4回
2021/10 訪問
約11年振り再訪の翌週、2週連続3回目の訪問
2021年10月28日(木):わんたん入りしおらぁ麺(1580円)+つけ麺(しお味)(1800円)+お出汁割り(鰹)(200円)
【前置き】
今や全国にその名を馳せる超有名ラーメン店「飯田商店」。そもそもの始まりは2010年3月16日の開店。「ガキ大将ラーメン 湯河原店」(2013年閉店→同年6月から「しあわせ中華そばにこり」に)の若店主がご実家(干物屋)の工場を改装して自家製麺+淡麗スープの美味い新店を出したという情報は、2010年11月発売のラーメンWalker神奈川2011初掲載などでラーメン好きの知るところとなり、私も2011年1月に家族を連れてマイカーで訪問しました。
その2011年1月初訪問時は店前の駐車場の指定位置に難なく駐車し、特に並ぶことも無く入店。店内は手前が土間の客間で、右手に山小屋のようなぶ厚い木製の8人掛けテーブルと丸太椅子、左手に4人掛けテーブルx2。店内奥が厨房で、客間とは右手の小窓および左手の出入口でつながっていました。厨房内には黒いTシャツを着た飯田将太店主。ワンオペないしツーオペぐらいの気配。左奥側の4人掛けテーブルに座り、家族でのんびりと醤油らぁ麺&ニボっちゃんを食べたものです。子供たちはお椀に取り分けたものをプラスチックのフォークでもぐもぐ。それが今や…。
TRY2013-2014で名店部門しょう油1位戴冠となった頃から人気は次第に爆発的になっていき、早朝(あるいは前日夜)から朝7時配布開始の整理券を求めるお客さんが全国から押し寄せるように。その後の大きな変化としては、
①2016年4月3日~6月25日の改装を経て、現在の内装に大変身。
②2019年6月に、支那そばやや69'N'ROLL ONEの影響から始まった開店以来の鶏出汁オンリー(鶏+水+醤油)から鶏+豚の出汁に変わってメニューが完全リニューアル。
③2020年7月からは、新型コロナ対策として整理券方式を廃してOMAKASEでの事前予約制となりました。
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【本題1 しおらぁ麺】
前回2021.10.22の約11年振り2度目の訪問に引き続き、間髪おかずOMAKASEに再トライ。運良く3度目の訪問決定。ただし家族と2人連れで狙った土日は取れず、有給休暇を使って木曜日&おひとり様訪問です(笑)。
この日(2021.10.28)の訪問は、予約時間枠が13:00-13:45だったため12:30頃。店舗前ではこの日もスタッフさん2人がお土産品を販売中。やがて、ひとつ前の12時からの予約枠にて食事を終えた先客が徐々に退店。12:50頃に食券購入の案内があり、いったん店内左手前の券売機で上記メニューの食券を購入して、女性スタッフに手渡し。
この際に
・連食(2杯飲食)客は、先に給仕してもらう品を選択…「塩らぁ麺」からと回答
・「つけ麺」は、「しょうゆ味」or「しお味」を選択…「しお味」と回答
・「お出汁割り」は、「鰹」or「煮干」を選択…「鰹」と回答
13時開始枠の予約客全員が食券購入を終え、13時ちょうどに順に名前を呼ばれて入店。
厨房内には、今日も元気もりもりの店主・飯田将太さん。奥にはお弟子さんの男性スタッフ3名。フロア担当は和服の女性スタッフがこの日は2名。
全員が着席してほどなく、飯田店主から「本日はよろしくお願いします」と厨房からお客さんへ順に恒例のご挨拶。その後、本格的に調理に入ります。私は前週より入口に1つ近い席でしたが、やはり飯田店主の目の前でしたので、この日も調理の様子を拝見していました。
まずは連食客の1食目から給仕が始まります。今回は男性客数名が連食客でした。私もこの日は連食でしたので、1ロット目で早々の給仕となりました。なお1ロットがおおむね3-4杯です。
しょうゆは有田焼の特注丼で白色、しおは同じ特注丼ですが淡い青磁の丼。いずれも飯田家の家紋を手彫りしたオリジナル形状。つけ麺用は、大きな黒い深皿に模様付き(有田焼の原料の泉山陶石の景色を色と絵にしたもの)。
