3回
2018/03 訪問
最廉価メニューを初めて試すの巻
閉店15分前に店着したら待ち2人目で接続。今や頂上トンカツ店の一軒として認知されたお店だけれど、これなら拍子抜けするほど普通。流石に開業して数年も経てば落ち着くのだなと。で、券売機の前に立ってボタンを眺めてて笑った。「最高の接客おかわり無制限」なるメニューは0円、まあ、大将流のアイロニーである。更に笑ったのが「店長に呼ばれる前に座る権利」が1億円だって。こりゃ更に極め付きの大将の皮肉なんである。どっかの大金持ちがマジで1億円払わないかなぁ。でも1万円札を1万枚券売機に挿入しなきゃならん訳で、ウィ~ンと3秒で引き込まれるとしても、そんで休みなしに挿入したとしても、実に8時間30分を要する訳で、とうに営業時間は過ぎてるのである。じゃあってんで、100万円の札束を100個ドンッとカウンターに置いたとしても、「ちゃんと食券を買って下さいよ」と大将に言われるのがオチなんであって・・・そんなこんな考えてるうちに(←バカ)丸山吉平の最廉価メニューがカウンターに置かれた。
【ロース+単品ご飯】1400+200=1600円
券売機の表示から察するに、ローストンカツのグレードはロース→ロース200(たぶん200g)→ロース250(恐らく250g)、ロース300(察するに300g)となっている。この等差数列に従うならば、最廉価のロースは150gって事になるんだが、目の前のソレの量感は150gにしては妙に割腹が良い。何でこんな所に拘ってるかと言うと、豚も生きもの、当然ながら肉にも個性がある。実際、掃除を済ませたロース塊一本と言っても、当然旨い部分と味落ちする部分が連続的に繋がってる訳で、ソイツは包丁を入れて行かないと分からない。オーダー順に依って悪い部分が巡ってきたらそりゃご不幸。なので、次のカットは少し味落ちするだろうな、と大勝が判断したならば、気持ち厚めにカットしたりもする。それがせめてもの良心ってもんだ。と言う訳で、肉の重量は良い意味でブレてる事もある。だから肉重量は必ずしも精緻に揃えられてる訳でもない。と言う裏話。
閑話休題。
ともかく1400円の最廉価メニューってのも、丸山吉平トンカツに馴染みがない方には「高いじゃないの!?」となるんだろうが、まあ喰って見て下さいな。それでもコスパは十分に旨いから。ベースの肉キャラは紛う事無く林SPF豚だし、適切な熟成とブレない揚げもハイエンドメニューと変わらず手抜き無し。要は脂の載りや刺し様などで決まって来る、付加的な味のリッチさが違うだけで、そりゃ値段が違うんだから当然なんである。逆に程々の脂身でサクリと喰える身軽さがあって、もしかしたらデフォルトはこれで良いんじゃないかしら、そんな気もしたり。要は気軽なんである。
【まとめ】
このメニューなら、別注の白飯を頼んで、岩塩やチョビットソースを垂らして白飯のオカズとして丸山トンカツをかじっても罪悪感が少ない。ホント気軽である。トンカツ定食って気分でガツガツ喰えるのも、たまには良いもんだ。最廉価メニューであっても、やはり丸山吉平旨し。
2018/04/01 更新
2017/10 訪問
どうしたって世のトンカツと一線を画す豚屋
店主殿の撮り食べ嫌いを慮って本日は撮影一切無し。喰いに集中する。添付の画像は過去撮影分なのでご了承を。
【吉平リブ】3400円
実に久しぶり。すでに我が国を代表するトンカツ屋の1軒に認知されて久しいが、相変わらずそのクォーリティは超絶。ソースはおろか、調味用の岩塩さえもレフューズせざるを得ぬ私。豚肉&ラードの風味だけで喰いたくなるトンカツは、世にトンカツ屋だらけとあっても、そうそうあるもんじゃない。左端の一切れから、右端の一切れに向かって、休みなくただトンカツだけを喰らうのだが、それでも進む火の入り。ミディアムレアの林SPF豚の、センター部分の僅かに透明感を伴う桜色が、余熱で火入れが進むにつれジワジワと白地へ変身して行く。それに伴い大胆に変貌して行くテクスチャと風味。肉からトンカツへ。注意深く味わえば、それこそ二切れ毎に、そんな変化を感じられる。こんな喰い方を強いる、いや強いられたくなるトンカツって、悪いが他に無い。だからしてこのお代は、適正であるどころか、実は安いと言うべきなのだ。
【まとめ】
丸山トンカツは生モノだ。刺身なんかより遥かにずっと生きモノだ。もう豚が活きている。屠畜され、熟成され、掃除され、パン粉と玉子まみれにされ、挙句にラードでジャアと揚げられたとしても、それでも相変わらず活きている。こんな豚肉、喰ってみたいと思いませんか?
