1回
2023/04 訪問
愉しくて美味しいって最高じゃないか
海ぶどう
手巻きトロ
きびなご辛子酢味噌
きびなご
この蕗の炊き具合が秀逸
自家製酢橘ぽん酢でいただく海ぶどう
天然の鯛を煎り酒に通し、漬け卵黄で
海ぶどうも卵黄で
煮あわびをあわびの肝ソースで
シャリ玉入れてリゾット風で
琵琶湖の稚鮎、蛸のやわらか煮、こごみ、有馬の山椒の佃煮
指拭き
べったら漬け
漬けマグロ
漬けマグロ
アイナメ
初鰹
北寄貝
神戸のイワシ
バフンウニ
毛蟹
ホタテの茶碗蒸し
貝柱もドーン
豊後のアジ
豊後のアジ
スミイカ
塩釜のマグロの中トロ
鹿児島県産車海老
半生の身にミソのせて
甘く味つけられた玉子
アサリのおすまし
苺のアイス
2023/04/22 更新
新宿御苑前の隠れ家的鮨店を紹介されて一緒に行ってまいりました。
近くに遠藤材木店さんがあり、駅から歩いて店の方に曲がると木の香りがしてきて、気持ちが落ち着くのと同時に気持ちが盛り上がってきます。
お店の前に立つと美麗な入口で更に期待も高まりました。
店内はカウンターのみ6席(もう1席入る余地はあると思います)カウンターとは別に内緒の個室もあるとの事。
席につくと、
大将「全部で22品になります。苦手なものはございませんか」
私「はい…えっ?…にじゅうに?…」
大将「はい、22です」
まず、目の前の皿にガリと自家製酢橘ぽん酢と海ぶどうがひとつまみやってきました。
そして、速攻で大将からの挨拶がわりの“手巻きトロ”が手渡しでやってきました。
パリッとした海苔と赤酢のシャリ、中トロ。一気に気持ちも舌も鮨モードに。
続いて、つまみとして“きびなご辛子酢味噌と蕗”
きびなごは言うに及ばず、蕗の炊き方が最高でシゴトの良さをドヤッ!と見せつけられた感じで、この後、出てくるものが楽しみに
お造りで出てきたのが“千葉の天然鯛・卵黄添え”
天然鯛の薄造りを煎り酒で軽く〆て、紹興酒や大将曰く秘密のタレに漬けた卵黄でいただきます。
モチっとコリっとの丁度中間の食感の鯛と甘く香る卵黄…これで鯛めしにしたい…
大将のおススメで、残った卵黄に海ぶどうつけていただきましたが、これまた美味い!
次に“煮アワビと肝ソース”
5時間煮たアワビは柔らかくアクも抜けて風味も抜群。
肝ソースがこれまで食べたことのない洋風な仕上り。
すし屋の肝ソースといえば酒、醤油、麺つゆなどの組み合わせが普通(だと思う)ですが、大将に聞くと油と卵を混ぜ合わせて作った自家製のマヨで和えているとのこと。
なるへそ!
鮑食った後はシャリ玉を入れてくれたので、リゾット風にしていただきました。
焼き物として“琵琶湖の稚鮎・煮ダコ・コゴミ・有馬山椒の佃煮”
この季節ならではの稚鮎のちょっとした苦みとコゴミが春を感じさせてくれました。
煮ダコは山椒の佃煮といただきましたが、歯が要らないほどに仕上げられた煮ダコと山椒の組み合わせは完ぺき
にぎりに入る前に既に大満足モードになりかけましたが、同時に、残り2/3に対する期待も爆上がり!
海ぶどうをつまみながらにぎりに気持ちを切り替え…海ぶどうがなくなると、大将が無言で足してくれて…わんこ海ぶどう状態w
指拭きが用意されて、ここからにぎりがスタート!
江戸前鮨としてムラサキ等の用意はなく、全て提供されるままいただけます。
“赤身の漬け”
塩釜のマグロの赤身の漬け。芳醇な漬け。無限に食える
“アイナメ”
千葉県産アイナメを3日間寝かせ、酢橘塩で。アイナメでこんな滑らかな歯ざわり舌ざわりのものは初めて。
酢橘塩で甘みが更にアップ
“勝浦の初鰹”
これマグロの赤身とちゃいますの?となる、ねっとりとした食感と甘みがたまらん
“苫小牧産の北寄貝”
貝に共通してあるあの磯臭さが皆無!しかもとろけるような食感
貝が苦手な人でも絶対これなら美味しくいただける一貫
“神戸のイワシ”
突然やってきた故郷の味w神戸で水揚げされるイワシはおそらく自分の地元の漁港のもの。
身は厚くないですが、しっかり締まって美味い。
“北海道産の毛ガニ”
シャリの上に毛ガニのほぐし身とミソ、さらにいくらがon
これをワサビと一緒に混ぜていただくのですが、ミソのクセが全部抜けて旨味だけになって口幸に包まれました
ここまでで凡そ残すところ1/3
ここで箸ならぬ指休めw
柚子風味のべったら漬けがガリの横に登場~
終盤の始まりは月替わりの茶碗蒸しから
帆立と出汁の旨味がぁぁぁぁぁぁ
これペットボトルで売ってくれないだろか
“豊後のアジ”
関サバや関アジがブランドとして有名ですが、四国と九州の間、豊後水道で上がった豊後のアジ
要するに関も豊後も同じところ育ったもの。当然、旨いっす
“根室のバフンウニ”
箱雲丹はミョウバンの味がしてあまり好きではなく、塩水雲丹が好きなのですが…
手渡しでいただくこちらのウニは箱なのに苦手なあの味がしない、甘みが半端なかった
ウニ苦手の人にこそ食べていただきたい一貫でした
“スミイカ”
備長炭塩でいただくスミイカ。炭とスミね。歯応え良くて甘く旨かった~
“中トロ”
5日間ねかした塩釜のマグロの中トロ。口に放り込んだ途端になくなって、
大将に「まだ貰ってないよ」とウケないボケをかましてしまった。
これよ、これ。熟成の中トロの良さ。鼻腔に残るマグロの旨さよ
“車海老”
ぴちぴち跳ねるご本人登場~ から厨房へ
鹿児島県産車海老は半茹で(半生)でにぎり、海老みそをのせて、煮切りをサッとぬって…
海老のにぎり史上最強の一貫だった
これまで海老のにぎりの正解(生か火を通すか)が見いだせなかったけど、これだ!と思える一貫でした
いやぁ~楽しいにぎり体験だった
特に中トロからの車海老のながれは完ぺきだったなぁ
余韻を楽しみつつのエピローグは…
甘く焼かれた“たまご”。
仕込んでおかれていた玉子焼きを蒸し直したもの。
湯気が立って、ふわっとした食感。こりゃデザートやな。
玉子焼きはしょっぱい派な関西人ですが、塩味を十分に楽しんだ後のこれは良い口直しに
愛知県・知多半島の“浅蜊のおすまし”
最後の最後にやってくれましたよ、やらかしてくれましたよ、ここの大将。
こんなスゴ技を最後に決めてくるとは
産卵に向けて栄養を貯えまくった浅蜊の仕込み方法はしっかり聞きましたが、ここで紹介は教えてあげないよww
(今後、誰か語っちゃうんだろうし、まぁ知られてるちゃ知られてるけど)
〆の〆の〆は“苺のアイス”と煎茶で
全22品、大将との掛け合いも含め、めっちゃ楽しめました。
土日のランチコースも始められたとの事。
季節が変わったらまた行ってみようと思える素晴らしいお店でした