まず、予め醤油or塩ダレが入れられた各丼の脇に、注文に応じた内容の具の小皿が配置されます。そこに飯田店主が、やっとこ鍋&鍋つかみにて熱々スープを注ぎ、やがて麺茹で鍋の各テボにて茹で上がった麺を、飯田店主が大きめの平ザルですくい上げて湯切り。クリッと返す感じの手つきで麺線を整えつつ投入。最後は各丼に応じた具が次々とトッピングされて出来上がり。
飯田店主からカウンター越しの給仕かと思いきや、女性スタッフがいったん厨房を出て、客席背後から給仕。その際に、チャーシューおよびワンタンの食材説明を受けます。
待望の「わんたん入りしおらぁ麺」登場です。以下、詳細に。
麺:自家製麺による、柔らかめに茹でられた、しなやかな中細丸ストレート麺140g。支那そばやにかなり近いタイプ。何より舌触りが心地よく、シルキーというか、たおやかで美味。いつまでも啜っていたくなりました。
公式サイト曰く「片岡農園ハルユタカ」「春よ恋」「さぬきの夢」「キタホナミ」など数種の国産小麦の様々な挽き方、粒度の小麦粉をブレンド。内モンゴル産天然由来のかんすい、沖縄の塩「ぬちまーす」で小麦の味を引き出しているとのこと。
スープ:鶏出汁と豚出汁をブレンドし、塩ダレと合わせたもの。仕上げに鮮やかな薄黄色の鶏油がけ。まず丼の中央、白髪葱の上に載せられた黄緑色の柚子皮一片から、柚子の爽やかな酸味が鼻腔に抜けてきます。スープの味自体は、鶏出汁が真っ先に感じられますが豚も合わさっているため、味に幅の広がりがあります。塩ダレはまろやかで、スープと大変よく調和していました。
公式サイト曰く
鶏スープは
丸鶏…黒さつま鶏黒王、比内地鶏、名古屋コーチン、山水地鶏
ガラ…比内地鶏、名古屋コーチン、黒さつま鶏 黒王
豚スープは
豚肉…霧島高原純粋黒豚、TOKYO X を半身仕入れ。イベリコ豚、純粋金華豚
ガラ…金華豚ゲンコツと背骨、霧島高原純粋黒豚背骨
塩だれは
太平洋の赤道直下にあるキリバス共和国ライン諸島のクリスマス島(キリスィマスィ島orキリティマティ島 (Kiritimati))の塩をメインに、高知、大島の天日塩、新潟の花塩、沖縄の塩を、濃厚な昆布、ホタテ貝柱中心の出汁に溶かして作ります。
具:大判薄切りの豚バラ叉焼(ウデ肉の一部かも)2枚、同じく大判薄切りの豚ロース叉焼1枚、メンマ3本、豚挽肉ワンタン1コ、鶏挽肉ワンタン1コ、白髪葱、柚子皮一片、スープに散らされた葱みじん切り。
この日も豚バラ叉焼の脂身の甘みが素晴らしい。またそれぞれのワンタンもほんのりスパイスが含まれ大変美味です。
公式サイトおよび提供時の説明曰く
豚バラ叉焼(ウデ肉の一部かも)…霧島高原純粋黒豚
豚ロース叉焼…塩らぁ麺にはTOKYO Xではなく霧島高原純粋黒豚を使用
豚挽肉ワンタン…純粋金華豚
鶏挽肉ワンタン…山水地鶏(岡山・佐野実ファーム)
麺・スープ・具のそれぞれを堪能しつつ、早々に完食完飲してしまいました。
ここでいったん丼や箸などが載ったお盆ごと取り下げられ、いったん小休止。
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【本題2 つけ麺(しお味)】
厨房の調理の様子を拝見しているうちに、女性スタッフから辛汁と薬味の載った新しいお盆が給仕されます。その後に熱々の塩つけ汁椀と麺の載った大皿が給仕されました。
待望の「つけ麺(しお味)」です。有田焼の大きな黒い深皿は一部が光の当たり方具合で青く見え、また大小の白い斑点模様がついたものでした。以下、詳細に。
麺:自家製麺。茹でられた後に冷水でキリッと締められた2種類の合い盛り285g。
白い麺…小麦の中心部の甘みを味わう中細麺。モッチリとしてほど良い弾力。
茶色い麺…ハルユタカの強い香りを味わう固めの平打ち麺。ざらっとしているかと思いきやツルツルした食感で、蕎麦とも違う個性的な麺。
つけダレ:下記の温冷2種
塩つけ汁…鶏出汁+豚出汁+鶏油の、温かくまろやかなつけ汁。塩ダレは使用せず、数種の塩そのものをブレンドして使用とのこと。椀入り。
辛汁…鰹風味+醤油の効いた冷たいタイプ。いわゆる蕎麦つゆ風のつけダレ。蕎麦猪口入り。
具:豚モモ肉炭火焼き叉焼、地鶏幽庵焼きx2切れ、海苔3枚
豚モモ肉炭火焼き叉焼…霧島高原純粋黒豚を使用
地鶏幽庵焼き…黒さつま鶏黒王を使用。うち一つはぶどう山椒添え
