『消された投稿(←消されなかった) オートパーラー上尾』チー・ブタホタテドリさんの日記

2016年4月 日本の技術力を後世に残す天ぷらそばよ、永遠に

高度成長を遂げた30年くらい前の日本は、その持て余す技術力を存分に発揮し、こともあろうに、そば、うどんの自動販売機を発明するに至った。

冷凍技術の発達した現在であれば、「チンすればいいじゃん」と思ってしまいがちで、実際にはニチレイがチンする自動販売機を提供しているが、そば、うどんの自動販売機は、自販機の中で麺を湯切りし熱々の天そばを提供するという、平成生まれのサラリーマンには思いつかないような、大胆な機能を提供する自動販売機界のカリスマ的存在だ。

そのカリスマに会いに、東京から埼玉の上尾まで移動する。移動には片道1109円を費やた。何とかならんかJR。

JR北上尾駅から1kkmくらい離れた国道17号沿いにオートパーラー上尾はあった。食べログでは掲載保留中であるが、2016年3月時点で、絶賛営業中である。閉店するような雰囲気はまるで感じない。店内は飲食提供するというよりも、単純にレトロゲームセンターのようだ。

そして、店内の一角にそば、うどんの自販機はあった。ああ、これ見たことある。あった、あったと懐かしくなる自販機。おまけにトーストの自販機まである。これはスター揃いではないか。そのスターを写真に収めんと、既に自販機マニアの先客が、大きなデジタル一眼レフカメラで写真撮影を敢行している。さすが昭和の大スター、大人気だ。

さっそく天そばを購入。わずか250円である。しかし、その金額に見合わない麺と具材の量。一玉まるまる入っていて、ボリューム満点である。天ぷらもちゃんとエビが入ったしっかりとした天ぷら。おもわず敬意を払ってしまう。素晴らしい。ジャンクで美味しいそばを、一気に食べてしまった。

そして。ここまで来たらトーストの方もいただくしかない。ハムチーズトーストとコンビーフトーストの２つで悩んだが、コンビーフトーストを選択。日本でもここにしかないそうだ。熱々のトーストは非常に美味しい。何より焦げ目が素晴らしい。近所にあったら、毎日買いに来たい。

30年以上経過しているにもかかわらず、自販機はとてもきれいで清潔感があった。麺と天ぷらのクオリティも素晴らしいことから、入念に手入れしてるのだろう。素晴らしい。今後も、この素晴らしいかつての日本の技術力を文化財として残してもらいたい。