5回
2025/04 訪問
台東区北上野の「和食あかぎ」で淡水で育てた鰻コース - みうけんのヨコハマ原付紀行
だいぶ暖かかくなってきまして、いよいよ春本番といった今日この頃。
本日やってきたのは、入谷駅徒歩1分のところにある「和食あかぎ」さん。
このお店は冬はアンコウ鍋、そのあとはウナギさん、他にも刺身やらスッポンやらが美味しいお店で、年に2回ほどお世話になっております。
今年もようやくお会いできました、ニコニコなマスターとスッポンさんの甲羅たち。
いつ来ても落ち着く店内は、木のテーブルや調度品で統一されており、実に温かみのある雰囲気。
東京の下町で人情噺が繰り広げられる小料理屋の漫画「盃気分! 肴姫」を彷彿とさせる店内で、もうこの雰囲気だけで一杯飲めてしまいそうです。
◆淡水で育てた鰻コース(8品:10000円)
今回は淡水で育てたコースですが「海水で育てた」コースもあります。
高級品のウナギである事を考えると、全8品でこのお値段であればかなりお値打ち!
今回は早い時間に予約していたので、ゆったりとお食事を楽しむ事ができました。
今回は飲み放題でヨロシク! そこまでガッツリと飲む人間ではないですが、この内容であればコスパ的にも素晴らしいですよね。
ドリンクの中でも特に日本酒は厳選されたものを取り揃えていて、来るたびにラインナップが変わっています。
今回も日本列島の北から南まで、全国津々浦々の地酒たちがズラリと並んでいます。
◆羽根屋(富山・特別純米)
妻ちゃんの一杯目は米どころ・富山の「羽根屋 特別純米」。
透明感のある旨味のなかに優しい酸味と穏やかな甘み、さらに芳醇な香りと爽やかな余韻と、いろいろな美味しい要素が複雑にからみあったお酒。
◆う巻き
まず出てきた一皿目は、ウナギ屋さんの定番の前菜である「う巻き」。
ウナギさんをふんわりとした玉子で巻いたもので、絶妙な卵の旨味がウナギをすごく引き立てる逸品です。
ハムッとかぶりついてみると、繊細な玉子の味がコッテリとしたウナギの美味しさを引き立てるように計算しつくされています。
食べ進むごとにフワフワを感じる玉子ですが、その反面ハッキリと効かせた出汁の旨味が実に美味しい。
その反面ウナギの美味しさをまったく損なわず、脇に添えられた大根おろしも爽やかなアクセントです。
◆お刺身盛り合わせ
一人一皿、美しいお皿に盛られた美しいお刺身は、まさに食べる芸術品。
今回のお刺身は、真鯛・アオリイカ・マグロというラインナップ。
まずは真鯛から頂きましょう!
個人的に真鯛はお刺身の中でもトップの美味しさだと思いますが、やはりモッチリとした食感と卓越した甘さは秀逸!
個人的にイカのお刺身が大好きだから、アオリイカはすごく嬉しい!
ものすごく肉厚な食感でネッチリと甘く、上にかかっている色付きのゴマの香ばしさと引き立てあっているのが実に美味しいです。
お刺身の王様、マグロ。見るからに肉厚で脂がテリテリしており、その脂の甘さが伝わってきます。
食べてみると赤身と脂の組み合わせがすごく良くて、ほのかに感じる酸味が食欲をグッと引き立てる秀逸な子。
◆新玉ねぎの温かいスープ
ここで意外にも温かいスープが出てきて、まさかの洋風仕立てに意外性がありました。
器にもしっかりとこだわっており、きちんと持ち上げやすくて食べやすいのも好き!
トロッと食べてみると、すりおろした玉ねぎの甘みがすごい引き立っていて顔面までトロットロになれるスープです。
お刺身の後の温かいスープなので身も心も温まって胃にも良さそうだし、気分も一新できて素晴らしい箸休めでした。
◆うざく
続いて日本酒に良く合う箸休め。
キュウリはシャキッとしており、フルーティなのでウナギのコッテリをサッパリに変えてくれ、全体を引き締めてくれる逸品。
ジャクッ、ジャクッと噛み締めるごとにミョウガやショウガといった薬味の香りがフワッと広がります。
シャクシャクなキュウリともにウナギの良さを引き立てていて、実に素晴らしいですねぇ。
◆たけのこのフキの芽味噌
名前を聞いただけで、まさに春の味覚と直感できるような美味しい逸品。
タケノコもそうですが、フキノトウは好きなのでこれは嬉しいです。
シャクシャクとしたタケノコの食感、香り、甘味、どれも秀逸なのはもちろんのこと。
そのタケノコの良さを2倍にも3倍にも倍増させてくれる優しい甘み。
さらにフキ、さらに味噌がガツンと。加えて山椒も良い香りで、これは五感で感じる逸品と呼ぶにふさわしいと思います。
◆ウナギバーガー
これは珍しいというか、面白い逸品でパンの真ん丸加減も可愛いです。
それにしてもウナギをハンバーガーにしてしまう、この贅沢な発想がすごい!
外はパリッと・中はむっちりとしたパンは、かなり食感が良くて食べ応えあります。
この中にはウナギが入っていますが、たっぷりの粒マスタードが添えられており、ピリッとした辛味・ほのかな酸味がコッテリとしたウナギをしっかりと引き締めてくれます。
マスタードのプチプチとした食感も素晴らしい!
◆ウナギの白焼き
ここで、お皿に盛られた藻塩と黒七味。
これはもしかして、白焼でないかい。まぁ、何が出てきても嬉しいのですが、なおさらワクワクが募りますねぇ。
やはり出てきた白焼きさん! やったー!!