(幽庵焼き=幽庵地(醤油・酒・味醂の調味液)を用いた付け焼きの意)
薬味:白髪葱、酢橘(これらは塩つけ汁へ)、梅鰹、山葵(これらは麺につけて)
まずは白い麺を、白髪葱を入れた塩つけ汁に浸して食べ進みます。また茶色い麺は辛汁との相性が良さそうなので、もっぱら蕎麦風に頂きます。途中で麺とつけ汁の組み合わせを入れ替えたり、梅鰹・山葵を麺につけて、味変を楽しみます。
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さらに途中で以下が給仕されました。
しゃぶ肉:幾重にも重ねられた薄切り叉焼(おにくごはんにも使用)。
濃密出汁:濃厚な昆布水。注ぎ口付き容器での提供。
しゃぶ肉は、塩つけ汁へ入れて具として頂きます。濃密出汁(昆布水)は、残っていた麺にかけて絡ませてから塩つけ汁に浸して。飯田商店が流行らせて広まった昆布水つけ麺ですが、今は後半からの追加投入スタイル。当然ながら、昆布水をたっぷりまとった麺により、塩つけ汁もドゥリュン、ドゥリュンになりました。
最後に酢橘を塩つけ汁に加えて、サッパリ感の味変も楽しみました。
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最後の最後に、追加依頼の「お出汁割り」へ。
食券購入時に、鰹or煮干しの選択で鰹と回答してあります。
麺と具をすべて食べ終えた後、塩つけ汁の椀がいったん回収され、出汁が加わって戻ってくるスタイル。温かい鰹出汁、海苔、三つ葉が追加され、殆ど別のお吸い物に変わっています。
これは、依頼した客へ飯田店主からカウンター越しでの給仕です。その際に鰹節について飯田店主から食材説明を頂きました。
公式サイト曰く
鰹節:指宿産一本釣り本枯れ節オモを使用。鰹節王が作る本物中の本物(https://katsuobushiou.com/)とのこと。(オモの意味は不明)
お出汁割りを飲み干して今回の飲食終了。退店は13:40頃で、連食しなかったお客さんが既に数人退店した後でした。飯田店主に「大変ごちそうさまでした」と深々と頭を下げてお礼。「またお越し下さい」とのひと言を頂きつつ、退店。
次回は、つけ麺(しょうゆ味)のみ、連食せずにゆっくりと頂きたいと思います。予約がとれれば(笑)。
わんたん入りしおらぁ麺(1580円)
わんたん入りしおらぁ麺(1580円)
わんたん入りしおらぁ麺(1580円)
つけ麺(しお味)(1800円)
つけ麺の麺=2種類の合い盛り
つけ麺(しお味)後半提供の濃密出汁(昆布水)・しゃぶ肉
お出汁割り(鰹)(200円)
2021/11/07 更新
2021/10 訪問
2011年1月以来(!)超久々に2回目の訪問
2021年10月22日(金):わんたん入りしょうゆチャーシュー麺(1980円)+おにくごはん(550円)
【前置き】
今や全国にその名を馳せる超有名ラーメン店「飯田商店」。そもそもの始まりは2010年3月16日の開店。「ガキ大将ラーメン 湯河原店」(2013年閉店→同年6月から「しあわせ中華そばにこり」に)の若店主がご実家(干物屋)の工場を改装して自家製麺+淡麗スープの美味い新店を出したという情報は、2010年11月発売のラーメンWalker神奈川2011初掲載などでラーメン好きの知るところとなり、私も2011年1月に家族を連れてマイカーで訪問しました。
その2011年1月初訪問時は店前の駐車場の指定位置に難なく駐車し、特に並ぶことも無く入店。店内は手前が土間の客間で、右手に山小屋のようなぶ厚い木製の8人掛けテーブルと丸太椅子、左手に4人掛けテーブルx2。店内奥が厨房で、客間とは右手の小窓および左手の出入口でつながっていました。厨房内には黒いTシャツを着た飯田将太店主。ワンオペないしツーオペぐらいの気配。左奥側の4人掛けテーブルに座り、家族でのんびりと醤油らぁ麺&ニボっちゃんを食べたものです。子供たちはお椀に取り分けたものをプラスチックのフォークでもぐもぐ。それが今や…。
TRY2013-2014で名店部門しょう油1位戴冠となった頃から人気は次第に爆発的になっていき、早朝(あるいは前日夜)から朝7時配布開始の整理券を求めるお客さんが全国から押し寄せるように。その後の大きな変化としては、
