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オヤヂ胃袋の独り言です。
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お猿と狸 (男性・北海道) 認証済
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1回
夜の点数：4.7
2013/03 訪問
秋田市で食いしん坊の胃袋を鷲掴みにしてらっしゃる楽しいお料理屋さんです。 まぁ、予想していたこ
秋田市で食いしん坊の胃袋を鷲掴みにしてらっしゃる楽しいお料理屋さんです。まぁ、予想していたことですが、造り手と食べ手の関係が楽しく、結果オヤジ完璧にぞっこんですわ。秋田のホテルからテクテクと２～３丁下りた住宅街にぽつりとたたずむ閑静な門構えは料亭といった感。女将に出迎えていただき、そのままどうぞとカウンターへ。3組程度がゆったりと楽しめそうなL字のカウンターに相方とよっこらしょっと。予約の際に１万円のコースでお願いをしておりますので、そのままお料理に入るらしい。オヤジはビール、相方最初から大吟醸のお酒で、しっっぽりとスタート。いや～雰囲気が良いですわ。板場に構えるのはご主人でしょうね。女将さんが先付けをお持ちいただき、お料理のご説明。あれ、ご主人とのごあいさつのタイミングを逸してしまいました。カウンターの割烹風のこの場で、ご主人の前に座りながらオヤジらしからぬチョンボか？！カウンターの中の板場までは若干の距離があって、普通の割烹カウンターとも違うからね、、、って言い訳か？先付けは、しっとりカステラ厚焼き。宮崎の本マグロのヅケをお寿司にして滑りが楽しい。飯蛸のうま煮はあっさりとまいう～。鮟肝は約束の旨さで、ただいま旬真っ只中だそう。お料理を見た瞬間にご主人にお酒を所望し、まずは秋田の純米からスタート。米処の秋田らしく、お酒のそろえも素晴らしい逸品ばかりで、どれもご主人のご自慢のお酒揃い。お料理が進むにつれ、お代わりするのだが、秋田料理×秋田のお酒＝∞は正なりを簡単に証明してみせてくれるわけだ。ところで、女将の佇まいがとても素敵だぁ。きりりと髪をアップにし、着物を粋に着こなし、客あしらいのほかにも包丁も持って種々ご主人のサポートをも上手にされている。センターステージにいるご主人を立てながらも、〆るところをしっかりと〆てらっしゃるのは、どこも一緒か？（笑）先付けも先付けなら、何と2品目は、コノコときましたわぁ！はっ？！マジですか？！塩辛じゃなくって新鮮で生のコノコを海水と同じ濃度の塩で洗うように味をなじませ、最後に塩炭をぱらりと振って、それだけ。ご主人曰く『海を食べているようなもんですわぁ。。』小鉢にこれだけ盛るには、何頭のナマコの卵巣を集める必要があるのでしょう？そして、コノコは、、、、何にも言えねぇ。ゆ～っくりと、ちびちびと味わうオヤジの顔がにやけてたのはご主人にもばれてたんだろうな。お隣に座ったオヤジたちが、なにこれ？！と言いながらさっと食べてたのを見かねて、ご主人がとくとくとご説明をしてらしたが、酒が判らん方々にはどうもありがたみもなしのようで、もったいないばかりです（～～；次の1品がオヤジ的今日のNo.1だったね！何と、すっぽんの茶碗蒸しです。どの品もご主人の技が宿っているのだが、この小ぶりな小鉢のなかの茶碗蒸しは本当に粋なんだよね。お出汁で綺麗に造られた茶碗蒸しはもちろんこと！餡の上品な旨みを被せて楽しくしてるんだが、当然中のすっぽんの滋味深いくせに、爽やかなこと。出た！間逆の掛け合い。しかも、すっぽんの脂を一切感じさせないこの手間と技術！！参った～。次はお椀。お出汁を上手に楽しませてくれないと、この手のお店ではオヤジガッカリしてしまうことがしばしばなのだが。。。。