これもまた肉厚でふっくら、箸で持ち上げるとホロリと割れるくらい軟らかいです。
最初は何もつけずに、2口目からは塩を、3口目からは黒七味を。
全体的にしっかりとした脂が乗っていて、身はふっくら、皮はもっちりとしていて美味しいです。
噛めば噛むほどあふれるウナギの良い味を引き締めてくれるのが藻塩や黒七味で、それぞれの味変を楽しみながら頂くドリンクもまた良きかな。
◆笑四季(滋賀・生酒)
これで「えみしき」と読むそうで、宿場町&忍者の里として栄えた甲賀のお酒。
フワッと広がる香りが実に華麗で、しかし口当たりはしっかりと米を感じるパワフルさ。
これはきっと肉料理にも合いそう。そんなフルボディな底力を感じる、まさに「コメの酒」です。
このお酒を傾けながら、妻ちゃんがツボっているのが志村けんとちびまる子ちゃんのお皿。
雰囲気や格式を重んじるのかな、と思いきや遊び心だって忘れない。そんな「あかぎ」さんの素晴らしさは、こういうところに現れているなぁと思います。
◆鰻釜飯
いよいよメインがやってきました!
特大サイズのブ厚い土鍋に入ってやってきた、特大の鰻釜飯!
まさに巨大ウナ丼を土鍋に入れて蒸し焼きにしてしまったような、そんな豪快さがある逸品です。
スタッフさんが手際よく取り分けてくださり、肝吸いと自家製の香の物と一緒に召し上がれ。
もうこれだけで充分立派な食事になるのに、ここに至るまでにも色々なお料理が並んでいるから、本当にコスパが最強だなあと思います。
うなぎの身はふっくら、皮はパリッとモッチリと。タレの塩梅も濃すぎず淡すぎずでちょうど良い。
ご飯もたっぷり入っていて程よくタレが染みているし、ところどころカリッとしたオコゲができていて、実に香ばしくて美味しいのです。
まさに、これはいくらでも食べられてしまう背徳の釜飯といったら良いのか。
今まで色々食べてきてお腹も一杯なはずなのに、これだけはいくらでも食べられてしまいます。
本来ならば汁物からいただくところではありますが、ついつい後回しになってしまっていた肝吸い。
しかし、この肝吸いだって味わいが深くて三つ葉も香ばしくて美味しいのよ!
肝は大きくてプリップリ、噛めば噛むほど味わい深いです。
いままで色々なお店で肝吸いを食べてきたけれど、正直申しましてこちらの肝吸いは過去イチの美味しさ!
◆甘味
おお、わらび餅。かと思いきや、実は自家製のこんにゃく。
わらび餅のようにもっちりかと思ったら、ものすごく柔らかくて淡白な味わいです。
ツルリと頂くと実にサッパリ。しかし、そこにきな粉の香りとあんこの濃厚な甘味がしっかりと主張してきます。
見た目からの意外性、食感、香り、味わい、どれも素晴らしく、まさに最高の甘味となったのでした。
◆◇◆後記◆◇◆
まさに、「口福」と書いて「こうふく」。
出てくるお料理たちの一品一品が実に素晴らしく、不満なところが全くもって無い、パーフェクトなお食事です。
ニッコニコされたマスターはあまり多くを語らないお方ですが、きっと見えないところでいろいろな試行錯誤を重ね、努力をされているのでしょう。
夜になれば満席になる事も多いそうで、実に努力を怠らないお店は、その人気度にも如実に影響してくるんだなと思います。
ウナギやスッポン、アンコウやお刺身。
日本の四季を彩る四季折々の美食たちは、いろいろなお店で食べることができますよね。
どうせ食べるなら、美味しいお店で、間違いのないお店でいただきたい。
そんな、当たり前だけれどなかなか難しい欲求を叶えてくれるのが、ここ入谷の「和食あかぎ」さんなのです。
お試しを!
備忘録としてメニュー写真を載せておきます。
再訪希望値:★★★是非とも行きたい
【ほしいものある?】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
2025/04/21 更新
2024/11 訪問
台東区北上野の「あかぎ」で鮟鱇鍋コース - みうけんのヨコハマ原付紀行
だんだん寒くなってきて、本格的な秋になってきた今日この頃。
こういう日は美味しい日本酒と、あったかくて旬な鍋が食べたいねぇっ!!って事でやってきたのは、おそれ入谷の鬼子母神。
もはやみうけん家の行きつけとなった、入谷「あかぎ」さんです!
嗚呼、お久しぶりですねぇ。
このお店は、四季折々の食材を活かして、日本酒にも並々ならないこだわりを持ったお店。
今回は鮟鱇鍋が始まったとInstagramで告知があったので、さっそく予約して行って参りましたよ。
店内はこぢんまりとしており、テーブル席が2卓とカウンターが4席。
カウンターはオープンキッチンとなっており、マスターさんの手練れのワザを眺めながら美味しいお酒を傾けるのにピッタリです。
今回は、飲み放題でお願いしました!
なんと、冷蔵庫にはあまり見たことがない美味しそうな日本酒がズラリ。
ビールだって生もビンも揃っており、ビン派のみうけんとしては嬉しい限りです。
今回いただいたのは、新潟県は高千代酒造の「巻機」(まきはた)の初しぼり。
マイクロバブル洗米機で旨味層を残したお米で仕込まれた、フルーティさが際立ったお酒です。
お米の甘味と香りが強くて、実に美味しい!
新潟は米どころ、やはり日本酒も間違いがないなぁと思います。
さて、スキッとしたお酒でノドも潤して、さっそくお料理を頂きましょう!
今回の注文は、これから旬を迎える10キロ級のアンコウを吊るしてさばいた渾身のコース。
◆鮟鱇鍋コース(8500円)
おねがいしまーす(人∀`)
このお店「あかぎ」さんは、ウナギや鮟鱇鍋が得意。
さらに今回は秋田県三関の美味しいセリも入荷したとのことで、期待たっぷりです。
▼焼き落花生豆腐
この「あかぎ」さんと言ったら、コレコレ!な逸品です。
落花生豆腐というだけあって、その名の通り落花生の香りと風味がすんごく濃厚なんです!