①2016年4月3日~6月25日の改装を経て、現在の内装に大変身。
②2019年6月に、支那そばやや69'N'ROLL ONEの影響から始まった開店以来の鶏出汁オンリー(鶏+水+醤油)から鶏+豚の出汁に変わってメニューが完全リニューアル。
③2020年7月からは、新型コロナ対策として整理券方式を廃してOMAKASEでの事前予約制となりました。
私自身はここ10年のあまりの人気に何だか怯んでしまい、お店訪問はすっかりご無沙汰。2018年放送のMBS(TBS)「情熱大陸」や2021年放送の日テレ「アナザースカイII」を観たり、コンビニの監修カップ麺や公式ツイッターで事前告知されるネット通販(すぐに完売します)で済ませていました。
ですが、2021年10月のセブンイレブン「飯田商店監修 しょうゆらぁ麺」(電子レンジでチンするタイプ)を食べるにおよび「こりゃいい加減に再訪して本物をもう一度食べんとアカンやろ」という気持ちになり、先日OMAKASEに参戦。子供たちの高校説明会予約や、新型コロナのワクチン予約で手慣れたためか、初挑戦で幸運の椅子をゲットすることができ、今回の再訪となりました。ただし土日は取れなかったので、有給休暇を使っての金曜日訪問です(笑)。
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【ここから本題】
この日(2021.10.22)の訪問は予約時間枠が12:00-12:45だったため、午前11時半頃。店舗の外観は開店当時と殆ど変わっていません。店舗前ではスタッフさん2人がお土産品を販売中。やがて、ひとつ前の11時からの予約枠にて食事を終えた先客が徐々に退店。正午前に食券購入の案内があり、私も店内左手前の券売機で上記メニューの食券を購入して、女性スタッフに手渡し。12時開始枠の全員が食券購入を終えた正午頃にあらためて案内されて入店。
さて、本やTVで知ってはいましたが、店内は店舗外観からはまったく想像できないレベルの高級割烹orお寿司屋さんのごとき白木のピカピカな内装。右奥が厨房です。さらに奥に製麺室、トイレ、スタッフルーム等。客席は厨房を囲うL字カウンター3+6の9席(コロナ前は10席)。左奥に4人掛けテーブルx2。計17席(コロナ前は18席)。ただし予約枠自体は、調理の段取りもあってか定員15人です。
カウンター席間にはアクリル板あり。厨房内には、元気もりもりで肌つやのよい店主・飯田将太さん。おそらく接客を意識して日々クリーニングしたものに着替えているであろう真っ白の綺麗な調理白衣をまとい、オーラを放っています。
そして、飯田店主の指導を日々緊張して受けつつ勤務しているであろう、寡黙でいかにも真面目そうなお弟子さんの男性スタッフ3名(彼らの白衣は薄汚れ気味。日々の労働の反映でしょう)。フロア担当は和服の女性スタッフ1名。なお奥の製麺室では男性スタッフ1名が作業中。卓上に調味料はなし。食材等の説明書きや、あの独特のイラストのつけ麺食べ方指南もありません。
全員が着席してほどなく、飯田店主から「本日はよろしくお願いします」と厨房からお客さんへ順にご挨拶あり。その後、本格的に調理に入ります。私はラッキーなことに飯田店主の目の前に座っていましたので、ひたすら調理の様子を拝見していました。
殆どのお客さん(特に男性客)が連食(2杯以上飲食)指定らしく、まずは連食客の1食目から給仕が始まります。よって、順次案内されての入店自体は早めだったのですが、自分は1杯のみ注文だったため、結果的に3ロット目での給仕となりました。なお1ロットがおおむね3-4杯です。
しょうゆは有田焼の特注丼で白色、しおは同じ特注丼ですが青磁の丼。いずれも飯田家の家紋を手彫りしたオリジナル形状とのこと。つけ麺用は、思っていたより大きな黒い深皿に茶色い模様付き(有田焼の原料の泉山陶石の景色を色と絵にしたもの)。
まず、予め醤油or塩ダレが入れられた各丼の脇に、注文に応じた内容の具の小皿が配置されます。そこに熱々スープが注がれ、やがて鍋に入った大きめのテボにて茹で上がった麺を飯田店主が同じく大きめの平ザルですくい上げて湯切りし、クリッと返す感じの手つきで麺線を整えつつ投入。最後は各丼に応じた具が次々とトッピングされて出来上がり。