2017/12/11 更新
2014/03 訪問
禁断のトンカツ行脚 第九回 −トンカツ好きよ、浅草橋へ走れ!!−【再々々々々々々々訪】
昨夜はトンカツオフ。大門の名店でトンカツ三昧したはずなのに、何故か満たされぬ豚欲。肉欲開放状態のまま〆られてない感覚。こりゃ豚欲駆け込み寺にダッシュするしかあるまい。仕事なんてサボってやらぁ!!
2014年3月11日
開業から一年半を経て、落ち着きを見せるかと思いきや、益々地味に爆走する丸山吉平。とうとう念願のバラカツ(正確にはリブロースカツ)がラインナップ!!
【熟成リブロース定食】2800円
これを高いと思うなかれ。380gもあるのだから。今回の豚は熟成リブロース。ロースブロックのサイド、バラへと続く部分。なのでその脂の刺し具合は、一見バラと見紛うほど。こいつをいつものレア揚げで喰らう。グムッと箸で拡げれば、ミチチッと刺し脂の部分で破断して行く豚。僅かな筋感を伴う豚を、つまり熟成されてるとは言え、無用には柔らかくは無いこいつを噛みしめる。これだけ脂が刺してるって言うのに、380gの量を殆ど感じない、素直で嫌みの全くない豚脂。これが林SPFの真骨頂か。
やはり、何を喰っても、何度喰っても感じざるを得ない、唯一無二のビビッドさ。やはりここのトンカツは活きている。冷えたなまくらトンカツ、つまり活きていたトンカツになるまでの、限られた僅か数分間で一気に喰い切る刹那さが素敵だ。一切何も付けずとも無心喰いできてしまうトンカツは、トンカツ好きの皆さんにはお叱りを受けるだろうが、私にはやはりここのトンカツだけだ。他のトンカツと明らかに離れた所に、独りポツネンと立つぴょんカツは何時も飛び切り恰好良い。
2013年12月13日
独り営業体制になって数ヶ月。結局大将、弟子を採る事無く、バイトを雇う事も無く、昼営業メインで奮闘中。子育て優先で、奥さんが再びお店に立たれることも、当分ないだろうし、どうやら大将、細々昼営業メインで、行けるトコまでやってみようって腹を括られたご様子。まんず、収入と言うよりも、ご本人の体力がネックになるんだろうけど。そりゃ独りはシンドイでしょうよ・・・
【ぼーヒレかつ定食】2000円
今日は揚げに入る前に「大将がベストと思う揚げで」と一言注文。それで出てきたのがコレ。もはや豚のたたき揚げと言ってはばかり無しの、ウルトラレア。正直、一見したらギョッとするほどだが、コレが大将の理想揚げって事なのだろう。とにかく、ヒレカツの見方を変えてくれたメニュー。焼きたての鶏ささ身が無用に旨いのと同じ。ヘンな匂い皆無の林SPF豚を、二、三週間ジックリ湿式熟成させて、ザクッと揚げる。活きのイイ豚肉って形容したくなる、唯一無二にして屈指の個性的ヒレカツ。
【大特ロースかつ定食】2000円
こちらもヒレカツほどでは無いが、かなりのレア度。レア豚をリスキーと感じる方や、肉はキッチリ火入れしなきゃって方には、絶対に受け入れられないレベル。じゃあ、お前はどうなの?と訊かれれば、もう少し火が通った方が、正直好み。とにかく今回は、お店で提供される平均的揚げじゃなくって、大将の良しとする揚げを食べる事が目的だったわけで、なるほど、賄いではこの揚げで食べられてるのねってのが良く分かった次第。全く色んな経験をさせてくれる、得がたいお店である。
2013年8月8日
さて今回は、揚げ師は同じでも、いつもと違う豚を揚げると味わいはどう変わるか!?と言うお話。ぴょんカツは、デフォで林SPF豚なる銘柄豚を用いるのは周知の事実だが、たまに異種銘柄豚のストックに出会うことがある。それが今回の素材、柔豚。「今日は柔豚が残ってるけど食べてみる?」との大将お誘いに、さっさと乗っかる事にして。今回は当たり外れは置いといて、ココは授業料の積もりで、「ハイ、柔豚でお願いね♡」
