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1位
23回
2020/12訪問 2020/12/25
行く度に、このシェフと同時代を過ごせて本当に幸せだと思える、世界でも屈指のレストランです。
ジョアのクリスマス
11月のジョアです。思いっきり和食っぽく見えますが、ソースにしても素材が一部想像つかない不思議な初めての味ばかりで、思いっきり変化を感じます。
2021年は予約の一般募集を止めたので、12月1日の電話による予約争奪戦は無くなりました。
来年は本店の営業日をかなり減らした上で、3月には正木に少しカジュアルなお店を出店するそうです。過去に人気のあった料理を出そうか?ワンコインのカレーを作ろうか?「ドバイ」と言う名前でも付けてキッチンカーを出そうか・・・などなどいろいろ計画があるようで、目が離せません。過去にもプチ・ジョアと言う名前のパスタ屋を出したり、少しカジュアルなアヴァン・プチ・ジョアと言う店を作ったりしたこともありますが、須本さんの高い理想と要求に長い間ついて行ける料理人はなかなかいないようでした。今度は長続きして欲しいです。来年は本当に楽しみな年になりそうです。
7月のジョア
景気が良いせいでしょうか?食材バブル店というか?高価な食材を全国から集めて揃えた、食材自慢の店が和食洋食を問わずあちらこちらで随分増えてきました。
7月のジョアは、冷や奴に、四万十川の天然鮎、椎葉村の天然ウナギ、赤茄子に赤牛と、それだけ聞くと食材は和風の季節感にあふれていますし、全国から高価な食材を集めてはいますが・・・
こちらトウ・ラ・ジョアでは、どこから何を集めたかという食材の自慢よりも、須本シェフが情熱を込めて事細かに語るのは、「一体どのように工夫して調理したか」ということです。
須本さんにとっては、最高の食材を集めるのは当たり前なのでしょう。時期になれば1Kg100万円の白トリュフだって使いますし、全国から最高の天然食材を集めています。(と言うか、しばらく前から業者の方からうちの最高の食材を使ってみませんかと、全国から次々に連絡が入るようになったそうです)
また、医療用遠心分離機をはじめとする最新調理器具も揃えていて、あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しく凝縮して毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通なのに口に入れると特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。
何が料理の本質か、この店に来るとよく分かります。
何を食べても驚きと共に美味しいですし、他の店では絶対に味わえない、純粋かつ濃厚になるまで突き詰められたシンプルな味が重なって、味の重層構造を持った皿が次々に出てくるのに圧倒されたのが昨年まで4-5年の傾向。今年は味の重層構造にそれほどこだわらずに、シンプルだけれども他では絶対に食べられない味の連続で、これまた圧倒されます。
世間で言うところの「究極」どころか、「そのはるか先」をこの店では毎回経験できます(^_^)
11月は、門司、博多、宮崎、名古屋から同業者が集まって、ワイン持ち込みの食事会です。
須本さん今月も気力が充実しているようで・・・
白海老のカクテルは、「自分で白海老を剥いて」胡麻油で合えて、キャビアを乗せた一品とか・・・
今月は一か月間ずっと自分で白海老を剥くのか聞いたら「やるしかないでしょ」とのご返事で・・・この店、弟子になりたいとやって来る人は激務に耐えられずすぐに辞めてしまうので、もう全て自分でやるしかないとあきらめているようです。来年は昼夜二部屋ずつはもうやめるかもしれないとのことなので、予約数が減ってますます席を確保するのが難しくなるかもしれません。
バターナッツのスープは、いつものごとく贅沢にブルーオマールを使ったビスク。
土瓶蒸しは、料理を運ぶ途中から、部屋じゅうにトリュフの香がただよいます・・・
松茸ではなく、「今年はトリュフの土瓶蒸しを作ってみました」だそうです。美味しくて香りが良くて当然と言えば当然ですが・・・
牛カツは、中心にエゾバフンウニが入った飛騨牛の薄切りミルフィーユで、衣は自家製カラスミ!ウニが美味しく食べられるように上手に火が通っています。
締めが名古屋コーチンで「焼きおにぎり茶漬け」と言うのが何とも・・・
P.S.
今回は私を含め、4人がソニーのコンパクトデジカメRX100を使っていて、笑ってしまいました。
須本さん、グルメで有名な街スペインのサンセバスチャンに6泊して、ムガリッツやアルザックなどミシュラン三ツ星からバルまで毎日食べまくってきたそうで、気力も充実してとてもとても美味しい10月のジョアでした。
写真は肉料理の前に出てきたナイフですが、たまたま客としてやってきた関の刀鍛冶さんに頼んで、前払いで肉切りナイフをウン十本作ってもらったとか・・・
現在ステーキナイフは福井県の「龍泉」が大人気で、コネがなければ注文しても5年待ちとか言われて話題になっています。有名なアシンメトリーと言う最高モデルを使ったことがありますが、よく切れるのには感動しますが、日本刀のイメージよりも、あくまでとても切れ味の良い小型西洋ナイフと言う感じでした。
こちらは関の刀鍛冶が本気になればこんなナイフを作れるという、あまりにも薄いと言うか日本刀の不気味な輝きと言うか・・・全体の形自体は一見ヘンケルのプロ用ナイフのような伝統的に手になじむもので、手に持った時のバランスも良く調整されているのですが、一体成型されている刃の方は、まあ小型の日本刀(小刀)とでも言いたくなるような妖しい輝きを放つ凄みのあるナイフでした!!!
竜泉のアシンメトリーでステーキを切るときは、「このナイフよく切れるなぁ」と言う感じなのですが、今回の関の小刀ナイフは「肉が柔らかいのか?ナイフが切れるのか?よく分からない」と言うのが正直な感想で、もう切れると言う我々普通人の感覚を超越しているのかもしれません。
特注品だからこそ、このような凄みのある特殊な刃物が作れるのでしょうが、店で砥ぐのは無理なので関に送り返して砥いでもらうそうで・・・(だいたい刀身に刃紋がついていますから、とても素人には扱えません)
PLEYEL家では、ラギオールのステーキナイフは気に入って購入して実際に使っていますし、竜泉のアシンメトリーも購入しようとHPまで開きましたが、こちら関の小刀ステーキナイフは、テーブルに置くと夫婦喧嘩の際に生命の危機に瀕しそうな気がして!恐ろしくて家庭で使うのを躊躇しますね(^^;)
それにしても凄かった!!!
今年の7月の料理、いつも絶品揃いのジョアですが、呆れるほど凄くてこの料理食べられて良かったとため息です。
というのは、こちらの須本シェフ「二度と同じ料理は作らない」とのポリシーで、お店の10周年記念とか外野は何とか過去の絶品料理をもう一度作ってもらおうと図ったのですが、いまだ実現できていません。
味やうまみに香りが凝縮されて料理になるのですが、とにかく厨房でどんな最新技法を使おうと、目の前に出てくる料理は「普通に見えてかつ美味しい」と言うのが須本流です。
また味も重層構造を持っていて、皿の中から次々に別な味が出てくることに感動する事も多いのですが、そんな料理に交じって、今回の白眉はシンプルに見える「和牛と夏大根」
大根の中心に牛すね肉があってコンソメで炊いてあり、上にはキャビア、周りにはとてつもない量のトリュフという美味しい美味しい料理なのですが、何と大根は透けるほどの薄さの桂剥きで・・・
大根を丸々桂剥きにした後、牛肉の回りに巻いてコンソメで炊いたと言う・・・あり得ないでしょう。
週末ぼつぼつ残りのレビューを書きます。
例年通り12月末から一か月カリフォルニアで休暇をとってきた須本さん。今年もトウ・ラ・ジョアブランドのシャルドネとカベルネをブレンドしてきたそうです。
日本に帰ってきてすぐに、毎年拡大し続けている食べログアワードに出席し、今年はカンテサンスの岸田さん、SUGALABOの須賀さん、レミニセンスの葛原さん、柳家の山田さんと一緒のテーブルだったとか!!!話は盛り上がったそうで、お互いに影響を与え合っているんでしょうね。
毎年2月のメニューはアイデアで一杯!本人によると一ヶ月も考えていれば、いくらでもアイデアは湧いてくるそうです(^o^)
昨年秋に、普通は香水を作るために使う、アルコールに物を溶かして蒸留抽出する機械を買って使い始めていましたが、今回はいきなりワサビの落雁が出てきました。今年はこの機械がフル活躍しそうです。
あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しくして毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通の特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。
また、料理法に秘密は作らず、使う技術も機械も方法も聞けば親切丁寧に教えてくれます。今までPLEYEL家で作る料理にどれだけ参考になったか数え切れません。
今年は5月に出身地の天草で盛大なパーティを企画していますが、協賛などが次々に増えてきて凄いことになっているとか・・・プラチナ参加チケットをお持ちの方は楽しみにしていて下さいとのことです。
相変わらず予約は大変ですが、今年も何とか通うことができそうで幸せです(^o^)
クリスマスの3日間は、デザートにクリスマスケーキが付きます。
以前はバタークリームで作るブッシュ・ド・ノエルが定番でしたが、昨年から毎年変えることになって、昨年はオペラ、今年はカジノです。
今年は、いきなりキャビアと自家製生カラスミがたっぷり乗った大根餅の揚げ浸しが出てきてびっくり!こんな食べ方は想像もしていませんでしたが、いけるいける(^o^)
今年はボラの卵が良かったので5年ぶりに作ったと言う自家製生カラスミは、グラッパをかけて冷蔵庫で乾燥させるとのこと。久しぶりに家で真似できそうな一品です(^O^)
海の幸の一皿は、トラフグの白子のムニエルとフカヒレを上湯に浸し、高騰しているペリゴールの黒トリュフをどっさり・・・たとえトリュフの価格が高騰してもけちけちせずにどっさり使うのが須本流!こちらで毎回トリュフを使った料理を食べ慣れていると、他の店のトリュフ料理がみすぼらしく見えてしまい困ります。
料理の全容解説は、丸太丸太さんが詳しいレビューを書いてくださっているので参考にしてください。
クリスマスは毎年美味しいシャンパンを開けるのですが、昨年のコント・ド・シャンパーニュに続き今年はゴッセのセレブリス2002!もともと評価が非常に高かったヴィンテージですが、抜群の飲み頃になっていて、蜂蜜の香りが口腔内に永遠のように残ります。
2002年のコント・ド・シャンパーニュも、2012年に家で飲んだ時は固くて全然開いていませんでしたが、今飲んだらさぞかし美味しいんだろうなぁ・・・ヴィンテージ・シャンパーニュは辛抱強く待たないといけませんね、反省です。
赤は天ちゃんが持ち込んで飲むはずだった、シルヴァン・パタイユのマルサネ・ランセストラル2013。少し飲むのに早いかと思ったら、そんなことはなく抜栓と同時に素晴らしい香りが漂っていました。
美味しい料理と美味しいワインで幸せ気分です。今年もジョアでは素晴らしい料理をたくさん食べさせてもらえました。
須本さんは27日からカリフォルニアで例年通りのバカンス。来年5月は天草でパーティ。その後は何回かに分けて、サンセバスチャンやパリ、バルセロナ、台湾など食べ歩きをしてくるそうで、インスパイアされていったい何が出てくるか?これまた楽しみです。
P.S.