白海老のしんじょと言うことで、一口ぱくりはぷりっぷりのうまうま。静岡の筍の栗のような旨みが優しく、小ぶりのカブの歯応えの楽しさとワカメの生々しくって厚い身の潮味がどれもお椀の味を壊さずに、相乗効果を出して秀逸な世界。このお椀でもお酒を合わせてしまう。お造りは黒い立派な器に盛ってすっきりと見せてる。男鹿の烏賊は初物とか。厚い身の烏賊に飾り包丁を細かく入れて、歯応えというか、舌触りというか、上あご触りまでが楽しいって、どういうこと？男鹿のヒラメは、昆布〆しているのか？ぬめっと旨みが後を引く～♪蝦蛄は小ぶりですっきりした♂の旨み。あれ、次は真蛸のうま煮。先ほどの飯蛸の時の味があっさりだったことをご主人と話してたことから、実はご主人急きょこのメニューを加えたらしい。本来のねと～っとした真だこの醤油の旨みを比較して食べさせる手らしいです。このネタは最後に食べ終ってからのご主人のお話し。決まったコースではなくって、お客様の顔を見て最初に考えているコースからいかようにも変化球を織り交ぜる楽しみが江戸前なんですと言い切ってらした。お任せメニューは、お決まりじゃないんですってご主人のお話はオヤジの思いとご一緒なんだな。良い例として、お寿司屋さんでもお決まりコースしか出さないお店がしばしばある。お店のアイディアと仕入れの都合でお決まりのコースしか出さないのは、オヤジの好みじゃない。折角の割烹なのだから、カウンターに座ってご主人のお料理とお料理の哲学を舌と耳で感じたい。こちらも精いっぱい旨い顔で喰うので、ご主人は当方の好みを理解し、更に驚くような旨い裏切りをして欲しいんだなぁ。再びお椀は、レンコンのしんじょを何とも贅沢なあま～いズワイガニの餡で食べさせる。先ほどから随分と香ばしい匂いがしていたが、ここにきてぐんと香ばしさが増す。しまいにゃ、煙をぼうぼうと出して、その匂いで丼飯喰えそうな思いを店員さんと笑い飛ばしてみる。丁寧に仕上げてきた一皿は、京鴨と静岡の筍の蒲焼だって。は～！！！旨い、旨すぎだ。鴨の滋味深い味に、油を落としきったあっさりとした旨み。この鴨がすごいと思ったら、なんと筍がもっと凄かった。鴨の脂と香りを全部吸い取っての、串に刺したままの即席スモークか？筍の爽やかさ＋鴨の旨みの濃くという相反する味の相乗効果だ。春巻きのようなものを揚げてるなと思ってたら、湯葉で包んだ白海老の揚げ物とな。ぱりっと爽やかな揚げ具合にぷりぷりのエビの旨みでパリ＋ぷり＋しっとり＝まいう～だ。アイディアとテクニックですね、ご主人。最後の〆は桜ご飯。ただの桜ご飯じゃないんだな、これが。ごくごく軽く粥にしたご飯を、ごくごくうす～い出汁の餡に沈めて塩漬けの桜で花を咲かせる。粋だね～ご主人。実は夕方桜まつりの準備が整った千秋公園を歩いたんだオヤジ。しかし秋田の桜はあと1週間ほど後になる天候に、残念な思いだったのに、オヤジの手元で華やかな桜を楽しませてもらったぜ（＾＾）ｖ秋田の思い出になったよ。デザートは琵琶を梅酒のジュレで爽やかにコースが終わる。この日はオヤジ夫妻のほか、カウンターに1組と座敷に1組しかおらず、余裕のご主人がオヤジたちと歓談を楽しんでくれた。札幌にもお住まいになったことがあるとかで、少なからずご縁を感じ、オヤジに限った事じゃないんだろうがご主人の技にぞっこんと愛の告白めいたやり取りをし、再会を誓ってご馳走様のお会計。最後、玄関までご主人と女将さんがお見送り。見えなくなるまで丁寧に頭を下げていただき、感動の1軒にオヤジたちもホテルまで今日のお料理の反省会。もっとも、反省することはなく、お互いに感動したお料理の確認会でした（＾＾）ｖここまでの長文を読み終わる方は多分全国に片手ほどの少数派のはず。これを読み切れる方は、こちらのお店によっぽど陶酔している方、または、すぐにも訪れたいと思った方でしょう（笑）食べ物でこれだけ人に熱い思いを抱かせるご主人の世界は素晴らしいとしか言いようがないね。
