レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
2回
2018/05訪問 2018/05/11
ジロリアンへの道 第十五回 -またしてもの二郎名店閉店!?流石に凹みまっせ・・・-
コアジロリアンが集う、二郎の中の二郎。一旦閉店だが復活を待つ!!
何と!!マイ・ベスト・二郎として誉れ高き、あのコガジが閉店!?我が目、我が耳を疑ってみても、ネット上に次々アップされるコガジオヤジ自書のPOP画像は疑いも無い。泣きたいよ。そんな惜別閉店まであと16日の5月10日木曜日。仕事を終えて19:30現着で外並びが概ね40人。その後も列は伸び続け、振り返れば60人は優に超してるだろう。まあしょうがないコガジ閉店なんだもの。正に"the jiro of jiro"(二郎の中の二郎)が無くなるなんて。とかなんとか寂しさ混じりのブツブツ独り言並びも、背後霊期間を含み意外に早めの1時間弱で遂にラスト・コール。
【小ラーメン(しょうが、野菜)】780+50=830円
豚入りは売り切れ措置。まあ、こいつは長蛇の列が必至だからの豚温存策として予測済み。ジェダイ色(青磁風カラー)の小振り丼に程よくみっちり盛られた丼姿は、ちょっと独特の凝縮感があって誠に食欲をソソる。今夜は50円買い増し生姜盛りだから、野菜山の味わいも実にドライ。豚だって最後の最後まで妥協許さぬ二郎的にベストの仕上がりキープ。トロでもホロでもない、ガシ食感が絶妙に残った巻き上げウデで、これが食い納めかと思と(ToT)・・・
麺にしても(マイベスト二郎とする所以はやはりココにあるのだが)、もうケチの付けようがない打ちと茹で。ズルでもボキでもない。そりゃもう絶妙な食感の、かつ二郎的極み領域の味わい深い風味を両立した、この撚れの入った平打麺。やっぱりベスト二郎麺で異論なし。これが手繰り納めかと思うと(ToT)・・・
豚汁は相変わらずの流氷背脂な醤二郎。打てるもんなら打ってみい!!的なド真ん中ストレートさ。変わった事は一切しないブレぬコガジ豚汁。豚汁の中の豚汁に、う~ん完杯堪えきれず。これが啜り納めかと思うと(ToT)・・・
【まとめ】
コガジを手繰りいつも思った。さして特別な二郎じゃない。コピろうとすれば出来るはずなのに、どうしてこの味をフォローする若手二郎がいないのか?雲雀や野猿はリスペクトされるのに。そんなありそうでない唯一無二な二郎が消滅する。たかがラーメンっちゃラーメンなんだが、コアジロリアンとしては流石に凹みまっせ(ToT)・・・足を引き摺り気味に退店しようとして、例の引退宣言POPの僅かな、でも重大な変化に眼が留まった。その小さなガムテープに書かれて後貼りされた「一旦」の2文字。何と!!一旦閉店とな!?つまり跡継ぎが見つかったって事だ。多分、暫しの間を置いて後、コガジは復活する!!この味を受け継ぐ若者が現れたのなら、諸手を上げて応援する。是非、是非、是非にもチャレンジして欲しい。俺は待ってるぞ~!!
久しぶりの週末プライベート東京二日目。昨夜のオーストリア料理爆食で、実のところそれほど腹は減っちゃいないのだが、それでもやはり終日フリーだからこそ、何時もの出張じゃ行けぬお店を攻めたくなるのが食べロガーの悲しい性。24時間前にやって来たばかりの国分寺に、またしても都心からやって来る私はアホか?
2015年4月5日
日曜昼時の二郎ともなればキッチリ行列。東京の遥かに郊外、更に駅から最悪に近いアクセス性、おまけに今日は雨模様。なのに、どこからともなく湧いてくるひと、ヒト、人。皆さんお好きね~と思ったけれど、アンタに言われたないわい、お好きなのはどっちやねん!!と切り返されるのだろう、きっと。
【小ラーメン(全マシ)】730円
何と今日は豚入りがお休みで残念至極。客足読みで豚在庫の調整に掛かるって良くあるパタンだ。まあ、皆さんハッピーに喰うためには、ブタ・シェアリングも仕方あるまい。なので、豚マシ休みなら全マシしてみることに。流石にヤサイはデフォからグンと増えて相当な爆量に変身。ニンニクもかなりの刺激だし、何より背脂のブーストアップが半端じゃない。豚は相変わらずの脂差し込みまくりのガシホロ神豚。やはり完全に好みのタイプ。デフォ量で我慢はどうにも哀し過ぎる。一方、麺も絶好調。茹で前300g弱の真性ズル二郎は、二郎麺直球ド真ん中。トドメはマシた背脂がゴロゴロ流氷状態のの醤二郎豚汁。トゥルン、ズルルと背脂塊が口に流れ込んできつつも、豚汁本体のクッキリしたしょっぱさはやっぱり旨いなぁ。
ここの店主のご子息、人気二郎、野猿街道店2の若いイケメン店主殿ってのは良く知られた事。なるほど2杯の間には、枯れ感的なニュアンスの違いはあれど、基本的にはちゃんと相似性がある味わい。親子で似る二郎の味とは中々興味深いもんだ・・・とか考えながら、ふと厨房に目をやって気が付いた。(あれ、父ちゃん店主いないじゃん・・・)最近、営業中にしばしばお店を空けられると聞いてはいたが、だとすれば「必ず店主自ら麺上げする事」って二郎の掟に違ってるんじゃないのかしら・・・総帥の逆鱗に触れやしません?大丈夫!?って要らぬ心配ができるのも、ハッピー・フリー休日の余裕なんである。
2013年8月3日
昨夜遅く、実につまらぬ物を喰った後、何時ものビジホでふて寝した。で、朝起きたら風邪ひいてた。ならば二郎で風邪なんか吹っ飛ばそうと、体温38℃ほどの重い体を引き摺って、酷暑の国分寺までやって来た。それにしても、強烈な倦怠感。結局、駅前某スーパーのベンチで、ユンケル片手に堪らず寝崩れた。フト気が付けば、腕時計の分針は、優に二周目を過ぎている。怪訝そうに遠目で私を睨む警備員。ほっといてか!!さあ・・・行こか・・・ココからお店まで、酷暑30分行軍の辛かったこと。近年、稀に見る過酷なロード。アスファルトから立ち上る陽炎・・・冷や汗だらだら、もうぶっ倒れそうだ。
【小ラーメン豚入り(そのまま)】850円
カウンター越しにそっと受け取る丼は、キタ~~!!の超イケメン二郎。もやしにキャベツちょいとのケチり比率だが、デフォでも結構な威勢盛りにはキャッ♡豚なんかもう、二郎出涸らし豚の代表選手みたいなもんで、ホロい味わいと食感、その視覚的爆量さと共に、サイコ~の百点満点。ウキキ~ッ♡こうなると麺で外す訳が無かろう。太さと撚れ具合がもたらすワシワシ感、粉臭とかんすい臭のお下品コラボレーション。コイツも正に二郎麺ど真ん中の安定感!!コレをズズリに来たんだよね~。ニヤニヤし始めるのは、もはやジロリアンの証か。
と、ココまではかなり総本山ミタジの味わいに酷似してるのだけれど、最後のスープがシブかった。いや望外に私好みだったのだ。勿論、醤二郎の定石通り、クリア煮豚出汁にカネシ(FZ)醤油をドカンと効かせ、化調と脂でチョチョイのチョイ、のハズなんだが、妙にカネシの効きがマイルドなのか、ショッパーズ・スープに感じない。もしかして、汗かき過ぎたかな。とにかく、スカスカッと喉を過ぎて行くこのスープ。二郎系でスープの逝き行く様に哀愁を感じたのは、もしかしたら始めてかも。旨いわ~コイツ。
【まとめ】
素晴らしきかな二郎ワールド。もしやしたら総本山ミタジ以上の鋭さを供え持つ、醤二郎の代表格か!?麺も、汁も、豚も、迫力満点にして切れ味十分。ちょっと参りましたって感じの存在感。これに対する乳二郎系代表格であるヒバジやサクジなんかの、豚骨多め乳二郎の方が旨いとされるのも、なまじ分からんでもないけれど、それでもやはり、お主かなり旨いな~。ワシ、風邪なんか、どっかへ吹っ飛んでしまったわい。いや、マジでこの後一気に風邪は抜けて行った(^w^)
2位
1回
2016/06訪問 2016/07/09
ジロリアンへの道 第二回 -良くも悪くも大衆化の方向に歩む?トップ・オブ・触発二郎-【再々々訪】
千里眼にとっての一大事。あの頂上ブランドである浅草開化楼麺から自家製麺に切替わるのだから。そんな話を聞いてこの方、早く試したくて仕方なかった。しかし何で今になって自家製麺なん?店主殿の目指す方向が変わったから?それともコストダウン?と言うのも、その筋ではトップブランドである浅草開化楼麺は妙に仕入れ価が高いと盛れ訊く。小口のラー店なんかだと、強気の高値見積もりでとても採算に合わぬ事もあるらしい。ま、ジロリアンとしては、当然前者であると硬く信じて疑わないのだが・・・
