企画発案から、先攻「門司編」を経て、後攻「下関編」実行まで、振り返れば、何と足掛け四ヶ月が経過していた。「下関編」をもう一ヶ月早く開催できていたら、間延び感も無く緊迫した雰囲気が醸成できただろうと、若干の心残りもあるけれど、何にしても無事に終わって良かった。また、この企画を通じて、普段は全く食さないフランス料理を、少しだけでも味わって、自分なりに解釈できる機会を得たことが、純粋に嬉しい。さあ、それではいよいよ結果を発表したい。
勝者は山口組「日和庵」
【評価方法】
1. 採点:通常6項目に、「関門らしさ」を加えた全7項目について0.5刻み、最高5.0で採点する。
2. サンプリング:北九組、山口組各々から、無作為に半数の評価シートをサンプリングする。
3. 採点:サンプリングした評価シートを用い、全7評価項目の平均点を算出する。
4. 勝敗判断:7つの評価項目毎に平均点の高い方を勝ちとし、4項目以上を制した組を勝者とする。
【結果】
1. 総合:北九組「ポルトーネ」 4.1、山口組「日和庵」 4.5、日和庵の勝ち
2. 料理・味:北九組「ポルトーネ」 4.1、山口組「日和庵」 4.4、日和庵の勝ち
3. サービス:北九組「ポルトーネ」 4.2、山口組「日和庵」 4.3、日和庵の勝ち
4. 雰囲気:北九組「ポルトーネ」 4.3、山口組「日和庵」 4.8、日和庵の勝ち
5. CP:北九組「ポルトーネ」 4.2、山口組「日和庵」 4.4、日和庵の勝ち
6. 酒・ドリンク:北九組「ポルトーネ」 4.1、山口組「日和庵」 4.2、日和庵の勝ち
7. 関門らしさ:北九組「ポルトーネ」 3.9、山口組「日和庵」 4.7、日和庵の勝ち
以上の結果より、8-0のストレートで山口組「日和庵」が勝者と決定した。
【関門海峡対決を振り返って】
結果として、料理の方向性はかなり違うものの、フランス料理によるガチンコ対決となった。普段、フランス料理なんてまず食べない私にとって、「フランス料理ってさ、煮込んで混ぜてクリームだらけでさ、素材の味なんてありゃしないのよ・・・」って揶揄が、実しやかに聞こえたものだ。ところが実際はとんでもない!!この素材感は何なのよ!!野菜、魚、肉を問わず、手を尽くしきった複雑な味わいの奥底に、ビシバシ感じられる素材感。とりわけ海に囲まれた日本国にあって、お家芸の魚介を活かし切った味わいには、マジで甚く感心した次第。
もう一つ印象に残るのは、料理自体が発するドラマツルギー。コースの料理同志が協奏して、起承転結を紡ぎ出すってのは、和食の独断場だと思っていた。だがゴメン、フランス料理だって全然負けてはいなかった。結局、料理のストーリーテリングってのは、洋の東西なんて問わないのだ。ソレを食べ手に感じさせる、料理人の力量こそが鍵を握っている。実体験としてそう思えた事がとても大きな収穫。ラーメン二郎ばっか喰ってても、そんな事は感じやしないものなぁ・・・
て事で本企画も無事に終了。あ~打上げにラーメン二郎思いっきり喰いたい。全部マシマシで!!
【謝辞】
ひょんな遊び心から閃いた「食べログレビュアーズ関門海峡対決」、ソレに応えて下さり、先攻「門司編」を企画下さったakiiさま、評価方法一切を考案下さった、現場のゆっき~特派員さま、後攻「下関編」の企画段階で協働下さった山口組の各位、そして最後に、我々の意向に極力応えるべくご尽力下さった、西尾シェフ、西尾マネージャーを始めとする、日和庵のスタッフ各位に、心から御礼申し上げます。私自身、とても楽しめた四ヶ月間でした。
ミニミニ 拝