レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2011/12訪問 2011/12/28
年末の北新地。さすがにすごい人です。
もう二度と来れないと思っていた多田にお誘いがあり来ることが出来ました。まさしく盆と正月が一緒に来た感じです。
今回は貸し切りのような状態ではないので、写真撮影は断られました。
でもその分、ゆったりと食事を楽しむことが出来ました。
カウンター12席は男女二人組が3組、私たち同様の男性2人と女性1人の組が2組。平均年齢60歳って感じです。
鯛の造り
かわはぎの造りと肝
イクラとウニの丼
ブリ大根
玉子
鱈の白子
にぎりは、こはだ、赤身、トロ、さば、イカ、にはま、あなご、しらさ海老
酒もシャンパン、大山、醴泉「純米吟醸」酒無垢 等 オンパレード。
これで今年ももう言うことなしです。
(以下は2010年10月のブログです)
店の雰囲気、素材、調理、酒、接客 もうすべて最高。
この食べログではCPの項目があるので満点にはならないが、もう言うことはありません。
もちろん接待での会食。
目立たないビルの、それも4階で、9~10席のカウンターだけの狭いお店。
料理して下さるのも、ご主人多田幸義さんのみ。(奥で女性が下ごしらえをしていますが)
一見さんお断りというお店なので、どんな怖い大将がいるのか不安だったが、まあなんと気さくな方。
調理法などを妻に指導してくれるなど、もうびっくり。
聞けば”平野”の女将さんの甥で、平野で修業したと。その影響で、大将いわくやせ我慢で一見さんお断りにしていると?!
出される料理はまさしく最高素材のオンパレード。
*加太のもみじ鯛、めじろ。
*しゃこ。
*北海道のつぶ貝。
*かつおのたたき。
*三陸のさば。
*大きないわしの焼き物。
*淡路島のうにといくらの小丼ぶり。
*くえと松茸の椀物。
特にかつおのたたき。こんなに美味しいたたきは初めてである。網でさーと焼きを入れ、そのまま包丁で切る。私が知っているような冷水に入れるなんてことはしない。大将もこの方が美味しいし、土佐でも決して冷やさないと。また、最初の客だから腹身を出していると。やはり尾の方よりも脂が多くて美味しいのだそうだ。
そうなのか。あまりに美味しいので追加を頂いた。後から来られたお客さん、ごめんなさい。
さばもたかがさばではない。こんな美味しい脂ののったさばは初めて。有名な関さばは身が絞まっている分脂が少ないのだそうだ。
淡路島のうに??? と思わず首をかしげてしまうが、なんのなんの、めちゃくちゃ身も大きくて美味しい。
椀物はわざわざ鯛で出汁をとって、その中にくえや焼いた松茸、たまねぎ、菊菜を入れてある。もちろんとびきり美味しいのだが、大将いわくたまねぎがポイントなのだそうである。たしかに椀物にたまねぎとは驚きである。
玉子の刻印は多田であるが、昨日までは阪神タイガースのマークだったと。昨日クライマックスシリーズで阪神の今年が終わってよかったような悲しいような。
にぎりは
*えび
*中とろ
*まぐろの漬け
*玉子
*いか
*締めはねぎとろ
いずれも言うことなし。特に漬けがめちゃめちゃ美味しい。寿司飯が美味しい。
有名なねぎとろはなんと白ねぎを使用している。味のみではなく、こんな食感もおもしろい。
お酒もすごかった。
名柄は一つ一つ覚えていないが、冷酒を5-6種類いただいたが、いずれも甲乙つけがたい個性あるお酒であった。大将いわく、まだまだありますよと。どうなっているんだこのお店。
最後にお名刺をいただく。これで晴れて一見さんでなくなった。
とにかく筆舌に尽くしがたい最高のお店であった。
3位
1回
2011/11訪問 2011/11/09
ちょうど1年ぶり3回目の訪店。
店内はすばらしい吉野の檜の一枚板のカウンターに改装されている。
やはり名声が本物になってきた証であろう。
今回、いただいたものは順に
貝柱の和え物、ぼたん海老、いとよりの薄造り、こはだのにぎり、穴子の肝焼き、中トロ 大間の280kg、さわらの炙り、イクラ丼、鱈の白子、あじの昆布じめ、烏賊の軟骨の塩辛、鯖の昆布じめ、焼き牡蠣、貝柱の味噌漬け、北海道産雲丹の軍艦巻き、焼き鮑、胡瓜のぬか漬け、むつの西京漬け、漬け赤身のにぎり、にはまのにぎり、大トロのにぎり、煮穴子のにぎり、玉子、べったら漬け、本なまこの味噌汁、にはま、たまご の計27品。
いずれも、もう言うことなしです。
中でも、サワラの炙り。サワラって、魚へんに春と書くように春の魚だと思っていたが、なんのなんの、こんなに脂ののった魚は他にはないというくらいの脂ののり。素晴らしいです。
西京漬けはそもそも大好きなレパートリーで、安い魚をいかに美味しく食べるかの最高法の一つであるが、それを高級魚でされたら、もう太刀打ちできません。
マグロも、大トロよりも中トロ。そのきめ細やかな霜降り具合。自然美の最高峰であり、ミニチュアにして職場の机の上で飾っておきたいほどの美しさ。
酒粕から作られる赤酢を使用したシャリもいただくのは少量だが、実に美味しい。
江戸前と言えば”にはま”。
客修業を積んできて、ようやく江戸前の王道が分かるようになってきました。
この店で”にはま”は外せません。
すし貫さん、ますますパワーアップしております。
客も頑張らねば。
(2010年11月のブログです)
前回の情けない状態から1年。その間に、多田、平野、さか卯と北新地高級鮨屋で客としての修業をさせていただきました。
将棋を知らない人が将棋の名人戦を見ても感動しないように、やはり食に関しても客としてのそこそこの修業が必要だと前回の訪店時にしみじみ思いました。単に美味しいだけではだめでしょう。ご主人に失礼です。
しかも今回は超グルメなK氏との会食。A社の所長さんまで同行されると。行く前、食べる前からドキドキです。
以前同様、きれいなお店です。しかも白木のカウンターに直接料理を乗せれる自信と準備。恐れ入ります。
料理は前回同様、絶品のオンパレードです。
まずはヒラメに肝の味噌仕立て。食べた後の舌の味覚を奮い立たせます。
カツオのたたきはたたきというより、本当にあぶりです。焼けた皮も美味しい。
ホタルイカの干物。超高級?酒のあてです。
コハダも修業したからこそ、少しは味がわかりますぞ!