【柔豚上肩ロースカツ定食】1900円
柔豚なる銘柄豚の肩ロースを四週間熟成させたスペシャル豚。今回は、ドンと大判一枚じゃなくて、中サイズカットの二枚乗りである。コレで概ね200gと言うところか。衣は何時ものぴょんカツ流儀で、絶妙にピキピキ尖がったセミ・ドライな極上モノ。だけども一口食べれば、ソコにある味わいは、林SPF豚とは相当に異なると言う、オドロキの展開である。
四週間熟成の効果だろう、肉質は非常に柔らかい。もしかしたら、若干バンバンしてるかしら。その繊維感に乏しい噛み切れ具合は、トンカツに柔らかさを求める向きには、かなり優れた肩ロースなのだろうが、私にはちょっとお節介が過ぎるかも。しかし更に印象的なのは、食感よりも味である。脂がトロ~ン、コッテリ。量じゃなくて脂の質がである。まるでトンカツから染み出して舌に絡み付くようなネットリ感は、林SPF豚のサラリとしたクリアな脂質と大きく異なる。だからして勿論、肉の味も、どちらかと言えば濃くてマッタリ。
恐らく、この柔豚トンカツにハマる人は、林SPF豚では物足りないだろう。例えるなら、水生インクのボールポイントペンを使った、カチリとシャープな描画が林SPF豚だとすれば、まるでマジックペンで描いたラフ画の様な柔豚。ちょっと粗暴気味なキャラである。コレは全く好みの問題であって、優劣を決めるモノでも無いのだが、私的には、ぴょんカツの素材としては、やはり林SPF豚を断然推したい。結局、この豚ありきのぴょんカツなのだろう。
豚が違うだけで、ココまで味わい変わるか!?それが今回のワクワク&オドロキ。丸山はきっと、林SPF豚のキャラを活かし切る揚げなのだ。素材に惚れ込んで初めて、素材を活かす調理ができるのだろうなと再認識した次第。林SPF豚のキャラにピタリと合った、シャープにして力強い揚げを旨とするぴょんカツ。豚と揚げが完全に協奏している。やはりコレ以上のトンカツは無いんじゃないのかなぁ・・・
2013年7月1日
今夜は丸山でトンカツオフ。マイレビュさんとの三人パーティー。とにかく今夜もムチャってしまった。これだけトンカツを一度に喰ったのは初めてじゃなかろうか。何せ三人でシェアしたものの、一滴も飲まない私、トンカツだけで推定700gは喰った。カロコン目的で算出した、本オフでの総摂取カロリーは、実に3666kcal!!死ぬぞお前(- -;)
【三種トンカツ食べ比べ】
三週間熟成肩ロース
一番のオキニメニュー。熟成に伴いインフレした豚味、ドバッと軟化したホロホロ肉質。それでも、刺し入り脂の間でグネグネとのたうつ繊維感は、噛むたびに、柔らかくもキレの良い歯応えを返して来る。肉を噛み喰うシアワセ。更に激しい旨みに舌も狂喜する。
ロース
熟成肩ロースがホロホロ濃厚味わいだっただけに、ミチッと詰まった赤身のシルキーさと、林SPF豚のスッキリ脂が、実にフレッシュささえ感じさせる、かなり別世界の旨さ。相変わらずビシッと肉に喰い付いた、香ばしさ極まるビンビン衣も唯一無二。
ヒレ
正直、コレほどヒレが旨いと思った事が無かった。何!?この瑞々しさは。ミディアムレアの赤みが消え逝く僅かな間にこそ味わえる、林SPF豚ヒレの本領。ぴょん吉さんが、このヒレの味わいをして、トンカツ屋になろうとしたって言うのも、少し分かった気がする。
【ロースカツカレー】
