レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2011/03訪問 2021/08/30
【2010.6】
4ヶ月ぶりに訪問。
いままでこちらであったでしょうか、魚介と鶏のWスープに挑戦されているのだろうかと
こちらも味わってみたくなりまして限定煮干とりそば(\900)をいただきました。
不思議なスープです。
いわゆる煮干系の強い香りはしません。鼻が悪いときっとわからないくらい微妙な加減。
出されてすぐ、一瞬は香ります。
が、鼻が慣れる(?)のか食べ進むと通常の鶏そばのように感じ、「これって作り間違えているのでは?」
なんて思っていると、食べている合間でフッと煮干が香ります。
煮干の香り入りのカプセルがはじけてくるよう。
こんなスープ味わったことないですよ。
麺はこのメニュー用の縮れ太麺とありましたが、ちょっと喜多方ラーメンの中太平打ち麺を思い起こさせる
ツルツル感。時間を経てものびたりダレたりしないでやさしく小麦が香ります。
すすりながら又また感じ入ってしまいます。
本当にここのラーメンは禅問答のように問いかけてくるので、一度に答えが出せないし、食べ始めと食べ
終わりで感想が変わってくるのでまた来てしまう感じです。
あれこれ考えながら食べていたら、また完食完飲してしましました。
【2010.2】
王道のとりそば。
いつもながら文句なし。もう★5だよな、、
【2009.12】
またまたつけ麺 醤油。
こちらは「塩系」が注目されるけど、醤油もすごい。
夏の感動は色褪せない。
【2009.9】
とりつけそば(900)
生姜がほんのり効いた鶏スープに塩。
具はナンコツ入りつくね2個と炙り鶏4~5切れのは香ばしさと歯ごたえのバランス絶妙。
麺は相変わらず安定感を感じるというか、美味しい。
スープと一緒になると踊り出す感じと言うと大袈裟か。
刻んだ春菊と油揚げもアクセント。
【2009.8】
再びつくづくと感じ入りました。★4.5に上げます。
今回つけ麺 醤油(\750)。麺は280gあります。
つけ汁は冷めないように鶏脂でしょうか?表面を覆っています。アツアツです。
ネギならぬ一夜干しした野沢菜のような歯ごたえのある薬味が活きてます。
他に細く刻んだメンマと短冊状の焼豚が少し。
最近は酸味を効かせたつけ汁の店が多いものですが、ほのかに効かせた程度。
麺はつけ麺用の中太麺。しかし他店よりは細めで太目の稲庭うどん風。
まずは麺のみ数本いただきます。
思ったよりは小麦の香りは出ていないもののきめ細かい口当たりです。
ところが!
つけ汁に一旦浸して食べると、別物のように麺が語ります。
控えめなつけ汁と麺とのトータルで味を調えていることがわかります。
軽く浸して食べるのもいいですけど、しっかり浸して食べるとツルツル・シコシコっ
とした麺につけ汁が絡むというか滲み込んでまして、えも言われぬ「大喜ワールド」
に入っていきます。
あとは黙々と食べ進むだけ。無言の麺との対話が続きます。
さすがに「つけ進む」と麺の水分でスープが少しは薄まります。
がこれでつけ汁の濃度がいい具合になり普通のラーメンのように飲めます。
しかし、こんなトータルバランスを考えて作り上げる店主は天才じゃないだろうか。
恐れ入谷の鬼子母神。
是非、味わってみてください。
【2009.7】
様々な意見が二分されているようですが、通ってみてこそ価値ありな店だと思います。
行列は今もありますが、確かに回転が早いほうだし昼時夕食時を避ければ難無し。
中国人のバイトの子も甲斐甲斐しく働いています。
超個性派インパクト系でもコッテリ大盛り系でもないので過度な期待?を持たず
自然体で臨めばいいのでしょう。
各種類多彩なメニューをそろえていますが、こんなんでどうだ!的な先制パンチ型
ではなくそれぞれ非常に繊細な味で食べ手に静かに問いかけてくる、一服の茶を
たてていただいている感じと理解しています。
味によって、よくぞいろいろな個性の麺を打ち分けるものだと回数を重ねる毎に感心します。
ただ時間帯によるでしょうが、遅めの21時あたりに行った際のみ着席して15,16分
以上かかったのは何故だろうか?