2016年6月30日
平日夜営業の口開け直後の店着で10数名待ち。ま、このくらいなら当然でしょ。と、余裕をカマしたのが裏目に。実は、行列に紛れていた数名の外国人若者がとんだ曲者であった。二郎系など良く知らぬのに人気店だからとやって来た風情で、着丼した盛りを見て目が点状態。揃いも揃って30分以上掛かって、それでも半分程しか喰えずにギブアップ。お陰で、彼らに続く行列は全く進まぬ始末。結果、この日も平気で1時間以上の並びとなってしまった。こんな調子じゃ、お店側も盛りを減らして回転数上げなきゃ商売にならんでしょう・・・
【ラーメン(大、そのまま)】830円
遂に対面できた千里眼自家製麺。もちろんキッチリ調査するために茹で前400gの大盛りで。ちなみに、冷やし中華用の麺は変わらず浅草開化楼のままである。とにかく興味津々だった自家製麺の仕上がり具合。浅草開化楼麺よりも撚れが強くて若干太め、更に麺色も濃いもんだから、見た目はグッとビビッドで上出来。撚れがかなり強いので手繰り易い麺質じゃないが、一旦口にてしまえばその食感は思いのほかモチ度を主張した角の取れたマイルド指向。見た目の高品質感と引き換えに、あの独特のワシ食感は希薄になった。要は、千里眼≒浅草開化楼麺≒ワシ二郎系的なキャラを自ら捨て去る様な変身ぶり。
一方の豚汁は、相変わらず千里眼パワーが全開の極上品。豚骨ガンガン煮の濃厚出汁ベースにかなりの背脂が乳化するものの、舌には極上醤二郎の如く、鋭いカエシの切れ味が伝わって来る。喉越しは乳二郎なのに、醤二郎的な尖がったパンチも共存する。このバランス感と言うか老練な程の完成度には相変わらず唸らずにはおれない。ちょっと気になったのは豚のクォリティ。神豚の代表格とも言える千里眼豚の神々しさが、今夜の豚には希薄である。量と言うよりも質の点で。これが日間差であれば良いのだけれど。
【まとめ】
分かり易い個性は一歩引けてしまったが、自家製麺故のカスタムチックな高品質感と、間口が広がった様な麺キャラのバランス感。恐らく、従来より旨くなったと感じる方の方が多かろう。触発二郎系のトップブランド千里眼の一杯は、このようにして老若男女に受け入れられ易い方向に微調整された。マニアなジロヲタとしては、少しだけ複雑な心境であるのは事実。それでもやはり、この一杯は触発二郎の先頭集団に在るのは間違いない。
2015年5月18日
【ラーメン(追加豚2枚、ヤサイ、ニンニク、アブラ)】910円
マシアブラ&粗め摺り下ろしニンニクを混ぜ込んで、カエシをチョイ垂らしてから口に押し込むヤサイがバッチリ旨い。モヤシだからとバカにできぬ千里眼流のハイレベル。2枚買いマシて計3枚になった極厚豚バラ煮は、相変わらず何時喰ってもネ申月豕領域。いや~猛烈に旨い。茹で前300gの浅草開化楼麺も、最後もうチョイ足らないと思えるベスト加減。茹でる直前に破袋される生麺の表情も、流石の工場製量産品と言った感じの均質さ。だからこそ、いつもほぼブレぬ味わい。正に工業化製品の正義を見る思いである。今夜の豚汁は、千里眼にしてはかなり男気風情。ゲンコツと恐らくモミジまでぶちこまれたガッツリ豚骨出汁に、結構強めのカエシ。喉越しにグインとくるしょっぱさと重さの競演。この豚汁も千里眼ならではの出来栄え。もう、二郎系としての高みに上り切った千里眼に、果たして次の境地はあるのだろうか・・・いやはや最高の一杯である。
【まとめ】
着座するだけでワクワクするお店。喰えるだけでシアワセな一杯。
2013年11月5日
「ミニミニさんは、未だ千里眼の旨さに気付いてないからなぁ・・・」
私の二郎師匠のお言葉。師匠に絶対服従の私は、「はは~、恐れ入りました」m(- -)mとひれ伏すのみ。思えば一年前、総本山、「ミタジ」で幕を開けた、私の二郎修行。事もあろうに、未だ二郎の右も左も分からぬ分際で、二軒目にアタックかけたのが、師匠にとってのラー聖地、「千里眼」、その挙句、まあ旨いんじゃないの的な、何様レビュー。まぁ、無謀と言うか、恐いもの知らずと言うか・・・
師匠の一年間に渡る有り難い教えに報いる為にも、千里眼の再評価をせねばならん。一昨日、蒲田で喰った二郎インスパの余韻を引き摺ったまま、京王代々木上原から、看板間際のお店に向け猛ダッシュ。てか、駆け付けてみたら閉店時間になっても行列できてるし・・・何なのだ、この人気は(@。@)・・・
【豚ダブルラーメン(そのまま)】\980
ちょっと、画像を見て欲しい。何て素晴らしい盛りなのだろう。この六枚豚の、神聖さすら漂う並び。もう、見ただけでノックアウト。いやん♡、早く口に入れたい~(@。@)カモン・ベイベ~。昨年の記憶が蘇る、トロリン、ガシガシが絶妙な層状を成す、もう満点豚野郎!!ザクザクモヤシとトロガシ豚を、混ぜるでもなく共喰いしてるだけで、もうシビレまくりのエクスタスィ~。ホンマ走って来て良かった(ToT)
焦る気持ちを抑えつつ、麺をほじくり出したなら、懐かしきかな開化楼麺。箸で掴んで、グワッと持ち上げる時の感触からして特異。中野で喰った、某インスパ系の開化楼麺とは、とても同じとは思えない。この煮しめ色、触感、独特の麺臭さよ。ワシワシ喰いながら、きっと、絶対ニヤニヤしてたに違いない。もう、帰す言葉もないじゃんか・・・
まだ続く。ゲンコツとモミジをグラグラやった、この極乳二郎汁。もはや二郎のセンスとは明らかに異なる、千里眼独自の世界。凝縮したかのような濃密さ、それでいてスムースな味わい。フワッと香り立つ醤油。ド~っと喉を通り越して胃に溜まって行く。これだけ途中でダレ感無く、完飲できてしまう豚汁は、この一年を振り返ってみて殆ど無い。あ~、もう無くなっちゃった・・・
【まとめ】
一年間食べ歩いて見て、千里眼に舞い戻ると、その完成度の高さに圧倒された。初訪の印象とはハッキリ違う、打撃的満足感。麺、汁、豚、全てにおいて隙が無い圧倒的完成度。総本山「ミタジ」直系、二郎らしさの最高峰と思っている「コガジ」、二郎総帥の呪縛から開放され、二郎インスパとしての頂点を極める「千里眼」、この二軒、もう双璧と言って良いのじゃなかろうか。
師匠、こんなんじゃまだまだダメですかね!?(^ ^;)ゞ
2012年10月13日
マイレビュアー殿が心酔されるこのお店、ホントは今夜マイレビュアー殿に連れてって貰うつもりだった。だけど、氏のお仕事都合で敢え無く見送りに。しかし予定は予定、今回の東京胃もたれの旅の最大目的なのだ。今更止めれるか!!とうに日の暮れた駒場を、ヨタヨタ、ウロウロ・・・あった~(ToT)
【豚ラーメン(カタ、ニンニク、アブラ、カラアゲ)】\850
やはり未だ、マシコールの勇気がないのである。標準の豚ラーにカラアゲ添加のみ。キャベツメインのジロラーと違って、コチラはモヤシ。マシコールしてないので、なんちゅう事無い標高である。このモヤシ、そのままだと水くさいが、トッピングされたドロドロアブラを絡めると、とても具合が宜しい。刻みニンニクはデフォ量でも結構なガッツンパンチとヒリヒリ感。溜まらんなぁ。良く煮込まれた煮豚は、脂身が相当混ざるものの、それにしては塩分控えめでサクッと食べ易い。鶏豚スープも同じ。煮込みが強くて角が取れたマイルド感が印象的。ここら辺りは、n数が少なくて恐縮だが、三田「ラーメン二郎本店」よりは、妖怪度が控えめで一段食べ易い。
一方、ココに来たかった最大の理由は、このバサバサモゴモゴ極太麺。実は浅草開化楼麺デビューの一杯なのである。豪快と下品の境目ギリギリの独特かんすい臭。ズルズル手繰る、と言うよりガバガバ喰い付く様にしか味わえ無い極太麺はやはり相当個性的。始めて口にする味わいに、我が舌は大喜びの、あっという間の手繰り切り。ココで我に帰って気が付けば、丼の中に残ったスープが妙に橙色。何じゃ?と思えば、トッピングしたカラアゲ(唐辛子入りの天かす状のビッツ)が鶏豚スープに溶け出した事による様だ。そのせいもあって、橙色のスープは相当にかなり増粘しちゃってる。しかもキムチラーメンの様な風味。コイツはちと好みとは掛け離れてしまった。私にはカラアゲなしで十分である。