トロッと軟らかくて、ふんわりとあったかくて、落花生がシャキッと響く、まさに五感で楽しめる前菜。
スプーンを伝わってくるフンワリとした食感は、お口に入れる前からその美味しさが分かるというもの。
お口に含んだ瞬間にフワァァァッと広がる芳醇な落花生の香りで、実に食が進みますねぇ。
食感もシャキシャキとトロットロの良い組み合わせで、これは本当に美味しい!
▼前菜3皿
続いてお披露目されるは、豪華・前菜三種。
彩りも華やかで、美味しいものを色々と、少しずつ食べたい時にピッタリですねぇ。
まずは、タコとキュウリの酢の物から。
パクッと食べてみると、なんと! 柚子胡椒が効いており、実に爽やかです。
シャキシャキな食感、むっちりなタコさん。タコさんの飾り切りも実に丁寧で芸が細かいです。
シンプルな一皿ですが、まさに胃にエンジンをかけてくれる価値のある一皿ですねぇ。
エビのマカロニサラダは、これもまたシンプルなのに芸が細かい逸品。
エピの食感がプリップリで、むっちりなマカロニとシャッキリなキュウリとの相性が素晴らしい。
さらに、上に乗っている生胡椒がピリッと効いて、実に本格的な味わいです。
続いては、長野県の鞍掛豆。通称パンダ豆とも言いますね。
黒豆と枝豆の間のような感じで、青大豆の一種なのでフレッシュな香りがしっかりしています。
シャキッとした食感、お口の中に広がるお豆の甘さと香りがすごく良くて日本酒に合うわ!
▼お刺身の盛り合わせ
なーーーーんと豪華な、クエ・アオリイカ・マグロのお刺身。
奥にあるのは極上のあん肝で、これだけで日本酒がグイグイ行けそうなキケンな子。
まずは、極上のあん肝からいただきます。
まず驚くのは、そのサイズ感。これほど上質なあん肝を、こんなにドッサリと!
しかも、箸で切って持ち上げただけで、箸を伝わってくる感触から本当に新鮮で、フレッシュなのがすごく良くわかるんです。
パクッと行った瞬間に、とろけるとろける! うーむ、正直これはすごいです!
食べるごとに臭みがまったくなく、こってりとした甘さと、お口の中にブァンブァン広がるコクが際立っていますねぇ。
正直、これほどまでに美味しいあん肝はなかなか食べられませんよ。
今まで色々なあん肝を食べましたが、ここまで新鮮なものは初めてで、あん肝に対する印象が大きく変わりました!
続いてはお刺身です。
まずはタンパクそうなクエさまから。
お口に入れてみると、うーーむ! 実にねっとりとソフトな食感です。
お口の中で転がしてみると、舌触りは優しいのに味わいは力強くて美味しいですねぇ。
食感ねっちり、甘味は最高、香りも良くて、まさに高級魚の底力です。
アオリイカだって負けていませんよ!
イカだからコリッコリ・・・? 否! そのねっとりとした舌触りは、イカの常識を根底から覆してきます。
甘味がすごくしっかりしていて、どこまでも甘い! これぞイカの中のイカ、本当に美味しいイカの実力です!
お刺身の大トリを飾るのは、マグロさん。
厚切りのマグロで、おそらく中トロくらいの脂のノリ。
お口に入れた瞬間にトロ〜ンと広がる、芳醇で豊潤な脂の甘みよーーーー!!
やっぱり、マグロは間違いのない刺身の王様で、ほーんと感動の美味しさです。
ちなみに、極上のあん肝が盛り付けられていたお皿は、九谷焼。
しかし、図柄はなぜか変なおじさんとちびまる子ちゃん(‾∇‾)
ここで変に高級感を出さずにウケを狙ってくるセンスがいいですねぇ!
▼あんこうの塩唐揚げ
どっさりとやってきたのは、鬼のようにブ厚い「あんこうの塩唐揚げ」。
もちろん揚げたてで、中までアッツアツです。
正直、こんなに厚い身を中まで火を通すのは職人技だなぁと思います。
持ち上げてみると、どっしりずっしり。流石は肉厚さん。
意を決してガブリと行けば、ほっくほくじゅわっじゅわ肉汁あふれるプリプリさん!
これが魚!? まさにお肉の味わいじゃん!
鮟鱇の唐揚げってこんなにおいしいのか!! と感動しきりです。
味付けは、ほのかな塩加減。この適度な塩加減が実にちょうど良いですねぇ。
鮟鱇の身じたいも旨味がしっかりしているし、すごく脂が乗っていて鮟鱇の美味しさをまたまた実感したのでした。
▼鮟鱇鍋
来ました来ました、今日のメイン!
セリは葉先から根っこまで、余すところなく入っていて豪快なのがいいですよね。
清流で清々しく育ったセリなので、根っこも美味しくいただけるのだとか。
グツグツ煮込んでいくと、とっても良い香りが辺りにしっかりと広がっていきます。
もう、香りで分かる美味しさバッチリの味噌仕立て。茶色い汁に緑のセリが彩り良いです。
煮えたのでさっそくいただきまーす!
猫舌なので、お取り皿にいっぱい盛ってフーフーハフハフしながらいただくのが、冬の鍋物の醍醐味ですねぇ。
まずはセリからいただきます!
ジャクッと頂くと、ものすごくシャキシャキで香り高いなぁ!
彩りも鮮やかな緑で綺麗だし、旨味たっぷりの汁を含んでいて美味なるかな。
アンコウの身は、プリッとシャクッと。
捌く前はダラシナイ顔してるクセに、鍋になるとシャキッとします。
プリプリな食感の身にかぶりつけば、噛めば噛むほど旨味が溢れて実に美味しい。
この無限の旨味は、まさに新鮮なアンコウならではの美味しさですねぇ。
ねっとりとしたアン肝に、旨味をしっかり抽出した味噌仕立ての鍋です。
その中から救い出すアン肝の、たえがたき美味しさといったら、ね〜ぇ。
ハムッと頂くと、お口の中でトロけてトロけて、アン肝ならではのしっかりした甘みがやばすぎるー!!
