は15,700円。
やはり素晴らしいコスパであった。
15年3月:
ここは食通まてぃす氏に教わったビストロだが、リーズナブルに気軽に楽しめるお店である。
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13143821/dtlrvwlst/5010515/
若くて人当りのいいソムリエに料理のボリュームを聞くと、ポーションが大きいので
2人で前菜2品、主菜1品で十分だという。
結果、この日のお代は2人で19,350円だった。我々はチーズと食後酒に少しお金を出したため少し高くついたが
ビール、ワインボトル、前菜2品、主菜1で13,500円で済ますことができるので、コスパはかなりいい。
2階に上がり、ドアを開け、入った瞬間、居心地のいいカジュアルな雰囲気がよく伝わってくる。
フランスのインターネットラジオが流れている。
失礼かもしれないが通常こういうビストロには似つかわしくない50代のおっさんの集団が先客。
いかにもここの常連さんっぽい年輩のカジュアルだがきちんとした身なりの夫婦。
まだまだフレンチには慣れていない初々しい若いカップル。
30代の食べるのも飲むのも好きそうな女子3人などなど、
ここはありとあらゆるタイプの客を受け入れてくれるビストロである。
ヱビスビールの小瓶(@600円)を2本と、
じわじわ花開く黒ワインと言われるカオールのボトルが4千円とリーズナブルな事もあり、一緒に頼んでおく。
初めてなのでここのスペシャリテを頼むことにする。
真サバのマリネ(1,800円)と黒毛和牛イチボステック(3,500円)は決定。
もう一品を手長海老のラビオリ、アスパラガスのオーランデソース、モンサンミッシェル産ムール貝白ワイン蒸しで迷う。
迷い迷って、ムール貝マリエール(2,000円)でお願いする。
「真サバのマリネ」
薄くスライスした大根の上にいいピンク色の対馬産サバ、大葉とネギがのる。
腹肉と背肉が黄色い海の上を泳ぐ。
驚きの美味!ほどよいいい〆具合の鯖に甘酸っぱいドレッシングがピッタリ合う。
オリーブオイル、ワインビネガーはわかるのだが、この甘みがわからない。ハチミツかと思いきや聞いたらなんと砂糖だった。
「ムール貝マリエール」
モンサンミッシェル産のムール貝の白ワイン蒸しである。
かつて12年前、オランダ・ベルギーでの2週間の旅で食べたように、バケツに山盛りのムール貝がやって来た。
この料理用に彼女はブルゴーニュのシャブリグラス(@1,000円)をいただく。
かつてブリュッセルの肉屋通りのレストランで教わった、ひとつめのムール貝をナイフ・フォークでいただいた後、
その蝶番がついたままの殻をハサミ代わりに次のムール貝を挟んでいただいていく。
かなりの量だが手が止まらない。二人で無我夢中で旨味溢れるムール貝を次々に頂く。
そしてスープがまた美味。パンを浸すと旨味が染み込みたまらない。
「黒毛和牛イチボステック」
きれいなピンク色の大きなお肉がどーんと届く。
マッシュポテトと菜の花が付け合せ。
この肉の火入れは素晴らしい。ライヨールのナイフでスッと切り、口に入れると牛の旨味が口一杯に広がる。
素晴らしいお肉に感動。
チーズプロフェッショナルのバッジをつけた女性がワゴンサービスを持ってくる。
3種(2,000円)選び、食後酒にマール(1,000円)とカルバドス(850円)をお願い。
ここは魚、肉、ワイン、チーズと懐が深い店。
まてぃすの差し金でやって来たよ(笑)と言うとシェフもソムリエも皆驚いてひっくり返っていた。
相変わらず彼の店への踏み込み方は素晴らしいことを実感した。
気軽に通いたい佳店である。
来たれ!フレンチ初心者もフレンチ愛好者も♪
ご馳走様♪
6位
1回
2016/05訪問 2016/06/07
神田:日本人にピッタリ合う、薄塩味の浙江料理、是非食べてみて♪
16年5月:
ここに来たかったけど満員で入れなかったという女性のために2ヶ月前から企画。
6人のオフ会、メニューも事前に入念に打ち合わせ♪
高菜とそら豆の和え物
クラゲの和え物
酔払い鶏
揚げカボチャの卵黄包み
マコモダケと豚肉の炒め
アスパラニンニク風味炒め
牛肉の黒コショウ風味炒め
トマトと卵のスープ
焼き餃子
シューマイ
春巻き
ハタと高菜の煮込み
豚肉と高菜のラーメン
桂花団子
そしてもちろんお酒多数!
6人で代金36,100円
林鵬峰さん大感謝♪
なんとこの日が高格閉店の日というサプライズ!
またどこかでよろしくお願いします。
16年2月:
4人でお昼に訪れ、あらかじめ夜メニューでお願い。
事前の林さんの提案に従って注文。
考麩の煮物(580円)
筍の醤油煮(580円)
酔払い鶏(780円)
コラーゲンの冷菜(780円)
スズキの高菜炒め(1,280円)
特製角煮の蒸し物(980円)
帆立と春雨の蒸し物(380円x4)
焼き餃子(480円)
高菜と豚肉のスープトック(880円)
寧波団子(680円)
スープトックのスライスされた餅は本場の物は手に入らず、それより柔らかいが近い韓国の物を使用しているということ。
丁度春節に使うおめでたい料理だという。高菜と細切り豚肉の入った塩味スープ、十分お腹が膨れる。
シェフが開発したという焼き餃子、皮も旨く餡は滋味深い。
初めての他の3人の評判は上々、紹興酒ボトル、青島ビール等々飲んで食って14,300円はお安かった♪
15年11月:
中華料理の大家、みにたろうさんからのお誘いで、4人で食事会。
15年9月オープンの浙江料理のお店、みにたろうさんは人に教えてもらって行ってみたらあまりに美味しかったので再訪したい、せっかくなら4人くらいで楽しみたいということで今回混ぜていただいた。
みにたろうさんのレビュー
http://tabelog.com/rvwr/000110416/rvwdtl/37434062/
神田駅東側、ヴィノシティ マジスよりもう少し東の路地の中で、駅からは近いがちょっとわかりにくいかもしれない。
こじんまりした店だが、9月にオープンしたばかりで内装はスッキリ趣味もいい。
笑顔の素晴らしい日本語ペラペラの林オーナーと浙江省寧波市五つ星レストラン料理長でコンテスト優勝経験のあるシェフで回す。
お二人とも寧波出身だそうだ。
浙江省は、上海のすぐそばで、個人的には日本が大きな影響を受けた場所だと考えている。
海流の関係で遣唐使船が流れ着くのがこのあたり、つまり様々な中国文化が日本に流れてきたルーツの場所のひとつ。
下記のグーグル地図↓で拡大縮小すると大体の位置関係が理解できる。
https://goo.gl/cqa8dl
10年ほど前、1週間浙江省の省都杭州(ハンジョウ)に仕事で出かける機会があり、事前に色々調べたが一番役に立ったのが
「司馬遼太郎 街道をゆく19 中国・江南のみち」であった。
http://publications.asahi.com/kaidou/19/index.shtml
行ってみて、日本との共通点をいくつも見つけた。
今でも丹波篠山あたりに行くとみられるうだつのある瓦葺の家屋があったり、道やホテルや訪問先で私を現地人だと思い込み中国語で何度も話しかけられたり、半日観光ツアーで西湖畔で食べた食事・訪問先の工場でいただいた現地人用のランチが日本人に合う薄塩味だったり。