隣の一人客同様「醤油らーめん」だったが隣は先に着席していたから20分近い
感じではなかろうか。件の女性店員が気にして催促・確認していたくらいだから。
先客のつけ麺で時間をくっているようには思えたが、この点改善余地ありかな。
3位
1回
2008/01訪問 2021/09/25
新地で老舗の割烹である。
大阪の知人に季節ごとに誘われるのだが、お目当ては白子酒。
この時ばかりは前後の食生活にも気を付け(痛風予防を意識のうえ)臨みます。
作り方は想像してみてください。
当てると女将さんからサービスに、、、なんてことはありませんけど喜んでくださいますので
その後、足を運んだ時にメリットがあります(笑)
ヒレ酒みたいにチンチンの高温でない事は言わずもがな。
裏ごししたキメ細かい白子に美味しい日本酒。
本醸造系を合わせているかと。
料理は値段相応と言えばそれまでだが、西日本出身の自分としてはいつもホッとする味付け。
女将さんとの洒脱なおしゃべりも楽しい。
いつもカメラを持ち合わせていないときばかり行くので、携帯のシャビーな画像しかないのが残念。
4位
1回
2010/10訪問 2012/08/07
2009.7.某日
今月2度目。
鮎が食べ頃の大きさとの誘い文句にふらり。
相変わらず素材の旬と仕入れには熱い想いの桜庭さんと食材談義ははずむ。
・湯葉ウニ(バルサミコとカラメルの甘酸味が食欲を増幅させます)
・鱧焼霜と毛蟹味噌和え(毛蟹も夏本番で身の甘さも強く感じます)
・鮎塩焼き青唐風味蓼酢(小ぶりで頭からガブリ。皮目の香りと上品な脂は天然ならでは。)
・本マグロ握り(塩釜)(寝かせ時間がよく軽い酸味が夏の鮪をより感じさせます)
・シジミスープ(2Kg程度の蜆を3h煮出し濃縮したものに葛で軽くトロミ付け。PinkPepperが滋味
をさらに強調)
・刺身盛合わせ--かんぱち(鹿児島)、赤いか、本まぐろ(塩釜)、かれい(常磐)
・かんぱち刺身追加(塩ポン酢で柚子胡椒も溶いて食べると上品な脂の味が際立ちます)
・さんま塩焼き(背のふくらみが筋肉マンのようにぷっくり!写真を撮る間もなく箸がのびる始末)
・松茸粥(ご飯にとろみをつけた松茸出汁をかけてあります)
お酒は生ビールに焼酎5合と日本酒一升。
*換気がイマイチの作りなので焼き魚の煙が充満するのはチト難点。
【2009.4.】
ここは常にお任せでやるのがいい。
固定観念に拘らず季節に合わせた各地の天然物を、素材の味を活かした調理法で食べさせて
くれる。奇をてらった調理法をするわけでないが、とにかく素材重視の姿勢にはいつも感心する。
以前はコースのみという時期もあったが、アラカルトも始めているので一人で寄り道して桜庭さん
と魚談義でもしながら食すもよし。
こちらの一番の楽しみ方は10~20名(最大)程度での貸切だろう。
事前に相談しておけば(天然物ゆえネタの確約はできないものの)かなりの質の宴会が可能だ。
過去には「鮟鱇づくし」「クエづくし」「旬の魚お任せ」といろいろお願いしたが、期待以上の質と参加者の高い
満足度が得られた。
特に鮟鱇鍋の〆の雑炊には一同唸りまくり、声も無く我さきにとかき込むのだった。
値段は相談次第だが飲兵衛集団の我々は酒込みで@15,000円程度でお願いすることが多い。
(クエはもう少し張りますが)
また以前はかなり飲兵衛だったらしい桜庭さんの酒のセレクトは飲まずには帰れなくしてしまう
ので要注意(ここは階段が急なので帰りが大変)。
ちなみに先日二人で10品と生ビールに酒を12合飲んで3万円。
5位
2回
2024/05訪問 2024/07/12
宮島口駅から正面の宮島へのフェリー乗り場へ向かう右側にあるあなごめしの有名店。
コースで楽しむなら要予約です。
ランチは順番待ちのリストに名前を書いて30〜90分待ちます。
(後でわかったけど酒と穴子を楽しむ客もいるのでランチのみの回転効率とはいかないようです)
品書きはシンプル。
あなごめし(特上3,340、上2,800、並2,530)と白焼と蒲焼(共に1,760)の3種。
連れは特上大盛りにしてましたが、当店並でも十分なボリュームです。
うえのらしい綺麗な穴子の切り身が並んだ丼が着丼。