これは世界中のアン肝好きにオススメしたい、実にたまらない美味しさです。
何気に好きなのが、テロッと落ちているアンコウの皮。
決してキクラゲではありませんよ。
これもトロットロに煮込まれていて、お口の中でジュワリと崩れる、まさにオサカナならではのぜいたくなご馳走です。
今回は妻ちゃんと来ましたが、ものすごくボリュームがあって食べ応えもしっかり。
何が嬉しいって、キチンと骨入れのお皿も用意されているのに、下処理が丁寧なのでまったく骨が出ないというところ。
毎回思うところはマスターの丁寧な人柄ですが、その丁寧さがお料理にも出ている良い例だと思います。
▼〆の雑炊
残った汁は旨味がギュギュギュッと凝縮しているので、飲み干してしまいたい衝動に駆られますが、ここはグッと我慢。
残った汁で、旨味たっぷりの雑炊を作っていただきましたよ!
さっそく取り分けていただきますと、案の定です。
アン肝の旨味、アンコウの身のコク、そしてセリの清々しい香り、味噌のパンチ力がモノすごく効いてるんです!
コク・甘味・旨味・塩味・香り、そのどれもが主役級の立ち位置なのが素晴らしく、トロッと煮込まれたご飯の食感も手伝って、実に感動的な美味しさですねぇ。
さらに特筆すべきは、ふわっふわの玉子と青ネギの爽やかな香り。
素材の一つ一つの良い味をこれでもかと吸い込んだご飯の旨味が、五臓六腑にジワジワと沁みていきます。
たまーに混ざる、皮のプルプルが良きアクセントになっていて、実に美味しいなぁと思います。
▼香の物
シャキッと涼しい浅漬けさんたち。
緑・白・橙の色合いも美しく、浅漬けなので誰にでも食べやすくて、これは良い箸休めになります。
▼甘味
美味しいアンコウ鍋で身も心も温まったあとは、スッキリと美味しいブランマンジェ。
和食のお店なので和な甘味かと思っていたので、これは意外性がありました!
口溶けが実に滑らかで、フッワフワ!
たっぷりと入った濃厚な生クリームの風味にコーヒーの香りが加わって、これは言葉に出来ない美味しさですねぇ。
ただ甘いだけではなく、カフェオレのようにホロ苦さもあり、まさに考え抜かれた味わい。
これぞ最後のお口直しに最適な、至高のデザートでした。
◆◇◆後記◆◇◆
今回おじゃましたのは入谷駅から歩いてすぐ、四季折々の和食と日本酒が美味しい入谷「あかぎ」さん。
今回使われたアンコウも、なんと10キロになるアンコウを青森県の風間浦から取り寄せて使っているそうです。
しかも、そのアンコウを切り身で取り寄せるのではなく、吊るしてさばいているというこだわりようはさすが!
最近になって(前からあったかな)飲み放題メニューも設定されたようで、ますます利用しやすくなった入谷「あかぎ」さん。
これからアンコウが脂が乗って美味しくなる季節、ぜひとも入谷「あかぎ」さんの鮟鱇鍋コースをお試しになってはいかがでしょうか。
お試しを!
再訪希望値:★★★是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
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2024/11/06 更新
2023/11 訪問
台東区北上野の「あかぎ」で鮟鱇鍋コース - みうけんのヨコハマ原付紀行
おそれ入谷の、鬼子母神。
入谷の名所は、鬼子母神だけではありません。
隠れた銘店にして、和食の美味しいお店。
「あかぎ」さんも、決して忘れてはならない存在。
ここ「あかぎ」さんでは半年前に、美味しいウナギさんをご馳走になりました。
このお店の雰囲気、店主のお人柄にすっかりと魅せられたみうけん夫妻は、このお店の名物を頂きに横浜からやって来たのです。
そう、この「あかぎ」さんの名物。
それは「あんこう鍋コース」(7500円)。
寒い冬も始まって、ワクワクしながらの夕暮れ時。
久々のあかぎさんの暖簾をくぐりました。
店内は他のお客さんで静かに賑わっていまして、やはり人気店だなぁというのが窺い知れます。
店内はカウンターとテーブルがあり、一人でもサクッと来れるのがいいなぁ!
とりあえずの梅酒さん。
「上喜元梅酒」(山形県:660円)
今回はソーダ割にて。日本酒ベースのスッキリとした梅酒です。
梅のエキスがたっぷり入った旨口タイプとのこと。
▼ピスタチオのお豆腐
のっけから、「なんだこりゃっ!!」と叫びたくなるウレしいビジュアルです(ノ∀`)
ピスタチオと葛で仕立てた逸品だそうです。
上にかかっているのがパルメジャーノチーズのソースだとか。
うーむ、トッロトロな食感とほのかな温かさが全身をホンワカ包んでくれますねぇ(ノ∀`)
お口の中にふんわり広がる、パルミジャーノの香りも最高です。
ピスタチオもしっかり感じて、ナッツならではの素朴な風味が美味しいです。
ほっくりとあったかくて、口溶け、温度、全てが素晴らしい。
さすが「あかぎ」さん、1品目から度肝を抜きにやってきますねぇ。
▼前菜3種類
見た目にも豪華な前菜たち。
みうけんは、これでお酒もゴハンもイケちゃいます(ノ∀`)
お皿も色とりどりで、まさに「目で見て、舌で味わう」お食事。
・ポテトサラダ
上に乗っている味玉は、しっかり味付けがなされています。
ポテサラだけだと寂しくなるけど、この一手間がものすごく良いアクセント。
ポテサラを食べると、シャキシャキっとした食感が小気味よい!