【まとめ】
念願の浅草開化楼麺は想像通りの個性。三田「ラーメン二郎本店」に続き、二郎系は僅かに二件目なれど、その世界が魅力的であると決定的に理解できた。もう片足浸かっているみたい。いや、両足か?確かに荒っぽ過ぎるから、細やかな輪郭など感じる事はできない。だけども、そんな理屈じゃなくて、この丼に対峙して喰い尽くす快感に気付いてしまった今、もはや後戻りはできない。どうしよう(- -;)・・・
3位
3回
2017/08訪問 2017/09/16
ラーメン二郎総本山にして孤高の存在
言わずとも知られるラーメン二郎の頂点(注:精神的頂点の意、味の頂点に非ず)。何と言うか、ジロリアンを自称するからには定期的に口にしとかねばならぬ。そんな義務感めいたものがあって、間が開くと勝手に足が向いている。嗚呼、哀しきジロリアンの習性。
平日10:20現着で並びなしの満席でちょっとラッキー。まあこの時間帯だと大して珍しくもないのだが。それよりも朝から営業してる二郎ってのが非凡なんである。で、当然ながら、食券の色を確認したら、今座ってる客の退席タイミングを見越して次ロット分に入れ込むので、着席してから2分足らずで着丼。空気の流れるが如く滞りなきオペレィション。
【ぶたダブル大ラーメン(そのまま)】850円
カウンターに丼を載せようとした刹那、既に豚汁が決壊しかけてると見るや、山田のオヤジ殿、例の指先バンデージだらけの右掌で、私の肉ヤサイ山をガバチョと押さ込んだ。で、丼を一瞬グラリと傾けると間髪入れず豚汁が床にジャ~っ。「はい、大ダブル」(゚ロ゚屮)屮このあり得ない感じこそ、三田二郎の真骨頂。と言うか、恐らくここでしか許容されない手技であって、総本山のオーラが発散されまくる瞬間。この確固たる自信を持ったテキトーさに惚れずにおれようか。と、マジで感じ入る私は、恐らく世間一般からしたら変人なのだ。
で、味の方はいつもの通り。本物二郎40余軒を母集団とする中では、質、量共に平均辺りを上がったり、下がったり。そんな印象である。例えば、日間差はあるが微妙な粉っぽい舌触りの平打ち麺、良くも悪くも背骨オンリーで一切脚色されぬ豚汁、適当に乱切りされた如きニュルニュル脂身で大味な豚塊、どれもが二郎的に上位じゃないけれど、それは私には案外どうでも良い。山田総帥自ら盛る丼、それだけで満足してる辺りがジロリアンの可愛らしさなんである(x_x) ☆\( ̄ ̄*)バシッ
【まとめ】
この二郎総本山の一杯を喰って、「二郎ってこんなもんか」と思ったとしても、それは仕方ないかも知れぬ。今となっては、山田二郎は二郎を代表する佇まいではない。マニアックな二郎の中にあっても一際異彩を放つ、もはや孤高の存在である。
当然と言うべき、マイ・二郎行脚起点のお店。誰が何と言おうと、二郎の全てはここから始まった訳だし。なのでレビューこそ実に久方ぶりではあるのだが、自分の中の基準点を確かめ、かつ維持するために定点観測は欠かさず続けてる次第。
【ぶたラーメン(ヤサイ)】700円
相変わらず二郎一派最大級のコスパを誇る三田二郎だが、この数年を回顧するなら、値段を極力据え置く犠牲として気持ち豚がグレードダウン傾向な気配も無きにしもあらず。但し、あからさまに豚量減と言うのじゃなくて、ちょっと脂身の含率が上がっとか?まあ、こんなご時世だからあまり意地悪な事は言いっこなしにして。相変わらずできるだけ安く腹一杯になって欲しいという山田スピリットは不変なのである。まあ安いこと。
それにしても相変わらずの佇まいだ。夜営業の主役となる、二代目山田氏の盛りとのキャラ差は相当なもの。これが同じ店舗で供される丼か!?と言いたくなるほど、昼のミタジのルーズな盛りはどうだ。ハッキリ言ってしまえば、だらしない。でも誤解なきように。決して二郎総帥山田オヤジの盛りがヤダって言ってる訳じゃない。その逆で、良くも悪くもこの盛りはここにしかないから貴重だ。これを喰って二郎ってこんなテキトーなものかと見限っちゃうのは、実はかなり勿体ないのだが、でもそう思わせるに足る何かがこの丼にはある。いや、正確に言えばその逆で、実は何もないのだこの丼には。一切粉飾しない、あるいは繕わない無心の結果。どうしようもない自然体。
【まとめ】
もはや怖れるものなしの唯我独尊的山田二郎。ここまで平然としてユルく盛れるのは、二郎多しと言えどミタジだけである。黎明期の二郎味を知らぬ私には、今の味でしか物が言えぬのが誠に歯痒いが、このだらしなさこそ山田オヤジ味。無欲になり切れぬ後進凡二郎では、まだまだ到達し得ぬ境地なんである。ヲタクだなぁオレ・・・
今夜は久々の二郎総本山詣で。例の顧問弁護士殿と、二郎界頂点に君臨する三田本店(ミタジ)で正調二郎の会である。平日夜の小雨模様にも関わらず、傘をさしたる静かなジロリアン行列。いやはや信者の参詣は絶えることが無いのだ。
2015年7月7日
【ぶた入り大ラーメン(ニンニク少なめ、ヤサイ、カラメ)】750円
実はミタジ初の夜食。噂には聞き及んでいたが、なるほど夜営業はお若いけれど、笑えるほど山田総帥クリソツのご子息による一杯。相変わらずの冷めたモヤシのだらしな盛りもミタジならではである。カラメコールのカエシ垂らしでさっさと喰うのも同じ。豚は神豚とは真逆と言って良い鬼豚。やっぱり抗い難い暴肉感が気持ち良過ぎである。やっぱりヘタれずに豚ダブルにすべきだったか。麺も二郎の基本と言えるズルシブさ。ベチャンとした喉越しも、二郎ならではの世界。トドメは豚汁。今夜のそれは、これ以上無いカネシ醤油(FZ)の切れ味と化調感。王道二郎豚汁の、鋼の如き曲がらぬ味わいには、二郎系を喰い倒してきてもなお、参りましたと唸るしか無い。う~ん、シブし!!
やはり恐るべし総本家の底力。久々に本物二郎を喰った満足感。旨い不味いは棚に上げて、これはもう誰にも真似できぬ境地である。しかも、ご子息のこさえられる一杯は、若さ故のキッチリした仕上がりがキラリと光る。もしや親父殿の一杯より好みやも知れぬ。てな訳で、やはりコイツは二郎のなんたるかが凝縮された一杯。ジロリアンにはそうとしか思えないのよ・・・
2013年9月18日
一年前、恐いモノ食べたさで一回だけね、と初めて手繰ったミタジ。だって、どうしたって真っ当なラーには見えなかったのだ。ビックリ・ドッキリ・ラーなんて邪道も良いところ、なんて斜に構えてた私が、何でドツボに嵌ってしまったか!?この恐るべき中毒性は一体何なのか!?もはや逃れられなくなった、剛麺と豚塊の誘引。二郎を食べ歩き始めてほぼ一年経ったところで、自分の二郎考を一旦リセットする為に、二郎の起点であるミタジを再訪した。お付き合い下さるのは、「女性独りじゃ行き難くって」と仰るマイレビュ殿。いや~二郎に挑む女性って、何だかイイっすね。
【ぶたダブルラーメン(ヤサイマシ)】\800
一年経って進歩したと言えば、豚ダブルのヤサイマシで行こうと思えるようになった程度か。究極のぶたダブル大ラーメン全マシマシへの道は限りなく遠くて、未だ先が見えぬのだ(^ ^;)しかし、この妖怪ラーメンベム的なアピアランスは、数ある二郎直系及びインスパイアの中でも群を抜いている。何でこんなにババち気にもやしを盛れるかなあ。豚だって、スライスとカタマリ取り混ぜて丼にブチ込んだって風情だし、丼から発散される異様さは、オレが二郎の親分だって主張している。
それにしてもやはり、ココの豚は最高だ。何かもう、餌的な迫力に満ちている。かぶり付いて砕いて飲み下すって食べ方を余儀なくされる、食欲を満たしきる食感と量!!私が二郎で豚ラーしか頼まない理由はココにある。カロコンなんてクソ喰らえ!!と、本能のままにかじり付く快感さ。麺だってある意味個性的。良く出来た人気インスパ系(眼とか棒)に比べると、野蛮にして雑である。不揃いの麺太さに起因する見た目のだらしなさもそうだが、デフォ茹での少し湯掻き過ぎたようなズルモチ感も、ココならではのルーズな手繰り感である。