肉厚の穴子は程よい焼き加減で硬すぎず、タレも甘さ控えめながら醤油辛くもなく穴子骨の出汁が効いてます。
久しぶりに口にするだけに広島の焼穴子、あなごめしの美味しさに改めて感動です。
是非一度試してつかーさい。広島の穴子料理、特にここの「うえの」はお薦めです。
特に関東圏、いや東日本のあなた、新鮮な衝撃を受ける事でしょう。
関東風と広島では味わい方を異にすると思います。
寿司と丼では扱いもやや違いも出ましょうが、一般的に関東では
・穴子は如何にふんわりとやわらかく「煮上げる」か
に重点が置かれているのに対し、西日本、特に瀬戸内では
・如何に穴子の旨みを凝縮しながら炙りを加える事により香ばしさを加えるか
この点が大きく違います。
東京でも一部の寿司屋では、煮穴子を握る直前に軽く炙る店がありますが、個人的には非常に好みであります。
今は無き銀座の名店きよ田(私にとっての五つ★はここですが2000年12月閉店)などは最たるものでした。
この手法を継承しているのが用賀の(現在は銀座)あら輝でもあるのですが、、、。
唐津のつく田も同系でしょう。
さておき、素材にも言及せねばなりません。
関東はふっくら感を尊重するだけに佐島産などの(羽田沖も最近はいい型が上がるようですが)大きめのものを
重用すると思いますが、瀬戸内ものは元来小ぶりで細めのものが主流。
それだけに小料理屋などでは白焼きやいきなりタレを付けて焼いたりというのが主流。
寿司屋でも軽めに煮るか素焼きにしておき、直前に必ずと言ってよいほど炙って香ばしさを出してから握ります。
穴子丼に穴子弁当や穴子天。
鰻よりもさっぱりしているので西日本の味覚には余計に合うのかもしれません。
ここ「うえの」の特徴は大ぶりの穴子を選び、香ばしさとふっくら感の融合に神経を使っているところだと思います。
調理場の神経の使い方が見て取れるようです。
確かにランチも夜も予約と一見客で一杯で、時間はかかりますが(今回は事前予約のコースで個室)
市中の穴子丼とは一線を画すものがあると思います。
たかが穴子、されど穴子。
心して味わってもらいたいものです。
6位
1回
2014/09訪問 2015/06/07
2015/5/31をもって閉店!~城南エリアで最高レベルのCP(世田谷線シリーズ1~三軒茶屋駅)
何と!今年5月末で閉店したとのこと。
各サイトからの情報によると4月頃から閉店の噂はあったようですが。
きっと老朽化したため建て直しのためではないかと思いますけどねぇ。
あの繁盛店が経営不振なんてあり得ないし。
【2013.2】
今年初めての訪問となったある雨の金曜日。
奇跡のように小上がりが全部空いていた(驚)
寒いとみんな出たがらないのかも。
寒い体もこちらの煮込みや豆腐でぽかぽか。
【2011.8】
ここ数週間は昨年と違い比較的涼しい日が続いている。
と、なれば夏場は焼き台そばにいるような気分でタオルを首に団扇を片手に呑むしかない当店に
突撃しない理由はない。
案の定同様のことを考える常連で溢れかえっているが割合に回転が良いので問題なし。
いつもと変わらぬ味を満喫したが、ホッピーのナカ(中身)をおかわりして気が付いた。
「今日のナカ、ハンパなくねぇ?」と連れがポツリ。
氷が入っているとは言え、2/3にもなるキンミヤの量じゃぁソトの注ぎ足しようもねぇな。
3杯で十分ホロ酔い加減。
自家製ぬか漬けの酸味も夏場ゆえ乳酸発酵も進んでる感じで実に酔い。
この酸っぱい古漬けに氷水で水茶漬けをかきこむのもオツなもんだが。
【2011.7】
思い立ったが吉日。ゲリラ・オフ会を実施。
マイレビュアー氏らと当日の15時ころから「急に久仁モードなり」とのリクエスト。
遠方から足を運んでもらいましたFさんに、勤務先は比較的近所のRさん。
紅一点はアメブロのメンバーの方。
美味しいアテには目がない方なのでフットワークが軽い軽い。
何種類食べたでしょうか。
ガツ酢、あったか豆腐、豚尾(とんび)、豚耳、つくね、〆鯖、ぬか漬(キュウリ、なす、セロリ)、
かしら(塩)、レバ(塩)、つくね(塩)、タン(塩)、ガツ刺し、煮込み、イカ口、などなど。
大瓶、生レモンサワー、ホイスもいろいろおかわりして4人で\11,000ちょい。
過去最高の@単価!