まだ喰うか、お前!?いや、〆のつもりでカツカレーを食べようと。「ご飯が足らないから、賄いのナポ盛っとくし」とぴょん吉さん。その結果、〆のはずの一皿は、もはや凄まじい姿に。こりゃまるでトルコライスカレーじゃないの。それでも、これだけ喰ってても、口に運べば、「う~ん、旨い!!」と口走ってしまう私は、完全に蛙教祖様に洗脳されてしまった様である。
コレで結局3666kcal。666は悪魔の数字。ココのトンカツは、メタボへと誘う悪魔のお味。以上、ご馳走様!!
2013年4月18日
【ロースカツ定食】900円
ぴょん吉さん、最近は豚熟成に凝っておられる。ちょっとナイショっぽいのだが、どうやら二週間程、カット前のブロックのまま冷蔵庫で放置プレーの様子。当然ながら豚肉の自己消化が進むので、筋繊維が分解されて柔らかさアップ。筋繊維蛋白アクチンとミオシンが分解されれば、当然アミノ酸が生成されるので、上手くすれば肉の旨みもアップ。そもそも昔から言うではないか。「肉は色が変わってくる頃が旨いのだ!!」
さて、今回のロースカツ定食は、提供価格\900と、このお店で最も廉価なトンカツメニュー。早速揚げたてを何も付けずにザクリと噛めば、なるほどコレまでのロースカツより、明確に柔らかい。こりゃあ肉が化けたな・・・正に熟成効果である。一方、旨みの方は余り変わった気はしない。ここら辺り、味が変わる程には熟成が進行していない。ともかく、一段と噛み心地が向上したロースカツは、手放しで喜べるカスタマイズ・トンカツ。
こう言う具合だから、ぴょんカツってのは何時も食べてて楽しい。精々一月か二月に一度しか行けないけれど、その度にトンカツの味わいが変化している。あるいは進化と言うべきか。何時も変らぬ味ってのにも、安心感と職人気質を感じるが、その対極にある、ぴょんカツみたいに常に変動している実験的皿も、これまた捨て難い。「コッチの方がもっとイイかな?」って言う、職人殿のその時々の指向に、自分の波長がピッタンコ合えば、そりゃあやっぱり虜になっちゃうのだ。
2013年2月27日
【肩ロースカツカレー豚角煮マシ】1900円
そもそも、カロリーコントロール中の私は、今日はヒレカツを喰いに来たのだ。ご飯小盛りで。なのにぴょん吉さんたら、「ミニミニさん、今日は肩ロースカツカレー食べてみて。豚角煮マシで」と来た。ちょっと待て~、何処のお店が客の喰うもの決めるんかぁ!?でも、仕方ない。ぴょん吉さんのオススメを反故にするなんぞ、男ミニミニの名折れである。幾らでも喰いまっせ~(^ ^;)
画像でその迫力が伝わるかどうか。とにかく、カレー皿から天井に向かって大きく盛り上がってしまったその山は、これを二郎インスパイアと呼ばずに何と呼ぶか!?である。先ずはメインの肩ロースカツ。1月からのレギュラーメニューだが、コイツはめちゃくちゃ旨い。もうぴょんカツ軍団の中では、最高位のお気に入りになってしまった。特にこの一枚は、肩ロース部位の中でも、最もロースよりの最上質な一枚。何時ものピキピキに尖って立ちまくりの衣に包まれる豚は、赤身に食い込む脂身と、のたうつ肉繊維が最高の歯応え&甘い味わい。ちょっと記述し難いぐらい溜まらん旨さである。
カレールウも、昨年秋の開店以降、徐々に進化中。今回のは、ベースに豚骨スープを加えられたとの事である。そのお陰で、ルウはかなり分厚くて、相当に円やかな味わいに変貌した。ちょっと驚くほどの変わり様。その代わりと言っては何だが、開業当初の、フレッシュ&シャープ&スパイシーな味わいは薄まった。恐らく殆どの方は、現状ルウの方が旨いと感じられるに違いない。しかし天邪鬼な私は、率直に言うと、開業当初のルウが好みではある。