来年の天草のパーティのために、グラッパのBERTAに相談して、トウラジョアのラベル付き特製グラッパを作ってもらったとのことです。すでにトウラジョアブレンドのカリフォルニアワインも赤白揃いましたし、ワインの総額が900万円くらいになるそうですので、ワイン好きの方は天草にお集まりください。
11月のジョアはおもいっきり和風でした。
味やうまみをそれぞれの成分に凝縮し、皿の中で重層構造になっていて楽しめるのがここしばらくの傾向でしたが、今月の料理は、比較的シンプルに仕上げてあったような気がします。
最初は逆さまにしたグラスの中に煙がこもり、中にはトラフグのカクテルキャビア乗せ。巨大なトラフグを一週間くらい熟成したそうで、ほど良い硬さとうまみになっています。そう言えばトラフグのカクテルは食べたことがなかったなぁ・・・
次の「なんちゃってトリュフフライ」は、利平栗とトリュフで作ったコロッケの回りを竹炭で黒くして揚げ、ゴルゴンゾーラのソースの上に乗せたもの。栗とトリュフの料理は前にもありましたが(スープに入っていたかな?)、今度はゴルゴンゾーラソースで来ました。初めての味ですが面白い組み合わせで好評でした。
活帆立貝とズワイガニの蒸し物は、上にかかった透明なソースが実は活帆立貝と言う、いつもの須本風。活ホタテ貝柱を乾燥させてミルで挽き、作ったスープを遠心分離機にかけ、澄んだ部分だけを取り出してホタテの旨み香りを抽出!!!蟹とホタテのうまみが重層構造になって迫ってきます。単純に見える料理から、途方もない手間を聞き出すのが食べ手の楽しみです。
和牛の絹田巻きは、おそらくは、関の名工に特注した5本揃えの包丁の切れ味を試したくて作った料理ではないかと(^-^)呆れるくらい薄い桂剥きでした。
下仁田葱のオーブン焼きは、ネギと利休麩とフカヒレのコンビ。
十勝牛のコンソメは、いつも通りトリュフがたっぷりかかっていて、コンソメを飲むと幸せになります。
定番Mのサラダの後は古代米の出汁茶漬け。古代米のお稲荷さんに鮪節の出汁をかけて食べます。
デザートは柿のタルトタタンにアイスクリームでした。
いよいよ予約争奪戦が始まりますね・・・
10月のジョアは、東京と名古屋の友人とランチです。秋満載でした。
和牛リエットはトリュフ卵を入れて春巻きに。フォアグラは醤油麹漬けにして乾燥フレークに。
伊勢海老は、ビスクのエスプーマと伊勢海老コンソメで。
卵入り͡仔烏賊はフレッシュポルチーニをミキサーで砕いてフォンドヴォーと煮詰めたソースでオーブン焼き。
松茸の椀蒸しに、カニは穴子と昆布巻きにして、枕崎の強烈な鰹出汁で。
秋トリュフを和牛で巻いてコンソメでしゃぶしゃぶ。
定番サラダの後は、生姜香るおこげ。
デザートも利平栗のエスプーマにアップルパイ風味羊羹、再構成したサツマイモビスケット。
アイデア満載で、技法を尽くし、かつ美味しい素晴らしい秋の宴でした。
本日は東京の焼肉No1「よろにく」のオーナーも来ていましたが、きっと刺激されて恵比寿の新店では新しいメニューが出てくることでしょう(^-^)
ワインはドラピエのシャンパン(カルトドールマグナム1998)で始め、7種のシャルドネ樽から須本シェフが自分で調合した、トウラジョアラベルの素晴らしい白ワイン!!!ヴァニラ香がする超素晴らしい白ワインで299本限定です。あえて言えばキスラーの最上級ワインと似たところもありますが、あくまでオリジナル!利益なしで1本2万3千円!!!現在でも滅茶滅茶美味しいですが、いったいしばらく寝せたらどんなワインになるのか今からドキドキです。
カリフォルニアのワイナリーに8年間通って、ついに自分のワインを作らせてもらえたとのこと。市販のワインに自分のラベルだけ張ったその辺の自称ハウスワインとは全く別の、本物ハウスワインです。
来年天草のパーティには、カベルネのハウスワインも登場とのことで、今から楽しみです。
8月初めと言うのに秋の香り!イタリアから取り寄せた初物のポルチーニに、山口県の農家から直接取り寄せた初物松茸、名残のアルザスのサマートリュフと、味も香りも強烈な茸三連発でした。
今回は、東京、神戸、宮崎の友人と、名古屋の同僚を交えての食事会でした。通常は、純化した味の重層構造が特徴のジョアですが、今回は「えっつ、こんな時期に!!!」と驚かせたかったと言う、茸3種濃厚な茸味がメインテーマです。
天然アユの一皿は、鮎の春巻きと言っても中身は単なる鮎のコンフィではなく牛肉も合わせ、鮎とフォアグラのペーストにはスイカのシート。ソースをぬぐうと皿の真ん中にはTout la Joie(トウラジョア)の名前が入っています。こんなにどんどん皿を作って、古い皿はいったいどうなるのか心配してしまいます。
二皿目は、乾燥ポルチーニは一切使わず、初物のイタリア産生ポルチーニだけを使った濃厚ポルチーニ味スープ。オマールと鮑が入っていました。
次はサクッサクの高級たこ焼きを作りたかったと言う須本さんの狙い通りの一皿。固めにシューを作るのは意外に難しいそうですが、紅しょうがの代わりに普通の生姜をみじん切りにしたものも入っていて、蛸と鯛のムースの味はまさに超高級たこ焼きです。付け合わせの芽キャベツと思ったら中にはびっしりキャビアが詰まっていて笑えます。
フカヒレのオーブン焼きは、香りの良いマツタケだらけ!中国産ではなく山口県から取り寄せたそうで、新鮮で香りもシャキシャキ感もあって8月初めから秋の香りを楽しめました。
北海道産蟹のカクテルは、噴火湾産の毛蟹を取り寄せて作った蟹のムースですが、下には蟹味噌を敷き上にはバフンウニときたあかり(じゃがいも)を置いてありました。スープは生きた毛蟹をまるまるつぶして作ったスープだそうで、蟹汁の臭みを全く感じない、毛ガニの味を楽しめました。
佐賀牛は抹茶を挟んで羅臼昆布を巻いた低温調理。さらに西尾の抹茶をかけて食べます。
定番のMのサラダをはさんで、名古屋コーチン出汁のラーメンには、名残のアルザス産サマートリュフがどっさり入っていて強烈に香ります。ジョアで使うトリュフは質も良いですし、大量に使っているので、料理が部屋に入って来ると蓋をしてあっても部屋中が強烈なトリュフの香りで一杯になります。これにすっかり慣れてしまうと、他のお店でトリュフですと言って出されても、香りにまったく満足できなくなってしまうのが困ったところです。
デザートは白ワインムースに白桃のコンポートと、ミルクアイスにラズベリーソースでした。
今回はいつもに比べると比較的単純な味が多かったですが、単純と言っても味と香りは食材のエッセンスを濃縮した他の店では食べられない強烈な物です(^-^)今年の秋の席もどんな料理が出てくるのか今から楽しみです。
5月のジョアは北海道と東京から友人やお客さんを迎えて食事会でした。
今回は最初から最後まで思いっきり和風!の料理です。またもや見たことのない特注の器が次々に出てきて、一体どれだけ器を持っているのだろうと不思議になります。すでに近くの4LDKのマンションが、人の住まない器置き場になってしまったということですが・・・
料理の写真に簡単な説明を書いておきましたが、白海老に桜チップのスモークを(出汁に吸わせて)エスプーマにしたものがかかっていたり、得意の蛸と鯛のムースには九州の鮫節!!!スープとか、アスパラには、黒トリュフとじゃがいものペースト、白トリュフと玉子のエスプーマ、サマートリュフはそのままと、三種のトリュフがかかっていたり、表面を炙った後1mの遠火の炭火で火入れした黒毛和牛とか、いつものことながら、もうやることなすことあきれるばかりで・・・
須本さんは来週から一週間出身地の天草に行って、来年5月のパーティの食材選びをするとか・・・参加費一人10万円のパーティだそうですが、一年前から楽しみです。
2017年2月
もう今年で8年目となった、カリフォルニアでの一か月のバカンスを終えて、須本シェフは元気いっぱいです。
今年はトウラジョアブランドの赤ワイン白ワインを250本ずつ(24ケース)作ってきたそうで、夏くらいから飲めそうです。
清課堂特注の銀の箸や箸置き、アンティークの茶碗、ライオールに送って磨きなおした肉用ナイフなどが揃って、いよいよ始動です(^o^)すべてのグッズにはトウラジョアのロゴが入っていて、これは奥さんデザインだそうです。ワインのラベルもどんなものになるか楽しみですね!