そんな豚塊と、だらしな極太麺が泳ぐと言うか、漬け込まれる豚汁。この一年の食べ手としての進歩と言えば、コイツがショッパく感じ無くなってきたって事だろうか。前述の人気インスパ店、あるいは二郎直系郊外店(ヒバジとかサクジ)に比べると、醤油辛さが全面に立つ、ちょっと薄っぺらい印象の豚汁。コレを苦も無く完飲できる自分がココにいる。あ~コレが二郎オリジナルの味よね~、と納得できる自分がいる。そう思ったら、中々感慨深いのだった。
【まとめ】
何だか、散々に書いたやに思われるやも知れないが、そりゃあ違うのである。リセットの意味も含めてミタジを再食してみて、ココが全ての起点になってる事を思い知った次第。オリジナルのラフな二郎がココにある。山田拓美総帥が現役でおられる限り、この妖怪さは不滅だ。旨い二郎は?と聞かれれば、今ならコガジを推すだろう。でも、ミタジにミタジの、他には代えられぬ、元祖としての威厳がある。それが分かった楽しい再訪。
2012年10月3日
【ぶたラーメン(カタメ)】\700
実は本家本物二郎は初挑戦。なのでミニミニには珍しく、すんごく謙虚。いや、本当はちょいとビビリが入って、ぶたラーメンの食券をポチリ。とは言っても普通の大盛りラーなど相手にしないボリウム。大ラーメンのマシマシなんて誰が食べるんだろう。と言う訳で、盛りの方は画像をご覧下さってもお分かりの通り、さしてウルトラバイオレンスは感じない。スープとアブラで外側がベチョベチョになってる丼を、手が滑らないように注意しながら、手元に手繰り寄せ、さあ、感動の初実食である。
たかが小ぶた。されど箸でおもむろに上からつついてみると、コレが普通のラーじゃないことにすぐさま気づくのだ。野菜、肉、野菜、肉、肉、野菜、やっと麺。漂う妖気はさすが二郎。もやしとキャベツは湯通しだけと見えてちょっと水っぽい。その野菜と絡むように、ゴロゴロ豚肉。厚みが優に1cmを超える、もはやチャーシューとは呼べぬスライス。更に砕きともむしり取りともつかぬ、完全なるぶた塊。チマチマかじってたのではノックアウトされる事必定。かぶりついて飲み下す覚悟で望むのだ。ぶたの味付けは濃い目で、少々しょっぱいが、コイツ意外と旨い。懐かしい母親の味、ぶた煮込みを彷彿とさせる旨肉。
麺は小麦の香りとか言うレベルじゃなくて、もはや粉臭さを感じる程のモゴモゴ撚れ極太麺。解り易さはこの上なし。コレだけ重くてモゴッていると、箸で手繰れば嫌と言う程絡みついてくる。それをベチャベチャズーズーするのは理屈抜きの快感。湯気をバンバカ放出する麺は、既に麺延びなどとは無縁の豪腕麺。しかしまあ、小ラーと言いながらも相当の麺量だなあ。スープは鶏ガラ醤油に生にんにくのビリビリ刺激が大炸裂。麺やぶたのウルトラバイオレンスに呼応して、このスープも相当にショッパーズ。もう、トゲトゲ感前面でガンガン押しまくってくる。ちょっとオハズカシイ限りだが、最後は根性入れて何とか乾杯する始末(^ ^;)
【まとめ】
この一杯に調和などと言う言葉は無縁。見た目と味わいを支配する、この暴力感と言うか妖怪さが二郎の本質だとしたら、なる程コイツはラーという言葉だけでは語れない魔力がある。コイツと付き合うには本気が要る事がよ~く解った。二郎ロストバージン?の記念すべき一日。
4位
1回
2015/11訪問 2016/01/04
ジロリアンへの道 第四十七回 -素晴らしき枯れ二郎の魔力-【再訪】
久々のメグジ(一部のジロリアンは目黒二郎をそう呼ぶ)。久々のデロシブ二郎とあって、目黒駅から権之助坂を下る足取りも軽やか。腹減った~。今夜は礼儀正しく口開並びを決め込んでだな~・・・ゲ!!土曜夜営業開始30分前で既に20数人の行列じゃないの!!流石、本物二郎は違うのだ。と、大人しく並ぶ。
2015年11月21日
【大ラーメンW豚入り(そのまま)】800円
大ラーの豚ダブル。幾ら盛りが小振りめのメグジとは言え、最大メニューって言葉に無意識ヘタれたか、事もあろうにそのままコール。で、着丼してみればやはりとても喰い切れそうに無い事は無い盛り姿(分かり難い!!)。こりゃ落ち着いて喰う事にしよう、とミドルピッチで手繰り始めれば、やっぱり二郎一派を代表するデロシブ二郎、麺の熟成オーション臭は言うに及ばず、そのデロリンな食感と言い、背脂流氷に覆われながらも、絵に書いたようなクリアでビシッとした醤二郎豚汁と言いマイ好みほぼど真ん中。もうオヤジ作二郎の代表的一杯であろう。やっぱり二郎は二郎、代替無し!!何でこの味わいが触発二郎じゃ出せないのかなぁ・・・
2014年4月22日
メグジ・・・アクセス性良好ながらも行きそびれてる、私には何故だか困難二郎。行列する時間が無くて泣く泣く店前で引き返したり、臨時休業で本気泣きして帰ったりと、縁が薄いっちゅうのはこういう事を言うのだろう。実は昨夜も、メグジ近くで会食の後、決意の独りアタックを目論んでいたのだが、前報の通り、はち切れ喰いまくりであえなく断念。三度の機会を逸した私は翌日、意・地・で・も・喰・う!!とばかり、鬼の形相で権之助坂を駆け下った(`Д´) ムキー!
【ラーメン豚入り(カタメ、ニンニク)】600円
見よ、この売価。これぞ二郎の手本である。デフォのヤサイは、ほぼもやしで量も知れてるが、混ぜ込んだニンニクのヒリヒリ具合が誠に刺激的で既に涙目。豚も完全にお手本の様な二郎煮豚。量控えめなのが残念だけれど、この出涸らし感はバッチリで文句無し!!だが、ココ二郎のハイライトは何といっても麺、こいつが最高だった。デフォ茹でで、もはや蕎麦のごとき枯れた佇まい。その色合い、香り、食感共に申し分無し。今の自分の嗜好にドンピシャ。こりゃシブ過ぎる二郎麺である。豚汁も全く期待を裏切らぬ、グルエース爆裂醤二郎。麺がこうだから、豚汁はもはや蕎麦つゆである。この意外な変わり身に、我を忘れて肉蕎麦二郎を一気完汁。全然足らんわ~(´Д`) =3 ハゥー
【まとめ】
二郎の美意識を枯山水で見せ付けられた想い。他の二郎じゃ代替不可なこいつは、名付けて蕎麦二郎。どれも違うが、どれも二郎じゃ~!!嗚呼、素晴らしき哉二郎イズム!!
5位
1回
2015/03訪問 2015/03/24
ジロリアンへの道 第十三回 -本家二郎もタジタジのトップクラス触発二郎-【再訪】
今夜は早稲田の主の某マイレビュさんと爆食早稲田界隈ツアー。喰い過ぎた挙句に、口からエクトプラズムを噴射せぬよう重々心すべし。と、ちょっとだけ思ったのだが・・・結局は無駄だった爆食ナイトの幕開け~
2015年3月17日
これで3度目?4度目だったっけ?とにかく昨夏以来の訪問かと。ジロリアンへの道が終わってしまえば気楽なもので、何もラーメン縛りなんてしなくてもいい。好きなもの何でも頼めるさ♪
【まぜそば大盛り(ニンニク少なめ、ヤサイマシマシ)】880円
それでも、どうしても、ガリマヨ(ガーリックマヨネーズ)コールできない私。それやっちゃアカンでしょ。それラーメンちゃうっしょ?ドタマが硬直しとる、完全に。と食後になって後悔した。何時ものことだが・・・
それにしても毎度思うのだが、ここの麺は秀逸。兄貴分の駒場「千里眼」が、浅草開化楼に外注してるのに対しここは自家製。まずその気力が素晴らしい。ここの麺を喰ってると、触発二郎だなんて軽々しく言っちゃいかんな、そう思ったりもする。37軒のどの二郎とも異なる食感、洗練されたとまでは言わぬが、かなり心地よい風味。麺単体で見るなら、二郎一族なんかより、明らかに高みにいる。なので、大盛り茹で前350gなんてはっきり言って全然足らない。ペケ麺300gとウマ麺400gだったら、後者の方が少なく感じるのは道理と言うものだ。
今夜のまぜそばは、何時もの秀逸豚汁に代わってちょっと辣味油が効いた濃厚豚系タレ。想いの他、汁量が多いので勿体無いから飲んじゃおうと思ったが、こりゃいくらなんでも濃過ぎてバッド・フォー・ヘルス。用心棒麺の醍醐味は十分味わえたとは思うが、やはり私はラーメン派だなと再認識した次第。やはりここの麺は、やはり豚汁に通してからワシるのが最も似合ってると思う。それにしてもハイレベルな二郎系だなあ。ありがとうと素直にお礼を言って店を後にした。さぁ次行こか!!