寿司飯は赤酢で、純粋な江戸前では砂糖は入れないそうですが、いかんせん、ここは大阪。砂糖を少々入れるのだそうです。 大阪人って甘党なんだ。
赤身の漬けも最高!
”これが本当の本シシャモです”とご主人。え~、いつも自宅で食べるのはシシャモじゃないの???
聞けばカペリンというカラフトシシャモで、本シシャモとは似て非なるものと。
確かにこの本シシャモはあっさりしているし、卵がない。
しかし、普段の偽物に慣れている味覚オンチの舌では、偽物の方が充実感があって美味しい気が…。 ショック…。
スッポンの茶碗蒸しも美味しい。 こんなの初めてと思ったら、ブログで以前に食べてる…。
たかが、もずくなのにこれも美味しい…。
1夜づけ、いや、1年づけくらいではまだまだ まだ修業が足りない…。(A社のTさん、助けてください。)
追記:お料理もさることながら、日本酒のすごいことすごいこと。日本酒の知識がまるでない私はひらすら美味しい美味しいといただくだけでしたが。久しぶりに酔っぱらいました。
(以下は2009年10月のブログ ”自分が情けない”です)
ここが新地で一番の江戸前ですと、超グルメのT氏のお誘いで訪店。
本通に面したいわゆる雑居ビルの3階。知っていないと絶対に行けないし、また、ここにそんな有名なお寿司屋さんがあるとはわからないと思う。
店に入ると、8席ほどのL字カウンターのみ。しかも、ご主人とお弟子さんと外回りの女性3名が私たち2名を待ち構えていてくれている。
まだお若いご主人のまん前に座り、緊張の極みに。だってこんな高級店に来たことはなく、ましてやカウンターなんて座ったことは回転寿司を入れても数えるばかり。しかもマンツーマン状態。
先付はマグロの山かけ。マグロをあぶってたたきにしてある。
続いては淡路島産のヒラメ。上にのっているえんがわを口に掘り込む。う~ん、すごい。脂でトロトロじゃあないですか。これがえんがわですか?別世界の食べ物である。もちろん刺身もコリコリして美味しい。
牡蠣はサロマ湖産と。え~?サロマ湖って?湖って普通は淡水じゃないの?聞けば海水が入ってくるので牡蠣がいるのだと。大きさはそれほど驚かなかったが、牡蠣の身の充実感。よくクリーミーと表現するが、そんなもんじゃなくもっともっと濃い。すばらしい。
大きな大きなサザエの切り身、大間の中トロ、巨大なボタンエビと連続パンチ。
スジコ丼も普通に美味しい。
ここらへんでようやく気分が少し落ち着いてきた。
続くは、イノシシのベーコン、スッポンの煮こごり、アジの棒寿司、ワタリガニの甘炊き、ニシンの一夜干。ワタリガニは脱皮したてのもので軟らかいのだと。どうしてこんなものが世の中にあるんだ。
スッポンの茶碗蒸し。スッポンですよ。ただの茶碗蒸しじゃあないです。
にぎりはアジ、長崎のウニ、モンゴイカ、大間のマグロの背トロ、ボタンエビの頭の中のミソ、大トロ、煮ハマグリ、アナゴ、玉子、コハダ。
この中では煮ハマグリが今日のハイライトだそうで、江戸前と看板を上げているにもかかわらず、この大看板の一品がない店も多いのだとか。
確かに美味しいし、異次元の食べ物である。貝の味と感触、甘く煮付けられた味。まさしく筆舌に尽くしがたい。2つに切り裂いて、寿司飯の上を覆っているなんてよっぽど大きなハマグリなんだろうな。
とにかく ただただ驚くばかりのオンパレードであった。
ただ、ここで問題は自分の味覚センサー。確かに美味しいし、ネタも素晴らしいのだが、どうも陶酔感に浸れない。寿司の良さがわからないのである。
つまり、ここすし貫が江戸前の最高の味ですよと学習はできても、それを自分のものにできないもどかしさ。
妻には”美味しい寿司は違うわよ”とバカにされ、ますます落ち込むし。
味覚はやはり先天的なもんなんでしょうか。
4位
1回
2010/03訪問 2010/03/06
一言。 すばらしい! 参りました。 久しぶりに☆☆☆☆☆です。
とある大物先生の快気祝いの接待に便乗させていただいた。
アキュイール、難しい名前だし、知らないなあ。 地図を見れば、なんと”ちーず亭”の隣ではないですか。へ~、こんな所に有名店があるんだあ。さすがは大阪の法曹界の中心、西天満である。
