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フラン・ド・マロン(夏物)
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マロングラッセのかけらはお飾りと思うべし
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極めて上質なマロンババロア風ボディー
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フラン・ド・マロンの凝った断面
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モンブラン(秋物)
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ベビースターチックなプチ切れストリング
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つけ麺ならぬ、つけモン
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一口かじっては、つけモン
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あって無きが如き断面
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マロンロワイヤル
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ちっこいマロングラッセ
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どっかで見たぞ、ひだひだデザイン
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マロンロワイヤル断面
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そりゃあ、福岡で食べロケーキ屋さんトップの座を争う一店だから、ハイレベルなんだろうことは予想していた。んが!!しかし!!これは福岡どうこうと言うレベルではなかった。単なる衝動ではなくて、実に冷静かつ客観的に振り返って、それでも私はココのモンブランに☆5.0を付けたのだ。以下はそのありのままの記述である。
Jacques・・・山口に戻ってHPをチェックすれば、オーナーパティシエの大塚良成氏は、何とフランスケーキ&チョコ協会である、ルレ・デセールの会員。確か日本で五人しかいない、選ばれしパティシエの一人である。当然、後の四人もそうそうたるメンツだ。
・杉野英実氏(店名:イデミ・スギノ)
・寺井則彦氏(店名:エーグルドゥース)
・川口行彦氏(店名:オリジンーヌ・カカオ)
・青木定治氏(店名:サダハル・アオキ)
もう、この陣容を見ただけで、私は予習不足を、いわんや自分の知識の不足を恥じた。フフフ~ンとアタックをかける物知らずのミニミニ。まぁ先入観なしで味わえるのは、それはそれで意味のある事なのではあるが。とにかく、そんな肩書きを知らぬ私は、以下に記すように、「ゲッ!!ナニこれ!!凄いじゃんか~(@。@)」と泡喰ったのであった。
【フラン・ド・マロン】
コレ、夏のモンブランとのこと。夏物ならぬ、夏モンだ。イエ、決してクリアランスセールじゃあありません。びた一文まけてはくれませんからね!!トップには薄層チョコをくるりと巻いた、ストローチョコ棒に、ちょっと貧乏臭い程のマロングラッセのかけら。その下は結構甘めのホイップクリームとカスタードクリームの二枚重ね座布団。ココまでは大して驚かない。座布団二枚ぐらいなら、それなりに真面目に「なぞかけ」すりゃあ、円楽師匠はすぐくれたものだ。ポイントはその下、というかボディー本体。これは何だろう??何と言う生地なのか??薄知識の私には分かりかねるレシピなのだが、マロンクリームババロアのようでもあり、スフレーのようでもあり、はたまたジェノワーズのようでもある。とにかく、非常に個性的な食感と、得も言われぬ洋栗風味。その内側はまたまた濃厚なカスタード。ベースはラム酒をシッカリ吸い込んだ、しっとりビスキュイ。あ~素敵。一個目で既に笑っちゃった私。コイツには☆4.5謹呈したい。
【モンブラン】
衝撃の逸品。秋のモンブランだ。秋モン。正にシーズンインしたばかり。なんとこのモンブラン、カップに絞ったマロンクリームストリングと、本来ベースであるはずのメレンゲが別個に手渡される。お店の人曰く、「メレンゲを手で砕いて、マロンクリームにバラバラかけて食べて下さい」との事。こんなモンブランは初めて!!もう興奮の頂点にいる私。カップにはプチプチ切れたマロンクリームストリングにホイップクリームが添えられる。たったのコレだけ!!究極的シンプルさ!!このストリング、明らかにクリーム比率の少ない、マロンペーストメインの逸品だ。プチプチに切れているのはそのためだ。口に含むと、独特のザラッとした食感と共に、和栗の風味が大炸裂!!最高である。ここで、天邪鬼の私は考えた。メレンゲ割っちゃあ凡庸だ。このクリームを・・・こうして・・・私はカップに添えられた小さじで、いきなりマロンクリームとホイップクリームを一掬いすると、丸いメレンゲにドベッと塗りつけた。それを恐る恐るかじる。シャクッ!!あぁ・・・何と言う旨さ。メレンゲの食感に絡む和栗の芳香と控えめなクリーム感。こりゃあ、つけ麺ならぬ、つけモンだ。ある意味手抜きに見えかねないし、極めて単純な工夫ではあるのだが、それでも、やった者勝ち。パティシエ殿のせせら笑う顔が脳裏を過ぎる。完全に降伏。いや幸福。参りました。感激。☆5.0で異議なし!!
【マロンロワイヤル】
コイツは一転してクリーム満載。クリーミーさで味あわすタイプの一個。トップには、ホイップクリームを寝床にした、申し訳程度の栗のかけら、味わい自体は悪くない。ポイントは三種類のマロンクリームで構成される、そのクリーミーレシピだろう。外層は、ストリングではないものの、「ユウジ・アジキ」を彷彿とさせる、極めて柔らかく、軽く、口溶けの良い洋栗風味のマロンクリーム。内層は、一転してラム酒の効いた、少し硬めのマロンクリームで外層に対比してグッと濃い目になる、そして三番目のクリーム。核は硬めでねっちりのマロンペースト。洋栗が強烈に香る逸品だ。ベースはラム酒がシットリ馴染んだアーモンドスポンジ。所謂、マロンクリームオンリーで味あわす、「ユウジ・アジキ」、「ロートンヌ秋津」、あるいは「オーボンヴュータン」らのモンブランと同種のもの。但し、ホイップクリームを廃し、味わいと食感の違う、三種類のマロンクリームで組み立てた点は、これらにはない独自性と言える。☆4.0としたい。
まとめ:
もしも、「モンブラン」だけの一点攻撃を受けていたら、ココのお店、イデミ・スギノに次ぐ総合&味☆5.0になっていたかも知れない。アブナイ、アブナイ。幸か不幸か、やっぱり不幸!?にも、三兄弟としたことで、訴求力が分散してしまった!?にしても、この三兄弟を、全く違うアプローチで、完全に個性の異なる味わいに仕立て上げた大塚良成氏は天才か!?かほどのハイレベルモンブランを、福岡の人々だけで独占してイイの??コイツらは、東京でも間違いなくトップクラスのモンブランとして認知されるハズ。いや~幸せな一時でした(ToT)