それから10年、また杭州に行く機会があり、今度は街のあまりの発展に驚愕した。
当時走っていたものすごい数の自転車はモーターバイクに置き換わり、うだつのある瓦葺の家屋は20階建ての高層ビルに置き換わり、青空はスモッグの空に置き換わった。
が、苦労して行った西湖畔の「知味観 味荘」の料理はやはり日本人に合う薄塩味の美味しい料理であった。
http://tabelog.com/china/A5109/A510901/51000154/dtlrvwlst/6886783/
15年11月:
日本の浙江料理の店は聞いたことがなかったので、今回大いに期待。
中華スペシャリストのみにたろうさんと林オーナーにチョイスはほぼお任せしていただいた料理は次の通り。
水晶冬瓜580円
冷製の冬瓜の煮びたし、型崩れせず、上品な中華スープを吸ったこの冬瓜、低温調理でもしているのだろうか、
食事のスタートにふさわしいさっぱりした味。
蜜汁糖藕(もち米詰め蓮根の蜜汁掛け)580円
見た目は辛子蓮根のようなのだが、蓮根の穴に詰めてあるのはもち米。
これがほのかな甘みがつけられている。あんこを薄く伸ばしたような甘みであるが、あくまでほのかで蓮根の風味と食感と一緒に。
绍兴酔鸡肉(酔っ払い鳥)780円
ぶつ切りの鶏がきれいにスライスされ、八角のような濃い調味料は全くなく、アルコールも抜け、非常に柔らかく、優しい鶏そのものの味。
千切りの生姜とよく合う。
龙井虾仁(エビの龍井茶炒め)1,180円
本来は川海老を使う料理だそうだが、この料理に合う川海老が日本では見つからないので海の海老を使っている。
これを杭州名物の龍井(ロンジン)茶で炒めたものだが、出来上がったものには茶葉は一切なく海老だけ。
中央に逆さにしたコップの中に龍井(ロンジン)茶が入っているが、これはあくまで飾りとのこと。
ほんの気持ちあんかけになった海老、塩味で美味い。これ、川海老のを食べてみたい。台湾の蜆も海のより淡水のがずっとおいしいから。
四喜烤麸(烤麩の煮物)580円
煮たお麩を野菜と一緒に炒めたもの。名前に四が入るのは、ピーナッツ、キクラゲ、金針菜、干し椎茸の4種の事を指すのだそうだ。
見た目は濃そうな感じなのだが、これがまた優しい味。八角もほとんど感じない。
関西で食べる高野豆腐、甘い汁を含んで旨いのだが、あれを更に優しい甘さにした味である。
高格苔菜小方烤(特製角煮の青のり掛け)1,080円
角煮に素揚げの青のりがのり、その上に砂糖がパラパラ。
これも色が濃いのだが、やはり上海料理とは全く違うアッサリ味。角煮というよりも上質なハム、という食感と味である。
甘みは少なく、青のりの風味とほんの少しかかった砂糖のダイレクトな甘さで整えている。
滑炒鱼片(スズキの高菜炒め)1,280円
これは、ここのメニューを見て一番食べてみたかったもの。
予想通り、これは絶品。高菜が塩抜きされていて全くしょっぱくない。ほぐされたスズキの白い身と高菜の黄緑に塩あん。
淡白ながらも滋味のあるスズキとほんとうにほのかに残った高菜の塩気がよく合う。
高格肉末一品豆腐(高格一品豆腐:挽肉)880円
日本でもよく見る豆腐の挽肉あんかけだが、ここまでの料理でわかるように、濃過ぎない味、あんに甘みはない大人の味。
寧波炒面(焼きそばの寧波風炒め)880円
メニューにあるのは上海焼きそばなのだが、この日参加された焼きそばマニアさんとみにたろうさんとオーナーの鳩首会談でオーナーとシェフの出身地寧波のものに近い仕上がりで出してもらったようだ。
味はいわゆる上海焼きそば系なのだが、ゆでた後の麺を水洗いしてぬめりを取ったという。
確かに麺の食感が違う。つるつるの麺がするすると雑味のない感じで喉を通っていく。
桂花圆子(酒醸/蛋花)甘酒団子/キンモクセイ入り団子680円
デザートの小さな黒胡麻団子。非常に上品なほのかな甘みに柔らかい団子。
青島ビール瓶(@430円)、プレミアム・モルツ生(@540円)、ロミオキャンティ(赤)グラスワイン(@500円)、紹興酒 唐宋10年ボトル(@3,500円)
などアルコールも沢山いただきお代は20,410円、一人5千円ちょい。
いいお店紹介してもらいました。
中華は大人数が効率がいいが、ここは二人からでもたくさん楽しめるサイズと値段。
何よりも味が素晴らしい、これはぜひ再訪したい。
7位
1回
2016/05訪問 2016/06/01
中華の大家、みにたろうさんから、ここは行っておきなさいと云われ、素直に予約して行ってきた。
みにたろうさんのレビュー
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130402/13030918/dtlrvwlst/3948731/
「季節の食養生コース」(@5,200円+税)を2人分お願いしておいた。
窓際の席、御苑の鮮やかな緑がいい借景、遠くで胡弓の音。
瓶ビール(612円+税)を頼んで乾杯。
前菜4種盛り合わせ
牛肉と陳皮の煮凝り、富山産ホタルイカ山椒ソース、干し豆腐と絹さや、クラゲと野菜の甘酢。
本格中華だと八角を代表とする香辛料で香りづけすることが多いが、ここはそういう中華っぽいことはしていない。
牛の煮凝りは非常に優しい味で、遠くでレモンのような香りがする。
今が旬のぷくぷくのホタルイカを山椒でいただくのは新鮮。
干し豆腐も非常にあっさりとした和食のような味付けで豆腐の甘みを感じる。
クラゲに使った甘酢は優しい味わい。
前菜で大いに目立とうとすることはなく、静かな滑り出し。
途中で、5年甕だし加飯酒ポット(1,836円+税)を常温でお願いする。濃過ぎないいい香りで美味しい。
アスパラとメカジキの緑茶炒め
台湾料理店「山珍居」でいただいた海老の茶葉炒めは見た目も緑茶の主張がしっかりあったのでそれをイメージしていたら全く違った。出てきた瞬間はどこに緑茶があるのかわからないくらい。
串焼きでよくあるアスパラ肉巻きと同じ形態だが、肉の代わりに薄くスライスされたメカジキが巻かれている。
金針菜、キクラゲと一緒に塩味系の炒め味。
上品な仕上がりで、アスパラが甘い。
そばがきとニンジンの和えもの
中華に蕎麦を使っている。そばがきだと結構お腹にずっしりくるかと思いきや、非常に軽い仕上がりのそばがき。
細く千切りされたニンジンと和えられ、辣油がワンポイントで使われている。
ニンジンの旨みがよく伝わる。
春の養生スープ(ウサギ・蕪・大豆・ナツメ)
なんという澄んだあっさりしたスープ♪
骨付きのウサギ、カブ、椎茸、大豆、生姜などが沈んでいるが、最初に飲んだスープ自体の味はほとんどお湯。
飲むにつれ滋味が身体の中を巡っていく。後半は身体がポカポカ。
スープの具は中華風ポン酢につけて美味しくいただく。骨付きウサギは鶏肉のようにあっさり。
紹興酒のポットをおかわり。
豚バラ肉の軽い燻製、ターサイ添え
もうハムとコラーゲンの塊になったような豚バラの燻製、豚のスペアリブ、ターサイ、日向夏が軽く煮込んだ感じ。
油はよく落ち、ややスモーキーな豚バラはほんと上質なハムである。スペアリブも色は濃いのだが味はあっさり。
麻辣豆腐とご飯
汁そばの選択もあったが、ここのスペシャリテであるマーラー豆腐を選択。
それほど辛くないという前評判だったので選んだが、唐辛子の辣味は確かに控えめなのだが、花椒の麻味がもの凄い。