久しぶりなので、御堂筋で車を降りて、老松通りをウロウロする。おお、セニアがある。久しぶりやなあ。しかし今日は寄り道は禁止。なんせ、ご一緒する先生は一言居士で、遅刻でもしたら一生言われそう。
信号で曲がって、う~ん、どこだ。ちーず亭の手前だからこの店だろう。入口のガラス戸に小さく”accueillir”って書いてあるだけで、老眼の私にはわかりにくいわかりにくい。
そもそもアキュイールってwellcomeってことでしょう。wellcomeされてねえなあ。
店内は数席だけで、すでにほぼ満席。さすがである。
席についてびっくり。すごいフワフワソファーでお腹が曲がってしまい、食事には良くない姿勢に。
おっ、テーブル席に本日のメニューが置いてある。これはブロガーの大いなる味方である。ゆっくりと話が聞けます。
一言居士の先生もお見えになり、さあ祝宴の開宴である。ピノノアールのシャンパンで乾杯。美味しい。
まずはアミューズの”生ハムのグリッシーニ”。普通は棒状なのに、平たくしてある。生ハムは中に混ぜてあるのだと。食べると、チーズクラッカーのような味。生ハムがよくわからない…。いきなり味覚オンチが爆裂か…。
続いてのアミューズは”紅ズワイ蟹のロワイヤル”。上にはかにから作ったエスプレッソ仕立てのスープ。香りも味も良く、すばらしく美味しい。
最初のアントレ(こういう言い方があるのかな?)として、香川県産ホワイトアスパラガスのババロアと鳥取県産の甘エビのクリュ。ホワイトアスパラガスも2種類の形式でババロア仕立てにしてあり、上にエビから作った粉末をかけている。まあ、凝りに凝ったり。豊中桜会状態。 味はまあまあだが、食感が摩訶不思議。初めての感覚。
続いてのアントレは十六穀米のリゾット。上には焼き筍と蛤と菜の花が乗っており、菜の花のソースが添えられている。鮮やかな緑である。味はそう蓼のような嫌味もなくあっさり。とにかく焼きおにぎり状態のリゾットが美味しいこと美味しいこと。
来ました。スペシャリテのフォアグラのミルフィーユ仕立て。これだけでもこの店に来る価値があるという逸品。確かに、ケーキのようにフォアグラを3層に積み上げて、上には食べられる花が添えてある。しかも、前には塩やリンゴのソルベやリンゴから作ったソースなるものが添えられている。パラパラふりかけられているのはトリフの粉か。
フォアグラをステーキなどで直球でいただくのとはまるで違う美味しさ。さすがです。もうここで脱帽状態。味覚オンチには書かれたメニューがないと理解不可能。
しかも2006年もののムルソーとのマリュアージュ、昇天しそう。
魚料理は高知県産アワビと福岡県産グリーンアスパラガス。両者がにらみ合う真ん中にはバルサミコとアルガンオイルと。食べている時はまるで無知だったが、帰宅して調べてみるとアルガンオイルとは”モロッコのゴールド”と呼ばれる高級植物油だそうだ。オリーブオイルよりいいのだそうだが、バルサミコに負けて影が薄かった。アワビは普通。そう、ここに来ると、最高級食材が普通になってしまう感覚麻痺が生じちゃう…。
お口直しはトマトのグラニテ。塩トマトだそうだが、トマト嫌いな私には普通のフルーツトマトがいいなあ。
メインはフランスのラカン産の鳩のロティ。コニャックのソースということだそうだ。しっかりとした肉でびっくりした。今まで食べた鳩はたいてい足の部分だが、こんなに大きな肉の塊としていただくのは初めてかな。鴨とも異なり、非常に美味しい。
チーズとしては、インカの目覚めの焼きチップスにウォッシュタイプのモンドールを垂らしている。チップスとチーズだけで最高で、蒸し物は不要と思う。
デザートは柑橘類とエルダーフラワーのジュレ 上には和三盆のカラメル焼き様のものがのっかている。割らないとジュレが食べられず、和三盆が結構強い味がして、ジュレの味がわからかった。味覚オンチだからなあ。
選べるデザートはピスタチオのスープとクレームショコラ をいただく。お皿にショコラが乗ってサーブされ、目の前で温かなピスタチオスープを注いでくれる。これまた鮮やかな色に圧倒される。味はそりゃあもう甘いのなんの。でもシアワセ。
最後のハーブティーも今までになく美味しいではないの。
主人公の先生もご満悦で、周囲もみんなホッと。お店のおかげです、ありがとう!
