1回
2024/09 訪問
福岡・博多で過ごす、忘れられない家族の記念日 — Restaurant Solaで堪能するフレンチの芸術
左からかぼちゃ、月日貝、いくら、ヤリイカ
いくら、ヤリイカ
いくら
ヤリイカ
月日貝
月日貝
かぼちゃ
かぼちゃ
かぼちゃ
鰹のタタキ、焼き茄子、赤シソゼリー、茗荷、長芋、キャビア
鰹のタタキ、焼き茄子、赤シソゼリー、茗荷、長芋、キャビア
鰹のタタキ、焼き茄子、赤シソゼリー、茗荷、長芋、キャビア
鰹のタタキ、焼き茄子、赤シソゼリー、茗荷、長芋、キャビア
鰹のタタキ、焼き茄子、赤シソゼリー、茗荷、長芋、キャビア
鰹のタタキ、焼き茄子、赤シソゼリー、茗荷、長芋、キャビア
鮎、サンマ、ミニトマト、とうもろこしなど夏野菜
鮎、サンマ、ミニトマト、とうもろこしなど夏野菜
鮎、サンマ、ミニトマト、とうもろこしなど夏野菜
真鯛、海老、赤ピーマン・黄トマト、ナスのソース
真鯛、海老、赤ピーマン・黄トマト、ナスのソース
真鯛、海老、赤ピーマン・黄トマト、ナスのソース
穴子、ハナビラタケ、炙ったネギ
穴子、ハナビラタケ、炙ったネギ
穴子、ハナビラタケ、炙ったネギ
穴子、ハナビラタケ、炙ったネギ
桃豚、アサリ、ししとう
桃豚、アサリ、ししとう
桃豚、アサリ、ししとう
桃豚、アサリ、ししとう
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
鹿、かぼちゃ
糸島パッション、ココナッツ
糸島パッション、ココナッツ
糸島パッション、ココナッツ
糸島パッション、ココナッツ
シャインマスカット：ハチミツのムース
シャインマスカット：ハチミツのムース
シャインマスカット：ハチミツのムース
シャインマスカット：ハチミツのムース
シャインマスカット：ハチミツのムース
2024/11/01 更新
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旅行先の福岡で、家族が近く記念日を迎えることになり、特別な夜を過ごしたいと思い選んだのが、博多区にある「Restaurant Sola（レストランソラ）」。このレストランは、かつてパリでミシュランの星を獲得したシェフが手掛ける本格フレンチを楽しめると聞き、その評価にふさわしい特別なディナー体験を求めて訪れました。予約は1ヶ月前に取っており、その人気ぶりからも期待が高まります。
お店に到着すると、店内は落ち着いたスタイリッシュな空間が広がり、まるで異世界に足を踏み入れたかのような雰囲気。今回は、カウンター席に案内されました。目の前でシェフが繰り広げる料理のパフォーマンスを楽しみつつ、一皿一皿の出来上がる瞬間までのドラマを間近で体感できるのがこの席の醍醐味。静かな店内と控えめな照明が店内を包み込み、特別な夜の始まりにふさわしい、上質でリラックスした空間が広がっていました。
私たちが選んだのは、ディナーコースとワインペアリング。まずは、4種類のアミューズからスタート。
最初に登場したのは、サクサクの棒状の生地にいくらとクリーム状のアボカドが乗せられた一品。いくらのプチプチとした食感とアボカドの滑らかなクリームが、口の中で溶け合い、最初から期待感を膨らませるおいしさです。
次は、ヤリイカと山芋、生姜をタルトに乗せたもの。ひと口サイズでありながら、爽やかな生姜の香りが広がり、ヤリイカの弾力と山芋のシャキシャキ感が絶妙なバランスを生み出しています。
続いて、月日貝ににんじんスライスが乗せられ、サクサクの揚げ物が隠れているという楽しい構成。食感のコントラストが楽しめ、口の中で様々な味わいが広がります。
最後は、かぼちゃのムースとかにの組み合わせ。上に乗ったジュレと香草が爽やかさを加え、濃厚なかぼちゃの甘みとカニの旨味が見事に調和しています。
次に登場したのは、鰹のタタキ。焼き茄子に赤シソの薄いゼリーが乗せられ、ミョウガと長芋がアクセントに。鰹の燻された香りが広がり、一口ごとにその豊かな風味に引き込まれました。さらに、添えられたキャビアと一緒に食べると、鰹の旨味が一層引き立ち、贅沢な味わいが口の中に広がります。鰹の燻製とキャビアの塩味が絶妙なハーモニーを奏で、シンプルながらも感動的な一皿です。