2013年7月10日
二郎インスパイア系の雄、本郷「千里眼」から、ある意味スピンアウトした用心棒。そもそもは神保町店と本郷店のコンビで気を吐いていたのだが、本郷店が休業となちゃった今、「有名大学門前に二郎あり学説」byミニミニ、を証明する為にも、早稲田「用心棒Ⅱ階」は重要な使命を負ってるのである。←勝手に言ってろ(- -;)・・・
【豚ラーメン(カタ、ウスメ、ニンニク)】\850
ほぼ、もやしオンリーのヤサイは、画像の盛りでデフォ。結構、景気良く盛ってくれる。例によって湯通しただけなので味薄い。スープにヒタヒタして豚味転写すると共に、もやしの水気でスープをちょいと薄める。コレがお約束。豚はロールモノだけれど、そのスライスは画像の通り極厚。コレが三枚。豚量は少しばかり不満も残るが、その噛み砕く様な、シッカリとした歯応えは最高。豚度はキッチリと高い。
やはり流石の用心棒麺。300gの自家製麺は、そのヨレ具合、ゴワり感共、これ以上ない程にバッチリだ。ちょっと旨過ぎやしませんか!?スープ完飲縛りのオーダーなので、私にゃ普通盛りしか無理なのだが、一度でイイから、スープを飲み残しても大盛りをモグりたい!!この心境、落語「そば清」の枕、「死ぬ前に一度、つゆをたっぷりつけて蕎麦を食べたかったなぁ・・・」と同じ心境なのだ。バカバカしいけど。
スープは正に元親である本郷「千里眼」タイプの豚骨醤油。豚骨出汁のせいで、直系二郎に比べればグッと円やかだけれども、それでも相当しょっぱい。なので私にはウスメコールでもまだちょっとしょっぱいなぁと思ってたら、最近はこれで何とも無い、いやこれって確かにウスメだよな・・・ヤバイ、とうとう舌がジロロンゲに毒されて来たという事か。舌が慣れるのは別に良いけど、きっとマイ腎臓は悲鳴をあげてるだろうな(- -;)
【まとめ】
最高に完成度の高い二郎インスパ系。親が「千里眼」なのだから無理もないが、ココまで来ると、ドレが直系でドレがインスパ系なのか、もはやどうでもイイ気がしてくる。ただちょっと最近気になる事が一つ。千里眼にしても用心棒にしても、出来は無茶苦茶イイし、何より喰い易い。だけども、総本山「ミタジ」が持ってる何かが無さそうな・・・やはり三田の教祖様はただ者じゃ無いのかなぁ。
6位
1回
2015/06訪問 2017/02/18
ジロリアンへの道 第百二十四回 -二郎系最強のエンターテインメント性にひれ伏すべし!!-
ラーメン富士丸一派。元を正せば、旧ラーメン二郎赤羽店の流れを汲む由緒正しい二郎系なのである。ところがその出自のせいなのだろう、一派を構成する3件は全て都内北東部の北区、足立区というロケーション。しかも夜営業のみだから、都内とは言え意外とアクセス難易度が高いのである。これが平日出張族には玉に瑕。
2015年6月13日
実のところ、一派の核となるラーメン富士丸神谷本店はジロリアンへの道 第四回で経験済み。何分2012年当時は、二郎系行脚を始めて間もない初心者マークだった故、そのアルトラバイオレンスな味わいに、思わず負けそうになった覚えがある。でも今や、二郎が定食と化している既に逝っちゃったジロリアンオヤジの私。今回はがっぷり四つで対決してやらん!!
【ラーメン(白、ニンニク少なめ、野菜、アブラ)】750円
完璧クタな野菜は富士丸ならでは。アブラマシコールすると別皿で供される、常人にはグロにしか見えぬドロロンアブラをかけて。これが大層旨い。で、今度はドロロンアブラだけをチュルンと口へ。これも旨いぞ悪魔の誘い。豚は1枚なのだが心配無用。何せ面積と厚みが他の二郎系とは完全に別格なのだ。恐らく1枚でも150gに迫る爆量。ちょっと大きめのトンカツ1枚分はあるから。ウデからスネにかけてのガシ系豚をかなりひつこく煮込んであって、これもここ独特の出来ばえ。
麺はデフォで茹で前350gほどの平打ち麺。香りは希薄だが、いわゆるズルシブ系の好感のかなり好きなタイプである。デフォ茹ででかなり柔めの茹でだが、これくらいの方が麺質に良く合っているんじゃなかろうか。ちなみに麺の一部は、後述する別皿メニューの「白」に1/5ほど回されているのでちょっと少な目である。豚汁はカエシのガッチリ効いた典型的豚肉出汁。マシアブラのお陰もあって相当な油層になっており、完汁は躊躇せざるを得ない不健康さ。正に富士丸ワールド全開だ。
さて最後に、「白」について説明を。実はこれ、裏メニューの一種だったらしいのだが、今や多くの客が知る富士丸独自の顧客サービス。食券を渡す際に白コールする事で、ラーメン用に茹で上げた麺の一部を使って、別の小振り丼で油そばを作り分けしてくれる嘘の様なハッピーシステム。もちろん、ちゃんと解し豚とネギが添えられている。ラーメンと格闘を始めて暫く後に供されるこの油そばが、味変と言うか何と言うか、とにかくメチャ旨い。一粒で二度美味しいグリコなんかより遥かに二度旨いのだ。ホントにジロリアンの喜ばせ方を良く心得ておられる。
【まとめ】
いやはや、もう笑っちゃうほど丼全身からエネルギーが迸り出ている。こと喰う楽しさで言えば、本物二郎を確実に凌いでると言って良い。ビックリ二郎代表と言って良かろうラーメン二郎 八王子野猿街道店 2も形無しの暴走度合は、二郎系最強のジャンクラーメンの一例である。たった750円で体験できる、ジロリアンには堪えられないエンターエインメント。富士丸やるねぇ・・・
7位
1回
2015/08訪問 2017/02/18
ジロリアンへの道 第百三十六回 -味わい違えど、こいつはほぼ八王子系二郎-
二郎系巡業を始めて3年を過ぎると、二郎系メッカの東京都内でも流石に行きたいお店が無くなって来るものだ。で、仕事の合間にちょっとズルして、東京近郊まで遠征する事にした。で、こそこそ東京メトロ南北線に乗り込んだまでは良かったのだが・・・埼玉高速鉄道に乗り入れて15分経った頃になってやっと後悔した。「何でこんなに遠いんじゃーっ、東川口!!」いや、川口市民の方々、申し訳ない。私、ド田舎山口県民なので許してちょーだいm(- -)m
2015年8月26日
さて、やっと電車を降りて地表に這い出せば、嘘だろ~!?の本降り雨。手持ちの折畳み傘なんかじゃ防雨もままならず、お店までの徒歩20分!!で腿から下はビッショビショに。もう泣きっ面に蜂と言うか、あ~何にこのイライラをぶつけりゃ良いんじゃ~!!ミジメな気持ちを堪えつつ、目前の二郎系の出来に期待を馳せて、グッと奥歯を噛み締めて前進あるのみ。う~これでラーメン不味かったら暴れてやるぞ・・・
【小らーめん(豚2枚買い増し、野菜)】680+150=830円
野菜は増しコール時のブースト度合いが出色。丼径が大きめなので、富士山系に見えるが、体積自体は八ヶ岳系。バシバシにレア茹でで、喰い応えもバッチリな、ナメると痛い目に会うタイプ。豚は2枚買い増しの計4枚。ウデとマキバラが2枚づつで、どちらも神豚1歩手前の上出来さである。二郎系としてはこれくらいの方が野趣があって好みだ。トッピングのらしさは非の打ち所が無い、本物二郎もタジタジの出来栄えである。
麺は高橋製麺の桐龍専用粉を用いた自家製麺。これが平打ちズル系で、手繰り感はかなり具合が良い。平均的な本物二郎に比して上品にしても、その香りも上々と来れば、噂の程も理解できると言うもの。相方の豚汁も上等だ。シッカリ乳化してるが、カエシ比率が本物二郎よりグッと控えめなので、濃厚なくせに二郎系としては喉越しがかなりスムース。まるで、ショッパさを抑え目に仕上げたひばりが丘二郎や野猿街道二郎のよう。こりゃあ、コアなジロリアン以外にもファンが多かろう。
【まとめ】
どの構成要素も二郎的な質が高く均整がバッチリ取れている。これより不出来な本物二郎は両手に余る程の出来栄えじゃなかろうか。麺も豚汁も本物二郎とは微妙に違うけれど、両社がシンクロするとそんな事はどうでも良くなる説得感。この満足感は本物二郎に完全に比肩している。こりゃあ定常行列なのも当然な訳だ。濡れネズミになりつつはるばるやって来たけれど、徒労に終わらなくて良かった。こいつは極上一歩手前の秀作触発二郎。
8位
1回
2015/04訪問 2017/02/18
ジロリアンへの道 第百九回 -捨て去ることなどできぬ非二郎な遺伝子-
結局、二郎系100杯斬りを終わってみたところで二郎系中毒症状は治まる兆し無く・・・
結局、気がつけばGoogle chromeのブックマークは二郎系のお店ばかりになり・・・
結局、出張の度に何処でサボって二郎系を喰うかせっせと予習をする有様で・・・
結局、NAVITIMEのブックマークは二郎系店への最短経路で埋め尽くされ・・・
うがぁ~ヽ(゚◇。)ノ(心の奥底からの、焦りを伴う意味不明な叫び・・・)
2015年4月8日