今回は、昨年二月の4種のコンソメとは正反対に、濃厚昆布出汁や鰹出汁など和風テーストの料理が多かったです。ワインは須本さんがカリフォルニアからわざわざ手持ちで持ってきたフラワーズのシャルドネ"キャンプ・ミーティング・リッジ"!!!を開けていただきました。素晴らしい白ワインで、料理との相性も良く幸せな一日を過ごしました。
新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しました。
2016年12月
24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。
茶碗蒸しと言っても中身はエゾアワビと鯛のムースで、この組み合わせは絶妙!
カキのフライが、アンポン柿に和牛のリエットを詰めたフライだったのには一同爆笑!
河豚の刺身の上に乗っていたのはキャビアのカラスミ!写真の大きさで8万円だそうです。白子のパートブリック包み焼きと黒トリュフの組み合わせも最高です。
今年からブッシュドノエルをやめて毎年違うクリスマスケーキにしたそうですが、今年は名物木の実のワイン煮が間に挟まった絶品オペラでした。
ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。
須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。
初レビュー
2009年9月
200軒目のレビューをどうしようか考えていましたが、そろそろ名古屋には自らレビューしたくなるようなお店もなくなってきましたし・・・
折角ですから、名古屋ではダントツに一番のレストランを紹介しておきます。
日本で食べたレストランの中でも、と言うか世界中食べ歩いた中でも間違いなくベスト10に入る、行く度に「日本人に生まれてきて本当に良かった」と思えるお店、トウ・ラ・ジョアです。
食べログには、会員制や、一見さんお断りのレストランも結構載っているようですので、電話番号非公開で、お店だけを紹介しておきます。実際お店の固定電話は公開されておらず、シェフの須本一信氏の携帯が予約連絡先となっています。ご存じの方も、携帯電話番号の公開は迷惑がかかるので、絶対に避けて下さるようにお願い致します。(現在は電話受付専任の方がいます:2014年)
今年の4月までは、一日昼と夜一組のみの予約客を取るサロンレストランでしたが、現在は12人部屋と、6人部屋の二つになりました。(以前はそれこそマンションの一室の営業でした)
ジャンルは一応フレンチにしてありますが、実際はジャンルにこだわらず、西洋料理に和風テーストや和風調理技術を組み合わせた、美食クリエーター「須本一信が生み出す唯一の料理」で、熱狂的ファンで一年分の予約が常に埋まっているお店です。ある意味、名古屋では最も予約が取りにくいお店の一つと言えるでしょう。
特筆すべきは、ポリシーとして客に二度と同じ料理を出さない「創作料理」であること。もちろん決まったメニューはありません。知人の話では、事務室には顧客ごとに厚いファイルがあり、食べたメニューが全て保管してあるそうです。ワインもお店のセラー以外に数千本のストックがあり、事前に電話で相談すれば取り寄せておいてくれますし、自分のとっておきのワインを自ら持ち込む客も多いようです。(現在は基本的に月替わりのメニューですが、一月に二回行けば別な料理が出てくるのは以前と変わりません、2014年)
お店はサロンの名に相応しく、ピカソ、ダリ、棟方など内外の著明画家の絵やリトグラフで飾られています。食器やカトラリーも年代物から自作まで料理に合わせて様々な美しい物が出てきますが、これは老舗料亭と一緒で、笑いながらも実は客との真剣勝負の一部かもしれません。自ら料理の説明を非常に詳しくしてくれますが、器はこちらから聞かない限り何の説明もありません。料理同様相手に合わせて、年代物のマイセンや古伊万里などが何も言わずに普通に出てきます。指輪やブレスレットなどの金属をちゃらちゃら付けない方が、良い器に出会えるでしょう。
料理は、口取りからデザートまで九品の事が多いですが、必ず出てくるのが「Mのサラダ」と呼ばれる、フルーツの赤ワイン煮込み添え、しそ風味ドレッシングサラダ。これは御岳父Mさんの思い出の品で、レストラン自体がMさんのアトリエのコンセプトで作られています。後の料理は毎回違うので表現のしようがありませんが、とにかく日本中から(時には世界中から)最高の食材を集め、究極の技法で調理された物が次々と出てきます。
一品一品出る度にシェフの丁寧な説明がありますが、まねしようと思ってもとても出来ないくらい手のかかった、ため息の出る料理ぞろいで、新鮮な素材をそのまま出すのではなく「なぜ調理するのか?」と言う意味が、本当に納得できる究極の皿ばかりです。ほとんどの皿は味が重層構造になっていて、短い時間の中でも味が混ざり、変化し、ある時はほのかに香りが消え、ある時はいつまでも残り・・・と、楽しむことが出来ます。
その中に、和風出汁が微妙にきかせてあったりするのが、毎回「日本人に生まれて本当に良かった」と思える一因なのは間違いありません。予約までたどり着くのは大変かもしれませんが、是非一度はトライされてみて下さい。
P.S.
2010年追加
このお店を食べログで紹介してからもう一年が過ぎ、他の方のレビューも相次いで10を超したようですが、ワインに関しては持ち込み以外まったく紹介されていないようですので、参考までに、最近「お店が選んで料理と合わせて楽しんだ白ワイン」をあげておきます。フランスの白ワイン(ブルゴーニュ)に関しては、名古屋のお店の中では一番揃っていると思います。
コルトン・シャルルマーニュ1995 ボノー・デュ・マルトレイ
コルトン・シャルルマーニュ1989 ルイ・ラトゥール
シュヴァリエ・モンラッシェ1996 ルイ・ジャッド
バタール・モンラッシェ1980 フルーロ・ラローズ
バタール・モンラッシェ1998 ルフレーブ
ムルソー・シャルム1999 ボカール・バチュ
ムルソー・ル・ペリエール1996 バンサン・ジラルダン
こんな感じで、ごく普通に10ー30年物のブルゴーニュ白ワインがセラーに揃っているのも凄いと思いますが、お昼に気楽に飲みたい時は、もちろんお値打ちのサンセールやオーストリアのリースリング、あるいはカリフォルニアのシャルドネ等も格安で飲めますし、宝くじに当たったときにはDRCのモンラッシェもあります(^_^)。また和風出汁が強いときは、今年になって日本酒(醸し人九平治)も頼めるようになりました。
P.S.2
実際、一見さんにはかなりハードルの高いお店ではあることは事実のようです。原則として、顧客と一度お店に来てリストに載せてもらわないと予約は取れないとされています。実際このお店に限らず、部屋が少ないお店ではドタキャンが一番の迷惑です。自分がどれほど信頼できる人間なのかを相手に納得させることが出来なければ、予約は無理かもしれません。
しかし私自身はまったくの紹介無しで、ネットでお店を知ったと言って連絡を取りましたが、自分が食にどれだけ興味があるかを告げると、門前払いされることもなく当時は予約を取る事が出来ました。文字通りの一見さんから始まって現在に至っていますので、紹介がないと100%無理という訳ではありません。現在は誰でもすぐ予約が取れるというお店でないのは事実ですから、「その辺の微妙なニュアンス」をお察し下さいますよう、心からお願いいたします。
このお店を教えて下さったmixiのさくら姫さんに、感謝を込めて・・・
・・・・・・・・・・・・・
2011年追加
2月から12月まで、過去に食べて美味しかった料理の写真を月ごとに並べました。
今年の事件は庭にワインセラーを建てた!事でしょうか。今までワインセラーだった二階は部屋ごと冷蔵庫に改造されました。一日昼夜二組の小規模のお店では、普通はあり得ないというか想像すらできないことでしょう。
数千本入るセラーなので、これで倉庫に預けてあったワインもこちらに取り寄せていつでも飲めるようになりましたし、一月に大量のカリフォルニアワインも自ら買い付けてきて、お値打ちに飲むことができるようになりました。さらに巨大な冷蔵庫に変わった二階の部屋では、大きな肉のエージングが可能となり、今年の牛肉は全て自家製ドライエージドビーフとなりました。十二月にはその集大成として写真のすだち牛を食べましたが、最高に美味しかったです。
肉の熟成の導入と並んで、今年の変化は和風出汁の多用でしょうか。フランス料理をベースにしているとは言え、以前からクリーム系以外に、利尻昆布や日高昆布、鰹節などの出汁を使った料理はありましたが、今年はクリーム系の料理がずいぶん減りました。これに合わせていくつか極上の日本酒も常備されて、希望者は料理に合わせて飲めるようになりました。合わせるワインも今年はミネラルが強烈なものや樽香の強いものはかなり難しく、日本酒を合わせる機会が増えました。私も含めワインラバーは、ワインに合わせてどっしりクリーム系の料理もぜひ食べたいでしょうから、来年はどうなるのか興味津々です(ワイン持ち込みの際は、事前に分かれば須本シェフが一品はそのワインに合わせてくれるかもしれません)。
2011年追加
2011年最後のレビューは、トウ・ラ・ジョアで締めくくっておくことにしました。
クリスマスは例年家族でジョアに行くのがここしばらくPLEYEL家定番になっていましたが、今年は東京や宮崎から、普段食べログのレビューを読んで食べ物の趣味が合いそうなグルメな方々を招待して、ミニ・クリスマス会と相成りました。満足していただけたようでホッとしています。ワインは、今回私とまどん奈夫妻の持ち込みでしたがバッチリでした。詳細は日記の方をお読みください。
さて料理の詳しい内容は他のレビュアーの文章を読んでいただくとして、やはり須本シェフは今年の総決算ということで、濃厚クリームを使わない和風とフレンチの融合で攻めてきました。そして自家熟成牛!