最初は大丈夫だったが、後半汗が噴き出す。
少し硬めに炊いたご飯と合わせるとほんとに旨い、でもキーンという麻味。
お茶とデザート
広東のウーロン茶、鳳凰茶
亀ゼリー、杏仁豆腐、蒸しパン、ドライフルーツ
美人の奥様が中国の茶道を目の前で見せてくれる。
香港には何度も行っているのだが、見せてもらうのは初めて。
途中、お茶のいい香りが鼻腔をくすぐり、美味しくいただく。
高級営養薬膳師であるご主人の前田シェフも顔を出して下さる。
その資格と2007年からの営業ということで勝手に年配の方だと想像していたが
全然お若い。
日本だと薬事法の関係で難しいのだが
中国でなら医師同様の資格で生薬を色々病状に合わせて調合して料理を出せるそうだ。
お代は、15,858円。
薬臭くなく、八角臭くなくあっさりした薬膳料理のコース、想像をはるかに超えた美味しさ。
また来てみたい、ご馳走様♪
8位
1回
2016/05訪問 2016/09/20
2011年にオープンしたころから狙っていたのだが
当日おっさん一人の直前予約電話はハードルが高いのか、何度も断られ、そのうち超人気店。
もうここは無理かと思っていたら、ようやく休日のランチに2人で訪れることができた。
休日ランチは4,400円のおまかせ一本である。
目黒西口から三角州に渡り、突端に向かって降りて行く。
ラーメン屋と鰻屋に挟まれた場所、ここを階段で地下に降りるとお店。
予約名を告げると一番奥の2人テーブル席に案内される。
一族の記念ランチをする方々、カジュアルな格好の常連カップルなど使用目的は様々だが、ホールはスーツにネクタイの男性4人によるサービスのお店。
遠くで陽気なイタリア歌謡が聞こえる。
最初の飲み物はヱビスの小瓶(@700円)を2つ頼むと、最近仕入れたという自慢の銅器を出して静かに大事に注いでくれる。
乾杯♪
あぁ、いい陽気のこの日にはほんと丁度の冷え具合でとっても美味い。
この日のメニュー
お通し:パルミジャーノ クロッカンテ サラミマントヴァーナとともに
前菜:程よく火を入れた北海道産帆立のソテー フレッシュハーブのサラダ 華やかに
プリモ1:細麺フェデリーニしらすとからすみ
プリモ2:4種のチーズをつつみこんだラヴィオリ
セコンド:北海道産ジビーフの赤ワイン煮込み or しっとり火を入れた金目鯛 うど アンチョビ ケッパー 春の香り
焼き菓子:6種の小菓子
ドルチェ:120℃台で焼き上げたマスカルポーネのチーズケーキ
カフェ
ここはゆったりとしたサーブである。
お通しが出てくる。サラミである。これによく焼いたパルミジャーノチーズが添えられている。
見た目と説明の予想では随分しょっぱいのでは?と思ったら大違い。
サラミの脂は上品、パルミジャーノの塩気は控えめ、ちょっとビックリ、この後に期待が高まる。
白いグリッシーニがワイングラスに刺さってでてくる。
これがとてもアッサリの味付け。
自家製バターと自家製フォカッチャ、フォカッチャはそこそこ油っぽいのでバターはつけなかったが
後で聞いたら熊本産の上質の生クリームを使ったしょっぱくないバターだという。
ドルチェを出してくれた時に是非にと、一緒にバターとフォカッチャを出してもらって塗って食べたら
確かにとってもあっさりした上質のバターで油のあるフォカッチャとの相性をしっかり考えていた。
ワインリストをもらい、ラングドックのシラーやグルナッシュが使われた赤ワインが好きだというと
ロッカ ルビア カリニャーノ デル スルチス リゼルヴァ 2012 サンターディ(8,000円)を勧めてくれた。
確かに果実味だけでなくミネラル感スパイシー感がよく出ていて美味しい。
前菜のホタテのソテーが届く。
ナスバター、アンチョビ&アリオリソース、火入れがよく説明より味付けはアッサリの仕上がり。
セリなどで少し苦みもあるが美味い。添えられた色鮮やかな花も食えるという。
最初のパスタは、カラスミ、シラス、青ネギの細麺パスタ。
この日のワインとカラスミが同じ産地なので相性がいいとか。
これもカラスミとシラスでしょっぱいと予測したがさっぱりしている(驚)
2番目のパスタはここのスペシャリテという4種のチーズをつつみこんだラヴィオリ。
熱いのでひと口で食べろとのアドバイス。これもビックリ、塩が強くなく濃厚な味わい。
メインは彼女が金目鯛、私が牛。
金目鯛は3日間昆布〆したという。
牛は北海道産放牧牛で、ジビエ+ビーフでジビーフとか(笑)
酸味よりもハーブの効いた赤ワインソース。甘くなくおとなの味。
ドルチェ前の焼き菓子に皆喜ぶ。
6種類もの焼き菓子、これは間違いなく女子ウケ。
120℃台で焼き上げたマスカルポーネのチーズケーキも続けて出てくる。
通常は130℃で焼くそうだがこの日は湿気が多かったので120℃台とか(笑)
カモミールティが出てきてまったり。
お代は10%のサービス料がついて20,240円、ランチとしては少々したが大満足。
ご馳走様♪
9位
4回
2017/10訪問 2017/11/28
千葉君が代々木上原駅前に移転することになった。
12月(日にちはまだ未定)から代々木上原駅北口2を出たら目の前
新店舗:渋谷区西原3-5-3 小林ビル1F
https://saint-faucon.jimdo.com/移転と求人のお知らせ/
この日が幡ヶ谷最後の夜と云うことで
常連のお客さんたちに声をかけ、
14時から21時までの好きな時間にと
サヨナラ幡ヶ谷パーティを開いた。
私は昼江戸川橋のほうで所用があったので
19時過ぎに訪れる。
かろうじて一席、
時々お会いする千葉君のソムリエ試験を支えた近所の女医さんの隣。
昼にはその発言で色々物議を醸した某国営放送の元会長様も
挨拶に来たようだ。
老若男女、色んな人から幅広く愛される千葉君、
新天地での活躍、期待している。
どうもありがとう、
そして
頑張れ♪
サーモンとクリームチーズのケークサレ
仔兎のリエット
馬鹿アンクルート
キューブブーダンノアール
蝦夷鹿の心臓
馬ハラミのソテー
しっかりした味とは
しょっぱいわけでもなく甘いわけでもなく
素材の旨みを引き出す濃厚な味。
この日も千葉劇場を楽しませてもらった。
クローネンブルグブランで乾杯。
2004年のコートデュローヌのボトル、果実味があるしっかりしたボディ。
グラスで同じくコートデュローヌ。
我々を含む常連さんに挟まれ
この店初めてのカップル。
美味しいものはお好きなようだが
フレンチは初心者。
千葉君に誘導されながらも自分たちでメニューを組み立て
来る料理来る料理
美味い♪美味い♪
と食べていた。
いただいたガレット、上品な甘みできめ細かくサクサク。
最近この店に限らず
ドタキャンどころかバックレの予約客が急増中とか。
最低限のマナーは守ってもらいたいもの。
休日20時過ぎ、奇跡的に席が空いていて迷わず入る。
年明けの挨拶をしてまずはビールで乾杯。
テットデフロマージュを少しだけ切ってもらう。
サンセールの白でドライに。
丁寧に作られたピスタチオのオペラ、それに合わせてマール。
ちょっとだけでもしっかり相手してくれる千葉君、どうぞ今年もよろしく♪
16.09:
6千キロの彼方から飛んできた方を交えて
アミューズ:ピーマンムース、豚のリエット
