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2017/10 訪問
禁断のトンカツ行脚 第四十三回 －凄過ぎてカツカレーじゃなくなるジレンマ－
今や全国トンカツ店トップの座を争う?とんかつ 檍のスピンオフ･カレー店。私史上最強のトンカツ、浅草橋丸山吉平の師匠のお店である。私の認識が正しければ、檍系トンカツによる超絶カツカレーを始めて提供したのは、弟子の丸山吉平。その後、師匠側に逆導出された経緯だったと記憶する。数年前、初めて丸山吉平のカツカレーを喰った時の軽い衝撃感は、今でも忘れようとしても思い出せぬ素晴らしさだった･･･
【特上ロースカツカレー】2300円
この値付け、私は安かろうと思う。この特上ロースカツだけとして適正価格。つまり、カレーライスはほぼサービスに思える。ちょっと残念?なのは、ライスもカレールゥも影が薄くならざるを得ぬ、この分厚いロースカツが、カレーライスと別皿になって供される点。流石にこれだけの揚げを、カレールゥで汚したくないという思い?からか、あるいは物理的にカレー皿に盛れぬが故か。ま、やりたきゃカレー皿に自分で載せりゃ済む事なんだが。それを許さないのが檍系トンカツの真骨頂だから困った。結局、ほぼトンカツだけを先に喰ってしまって、それからカレーライスを〆喰いする事に。ほらな、自分の食癖ってのはそう簡単に変えれんのだよ･･･
それほどこのトンカツは味わい深い。丸山吉平の火入れの方が一際ビビッドだが、師匠の揚げも十分に生モノ。切り分けて皿に載せた後、余熱でジワリジワリと火入れが進むに連れて、食感とか風味とかの豚肉そのものが持つ微妙な味わいが、刻一刻とグラデーションを呈して変化して行く。それに感じ入るには、私にとってトンカツソースも、ましてやカレールゥも邪魔者なんである。一方のカレーライス、ベースレシピは丸山吉平のそれと基本は共通と思しき味わいで、豚肉から採ったベーススープに労が注がれた出汁リッチ系。スパイスはさほど複雑には感じぬシンプルさで、程良い甘みと相まって、実にシンプルで穏やかな風味、あくまで主役はトンカツなんである。ガツガツ喰らうB級カツカレーとは単純に比較すべき性質じゃない。それは踏まえた上で、コイツは国内一二を争う頂上カツカレーである。
【まとめ】
この特上ロースカツ、ハッキリ申し上げてカツカレーの連れ合いではない。それそのもので、そこいらのトンカツ専門店のトンカツなど蹴散らしてしまう仕上がり。余りにもトンカツのレベルが高過ぎて、もはやカツカレーじゃない。実に皮肉な話ではある。もしも純粋にカツカレーを楽しまれたいのならば、最も廉価なロースカツカレーで十分だろう。それにコイツなら、カレー皿にトンカツが相盛りされるので、諦めも付こうと言うものだ。それにしても、物凄いカツカレーである･･･
特上ロースカツカレー
特上ロースカツ
カツカレーになり得ぬ極厚ロース
超絶生きものトンカツ
当然ながらポークカレー
明治軒風にゴチャ混ぜで
カレーライスとしても一級品
〆にソースキャベツ
メニューはこれだけ
右隣があの超絶店とんかつ檍
2017/11/19 更新
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カツカレーと言うにはトンカツのレベルが高過ぎる。
2017/11/19 更新