今年の春、店の二階のワインセラーを庭に移し、六畳の部屋を丸ごと熟成用冷蔵庫にしたそうですが・・・
夏から毎月、日本各地の和牛を使った自家熟成のドライエージド・ビーフが出てきましたが、いやぁ見事でした。特に写真もトップに載っている「赤牛の旨ダレ漬け(8月):自家製ドライエージド熊本赤牛サーロインの、中華風ダレ漬け煮。生七味、マンゴーと粒マスタードの醤油煮添え」は極上で、過去食べた牛肉料理では最高の美味しさでした。
あとは今回クリスマス、天ちゃん先生に「カハラの和牛のミルフィーユはもう食べる気がしなくなった」とまで言わせた、「自家製ドライエージド淡路すだち牛のビーツと米ソース」は、それに次いで、「ああこういう牛肉を食べたい」とうならせるものでした。すだちを食べさせているらしいですが、おそらくは海辺の潮風に吹かれた牧草を食べ、欧米人が喜びそうな風味のある牛肉を単に焼いたものなのですが・・・その焼き方がフライパンで牛脂を使い表面をカリカリに、中はレアにと見事に仕上がっています(須本さん定番ではありますが)。
自家熟成は来年も続くと思いますが、次のテーマは何になるのか?楽しみです。
ジョアは1月休みで、須本夫妻はカリフォルニアにワインの旅へと出かけます。以前はフランスのレストランとワイン畑巡りだったのですが、昨年からカリフォルニアにはまったようです(おかげでお値打ちで美味しいワインがお店に増えました)。
長い休暇を取ると一気にアイデアが湧くそうで、2月からまた新しいメニューが始まります。
では皆様、また来年もよろしくお願いいたします。
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2012年追加
クリスマスメニュー、11枚写真を載せておきます。例年は12月23-25日がクリスマス特別メニューで、その後トウ・ラ・ジョアは二月まで一ヶ月超の長期休暇に入ります。
今年はクリスマスだけではなく、12月のメニュー自体を原価率5割以上という特別メニューにしたようです。
海老芋と帆立のクロケットで始まり、和風オニオンスープと続きます。
次がタラバガニの太い足を、煮穴子で巻いて蝦夷バフンウニを乗せた穴子とタラバガニのポピエットですが、穴子が絶品で美味しいというか何と言うか・・・
次が、からすみのふわふわムースで、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がすると言う、瞬間的な味の変化を狙った絶品でした。細い粉にしたからすみを鯛のムースがコーティングしているような感じです。ムースに関しては、究極に柔らかく滑らかになったムースはもう持ち運べないので、スープに浮かせて出すという手法が今年完成しました。
続いて、真鱈白子と鱶鰭の椀物で、鳥と豚のスープに煮浸しされたトリュフの香りが、フカヒレに染み込んでいる超絶品です。
写真を載せた11月のトリュフ風味の栗きんとんも絶品で、熊本の利平栗を粉にして黒トリュフを練り込んだ茶巾絞り栗きんとんを作り、トリュフをたっぷり煮込んだ野菜コンソメスープをかけて、仕上げにトリュフスライスを!!!といった料理だったのですが、12月も前回のトリュフコンソメに負けない強烈な風味で、今回はフカヒレらしく鶏と豚ベースのスープでトリュフを煮浸しにしてフカヒレを漬け込んだとか・・・呆れるほど美味しかったです。過去にもフカヒレにトリュフを合わせた中華料理を他の店で何度か食べたことがありますが、今回はコリコリした食感のフカヒレ自体がトリュフの風味と言う、一生記憶に残りそうな凄い料理でした。
後は、サラダをはさんで割とあっさりした土佐赤牛の生ハム巻きと昆布もち、デザートに定番の自家製ブッシュ・ド・ノエルです。
飲み物はドラピエのシャンパンで通しましたが・・・ワインお好きな方はエチケットの年号をご覧になってください。食べログに皆さんが載せられている写真は持ち込みワインがほとんどのようですが、ここは客室が二つしかないのに、お隣のワインセラーにワインが3000本くらいは並んでいるワイン好きにはたまらない極めて特別なお店です。(かつワイン持ち込み料は基本的になしで、グラス洗浄代が本数にかかわらず一人1050円のみというのにも呆れます・・・)
今年も食べログやネット、他のレストラン等で知り合った知人たちを招待して、十分に須本ワールドを堪能できました。幸い12月1日には何回か電話がつながり予約も沢山取れたので、2013年も須本さんの料理を楽しめそうです。
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2013年前半
部屋が二部屋になってからは、基本的に月替わりのメニューとなりました。しかし二度と同じ料理を作らないと言うコンセプトはまだ生きています。
6月は、まず真河豚白子と玉葱のオーブン焼き。玉葱の厚い輪切りの中心に白子を入れて、濃いコンソメスープをかけてオーブンで焼いてあります。上にはウンブリアの夏トリュフがタップリ!コンソメスープには濃厚な夏トリュフの香りが・・・、さらに絶品生ウニのふわふわ豆腐。昨年12月のからすみのふわふわムースは、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がするものでしたが、今度は鯛の味はほとんどなしで、口に入れた瞬間口の中にウニの風味が広がります。残る余韻もひたすらウニ!礼文の生ウニ一折で一人分しかできないとか・・・
5月は、ライスペーパーで蓋をしたフカヒレとオマールのオマールコンソメ蒸しが絶品でした。料理の名前は「海鮮の壺蒸」と単純ですが、味の方は言葉を失う位美味しかったです。合わせたのはセラーからひょっこり出て来たというゴッセのグランミレジム1999、見事なブレンドです。美味しいシャンパンは熟成させて飲むべきだとつくずく感じました。
4月は、スピード職人さんとうどんが主食さんが、メニューの解説を書いて下さいました。すだち牛の木の芽風味、紅芯大根のシャーベット添えが凄かったかな?