でも、どうなっているんでしょう、このお店。
昨年出版された大阪・京都のミシュランガイドで2つ星という評価はだてではありません。
今まで通った大阪のフレンチでも特筆すべきお店です。
是非とも近日中に再訪して、この印象が本物かどうかを確かめたい店でもありました。
5位
1回
2010/01訪問 2010/01/21
一言。パワーアップである!!
約50日間の休店を終え、内装も改造した大阪フレンチの代表。
待ちわびての再訪である。
相変わらず店内は満席。改造したものの、テーブル配置や、来店したお客さんの会話から職種や間柄まで丸わかり状態は以前と同様である。ラ・ベカスのように店を移転させないのが不思議である。
いつものフロアーの方々に案内され、一番奥の席に。つまりこの店での上客扱いである。
定番のフォアグラコロッケ。言うことなし。作るのに3日をかけるそうである。これが来ると、さあ、カランドリエ晩餐の始まりである。
サラダは、大根の上にはちみつ仕立てのトマト。大根の下はエビやピーマンやダイコンがサイコロ切りになっている。味はまあまあ。しかしフォークやナイフでは食べにくいこと食べにくいこと。スプーンが欲しいよ~。思わず周りを見渡したが、当然スプーンを頼む無粋な人もなく…。不器用な私がつらい。
ホタテのソテー。ホタテ自身が美味しいことは当然として、問題は下に敷いてあるザワークラウト。フロアーの方が説明の際にザワークラウトと言われたので、思わず ”え~、ドイツのビールのあてじゃないですか”と下賎な質問を。すると ”はい、当店はアルザス地方をモデルにしており、料理も似てくるのです”と涼しげに答える。
まあいいかと、食べ進めると、
すっ、すごい! これがザワークラウトか~~~
意識が遠ざかりそうなほど美味しい。美味しんぼ状態である。 すばらしい!おそらくはホタテの出汁が滲み込んでいるのだろうか。この日最高の逸品であった。
これだけでも別の料理として成り立ちますぞ。
アマダイのポアレ。無難に美味しい。
メインの肉料理は選択でき、鴨か黒ブタか和牛と。黒ブタはバスク産と。これまたフロアーの方に尋ねると、バスク地方はフランスとスペインにまたがっているのだと。
せっかくの機会だからとスケベ心で黒ブタを注文。それもお勧めのロースを。
これが失敗であった…。
ブタは所詮ブタ。ポークフェッチの方にしかられそうだが、やはり鴨や牛にはかなわない。料理法が云々ではなく、ブタ肉が悪いんだ、スケベ心で選んだ自分が悪いんだと自分に言い聞かす。
ただ、サーブしてくれた赤ワインとマリアージュしていたことは認めますが。
チーズは相変わらずすごいの一言。上質のエポアスを久しぶりにたくさんいただいた。また、ロックフォールとポルトワインの至福のマリアージュも存分に楽しめた。サーブされたチーズを時計回りに食べて行ってくださいという親切心もうれしい。
イチゴのミルフィーユ。と言っても、ほとんどイチゴとアイス。
ワゴンのケーキはいつもながらすごい!定番のチョコレートケーキはデーメルやザッハ並みの美味しさと安定感。
食べた後でチーフパティシエの女性とお話できたが、みんなが勧めるように、デザート部門だけ独立させたら?
そのお話の後で心残りが…。ロールケーキをいただき忘れたこと。意外に気合が入っているみたい。次回はいただくぞ~。
すべての料理が気をてらわず、堂々の王道料理。
まさしくパワーアップした感があり、私の中では大阪一だと断言できます! また来るぞ~!
