3回
2017/01 訪問
手の込んだ料理を提供する洋食店のビーフシチュー
9月にこちらのオーナーさんがお亡くなりになったそうです。倒れられる1週間前くらいに、お店で見かけたときには、大変お体が辛そうでした。お悔やみ申し上げます。
そして、現在は息子さんが一人で厨房を切り盛りしているそうです。時々、「忙しい!」という悲鳴が厨房から聞こえ、大変そうなのが、よくわかります。
そうなのです。こちらのお店は世間のファミレスなどと違って、仕込みも料理も丁寧でしっかりとしているので、どうしたって手間がかかるのです。なのに、ビーフシチューを1500円で提供するのは、とてもリーズナブルなのです。
そう、新年になって始めていただいたのはビーフシチューです。お肉は柔らかく、柔らかすぎでナイフではうまく切れません。適度に細かく分けながら、ご飯と一緒にいただくと大変おいしい。付け合わせが充実しているので、ご飯がなくてもボリュームがあるのですが、やっぱりライスを頼んでしまいます。
そういえば、池波正太郎が1980年くらいのエッセイの中で書いていました。洋食店の料理から「付け合わせ」がなくなって昔の味がなくなっていくと。そういう昔ながらが残っているのが、このお店のいいところだと思います。
昨年12月の訪問の時に食べた「豚肉のしょうが鉄板焼き(ポークジンジャー)」も、大きな3枚の豚肉とその下に敷かれたたっぷりの野菜が美味しく、これまたライスに合うのです。このポークジンジャーは、もともとはつまみとして出していたのですが、いつのまにかライスで食べる人が多くなった料理だそうです。
あと、トルヴィルも忘れてはいけません。一般的なお店では、ドリアなのでしょうが、こちらのお店ではトルヴィルです。定期的に食べたくなります。また、まだ一度もマカロニグラタンを食べたことがないので、それも食べてみたいと思います。
これらのメニューを、きちんと仕込みをして提供してるのは、本当に素晴らしいと思います。こういうお店が、ちゃんと評価されてほしいなと思いますね。
ただ、よくない点もあって、昔ながらに全面喫煙可能な点です。せめて分煙してほしいのですが、難しいのでしょうね。
2017/01/15 更新
2015/03 訪問
心が豊かになる、歴史あるトルヴィルが美味しい老舗洋食店
今日は、プロヴァンスで以前から食べてみたかったポークカツレツを注文しようと思っていたのですが・・・お店の前の料理サンプルを見ていて、気が変わりトルヴィルを注文することにしました。
トルヴィルというのは、よく似た料理で言えばドリアです。下記の記事によると、ドリアは日本で生まれた料理で、そもそもフランスの料理としてはトゥールヴィルという料理があったそうです。
ドリアの元祖:http://www.maroon.dti.ne.jp/schwarze-katz/alacart/doria.html
上記の記事の終わりにも書かれているように、このトルヴィルが食べられるお店が、このプロヴァンスなのです。
さて、さっそくこのお店の看板娘さんに注文して、しばし待ちます。厨房ではさっそく何かを炒める音が聞こえ始めました。包丁を使って何かを切ってもいるようです。一つのオーダに対して、丁寧に作っているのがわかります。このお店は、混んではいけないお店ですね。
10~15分くらい待ったでしょうか。トルヴィルがやってきました。うん、見た目はやっぱりドリアです。ホワイトソースの中には、煮込まれた若鶏の肉と海老、マッシュルームなどが入って具たくさん。ケチャップライスは酸味控えめでソースにあいます。火傷しないように、だけど食欲がせかすので急ぐように食べます。おいしい。グラタン系の食べ物って、途中で空きそうになることが多いですが、こちらのトルヴィルはコメ料理だからか、具たくさんだからなのか、飽きずに最後まで美味しくいただけました。
このお店の一番は、やっぱりビーフシチューですが、ほかの料理もきちんと料理していて、なんでも美味しいお店です。また、頻度を上げて訪問しようと思います。
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心が豊かになる、長い歴史のビーフシチュー
今回は、オムライスはいったん中断し、ビーフシチューをいただくためにこちらのお店に伺いました。