もともとはワインセラーだった二階の部屋を、部屋ごと冷蔵庫にして肉の熟成庫にしていますが、今回日本酒の黄糀で熟成させる方法がうまくいったとのことで、カミさんに言わせると今回の肉は過去最高に美味しかったとか・・・私は二枚目の写真、2011年8月の熟成熊本牛の中華風ダレ漬け煮、あけがらしと生七味添えが一番ですが・・・あっという間に肉の熟成の技術を完成させ、さらに黄糀を使ったりと工夫を重ねる須本さんのアイデアと尽きぬ努力に脱帽です。
3月は定番のウニにジュレです。ロブションのコンソメジュレも大好きですが。須本シェフ今回はコンソメではなく、昆布をオーブンで一時間焼いた後に水にしばらく入れて出汁を取り、トラフグの皮のコラーゲンで固めてジュレにするという、凝りに凝った技法で素晴らしい一品を作り上げています。昆布が沢山生えている海辺で、実際にエゾバフンウニを獲って割って食べた事のある方には分かって頂けると思いますが、殻の縁には卵巣がびっちりでその中にウニが食べた昆布がいっぱい詰まっていて、ウニが昆布の風味になっています。あの味がよみがえります。
この料理はガラスの器も綺麗ですが、写真の銀のスプーンもとても古そうに見えて実は今年特注の新品です。あと今回もキャベツの形をしたスープ皿とか、料理だけではなく器も次々と新作が出て来ます。食べログには2月から12月まで月ごとに美味しかった料理を4年分から選んでアップしていますが、実は季節の定番皿とコーヒーカップ以外には、器やお皿がわずかしか重なっていないことに気付かれた方はいらっしゃるでしょうか?須本さんの話では注文してから作ってもらえるまで3-4年かかることも多いそうですが、ほとんど毎月新作の皿が出てきます。通えば通うほど毎回楽しませてもらえるのもこの店の魅力です。
どんどん増えてゆく食器をどこに置いておくのかと聞いてみると、膨大な数になってしまった皿を置くためだけに近くのマンションに4LDKの部屋を借りているとか・・・庭に建てたワインセラーのストックも7000本を超えたそうですし、本当にとんでもないお店だと思います。
2月の料理は、bottanさんがメニューの詳しい解説を書いて下さっています。昨年秋から今年にかけて、強烈なトリュフ風味のコンソメスープを使って炊き合わせなどを楽しませてもらいました。料理からクリームは完全に追放されましたし、昆布出汁も多いですが、毎回素晴らしいコンソメも出てきますしフレンチの技法を多用しますのでフレンチの分類は残しておくべきでしょう。
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2013年12月
10月と11月の絶品料理をいくつかトップにアップしておきます。今年9月までの料理の写真は、月別料理に移動しました。
私が過去に、「死ぬまで忘れられず繰り返し思い出すだろうと感じた料理」、そして実際に「あのときは美味しかったなぁ、また食べたいなぁ」と何度も思い出す料理は、そのほとんどが全盛期のジョエル・ロブションと現在の須本さんのものです。そんな絶品料理の写真をまとめて五つほど集めておきました!
今年は来年の予約日である12月1日がたまたま日曜日だったせいか、一日で一年分の予約が埋まってしまったそうです。
翌日12月2日午前中には、キャンセル待ちが70人を超えたようで、最低価格を2万円にすれば客は減って、常連が楽に予約を取れるだろうと睨んだ須本シェフの思惑は見事に外れたようです。
それにしても凄まじい人気です。昨年までは2-3回は電話がつながったのですが、今年は私が予約を取れた以外に友人連中が全滅のようで、来年はあまり通えなくなりそうです。
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2014年2月
お店の改装が終わり、いよいよ2万円メニューがスタートです。
値段が倍になったのにたいしたことないと言われるのだけは絶対に嫌で、とにかく最高の食材を集めたら2月のメニューは原価率が80%になったとか・・・ご覧になって下さい。
今までも、二重三重の味の重層構造はありましたが、今回は味の五重構造でスプーンでかき混ぜるまで混ざらないという、とんでもない料理が出て来ました。小さな皿なのにスプーンを入れる場所によって味が毎回変わります。相変わらず食べた事のない、想像すら出来なかった新たな料理が次々と出て来ます。
由布院の天然スッポンと生姜だけの濃厚なスープで戻した、ウバザメのフカヒレはコリコリした食感と味が両方とも最高で、もし高級中華料理店で出て来たら一人分1万5千円は下らないでしょう。
自家製のドライエージングなにわ牛の付け合わせが、何と「自家製の蘇」だったり・・・
ワイングラスは全て新調して、500万円かけてリーデルで7種類60個ずつ揃えたとか・・・
壁は杉の木屑を塗り込んだ漆喰で塗ったとか・・・
相変わらずめちゃめちゃ凝っているようです。
厨房も、冷凍庫が-60度仕様になり、医療用遠心分離器が入り、エルブリのパスタマシンが入り・・・と、どこまでも進化していきます。
2014年5月
連休は、福岡、宮崎、東京からやってきた友人知人と食事会でした。フカヒレのカツは初めての体験でした。
2014年7月
7月は家族の誕生会でした。今回はほとんどすべての皿が新作でびっくりしました。ジョア十周年用に須本さんが注文していたものが、少し遅れて出来て送ってきたそうです。プラチナの重箱とか、エッチングした純銀の蓋とか素晴らしかったです。
2014年10月
今月も食器はほとんどが新作でした。あっと驚いたのは秋の椀仕立てで、天然スッポンスープの入ったお椀に松茸とお稲荷さんが。稲荷の中身は、何とつばめの巣!!!
2014年11月
東京、宮崎、福岡から知人が来てワイン会となりましたが、素晴らしいワインが揃いました。料理は一人あたり伊勢エビを三匹使ったコンソメとか、天然鰻に添えられたフォアグラの粉!とか・・・今回は面白く美味しい料理を沢山見せて?もらいました。須本さんの料理の説明を聞いて、その凄さにあきれ果てて圧倒され、皆さんワインの話をする余裕はありませんでした・・・
2014年12月
今年もクリスマスイブにジョアに行ってきました。トリュフの香りでむせかえる百合根と和牛の椀仕立て、練り込まれたツバメの巣の食感が見事な寒平目のムースなど、いつもながら完璧な料理を楽しんできました。
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2015年
2015年2月
今年も一か月の休暇から帰ってきて、2月の須本シェフはノリノリです!
一皿目が「フランス産トリュフの一皿」丸ごと丸いトリュフが乗っているのかとびっくりしたら、ユリ根とトリュフと牛肉で団子を作り竹炭で黒くしたものでした。ロブションのじゃがいもと黒トリュフの料理は定番になっていますが、ユリ根とトリュフも滅茶苦茶相性が良いので、今年は新しい料理が期待できそうです。
ジョアでは、2011年から二階の一部屋を部屋ごと牛肉熟成用冷蔵庫にして自家製熟成肉を作ってきましたが、最近は、世の中格安焼肉レストランまで「熟成熟成と大騒ぎ」でつまらないので、今年はあえて肉汁たっぷりの新鮮肉で勝負するかもと言ってました。ヒントになったのは「瑞浪柳家の鹿肉や熊肉」の料理法で、それほど熟成させずに獲りたての「新鮮な肉をその肉汁で食べる」のも素晴らしく美味しいので、今年は上質の牛肉も「非熟成で肉汁たっぷりに料理する」方法で美味しく食べられないか追求してみようかと・・・低温調理の十勝牛、絶品でした!
2015年5月
今年も全国からグルメを集めて食事会です。
呆れるほどトリュフの入った和牛中華パンに、究極の滑らかカラスミアイスクリームの乗った冷やし中華・・・
アイデアと美味しさにやられます!写真は日記の方で
2015年7月
今年は和牛の熟成をやめると宣言して、2月からフレッシュな和牛料理を提供している須本シェフですが、今回も前日京都までわざわざ行って三芳の和牛フルコースを食べてきた友人が、今日のジョアの肉の方が美味しいと驚いていました。
今回は三家族合同誕生会でしたが、最初から最後まで呆れるほど美味しかったうえに、最後に出てきた特注ケーキがあまりにも美味しくて絶句でした。青々と育った牧草を牛がうれしそうに食べている様子が思い浮かぶほど、フレッシュで素晴らしい生クリーム・・・しかし、ここまで美味しいかなぁ・・・詳しくは日記で!
2015年10月
東京からお客さんを迎えて、10月のジョアは組み合わせに驚く料理ばかり。写真を載せました。
お客さんの中に南青山の超人気焼肉店のVさんもいらっしゃいましたが、「本当に良い和牛は熟成させなくても美味しい」と、須本さんと同意見でした。刺激を受けたようですので、きっとあちらの料理もいっそう幅が広がってゆくでしょう。
2015年12月
今年のクリスマスメニューはぐっと和風で、アイデアの塊といった感じでした。写真と内容は日記の方に載せておきます。
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2016年2月
今年も一か月の休暇から帰ってきた須本シェフ、気合も十分で早速2月のメニューです。
料理写真は日記の方を見て下さい。
こちらに載せた写真は、水を一滴も加えないで作った濃厚なカリフラワームースのキャビア乗せ!フレンチでよく出てくるものとは風味が全く違います。銀の器に入ってますが、キャビアの味を損なわないように貝の小さなスプーンをわざわざ作ったそうです。
和牛のすね肉とキャベツの蒸し物はもちろんビーフコンソメですが、350gのエゾアワビ!は「アワビのコンソメ」に漬かっていました。
海老フリャァーは活き伊勢海老を甘エビで作ったパウダーを衣にして揚げ、こちらは伊勢海老を丸々入れて造り最後に遠心分離したコンソメ付き。味は濃厚でビスクのようですが口当たりはさっぱりと仕上がっているのが驚きです。医療用遠心分離器を入れたての頃は、あまりにも味や風味が飛んでしまうこともありましたが、ついにコツをつかまれたようで、こんな絶品スープは初めてです。
キノコ御飯は予想通り、黒トリュフとトリュフが香る卵黄に、おなじみトリュフコンソメでお茶漬け。今回はビーフ、アワビ、伊勢海老、トリュフのコンソメと、何とコンソメ四種の競演となり、圧倒されました(^o^)
今回は和風だしはほとんどなしで、フレンチの基本となるコンソメ4種類!日本酒を欲しいと思う瞬間は全くなく、シャンパンと楽しむことが出来ました。
この歳まで長年食べ歩いていても、フルコースで4種のコンソメの競演はもちろん初めての経験です。
今年は全国どころか、海外からも結構予約が入っているそうです。
2016年5月
2月は思いっきりフレンチでしたが、5月は和風で絶品尽くしでした。
料理は日記を見て下さい。
11月の写真は日記で
2016年12月
24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。
今年も12月25日で営業を終了して、須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。
2位
1回
2016/12訪問 2016/12/27
2016年12月
最近名古屋の支店「柳家錦」を贔屓にして盛り立てているので、来る回数が激減した柳家本店ですが・・・(^^;)
東京と宮崎のお客さんとMKタクシーのアルファードで行ってきました。
季節の恵みを二つほどベルナール・グロのヴォーヌ・ロマネで楽しんだ後、猪の(ロースではなく)カルビ!に、30Kgの小熊のフィレ!!!10年以上前に冬眠中の乳飲み小熊のロースを一度だけ食べたことはありますが、30Kgクラスの小熊のフィレは初めてかもしれません。(小熊と呼んでいても大抵はもっと大きいです)
肉質が物凄く柔らかくて、豚のようにしっかりしていないし、鹿や馬のように緻密な感じもなく、何か肉が崩れるといった感じの食感は、知らずに何の肉だと聞かれても答えられないです。貴重な肉を食べさせてもらえました。一頭から片側5人前で計10人分くらいしか取れないでしょうから、この日行った人は滅茶ラッキーですね!