日本で最も行列するラー屋「中華蕎麦とみ田」、その直系子分である二郎系のお店である。そのデカ看板は、二郎系としては比類なき程に大きく、まるでどこぞの国のプロパガンダ看板の如き迫力で迫ってくる。自信が張り裂けて迸り出てるかのような「カミナリ本店」の極大ロゴはどうよ。こりゃ入る前から非二郎な臭いがプンプンである。う~ん、楽しみ。
【雷そば(大、濃厚、ヤサイマシ)】780円
そもそもラーメンじゃなくて、そばと名乗る所からして非二郎。だけど見た目は明らかに二郎。でも何気に漂う理性的な雰囲気に、既に僅かな違和感を感じるところ。ヤサイはマシコールのおかげで400g程とタップリ盛られる。今日のは少し青臭さが残るモヤシだが、カエシが掛かってるし、シャキ喰いできるからまずまずの味。一方、豚が大層面白い。ごく標準厚みにスライスされた、かなり標準じゃない大判サイズの巻きバラチャーシューなのだが、その膨大な脂身の比率、そのガチリと締まったような硬い食感は、まるでベーコンの醤油煮込みを噛み締めてるようだ。好き嫌いが別れるかも知れないが、これだけ二郎豚から隔絶された世界になると、逆に新鮮で旨いなぁ・・・
中華蕎麦とみ田の血筋を引くこの極太麺、本家とみ田を除く、とみ田グループ全般の製麺を担っている、株式会社心の味食品製である。この会社、要はとみ田グループで供されるラーメンの品質維持を目的とした、セントラルキッチン的役割を担っている。流石にここまで来るともう立派な企業形態。少しザラリとした舌触りの極太麺、基本はズル系なのだがちょっと麺芯がクニッと残る感じの歯応え。そのせいもあってか手繰れそうで手繰らず、結局はボキボキ麺のように噛んで往なす感じの面白い仕上がり。茹で前麺量280gの設定も実に絶妙で、喰い終わってもう二手繰りしたい感の残るドンピシャ量。あくまで過ぎたるは及ばざるが如しって事なのだろう。麺の風味、食感、量とも、工場製の規格物とは言え、決して侮れない出来栄え。これじゃ本物二郎もタジタジちゃうかなぁ・・・
豚汁もかなり個性があって秀逸だ。二郎豚汁とは完全にシマが違う。相当量のゲンコツをブチ込んだだろう濃厚豚骨出汁に、ガツンとしたカエシの存在、更にネギ系だろうか独特の野菜の甘味が舌に届く。多分、結構なカエシ量だろうと思うのだが、豚骨出汁が全く負けていない。これだけ両者が張り合ってくれると、啜ってる方も気合が入るってもんだ。そこに結構な量の流氷背脂も浮いてて、醸し出される濃厚にして分厚い味わいは二郎豚汁とは隔絶の世界。九州の極濃豚骨出汁がフト頭を過ぎる。こりゃあ旨いわ。二郎系行脚を始めてからと言うもの、このタイプにはお目にかかってないんじゃないか?こうなると完汁を堪えきれず一気に飲み干し、丼底に豚骨カスのみぞ残れり・・・
【まとめ】
量だけ二郎、あるいは見た目二郎の典型例。だがこいつはそうだからこそ、つまり二郎じゃないからこそ存在価値がある。中華蕎麦とみ田スピンオフ組として、キッチリと自己味が完成してるところが、なんちゃって真似二郎とは決定的に違うところ。当たり前に二郎じゃないが、二郎を期待しなくても良い。そんな必要はきっと全く無いのだ、富田さんって流石の事業家だよなぁ・・・
9位
1回
2016/02訪問 2016/04/13
ジロリアンへの道 第三十六回 -二郎好きによる、いたって真面目な二郎レプリカ-【再々々訪】
マイ定番店の定点観測レビュー。相変わらず二郎っぽさでは西日本エリアじゃ稀有な一店で、中々ここに追いつく二郎系が現れないのは、嬉しいような、ちょっと残念なような。とにかく、このエリアの二郎ヲタにとっては貴重なお店。長生きして貰えるように精々通いたいものだ。
2016年2月20日
【大ぶた(全マシマシ、カラメ)】850円
相変わらずの同じメニューばかりで申し訳ない。ここ何回か喰ってて、やはり麺打ちが少し変わった印象が拭えぬ。意図的かどうかは定かじゃないが、配合ないしは練りに調整が入ったのか、ズル麺度が少しばかり引けて、麺の剛性感が上がったような。少し硬質でザラリとした舌触りに変移してる。ま、この辺りは日間差と打ち手の嗜好が絡み合って、素人には確たること言えぬのだが。ま、いずれにしてもこういう変化を感じる辺りも、喰い物は生き物って感じがして誠に面白い。移り行く作り手の嗜好を追っかけるのも、また楽しからずや。
なお、先にアップした新小倉店、再開発立退きの憂き目からオーナー殿が経営されるバーに居候しての営業継続なのだが、何故か食べログでは掲載保留になったまま。お店のご事情かも知れないが、営業されてるのは間違いないので、ちょっと中途半端な感が拭えない。もっとも、完璧バーな店内で喰う二郎系ってのもかなり異質な雰囲気で、二郎な空気にどっぷり浸りたいならば、ここはやはり、本家であるこの九州工大前店まで足を運ぶ方が良いんじゃないかしら。
2015年9月12日
【大ぶた(全マシマシ、カラメ)】850円
何だ!?過去レビューを見返してみると、喰ってるのは全部同じメニュー、大ぶたではないか!!他に選べんのか!?と思ってはみたものの、実際このお店、ラーメンの他には汁なしのみ。こいつは小倉店で試してるのだが、正直申し上げて、ラーメンに比べると私的にはちょいと力不足。やはり二郎系は豚汁に泳いでナンボである。さて、5ヶ月ぶりに暖簾をくぐるとあら残念、今日は例のジロヲタ店長殿は不在のご様子。初見のガテン系二人組のオペレーションである。更に気になるのは、店奥に鎮座していた製麺機が忽然と消えてる事だ。もしや小倉店に移設でもしたんだろうか?何か様子がへんちゃう?
だが一端着丼して、何時ものかなり暴力量な大ぶたに対峙すれば懸念は雲散霧消。相変わらず中々良い線で二郎している。しかも好みのデロシブ二郎系。ヤサイ山を片付ける間に程よく伸びた麺は、公称量の茹で前400gよりグッと多めに感じられるし、ぐわっと手繰れば良い具合にズルズルしかけてて、やはりとても具合が良い。赤身ガシ豚も程よいしょっぱさで、相変わらず巷のへなちょこチャーシューなんかぶっ飛ばす勢いの異端感。豚汁にしても、西日本エリアの舌嗜好を考えればギリギリのショッパーズ醤二郎と言えるし、やっぱり二郎マニアックを隠そうとしても隠しきれないのだ。それにしても店長殿、一体何処行っちゃったんだろう。顔見たくて120km走ってきたんだけどなぁ・・・
2015年4月29日
レビューとしては2報目だけれど、実食ベースだと恐らく4回目。小倉店と合わせれば、最もリピってる二郎系って事になるだろう。それは一重に、我が家に一番近くて、かつ出来が良い二郎系だからって事に尽きる。私にとってホントに貴重なお店である。
【大ぶた(全マシマシ、カラメ)】850円
今日のヤサイは、かなり茹で過ぎクタクタ気味。店長も盛り付けながら苦笑い中。だけども、たまにはこんなのも良い。喰い易いし、何よりマシた背脂とカエシが良く絡むので旨いから。いつもの最強に匂うピリピリ刻みニンニクをちょい混ぜすればバッチリ旨いヤサイ小山。薄味で硬めに炊かれたウデ豚も、一番出汁が採られた後の様な出涸らし感で、相変わらずシブ系二郎豚。一方、今日のハイライトは麺である。正にシズル感溢れるズルシブ系二郎麺で、オーションの風味もバッチリ。これだけ二郎らしい麺となると、西日本では極めて貴重な、いやほぼ唯一の存在なのである。この麺、ここに来て更に旨くなってるのは確実。豚汁は相変わらずの豚骨多めな真面目醤二郎系。カラメコールでもまだデフォ二郎よりマイルドなのは、土地柄上仕方ないのだろう。ラーメンと言うのも、真面目が何にも優る正義だなと思わせる、真面目を絵に書いたような二郎レプリカント。ホントに二郎っぽさが漂うようになったなぁ。
2014年2月22日
北九州地区での二郎調査活動を地道に継続中。一日に三軒ほど回れれば、こうも頻繁に関門海峡を渡る必要もないのだが、何せ二郎。一日二杯でも結構きつい。と言うか無理。だから致し方無く往復250km走って、一日一杯のピンポイント攻撃を繰り返す羽目になる。何とも非効率な二郎巡礼の旅。
【大ぶた(カタメ、全マシマシ)】850円
豚ダブル仕様が無いこの店ではこれが最大量メニュー。ヤサイはほぼもやしのクタ二郎。盛りが大した事無さ気にも映るが、これは丼が相対的にデカイ故の錯覚。推定500g以上はあろうか、そこそこタップリの量である。食べ進むうちにだんだん飽きて来る、深め湯掻きの単調クタもやし、実はこれで非常に二郎っぽいのである。
豚は、所謂出汁取り後の出涸らし系で、赤身ガシガシ食感の恐らく豚ウデ。何度も書いてるが、二郎豚として最も好みの肉質なので、こりゃあ旨いのだ。残念なのは、塊じゃ無くてあくまでスライス・チャーシューって事。味は相当良いのに、量が足らないフラストレーション。これがこの一杯の、二郎コピーとしてほぼ唯一のネガティブ・ポイント。味わいはメチャ宜しい。もっと盛ってくれないか!!もっと豚にまみれたい!!
