NishiazabuBoyさんが投稿した鮨 ひみつ(東京/赤坂)の口コミ詳細

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鮨 ひみつ赤坂、赤坂見附、溜池山王/寿司

3

  • 夜の点数:4.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
おすすめポイント

お値段以上の無名店

2025/03/10 更新

3回目

2025/06 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

静かに、着実に積み重なる美味

久しぶりに『鮨ひみつ』へ。
この店に来ると、過剰な言葉は不要になる。ただ淡々と、目の前に置かれる一皿一貫に集中していく。

白身に始まり、貝の繊細な歯応え。煮貝の旨み、箸休めの煮物もきちんと仕事がされていて流れを作る。桜海老をあしらった茶碗蒸しは香り高く、焼き物は皮目のパリっとした香ばしさが際立つ。

握りに入れば、ひと手間かけた白身、脂の乗った金目、軽く炙った鯵や鰹、締め加減の絶妙な光り物。煮穴子はふんわり、卵焼きは出汁がじんわり。最後は赤出汁とお漬物でほっと一息。どれも奇をてらわず、だが緻密に積み上げられたバランスが心地よい。

派手な演出や映えるひと皿はない。けれど、静かに美味が積み重なり、食後には満ち足りた余韻だけが残る。まさに「ひみつ」という店名がぴったりの、大人の寿司時間。

4.5:感動 4.0:お勧めできる 3.5:再訪したい 
3.0:普通 2.5:問題点あり

2025/06/17 更新

2回目

2025/03 訪問

  • 夜の点数:4.2

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

静寂の中に光る職人の技と、美意識を宿す一夜

店内は全体的に照明が落とされ、静かで落ち着いた空間が広がる。しかし、カウンターと調理場には明るい光が当たり、職人の所作がはっきりと浮かび上がる。そのコントラストが絶妙で、料理への期待を一層高める。さらに、カウンターに置かれた盆栽がまた見事で、不完全さの中に美を見出す侘び寂びの精神を体現している。

最初に供されたのは、京都・宮津のメジマグロと葉わさび。ツマミにこそ、美味いものを出したいという気概とこだわりが詰まっている。皮はパリッと香ばしく、中からジューシーな旨みがあふれ出す。これから始まる一連の料理への期待を抱かせる、見事な一皿だった。

続いて供されたイワシのガリ巻きは、ガリの酸味がイワシの脂を引き締め、さっぱりとした後味を残す。炭の香りが高い牡蠣のオイル煮は、温かさが心地よく、香りとともに旨みが広がる。そして、あえて薄い味付けに仕上げられたあん肝は、より一層その濃厚なコクを際立たせている。自家製の味噌漬けカラスミは、味噌の風味がしっかりと染み込み、濃厚な旨みが口いっぱいに広がる。

甘鯛の鱗焼きには、菜の花のカラシ醤油と出汁醤油が添えられていた。フレンチではよく見かけるが、和食店では珍しい調理法で、しかも火入れの難易度が高い。この仕上がりを見る限り、限られた機材と時間の中で、職人がいかに工夫しているかが伝わってくる。鱗はパリパリに焼かれ、香ばしさが際立つが、身の旨みも決して負けていない。

椀物には、しじみとはまぐり、そして山椒が使われていた。特にはまぐりの持つ豊かな旨みが際立ち、春の訪れを感じさせる一杯だった。驚いたのは、塩などの調味料を一切加えていないということ。それでもこれほどの深みを感じられるのは、素材の味を最大限に引き出しているからこそだろう。

握りは赤酢のシャリを使用。金目鯛はしっとりと上品な甘みがあり、さわらは口の中でとろけるほど滑らかだった。アオリイカは最初の歯ごたえの後、甘みがじんわりと広がっていく。

マグロの赤身は薄く切られ、シャリを包み込むように握られている。薄いにもかかわらず、口に入れた瞬間に濃厚な旨みが広がるのが印象的だった。中トロは期待通りとろけるが、大トロは意外にもとろけすぎない。薄造りながらもしっかりとした食感を残しており、脂の甘みと赤身の旨みのバランスが見事だった。トロければ最高とする評価も多いが、ここではその常識にとらわれない大将のこだわりが感じられる。

こはだはさっぱりとしながらも、しっかりと締まった味わい。のどぐろの炙りは、口の中でとろけるような食感を持ちながら、適度な弾力もあり、炭火の香ばしさが加わることでさらに奥深い味わいになっていた。

自家製のかんぴょう巻きは、しっかりとした歯ごたえが残り、わさびとの相性が抜群。刺激的な辛みが心地よく、最後まで飽きさせない。穴子は、よくあるとろける仕上がりではなく、笹での蒸し焼きという珍しい手法が用いられていた。そのため、水分がほどよく残り、ふっくらとした食感に仕上がっている。さらに、炭火の香ばしさが加わることで、他では味わったことのない新鮮な驚きがあった。

締めの椀は、あらの赤出汁。滋味深く、ほっとする味わいが、食事の最後を穏やかに締めくくる。そして、デザートは卵焼きのブリュレ。低温でじっくりと焼き上げられた卵焼きに、表面をキャラメリゼすることで、甘みと香ばしさの絶妙なバランスを生み出していた。

このおまかせコースは、税込16,500円。最後に渡されたおしぼりを何気なく手に取ると、その形に見覚えがあった。よく見ると、暖簾の形を模して作られていることに気づく。

かつて、寿司屋では客が帰り際に店の暖簾で手を拭っていたため、暖簾が汚れている店ほど繁盛している証しだと言われていた。しかし、この店には暖簾がない。そこで、大将は「暖簾を模したおしぼり」を作ることを思いついたのだという。その粋な発想が、この店の持つ美意識を象徴しているように思えた。

4.5:感動 4.0:お勧めできる 3.5:再訪したい 
3.0:普通 2.5:問題点あり

2025/03/09 更新

1回目

2024/09 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

進化を期待するお店

長く通えるお店としてがんばってほしい

4.5:感動 4.0:お勧めできる 3.5:再訪したい 3.0:普通 2.5:問題点あり

2025/02/09 更新

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