定番の蝦夷鹿のロースに味噌味の猪鍋、自然薯、みかんで終わりました。
昨シーズンは熊の大当たりの年でしたが、今年はジビエ類がどうなるか?年明けが楽しみです。
P.S.
台湾香港など中国人が店に来ている話は昨年聞きましたが、今年はアメリカ人やドイツ人など客層がさらに広がってきたとか・・・いよいよ世界的に有名になってきましたね(^^;)
P.S.2
冷凍方法と保存がー20℃からー60℃に代わって、現在は肉を冷凍しても月の輪熊のロースの脂肪のほのかな甘みがかなり残るようになりました。10年以上前は獲れたてのチルドでしか楽しめなかった熊肉の美味しさが一流和食店でも理解されて、冷凍保存の熊肉は全国的に人気が出てきたようです。小熊を獲りすぎて絶滅危惧種にならないことを願うばかりです。
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2015年11月
いつも夜ばかりだったので、昼に食べに行くのは15年ぶりくらいでしょうか?
夜名古屋から出かけると、お店は山の中にあるようなイメージですが、実際は写真のように陶町の住宅街の上にあります。
晩秋は某季節の恵みに、猪、蝦夷鹿、ツキノワグマ・・・子持鮎は終わっていましたが、今年はモクズガニがまだ獲れていて、オスメス食べ比べが出来ました。オスのミソ(白子)は上海蟹ほど舌にまとわりつくことはありませんが、海の蟹とはまた違った楽しみです。
今年は業者さんと一緒にブルゴーニュのワイナリー巡りをして、美味しくお値打ちなワインを1000本ほど仕入れてきたとか。ますますレベルアップしそうです。
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2014年8月
名古屋の錦3丁目に支店の「柳家錦」がオープンしました。カウンター8席と4人掛け掘りごたつの囲炉裏一つの小さな店ですが、まずは料理や値段を本店とほぼ同じにする予定とのことです。
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2014年1月
九州からわざわざやってきた友人達と、新春の鳥尽くしを楽しみに柳家です。
晩秋の大鰻に続き、今度は新鮮なツキノワグマが入っていました。クマの脂は融点が低く、焼いている間にも流れ出します。箸休めの大根は昔は切らずに置いてあり肉と交互に噛ったそうです!豪快ですね。
当日は昼に新年会もあって60人のお客さんが入ったそうで超満席。夜は私達一組に絞ったとか。そのせいもあったのでしょうか、素敵な皿(古伊万里等)が沢山出て来ました。
今年はちょっと趣向を変えて、美味しかった物シリーズで(時期は関係なく)20枚ほど美味しい料理の写真を最初に並べておきますので、お楽しみ下さい!
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2013年10月末
今年も東京と宮崎から友人を迎えて、久しぶりの鮎松茸雑炊と天然鰻等を食べに柳家に行ってきました。料理が秋から冬の変わり目になる10月後半は、独特の楽しみがあります。
長良川上流の鮎のヤナにかかった1Kg超の巨大な天然鰻は白焼きにしてもらいましたが、身も厚く見事でした。皿からはみ出した白焼き2本に比べると、蒲焼き2本は小さめに見えますがそれでも800gに500gと、晩秋の天然鰻は食べ応えがあります。
料理の締めは例年の鮎松茸雑炊と言うより、鮎出汁の松茸雑炊でした。米よりも鮎よりも松茸が多い雑炊は初めて食べましたが、ウーン何と言おうか・・・写真アップします。(さすがに今回は特別価格です)
柳家は季節それぞれに良さがありますが、やはり一番の魅力はこれからの季節、晩秋から2月にかけての四つ足や鳥の肉三昧だと思います。ジビエが好きな方はお見逃し無く。
前にも書きましたが、全て天然の食材を使っているので、晩秋から春にかけてのみは、紹介者の有無で食材が変わる可能性があるので、初めて予約される方はその点をご留意ください。
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2013年5月
久しぶりの5月の柳家は、山菜など野菜がいっぱいです。
太~いたらの芽、コシアブラ、蕗の葉、ウド、コゴミの天ぷらから始まり、うるい、セリ、行者ニンニクのおひたし、ウドのきんぴら、口直しの大根と秋冬に比べるとバランスがよくて嬉しいです。
魚はオショロコマ(北海道の湖ではおなじみの、サケ科サケ目イワナ属のサカナです)に、長良川河口で網にかかった60cmのサツキマスの刺身。
肉は糀付けに、子鹿のフィレ、害獣駆除で3日前に獲れたエゾ鹿のロース、に若鶏のすまし汁と、相変わらず盛りだくさんです。エゾ鹿はこの時期としては脂肪が厚くて美味しくびっくりしました。そう言えばこどもの日に雪が積もったとテレビのニュースで放映していましたし、今年北海道は寒いんでしょうね・・・
写真アップしておきます。この後は鮎や天然鰻が出てくる夏メニューに少しづつ移行してゆくと思います。
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2013年1月
「1月にしか出てこない鳥の麹漬けブルーベリーソース」をどうしても食べたいと言う天ちゃんがわざわざ宮崎からやって来て、本日は鳥中心というか鴨づくしの柳家です。昼は客が五組入って大変だったそうですが、夜は私たち4人だけで、三代目夫婦と大女将の接待で楽しい夜を過ごしました。
いやぁ鳥は久しぶりでしたが四足とも違ってまたいいですねぇ!!写真のように、青首(マガモのオス)、尾長ガモのつがい、小鴨のつがいと、鴨づくし。コリコリした砂肝、こってりとしたレバー(肝臓)、柔らかく歯がスーと入っていく食感が素敵なハツ(心臓)、せせり二種(首の骨周りとその外の脂ののった部分)、半身、鴨のネギマ・・・が全員にひと串づつ行き渡る鴨づくしです。(普段は心臓とか砂肝とかの内臓は一羽に一個しかないので、代表者くらいしか食べられないのですが・・・)
焼き鳥が好きでお金に糸目を付けない方は、写真を見てどうぞよだれを流してください。網獲りの天然鴨の肉と内臓の焼き鳥です。ある意味これ以上は無い究極の炭火焼き鳥かもしれません。
さらに脂の乗った素晴らしい猪が入っていて、ロースもなかなかでした。あとは久しぶりの青首鴨鍋に、自然薯とろろ・・・相変わらずとても美味しかったです。
ワインは、麹漬けにはアルザスのビオのゲブルツトミュレール(ジェラール・シュレール)、三代目セレクトのルネ・ブービエの素晴らしいシャルムシャンベルタンを挟んで、フリウリのヴィトフスカ(ヴォドピーヴェッチ)と興味深いワインが揃いました。
P.S.
鴨の仲間ではオシドリがとても美味しいそうですが、現在はレッドブックに載っていて狩猟禁止です。首の長い雁類も大きくて脂がのっていて昔は食べたような気がしますが、現在はどうなのでしょう?さらに遡れば鶴は昔お殿様が食べた絶品料理ということですが、もちろん今はもう食べられません。トキも美味しいから次々と食べられて絶滅したのでしょうし・・・きりがないのでこのへんで止めておきます。
P.S.
柳家、昨年は香港からツアー客が食べに来たそうです。次は台湾からでしょうか・・・中国民族も食に対する好奇心凄いですね!