プロヴァンスという地名は、フランスですね。水曜どうでしょうのヨーロッパ21か国完全制覇の企画で、車中泊をする羽目になったいわくつきの場所です。もちろん、このお店には一切関係のない情報ですが。
さて、10年前から東大井に住んでいる私も、このお店は認識していましたが、独立系ファミレスだとずっと思いこんでいました。ところが、食べログでレビューを見ていると、ずいぶんと由緒正しい銀座のお店の系統を受け継いだ洋食店と知り、マカロニグラタンやビーフシチューをいただこうと思って、このお店に臨みました。
お店には、事前の情報通り看板娘さんが一人で給仕をされていました。まるで、ことりのおばあちゃんを思い出して、心が痛みます。でも仕事は逆に生き甲斐でもあるので、がんばれ、おばあちゃん。
さて、事前情報通りビーフシチューとライスを注文し、例によってツムツム(携帯ゲーム)をしながら到着を待ちます。
10分くらい待ったでしょうか。ビーフシチューが運ばれてきました。シチュー皿は多分グラタン皿としても使っているのでしょう。随分と年季の入ったお皿です。
ご飯は常識的な量(このあたりにはブルドックやハピネスのような非常識な量のお店が多いので)で上品に平皿に乗っています。付け合せに、味のついていないインゲンと、味のついていないミックスベジタブルと、味のついていないスパゲッティが運ばれてきました。後々シチューに浸していただきましょう。
まずはお肉を一口いただくと・・・うまっ、そして柔らかい!!!これは美味しいビーフです、とろとろです。ソースもうまいです。なにも減点するとことがありません。ご飯片手に、どんどん食べ勧められます。(頭の中で孤独のグルメで、ゴローちゃんが一気に完食へと追い込む場面のBGMが鳴り響きます)
お肉だけで、ご飯がなくなりました。ここからは付け合せをシチューに浸していただきます。インゲンをシチューにつけながらいただいた後は、ミックスベジタブルとスパゲッティをシチュー皿にそのまま入れます。そして、スパゲッティに絡めながらいただきます。
なんという無駄なく、美味しく食べられる方法なんでしょうか。これを発明した人は、天才ですね。
確かにお世辞にもお店はきれいではないし、禁煙でもないし、ソファーも破れかかっているかもしれません。しかし、この本格的な洋食の味と看板娘さんの素敵な笑顔は、心を豊かにします。
若い人たちにも、2000円弱するような普段に比べれば高額な食でも、その支払うだけの価値があることを、知ってもらいたいなと思います。(でも最近の人たちはオシャレな店ばかり行きたがるからなぁ・・・)
トルヴィル1100円
ケチャップ色のライスの上によく炒めたマッシュルーム、鶏肉、海老をのせ、ホワイトソースとチーズがかけて、オーブンで温めてあります。
ビーフシチュー1500円
ライスは別で200円
ビーフシチューには付け合せがついてきます。最後にまとめてシチューに入れていただきました。
トロットロの牛肉さんがごろごろ
ポークカツレツ。トンカツ屋さんのトンカツよりも薄く、ソースが洋風でおいしい
2015/05/06 更新
少し以前のお話。お盆だからか結構お店にが営業しておらず、大井町であまりの暑さに疲弊する。そうだ、こんなときにはプロヴァンスだ!と思い、ランチがてら訪問。
マイレビさんが美味しいと書かれていたので、遅めのランチでナポリタンを。あと、暑くて死にそうだったので、モヒートを注文。中国人の店員さんが初めてのモヒートだから?か興味津々。Facebookでカクテルはあんまりでないと書いていたからなぁ。
しかし、提供されたモヒートはちゃんとライムが飾られている。こういうところに手を抜かないのがこちらのお店。真面目というか不器用というか。でも、そんなお店だから通うのだ。
そして、初めて頼むナポリタンは、異常なほど美味しい。ソースはスパニッシュライスやトルヴィルと同じとFacebookに書かれていたけど、なるほど。ピーマンやタマネギやソーセージもちゃんと入っていて、それがソースと交わることで美味しいのだ。
ケチャップの酸味だけで旨味がないナポリタンが多いなか、こちらのお店は洋食店のナポリタンという感じで旨味があり、とても美味しかった。料理がどれも一手間かけられているこちらのお店。いろいろあると思いますが、末長く営業してほしい。