これは、タクアンを刻んで混ぜ込んであるんですね。
ピリッと甘い(?)粒マスタードが良いアクセントで、和風だけにこだわらない斬新さを感じますねぇ。
・大根とブリの生姜煮
しっかりと振られた柚子が、食べる前から感じられます。
大根をシャクッと噛み切ってみると、ブリの旨味がすごく染み込んでいるのが分かりますねぇ(ノ∀`)
優しく、力強いブリの旨味。大根は、ほっくほく。
さすがはレベルが高いです。
優しい味付けなのが、素材が本来持つ風味を損なわないので、いいのです。
本当に、日本のお料理というものの繊細さを、これでもかというほど実感させてくれる一皿。
・高知の四方竹の筍の土佐煮
四方竹(しほうちく)は、断面が四角形になる細い竹。
生えているのは見たことあるんですが、食べるのは初めてですねぇ。
さしがに、初めての食感!! シャッキシャキでアマうまな味付けで、日本酒が進む味!
なんといってもこのシャキシャキな食感と、中から溢れ出す旨味が最高ですねぇ(ノ∀`)
この3皿、それぞれ変化があるけれど、どれも秀逸です。
1品1品に込められた技術と手間は、いかばかりのものか・・・
▼特製のあん肝
押忍! ぷるぷるさん、来ました!!
本当にふるっふるで、これを箸で上手に持ち上げるのは上級者のワザです。
こちら「あかぎ」さんの使うアンコウは、青森県・大間の隣の風間浦というところで水揚げされたもの。
まさに、本州の最北端と言っても過言ではないです。考えただけでさんび(寒い)じゃ!
朝から塩を振って臭みを抜く→1日水にさらす→60度で1時間、低温調理。
朝から仕込んで、やっと夜に頂ける手間のかかった逸品です。
てっきり、生かと思ったらしっかり火が通っているので安心ですねぇ。
箸でサクッと切って頂くと、もんのすご〜くとろけるのよ!!
これは・・・(ノ∀`) 嗚呼、今まで食べていたあん肝は何だったのだろう。
これを食べずして、あん肝を語ることは出来ませんね。
口溶けの濃厚さ、まろやかさ、味わいの奥深さ、どれもがウマいっ!!
お口の中でトロトロとトロけて、舌の上でころがし、上顎に押し付けてツブしてみると・・・
トロける旨味が爆発するわ(ノ∀`)
これは日本酒に合うねぇ。まさに、全人類未踏のあん肝です。
まったく臭みもなく、新鮮さが伝わる良い香りとうまみしかないのです。
これを食べるためなら、また痛風になってもいいなとすら思える魔性の美味しさです!
▼刺身の4点盛り合わせ
右から、順にマグロ・アオリイカ・昆布〆のマダイ・クエです。
ちなみに、ワサビも本格派で、個人的にはこのワサビだけでも飲めます(ノ∀`)
・マグロ
厚切りなのがいいですねぇ。
赤身の酸味が濃ゆくて、実に味わい深い!!
噛めば噛むほど広がるマグロの赤身ならではの美味しさ!!
舌の根元にジワジワと響いてくる力強い旨味は、まさに唯一無二。
・アオリイカ
綺麗に飾り切りがなされた、極上の一切れ。
噛むごとに、ねっちりとお口の中にからみつく美味しさと甘さがたまりません。
・昆布〆のマダイ
さすがはマダイ、身の食感が力強いです。
もともとの旨味もしっかりしていますが、昆布の香りが全体を引き立てています。
・クエ
岩に潜んでいて、なかなか獲れない高級魚と言えば〜?
そう、ぶちゃいく顔のクエちゃんです(ノ∀`)
皮目の旨味、甘味が実にしっかりしていて実にうまい!
常日頃から、「魚で一番旨いところは皮と頭(サンマはワタが加わります)だ!」と言って憚らず、サンマなどは頭や骨までバリバリ食べるはしたないオッサンですが、さすがはクエの美味しさは別格。
クエはシャクシャクした食感がよく、淡白なのに力強いですよね。
普段はなかなかお目にかかれないので、クエがいただけるとはありがたいです。
▼利き酒3種(1540円)
もうね、辛抱たまりませんね。
このお料理にはやっぱり日本酒です。
ビールもいいんですけど、「最適」は日本酒、「適」は焼酎ロックですかね。
てなわけで、今回のチョイスは
・船中八策(+8・高知・純米)
・福祝(非・千葉・純米吟醸)
・不動(−3・千葉・純米吟醸)
どれもこれも独自の美味しさがあって、結局どのお酒もお料理に合うのです。
要は、飲兵衛だから(ノ∀`)
しかし、妻ちゃん曰くアンコウ鍋には日本酒度が高い方が合うとの事。
みうけんは日本酒度が低い方が合うと思いますが、こればかりは好みですね。
▼アンコウの塩唐揚げ
揚げたて! アッツアツ!
見た感じも大きくて、橋で持ち上げるとズッシリ。
箸で持ち上げてガブッといくと、中から旨味がジュワァァァァッとあふれます。
これは・・・(ノ∀`)火傷に注意な!!
シャクッとした衣はサクッと揚がっており、中のアンコウはむっちむち。
噛めば噛むほどお口に広がる、アンコウの旨味と揚げ物ならではのガッツ感。
味付けはあっさりと塩味なので、アンコウの繊細な旨味を妨げませんね。
▼アンコウ鍋
ついに・・・ついに、真打ち登場です!
この鍋を食べるために、横浜から来たと言っても過言ではない。
他の前菜も美味しかったし、もうすでに満足しているのですが、これだけは食べておきたいところ。
上にたっぷり乗っている根っこは、パクチーの根っこ?
・・・なんて一瞬でも考えた自分が恥ずかしいです(ノ∀`)
秋田県は三関(みつぜき)の名物、セリ。
山々から湧き出す清浄な湧水によってゆっくりと育ち、その水で徹底して根を洗浄するために、生でいただけるという大変めずらしい貴重なセリなんですね。
さっそく生で試してみると、さすがシャッキシャキ!