【2011.7】
ウマイなぁ、ここのカシラはやはり。これだけで5点にしちゃいます。
で、暑いなぁ、ここの天然クーラーは(爆)
でも調理場のほうはもっと暑い、いや熱い。
客も店の人も汗を吹き・拭き、ヤキトンとホッピーで元気を付けて明日に向かう。
ホッピー3杯にカシラ3、れば、シロ、つくね。
ガツ酢に冷奴で2000円也。
マー君の焼きも板についてきたね。
ここではいつも元気をもらえます。
【2011.3.11】
東北関東大震災の日、渋谷の客先で身動きが取れなくなった私は小一時間ほどそこに留まり
徒歩でひとまず三軒茶屋へ移動をして、途中会社へ公衆電話から連絡。「帰れません」
家族の居場所や無事もわかったのだが、すぐには動けない事情は同じ。
ならばと先日も満席で叶わなかった当店へ今年初の訪問。
カウンターで軽く2杯、カシラとナンコツとワッパの味を確認したところで
店内TVで津波の映像。
早々に帰宅した次第でした。
【2010.9】
かねてからこちらにご興味ありというレビュアーのお嬢様2人をご案内。
初めてだというのに、レバ刺しの薬味はいきなり「ショウガ・ニンニクで」。
後は流れに任せて串を中心に杯を重ねる。
また記憶朦朧なり。
【2009.12.26】
今年最後の久仁詣で。
数えてみると今年は28回目。
変わらず良い素材で楽しませてもらいました。
オヤジさんをはじめ皆さんに挨拶をして退散です。
来年もよいモツを。
【2009.4 "城南エリアで最高レベルのCP" 】
「大瓶ビールのある店にハズレ無し」
(酒の)大先輩の言葉であるが、けだし名言である。
モツ・ホルモンLoverには堪えられない大衆店。
昨年の石油相場急騰時に一部値上げしたがそれでも堂々のCPトップクラス。
(祐天寺ばんと城南エリアの東西横綱)
一人で軽くやるなら1500円もあれば十分。
外からはうかがい知れぬが開店と同時に満席、週後半などは営業時間中満席続きと言っても
過言ではない。時にカウンターで半身になって飲む人もいるくらいである。
料理の美味しさもそうだが居心地の良さもここの魅力で相席必至・分煙不可だが客同士譲り合い精神が
徹底しているというか暗黙のルールがあるからだろう。
程よい喧騒感が何とも心地よくついつい長居してしまう。
個人的にはカシラの味は恵比寿のとよかつと当店が最高ランクと思う。
レバ刺しやガツ酢の物などすぐ売り切れるものも多いのでタイミング次第。
モツ刺は生姜かニンニクかMixの薬味を選択。
【焼き物】
カシラ・レバ・シロ・タン・ハツ・ガツ・コブクロ・つくね・なんこつ・豚トロ・パイ各100円。
シロ・ガツ・コブクロ(みそ焼き) 各130円
エビ(200):車海老を串でブスッと通して軽い塩焼きに。殻が香ばしい。
エイヒレ(380):しっかり量があります。
いか口(130):いわゆるトンビ口。香ばしいイカ臭さ(爆)がたまりません。
いかげそ(250)
いか姿焼き(450):当店最高価格の一品(笑)
いわし丸干(200):貴重な魚系のつまみ
厚揚げ(250):おろし生姜でさっぱりと。
ウインナー(380):小学校の運動会を想い出します。
ウナギ短冊(210):夏場はよく出ます。
焼き茄子(280):野菜もののメニューが少ないせいか、割と注文が多い。
ぎんなん(130):串に刺したものを炙って出てきます。薄皮は自分で剥がして。