前菜:パテアンクルート
前菜:羊のチーズを使ったサラダ
前菜:海老のフラン
メイン:仔羊のロースト、ロックフォールソースで
デザート:ヌガーグラッセ
この日は千葉シェフ、常連さんと利き酒セッション。
************************
12.06:(記念すべき初訪)
12年4月11日オープン。和食だったお店を居抜きで。
カウンター6席のみの小さなお店を新進気鋭、32歳の千葉シェフがひとりで回す。
幡ヶ谷駅南口西原商店街をゆっくり歩いて行き、酒屋の升本商店の路地を右に曲がると右手に2軒目がサンフォコン。
BGMはサルコジ夫人カーラ・ブルーニの歌声と換気扇の音(笑)
私はヱビス小瓶500円、家人はクローネンブルグ1664小瓶700円。
10年の修行を経て念願の自分の店。
虎ノ門の名店サラマンジェで修行の後、一年渡仏というキャリア。
ドメーヌ ファブリス ヴィゴ ブルゴーニュ ルージュ “レ リュトゥニエール”2009。
果実味のしっかりした花のような香りの赤ワイン。
先ず頼んだのは、
・トントロのリエット
・サーモンとクリームチーズのケークサレ
・前菜3種:ヤリイカのキッシュ、トリッパ、パテドカンパーニュ
リエットと共に熱々の自家製パン。
しっかりした味付けで脂は少なめ。そのままでは濃いがパンやワインにぴったり。
ケークサレはサーモンの香りがふわーっと鼻に抜け、クリームチーズも主張。
なによりも生地がバターでいい感じ。ブリオッシュかと聞くとむしろあまり材料を混ぜないパウンドケーキ寄りとか。
いずれも味付けがしっかりしているのでシェフに聞くと、
出身が青森という事と修行先での教えが味がないものはダメという事に由来している。
前菜盛合せにスペシャリテのキッシュを混ぜてもらった。
高級な中沢フレッシュクリーム45%をふんだんに使ったキッシュはほんとうにふわふわ。
仕入れたヤリイカの量があまりに多かったのでキッシュに使ってみたとのこと。
キッシュにはやっぱりタマネギが一番ですとシェフが笑う。
トリッパはピリ辛で食べるとしばらくしてさわやかな香りが追いかける。
カレー風味であった。これはなかなかよい。
パテドカンパーニュに添えられたアイスプラントがみずみずしく相性ピッタリ。
メインにアントゥイエット(豚内臓の詰め物)とズワイガニとタイのブーダン(腸詰)をお願いする。
アントゥイエットは荒みじんの豚の内臓を胡桃油、ナツメグ、ワインビネガー、シナモンなどで味付け、辛子ソースの中で泳がせている。
新鮮な内臓を噛み砕く。パンでソースもすくう。
私はローヌ、家人はカベルネをグラスで。
しっかりしたお皿が続いたのでズワイガニとタイのブーダンで口をさっぱりさせる。
口の中に蟹と鯛の香りが一杯に広がる。
もう一杯ずつワインをおかわりし、デザートに大人のチョコレート。
こちらは奥様が作られたもので、大人と言うだけあり程よい甘さ。
これぞビストロ! 本格フレンチをお安い値段でいただけ、リーズナブルな値段のワインで流し込む。
お店の名前は結婚して一年の奥様の名前とシェフ自身の名前をつないでつけたとか。熱々である。
これからが楽しみなお店。
*********以下日記形式***********
16.05:
来たいという初めての方々を招いて。
アミューズ:燻製のホタテ、豚のリエット
前菜:ウサギの煮凝りのサラダ
前菜:海老のキッシュ
前菜:パテアンクルート(パテドカンパーニュパイ包み焼き)
前菜:ブーダンノワール、フルーツで味付けしたライス添え
前菜:海老のフラン
メイン:仔羊のロースト、アサリソースをふんだんに
デザート:ヌガーグラッセ
スモーキーな帆立とあえて脂たっぷりのリエットがいいジャブ。
ウサギは淡白に女子ウケした仕上がり。
キッシュ、薄い生地のパリパリ感と具のフワフワ感、この日は海老が濃厚。
千葉君が好きなラルクアンシェルを刻印したパテアンクルート、鴨もレバーもしっかり入っているが、この日は女子向けに上品な出来。
羊腸を使わないブーダンノワール、本体は濃厚な大人の味で甘みは控え、付け合わせのフルーツ・甘いごはんと合わせるといい甘みに。
千匹の海老を使ったという海老のフラン、これもお見事。
予想通り見事な火入れの仔羊、癖もなくナイフですっと切れこの旨さは凄い。
そして盤石のヌガーグラッセ。
15.11:
ちょっとした大事な日に2人で訪れる。
いつものようにビールで乾杯し、ラングドックのボトルも用意してもらう。
鯵マリネ、オニオンキッシュ、ハチノスパン粉揚げ、スープドポワソン、イノシシロース。
食後にデザート盛り合わせ、マール。
いい一日にしてくれた。千葉君、今晩もありがとう。
15.06:
フレンチ初心者でも頼みやすいシステムに。
黒板にはこの日の料理にそれぞれポイント。
パテカンは1ポイント、真鯛のポワレは2ポイント、仔羊のローストは3ポイントという具合。
この中から組み合わせ合計4ポイントで3,800円+税、6ポイントで5,000円+税。
あるいはアミューズ+お任せ4皿か6皿でそれぞれ3,800円+税、5,000円+税。
もちろん従来通りアラカルトでも頼める。
我々はアラカルトで頼む。
ビール、アミューズ、鯵マリネ、赤ワインボトル、パテアンクルート、海老のキッシュ、ランド産鳩のロースト、マール、デザート、小菓子。
パテアンクルートはレバーの味はしっかり残しながらも上品な味付け。
キッシュはフワフワで、濃厚な海老のソースと玉子の香りたっぷりのマヨネーズ。
鳩の見事な火入れとソースは我々にあわせ、臭すぎないサルミソース。
15.04:
たまたま寄ったら丁度3周年記念パーティの日。
千葉君、精進してね。
14.12:
千葉君企画のヌーボーの会に予定が合わなかったので、その代わりに寒くなった夜。
・パテドフォア(900円)レバーのいい甘味、臭みなどない。
・ルッコラのサラダ(1,300円)ルッコラに、鴨、テッポウのいい味わい。
・牛ほほ肉の赤ワイン煮(2,000円)スッと身が切れ、肉エキスふんだん大人のソース。
・イノシシ(3,000円)臭みはなく歯ごたえはしっかり、上品ながらも野生の味。
14.09:
シェフの師匠の店に寄った帰りに。
シェフ自ら大絶賛の奥様作成のココナッツタルト、タルトが素晴らしい♪
泡、ビール、マール。
14.07:
今日はじっくり。
事前に頼んでおいたキッシュ(800円)は今日はイワシ。
臭みを出さず、鰯らしさを残してのフワフワのキッシュ、おまけにハモとハチノス。
スルメイカの冷製カッペリーニ(1,000円)
スルメイカで赤ワインを飲むとワインが苦く感じる。このお皿だけ白のグラスで。スルメイカの旨味が良く引き出されている。
カレイのミジョテ(煮込み)(1,600円)を赤ワインにあわせるため、即興でロックフォールチーズのソースに。少しチーズ臭さの立つソースがワインによく合う。
ヒグマが入ってるということでタルタルステーキ(2,800円)。
きちんと表面は火を通してあり、熊は全く癖がなく食べやすいのでちょっとびっくり。
赤のボトル1本、グラスワイン3杯、食後酒1杯で16,200円。
14.05:
ビストロの帰り。ホワイトアスパラ、杏のタルト。
安定の味とアーティスティックな出来栄え。
14.04:
2周年♪
さて500人の予約客をどうやって捌くか(笑)!