セリならでは芳醇な香りと、野生味あふれる歯ごたえが本当に素晴らしいです。
一方、アンコウの身はタレが染みていて味わい深いですねぇ。
プリッとむっちりとした力強い食感に、身の隅々から溢れ出る出汁!
おつゆは、昆布だしをベースに味醂を加えて、仙台・信州・愛知のお味噌を合わせているそうです。
どこも味噌の名産地ですが、その3か所の美味しさを一つにまとめ、さらにアンコウの旨味がこれでもかと煮出されたおつゆ・・・。
これが美味しくないわけがないのよね!!
時折混ざる黒いのは、キクラゲ!!・・・なワケがなく、アンコウの皮です。
とろっとろ、コラーゲン!
お口の中でトロけて、うっまー(ノ∀`)
肝の部分は、さきほどの低温調理の肝とはまた違ったトロットロかげん。
お口の中に広がる濃厚なねっとり感は、シャキシャキで爽やかな芹と相性がすごくいいですねぇ。
身は丁寧に骨ぬきされています。
いちおう、骨入れはもらったんですけどね。
骨が丁寧に抜いてあって、必要なかったですねぇ。
ホックホク、ぷりっぷり、アッツアツ、ハッフハフで実にあったまりますわー。
▼雑炊
もうお腹いっぱいです。
でもね。
このおつゆを残すのは忍びない。
雑炊おねがいしまーす!!
笑顔キラキラなマスター、「1人前にします? 1.5人前にします?」
・・・「1.5人前」で!!(ノ∀`)
玉子も落とされて、ネギもたっぷり入ってグツグツ言いながらやってきた、雑炊さん。
お味噌が熱されて、さらに良い香り!
「おいおい、お腹いっぱいじゃなかったのかい」と思いつつ、ついつい食べてしまう美味しさです。
やはり、鍋ものの後には雑炊。これは決して外せませんね。
たっぷりのご飯が、たっぷりのお出汁に煮込まれてしまって、そこに玉子が入ってよりまろやかに。
あつあつ、ハフハフ、ウマウマな美味しさでレンゲが止まらないですねぇ(ノ∀`)
▼デザート
・・・なんと! こんにゃくだそうです。
わらび餅に近づくように、工夫されて作られているんだとか。
トロットロなこんにゃくの中に、少しカタマリのようなのが入っています。
トロッとした食感の中から現れる、プリッとした食感がいい!
きなこと小豆も良い仕事をしていて、こんにゃくでヘルシーなのにしっかりしたデザートです。
◆◇◆後記◆◇◆
まさに、大満足。まさに、シアワセ。
さすがは「あかぎ」さん、何度通っても飽きることのない素晴らしいお店です。
うなぎに続いて、アンコウ鍋のコース。
この内容で7500円(ドリンクは別)とは、本当に驚きです。
特に美味しかったのは、あん肝かな。
あのトロットロ・ふるっふる、忘れられない美味しさです。
美味しい鰻が食べたい時、美味しいアンコウ鍋が食べたい時。
冬の寒い日にココロを温めてくれる、それが入谷の「あかぎ」さんなのです。
お試しを!
再訪希望値:★★★是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
2023/11/02 更新
2023/05 訪問
台東区北上野の「あかぎ」でうなぎコース - みうけんのヨコハマ原付紀行
本日は入谷駅を降りてすぐ近く、和食バル「あかぎ」さんにやって来ました!
入谷駅だけではなく、鶯谷駅や上野駅からも歩ける距離です。
このお店は「あんこう鍋」が有名で、芸能人も絶賛したというお店です。
「うなぎコース」(10000円)がオススメですよ、というウワサを聞きつけて、でさっそく妻ちゃんと行って参りました!!
店内はカウンターとテーブルがあります。
今回はカウンターは埋まっていたのでテーブルへ。
やー、相変わらずの人気店です。
冷蔵庫の日本酒も、なかなか見ない珍しいものばかり。
浅草のお酒なんかもあったりして、すごく気になるぞ!!
さて今回は鰻づくしのコースが10000円。
そんじょそこらの鰻屋さんでは、普通に食事をしてもうな重だけで5000円は越えますからね。
いろいろな逸品料理もついて1人10000円は、ものすごくオトクです!!
▼鰻ときゅうりの酢の物
上にかつおぶしがハラリと。
優しい味わいでミョウガも爽やか!
鰻は軟らかく、きゅうりはシャキシャキで、ものすごく食感がいいんです!!
お酢のアンバイも優しくて、ツンツンしていないのよね。
鰻の持ち味を決して殺さず、活かしているなぁと思います。
まさに、前菜からお店の実力がわかるってものですよね(ノ∀`)
▼焼きうに豆腐
醤油あんかけ仕立ての豆腐からは、ウニがあふれていますよ奥さん!
そう、豆腐にはたっぷりとウニが練り込まれているんです。
てっぷりな豆腐とぷっくりなホタルイカ。そして濃厚なウニ。
お互いの相性もよく、これは今までに食べたことがない感動です。
しっかり食感の豆腐に、濃厚なウニが効いていて旨味がすごいのよ!
まさに、これは贅沢の極みですよねぇ。
▼う巻き
逢いたかったわ、う巻きさん(人∀`)
このフワッフワ感と、ダシの香る優しい味付が最高なのよ!