飯田店主からカウンター越しの給仕かと思いきや、スタッフさんがいったん厨房を出て、客席背後から給仕。その際に、チャーシューおよびワンタンの食材説明を受けます。
ついに待望の「わんたん入りしょうゆチャーシュー麺」(全部載せ)登場です。有田焼の特注丼にて登場。以下、詳細に。
麺:自家製麺による、柔らかめに茹でられた、しなやかな中細丸ストレート麺140g。支那そばやにかなり近いタイプ。何より舌触りが心地よく、シルキーというか、たおやかで美味。いつまでも啜っていたくなりました。
公式サイト曰く「片岡農園ハルユタカ」「春よ恋」「さぬきの夢」「キタホナミ」など数種の国産小麦の様々な挽き方、粒度の小麦粉をブレンド。内モンゴル産天然由来のかんすい、沖縄の塩「ぬちまーす」で小麦の味を引き出しているとのこと。
スープ:鶏出汁と豚出汁をブレンドし、醤油ダレと合わせたもの。仕上げに鮮やかな薄黄色の鶏油がけ。鶏出汁が真っ先に感じられますが豚も合わさっているため、味に幅の広がりがあります。醤油ダレは厳選もの使用ながら決して前面に出るようなキレキレのチューニングでは無く、スープと大変よく調和していました。
公式サイト曰く
鶏スープは
丸鶏…黒さつま鶏黒王、比内地鶏、名古屋コーチン、山水地鶏
ガラ…比内地鶏、名古屋コーチン、黒さつま鶏 黒王
豚スープは
豚肉…霧島高原純粋黒豚、TOKYO X を半身仕入れ。イベリコ豚、純粋金華豚
ガラ…金華豚ゲンコツと背骨、霧島高原純粋黒豚背骨
醤油だれは
兵庫県・足立醸造の天然醸造有機濃口醤油をメインに、兵庫県・末廣醤油の特別な淡口醤油、和歌山の濃口醤油、愛知の三年熟成たまり醤油等8種類の醤油を使用
具:大判薄切りの豚バラ叉焼(ウデ肉の一部かも)2枚、同じく大判薄切りの豚ロース叉焼2枚、メンマ、海苔、豚挽肉ワンタン1コ、鶏挽肉ワンタン1コ、九条葱。とりわけ豚バラ叉焼の脂身の甘みが素晴らしい。またそれぞれのワンタンもスパイスが工夫された味わいになっており大変美味です。海苔、葱、メンマも各々風味が立っており、良い食材を使っていることが伺われます。
公式サイトおよび提供時の説明曰く
豚バラ叉焼(ウデ肉の一部かも)…霧島高原純粋黒豚
豚ロース叉焼…TOKYO X
豚挽肉ワンタン…純粋金華豚
鶏挽肉ワンタン…山水地鶏(岡山・佐野実ファーム)
というわけで、麺・スープ・具のそれぞれをじっくり味わううちにほぼ完食してしまいました。なおスープは最後の最後に飲み干すため、少しだけ残しておきます。
次に、らぁ麺の食事中にそっと給仕された「おにくごはん」を頂きます。
こちらは赤い塗り椀に、ご飯+幾重にも重ねられた薄切り叉焼+玉ネギ入りの甘辛醤油ダレ+細切りの九条葱。おにくごはん全体にふわっと山椒がかけられています。あくまでサイドメニューのため、ほど良いボリューム。甘辛醤油ダレが美味しく、叉焼の旨味をあらためて堪能しながら、じっくりと頂きました。
公式サイト曰く
ごはん…山形県酒田市の氷河米ミルキークイーン。鳥海山から流れるミネラルをたくさん含んだ雪解け水で育ったお米。土鍋炊き。
最後に、少しだけ残しておいたスープを最後の一滴まで飲み干して終了。
殆どのお客さん(特に男性客)が連食指定で優先的に1杯目が給仕されていたため、既に他のお客さんが2杯目に突入中というタイミングでの完食・退店です(女性客はまだ1杯目だったかもしれませんが)。よって、12時半にカウンター席から立ち上がって退店したのは15人枠の中で私のみ…。店主・飯田将太さんに「大変ごちそうさまでした」と深々と頭を下げてお礼し、一人寂しく真っ先に退店しました。
本当は「ほぼ11年振りなんですよ」など飯田店主に直接お伝えしたかったのですが、周りのお客さんが食事(2杯目)に集中していて店内がシーンと静かだったこともあり、そこまでは言えず(私、小心者ですし…)。
しかし、なんてことでしょう…。「次回は絶対に連食や!」と家族向けのお土産品(冷凍ラーメン)を買いつつ誓った次第です(笑)。