ホウボウ、ローストポーク、生姜焼き、カレー、美味しかったよ!
14.03:
中華で満腹の後。
ビール、ブーダンノワール、ヌガーグラッセ、赤ワイン、食後酒。
楽しくみんなとトークを楽しむ。まてぃす氏とは電話越しに元気な声を聞く。
14.03:
しっかり食事をした後、2人で。
ビールと食後酒、甘いリンゴと酸味のあるリンゴ両方を使ったポム・キャラメリゼ、これは美味い!
14.03:
甘エビのタルタルとポートワインのフラン キャビアのせ
ごく少量、甘エビの香りとキャビア、ウニ、何層にも重なるふわふわの美味しさ、800円。
トゥレーヌ風キッシュ
鴨のリエットのキッシュ。やはり、ここのキッシュはふわふわで絶品!
材料費の高騰を考えると800円はいたしかたない。
この日のほかのお客さん、キッシュにありつけてラッキー♪
鯖のグラタン
熱々、ひと口目に強めの香草を感じる、4種の香草で鯖の臭みは完全に消えている。
濃厚だがくどさはない。ベシャメルではなくジャガイモスープを使ったからだという。
非常に美味、鱈だと旨味がよく出るのはわかるが、鯖でこれは素晴らしい、900円。
コルヴェール(真鴨)サルミソース
真鴨をそのガラで漉したサルミソースで食べさせるジビエ料理で3,900円。
フォンドボーに真鴨の骨を入れて煮込み、最後に肺とレバーを加えて作ったソース。
最初はかなりくせのある匂いがする。
柔らかい真っ赤な鴨肉のいろんな部位を楽しむ。次第に匂いにも慣れ、鴨肉の旨味を噛みしめる。
ワインはコート・デュ・ジュノワ。この日はひとり7千円。
13.12:
チーズ盛合せ、クローネンブルク、カオール、カオール。
湯島のビストロのシェフが遊びに来ていた。
13.11:
カオールグラスとヌガーグラッセ♪
13.10:
2軒目で。ビール、ヤリイカと牡蠣のサラダ、赤ワイン2杯。
食材の高騰にここも悲鳴。もちろん今流行の偽装なんてできる度量もない。
黒板メニューにキッシュ、海老のフラン、ブーダンノアール、仔羊、エゾ鹿を定番ではのせられない。
円安による輸入価格の高騰、捕れ高が減った食材、便乗値上げの食材と小さなお店には逆風が吹く。
申し訳ないが、前日までの予約の時に食べたいものを伝えてくれればできる限り準備するとのこと。
13.07:
暑いのでビールをぐいぐい。
落ち着いたところでキッシュ、リヨン風サラダ、アバのプッタネスカ、ブーダンノワール、仔羊のローストを注文。
赤ワインはブルゴーニュのラドワ1999。酸味を感じるピノ。
キッシュはイイダコ・キノコ・オリーブ、少し塩気が効いているのが夏に合う。
リヨン風サラダは肉と野菜たっぷり、半熟卵を崩して幸せを感じる。
アバのプッタネスカはイタリアンのトリッパの煮込みに相当。牛・豚の胃、豚耳がトマトで煮込まれる。
ブーダンノワール、ココナツミルクで炊いた米とマンゴー・パイナップルが添えられる。すこぶるいい甘味。
ワインを2本目フィクサン2010。まろやかなピノ。
仔羊のロースト。
普通の火入れにしてもらったが見事である。
デザート、食後酒、焼き菓子をいただき、お代は二人で22,300円
13.04:
キッシュ、9代目パテドカンパーニュ、海老のフラン、穴子の赤ワイン煮。
パテカンは身が詰まり、内臓の臭みは強くはないが、その味わいはしっかり感じる。
穴子の赤ワイン煮、サラマンジェ譲りのその酸味のあるワインソースがうれしい。
13.03:
駅の北側のビストロで軽く食事をしたあと。
家人はエビス、私はブルゴーニュの白、ホワイトアスパラがあったのでムースで。
私はアニス酒で水を入れると白く濁るパスティス、家人はマール。
ここに来る知り合い客の話で盛り上がり、夜桜を眺めながらぶらぶら帰る。
コペルト込みで2人で4,300円
13.02:
この日のスペシャリテは「海老のフラン」だというのでそれを。
後は名物「キッシュ」と家人はまだまてぃす製造機による仔羊ソーセージ、「メルゲーズ」を食べてないということでそれを。
この日の火入れ料理は「エゾ鹿のロースト」に珍しい「豚肩ロースのコンフィ」を頼む。
そして赤ワインは2010年のマルサネのボトル。
「キッシュ」、今日はレンズ豆。
ここで美味しいキッシュを食べてしまったのでこれがデフォルトになってしまい、
他のパン屋やケーキ屋の美味しいキッシュにもダメ出ししてしまう。
罪作りなキッシュである(笑)
「メルゲーズ」はピリ辛でしっかりした味、肉汁たっぷりでぶれがない。
「海老のフラン」
海老が100匹分とは大げさだが食べたらそれくらい入ってそうなぐらい濃厚!
