inu_meshikuwaseroさんが投稿した鉄板焼 桂(東京/高輪台)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

INUメシ食わせろ

メッセージを送る

この口コミは、inu_meshikuwaseroさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

鉄板焼 桂品川、高輪台、高輪ゲートウェイ/鉄板焼き、ステーキ

1

  • 夜の点数:4.3

    • ¥50,000~¥59,999 / 1人
      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/06 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

神戸牛をめぐる対話、鉄板の舞台で交わる文化

グランドプリンス高輪の庭園を望む「鉄板焼 桂」の個室。今宵の相手は米国からのゲスト。赤ワインの栓が抜かれると、深い果実香が静かな空気に溶け込み、会食の幕が自然に上がった。

鉄板の上に置かれたのは神戸牛。世界中で名の知れたブランドビーフだが、米国人にとって「ビーフ」は豪快なステーキのイメージが強い。だからこそ、目の前で火入れされるこの繊細な演出は、日本文化の象徴として響く。ナイフが吸い込まれるように肉へ沈み、断面から滲む肉汁は琥珀のように輝いていた。口に含めば、赤身の密度ある旨みに脂の甘さが絡み、ワインの酸味と調和して余韻が長く伸びていく。ゲストが一瞬言葉を失い、微笑んだその表情に、日本の美意識が伝わったことを感じた。

アワビは海の記憶を閉じ込めたかのように弾力を残し、噛むほどに磯の香りが広がる。肝のほろ苦さは赤ワインの渋みと響き合い、味覚を大人びた方向へと導く。鯛は皮目を軽く焦がし、内側の白身がふわりとほどける。そのコントラストは、米国ゲストにとって「crispy and tender」という二語で表されるが、日本語では「香ばしさと瑞々しさ」というもっと奥行きのある感覚で語れる。こうした言葉の違いそのものが、食の異文化交流の一端だった。

そして、締めに供された肉寿司。酢飯の温度で神戸牛がほどけ、酸味と甘みが一瞬にして調和する。米国における“beef sushi”はまだ奇異に映るだろうが、この一口が持つ説得力の前では、文化の隔たりなどあっさりと消えていった。

デザートは軽やかに、熱気に包まれた時間を締める役割を担う。鉄板での劇的な体験のあとに残る、静かな安らぎ。

桂での夜は、料理だけでなく「文化の翻訳」でもあった。日本の美学を一皿ごとに示し、それを赤ワインでつなぐ。その舞台は、外国人接待という大切な時間に、最もふさわしい答えをくれた。

お店からの返信

鉄板焼 桂

2025/09/26

inu_meshikuwasero様
この度は当店をご利用いただき誠にありがとうございます。
また、温かいご感想をお寄せいただき重ねて御礼申し上げます。
神戸牛や鮑などの食材の味わいや赤ワインのペアリングをお楽しみいただけたとのこと、大変嬉しく存じます。
今後とも、お客様とその大切な方々の記憶に残るひとときをご提供できますよう、精進してまいります。
inu_meshikuwasero様のまたのご来店をスタッフ一同心よりお待ちしております。


レストランマネージャーより

2025/09/25 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