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昼の点数:4.5
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~¥999 / 1人
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料理・味 4.5
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|サービス 4.0
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|雰囲気 4.0
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|CP 4.5
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.5
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| サービス4.0
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モンブラン大作戦 第六十三回 -絞りたてモンブランはもはや和の香り・・・コイツは蕎麦モンだ!!-
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絞って10分のできたてモンブラン
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そこはかと儚さ漂う地味なルックス
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この生々しさ、まるでソバモンブラン
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シンプル極まる断面
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2017/02/10 更新
さて、前報の秋津を後にして、西武池袋線→山手線→東急田園都市線と乗り継いで降り立ったのは、夕暮れ前の三軒茶屋。携帯の乗換案内は、「東急世田谷線に乗れ」と指示している。が、ない。ない。ない~。三茶のエキナカをウロウロ。ヘロヘロ。外に出て、フラフラ。やっと見つけた、まるで市電のような東急世田谷線。おまけに切符なしの現金払い。お前バスか~!!
単行の車両に乗り込み、ふぇ~と座ったと思ったら、もう西太子堂着。ちょいマチ!!たった数百メートルなら、わざわざ乗せるな!!乗換案内!!俺はモンブラン喰い過ぎなんだから、少しは気を使って歩かせろ~。また無理難題を。ミニミニとうとうクレーマーか!?やっぱり、一日ご飯もの食べてないと、人間の脳は攻撃性を増すようだ。「人はモンブランのみにて生くるに非ず」という現実が身に染みる。
さて、結局は西太子堂からブラブラ15分は歩いただろうか、ココ世田谷「プレジール」にようやく辿り着いた。ややっこしいのは、この屋号。かの一大洋菓子コングロマリットであり、傘下にキースマンハッタンやジョトォ等を抱える「プレジィール」とは「ィ」があるかないか。だがフランス語表記は"Plaisir"で同じ。「よろこび」の意。とにかく全くもって紛らわしい屋号だ。ココ「プレジール」は2007年創業だから、恐らくはココの屋号が後で登録されているのか。まぁ、どうでも良いことなんだが・・・
【モンブラン】
この一個の最大のポイントは、何と言ってもオーダーを受けてからマロンクリームを絞るところだろう。抜かりなく、事前に携帯で一個取り置きをお願いしていた、私用のモンブラン中間体。メレンゲの上にのったホイップが生々しい。コイツに、たまたま偶然だろうが、シェフパティシエの捧(ささげ)殿御自らマロンクリームを華麗に絞って下さった。最後に両掌でフッと触れて、ストリングを馴染ませる。キィ~、心憎い手業!!もう恋しちゃう程カッコいい~。
ところが残念ながら、イートインスペースは満席。だが、コイツはそうそう持ち歩けない。この一個を味わうなら今しかない!!と言う訳で、お店から5分ほど歩いた、住宅街の小さな公園ベンチで、日暮寸前のソトモンだ。
絞りたてのマロンクリームストリングは、もはや蕎麦の趣。口に含めば、もうビッシバシの和栗風味。マロンペーストの比率が明らかに高いのだろう、脂っ気の非常に少ない、「和」すら感じさせるアッサリした味わいだ。だがその食感は滑らかながらネットリ重め。しかも、その瑞々しさと言ったら!!何せ絞って僅か10分足らずなのだ。絞りたての和栗リッチなマロンクリームがかくも旨いとは!!恐らくコイツは絞りたてを食べることが前提のレシピなのだ。もし長時間放置して水分がとんだら・・・このストリングは間違いなくバサバサ、ポロポロのダメダメストリングになっちゃうだろう。
内側は和三本を使ったホイップクリームとのこと。キッチリとホイップされて、切れ味の良い軽めの仕上げも、繊細なマロンクリームにバッチリハーモネートしている。ベースは厚めのメレンゲ。乳白色のきめ細かい極上物だ。アホなコーティングなど一切無し!!そのサクサクとした食感は、やはり一流の証なのだ。構成はこんだけ。そう、これがこのモンブランの全て。マロングラッセさえ無視したウルトラシンプルなレシピ!!その断面画像をとくとご覧頂きたい。新鮮極まりないマロンクリーム、ホイップクリーム、メレンゲ。この僅か三者が織りなすモンブランの味わいは、やはり切れ者だからこそなし得る技だ。コイツを食べながら、思った。こりゃあ握り寿司だ。鮮度が命。本来、生ケーキとはそう言うモノのはずではなかろうか・・・と。
まとめ:
ひとえにフレッシュマロンクリームストリングを味わうことだけに集中した一個。これは私の言うところの、「引き算レシピの美学」を地で行くモンブラン。これ以上そぎ落とす事が出来ないギリギリのレベルまで、要らぬモノををかなぐり捨てて残った姿は・・・これこそモンブラン創生期の姿なのであった。これぞ、原始モンブランのレシピに一番近い一個かも知れない。その潔さに脱帽。