ルカンケのスープデポワソンを思い出した。
ルカンケがとんがった味だとするとここのは優しい味。
「豚肩ロースのコンフィ」は素揚げしたような感じで表面カリカリの脂が美味しい。塩加減が濃過ぎずでもしっかりしていて丁度いい。
若干の豚臭さは最後に感じるもののいい仕上がり。つけあわせのジャガイモに甘み。
「エゾ鹿のロースト」、相変わらず火入れの天才、間違いない柔らかい味。
料理とマルサネが旨いのでボトルはあっという間になくなり、サンセールのグラスを二人で4杯飲んでこの日は18,100円。
12.12:
下北でベルギービールを飲んだ後三人で。
タクシーで980円、下北と幡ヶ谷はとても近い。
千葉シェフがまてぃす氏と私で訪れたことに相好を崩す。
初サンフォコンのもう一人のためにまてぃす氏がマルサネのボトルを頼み、私がキッシュを頼む。
まてぃす氏のソーセージ製造装置で作った自家製メルゲーズ(ソーセージ)を頼む。
香辛料がピリッと効いてなかなか。
鴨とフォアグラのキャベツ包みを頼んでちょっと幸せ。
これだけうれしそうな顔をしている千葉シェフに会うのは初めて。
ありがたいことである。
他の二人はデザートを頼んで代金は3人で11,400円。
12.11:
サラマンジェの帰り、少し遅いがちょっと顔を出す。
この日は一日が終わったという雰囲気の千葉シェフと雑談。
ドメーヌ・ミシェル・トマのサンセール ラショームの白をグラスで頼む。
すっきりした辛口。
まてぃす氏から貸してもらったソーセージの機械を見せてもらった。
千葉シェフはうきうきであったが、よく個人でこんなの持ってるよねと笑った。
2杯ワインをいただいて席を立つ。
12.08:
師匠の店サラマンジェに行った帰り際、脇坂シェフからサンフォコン、行ってやってください、と言われたこともあり、デザートを食べるかと千葉シェフに電話。
水曜の夜9時だったが、あいにく満席。
なんと今店にまてぃす氏が陣取っているという(笑)どういう巡り会わせだろうか。
改めて土曜の6時に。
ロアール、アンジュのレ・タブノー2008 ブノワ・クロー
ひと口飲むと、酸味と共にタンニンをほんの少し感じるが、飲み進むにつれ果実味がどんどん現れて、これは気に入った。
豚足と豚タンのゼリー寄せ:
濃い味かと思いきや、あっさり、ぷるぷるでしっかりした歯ごたえ、素材の味を楽しめる。
キビナゴのエスカベッシュ:
フランス版南蛮漬け、この日は小さな魚を使っているので油も酢も控えめ。
キッシュ:
皿が進むにつれ、味付けは濃厚に。この日のキッシュは蟹と黒鯛のすり身。
ふわふわ、余りのふわふわさに羽根が生えて浮かびそう。濃厚だが塩気は少ない。
ハラミステーキ(ハーフ):
脂身の少ないハラミで歯ごたえはしっかり。
バジル、パセリのいい風味と共にこれぞ牛肉という味わい。
仔鴨胸肉のロースト:
いい火入れ。家人は少し鴨の臭みを感じたというが、私はこれくらいの野性味がいい。
仔鴨であることとシェフの絶妙の火入れで胸肉でも柔らかくジューシー。
デザートは改良を重ねたというヌガーグラッセ。まてぃす氏御用達のサラマンジェでもお勧めの一品。
ヌガーグラッセとは、
ヌガー(Nougat)=ナッツ類、ドライフルーツを入れ、砂糖を煮詰めて作った菓子をベースに、Glace(グラッセ)=氷菓にしたもの。
アイスクリームと違い、卵黄は使わず、固く泡立てたイタリアンメレンゲに、生クリームを合わせて生地を作り、ヌガーと合わせて、冷やし固める。
口解けが軽いのにコクがあり、ヌガーの食感、味わい、香ばしさがある。
これで本日は10,800円。
10位
5回
2022/04訪問 2022/06/17
前回訪れたのは20年2月下旬。
ご存じの通り
コロナ禍で外食は自粛していたからだ。
中井さんに連絡をし、
席を取ってもらう。
目黒川の見納めの桜を眺めてから、
大鳥神社交差点を越え、
緩やかな坂を登って行く。
口開けの客、
いつものテーブル席に案内。
相変わらずのワンオペ。
しばし、
中井さんとこの2年の事を語り合う。
感染症対策で、
手指消毒だけでなく
コートなどはセルフでハンガーにかけてもらい、
客や客のものに触れないよう注意。
また、
あらかじめ取り分けてサーブするようにしたので、
ここの名物の、
宝箱を開けるようなドキドキ感のある、
「前菜盛り合わせ」は休止中との事。
昨今のウクライナ情勢の影響が大きく、
欧州便の減少、燃料費の高騰、円安
のトリプルパンチで、
食材やワインの輸入価格が
どんどん上がってきているという。
近々輸入する
ホワイトアスパラの価格上昇が
10%アップとかそんなものではないレベルなので、
果たしてお客さんに出せるのかどうか不安だ
と語っていた。
メインを子羊にし、
前菜は
コンソメジュレと手羽先のフリット
に決定。
中井さんは、
量的に少し多いので、
フリットはハーフにと勧めてくれた。
まずはキリンラガー小瓶2本、
コンソメジュレで白ワイングラス、
他は赤のボトルで
とお願いする。
紙おしぼりは
水分量の多い高級タイプ。
まずはビールで乾杯。
席料代わりの
豚のリエットと自家製ライ麦パン
もあらかじめ2つに分けられて出される。
パンは以前より加水率が高くなったか。
お酒とパンが進む
旨みたっぷりのリエットは健在。
コンソメジュレが出てくる。
色んな店でコンソメジュレをいただくが、
ここのは図抜けている。
ウニ、ズワイガニ、
オマールと魚介のスープ、カリフラワームース、
とってもクリアな味わいで、
旨みが深い。
当たり前のことだが、
蟹の身に軟骨が混ざるような事のない、
丁寧な下ごしらえ。
2種の白ワインのうち、
果実味の少ないロワールの白をチョイスしたが、
ミネラル感がしかりあり非常に美味しい。
2品目は
鶏手羽のフリット、
1ピースずつサーブされる。
見た目はフリットという感じではなく
素揚げのような見た目。
イタリアピエモンテの赤ワインを
目の前で開けてくれる。
酸味があり、果実味がたっぷり。
ちゃんとこちらの好みを分かってらっしゃる。
スパイシーで旨みのある香りが漂う。
ブーダンノワールを先っぽからギュッと詰めたという。
ブーダンノワールの甘みと、
鶏の旨みがいいハーモニー。
子羊のロティが
鉄鍋に入って出てくる。
ひと皿だが、
2人で取り分けしやすいよう、
カットしてある。
腎臓も一緒に入っているので
熱いうちに
先にいただく、
ほろ苦さと旨みが混ざり合い、
とても柔らかい。
グリーンアスパラ、空豆も一緒にオーブンされ、
柔らかく旨み十分。
子羊の骨の部分は
後半は指で挟んでしゃぶり尽くす。
あぁ美味い。
ほんの少しだけ
デザートが食べたいというわがままを聞いてくれ、
一口サイズのパイ菓子を出してくれた。
アルマニャックと合わせていただく。
少しずつ時間をずらしての
4組の客をサーブしていたが、
ワンオペでこなしきっている。
あぁ、大満足である。
この日頼んだもの:
「カリフラワーのムース、ズワイガニ、ウニ、コンソメジュレ、クレームドオマール」2,420円
「ブーダンノワールを詰めた鶏手羽先のフリット ハーフ」1,100円
「ピレネーの乳飲み子羊の背肉のロティ」7,150円
「ビール」660円x2
「ロワール プイィ・フュメ グラス」1,430円x2
「ピエモンテ ロッソ ラシーヌ トリンケーロ ボトル」6,600円
「アルマニャック」1,320円x2
「席料(豚のリエット・自家製ライ麦パン)」550円x2
合計25,190円
ここは
隣と余裕を持った距離にしてくれるので
何かと安心。
予約を入れて訪れると、
皆同じことを考えていたか、
若いカップルたちが3組も来て逆に大賑わい。
それでも一人で楽し気に
客と語りながら、
調理とサーブをする中井シェフ。
だいたい一皿が3千円、二人でシェアできるサイズ、
ボトルワインはビオを揃えていて6千円台が中心価格帯。
コペルト代わりの豚のリエットと自家製ライ麦パンが500円台。
この日は3品、ビール小瓶2本、ボトルワインで、
2人で19,250円。
だいたいそれくらいと思っておけば大満足。
ここの
前菜盛り合わせ
は満足度が高過ぎなので、
やっぱり頼む。
メインは、
牛テールの赤ワイン煮込み
と決めて、
もう一品何がいい?