麺はカタメコールでも少しヤワめ。所謂ヤワ二郎系である。私が喰った中ではノゲジ(上野毛)に近い印象か。角断面の極太麺は、ほぼ撚れ無しの準スト系。麺面の張りもソフトなので、ワシワシと言うよりはズズチュル。だらしな系二郎麺のコピーってところが、中々に渋いのだ。大ラー仕様で400gの麺量も、全く嘘偽りなしのタップリ量。これくらいが少な過ぎず、多過ぎずのベスト麺量だなと改めて感じ入る。
豚汁だけは、少しばかり九州流儀のアレンジが入っているか。恐らくゲンコツ、モミジは殆ど入って無いだろうが、多めの豚骨を感じる完璧乳二郎。これに合わせる醤油やグルエースも控えめと見えて、豚骨出汁の存在感が割合に高い。ここら辺りは、やはり豚骨王国九州の二郎レプリカであって、程々の重さでのど越し気持ち良し。
しかし・・・ちょっと前に喰った小倉店の味にメチャ酷似してるよなぁ。こんだけ味を揃えられるのは大したもんだ。と感心しつつご馳走様しようとしたら、あら、何処かで見たお顔。何だ~この前小倉店におられた大将じゃないの。どうりで同じ味なはずだ・・・
【まとめ】
関内二郎好きの二郎ヲタ大将が作られる、非ショッパーズ乳二郎系インスパイア。と言うより、かなりリアルな二郎レプリカである。二郎を自己流改変してインスパを名乗るより好きな二郎の再現を試みる、そんなアプローチ。豚量が二郎じゃないけれど、本来原価率の高い豚二郎、東京のように行列でも出来ぬ限り、豚まみれ天国仕様は難しいのだろう。そこは仕方無いとしたならば、九州では二郎エッセンスが味わえる数少ない一店かと。
10位
3回
2018/02訪問 2018/02/20
ジロリアンへの道 第十一回 -触発二郎に徹してる潔さが良い-
広島県東部エリアではほぼ唯一の二郎系
何だか久しぶりにやって来た。口開け5分前に駐車場に車を停めてそのまま様子を伺ってると・・・ジャスト11:30に営業中札が表に掛かるなり、数台の車から出て来た男子達が一斉に店内へ。ほ~・・・流石に並びこそ無いけれど、こうして口開けと同時にカウンターが埋まるラーメン屋ってのは、この辺りじゃそうあるもんじゃない。しかも備後エリアじゃまだまだ知名度が低い触発二郎のお店である。ジロリアンとしては妙に嬉しいのだ。この街にも同胞が居て、このお店を頼りにしてるって事が。
【ラーメン(特大、全増し増し)】900円
ほぼ毎度これしか喰わないので、レビューを重ねても一向に変わり映え無し。読んで下さる方々には申し訳ない。お店の名誉の為に言うならば、つけ麺も中々旨い。広島県じゃ唯一の、本物二郎流のつけ麺(野菜増しコールできるつけ麺の意)である。さて一方、私は相変わらずの一杯、ラーメン特大に全増し増しコール(当然ながら無料)。このお店の最大盛りで、野菜、ニンニク、背脂がデフォの3倍に増量される。なので、野菜≒モヤシは200g×3袋=600g程となる。これは本物二郎並と言って良い爆量。嫌と言うほどモヤシが喰える。
特大で茹で前400gとなるどかいち専用麺は、相変わらずのジャストなゴワ食感。私は何時もデフォ茹でで十分剛麺さが楽しめるんだけど、このお店では麺茹でを5段階(はりがね~やわめ)で選択可能。これも触発二郎としては相当レアなのだが、いやちょっと待てよ!!この剛麺のはりがね茹でって、果たして喰えるシロモノなの!?と思って早や数年、一回くらい挑戦してみるかな・・・豚汁は豚骨ベースとは言え、アッサリした薄めの仕上がり。カエシも触発二郎としては控えめで、最近つとに線が細めの仕上がり傾向じゃなかろうか。なので、ニンニク増しはお薦めしたい。それでも薄さが気になるなら、机上に供えられたカエシを廻せば良い。
【まとめ】
一応、極太麺が苦手な同伴者やお子さんのために細麺も選べる。だけどもお一人様はほぼ例外なく極太麺を選択してる。そりゃそうだろう、それが目的でリピってる人達な訳で。と言う事で、この店は触発二郎一本。他の事には脇目もふらぬ感じが潔い。その一点に集中したからこそ、唯一生き残った備後エリア二郎系。そんなお店に「二郎らしきもの」好きが集うのは当然なんである。妙な欲気に惑わされる事なく、一本気に続けて欲しいものだ。
備後エリア、つまり広島県東部では実質的に唯一の触発二郎。出自は東に隣接する備中エリア(岡山県倉敷市)である。県境なんか無視して、広島県側まで単身赴任してくれたのには福山ジロリアン大いに喜ぶべき。もうかなりのリピート数になるのだが、ここのラーメン、まあ見事に味がブレない。工場で作って搬入してるの?って茶化したくなるほどに振れない。それはとても立派な事ではあるのだが、マニアックな視点では逆に面白みが薄いと言うパラドクス。さあ、今日も裏切られる心配も無く、同時にドキワクもせぬ何時もの味を頂きに参上。土曜の正午で外待ちゼロ、店内待ち数人と言うのは、相変わらずちょっと寂しい・・・
【ラーメン(特大、全増し増し)】900円
ここ一番て事なら、最大盛りのコイツしかないだろう。麺は極太チョイス、大盛の大盛に相当する特大(茹で前麺量400g)で、全てのトッピング(ニンニク、野菜、背脂)はデフォの3倍となる増し増し。如何にも喰えなさそうに聞こえるけれど、実はここまでやっても本物二郎の大ラーメン全マシマシに比べれば、二回りほどはこじんまり。感覚的には本物二郎小ラーメン相当である。とは、週に5杯二郎を喰っても飽きない、ヲタジロリアンの弁なので、もしかしたら鵜呑みにされぬ方が良いかも知れぬ。
盛姿は、画像でお判りの通り味も素っ気もない真性二郎盛り。ニンニク、背脂の増し増しは、追加で2倍分がトッピングされるのじゃなくて全量を豚汁に散らすタイプ。なので幾ら増し増しコールしたところで味素っ気なしには変わりなし。ま、要らぬ粉飾根性がないのは、見た目より味勝負の侍的清貧さの裏返しか。とにかくココの一杯は増せば増すほど性能がアップする典型的なタイプ。一気に味が厚みを増しつつ落ち着く感じなので、ニンニクと背脂のマシマシはやはりお約束かと。相変わらず二郎的にはクセの無い極太麺と、豚骨がカッチリ効いた豚汁のコンビネーションは、二郎的な大雑把感よりは調和を意識したシンクロ具合。なのでちょっと面白みに欠ける気もするけれど、やはりこれはこれで旨いと言うべきなんだろう。ホント棘の無いキャラなんである。
【まとめ】
相変わらずの磐石安定度。数多ある触発二郎の中でキラる個性はあるか?と言えばそれはなし。破綻はないから不満は皆無なのだが、もう一段弾けてくれたらなぁ。そのキーはどう考えたって豚だ。これで豚ド~ン!!な仕上げにしてくれたなら(200円は値上げ必定だろうが)、かなり目立つ存在になる。まぁ競合がいない現状で、敢えてそんな冒険はされぬのだろうなぁ・・・
前報に続いてマイ・デフォルト・メニュー外し。今回はつけ麺で。実はここのつけ麺、そこいらのつけ麺とは一味違う美点があって、このところそこがかなり気に入ってる次第。最近じゃラーメンとつけ麺を交互にオーダーってパタンである。
2016年11月3日
その美点とは・・・
【つけ麺(特あつ盛、ニンノク、野菜増し)】900円
豪快な別皿野菜盛り。今夜は麺量は特盛(茹で前400g)に野菜は増しコール(デフォの2倍、推定500g弱)で。実際、つけ麺で別皿野菜ガチ盛りってのは本物二郎じゃ当たり前なのだが、地方の触発二郎じゃかなり貴重な存在なんである。それにしてもどうしてそんなにモヤシが好きなん?と問われれば、もちろん麺の方が喰いたいに決まってる。だけども、この店の最大盛り=茹で前麺量400g=茹で上がり麺量約750gじゃ、どうしても腹一杯にならぬのだ。なので先ずはモヤシをガンガン喰って胃を半分埋めておいて、そこに麺を納めてピッタリ満腹に。さて肝心の麺だが、今夜は珍しく熱盛りにしてみた。やはり麺の風味がシッカリ鼻に届くので、思わず何も付けずにそのまま手繰ることしばし。あ~小麦の恵みの大いなる悦びよ。一方、食感と言うか喉越し感は、どうしても冷水〆の冷や盛りに比べるとだらしないのは仕方ないところ。加えて心持ち甘めのここのつけ汁も、熱盛りにすると余計に強調される印象だ。と言うことで、やはり私は冷や盛りを推したい。それにしても、何時もながらバラツキの極めて少ない、標準化された味わいは安定感抜群である。飛び抜けた個性や驚きはないのだけれど、この一種安心感は、常食触発二郎としては美点でこそあれネガティブ要素じゃ決してない。
2016年3月21日
郷里の福山市では数少ない二郎系の1店。だから仕方なくと言うのではなくて、旨いと思うからこそ通い続けてる次第。最近は、飽きるどころか益々舌に馴染んできて、ほぼ定番食と化してるのだが、気が付けば3年前の初訪からこの方、デフォのラーメンしか喰った記憶がない。確かにここにアップしたレビューだけ見ても全部デフォのラーメンばかりじゃないの。しかしこれだけ再訪レビューを重ねるのなら、ちょっとは別メニューも書かなきゃなぁ。で、普段はまず選び得ないボタンをポチしてみた。