(以下は2007年3月のブログです)
このブログでも大阪フレンチの最高峰を維持する超有名店。平日の夜でももちろん満席。訳ありカップル、職場仲間、接待組、まあ様々なグループが20席ほどの店内を埋め尽くしている。常連も多い感じ。まずは定番のフォアグラスープのミニコロッケでお出迎え。ギャルソンの”絶対一口で食べてくださいね。そうしないと大変なことになります”という脅しで大爆笑のスタート。春のサラダは、車えびに15種類の野菜が添えてある。マスタードのドレッシングが美味しい。玄界灘の鮑、貝柱、烏賊のアンサンブル。すべて軽く焼いてあり、バルサミコでいただく。素材の味が充分にいかされた一品。続いて玄界灘のヒラメのポアレ。まあ太いヒラメ。大きさはいかばかりなんだろう。身は引き締まってはいるが、やはり大味。下に敷いてあった新キャベツが美味しい。メインの肉は、フランスはシャラン産の最高級鴨肉、フランス産小鳩、鹿児島産黒毛和牛から選ぶ。私はこの店の実力を知りたいので、和牛を選ぶ。シャラン産の鴨は当たり前に美味しい。気合が一番入っているのが小鳩。メインは胸肉だが、フォアグラや鳩の内臓をミンチにしてパイで包んである。でも味が凝りすぎてコントロール不可になってる感じ。
結論的には料理は可もなく不可もなく普通。他のブロガーが書いているように当たり外れのない店らしく正当なフランス料理。逆に言えば、最高のフレンチとはとても言えない。ただ、やはり大阪で一番勢いがある店。この料理を取り巻く環境がすごい。まずはワイン。今回びっくりしたのは赤のブルゴーニュ。なんとテーブルワインと。でもこれが美味しい。様々な肉料理を出すので、それこそ当たり障りのない万人に喜ばれるワインをサーブするのか。こりゃあ探せば私でも買えそう。このワインを堂々と出してくる自信はすごい。次はチーズ。10種以上の堂々の勢ぞろい。少し知識がある人間の上を行く一ひねりの逸品揃い。素人にはこの苦労はわからないだろうな。またデザート。ワゴンでのサービスで、種類も多いが、1つ1つが重い。特に印象に残ったのはキンカンのトルテと生チョコケーキ。すごいの一言。
とにかくすべてに勢いを感じました。
6位
1回
2010/01訪問 2010/01/18
昨今のクエブームにあやかって、自宅でお取り寄せのクエ鍋を食べ、その独特の味に魅入られてしまった。
以前から、大阪でクエと言えばこの店という超有名店に行けることとなった。なかなか予約が取れない状況のようだが、知人のコネで行くことができたという次第。
店にタクシーで着くと、店の外には女性店員さんが寒い冬空の下にもかかわらず待ち受けていてくれる。いきなりの感激である。
店の横にある階段を上がり、マンションの1室と思われる個室に通される。部屋は完全な個室でユニットトイレがそのままある状態。壁には大きな暖簾が飾ってある。20年前に九絵家と改名する前の屋号の濱酢とある。
座敷席で、テーブルにはすでに料理が並べられている。
まずは薄造り。あたかもてっさのようであるが、やはり味が異なる。やや遠慮がちにいただく。
寒ブリの造りも脂がのっていてめちゃくちゃ美味しい。
かまの酒粕仕立て。顎の部分でいわゆるコラーゲンがたっぷり。酒粕の出汁もめちゃくちゃ美味しい。あとでご主人からうかがうと”越乃寒梅”の酒粕と。贅沢である。
ワイワイしゃべっているところに名物ご主人がセミエビを持って登場。その話術、自信、セミエビの美味しさに感心しきり。本物のクエの素晴らしさ、店のすごさをこれでもかこれでもかと宣伝する。しかし、なぜか嫌味がない。ご主人の話術、先見の明にあやかりたいものである。
いよいよメインのクエ鍋。フグと異なり、表面の脂のすごいこと。ご主人いわく”これはあくではありません。脂なので野菜に浸み込んで美味しいですよ”と。
クエはやはりめちゃくちゃ美味しい。こんな白身魚は他にない。しかも、やはりお取り寄せの品とは別格である。
一生分を食べたかなと思うくらいの量をいただいた。
雑炊も言うことなし。
ご主人いわく”クエは鍋が最高ですが、クエ自身は産卵を迎える夏が脂が多くて一番旨い。にぎりもできますよ。だから夏にも来て下さいよ”と。
クエのにぎりか。
こりゃ、それをいただくまでは死ねませんなあ。
4人でしゃべって食べて、スピードも速く、なんと1時間半で終了してしまう。
すべてがヘルシーな食事会であった。
7位
1回
2010/03訪問 2010/03/31
大事な会食ではだいたい洋食が多く、和食の場合は超老舗に行くのが普通だったが、少し目先を変えて天ぷら屋さんにいくこととなった。大衆的な天ぷら屋には行ったことはあるが、本格的なお店は本当に数えるばかり。
西天満という住所だが、大江橋のすぐたもとである。
