2回
2016/10 訪問
ネタモノ一筋30余年、不思議魅力の二郎系サンドイッチ
銀座の裏通りの爆大サンドイッチ。もうその成り立ちだけで掴みは十分だが、これがどうして昨日今日の受け狙いなお店じゃないのである。爆大サンドイッチ一筋の筋金入りのデカ盛り老舗。普段は極太麺一筋のジロリアンな私は、果たして同じ小麦とは言え、二郎なパンをちゃんと成敗できるだろうかしらん。
2016年10月19日
平日7:55店着。店前には、未だに多量の食パンを搬入中のヴァンが停まってる。が、8:00きっかりにはきっちり口開けで、3人目で入店。先客お二方は大人しくモーニングをオーダーされたようだが、私はただでは済ましちゃアカン。「サンドイッチできますか?」と一応聞いてから、直感でツナサンドをオーダー。本日の爆大サンド初オーダーの栄冠に与った次第。
【ツナサンド】500円
オーダーして2分足らずで着皿。食パンはもちろんトーストされてないがほんわか暖かい。恐らく未明に焼き上げられた余熱と思われ、思わぬところで早起き三文の徳。ここで爆大サンドにかじり付きたいならば、意外と口開けがお薦めかも知れん。ま、朝の8時から喰える気力のある御仁限定ではあるが。使われる食パンは1斤。いや厳密には、両サイドがカットされるので0.8斤と言うところ。だが、今朝はご気分次第のポテサラ乗せの耳が1枚付いてきたから、結果として0.9斤。まあ常識ではあり得ぬアルトラ量である。0.4斤分の食パンを2つに断ち切って(注:スライスじゃない、ぶったぎる。おおよそサンドイッチとしての諸法は無視!!)、そこに優にツナ缶1缶分のツナが殆ど解されずにマヨ和えされて強引に挟まれる。そいつが2個!!おまけにオマケのポテサラ食パン。潔いことこの上なしのこの無謀さ。私的にはこれぞ一目惚れの妖力に満ち満ちたお姿。決してこりゃ旨い!!と唸るサンドイッチじゃない。ゴメンけど。でも、そんな事は当の店主殿も重々ご承知のはず。こいつの魅力は正に食の格闘技、ドパミンどば~な所であって、それはラーメン二郎に相通じるエンタメ性である。遠慮せず腹一杯喰える幸せ。得られる満腹感は、例えが余りに偏ってるけれど、ほぼ小二郎全マシを喰ったそれである。よーいドンでスタート、先ずはツナサンド1個を片付けて、味変でオマケのポテサラ耳食、最後に残りのツナサンド(残りと言うには余りにデカいが・・・)を喰い切ったら、時計は20分進んでいた。こりゃ二郎喰うより時間が掛かるなぁ・・・
【ブレンドコーヒー】500円
とにかくカップがバカでかいので、注がれる珈琲も優に標準の2倍はある。淹れ具合はちょっと苦味が立つアメリカンプラスアルファの濃さ。しかし何でこんなに多いのか?は、サンドイッチを喰い始めたら直ぐに分かった。そもそも食パンは水分が少なめ。そいつを1斤に、プラス膨大な具材を往なそうとすれば、どうしてもそれなりの水分が必要なのであって、なるほどこの量は必然である。
【まとめ】
ま、誰が見てもネタモノなサンドイッチ。そもそも食パン1斤にかぶり付くってのは余りに非日常的行動である。にも拘らず、ネタモノだけじゃない魅力がある、何とも不思議なサンドイッチである。なるほど30余年続いて来たのには、ちゃんと理由があるのだと思った次第。何よりこいつを、ワンコインで提供されるのは素晴らしい。きっと、いや絶対また来るんだろうなぁ・・・と店を出た直後に呟く朝8:30。あ~朝一から腹一杯。
ツナサンド+オマケ付き
多分ツナ缶丸ごと2缶入り
鷲掴みなデカさ
これサンドイッチ違うやろ
オマケのポテサラ食耳パン
ムギュッと2つ折りにして喰う
まだデカいのが半分残ってるし
ブレンドコーヒー
銀座のネタモノ名店
2016/10/26 更新
また来てしまった。で、何時も食べ終わる頃は、もう食パンは見たくもない心持ち。が、また行きたくなるってのは、実に二郎とクリソツな衝動なんである。もっとも二郎に関してはもはや日常食と化してるので、駆け出しジロリアンの頃の様な緊張感はもはや、無い。だからして、ここの国内最強サンドイッチ(たぶん)は、ちょっとしたチャレンジャー気分が味わえる、今マイ・ホットな一品なんである。しかし、パン1斤のサンドイッチとは大それた事を・・・
【サンドイッチセット(ハムポテト)】1200円
今日はランチタイムなので、単品オーダーじゃなくてセット扱いとなる。お代の1200円也を分解するなら、サンド500円、コーヒー500円、コーンスープ100円、サラダ100円で占めて1200円、的なコスト構成だろう。残念なのは、セットのコーヒーが単品オーダーに比べてうんとボリュームダウンすること。いや、何もコスパに拘ってる訳じゃなくて、水気の少ない食パンって食材を1斤も喉越しさせるには、流し込むメディアが必要なだけである。仕方ないからコーンスープでフォローすることに。でも、コーンスープじゃあんまり爽快じゃないのだ。
今回の具材はハムポテト。相変わらず強引に分断された食パン塊に、これでもかと強引にポテサラとハム束が押し込められている。この強烈なヴィジュアルは、世間に喰い物や数多しと言えども、恐らくこのお店の専売特許。常人なら初見でほぼ笑うに違いなし。保証する。で最近気づいたのだが、ほぼ全てのお客は、半斤分喰ったら残りはパックにいれて持ち帰ってるじゃないの。お店の方に「チャレンジメニューを全部綺麗に食べて頂いてありがとうございます」って言われる意味がようやく実感できた次第。確かに、ヘタレ大喰いの私にとっては、プチチャレンジではある。少なくとも二郎のブタ入りヤサイマシマシを完食すうよりは根性がいるもの。それは質量と言うよりバサる食パンの喉越しに依るのだが。オイオイ、何てレビューなんだ!?
【まとめ】
ザギンでこのコスパは唯一無二の敵なし存在。味は?ぶっちゃけ至極普通という事で。てか、部材の出来栄え云々を脳細胞が感じ取る以前の話として、そのパン・パン・パンな塊感に挑みかかって高みを目指す。それは何だか山登りな、あるいはマラソンな魅力なんである。確かにちょっとしたチャレンジメニュー。しかも銀座で。そんな不思議さが魅力の名店。