【刺身】
レバ刺(300):エッジが立ってプリプリ
しろ刺(300):刺しといっても軽く素焼きしたシロとネギに薬味をかけたもの
がつ刺(300):茹でたガツ(胃袋)を細切りにして薬味で。
まぐろ刺し(400):最近お休み?(どうも止めたみたいですね、メニューになし)
〆鯖(380):自家製ではないのだが妙な〆過ぎ具合がクセになる
【その他】
お新香(ぬか漬)
きゅうり・セロリ・大根・人参・茄子・かぶ・にんじん・白瓜(季節物) 各150円
煮込み(300):しっかり煮汁の色まで滲みてます。
冷奴(200):夏は特に口ざわり良し。
あったかい豆腐(200):もつ煮の煮汁で温めたもの。
ガツ酢の物(380):中華風の味付けが絶妙。
豚耳(味噌タレが美味い)・豚足・豚尾(生姜や八角としっかり煮込んである) 各380円
自家製塩辛(350):うす塩味で美味
枝豆(350)
谷中(300)
トマト(280)
おひたし(250)
もろきゅう(280)
キムチ(300)
エシャロット(350)
きぬかつぎ(250)
【酒】
ビール(530):大瓶のみ
サワー(330):ここの名物。生レモンをしっかり絞り搾り器の残り果汁をサワーで洗う徹底さ
酎ハイ(300)
ホッピー(400):黒と白
ホイス(330):謎の飲み物。ウイスキーベースに独自のシロップとソーダを加えたもの?
電気ブラン(300)
ウイスキー(W320、S250):角瓶である
日本酒(200):銚子1本 三重県宮崎酒造の「芳泉」
ウーロンハイ(330)
梅湯割り(330)
菊正宗樽酒(600)
09.5.9 追記
祐天寺の『もつやき ばん』と並ぶCPゆえ、タイトルを「最高レベルの」と変えさせていただきます。
7位
3回
2024/01訪問 2024/07/12
昭和42年(1967年)の創業で、先代親父さんから息子さんに引き継がれ、もう20年以上でしょうか。
前もってお願いしておけば冬場の日本海のノドグロや瀬戸内の穴子でも最良のネタが堪能できますが、
特に魚介類はご多分に漏れず昨今の気候変動で仕入れに苦労は尽きないようです。
最近は我儘を言わずにその日のネタケースにあるものをいただいています。
とは言え、お決まりのネタが多いのですけどね。
付き出しは白子ポン酢。鮮度がいいと瞬間の湯通しで最高の舌触りに仕上がりますね。
鰆タタキ ニンニクの効いたタレに茗荷と白菜、ネギ
穴子白焼 瀬戸内の穴子は(白)焼に限ります。
揚げ物はカキフライ(好きな個数で注文)1月になるとカキも大粒です。
アジフライ もう当店人気ネタで水槽から活けがあれば、無くてもネタケースから選べば。
冬場で肝のプリプリした皮はぎや虎魚(おこぜ)も入荷なく、この日のメインはアコウ煮付。
ややや、これは立派。香港ならより高く珍重されそう。
そして〆はウニ丼。見てのとおりで山陰のウニだったかな。
日本酒は各地の日本酒、広島を中心に揃います。
3人で約24,000円
瀬戸内や山陰の旬の素材が温厚な店主夫婦のもてなしで楽しめる店。
オコゼやノドグロなどを頼めば値段はそこそこしますが、それに応えてくれる質の料理を出してくれる。
カウンター正面に並ぶ食材と水槽を見ながら予算も伝えればそれなりで収まるはずです。