【辛味ラーメン(大、全増々】800円
豚汁真っ赤っか~である。今回は大オーダーなので、茹で前麺量は麺量300gと極真っ当。その代り、無料トッピングはニンニク、やさい、あぶらと、全マシマシコールしたのでデフォの3倍量となる。これだけの山になれば流石に威勢が良いもんだ。喰い気満々頂きます!!ズルモゴ・・・ズルモゴ・・・ぐふっ!!なるほどラー油の刺激が刺激的。何時もの極太麺がより一層迫力を増してるのは誰でも分かる。のだが、やはりラー油系ラーメンは今一好みセンターじゃないのであった。いや、決して激辛が苦手な訳じゃない。CoCo壱喰う時は何時も10辛なんだし。要は辛さのせいじゃないのであって、期待している麺の香りや豚出汁の風味までもが、ラー油のせいで隠蔽されて死んでしまうからなんである。お好み焼きのマヨネーズ掛けを避けるのと同じ理屈だ。もちろん好みは千差万別なのであって、単に私にはデフォが一番ってことだ。ま、それは置いといても、何時喰ってもブレなくきっちり仕上がったここのラーメンには、相変わらず感心しきりなのだ。
2015年8月10日
【ラーメン(大、ニンニク、野菜、背油増し)】800円
最近、特大は敬遠気味。茹で前麺量300gの大で程々十分。これに野菜増し(デフォの2倍で300g程)が過不足無しのジャスト量なんだろう。今夜の丼は何か様子が違うなぁと何気に大将に尋ねたら、豚バラチャーシュー巻くのを止めたって。あれま、ホントだ。いつものフワトロ一歩手前のセミソフト感と違って、今夜の平板豚バラはちょっと歯応えもあって非常に結構、マイ好みであった。程よいボキ食感で飽きの来ぬ何時もの極太麺と言い、ブレの少ないシッカリ煮出しの濃厚マイルド豚汁と言い、安心して喰えるところが美点。「日曜夜は客足が伸びなくて・・・」との理由で止められた日曜・休日の夜営業。まぁ体力温存しといて、忙しい日中にハッスルして下されば良いのだが、やはりちょっと寂しい気分なのも事実。とにかく無理せず息長くお店を続けて欲しい。二郎系として、真面目に良く出来てると思うから。
2015年3月14日
レビューとしては3回目だけれど、実食としては、ひい・ふう・みい・・・果たしてこれまで何度喰ったか。決してヘビー級触発二郎じゃなくて精々バンタム級くらいなのだけれど、まだ本家二郎を知らぬ初食時から全二郎を経験した後の今回まで、二郎系母集団内での相対印象が殆ど変わらないのは立派である。
【ラーメン(大、麺ヤワ、全マシマシ)】800円
いつもは特大なのだが、今日はちょっと控えめに大ボタンを押してみた。麺量は茹で前300gだからかわいいものだ。全マシマシコールをかけると、野菜は600gほどだろうか。結構、壮大に盛って下さる。さて今回のポイントは、試しに麺茹でヤワコール。果たしてこの太麺は(と言っても、二郎系の中では細めの麺径だが・・・)、それでもベチャ麺には成り切れない。ちょっとズルズル感がアップしたくらい。それほど麺が膨潤した感じでもなくて、これはこれで悪くないなと思う。一方、相変わらずここの美点は丁寧な豚汁。カエシと豚骨出汁の比率が関東二郎系とはだいぶ異なっていて、しっかり煮出した豚骨出汁にちょい控えめのカエシなので、グッと角が取れててマイルド。相変わらずニンニクと背脂でブーストかけると中々旨いスープである。こと豚汁の仕上がりに関しては、下手な関東二郎系より明確に上手。何より、何時啜ってみても安定してるところが買いだ。
2014年5月17日
我が郷里では数少ない、触発二郎の一軒。ほぼ一年ぶりにふらり再訪して、わ~おったまげた!!ちょっと感激の細腕二郎繁盛記。
【ラーメン特大(全増し増し)】880円
厨房を独り守るのは、極太多量麺の湯切りなどは想像だにできぬ、何ともスレンダーなおねえちゃん。何時もの店長殿が急用とかで、テンポラリーな状況なのかも知れんが、それにしても眼前にあるのは、極めてレアな光景である事には疑いの余地なし。ラーメン特大全増し増しをオーダーする私に、クールなトーンで「食べ切りでお願いしますね・・・」と来た。きゃ~ステキ♡もっといぢめてアデランス~!!
くノ一二郎初体験。だからしてお味の方も、何時にも増して旨かったり!?←セクハラ・ジロリアンかよ!!┐(-。ー;)┌まぁ細かい事は前報をご参照頂くことにして、今回はこの二郎子ちゃんの茹でた一杯に感動して、そこいら辺をサラリと書いてオシマイ。岡山発の触発二郎、結構イイ線行ってるのだ。
2013年6月29日
「こんなのラーじゃない」・・・確か一年前はそう思ってた。でも、怖いもの見たさ一心で、一度ぐらい食べとかなきゃな、そう思ったのだろう。それで総本山ミタジに行って・・・自分の中で、何かがおかしくなっちまった。あの、豚、麺、汁の紡ぎだす、何とも言えない妖怪的ぶっ飛ばし感。何より、自分を含め、二郎に集うラービト達の、あの脇目も振らずに丼と対峙する精神観。もはやカルトの臭いがする。だからハマった。
そうなると、元来のヲタ癖ミニミニはもういけない。ほぼ東京でしか食せない二郎ラーにも関わらず、それでも他所で食べたくなるから、探すのだ。今の所、関西を過ぎると、二郎インスパイアの西進推力は格段に落ちる。殆ど見かけないのだ。岡山県、広島県には僅かにパラパラと。現住する山口県には皆無だ。情けない。悲しい。今回の一杯は、そんな貴重な広島県福山市に生息する、二郎インスパイア。
【ラーメン特大(カタ、ヤサイマシ、ニンニク、アブラ)】\850
麺量400gでこのお店の最大量。二郎で言えば、小ラーメンと大ラーメンの丁度中間程である。丼が大きいので錯覚するけれど、ヤサイマシの盛りは、これで結構勇ましい。少なくとも、見た目はバッチリ二郎している。もやし、キャベツの茹で加減はシャキシャキが程よく残ってて文句ナシ。醤油系のタレが僅かに掛かっててはいるが、やはりどうにも薄味。結局、作法通りの天地返しで、スープに潜らせる羽目になる。まあ、ジロリアンには、ワクワクするお約束作法なのだが。
実は残念にも、メニューに豚ラーメンが無い。二郎=豚ラーメンな私としては寂しい限り。デフォで乗せられる二枚の巻き巻き豚は、標準ラーからすれば厚めなのだが、やはり二郎系と言うには力不足。大将に訊いてみれば、やはりコスト面で厳しいのだそう。何となればココのスープ、豚骨スープだから。正調二郎の決まり手である、豚肉で出汁を取った後の、出涸らし豚再利用ができないのだ。豚を全て別立てで準備してちゃあ、とてもじゃないが、やってられまい。
麺は例のモゴモゴ感と言うより、ツルツル感が立つ食感で二郎麺とは別世界。インスパイア系として見ても、センターからはちょっと外れている。濃厚魚介豚骨系Wスープつけ麺。そんな印象が強い極太麺である。勿論、二郎と似てないからペケって事じゃない。400gのカタ麺は、きっちりモゴモゴワシワシと格闘できて楽しい。ここいら辺り、二郎そのままコピーじゃ芸がなかろうって、作り手の意思が見え隠れ。その印象は、スープを啜れば更に決定的となる。
スープはちょっと秀逸の豚骨醤油。背アブラの浮き様も二郎とは大きく違ってて、地元の逸品、尾道ラーのソレを彷彿とさせる品の良さ。豚骨ベースで取られた出汁も、少し控えめな醤油ダレと相まって、とにかくマイルドで飲みやすい。ニンニクも二郎の様にベチャッって麺脇に盛られるのではなく、綺麗にスープに分散される。この辺り、ホンモノ二郎に慣れ親しんだ御仁には、何ともパンチに欠ける味わいに映るだろう。
【まとめ】
地元広島ラーのフォーマットである豚骨醤油スープのせいで、二郎特有の妖怪さが相当薄まった安穏感は、やはり西日本の味。ディティールを個別に観察すると、どれも二郎じゃないのだけれど、ズズった印象は明らかに二郎インスパイア。この感覚は非常に面白い。大将の、「二郎の真似してても勝てないから、独自の変化させないと」と言われた言葉が、味に体現してると思った。結構本気の、紛う事無き二郎インスパイア。広島に生息する事に意味がある。
二郎系ラーメンを追っかけ回した2015年
確か昨年は、このコメント欄で2015年こそトンカツ行脚、と宣言したハズ。なのに振り返ってみれば、二郎系の喰い歩きばっかり。結局、この一年で新規店を60軒ほど回りました。一年52週だから週に1軒以上回った計算です。それでも体重が微動だにしなかったのは、自論「二郎系こそバランス栄養食」を裏付ける証左でしょう。で、こうなれば必然として、2015年の当たり二郎系ベスト10とするしかありません(笑)
2016年1月14日 ミニミニ大作戦