なお、他の麺メニューは、しおらぁ麺、つけ麺。サイドメニューとして、指宿産一本釣り本枯節のごはん、バター醤油ごはん、土鍋炊きライス、烏骨鶏の生たまご(ごはんもの用)があります。
店舗外観
店舗外観
神奈川のラーメン好き諸氏連名の暖簾
メニュー表
お土産品一覧
駐車場案内
わんたん入りしょうゆチャーシュー麺(1980円)
わんたん入りしょうゆチャーシュー麺(1980円)
おにくごはん(550円)
おにくごはん(550円)
2021/10/29 更新
2011/01 訪問
2010年の神奈川県の新人王にして、いまや神奈川最高峰
2011年1月10日(月・祝):醤油らぁ麺+ニボっちゃん
今更ながら、こちらのお店の訪問記録を投稿していなかったので、今ここに。
今をときめく神奈川県のラーメン界の星であるこちらは2010年3月16日開店。「ガキ大将ラーメン 湯河原店」(2013年閉店→同年6月から「しあわせ中華そばにこり」に)の若い店主による新店でした。遠方の新店でしたが、自家製麺+淡麗醤油スープを出すお店として、2010年11月発売の「ラーメンWalker神奈川2011」に掲載されて存在を知り、訪問ツイートもちらほら流れ始めていたので、年明けに訪問した次第です。
店前の駐車場の指定位置に駐車し、特に並ぶこと無く入店。店内は手前が土間の客間で、右手に山小屋のようなぶ厚い木製の8人掛けテーブルと丸太椅子、左手に4人掛けテーブルx2。店内奥が厨房で、客間とは右手の小窓および左手の出入口でつながっていました。厨房内には黒いTシャツを着た飯田将太店主。厨房内はよく見えませんでしたが、ワンオペないしツーオペぐらいの気配。我々は左奥側の4人掛けテーブルに着席。
私が注文した「醤油らぁ麺」は、自家製中細ストレート麺に、旨みあふるる丸鶏ダシとコクある醤油スープ。具は豚バラと鶏胸の叉焼各1、穂先メンマ、青葱。
妻が頼んだ「ニボっちゃん」は、平打ストレート麺に、柚子の香るしっかり煮干ダシのコクある醤油スープ。具は醤油らぁ麺と同じく、豚バラと鶏胸の叉焼各1、穂先メンマ、青葱。
子供たちは、親がお椀に取り分けたものをプラスチックのフォークで食べました。
その後の大活躍ぶりと名声は、もはや言うまでもなし。
2021/10/24 更新
2021年11月7日(日):つけ麺(しょうゆ味)(1800円)+お出汁割り(煮干)(200円)+指宿産一本釣り本枯節のごはん(550円)
【前置き】
今や全国にその名を馳せる超有名ラーメン店「飯田商店」。そもそもの始まりは2010年3月16日の開店。「ガキ大将ラーメン 湯河原店」(2013年閉店→同年6月から「しあわせ中華そばにこり」に)の若店主がご実家(干物屋)の工場を改装して自家製麺+淡麗スープの美味い新店を出したという情報は、2010年11月発売のラーメンWalker神奈川2011初掲載などでラーメン好きの知るところとなり、私も2011年1月に家族を連れてマイカーで訪問しました。
その2011年1月初訪問時は店前の駐車場の指定位置に難なく駐車し、特に並ぶことも無く入店。店内は手前が土間の客間で、右手に山小屋のようなぶ厚い木製の8人掛けテーブルと丸太椅子、左手に4人掛けテーブルx2。店内奥が厨房で、客間とは右手の小窓および左手の出入口でつながっていました。厨房内には黒いTシャツを着た飯田将太店主。ワンオペないしツーオペぐらいの気配。左奥側の4人掛けテーブルに座り、家族でのんびりと醤油らぁ麺&ニボっちゃんを食べたものです。子供たちはお椀に取り分けたものをプラスチックのフォークでもぐもぐ。それが今や…。
TRY2013-2014で名店部門しょう油1位戴冠となった頃から人気は次第に爆発的になっていき、早朝(あるいは前日夜)から朝7時配布開始の整理券を求めるお客さんが全国から押し寄せるように。その後の大きな変化としては、
①2016年4月3日~6月25日の改装を経て、現在の内装に大変身。
②2019年6月に、支那そばやや69'N'ROLL ONEの影響から始まった開店以来の鶏出汁オンリー(鶏+水+醤油)から鶏+豚の出汁に変わってメニューが完全リニューアル。
③2020年7月からは、新型コロナ対策として整理券方式を廃してOMAKASEでの事前予約制となりました。