トドメはオプショントッピングされた豚の角煮。1/3はベッタリと脂身の張り付いたバカデカイ肉塊、暴力級の煮豚である。ソイツが三個もルウに埋まる。そのお陰で、もう皿の淵からルウがこぼれんばかりの、凄まじい状態になってしまっている(^ ^;)余りにもウレシ過ぎるお姿。口に含めば五秒でとろけて無くなってしまいそうな、トロントロンな煮豚。肩ロースと合わせて、軽く350gはあるだろう、豚まみれな皿。食べ応えなんて生易しいもんじゃあ済まされない、骨の髄まで豚を堪能できる、これはやはり極上の豚皿であった。
とにかく、理屈でなくて旨いのだ。何度来ても新しい発見がある。胸の奥にジンと来る、得体の知れないこのモノは、料理の味わいが、単なる味だけでなくて、創り手の想いや食べ手との機微の上に成り立っていると言う事を、否応無く教唆してくれる。私にとってココは、喰う喜びを感じさせてくれる桃源郷なのだ。
2012年12月27日
【上ロースかつ定食】1200円
今日は仕入れたばかりの林SPF豚ホールロースを見せて頂いた。「この辺りが特上ロースで、ここらが上ロース、そんでココがロースとカツカレー用で・・・」大将の丁寧なご説明。豚一匹から二本取れるロース。その片身で重さ4.9kg。表示ラベルの加工日を見れば12月27日。バリバリの新鮮ロースである。あばらの跡も生々しいロースは、生で見てても旨そうだし(@。@)
今日は機会に恵まれて、大将と二時間くらいお話できた。色んな事を聞いたのだ。あんな事♡から、こんな事☠まで。でも、すんませんが、ココでは書けない事。だって、他の有名トンカツ屋さんが困るでしょ(^ ^;)そのお陰で、吉平とんかつの旨さの謎がまた少しわかちゃった。大将と話するのはホントに楽しくて飽きない。
そんな大将からのご依頼
ファサードに「アルバイト募集」と張り紙がしてあるのに気付かれた方がおられるだろうか。アルバイトってなってるけれど、大将、結構マジで弟子を探しておられる。そのうちに行列必至のお店だから、当然手を打っておかにゃあならん訳で、大将の計画は着々と進行するのだ。勿論、ホール係も皿洗もしなきゃならんし、閉店後の片付けもミッチリ。だけどそソレだけじゃない無い。「吉平とんかつ」のイロハを学べるチャンス。職人を目指しておられる志ある方、是非とも師匠にコンタクトされたし。私が申し上げるのは甚だ僭越なのだが、実に魅力あるお方だから。
2012年11月20日
【特ヒレかつ定食】1800円
これは大将が最も推す一皿。蒲田にある某トンカツ屋で食べたこの林SPF豚ヒレ肉の虜になった大将は、結局、その某トンカツ屋を師匠と仰ぎ、とうとうご自分でトンカツを揚げ始められる事になった訳だ。この特ヒレかつについては、画像をご覧下さればレベルの高さがお分かり頂けるだろう。完璧なミディアムレア。やはりロースにも増して、上品でアッサリした嫌味のない旨みには、もはや爽やかさを感じてしまう。溢れんほどの肉汁。何なのだ、この瑞々しいトンカツは。セットのキャベツも、豚汁も、白飯さえも口にするのがもどかしく、ひたすらヒレカツを岩塩で味わうミニミニ。これまで喰ってたヒレカツは一体何だったのだろう・・・。この定食、その価格は何と1800円。アンビリーバブルである。有名店なら夏目さん三枚コースでもおかしくない。心配して大将に伺えば、これでも一応儲けは取れるそうであるが、こりゃあちょっと安過ぎやしませんか!?この品質を維持できるなら、早々に行列店の仲間入りだろう。安くて旨い、じゃない。旨いのに安い、と言うべき。