と聞くと、
中井シェフは
メニューには載せてないのですがと
真牡蠣と白インゲンの赤ワイン煮
を提案。
話がまとまった。
赤ワインは南仏の果実味のあるものと頼むと、
ビオを2本、
カリニャンかシラー・グルナッシュ。
シラー・グルナッシュをチョイス。
目黒駅からテクテク15分、
ビールで喉を潤しながら、
豚のリエットと自家製ライ麦パン。
酸味は強くなく水分量の多いパンに、
豚のリエットを塗るのだが、
塩加減は控えめで旨みたっぷり、脂が絶妙で、
どんどん手が伸びてしまう罪作りなコペルト。
ルッコラが山盛りになった前菜盛り合わせ、
牛ハツ、豚タン、鴨、サーモン、
フォアグラ、パテカン、蕪ピクルスなど。
塩梅よく、やや脂が多めで食欲がどんどん増していく。
いずれも癖がなく旨みだけを引き出している。
真牡蠣と白インゲンの煮込み、
スープドガルビュに牡蠣と赤ワインの旨みが重なった感じ。
これは旨すぎて喰いすぎると
自分の肝臓がフォアグラになりそうw
自然な旨みを引き出したマッシュポテトと一緒に、
牛テールの塊。
ナイフで慎重に骨からこそぎ落としながらいただく。
甘みより旨み、
とろとろの肉を愉しむ。
あぁ、やっぱりここは図抜けてるわ。
大満足でお腹いっぱいご馳走さん。
あっという間に時は経つ。
前回から1年半ぶり。
口開けの客として入ると、
髭面の中井さんが笑顔で迎えてくれる。
見た目と違い、話好きな中井さん。
アシスタント無しのワンオペ。
夕方から急に蒸してきたので、
とにかくビールと、
ラガーの小瓶(@650円)を2本注文。
メニューを眺める。
ジビエが始まり魅力的な料理が並ぶが、
サルミソースが苦手な彼女、
子羊をメインにすることを宣言し、
中井さんと相談、
前菜盛り合わせと
メニューにはないアナゴに決定。
赤ワインは、
懐かしいシチリア島の
オキビンティSP68ロッソ 6,480円
でお願い。
チャージ(@540円x2)代わりの
豚のリエットと自家製パンが出てくる。
ビール小瓶をもう一本追加。
塩が少ないがしっかり味の豚のリエット、
通常はパンは食べないのだが、
美味しいのでついついw
「いろいろ前菜の盛り合せ」( 2,970円)
豚タン、猪のハム、フォアグラ、サーモンなど6種のシャルキュ。
塩分控えめ、脂たっぷり。
ワイルドルッコラ(セルバチコ)が山盛り。
脂が悩ましいところだが、あまりに美味い。
「燻製アナゴ赤ワインソース、ジャガイモ添え」( 3,240円)
和食でのアナゴの味付けを考えると
甘めの仕上がりかと思いきや、
大人の味の仕上がりでこれは美味い。
こちらも塩気が少なく、
下に敷いたジャガイモとの相性がバッチリ。
「フランスロゼールの子羊のモモ肉の炭火焼き黒胡椒風味、子羊のジュ」( 3,780円)
大抵南半球の羊が出ることが多いが、
ここはフランス産。
ここまでのお皿から予想した通り、
塩分少な目でジューシーな仕上がり。
南半球産より旨みが多いような気がする。
結構お腹が膨れた。
で、デザートはパスし、食後酒。
アルマニャック(1,080円)
カルバドス (1,080円)
お代は2人で21,660円、
大満足でご馳走さん。
料理人の友人とユニックに訪れる。
18時オープンと同時に入店。
・フォアグラと飴色玉葱のテリーヌ
・白アスパラガス、イカ、パンチェッタのソテー
・野うさぎのロワイヤル
デザート2つ、お酒をグラスで6杯、ガス入り水、ハーブティで2人で2万円ちょっと。
フォアグラの濃厚にして洗練された脂、カリッとさせた甘い飴色タマネギ、
瑞々しいホワイトアスパラ、まるで上品な醤油で食べてるかのような錯覚に陥る柔らかい烏賊、
濃厚にして甘みの少ない大人のソースがかかった、柔らかい柔らかい野うさぎ、
中井ワールドを堪能。
まだもう一軒行くつもりなので控えめにと思ったら結構食ってしまった(笑)
中井シェフは実はよく喋る。
ただ、我々客は自分がいる瞬間だけ切り取るので、
そのときのTPOで寡黙だと感じたり無愛想と感じたりすることがあるが、
その一回限りの感想をネットにあげてまるでそれで全てと思わせるようにしてしまうのは
我々客側の反省である。
以前いたキャスクルートの閉店の話、
個人料理店の規模の趨勢、
料理のこだわり、
くだらない世間話、
実はアンテナを高くしていて
実によく喋る。
今夜もご馳走様♪
過去の私のユニックのレビューは↓参照。
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13163184/dtlrvwlst/B115627881/
16年10月:
予約をしたら中井シェフがテレビに出てきてビックリ♪
ベットラの落合務シェフと一緒にネスカフェレギュラーソリュブルコーヒーのCM。
https://nestle.jp/brand/rsc/chef_kanto.html
もちろん店で出してもらう(笑)
もちろん中井シェフ自らのサーブで。
この日は少し気温が上がったので着くなりビールをかけつけ2杯。
いつものように相談しながら決める。
フォアグラコンフィとホワイトマッシュルーム(1,890円)
塩漬けにした鮎のブランダードのタルティーヌ(1,260円)
フランス産キノコを詰めた山ウズラのロティ(4,860円)
以前飲んだコートデュローヌの新しい年のボトルをもらう。
この日の出色のひと皿:
コンフィしたフォアグラは脂が落ち、非常に上品な仕上がり。
ホワイトマッシュルームとフォアグラの間には飴色の玉ねぎがさりげなく挟まれ、後から甘みが広がって来る。
添えられたブリオッシュもバターではなくフォアグラの脂で作ったという、軽い仕上がりにこれも驚く。
皿にのった塩胡椒をチョイとつけるとまた味が締る。
やはりこの人は天才である。
お代は二人で20,580円、大満足。
15年10月:
2人体制に戻る。
頻繁に更新されるHPのメニューを見て
アワビのリゾット(1,890円)は是非食べたいとやって来た。
メインを中井さんと相談し、驢馬のロースト(3,240円)にチャレンジ!
前菜はフォアグラと里芋のテリーヌ(1,890円)にし、赤ワインは中井さんの3本のリコメンドから珍しいギリシャワイン(4,320円)に決める。
こっちが少し呑んできたのを見て取った中井さんは、キリンラガー小瓶(650円)一本で、グラス1杯ずつでどうですかと提案。
フォアグラコンフィと燻製里芋のテリーヌ
バルサミコ酢で煮た白インゲンが付け合わせ、硬めで深い味わい。フォアグラをコンフィしたことでの更なる滑らかさと里芋の元々の滑らかさがとっても面白い食感で、そのハーモニーが見事。
アワビのリゾット、トリュフソース
予想通りの濃厚で滋味深い味で素晴らしい♪
惜しむらくは誰かが風邪でもひいていたか塩気が強い。きちんとその旨、中井さんに伝える。
鴨の生ハムと胡瓜のジャガイモとハーブのムースがけ
つなぎで出してくれた。
鴨の生ハムが非常に強い味、胡瓜、ムースを絡めていただくと丁度いい。
驢馬のロースト
初めてのロバの肉、確かに馬肉のようなさっぱりした味だが、更にミネラル感が加わり美味い。
赤ワインはフルボディで果実味も十分、後半ミネラル感もやってくる。
栗の渋皮煮
サービスで1つずつ出してくれた。
優しい甘さで渋みは消えさっぱり。
13,070円と驚異のコスパ!来てよかった♪
14年11月:
・62℃で火入れした和牛ハツのカルパッチョ、カラスミ風味1,760円
・豚足とジャガイモのグラタン、トリュフ風味1.620円
・ヤマウズラの稲藁焼き4,860円
アラン氏は去り、今は中井シェフ一人で回す。
ヱビス小瓶(650円)で乾杯。焼き立ての自家製ライ麦パンと豚のリエット。
湯気が見事に立ち上がる。
ハツのあっさり塩気が少ないのに素材の味はしっかり。カラスミをのせても塩辛くない。
味が濃いのが好きな人には物足りないかも。
ブルゴーニュの赤ワインボトル(6,480円)をいただく。
重くはないのだが果実味はしっかり。なかなか旨い。
グラタンには目一杯のグリーンがのる。
これも塩気が少な目、繊細な味である。ジャガイモも豚足もトロトロ!