----------------------------------------------------------------
【本題1 つけ麺(しょうゆ味)】
約11年振りの前々回訪問に気をよくして、前回は2週連続3回目の訪問。さらに調子に乗ってOMAKASEに再々トライ。運良く3週連続4回目の訪問が決定。ただし家族との2人連れ狙いは相変わらずの超難関。またもや、おひとり様訪問です(笑)。
この日(2021.11.7)の訪問は、予約時間枠が13:00-13:45だったため12:30頃。店舗前ではこの日もスタッフさん2人がお土産品を販売中。やがて、ひとつ前の12時からの予約枠にて食事を終えた先客が徐々に退店。12:50頃に食券購入の案内があり、いったん店内左手前の券売機で上記メニューの食券を購入して、女性スタッフに手渡し。
この際に
・「つけ麺」は、「しょうゆ味」or「しお味」を選択…「しょうゆ味」と回答
・「お出汁割り」は、「鰹」or「煮干」を選択…「煮干」と回答
13時開始枠の予約客全員が食券購入を終え、13時ちょうどに順に名前を呼ばれて入店。
厨房内には、今日も元気もりもりの店主・飯田将太さん。奥にはお弟子さんの男性スタッフ3名。フロア担当は和服の女性スタッフが2名。
全員が着席してほどなく、飯田店主から「本日はよろしくお願いします」と厨房からお客さんへ順に恒例のご挨拶。その後、本格的に調理に入ります。今回はカウンター長手側の手前から4番目の席。手前の飯田店主と奥の大柄&スキンヘッドのお弟子さん(Ramen FeeL・渡邊大介氏ご卒業後の一番弟子でしょう)の立ち位置のちょうど中間辺りでした。この日はお二人の動きの連係に着目しつつ、調理の様子を拝見することに。
まずは、連食客の1食目から給仕が始まります。今回は男性団体客数名が連食客でした。なお1ロットは、おおむね3-4杯です。
しょうゆ味用は有田焼の特注丼で白色、しお味用は同じ特注丼ですが淡い青磁の丼。いずれも飯田家の家紋を手彫りしたオリジナル形状。つけ麺用の皿は、大きな黒い深皿に模様付き(有田焼の原料の泉山陶石の景色を色と絵にしたもの)。
また、つけ麺用つけ汁椀(らぁ麺用より小ぶり)も、やはりしょうゆ味用は白で、しお味用は淡い青磁の椀です。
まず、予め醤油or塩ダレが入れられた各丼の脇に、注文に応じた内容の具の小皿が配置されます。そこに飯田店主が、やっとこ鍋&鍋つかみにて熱々スープを注ぎ、やがて麺茹で鍋の各テボにて茹で上がった麺を、飯田店主自ら大きめの平ザルですくい上げて湯切り。クリッと返す感じの手つきで麺線を整えつつ投入。最後は各丼に応じた具が次々とトッピングされて、連食客用の各らぁ麺の出来上がり。
さて、今回初めて気づいたのですが、つけ麺のみ or 連食1食目がつけ麺の客用に、つけ麺用の麺は、らぁ麺用の麺よりも先に早々に麺茹で鍋のテボから引き上げられ、一番弟子スタッフ氏が氷水で念入りに締め始めていました(先に白い麺、次に茶色い麺の順)。同氏は、同時に氷水入りボウルの隣の網焼きコンロで豚モモ肉炭火焼き叉焼と地鶏幽庵焼きも加熱開始。同氏は、飯田店主の動きを常にチラチラとこまめに確認し続けます。
その頃には、私の手元に女性スタッフから辛汁と薬味の載ったお盆が給仕されました。
次に、飯田店主がつけ麺用のスープをつけ汁椀に注ぎ始めると、一番弟子スタッフ氏が「つけ麺、出して下さい」と、女性スタッフや若手男性スタッフに指示出し。
女性スタッフがいったん厨房を出て、客席背後から麺の載った大皿を給仕。その際に、麺の脇に乗った豚モモ肉炭火焼き叉焼と地鶏幽庵焼きの食材説明を受けます。続いて、熱々の醤油つけ汁椀も給仕されました。
待望の「つけ麺(しょうゆ味)」です。有田焼の大きな黒い深皿は一部が光の当たり方具合で青く見え、また大小の白い斑点模様がついたものでした。以下、詳細に。
麺:自家製麺。茹でられた後に冷水でキリッと締められた2種類の合い盛り285g。
白い麺…小麦の中心部の甘みを味わう中細麺。モッチリとしてほど良い弾力。
茶色い麺…ハルユタカの強い香りを味わう固めの平打ち麺。ざらっとしているかと思いきや比較的ツルツルした食感で、蕎麦とも違う個性的な麺。
つけダレ:下記の温冷2種