繊細で、柔らかくて、ふんわり甘くて、出汁の味がよく香る。
かと思えば、ガツンとしっかりウナギさん。
さすがはプロの味だなぁと思います。
▼刺盛り
うなぎコースですが、お刺身も出て来ました。
豪華3種盛り合わせです。
・ボストンのマグロ
ボストンは意外ですが、大西洋マグロのメッカだそうです。
赤身と脂身のバランスが最高によく、旨味のバランスがしっかりしています。
・兵庫県産の真鯛
甘くて肉厚!! 噛めば噛むほど弾ける食感、溢れ出る奥深い旨味。
さすがは刺身の王さま、その実力は侮れませんよ。
・兵庫県産のサワラ
ふんわり柔らか、お口の中でほろほろとほどけていく軟らかさ。
身の上品さと、濃厚な皮目の対比がよくて、これで日本酒2合いけそうです(ノ∀`)
▼白焼き
愛知県産の鰻をさばいて、すぐに蒸さずに炭火で焼き上げたとか。
わさび、藻塩と…生コショウは意外ですね!
身は軟らかくてフッワフワ!
お箸でサクッと切れる軟らかなうなぎからあふれる、極上の美味しさ!
食感も、身はふっくら・皮はパリッと香ばしく焼きあがっていますね!
爽やかなワサビや、藻塩&生コショウとも相性がいいです。
▼鰻の巻きずし
これは初めて見たなぁ!!
鰻を軽く蒸して炭火焼きにし、有明産の海苔で巻いた逸品。
海苔のしっかりした食感と香り、ごはんと鰻はもちろん相性が抜群です。
中に奈良漬でしょうか、お漬物が刻まれて入っていますねぇ。
これがパリパリな食感が良いアクセントになっています。
嗚呼、この贅沢さはなんなのか!
まさに、ここでしか食べられない美味しさですよねぇ(ノ∀`)
▼肝吸い
鰹と昆布の一番出汁が、ものすごくいい味わい。
セリもシャキシャキで爽やかで、ねっちりと噛みごたえのある肝が格別です。
▼土鍋ごはん
メインはこれ!
なんと! 鰻の土鍋ご飯!
パカッと蓋を開けた時の感動ったら・・・(ノ∀`)
スタッフさんが、手際よく取り分けてくださいました。
どっしり、お茶碗に2杯ぶんあって、これは豪華すぎます!
身が柔らかくて、香ばしくて、タレの染みたご飯がまた美味しいのよ!
これは専門店のうな重よりも好きだなぁ!
▼デザート
いちごと粒あんでした。
酸味と甘味のコントラストにホッとします。
◆◇◆後記◆◇◆
壁のメニューには、うなぎコースは5月限定と書いてありましたが予約すれば他の時期でもいただけるそうです。
気になった方は、是非とも試してみていただきたい!!
この「あかぎ」さんは、スタッフさんのホスピタリティも高くて安心してくつろげるお店。
なんと、この5月で10周年になるんだそうで! おめでとうございます!
入谷で美味しい和食が食べたいとき。
隠れ家のような銘店、「あかぎ」さんは知る人ぞ知る、オススメのお店です!
お試しを!
再訪希望値:★★★是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
2023/05/07 更新
「アンコウ鍋が解禁です!」──そんな通報を受けて、急遽やってきました。
もう夫婦で何度もお世話になっている、おそれ入谷の鬼子母神。
入谷駅前の通りからちょいと路地に入ったところにある、「お食事処あかぎ」さんです!
このお店は、鰻にしても鮟鱇鍋にしても毎回毎回、目をつぶって食べてしまうこと必定の美味しいお店。
年に2回くらいお世話になっていますが、このたびめでたく「食べログ百名店」に選出されたとか!
「ただいまー」と言いながら入店したくなる店内は、明るい雰囲気で4人がけが2卓。
いつも夜は混み合うので、空いていそうな時間に早めに訪問させていただいています。
奥にはオープンキッチンのカウンター。
さらに奥にはお座敷もあるようで、ちょっとした集まりとかにも是非オススメしたいお店です。
まずは一献。飲み放題(2400円)もありますが、そんなにガフガフ飲みませんので通常で良いのかな。
てなわけで、まずはオススメのお酒から。
◆ひやおろし不動(千葉・純米吟醸:1合1200円)
千葉県の純米吟醸酒。関東人には関東の酒ってね!
キリッと冷えていて、実に涼しげ。
りんごのような洋梨のようなフルーティな香りがスッキリしており飲みやすく、お食事にもピッタリな一杯。
◆鮟鱇鍋コース(8800円)
青森県は風間浦で水揚げされた新鮮なアンコウさんをバッシュバッシュと捌いて華麗に食べ尽くす、シアワセなコースです。
冬はやっぱり冷酒(ヒヤ)にアンコウですよねー!
◆焼き胡麻豆腐
このお店の名物とも言える一品目は、外はカリッと・中はトロッとな焼き胡麻豆腐。
濃厚な胡麻の風味とワサビの爽やかな香りで頂く、あつあつカリトロな逸品です。
香ばしい外側をカリッと割って食べてみると、中はあっつあつトロットロで大豆の甘みがすごいのよ!
下にたっぷりと敷かれた濃厚なゴマのタレと、爽やかなわさびの香りがベストマッチ。
うーん、実に仕事が丁寧で、最初の一口目から大満足できる逸品ですねぇ。
◆前菜三種
続いての前菜は豪華な三種盛り合わせ!
お皿の彩りもよく、見ただけでわかる丁寧なお仕事ぶりがキラキラ光っています。
まずは、「松茸とほうれん草のお浸し」から!
さっそく一口目をパクッといくと、お口に広がる松茸の香りがしっかり!
ほうれん草は茹で加減が素晴らしく、お浸しなのにシャキッとしており出汁との馴染みもすんごくいいのです。
こんなにこんなに美味しいお浸し食べたことがないし、家じゃなかなかできないだろうなぁ。
お皿に残った出汁ですら残さず食べてほしいほどの美味しさよ!
お次は「ポテトサラダ」で、マスタードソースがほのかに効いています。
ポテトサラダそのものもホックリ美味しいし、上に乗った海老が見るからに美しいだけではなく、食感もパリッパリでスバラシイことこの上ないのよ!
