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1回
夜の点数:5.0
2018/12 訪問
夜の点数:5.0
Episode 106 『夢海游 淡路島(兵庫・淡路島)』:大浜海岸の波音に抱かれて。真鯛のポワレと淡路牛が織りなす、山海の恵みのシンフォニー
2026/02/11 更新
2018年12月15日。
師走の慌ただしさを忘れさせてくれる場所が、ここにある。
兵庫県・淡路島。
白砂青松の名勝「大浜海岸」を目前に臨む絶好のロケーションに佇むリゾートホテル、『夢海游 淡路島(ゆめかいゆう あわじしま)』だ。
海風薫る露天風呂で日常の澱を洗い流し、身も心も解きほぐされた状態で向かったのは、旅のクライマックスであるディナータイム。
案内されたテーブルには、ピンク色のメニューカードが置かれ、そこには「山と海の幸」「真鯛」「淡路牛」といった、淡路島の豊かさを象徴するキーワードが躍っている。
料理長・福谷亮一氏が贈る、この日だけの特別なコースへの期待感が一気に高まる。
まずは前菜、「山と海の幸、地野菜のオードブル」。
運ばれてきた白いプレートは、まるで絵画のようだ。
新鮮な魚介のカルパッチョ仕立てに、彩り豊かな地元野菜が添えられている。
口に運べば、魚のプリッとした弾力と、大地で育った野菜の力強い甘みが、爽やかなドレッシングと共に弾ける。
淡路島という土地が持つポテンシャルの高さを、最初の一皿で雄弁に語りかけてくるようだ。
続いて、「魚介のビスクスープ」。
鮮やかなオレンジ色のスープをスプーンですくうと、芳醇な甲殻類の香りが立ち上る。
海老や蟹の旨味を極限まで凝縮した濃厚な味わいだが、決して重すぎず、すっと喉を通っていく。
添えられた「オニオンブレッド」がまた秀逸だ。
淡路島名産の玉ねぎを練り込んだパンは、噛むほどに優しい甘みが広がり、ビスクの塩気と最高の相性を見せる。
スープに浸して食べる背徳感も、旅先ならではの楽しみだ。
そして、いよいよメインディッシュの魚料理、「真鯛のポワレ」。
淡路島の魚といえば、やはり鯛は外せない。
ナイフを入れると、皮目が「パリッ」と音を立てる。この焼き加減こそがプロの技だ。
香ばしい皮の下から現れる純白の身は、ふっくらと柔らかく、しかし適度に引き締まっている。
口の中でほどける瞬間に広がる上品な脂と、鯛本来の甘み。
添えられたソースがその繊細な味を引き立て、噛みしめるごとに幸せが溢れ出す。
「美味しい」という言葉が、自然と口をついて出る。
間髪入れずに肉料理、「淡路牛ミニステーキ 温野菜添え」が登場する。
「ミニ」という言葉に油断してはいけない。その存在感は圧倒的だ。
ミディアムレアに焼かれた赤身の断面が、照明を受けて艶やかに輝いている。
一切れ口に含めば、驚くほど滑らかな舌触り。
淡路牛特有の上質な脂身は、口溶けが良く、くどさを全く感じさせない。
赤身の濃厚な旨味と脂の甘みが混ざり合い、噛む必要がないほどの柔らかさで喉の奥へと消えていく。
付け合わせの温野菜も、単なる脇役ではない。
野菜そのものの味が濃く、肉の旨味をしっかりと受け止めている。
魚と肉、淡路島の二大スターを一度に味わう贅沢。これぞ、この宿を選んだ醍醐味だ。
コースの余韻に浸りながら迎えるフィナーレは、「デザートバイキング」。
満たされたはずの胃袋に、不思議と別腹のスペースが生まれる瞬間だ。
色とりどりのケーキ、グラスに入ったジュレ、フレッシュなフルーツたち。
自分の好きなものを好きなだけ皿に盛り、コーヒーと共にゆっくりと味わう。
窓の外には夜の帳が下り、静かな波の音がBGMとなって聞こえてくる。
温泉、絶景、そして極上の料理。
すべてにおいて満足度の高い、夢のような一夜だった。