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2012年11月末
久しぶりの柳家です。昨年に続き、東京からまどん奈夫妻、宮崎から天ちゃんと御友人をお迎えして5人で行ってきました。今年も食べログ郷土料理部門の全国上位にいるようですが、究極の郷土料理店であることは間違いないと思います。
部屋に入ると囲炉裏で焼かれていたのは巨大な鮎でした。この時期にまさか落ち鮎を食べられるとは思っていませんでしたが、写真のように同じ長良川産の鮎でも、天然遡上の鮎と琵琶湖の稚魚を放流してこちらで育った鮎では、同じ場所で育ったにもかかわらず体型もヒレの大きさも全く違うのを見てびっくりしました。夏の友釣り期間でも、ヒレの形などの違いで詳しい人は天然遡上鮎を見分けることができるそうですが、シーズン終わりになって鮎が巨大になってくると、今では素人目にも形の違いは明らかです。
ジビエに関しては、今年は寒いせいか解禁早々の四足も昨年より脂が乗っているようで、今シーズンは期待できそうです。蝦夷鹿の子供、季節の○、うり坊、ヒグマの小熊など炭火焼を楽しんできました。
最近はチルド技術の向上のおかげか、北海道からヒグマがコンスタントに入ってくるようになりましたが、三代目と、「冬眠穴にいる捕れたてのツキノワグマの乳飲み小熊は、脂肪が常温でも溶けそうで甘くこれが別格に美味しい」と話題になりました。実は私も過去に一度しか食べた事はありません。年に一度手に入るかどうかだそうで・・・
この店の冬のジビエの魅力は、「全て天然なので当日何に当たるかは行くまでわからない」と言う所にもありそうです。全国各地からやってきた食通たちも、別な時期にもまた食べてみたいとリピーターになる人が多いそうですが、店は増築して十分に広いので今後も予約が取れないということはないでしょう。いつのまにかほとんどの囲炉裏端が堀ごたつ形式になって、メタボな方でも座りやすくなりました。
お酒はビールで始めて、白のコンドリュー、ポマール、三千盛、コート・ロティと今年は三代目のセレクションです。
充実した夜の宴でした。
P.S.
このお店は紹介制と書いているレビュアーもいますが、昨年も書いたように、10月中旬から2月いっぱいのジビエ中心の時期に限っては、紹介者の有無によって食材が若干変わってくるかもしれません。それ以外の時期は、特に紹介は無くても食材は大きく変わることはないと思います。
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2011年12月末
宮崎の天ちゃんや東京のまどん奈ご夫妻を迎えて、柳家で食べログ忘年会です。
今年の秋は最初暖かくて、前回11月に来た時は四つ足のジビエには全く脂がのっていなかったのですが、さすが12月になると写真のようにメス猪、蝦夷鹿、小熊としっかり脂肪の層が厚くなって美味しかったです。今シーズンは四つ足も昨年より期待できそうで良かったです。
ちなみに脂がたくさんあるといっても、非常にさっぱりしているのでクドさは全くありません。早い時期はドングリ遅い時期は自然薯などを食べている獣類の脂肪は融点も低くさっぱりとしています。ほのかな甘みのある小熊やメス猪の脂肪、しっかりと口に甘味が残る蝦夷鹿の脂肪、噛めば噛むほど味がわかる赤身の部分。種によって違う脂身と赤身ののコンビネーション。これが四足ジビエの魅力でしょうか?
お店にはジビエに合うワインがだいぶ揃ってきたようです。二代目の頃は日本酒はかなり値段が高かったのですが、現在ワインの価格は非常に良心的ですので、予算を言って頼めば三代目が美味しいものを選んでくれると思います。
お店は2011年よりお酒は原則持ち込みお断りとなりました。お店には廉価なボルドーはもちろん、ブルゴーニュはルイ・ラトゥールの一連の赤ワインがお値打ちのものから高級なものまでセラーに入っていますし、またシャプティエのコート・ロティ、エルミタージュなどもあります。白ワインやイタリアワインも置いています。
それではどうしても満足できず、自宅のセラーで眠る(お店にはとても常備できない高価な)年代物のコレクションを持ち込んで、自分のワインを店でジビエと合わせて飲んでみたい方は、事前に電話で三代目とよく相談してください。三代目の話では、十年以上通っている常連客同伴時のみ、持ち込みを認めるそうです。食べログでお店が目立つようになってから、初めて訪ねるのに極めて安いワインを突然持ち込む方もいたようで、色々と検討した結果、今後はこのルールにしたそうです。
今回はお店にお願いして、天ちゃんが特にジビエにピッタリだと言う噂の1978年のヴォルネイと、1993、1995年のDRCを持ち込んで楽しませて頂きました。
P.S.
新春は運が良ければ鳥類が楽しめます。個人的な意見ですが、特に10月中旬から2月末までジビエ中心の時期は、紹介者がいた方が予約はスムーズに進むと思います。
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2011年11月
例年は好物の時期に合わせて10月末―11月始めに行くことが多いのですが、今年は狩猟期間に入ったばかりの11月中旬に行ってきました。
獣類はまさに「はしりの時期!三代目が囲炉裏に付きっ切りで焼いてくれます。
■前菜は、へぼ、大スズメバチのへぼ(蜂の幼虫の佃煮)
■季節の焼き物
■うり坊のフィレ(たれ)
■小熊のロース(たれと柚子胡椒)
■メス猪のロース(塩コショウとマイユのマスタード)
■蝦夷鹿のロース(たれと安曇野の山葵)
■熊鍋(赤味噌、里芋、こんにゃく、ねぎ等)
■自然薯の麦とろ
口直しの大根、その他季節の嗜好品
冬のようにぶ厚い脂肪があるわけでもなく、あっさり味でちょっと物足りないと言えば物足りないですが、これはこれで珍しかったです。噛めば噛むほどしっかり味が分かるのは獣肉の持つ特徴で、脂肪が少なくてもこれは変わりません。今回はしっかり写真を撮ってきましたのでご覧ください。
昨シーズンは非常に不毛の年で、鳥類も獣類も痩せていて脂もなく久しぶりの最悪の年でしたが、今年は鳥類は非常に素晴らしいです。獣類は今年も痩せていてやや不安ですが、冬を迎える前に頑張って「美味しい食べ物を何とか探して食べてくれ」と祈るしかありません。
日本酒は定番の得月、ワインは三代目お勧めの王道バローロ!アルバ村の紋章がついたピオチェザーレ元詰めのオルナート2004(写真参照)。ワインはとても美味しかったのですが、これは一昨日のトリュフに合わせたらどんなに美味しかったか・・・うー残念。
三代目が、柚子胡椒、マイユのマスタードに加え、安曇野の山葵も合わせてくれるので、改めて代替わりしたなと実感します。秘伝のたれは継ぎ足していると言っても先代のころと比べると生姜が明らかに減っているような気がします。飲み物も、ビールと日本酒、焼酎だけだった昔と比べ、今は玄関左にセラーがあって、ルイラトゥールの赤がピンからキリまで揃っています(ヴォーヌ・ロマネとエシュゾーまでは一昨年と昨年に飲みましたが、DRCに次いで人気のあるロマネ・サン・ヴィバン、セラーの一番上においてありますがいったいお幾らなんでしょうね・・・)。
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2011年6月
三代目がお店を継いで、新たな伝説の始まりです。この店を築かれた二代目のご冥福をお祈りいたします。
さて目立つのは、秘伝のタレに加えて料理によりマイユのマスタードや柚胡椒が付いたり、箸休め類も味に広がりが出てきたこと。ワインが非常に良心的な価格でいろいろ揃ってきたことでしょうか・・・
6月は春メニューと夏メニューの境目で、今回は郡上八幡の鮎釣り解禁を待って行ってきました。写真に載せた結構な大きさの鮎が一人五匹づつ、前日に三代目が釣ってきたそうです。今の時期は頭から骨ごとばりばり食べられるのが秋とは違った魅力です。
一匹目は塩焼き、二匹目は蓼酢、三匹目は好みに応じて田楽タレ、後の小さめの二匹は唐揚げです。
陸封されたサクラマスの塩焼きも合わせ、ニコラ・ペランのコンドリューとばっちりのマリアージュでした。セパージュはヴィオニエだと思いますが、梨や青リンゴ、スイカの香りが口の中で広がり、鮎との相性は抜群のようです。よく冷えた辛口ワインですがボディも厚く幸せな気分を味わってきました。
飛騨の山奥で採ってもらったと言う山菜もたっぷり出てきました。まさかこの時期にこんなに取り立ての天然山菜が食べられるとは嬉しい誤算でした。あじめドジョウや川エビに加え、長良川で運良く針にかかった1m強の鰻も最高級、身は厚く脂は秋ほどはくどくなく巨大天然鰻に限っては今の時期でも最高です。今年の冬は獣や鳥がまるでハズレだっただけに、春から三河の貝類や長良川の鮎や鰻が豊漁で美味しいというのは嬉しいですね(^_^)
名残の肉類を焼いて貰い、締めは天然鮎雑炊。まだ油が少ないので雑炊には和風だしを追加していると思いますが、秋とは違い身が締まっていて、あっさりしていて本当に美味しかったです。
三代目は料理以外に鮎釣りの技術や仕入れ先もきちんと受け継いでいるようですし、今後も伝統に根ざした上での新たな展開に期待です。
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2011年新春
新春は特別料理がありますが、写真は一部だけこちらで、あとはどこか別の所にアップしておきます。記事も追々・・・今年のジビエはどこで食べてもはずれのようで・・・猪や熊が全国でうろうろしていたんですけれどね。う~ん、写真を見て判断して下さい。