また大将一人で奮闘しているので注文が集中すると時間がかかるので急ぎたければ開店早々に来るのがいい。(酢牡蠣やカウンターに並ぶ大鉢料理(白和えや野菜や魚卵の煮物など)でしのぎつつ待てば)
ハレの日には思い切り頼んで酒飲んで諭吉超えになったけど大満足。
そういや季節外れの注文して無いとわかるとビールだけで帰った隣の若い客もいたけど、牡蠣に限らず天然物は旬があることをよく考えて注文せんと。
一年中同じネタがあるわけじゃないので。
ノドグロもテニスの錦織(地元松江の名物でもあり)選手が美味いと言ったこともあり近年は漁獲量も減り大きなものは仕入れ値で諭吉超えだとか、広島の冬と言えば小イワシも名物だったが水温の変化のせいか水揚げが激減しているそうで、旬の魚介を仕入れるのも大変らしいけど益々高みを目指してもらいたいものです。
【2015年盛夏】
わずかな滞在時間で再訪。
この日は手頃な大きさのアイナメのアラ(頭)があったので酒蒸しでお願いしました。
こちらではネタを見ながら好きな料理法で仕上げてもらうのが一番満喫できます。
アイナメの身は昆布〆にしてありましたが、西に来ればやはり鱧にも目移りします。
鱧落としで冷酒とスタート。
酒蒸しはボリュームたっぷりに仕上げられていて、鮮度の良さから蒸しても身がプリプリしています。
鯛の鯛ならぬアイナメのアイナメは骨がしっかりしていてうまく解体できず(笑)
久々に瀬戸内の魚談義に美味しい料理と店主夫妻との話を楽しむことができました。
【2013.5】
今年初めての訪問は白身づくしで瀬戸内の原点を見直す旅。
オコゼの造り
こちらでも貴重な大ぶりのオコゼ(虎魚)は身もたっぷりで厚めにひいてもらいました。
適度な弾力をたたえる身は薄造りとはまた違う食感を楽しめて、オコゼ特有の甘みが口いっぱいに広がります。
湯引きした胃袋や食道あたりは内臓とは思えない厚みと歯ごたえに酒呑みとしては頬が緩みっぱなし。
中骨と腹骨を剝いた部分はカラリと揚げられ、生もののアクセントとしても良いし、仕上げの赤だしはこの魚の
最大の魅力であるゼラチン質たっぷりの皮の部分を余すところなく食べ尽くすのに最適な方法です。
この日のオコゼ、こちらで食べてきた中でも一番印象に残るものでした。
カワハギの造り
とみ助の顔?とも言えるカワハギですけど、季節はもう初夏の陽気だというのに肝はまだまだ脂がのっていて
十分に肝醤油としての役目を果たしてくれました。
この日のカワハギも少し大ぶりだったので厚めにひいてもらいました。
酒は地元の誠境・幻で。
それにしても早い時間から満席で注文が飛び交うのですが、大将(もう息子さんと言うにはおこがましい)の
実に手際の良い調理と女将さんのてきぱきした仕切りには自信と安定感すら漂う感じで嬉しく感じました。
穴子どんぶり、小イワシも文句あるはずもなく、写真コメントを参照いただきたい。
【2011.3】
仕事やプライベートを含めて帰広するたびに年数回はお邪魔していますが息子さんにバトンタッチしてから
ペースが落着いたようです。
店主らしい風格も出て女将さんの手馴れた仕切りも堂に入ってます。
素材はもちろん、この雰囲気がゆっくり瀬戸内の旬を味わうのに気軽でいいです。
*こちらの素性がご夫婦にバレてしまいました(笑)別に構わないんですけどね(^^)
「県外から来る人来る人注文が似通っているんで気になって調べたら(過去の注文を控えていたなんて!)