店内に入ると15席ほどのカウンター席のみ。それが、まあ見事に満席なのである。すごい人気である。客層も年配のご夫婦から若い女性群まで多彩である。
一番奥の席に案内される。ご主人が天ぷらを揚げているコーナーの部分が非常によく見える。
コースになっているようで、揚げたての天ぷらを塩でいただく。
この塩がまあきれいな白い粉で、小麦粉のよう。味は単に塩辛いのではなく、やや甘いような、うまみのあるような、まさしく言語表現を越えるような味である。聞けば、塩をはじめ4種類の調味料を混ぜてあると。この4種類はまさしく秘伝で、ご主人が夜中にひっそりと作っており、従業員でもその比率を知らないのだと。比率は先代のご主人が作りだしてから46年間で、たった1回、それも7年前に変更しただけだとのこと。まさしく一子相伝である。
素材は、まずはパンと海老のすり身のミルフィーユ仕立て、海老、稚あゆ、キス、こごめ、生麩、さやえんどう、蓮根、筍、たら芽、うずら卵、椎茸、たまねぎ。これが一応のコース。特に海老はなんと3回も出てくる。追加でイカをいただいた。
最後に天ぷら茶漬けをいただく。きれいにまん丸に揚げられた海老のかき揚げ。出汁は
いずれもまさしく小品だが、ころもが芸術的に薄くアッサリ。
てんぷら油もゴマ油は使用していないと。
普通は天つゆでいただくのだが、ご主人いわく”うちはゴマ油で揚げていなので、しょう油などの天つゆでは天ぷらが負けてしまうのうです”と。
へ~そうなのか。どうりで、まったく黒いものがないんだ。
8位
1回
2010/06訪問 2010/06/14
歴史のある街には必ず寿司屋の名店がある。ここ高槻も西国街道の宿場町であり、また城下町でもあり、歴史が大変ある街である。
西国街道は一般には山陽道と言って京都から下関までを結ぶ江戸時代の五街道のひとつ。しかもここ芥川といえば、西国街道の中でも有名な宿場町であった。しかし今は一方通行のただの細い筋になりはてており、栄枯盛衰を物語っている。
その西国街道芥川宿のすぐ脇にあるこのお店にうかがった。
自動扉を開けると店内は意外と広く、午後7時半で店内は非常に賑わっている。客層はまさしく普通の人たち。新地のような二くせもありそうな客はいない。どんと大きなカウンターがあり、その後ろには3~4席のテーブル席もある。出入り口のすぐそばには階段があり、2階にも部屋があるのだろう。
カウンターに陣取り、ビールを飲みながら歓談していると、ご主人が何気なく造りを皿に乗せていってくれる。
びっくりするのはその大きさ・厚さである。
この1ケ月の間に北新地の鮨やの名店を2軒訪れる機会があったが、そこでの造りはまさしく薄造り。しかしここのお造りはびっくりする分厚さ。
かま落ちの大トロをこんな分厚さで食べていいんでしょうか?まさしく言うことなし。
そして定番のにぎりでも、この大トロが。もう見ているだけで幸せになる。もちろんこれまたお味は筆舌に尽くし難い。とろける~。
ハモのお吸い物。これがまた美味しいこと美味しいこと。ハモ自身はかなり慣れてきたが、こんな風なお吸い物は久しぶりで非常に良かった。
しめには玉子と行きたいが、その前に九条ネギと白菜の握りが。これまた風変わりなこともあるが、味もいい。
玉子は千日の玉子焼きだと。ご主人が、千日の製品も最近は扱いにくくなっているとこぼしていた。
玉子焼きが大好きと言ったらドンと追加してくれた。
ご主人は客(しつこいが普通の人たち)と愛想よくお話をしており、この店がみんなに愛されているのがよくわかる。
高槻の名店、見つけました! 野崎の石松以来の感激でした。
9位
1回
2010/01訪問 2010/01/31
dod1972さん ありがとう。
まずはこう言いたい。
実は何にも知らずに店の前を毎週のように通り過ぎていたのだが、こんな名店があったとは全然気がつかなかった。
dod1972さんのブログを見て、店の評価の高さ、またdod1972さんの評価の内容の濃さにびっくり。しかも、たいきさんまで異常な高評価…。
早速(ブログで見つけたその日である)訪店する。土曜日の午後5時半。店の前の第3駐車場はいっぱい。店に入ると、多くの家族連れが入口で順番待ち状態である。カウンター席なら早いとの由でカウンターに案内される。
席に着き、上の棚にあるお手吹きや湯飲みを取ってお茶を入れ、いただく準備をする。
目の前にあるタッチパネルを押し、注文を入力する。
注文したお寿司が来るまで待てなくて、ベルトで回っているお皿に手がのびる。
カンパチを取る。まずはネタの分厚さに驚く。うん、旨い。回っている皿にもかかわらず、そのネタの新鮮さに驚く。
おお、ベルトの上の段の特急レーンに新幹線に似せた台車に乗って注文した寿司が運ばれてくる。楽しいゾ~。
ハマチ、大トロ、サーモン、アナゴ、ヤリイカ、ブリ…。