2014/06/22 更新
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秋田市で食いしん坊の胃袋を鷲掴みにしてらっしゃる楽しいお料理屋さんです。
まぁ、予想していたことですが、造り手と食べ手の関係が楽しく、結果オヤジ完璧にぞっこんですわ。
秋田のホテルからテクテクと２～３丁下りた住宅街にぽつりとたたずむ閑静な門構えは料亭といった感。
女将に出迎えていただき、そのままどうぞとカウンターへ。
3組程度がゆったりと楽しめそうなL字のカウンターに相方とよっこらしょっと。
予約の際に１万円のコースでお願いをしておりますので、そのままお料理に入るらしい。
オヤジはビール、相方最初から大吟醸のお酒で、しっっぽりとスタート。
いや～雰囲気が良いですわ。
板場に構えるのはご主人でしょうね。
女将さんが先付けをお持ちいただき、お料理のご説明。
あれ、ご主人とのごあいさつのタイミングを逸してしまいました。
カウンターの割烹風のこの場で、ご主人の前に座りながらオヤジらしからぬチョンボか？！
カウンターの中の板場までは若干の距離があって、普通の割烹カウンターとも違うからね、、、って言い訳か？
先付けは、しっとりカステラ厚焼き。
宮崎の本マグロのヅケをお寿司にして滑りが楽しい。
飯蛸のうま煮はあっさりとまいう～。
鮟肝は約束の旨さで、ただいま旬真っ只中だそう。
お料理を見た瞬間にご主人にお酒を所望し、まずは秋田の純米からスタート。
米処の秋田らしく、お酒のそろえも素晴らしい逸品ばかりで、どれもご主人のご自慢のお酒揃い。
お料理が進むにつれ、お代わりするのだが、秋田料理×秋田のお酒＝∞は正なりを簡単に証明してみせてくれるわけだ。
ところで、女将の佇まいがとても素敵だぁ。
きりりと髪をアップにし、着物を粋に着こなし、客あしらいのほかにも包丁も持って種々ご主人のサポートをも上手にされている。
センターステージにいるご主人を立てながらも、〆るところをしっかりと〆てらっしゃるのは、どこも一緒か？（笑）
先付けも先付けなら、何と2品目は、コノコときましたわぁ！
はっ？！
マジですか？！
塩辛じゃなくって新鮮で生のコノコを海水と同じ濃度の塩で洗うように味をなじませ、最後に塩炭をぱらりと振って、それだけ。
ご主人曰く『海を食べているようなもんですわぁ。。』
小鉢にこれだけ盛るには、何頭のナマコの卵巣を集める必要があるのでしょう？
そして、コノコは、、、、何にも言えねぇ。
ゆ～っくりと、ちびちびと味わうオヤジの顔がにやけてたのはご主人にもばれてたんだろうな。
お隣に座ったオヤジたちが、なにこれ？！と言いながらさっと食べてたのを見かねて、ご主人がとくとくとご説明をしてらしたが、酒が判らん方々にはどうもありがたみもなしのようで、もったいないばかりです（～～；
次の1品がオヤジ的今日のNo.1だったね！
何と、すっぽんの茶碗蒸しです。
どの品もご主人の技が宿っているのだが、この小ぶりな小鉢のなかの茶碗蒸しは本当に粋なんだよね。
お出汁で綺麗に造られた茶碗蒸しはもちろんこと！
餡の上品な旨みを被せて楽しくしてるんだが、当然中のすっぽんの滋味深いくせに、爽やかなこと。
出た！間逆の掛け合い。
しかも、すっぽんの脂を一切感じさせないこの手間と技術！！参った～。
次はお椀。
お出汁を上手に楽しませてくれないと、この手のお店ではオヤジガッカリしてしまうことがしばしばなのだが。。。。
白海老のしんじょと言うことで、一口ぱくりはぷりっぷりのうまうま。
静岡の筍の栗のような旨みが優しく、小ぶりのカブの歯応えの楽しさとワカメの生々しくって厚い身の潮味がどれもお椀の味を壊さずに、相乗効果を出して秀逸な世界。