呑助さんと同じなんだから」
でも県外のお客さんが明らかに増えたそうで、これも食べログ効果なんでしょう。
ともあれ、真面目にやっているお店は繁盛してもらいたいものです。
子々孫々まで「富助」でありますように。
【2009.5】
今回は4人で訪問。
板場のメインは親父さんから息子さんへ。
しかしいつも通りのリズムで淡々と刺身を引く若大将。
ネタケースの魚はいつもにも増して美味そうなものが並び目移りしきり。
大粒の夜鳴貝があり全部いただきます。こりこりしてこの貝特有の香りが鼻に抜けていく。
小鉢に始まり、小いわしに鰹たたきに皮はぎ刺、キンキの脂のノリは写真の通り。
幸い自分達の滞在中はお客も少なく、ゆったりめのカウンターで店主夫婦との会話も弾む。
食べ終わりかけにちょうど数組が入店、頃合よくバトンタッチと相成りました。
翌日朝食用おにぎりも頼んで焼酎も2本。満足満足。
【2009・1 ~相変わらず丁寧な仕事ぶり~】
瀬戸内小魚料理の秀逸店。
出張の度に顔を出すがいつ行っても変わらぬ雰囲気と味が堪能できる。
昔は立町の裏にあったが親父さんも歳を重ねたなぁ。
カウンター上の日替わりの小料理をつまみながら、メインの魚料理を待つ。
息子さんとの息の合った仕事ぶりを見ながら飲むも良し、親父さん達との
会話を楽しみながら飲むも良し(親父さんは本来寡黙な方です)。
年明けにも知人とぶらり。
瀬戸内ならではの小いわしは生姜醤油で。
(この日は残り少なく〆鯖と:写真)
牡蠣料理も酢の物、フライと何でもあり。生子酢に鰆のたたき。
鰹の季節には独自のタレのたたきもはずせない。
メインはいろいろあれど、冬場は特に皮はぎのお造り。
親父さんがいつも丁寧に引いてくれます。生肝付きなので
一部そのまま食し残りは肝醤油にして刺身を堪能。
河豚より旨いという意見もさもありなん。
関東で何故こんなにうまい魚が入らないのか不思議だ。
(鍋用に肝も全て除いたものは売っているが論外)
少々値は張るが、おこぜのお造りも瀬戸内を堪能できる。
食べた後のアラを使っての赤だしで締め。
広島にしては日本酒のみならず焼酎もまずまず揃う。
焼酎の湯割りに山葵を入れて飲むのを教わったのは親父さんから。
カウンターのみなので接待向きとかではないと思うが、気の置けない
相手とならば気にならないだろう。
程よい賑やかさが心地よい。
親父さん、いつまでも元気で頑張ってください。
【2010.3】
約半年ぶりの訪問。
前夜はこちらをメインに中洲川端でスタートしたもの、早仕舞いで断念。
何としても久々の訪問を叶えたく帰途のフライトをラスマイの便に変更して予約のうえ訪問しました。
先に帰京した昨夜中州(博多)デビューの知人のために見せたいのでと撮影許可をいただきました。
この日のお通しは「鯖の腹身の煮付け」。
腹の内側の骨をそぎ落とした部分で焼くか煮るか吸い物しか使いようがない部分です。
生ビールを一杯と共にいただく生姜醤油の味が滲みた身が美味しい。
次に鍋島(佐賀)の冷やを呑みながら、当店自慢の自家製「塩うに」(950)を堪能。
ここの「塩うに」は素材ももちろんいいのだろうが、塩加減というか、ねっとり感が最高で
これを舐めて呑んでいるだけで時間が過ぎてしまいそうです。
本当はいろいろ話すとご主人も奥さんも気軽に答えてくれるのだが、比較的開店直後でもあり続々とお客が入店
してくるので、のんびり話してもいられません。
うっかりしていると自分の頼む分も時間が足りなくなるので、あわてて追加で「刺身盛り(小)」(1300)と
ポテトサラダ(450)をお願いしながら、鍋島をもう一本。
今夜の盛合わせは何だろうかと逸る気持ちを見越したように大将の松本さんがにやり。
今回は赤身、昆布〆鮃、〆鯖、〆黒鯛、中トロ、オコゼ、水イカ(アオリ)、鮃、鯛、生鯖。
全体的に漁師風というか野趣味ある切り方ですが、鯛は焼霜仕立てなので皮目の下の部分が美味しいし、
水イカは鮮度と厚みがあるので食べやすい切り込みもあり醤油がうまく絡みます。
オコゼ、鮃という白身で歯ごたえのあるものは薄めにそぎ切りされています。
中トロなんていっても、こりゃもう大トロです。
しかし、〆黒鯛は初めて食べましたがピンとくるものはありませんでした。