いずれも言うことないくらい美味しい。トロ鉄火巻も旨い。
大トロなんか、回転寿司でお目にかかれるような代物ではない。もう口の中で溶けます、溶けます。
やや難点があったのはホタテ、アワビといった貝類か。
また、赤だしもめちゃくちゃ美味しい。中の魚も美味しいが、出汁がすばらしい。
やりなすなあ、このお店。回転寿司の域ではありません。
満足して、いよいよお勘定に。
二人で20皿と赤だし2杯で、4200円。やっぱりこりゃあ安いわ。
店を出ようとするも出入口は人込みで超満員、しかも寒空の下で外で待っている家族も。
またまたすごいお店に当たりました。
dod1972さん、たいきさん、ありがとうございます。
p.s. 2月に高槻市内に支店を出すとのことです。こんなに流行ってるんだから当然でしょうね。
10位
1回
2010/02訪問 2010/03/04
東京の知人と久しぶりに会うので、どこかいいレストランを予約してと頼んでおいたら、ここを予約してくれた。森美術館のある六本木ヒルズからすぐだと言われ、美術展を見た後、一路アークヒルズに向かって寂しい坂道を下っていく。六本木だから人だらけかと思いきや、誰も歩いていない。この方向でええやろんかと不安になる。アークヒルズに着いてトゥーランドットらしき中華レストランの外装が見え、ほっとする。
入口は意外と簡素。丁重に店内に案内されるが、個室からは声がするものの、大きな店内には我々だけの貸し切り状態。うれしいような、余計に緊張するような。
初めてであり、コースをいただく。それも4種類あるうちの2番目という無難策。フカヒレの質によってコースが分かれているみたい。
まずは”金華ハムのはいったコンソメ風スープ”。味わいも深く普通に美味しい。今までにいただいた金華ハムのスープは、その脂っこさが結構きつかったが、ここは非常にまろやか。金華ハムと言われれば、ああそうかって感じ。
オードブルは圧巻。Wakiyaと刻まれた木のプレートに9つの小品がのっている。小品といってもサイズが小さいだけで、いずれもめちゃくちゃ美味しい。
さて、”ふかひれの煮込み”である。むなびれだそうで、大きさはプレートいっぱいでうれしいのだが、びっくりするほどの薄さ。まあ食べやすいからいいか。味は言うことなし。そして、なんとふかひれを食べ終わったら、スープにご飯を入れていただく。ぜいたくなフカヒレ丼である。これがまためちゃくちゃ美味しい。
”オマール海老のマヨネーズ炒め”。どこでも出てくるなあ…。たしかに美味しいことは認めるが、昔、中華料理にこんなものは出てこなかったぞ。中華料理という理由はなになのか、味覚オンチにはわからない。
”牛フィレの煎り焼き”。煎り焼きって何?煎るは熱で水分をなくすること。焼いたら当然煎ることにはならないのかなあ? よくわからない。味は普通。たしかに普通に焼いたよりは柔らかかった。しかし、知人が注文した”黒ブタの煮込み”の方がはるかに美味しかったのが残念。
パスタは選択で、激辛の坦々麺、塩そば、何かの丼。私は塩そばを選択。野菜タップリで、スープもめちゃくちゃ美味しい。麺が細くて喉越しが非常にいい。
凍頂烏龍茶は茶碗にタップリの茶葉が入っており、湯を注いで、蓋を少し開けた隙間から飲む。きっと上等な凍頂烏龍と思うが、台湾なんかで飲むような茶瓶で入れる形式よりも味が薄い気がする。
デザートは、プーアル茶のゼリー、杏仁豆腐、マンゴープリン。プーアル茶のゼリーなんて生まれて初めて。いずれもなみだ物である。旨い!
最初は我々だけだった店内も8時を過ぎたころより満員に。さすがは不夜城東京。しかも子供連れが結構いてる。
オイオイ、ガキは早く帰って寝ろや。ここは大人の店だろ。
しかし、小学生らしき男の子がお母さんの誕生日祝いに親子3人で来ていて、店員さんが”ハッピーバースデー、トゥーユー”と歌いながらお母さんがケーキのろうそくを吹き消す際に、私も拍手を送ってあげると、非常にうれしそうな顔でこっちを見てくる。
子供の笑顔にかなうものはありませんか…。
胎児死してしまった孫の七七日忌のお斎としてここにお願いしました。
子供を入れて総勢15名での訪店です。
酔っぱらう前に、まずは全員で記念写真。
料理は季節を映した会席です。
先付は鯉の洗い。辛子酢味噌に合いますが、鯉自身もあっさりで美味しいです。
五月盛りとして、海老の粽寿司、鯛の柏寿司、じゅんさい、うにと小芋です。
椀は穴子の吉野うちなるものです。しかし、外観はどう見ても鱧です。ただ、梅干しの味が強すぎて、本来のうまみたっぷりの汁出汁が隠れちゃっています。残念。
造りは、鯛、かつお、おおりいか。
焼物はますの南部焼き。これが今回一番美味しかった。ますに塗られて焼かれた味噌が甘くて、お店の冷酒と合うこと合うこと!