【カツカレー】900円
特ヒレかつ定食を完食した直後の連食。なので、お腹は結構満腹なのだが、にも関わらず三口喰って笑った。コレも相当旨い。ちょいと酸味の効いたルーは、唐辛子でキンキン辛いと言うよりも、胡椒系のジンワリくるスパイシーさ。ある意味、ごく普通のお家カレー的な素朴さだ。このルー、ココの特徴だろう、硬めに炊き上げられた白飯と妙に相性が良い。更にロースカツの旨さは、そこいらのカツカレーのソレを遥かに凌駕している。特上ロースかつとは一変、薄め故にシッカリ火入れされたロースカツは、それ自体が定食のメインになるクオリティ。これが900円ってのはイカンでしょ大将。CoCo壱カツカレーなんて蹴散らしてしまう戦闘力である。
2012年11月19日
【特上ロースかつ定食】1500円
何と言っても拘りは豚肉の出自である。千葉県、株式会社林商店のSPF(Specific Pathogen Free、特定病原菌フリー)豚。分かりやすく言えば、帝王切開で無菌分娩させた後に、衛生飼育手順に則って育てられた健康豚。極論すれば、レアな火入れでも豚特有の感染症リスクが無い。大将曰く、この林SPF豚の味に出逢う事無くして、トンカツ屋丸山吉平の実現は無かった。大将がそれ程に入れ込んだ分厚くスライスされた豚ロースは、選び抜かれた中屋のパン粉をビッチリと身に纏った後、ミヨシラードの海で、9分間ユックリと揚げられる。金網に引き上げられた豚を、更に余熱でキッチリ2分間火入れしてから丁寧にカット。その断面は、中心部分が淡いピンク色をしつつ、断面に肉汁が薄っすらと染み出す完璧なミディアムレア状態。
こう言うハイエンドトンカツは塩食べに限る。大将手製の甘口シャボシャボソースも悪くは無いが、やはり岩塩で豚肉の風味を殺さずに食べたい。岩塩は白と黒が支度されるのだが、黒岩塩の風味、そのまるで茹で玉子のような硫黄な風味が、トンカツに何とも絶妙に良く似合う。歯を入れれば、ガッチリと肉に喰い付く衣のシャリサクとした食感、ビッチリと張り付く端麗な脂身から口中に溢れ出す甘味。何とも旨い。赤身部分はアッサリとした嫌味のない味わい。中心部は若干粘着質な歯応えだが、これはミディアムレアのジューシーさと引き換えなので致し方あるまい。これは流石の揚げだ。シッカリ揚げ嗜好の方には抵抗があるかも知れないが、そんな時はウェルダンで、と大将に伝えるのが宜しかろう。大将はホンマに豚マニアだ。
付属の豚汁も大したもの。一見すると地味なのでオマケチックに映るのだが、とんでもない。大将が如何に豚好が好きで、添え物の豚汁にまで手を抜かれていない事が良く解る。硬めに炊き上げられた白飯も男っぽくて好みである。こんなハイレベルの特上ロースかつ定食を1500円で出されると、そこいらのトンカツ屋はちょっと勝負にならなかろう。相当にコスパ高しと断言したい。
【まとめ】
私がトンカツを撮影していると、視野の外から大将の杞憂が私に伝播する。とうとう大将が口を開かれた。「写真撮るより、早く食べてよ。ほら、撮影してる間にも、真ん中のピンク色が褪せて行くでしょ!?」・・・こう言うのを「モノに拘る」と言うのだ。この一言で私は、トンカツ屋としての大将の成功を確信した。トンカツ屋丸山吉平が、自他共に認める一流に伸し上がるまで、私は全面的に応援する。大将の理想とするトンカツを、これからも突き詰めて欲しい。
熟成リブロース(2014年3月11日)
相変わらずの切れそうな真剣揚げ(2014年3月11日)