醤油つけ汁…鶏出汁+豚出汁+鶏油+醤油ダレの、温かくまろやかなつけ汁。椀入り。
辛汁…鰹風味+醤油の効いた冷たいタイプ。いわゆる蕎麦つゆ風のつけダレ。蕎麦猪口入り。
具:豚モモ肉炭火焼き叉焼、地鶏幽庵焼きx2切れ、海苔3枚
豚モモ肉炭火焼き叉焼…霧島高原純粋黒豚を使用
地鶏幽庵焼き…黒さつま鶏黒王を使用。うち一つはぶどう山椒添え
(幽庵焼き=幽庵地(醤油・酒・味醂の調味液)を用いた付け焼きの意)
薬味:芽葱、酢橘(これらは醤油つけ汁へ)、梅鰹、山葵(これらは麺につけて)
まずは白い麺を、芽葱を入れた醤油つけ汁に浸して食べ進みます。また茶色い麺は辛汁との相性が良いので、もっぱら蕎麦風に頂きます。途中で麺とつけ汁の組み合わせを入れ替えたり、梅鰹(少し甘めの味付け)や山葵を麺につけて、味変を楽しみます。
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さらに途中で以下が給仕されました。
しゃぶ肉:幾重にも重ねられた薄切り叉焼(おにくごはんにも使用)。
濃密出汁:濃厚な昆布水。注ぎ口付き容器での提供。
しゃぶ肉は、醤油つけ汁へ入れて具として頂きます。濃密出汁(昆布水)は、残っていた麺にかけて絡ませてから醤油つけ汁に浸して。飯田商店が流行らせて広まった昆布水つけ麺ですが、今は後半からの追加投入スタイル。当然ながら、昆布水をたっぷりまとった麺により、醤油つけ汁もドゥリュン、ドゥリュンになりました。
最後に酢橘を醤油つけ汁に加えて、サッパリ感の味変も楽しみました。
前回「つけ麺(しお味)」を頂きましたが、やはりトータルバランスとしては、しょうゆ味の方が安心感・安定感があって、万人受けするように思いました。鶏+豚出汁をじっくりと堪能するなら、しお味だと思いますが。
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最後の最後に、追加依頼の「お出汁割り」へ。
食券購入時に、鰹or煮干の選択で「煮干」と回答してあります。
麺と具をすべて食べ終えた後、醤油つけ汁の椀が飯田店主により回収され、出汁が加わって戻ってくるスタイル。
飯田店主から「柚子入れても大丈夫ですか?」との確認あり。もちろんOKです。ほどなく、温かい煮干し出汁+海苔+斜め切りの白葱+小口切りの青葱が追加され、さらに細縮れ麺少量と柚子果汁も投入されて再給仕されました。これは、近年なかなか登場しないニボっちゃんではないですか。
煮干し清湯は、ニボニボ感全開タイプとは全く異なる上品な味わいのお吸い物。それでも前回の鰹出汁のお出汁割りよりは、ちょっと庶民感があります。細縮れ麺追加によるミニミニラーメン仕立てが、さらにそう感じさせるのでしょう。大変美味な一杯でした。
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【本題2 指宿産一本釣り本枯節のごはん】
サイドメニューとして注文したこちらは、つけ麺を啜っている途中で、そっと給仕されました。「最初はそのままで。次に醤油をかけ回し、丼縁の山葵も付けて」との説明を受けました。
公式サイト曰く
鰹節:指宿産一本釣り本枯れ節オモを使用。鰹節王が作る本物中の本物(https://katsuobushiou.com/)(オモの意味は不明)
こちらは「マツコの知らない世界」(2020年3月17日放映)にて、ラーメン評論家・しらす斎藤光輝氏から「通常の鰹薄削りが30μm厚のところを7μm厚に仕上げた一品」として紹介されたとのこと。
「7μm厚」は、ホンマかいな、最小値なのでは?とも思いましたが、確かに山盛りの鰹節をまず何もかけずに頂くと、ふわふわの食感で、溶けるような味わい。
途中から醤油をかけ回し、山葵も適宜浸けながら頂き、最後は、お出汁割りの煮干スープをレンゲで3-4杯すくい入れて、スープ茶漬け風に頂いて〆。
これにて今回の飲食終了。退店は13:30頃。連食しなかったお客さんが数人退店した後でした。今回も飯田店主に「大変ごちそうさまでした」と深々と頭を下げてお礼。「またお越し下さい」とのひと言を頂きつつ、退店。
次回こそは、超久々に家族連れで訪問したいと思います。予約がとれれば(笑)。