豆腐の田楽。なんと豆腐はきぬこしです。和風プリンです。実は亡き孫の蔭膳をいただいてもいいこととなり、そこに供えられていた田楽を先にいただいていたのですが、その田楽の方が美味しかったです。
炊合せは、筍、わかめ、はまぐり、麩、蕗。やはり一流料亭の炊合せは別世界です。美味しいです。
ご飯の前に、トマトや貝柱の生揚げが。
亡き孫の姉にあたる女児の孫は、なんとこのトマトを8ケもみんなから奪って食べてました。よほど美味しかったのでしょう。
ご飯はこの季節の定番、えんどう豆のご飯。3杯もいただいてしまいました。
亡き孫も生きて一緒に食べていればどれだけ楽しかったことかと、無念ですが、丸山さんの雰囲気や料理に少しの間、癒されました。
ありがとうございました。
そうそう、途中でご主人ではなく、女将さんがご挨拶にお越しいただき、亡き孫の遺骨に手を合わせ、”次は是非ともお祝い事でお越しいただきたく存じます”と。
そうありたいと思います。
(2010年11月のブログです)
再訪しました。
紅葉のライトアップで賑わう時期でもあり、値の張るここ丸山も大勢のお客さんで賑わっている。
今回は”これぞ日本食の極み”というお料理でした。
先付けは、カマス寿司や白和え等。特に、柿をくりぬきその中にきくらげの白和えが入っている逸品。周りの柿を削って混ぜていただくと、そりゃあもう最高に美味しい。
椀物は、ハモにご飯をくるんでちまき状態に蒸してある。丹波の松茸や野菜も美味しい。
造りはカツオと鯛。
焼き物はサワラの幽庵漬け。しょう油味にしている。ややしょう油が強く、サワラの味がしない。私は西京漬けの方がよかったなあ。
蕎麦。蕎麦自身もお出しも美味しい。
鯛のかぶと炊き。もちろん美味しいのだが、なにより感心したのは、いわゆる鯛の中の鯛がむなびれと見事にくっついているのである。炊けば形が崩れてしまうはずなのに。すごい技である。
八寸ならぬ三寸(もずく、ごま豆腐、しめじの和え物)、炊きこみご飯、水果(バナナのシャーベット、ブドウ、マンゴー、栗菓子)と続く。
なあ、素材にこだわった、心にも身体にも優しい料理です。
もちろん、若くてかわいい女性なのにおもてなしは最高。女将さんもご挨拶にお越しになる。
最後にご主人の丸山嘉桜(よしお)さんがご挨拶にお越しになり、”味付けではなく、味わいを目指しております”と。
なるほど、味は付けるものではなく、素材から湧き出るものだと。
奥深いお言葉です。
まさしく懐石の最高峰と思います。
(以下は2007年8月のブログです)
ついに祇園丸山に行きました。祇園の本店が休みでもあり、建仁寺の方が個室もいいとのことで、建仁寺に。折りしも、晩夏のすごい雷雨の中の訪店。店内にはいると、噂の畳の上のテーブル席。最初は違和感があったが、妻などは食事に集中できると大喜び。縁側近くに魚が泳ぐ水槽(といってもビーカー状の硝子球)が。今日いただく鮎と山女と。お口直しに飲ませていただいた梅酒、なんと美味しいことか。
八寸は蓮の葉に飾られた品々。鯛の子、押し寿司、ほおずきの中にもとうもろこし等。真ん中に無病息災と書かれた紙が入っている。箸置きが瓢箪型で、中に4ヶの瓢箪が描かれてあり、八寸の入れ物も瓢箪。つまり計6ヶの瓢箪。これで無病(六瓢)息災にかけているのだと。食前酒に玉乃光の竹酒なるものを出された。3日間竹の中に入れておくのだと。日本酒がわからない私にはもう一つピンと来なくて申し訳ない。
先付けは鮑のにこごり。底から山芋、鮑、にこごりで作ったゼリー、雲丹と積んである。にこごりの美味たるや言うこと無し。
椀物は鱧、冬瓜、麩。お出汁自身も最高に美味しいが、この鱧。淡路産とのことだが、口の中でとろける。こんな鱧を食べたことがない。仲居さんに調理法が違うのかと尋ねても、鱧自身が美味しいのだと。参りました。最高の逸品です。
向付けは、鯛、あおり烏賊、おおすけ。醤油かぽん酢でいただく。美味しいのだが、実はこの造りが今回で普通だった唯一の品。それ程、他が秀逸すぎた。
焼物は先ほどの鮎と山女。鮎は塩焼きに、山女はつけだれに。若い板前さんが外の縁側に置いてある赤鉢で焼いてくれる。しかも骨を抜いてくれる。もちろん頭からがぶりといただける柔らかさと美味しさ。仲居さんに”ささ、お熱い間に召し上がって下さい”と言われたが、ちょっといたずら心で、わざと冷えてからいただいたのだが、たれの山椒の香りも上品で柔らかい。いわゆる秘伝のたれにつけてあるのか。最後には海苔で巻いたお餅を焼いてくれる。たかが焼餅だが美味しい。
煮合せは加茂茄子と肉の暑気払い。もうお出汁の美味しいこと美味しいこと。しかも固く煮込んでいるはずの肉。それにもかかわらずトロトロ。こりゃよっぽど上等な肉だろうな。
酢の物3品を経て、いよいよご飯。鱧ご飯と。でも鱧は要らないほど、ご飯の味が最高。4杯もお代わりしてしまいました。おこげの所もとにかく上品。こんな美味しい炊き込みご飯を食べたことがない。最高です。漬物は茄子、胡瓜、鰯の梅漬け。
水菓子は、桃のコンポート(甘露煮とは言わなかった)、葡萄、メロンそして葛切り。いずれも非の打ち所がない。
最後に出されたお茶も塩の入った冷えたほうじ茶。食後の味覚や体調を塩が整えてくれるのだとか。
まあ、奇をてらうことなく、かつ工夫も凝らしてあり、すべてが最高の料理でした。
帰りのタクシーに乗ると香のいい香りが。服についた店内の残り香だろうか。入った時も、食事中も気がつかなかったが、粋な計らいに後から感服。
中でも一番はお世話をしてくださった仲居さん(お名前がわからず申し訳ない)。真に奇麗な女性で、お話も応対も最高に上品。若い仲居さんも可愛いだけでなく、真がしっかりしている。これだけのスタッフを整えての最高の料理。値段以上の価値はありました。死ぬまでにもう一度訪れたいと心から思いました。