このお椀でもお酒を合わせてしまう。
お造りは黒い立派な器に盛ってすっきりと見せてる。
男鹿の烏賊は初物とか。
厚い身の烏賊に飾り包丁を細かく入れて、歯応えというか、舌触りというか、上あご触りまでが楽しいって、どういうこと？
男鹿のヒラメは、昆布〆しているのか？ぬめっと旨みが後を引く～♪
蝦蛄は小ぶりですっきりした♂の旨み。
あれ、次は真蛸のうま煮。
先ほどの飯蛸の時の味があっさりだったことをご主人と話してたことから、実はご主人急きょこのメニューを加えたらしい。
本来のねと～っとした真だこの醤油の旨みを比較して食べさせる手らしいです。
このネタは最後に食べ終ってからのご主人のお話し。
決まったコースではなくって、お客様の顔を見て最初に考えているコースからいかようにも変化球を織り交ぜる楽しみが江戸前なんですと言い切ってらした。
お任せメニューは、お決まりじゃないんですってご主人のお話はオヤジの思いとご一緒なんだな。
良い例として、お寿司屋さんでもお決まりコースしか出さないお店がしばしばある。
お店のアイディアと仕入れの都合でお決まりのコースしか出さないのは、オヤジの好みじゃない。
折角の割烹なのだから、カウンターに座ってご主人のお料理とお料理の哲学を舌と耳で感じたい。
こちらも精いっぱい旨い顔で喰うので、ご主人は当方の好みを理解し、更に驚くような旨い裏切りをして欲しいんだなぁ。
再びお椀は、レンコンのしんじょを何とも贅沢なあま～いズワイガニの餡で食べさせる。
先ほどから随分と香ばしい匂いがしていたが、ここにきてぐんと香ばしさが増す。
しまいにゃ、煙をぼうぼうと出して、その匂いで丼飯喰えそうな思いを店員さんと笑い飛ばしてみる。
丁寧に仕上げてきた一皿は、京鴨と静岡の筍の蒲焼だって。
は～！！！
旨い、旨すぎだ。
鴨の滋味深い味に、油を落としきったあっさりとした旨み。
この鴨がすごいと思ったら、なんと筍がもっと凄かった。
鴨の脂と香りを全部吸い取っての、串に刺したままの即席スモークか？
筍の爽やかさ＋鴨の旨みの濃くという相反する味の相乗効果だ。
春巻きのようなものを揚げてるなと思ってたら、湯葉で包んだ白海老の揚げ物とな。
ぱりっと爽やかな揚げ具合にぷりぷりのエビの旨みでパリ＋ぷり＋しっとり＝まいう～だ。
アイディアとテクニックですね、ご主人。
最後の〆は桜ご飯。
ただの桜ご飯じゃないんだな、これが。
ごくごく軽く粥にしたご飯を、ごくごくうす～い出汁の餡に沈めて塩漬けの桜で花を咲かせる。
粋だね～ご主人。
実は夕方桜まつりの準備が整った千秋公園を歩いたんだオヤジ。
しかし秋田の桜はあと1週間ほど後になる天候に、残念な思いだったのに、オヤジの手元で華やかな桜を楽しませてもらったぜ（＾＾）ｖ
秋田の思い出になったよ。
デザートは琵琶を梅酒のジュレで爽やかにコースが終わる。
この日はオヤジ夫妻のほか、カウンターに1組と座敷に1組しかおらず、余裕のご主人がオヤジたちと歓談を楽しんでくれた。
札幌にもお住まいになったことがあるとかで、少なからずご縁を感じ、オヤジに限った事じゃないんだろうがご主人の技にぞっこんと愛の告白めいたやり取りをし、再会を誓ってご馳走様のお会計。
最後、玄関までご主人と女将さんがお見送り。
見えなくなるまで丁寧に頭を下げていただき、感動の1軒にオヤジたちもホテルまで今日のお料理の反省会。
もっとも、反省することはなく、お互いに感動したお料理の確認会でした（＾＾）ｖ
ここまでの長文を読み終わる方は多分全国に片手ほどの少数派のはず。
これを読み切れる方は、こちらのお店によっぽど陶酔している方、または、すぐにも訪れたいと思った方でしょう（笑）
食べ物でこれだけ人に熱い思いを抱かせるご主人の世界は素晴らしいとしか言いようがないね。