鼻息荒く刺身とお酒を堪能していると、「ごめん、忘れてた」と差し出されたのが「おばいけ」。
「さらし鯨」とも言いますね。ここは鯨の尾の身も含めて鯨料理も日によりますが充実です。
さらに最後にはゴマ鯖もちょっぴりサービスしてもらいました。
この写真からだけでもこちらの奥の深さが見て取れます。
博多では青魚・白身を「ゴマ~」と合えてくれますが、この茶漬けがこちらでも美味しそう。
ゴマ鯛茶漬けなんかも次回は味わいたいものです。
メニューがどれほどあるのか、あと20回くらい通わないとこちらの魅力を完全には理解できなさそうです。
これで今回5,300円でした。
【2009.9~博多に”さきと”あり。万人に知らしめん~】
出張の度にトライしながら定休日とぶつかること4,5回。
ようやく訪問が叶いました。
’89/10の開店。
店内は天板の広いカウンターだけですが横の余裕もたっぷりの10席程度。
刺身類は地元やご主人の故郷長崎などからのものを中心に20種近くあります。
一見すると焼き物や揚げ物は少ないようですが、後の常連さんの会話を聞いていると
出ていないメニューやお願いすれば対応してくれる調理法もあるようです。
日本酒・焼酎の品揃えも充実。お客も全国から出張組・駐在組と多いので自然と扱う
種類も増えたとか。
ご多分に漏れず酒の盛りの多い福岡だけに焼酎などロックを頼むと並々と注いでくれます。
まずはYEBISUのビンビールから。
お通しは秋刀魚のフライを2切れ。
酒を超辛口の春鹿(650)にシフトしながら
刺身盛合せ(1.800)をお願いすると、一人では多すぎるから2/3程度にしましょうか とご主人。
すごい充実振りです。
アラ、クエ、水イカ、鯖、鯛と5種類が大ぶりな2切れずつ。
少食の方ならお通しとこれだけ十分という向きもいそう。
白身の寝かせ具合も何とも自分好み。甘さが口に拡がります。
店内をよく見るとクエ・河豚の高級魚をはじめ、ほとんどの刺身は
半量でのオーダーが可能になっています。
呑兵衛の心をくすぐる良心的な配慮に内心ほくそ笑みながら刺身をつまみました。
酢じめのものも食べたく、〆秋刀魚をオーダー。
秋刀魚の脂を損なわない具合に軽く〆られたもの。
春鹿をおかわりしてしまいます。
イカ下足があるというので軽く炙ってもらいました。
半生というか1/3ほどの火の通りで、口の中で酒と融け合うイカのネットリ感がいい。
蕎麦焼酎雲海(550)お湯割、赤霧島(580)お湯割りと移りながら、
胡瓜と味噌(380)、らっきょ(300)もいただきます。
長崎出身のご主人と夫人の二人で切り盛りしてますが、お二人とも会話が楽しく話が弾むばかり。
(この日来ていた地元出身で東京単身赴任という常連氏は偶然にも小生近所に住まわれていた)
気が付くと船中八策(650)にうつりスルスル呑んでしまっていた。
後半常連らしい一人客も数名加わり、その方々と肴をシェアしてオーダーです。
ここは有名は自家製塩うにか生うに(赤)か迷っていると、季節も終わりに近いからと
地元の赤うに(1,100)を奨められました。ここに常連さんも相乗りし、板うに一枚を
半分ずつ切り分けて出されます。
小ぶりの赤うには口中を抜けていく上品な磯の甘さと香りがたまりませんね。
海のミネラルが凝縮したような命の塊は甘い!の一言では言い表せません。
これを舌の上でころがしながら酒で溶いていく感じが至福のひとときです。
ミョウバンの刺激なんて当然無縁のもの。
こりゃ、酒もすすみますわな。
最後は今度はこちらが別の常連さんのオーダーに便乗したのが
平戸産の伊勢海老の天ぷら(1,000)。
一尾5,000円程度になるというものをこれまた4~5等分しているからと
言いますが、本当に?1/3くらいありそうなボリューム。
軽めの衣でサッと揚げてありますから、余熱で海老の甘さが際立ちます。
天茶にしてもウマそうだな なんてつぶやいたらご飯いります?なんて
突っ込まれたけど、とても入りません。
お腹も気持ちも満腹で7,000円ちょい。
東京から来ると納得のCPですけど、地元では少し上のランクと見られるでしょうね。
本当に気持ちよく呑めたお店です。
いろんな方が奨めるわけです。