みそせんべいさんが投稿したろあん松田 篠山店(兵庫/篠山市その他)の口コミ詳細

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ろあん松田 篠山店篠山市その他/そば、日本料理

1

  • 夜の点数:4.3

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.2
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 4.1
      • |酒・ドリンク -
1回目

2020/01 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.1
    • | CP4.1
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

丹波篠山丸山集落のミシュラン掲載店は、蕎麦だけでなく山の幸をまるごと食べつくし「ろあん松田 篠山店」

丹 波篠山市の篠山城跡より車で15分ぐらい北へ入った場所に丸山集落が有ります。ここは限界集落の古民家を活用して地方創生の成功例として非常に有名な地区です。また、この集落にはミシュランガイドでも一つ星として紹介されている蕎麦と旬のお料理「ろあん松田」とフランス料理「ひわの蔵」の2件の本格的な料理がいただけるレストランが併設されています。今回は、午後7時からの予約でろあん松田さんにお邪魔しました。丸山集落の中でも一番奥に建つ立派なレストランで辺りは小川と水田のみでお店の明かり以外は全く人工的な明かりの無い場所です。

 飲み物は日本酒、ビール、ワインが用意されています。特にビールはベルギーのビールを中心に国産ビールにはない味と香りの特徴的なビールが用意されています。デュベル以外は、あまりなじみのないビールなのでご主人にお勧めのものを伺うと酸味の強い国産ビールにはない種類のビールで酸味の強いタイプのブーン・グースを紹介してくれましたので注文しました。
 まず、席についてすぐ丹波黒豆の暖かいお茶が到着、黒豆の香ばしい香りと和らかな甘みに気持ちが落ち着きます。
続いて丸山集落で採れた玄米のスープがこの日の食事の一品目です。炒った玄米の香ばしい香りとお米の甘みに一緒に炊かれた梅干しがわずかな酸味と香りと加えています。馴染みのある梅干し入りのおかゆとはまた違った味わいで確かにスープ的な仕上がりのメニューでした。

 続く、サラダは山椒のオイルとソバの実で味を調えたサラダです。人参、南瓜は馴染みのある野菜ですが、しめじやトマトは乾燥させて食感と旨味を凝縮、これらにあまりなじみのない「つるむらさき」の葉っぱ、普段はほとんど口にすることのない野草の「タンポポ、すいば、はこべ」が酸味や苦みなどの個性的な味と香りでサラダの味に変化の楽しみを加えています。

 八寸は、丹波地方で採れた山の幸の盛り合わせで、特定の生産者しか作っていない珍しい野菜「きら菜」その上に乗っているのは近くの山で捕れた鹿のロース焼き物、鹿肉の上に乗っているのはつるむらさきの花です。その右にあるのは「黒豆の枝豆」隣は牛蒡、万願寺唐辛子、日本南瓜、中央は玉子焼き、その右隣は鱧のすり身の焼き物、左隣はネギとサツマイモのつる、上の小鉢は「みず」これはちょっと酸っぱい味付けです。ネギの下は茹で落花生、どれも個性的で少しの量をたくさんの種類頂くことができて非常に楽しい前菜タイムでした。

 まず一品目の蕎麦は、もり蕎麦です。そばの実の殻を外したものをそば粉に挽いてうった十割そばです。細くしまった蕎麦ののど越しと食感が非常に美味しい。まずは蕎麦だけ少しだけそばつゆを浸けたり山葵を付けたり色々な割合で味の変化を楽しみながら蕎麦の香りとのど越しを楽しみます。
 一品目の蕎麦の後は、あっさりとした出汁のしみた子芋と小松菜、椎茸の煮物です。醤油のキリッと効いたそばつゆの後に出汁の旨味と子芋の柔らかな甘みが非常に美味しく感じます。

 続く、一品は蕎麦がきです。今まで食べたどのの蕎麦がきより滑らかな食感で優しい蕎麦の香りの蕎麦がきです。ほのかなそばの甘みとモッチリとしたお餅にも似た食感に蕎麦がきのイメージを一新させられました。旨味と塩味の塊のもろみを少しずつ頂きながら、わさびの辛みと香りも楽しみながら頂きました。

 丹波篠山と言えば猪料理が有名です。出ました!!篠山名物の猪を使用したしし汁です。こちらのしし汁は味噌味ではなく醤油味のしし汁です。具材は三つ葉やネギ、メインとして入っているきりたんぽは篠山の水田で採れたお米を材料に店主の秋田にお住いのおばあさん直伝のきりたんぽだそうです。今日の猪は先週より解禁になった猪猟で捕れた初物の猪だそうです。

 2品目の蕎麦は、そばの実の殻ごと粗挽きに挽いたそば粉で打ったそばです。塩と強い蕎麦の香りのするこの蕎麦に合わせたそばつゆでいただきます。殻ごと粗目に挽いたそば粉を使用したこの蕎麦は香りが豊かな蕎麦です。一通り蕎麦の香りを堪能したら先ほどのしし汁に入れていただきます。汁物やなべ物に〆のうどんはよくありますがこのお店では〆の蕎麦です。それも香り豊かな名人級の蕎麦で頂けるなんて本当に贅沢ですね!

 3品目の蕎麦は、蕎麦寿司です。初めて蕎麦の寿司を食べましたが、お米のちらし寿司に近い味付けでビックリしました。海苔の風味も良くパリッとした食感も寿司そのものです。

 4品目の蕎麦は、とろろ蕎麦とおろし蕎麦のどちらかを選択します。2名で行きましたので当然両方の注文です。この蕎麦は殻ごと挽いたそば粉で作られていますが2品目の蕎麦とは違い細引きに挽いたそば粉が使用されています。豊かな香りで細く切られた蕎麦はのど越しも楽しめます。一番初めの蕎麦よりは柔らか目の食感です。とろろの香りと味、食感が蕎麦の特徴をマイルドにしますがそれでも負けない香りが心地よいです。おろし大根も少し辛めですがそれがかえって爽やかにいただけます。

 蕎麦湯は、そばつゆの残りに入れて楽しみます。そばつゆが余りにもおいしかったのでそばつゆだけをチビリチビリ飲んでしまって残らなかったので蕎麦湯用に新しくお代わりをもらいました。一緒に頂く香の物は、ヤーコン、たくあん、梅干しです。梅干しは蕎麦湯の味に変化を付けるために頃合いを見て蕎麦湯の中に投入です。
 
 最後は、お茶菓子とお茶です。お菓子は、丹波篠山のお菓子屋さんに寄った際にどこのお店でも売り切れになっていた「栗餅」でした。買いたいと思いましたが、売り切れで買えずに残念でしたがこんなところで出会えました。柿は薄く切った状態のドライフルーツです。ご主人の話では干し柿を作ろうとしても朝霧でカビが生えやすくうまくできずらい為にこのような形にされたそうです。

2020/10/04 更新

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