ケン・ローチ監督作品。アイルランド紛争の中の人々の苦悩を真正面からとらえた作品だ。
あまりにも美しいアイルランドの「緑」。映画のいたるところに、このベースの色が輝いている。美しい・・・でもこんなに悲しい緑があるのだろうか? その輝きは、悲しみに満ちている。
人々は、ぎりぎりの状況の中で、さまざまな選択を行う。そしてその行動に最後まで責任をもとうとする。その意志が強烈であればあるほど、悲劇がさけられなくなっていく。人間の宿命ともいうべきパラドックスを、監督は、何の解決もないまま、むき出しのまま、我々に提示する。
ここまで重いものではないにしても、こうした選択は、私たちの日常にも当然存在するだろう。そのとき、自分はどんな行動をとるべきなのだろうか?
魂をゆさぶられる作品である。