ミニミニ大作戦さんが投稿したスイーツガーデン ユウジアジキ(神奈川/センター北)の口コミ詳細

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スイーツガーデン ユウジアジキ北山田/ケーキ、マカロン

1

  • 昼の点数:4.5

    • ~¥999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2011/08 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

モンブラン大作戦 第四十七回 -溜息のクリーム。品質を極めたモンブランは、これぞ日本人手業の真骨頂-

マイレビュアー殿のパオパオさんがオススメのお店。食べログ評価でも相当な高得点。ただ場所が悪いよ。横浜市都筑区北山田。山口から日本橋に出張してきた田舎者の私には、遥か彼方に思えてしまう。だが、本当に行くのなら、午後の予定が軽い今日は、またとないチャンスなのだ。取り敢えず、お店に電話する私。電話口の女性店員は、丁寧に私に告知した。「モンブランあと四個なので、残念ですが、夕方来られたら売り切れてると思います。ごめんなさい」

だ~が、ここで引き下がらないのが私。ダメ元とは思いつつ、想いを伝えた。山口から出張で来てること、マイレビュアー殿に食べると約束したこと(してないか!?)、仕事中で日本橋にいること、どんなに急いでも16:00過ぎになること・・・結果、ひつこいオヤジの想いは伝わった。「そう言う事なら一個だけ取り置きしておきます」と女性店員。物事の「縁」とはこういうふうに繋がって行くものだ。とうとう、今日、ココのモンブランが食べられるのだ。ありがとう、優しい店員さん。

午後の仕事を速攻で片づけて、出張先の日本橋本社から駆け出す。銀座線→日比谷線→東急東横線→横浜市営地下鉄。一時間足らずで降り立った北山田。念願の「ユウジ・アジキ」の前に、今、私は立っているのだ。汗だく。店内に入るなり、一人の女性店員と目が合った。その目は微笑んでいる。マチガイない。この人だ。そりゃあ、解るよな。予告時間の16:00過ぎに、汗だくサラリーマンが、涼しげなケーキ屋さんに入ってくるなり、ハァハァしてりゃあ・・・

厨房から一個だけ持ってきてくれたモンブランの、レシピを丁寧に説明してくれる親切な店員さん。ありがとう、このお店に来れて、大満足、嬉しいのよ。でもね、オジサン急いでるのよ。マジで急がなきゃ飛行機に遅れるのよ~。「わざわざ山口からありがとうございました」と見送られながら、さっき来たばかりなのだが、早々に店を駆け出す。横浜市営地下鉄→東急東横線→横須賀線→京急。今度は一時間ちょっとかかって、羽田空港第二ビルANAラウンジにブツを無事搬入完了。いよいよ実食だ。

【モンブラン】
そのアピアランスは、小さいながらも、ちょっとどこかしら幽玄だ。真っ白のパウダーシュガーが降り積もったマロンクリームストリングは、ANAラウンジの薄明かりに照らし出されて、何だか墨絵の風情。見るからに口溶けの良さそうな、軽い食感が想像できる。その味わいは・・・口に含んで唸ってしまった。何と言う滑らかさ。それでいて、単に柔らかいとか水っぽいなどとは無縁の、キッチリしたクリーミーさ。口の中であっという間に溶け去ってしまうような軽い食感。そのマロンの芳香は思ったほど強くなく控えめだ。その下のホイップクリーム。殆ど全く甘くない。また、相当に丁寧にホイップされていて、ホイップクリームとは本来こんな食感なのか!?と思わされるほど、クリームが立ちまくっている。そのホイップクリームの中、核の部分に、鮮烈なマロン芳香を湛えるマロンペーストが鎮座する。そのネットリした食感と洋栗の得も言われぬ風味が、先のホイップクリームを挟んで、外皮の控えめなマロン風味と対峙する。ベースは、恐らく吸湿を嫌ったのだろう、表面が軽くキャラメリゼされた様な薄目のメレンゲだ。

この一個。実はあんまり好きではないフワフワ系なのだが、もはやそんな事はどっかにすっ飛んでしまう程、もの凄い完成度だ。スポンジなどの硬い芯は一切ない、メレンゲベースの上は、全てクリーム。なのに全くブワブワしていない。しっかり、すっくと立っているのだ。この一個に対して、もはや「フワフワモンブランはNG」とは私は言えない。綿の様に、宙を舞う軽やかさ、クリーミーでコクのある味わい。食べながら笑みが止まらないとはこの事だ。参りました。

このお店、決して派手なアピールはない。ホントに街のケーキ屋さんに徹している。箱だって、人気の割にはそっけないほどの、ただのピンクの無地箱で、味気ない消費期限シールでペタンと封止してあるだけ。どう見ても質素あるいは簡素。これが「外装などに凝るより、味わいで勝負だ」という、安食氏の意志の表れだとするなら、私は大いに賛成したい。

まとめ:
マロンクリームとホイップのみと言う、究極にシンプルなレシピは引き算の美学。個々のパーツの徹底した仕上がりがもたらす完成度は、これまで食べたどのモンブランにも勝っていると言って良い。一つの基準を手本にして、これを究極まで仕上げるのが得意な、日本人手業の凄さを垣間見た思いだ。この完成度には脱帽する。素直にとびきり美味しい。一つ申し上げるとすれば、その味わいは予想の枠からは出得ないもの。つまり、巷にあふれる定番モンブランの頂点であろうことに疑いはないが、未だ経験しなかった味わいに身悶える、あるいは熱情を感じる、と言う様な類の一個ではない。

  • モンブラン1

  • モンブラン2

  • モンブラン(拡大)

  • モンブラン(断面1)

  • モンブラン(断面2)

  • 味気ないシール止め

  • 質素な外装

2017/02/10 更新

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