このところ肉厚&薄めスライス傾向(2014年3月11日)
脂の刺し具合はバラに近い(2014年3月11日)
脂好きには溜まらんだろう(2014年3月11日)
この日は未だ冬キャベツ(2014年3月11日)
ぼーヒレかつ(2013年12月13日)
今日は飛び切りレア(2013年12月13日)
多分ココでしか喰えないヒレかつ(2013年12月13日)
大特ロースかつ(2013年12月13日)
こっちも相当レア、大将今日は絶好調ですな(2013年12月13日)
林豚のたたきカツ(2013年12月13日)
白飯は、豚汁にぶっ込み豚雑炊で(2013年12月13日)
柔豚肩ロースカツ4週間熟成(2013年8月8日)
真ん中辺りの断面(2013年8月8日)
端っこ断面(2013年8月8日)
薄めカットで二枚乗る柔豚熟成肩ロースカツ(2013年8月8日)
三週間熟成肩ロース(2013年7月1日)
ロース(2013年7月1日)
ヒレ(2013年7月1日)
ロースカツカレー(2013年7月1日)
見ちゃダメ~のマル秘テク(2013年7月1日)
ロースかつ定食(2013年4月18日)
相変わらずの硬派揚げ(2013年4月18日)
熟成豚のマイベスト・ミディアムレア揚げ(2013年4月18日)
熟成豚だと端っこも一際旨し(2013年4月18日)
今日のキャベツは刻みがお茶目(2013年4月18日)
肩ロースカツカレー豚角煮マシ(2013年2月27日)
もはや二郎インスパイア系カツカレー(2013年2月27日)
堪らないガッツリ度合い(2013年2月27日)
刺さりそうに立った衣(2013年2月27日)
のたうつ肉繊維と脂身が最高の肩ロースカツ(2013年2月27日)
口で溶けて無くなる豚角煮(2013年2月27日)
最新メニュー(2013年2月27日)
上ロースカツ&牛ヒレカツ(2012年12月27日)
上ロースカツはウェルダンで(2012年12月27日)
牛ヒレカツはウルトラレア(2012年12月27日)
特ヒレかつ(2012年11月20日)
肉にガッチリ喰い付く衣(2012年11月20日)
ぎりぎりの火入れ(2012年11月20日)
先ずは大将手製ソースで(2012年11月20日)
しかし結局は岩塩オンリーに(2012年11月20日)
端っこ好きのミニミニに大将からのサービス(2012年11月20日)
端っこに岩塩は旨過ぎまっせ~(2012年11月20日)
カツカレー(2012年11月20日)
お家カレー的なホッとするルー(2012年11月20日)
ロースかつに手抜き無し(2012年11月20日)
もはやカツカレーのトンカツじゃない(2012年11月20日)
なのでまた岩塩で食べると旨い(2012年11月20日)
勿論ワシワシと食べても旨い(2012年11月20日)
特上ロースかつ(2012年11月19日)
高密度ながらサックリの衣(2012年11月19日)
ミディアムレアな断面(2012年11月19日)
大将手製ソースも悪くないのだが(2012年11月19日)
やはり岩塩が旨過ぎる(2012年11月19日)
あくまで豚が主役の豚汁(2012年11月19日)
硬め炊き白飯(2012年11月19日)
漬物(2012年11月19日)
豚肉を引き立てる黒岩塩(2012年11月19日)
大将の完全手作りの内装(2012年11月19日)
飲食店に見えない一風変わったファサード(2012年11月19日)
2016/11/13 更新
私的には・・・国内最高峰トンカツ。豚が活きている。
2017/12/12 更新