続いての一品は、鮎と秋刀魚の料理。テーマは「夏の終わりと秋の始まり」。鮎とサンマは軽くスモークされ、添えられたミニトマトやとうもろこしなどの夏野菜とともに、ズッキーニの出汁ゼリーが中央に配置されています。これにより、夏から秋へと季節が移り変わる様子が見事に表現されています。食べ進めるごとに、口の中で夏と秋の風味が交差し、四季の移ろいを食材で体感できるこの一皿は、見た目も味わいも美しく、まるで芸術作品のようです。
次の料理は、真鯛の直火焼き。ふっくらと仕上げられた真鯛の上に、ぷりぷりの海老がトッピングされ、赤ピーマンと黄トマト、そしてナスのソースが絶妙に絡み合います。魚の火入れが絶妙で、外は香ばしく、中はしっとり柔らかい。これほどまでに丁寧に調理された魚料理は、素材の良さを最大限に引き出しており、一口一口が至福の瞬間です。
穴子とハナビラタケの料理は、ふわふわの泡状のソースが特徴的。スプーンを入れると、泡が消えて中から穴子とハナビラタケが姿を現すという驚きの演出に感動。香ばしいネギがアクセントになっており、穴子の濃厚な旨味とハナビラタケの独特な食感が絶妙にマッチしています。口に入れた瞬間、様々な要素が複雑に絡み合い、豊かな味わいが広がります。
メインディッシュのひとつである桃豚のグリルは、その美しいピンク色が目を引きます。グリルの火入れが絶妙で、噛むたびに豚の脂の甘みがじんわりと広がり、豚肉の旨味を最大限に引き出した一皿です。アサリと一緒に食べることで、豚の風味にさらに奥行きが加わり、海のミネラルがアクセントとなって全体を引き締めます。このペアリングは驚くほど調和が取れており、シンプルでありながら複雑な旨味のハーモニーが楽しめました。赤いロメスコソースは、ほんのりとしたスパイシーさがあって、食べ進めるごとに味わいの変化を楽しめるのも魅力的でした。ソース自体が肉の甘みを引き立て、口の中で一体感を感じさせます。この一皿は肉料理の中でも特に印象的で、濃厚さと繊細さを兼ね備えた、料理人の技術が光る一品です。
そして、メインのクライマックスとなるのが鹿肉のグリル。この鹿肉は、見た目にまず驚かされました。表面には美しい焼き目がつけられており、その香ばしさが食欲をそそりますが、ナイフを入れるとその柔らかさに驚かされます。肉の内部はしっとりとジューシーで、噛むごとに鹿肉独特の野性味と旨味が溢れ出します。食べる前の期待感をはるかに上回る、繊細で優雅な味わいです。臭みは全く感じられず、肉の甘みと旨味が存分に引き出されています。
この鹿肉に添えられたのは、軽やかで香ばしいカボチャのフリッター。カリッと揚がった外側と、ホクホクしたカボチャの甘みが、鹿肉の豊かな味わいと絶妙にマッチしています。フリッター自体はシンプルなものですが、その軽やかな食感が重厚な肉料理にバランスを与え、食べ進めるごとに飽きさせません。このカボチャの自然な甘さが、肉料理の深い味わいを引き立て、全体として見事な調和を生み出しています。
また、にんにく風味のソースが添えられており、これが肉の旨味をより一層引き立てています。口の中でじわっと広がる滋味深い味わいに、思わず目を閉じて味わいたくなるほどの完成度。この料理は、単にメインディッシュという枠を超え、シェフが一皿に込めた技術と情熱が感じられる「作品」そのものです。
ワインペアリングも、鹿肉の濃厚な旨味に寄り添うような深みのある赤ワインがサーブされ、肉の味わいをより一層引き立てていました。
デザートもまた、見た目も味も素晴らしいものでした。まず登場したのは、糸島パッションとココナッツのデザート。濃厚なココナッツクリームの中に、パッションフルーツの酸味が広がり、口の中を爽やかにリフレッシュしてくれます。そして、シャインマスカットのデザートは、ハチミツのムースとヨーグルトのソルベが添えられ、甘酸っぱいシャインマスカットと一緒に楽しむことで、フレッシュな味わいが広がりました。最後に提供された小菓子、キャラメルサンドは、甘さと香ばしさが絶妙で、コース全体を優雅に締めくくる一品となりました。
ワインペアリングは、料理に合わせて選ばれたものがどれも素晴らしく、特に肉料理に合わせた赤ワインは、料理の風味をさらに引き立てていました。スタッフの細やかなサービスも終始完璧で、食事の時間をより豊かなものにしてくれました。
「Restaurant Sola」は、一皿ごとにシェフのこだわりと季節感が詰まっており、ただの食事を超えた「体験」を提供してくれます。家族の記念日に選んだこのレストランは、私たちにとって特別な思い出となり、その一夜はずっと心に残り続けるでしょう。