豚足自体の表面はカリカリで全体的な味はしっかりしている。
ヤマウズラは、胸、モモ、ササミ。
こちらも塩加減は控えめだが鶏の味はしっかり。
ササミはふわふわ、胸もモモもとっても柔らかい。
アルマニャック(1,620円)とカルバドス(1,080円)を食後に頂く。
カルバドスの瓶の中にリンゴが入っているがどうやって入れたのか。
中井シェフに聞いてびっくりした。
お代は19,150円。ひとり9,600円弱。
大満足してご馳走様!
14年4月:
目黒西口権之助坂と行人坂の間にある「キャスクルート」は前菜+メイン+デザート+ドリンクというセットを平日ランチで1,500円で提供するフレンチ。
ここが凄いのは味とサービスがその提供する値段の倍はしてもおかしくはないのにその姿勢を変えないこと。
中井雅明氏は30代前半から数年ここでシェフを勤めた。
客層はOL、おばさまがメインで、社用、あと少数のおっさん。
レベルの高い「味とサービスと値段」がありとあらゆる客層を呼ぶ。
そこで何が起きるかというと、お喋りに余念がないおば様方4人組と、一人で来ているおっさんとでは食べるスピードが全然違うのだ。
私は数回ランチに一人で行ったが、いつもおば様方をメインで追い抜く。
料理人にとっては当たり前といえば当たり前だろうが、中井雅明氏は最初に客席を見渡し、その日の客構成を確認する。
後半気付いたのだが、その人たちそれぞれにいちばんいいタイミングで料理がサーブされるのだ。
お喋りに花が咲くおば様と一時間以内に職場に戻らなればならないおっさんとを区別し料理出しのタイミングを完璧に計算していた。
サービスを受ける方はそれが当たり前なのでなかなか気づかないが彼はきちんと計算していた。
味はもちろん保証付き、この日確認したのだが、絶品だと思った低温調理のローストポークはキャスクルートでは2回しか出したことがなかったそうだ。
11年9月に幸運にも私は味わうことができたのでそれがよくあるメニューだと思っていたがあの味とあのボリュームに魅せられた。
その中井シェフが13年12月独立し、大鳥神社の先に自分の店を出したと聞いたのはオープンして随分経ってから。
相変わらずアンテナが低い(笑)
で、満を持してディナーを予約。
ドアを開けるとメートルドテルのアラン氏が「お待ちしていました」と窓際の席に案内してくれる。
縦長の店内、窓際に小さな丸テーブル2つ、それぞれに木の椅子が3つずつ。
中央は左に長いソファーに2人テーブルとその向かいに木の椅子が並ぶ。
キッチンの前に3席ほどのカウンター席。BGMは洋楽ラップ。
この日はメニューには載ってはいないプレモル小瓶(650円)を2つ頼み、メニューブックを繰って料理を検討。
5,400円のコースもあるがデザートやソフトドリンクは頼まないタイプなのでアラカルトに。
野ウサギが気になるがやはりクセがあるとのこと。
「蜂蜜とエピスでキャラメリゼしたヴァンデ産仔鴨の胸肉のロティ、ソースロックフォール」2,420円をメインに据え、
「三重県浦村産角田牡蠣のリゾット」1,540円は評判高いことでこれも頼むことにしたら
アラン氏は「鴨のフォアグラのテリーヌとマンゴーチャツネ自家製ブリオッシュ添え」1,760円を強く勧めてくれたのでそれに。
赤ワインも一緒に頼む。いいビオがあるというので相談しているうちにアラン氏にうまく誘導され、
5千円を切る「VdFル・レザン・エ・ランジュ オマージュ マ・ド・ラ・ベギュート(コート・デュ・ローヌ)」に。
テーブルチャージ@540円代わりのリエット、フォカッチャ、バゲットが出される。
このリエットが脂が少ないのに味わい深く美味い。これも油の少ないフォカッチャにもカリカリで甘いバゲットにもよく合う。自家製パンもとても美味い。
赤ワインは結構ボディがあるが時間と共に花開くタイプ。
フォアグラのテリーヌが届く。テーブルは手狭。
薄い自家製ブリオッシュの上に分厚いフォアグラ、その上にマンゴーソース。
いきなりガツンと来る。フォアグラは濃厚なのだがしつこさがない。
下の自家製ブリオッシュも油が少ない。マンゴーチャツネが自慢とか、キウイなど酵素的なソースがこのフォアグラに合うとシェフが説明。
豆色に近いリゾットが届く。見た瞬間、いわゆるビスク。よく裏ごしされている。
見た目にはどこにも牡蠣はいない。肝も含めすべてがスープになっている。
これを食べた客がみな驚いたように、その濃厚さに我々も驚く。
ここまででお腹は結構膨れる。
味は濃いがもしかして酒を飲まない人にはもう少しあっさりした仕上がりにするのかもしれない。
メインの仔鴨が届く。
いい色の鴨である。湘南野菜がゴロッと添えられている。
ロックフォールチーズの香りがなかなかいい。
結構ハーブが効いている。コリアンダー、クミンもある。中井さんは狙い通りというが私には少し強いかも(笑)
ウィスキーとアルマニャックをそれぞれ食後酒に。
「目黒名物焼き立てバナナパイ」を頼む。
完熟バナナを使っている。
バナナを完熟のタイミングで出すのは難しい。そこをきっちり出すのは素晴らしい。
お代は2人で16,460円。
この日は余裕があったので中井シェフとじっくり話をさせてもらった。
彼の頭には憂鬱と夢がないまぜになっている。
前の店では、定められた原価率の中でやりくりをしなければいけなかった。
ようやく自分の好きな材料を仕入れられる自由を手にした。
一方で立地がよくないこの場所で、日によって混む日、空いてる日のばらつきがまだまだある。
テーブルサイズが小さく、木の椅子は長時間は疲れる人もいる。
ビストロスタイルでワインも料理も値段は抑えてある。
ランチは5月以降、水~日、限定一組で客と相談しながら料理を組立てるスタイルにしていきたいとのこと。
中井シェフはとても朴訥な喋り口ながら論理的思考をする方で5年先を見据えて仕事をしている。
夢と現実の狭間にあって、キャスクルートの時の料理捌き・客捌き同様、上手に自分の店と人生を捌いていくのだろう。
まだ30半ばとお若い。憂鬱を夢に変えていく力がある。
そしてパートナーのアラン氏のホスピタリティとリスペクトは素晴らしい。強い味方もいる。
ご馳走様!
今年も新しい美味しいお店を発見!
神田高格は日本人にあった優しく美味しい味だったんだけど、事情があって閉店、いずれの復活を望んでいる。