次は「おおまさり落花生」という大型品種で、少し固茹でにしてあります。
薄皮のままパクリといくと、シャキシャキとした歯応えを存分に楽しめるし、落花生ならではの大地の香りもすごく良くて、「たかが落花生、されど落花生」。
◆お造り二種盛り合わせ
来ました来ました、お正月! マグロを食べるとお正月が来たような感じがします。
キラキラに輝く器に、キラキラに輝くお刺身は本当に美しいですよねぇ。
マグロは美しき真紅の宝石。まるでルビーのような情熱的な赤色。
ワサビをつけて醤油にチョンチョンして頂けば、お口いっぱいに広がる赤身ならではの旨味がたまりません!
続いてはハマダイという、あまり聞かない名前の魚ですがそれもそのはず。
日本三大高級魚とされて高値で取引され、しかも個体数も少ないのでなかなかお目にかかれないのだそうです。
このハマダイさんを出す時点でこのお店の本気度がわかりますが、それ以上にお口の中にスッと広がる甘味と旨味はさすが!
◆あん肝
このお店の「あん肝」は絶品です。絶品すぎて、今まで食べたどのあん肝よりも抜きん出ています。
これは、痛風になってでも食べていただきたい逸品!
お口の中にトロリと広がっていく柔らかさは、お箸でなかなか持ち上げられないほど!
お口の中でつぶしていくと、香りは良いのに驚くほどに雑味がない事に驚かされ、思わず目を閉じて無言になってしまいます。
もちろんドリンクも進みますし、このお皿は有田焼なのに「ひとみ婆さん」と「ちびまる子ちゃん」が描かれているのも楽しいですよね。
◆Snowdrop(660円)
なかなか珍しいものがあったので注文してみました!
福島県の日本酒ベースのヨーグルト酒で、甘すぎず甘酸っぱくてチーズケーキのように濃厚なミルクの香りが素晴らしい✨
何かに似ている味だなぁと思いきや、モンゴルの馬乳酒(アイラグ)に少し似た酸味があり、アンコウの唐揚げにもピッタリな美味しさです。
◆鮟鱇の唐揚げ
あっつあつなので、火傷には注意ですよ!
実に肉厚でぷりっぷりな食感は、まるでお肉のよう。
それなのに、上品な旨味とジュワジュワジューシーな甘味がビシッと主張して来ます。
やー、なんと言ってもアンコウの美味しさはこのむっちむちな弾力にあり、ですよね。
脂身というわけではないのに、タンパクかつ力強く、実に美味しい!
きっと、この弾力を生かすのはこのお料理しかないのではないだろうかとすら思えてきます。
◆鮟鱇鍋
いよいよ真打ち登場です! ぐつぐつ言いながらやってきたアンコウさん。
上に乗っているのは青森県産の新鮮なセリで、これがまた根っこまで美味しいのです。
アンコウはじめ豆腐やネギなどの具材はもうあらかた煮えた状態なので、あとは芹だけを沈めて火を通したらいただきまーす。
味付けはしっかりした味噌仕立てで、そこにアンコウの旨味がジンワリと溶け込んでいますよ。
芹摘みし昔の人も我がごとや 心に物はかなわざりけむ(枕草紙
ずっと、ずっと逢いたかったのです、愛しき芹さん!そのシャキシャキな食感と広がる香りに恍惚!
芹をシャクシャク楽しみながらいただくアンコウ鍋の美味しさったら!
アンコウの身のそれぞれの美味しさが、ギュギュギュッと詰まった一杯です。
身はむっちりと旨味が詰まって、その食感も弾ける美味しさ。
このアンコウの食感は他のオサカナさんにはなかなか真似できまい!
あん肝もしっかり入っています。生のあん肝も美味しいけれど、こうして鍋にしても美味しいよね。
プリッといただくあん肝の美味しさはお口にジュワッと広がりトロッとトロけて、思わず日本酒おかわりですよ!
個人的にお気に入りなのは、何と言っても皮の部分です。キクラゲじゃないからね!
お魚の皮ってプルプルで、まさに全身コラーゲン。お口の中でトロかすと、日本人で良かったなぁと思います。
おつゆにはアンコウの旨味が溶け込んだ、しっかり味わいの味噌仕立て。
もちろん雑炊だって美味しいのですよ。もちろん大盛りでヨロシク!
もうね。言葉がありませんよね。
めくるめくアンコウの美味しさに加えて、味噌が馴染んだ玉子まで入ってしまって・・・
ほんと、こんなに美味しい雑炊は食べたことがないんですよ。
脇に添えられた自家製の香の物も浅漬かりでちょうどよくて、雑炊と香の物のルーティーンはシアワセそのものです。
◆デザート
デザートは和菓子!・・・かと思いきや、栗のブランマンジェを合わせてくる意外性がニクいです。
アツアツのほうじ茶に、トロットロなブランマンジェ。もうすっかり秋の装いで、大満足の一食となったのでした。
◆◇◆後記◆◇◆
2025年の食べログ百名店・居酒屋部門に見事輝いた、「お食事処あかぎ」さん。
その美味しさは保証つきですよ。ザギンやギロッポンなんかに行かなくても、入谷にはこんなに素晴らしい銘店があるのです。
店内に飾られたスッポンさんの甲羅を見るたびに、「ああ、帰って来たなぁ」と安心感があるのもいいですよね。
ちなみに、ここ「お食事処あかぎ」さんでは新年にむけておせち料理を予約開始されたそうです。
限定で、この時すでに残り10セットちょいだとのこと!
お値段は38000円(送料2000円別)とのことなので、気になる方はいちどお問い合わせされてみては。
何を食べても間違いのない「あかぎ」さんのおせち、絶対に! 絶対に! 間違いはないはずです!
今回頂いたのは、ひとり8800円の「鮟鱇鍋コース」。
正直、これで8800円とはコスパが良すぎます。
食べてみてわかる、本当の美味しさ。それがここ「お食事処あかぎ」さんにはあるのです。
お試しを!
【ほしいものある? Amazonでお手軽ショッピング】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★