今年は、大根の塩はヒマラヤの岩塩に、生姜醤油ダレの蝦夷鹿には柚子胡椒、塩胡椒味の猪にはマイユのマスタードなどを添えて、アクセントを付けていました。
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2010年追加
2月15日で狩猟期間は終わり。害獣駆除や偶然捕れた動物以外は冷凍になります。ただし数年前から-60℃の冷凍になりましたのでジューシー感はかなり残るようになりました。良い物を選んで冷凍しているので、意外と脂がのって美味しいこともあります(^_^)
冷凍になる前に行ってきましたが、この時期は糀漬けと言う伝統料理があります。肉にいったん塩をしてその後糀に漬けるのですが、骨が中空になっている小さな生き物では(分かる方だけ分かってください)塩がそこに入り込み、独特な風味となります。僅かしか漬け込まないので貴重品となります。
今年は全国的に熊が不猟でした。残念です。
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2009年追加
メタボな客のために、板の間の囲炉裏が掘りごたつ、もとい!「堀り囲炉裏?」になって座りやすくなりました。
11月は11月だけの楽しみが・・・岐阜や長野など海のない山岳地方では、昔から貴重な蛋白源として伝統的な食べ物があります。
・・・と、言う訳で今年も柳家です(^o^)
新しい写真をアップしておきましたが、長良川名産「あじめどじょう」が今年の新作でした。いつの間にか玄関にワインセラーが・・・
いつもは腕の太さの鰻ですが、今日はほどほどのサイズがずらりと・・・(写真参照)
注:ヘビーレビューアーの相次ぐ高評価のおかげで、全国のトップテン入りしそうな点数になって目立ちそうな雰囲気になってきました。昔から続く地方の伝統的料理に、全国から暖かい視線が送られるとは限らないので、一時的に伏せ字を使うことにしました。
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以下の記事は初レビューで2009年に書いた物です。人気が出て客も増え食材の仕入れ先も拡大していますが、全てが天然であるのはかわり有りません。
五つ星には理由があります。親しくなると、他の店では滅多に食べられない岐阜県の伝統的な美味しい料理が食べられます。
今は古い民家を移築した建物が2軒。各部屋には囲炉裏が切ってあり、4人から10人くらいまで座れる部屋があります。最近は掘りごたつの部屋もありますので予約の際にお願いした方が良いでしょう。でなければ囲炉裏を切った板の間の部屋で、ツキノワグマの毛皮を敷いてあぐらをかくことになります(2009年から掘り囲炉裏になって座りやすくなりました)。完全予約制で4名からです。
季節によって違いますが基本は囲炉裏料理。10月は○、11月ー2月の狩猟期間はジビエ中心、春は山菜の天ぷらとか夏は鮎や天然鰻とか、秋はきのことか細かいメニューは変わります。しかもこだわっていて、イノシシならメスの60-70Kg未満とか、各種羽の生えた生き物とか・・・脂肪が甘いチルドのクマとか・・・
以前は基本的に一人一万円で4人からでしたが、新館が出来てから少し上がったかもしれません。お酒は少し高めの設定、ワインは安めの設定です。
生姜醤油と塩胡椒の2種類が基本ですが、最近は親父さんがフランス風味付けなどにも挑戦しています。ジビエが好きな人には間違いなく五つ星です!
P.S.
基本的には「完全お任せ」のコース料理ですが、東海地方に住んでいる方は、お店に無理を言わずに普通にコース料理を頼んで下さるようお願いします。二回目以降「親しくなれば自然に」「特別な料理」が出てくると思います。
瑞浪からは遠くて、「どうしても一生に一度」しか行けそうもない日本全国の超グルメの方のため特別に、時期別のお勧め料理を書いておきます。行く日を選ぶ際の参考にして下さい。
秋・・・はしりの○、エゾジカのロース、落ち鮎と松茸雑炊。
晩秋~初冬・・・なごりの○、大きめの○、猪鍋、自然薯とろろと麦飯。
狩猟期間(2月14日まで)・・・メスイノシシのロース、新鮮イノシシフィレのタタキ、「チルド」のツキノワ熊、青首、鴨より少し小さめの○、首の長い○。
新春(1月末~2月)・・・○の糀漬け、○のうるか(内臓の塩から)。これは特別メニューですので、当然非常に(能登のクチコの数十倍)高価です。
春・・・山菜の天ぷら、なごりのジビエ(ー60℃冷凍)
夏・・・「長良川上流の」天然鰻、長良川の鮎の塩焼き
肉は全て天然野生なので、その時々ある物しか出てきませんが、「害獣駆除」などで、珍しい獣が手に入ったばかりの時はラッキーです。御自分の運を試して下さい。
小さめの○は、地球温暖化のせいか10月末~11月初めはお腹に虫が多く、昔とは美味しい時期が少しずれてきたような気がします。以前のようにお腹に木の実が詰まった状態なのは、いつなのでしょう?年明けは写真の糀付けがあり、最近はブルーベリーソースが人気です。
青首は、木曽川、長良川の網捕り窒息で、ここでは鴨鍋より焼く方がお勧めです。首が長い○も焼いて貰った方が良いです。
天然鰻に関しては長良川上流の天然があれば断然お勧めですが、最近は浜名湖産など天然とは言え上流捕りではないものが多くなり、全く味が違うので残念です。
クマに関しては害獣駆除で手に入ることがあるようですが、ツキノワ熊(特に乳飲み小熊)のチルド、があればラッキーです。冷凍物は脂肪の甘みがかなり落ちてしまいますし、ヒグマは脂はのっていますが、大きいとわずかに独特の臭みがある場合もあります。
鹿はエゾジカ以外が手に入ることが稀にありますが、害獣駆除などで偶然手に入ってしまったメスのカモシカ以外は、カモシカも普通の鹿も固かったり脂がのってなかったりで、チルドのエゾジカの方が美味しいです。
特別にメニューをギリギリの範囲で公開しましたが、今後も美味しい物が食べ続けられるように、くれぐれもお店に無理な注文はしないようにお願い致します。あくまで天然ですので、その年に何が食べられるかは、その人の運によります。
3位
4回
2018/10訪問 2018/12/17
今年の6月河野さんから電話があり、つる幸を11月いっぱいで閉じると新聞に載ったとの報告!!!
なかなか金沢に行く機会がなく、10月になって電話すると(当然満席でしたが)玄関脇の小部屋を開けてくれました。
このサイズの料亭でもスタッフは計20人もいるそうで、料亭はこれからもますます難しくなっていくのかもしれません。
大女将は47年ここで働いてきて、やっと休めると言っていましたが、河田さんは「せつ理」と言う名前のカウンター割烹をオープンさせるそうです。
カウンター6席、4人テーブル一つの小さな店で、六品で13000円くらいをイメージしているそうですが、そんな店を出したらあっという間に1年先まで予約が埋まるでしょう。
予約は一回りだけにして、早い時間か遅い時間を常連さんにあけておいてもらえると嬉しいのですが・・・(^^)
これからは、河田さんといろいろ話をしながらカウンターで美味しい料理を食べられると思うと、いまからワクワクします!!!
料理は写真の通り!すぐ後に都市ガス展「人生最高のおもてなし」を控えていたそうで、いつもながらとは言え、凄い料理がたくさん出てきました。
「能登松茸と渋皮栗のクレームブリュレ」はこの日がお披露目、素晴らしい「天然鮪トロの瞬間燻製」と共に「人生最高のおもてなし」に選ばれたようです(^O^)
P.S.
白身に素麺を刺して揚げたくりのいがは、定番になったそうですが、残すのがもったいなくて持ち帰って酒のアテにしました。
娘の誕生日のお祝いに、今年は3月に続いて2度目です。
昨年11月のレビューで、魅力は言い尽くしているので特に書き足しませんが、寿司屋より美味しい魚、ステーキ屋より美味しい肉が出てくるのには本当に驚かされます。
今回は能登牛のスモークのあまりの美味しさに驚愕しました。「青山のよろにく」以外こんな美味しい肉は食べたことはありません。
素晴らしい部屋で綺麗な器を目にしながら、美しく盛り付けられた創意にあふれる美味しい料理を食べていると、あらゆるものを取り込んでしまう日本人の凄さ、日本料理の凄さに感動するばかりです。
P.S.
下の方に長いレビューと過去の美しい料理の写真が大量にありますので、ワンクリック追加してご覧になってください。
2016年11月
私が全国でも最上位の一つと評価する金沢の料亭です。
京都に行けば伝統的で美味しい料亭や割烹はたくさんありますが、つる幸のご主人河田さんのように、西洋の食材を和食に取り入れてなおかつ究極の高みにまで達した店は他には無いのではないかと思います。
他の店のように甲羅に詰めるのではなく、食べ易くかつ美しく皿に盛りつけられた絶品の香箱(セイコ)ガニ、器との調和があまりに見事だったので思わず自分のトップページの写真に採用してしまいました。
フォアグラゼリーや絶品トリュフチーズ茶碗蒸しなど西洋の食材を多用した八寸!
シャキシャキした新鮮な松茸とスッポンの滋養たっぷりの味がしみ込んだフカヒレ入り丸鍋!
どうやって作るのか不思議なプリンプリンの食感のアワビのステーキ!は、美しい貝をそのまま使った螺鈿入り漆塗りの器で出てきます。
餅カラスミならぬ、カラスミ入りレンコン餅のくず葉包みに、松茸ご飯秋刀魚の燻製のせ。
〆のグレープフルーツグラタンがまたまた絶品。
ここまで感動する料理を今まで何度食べただろうかと家族一同感激でした。
純和風の落ち着いた美しい部屋で、素晴らしい器に季節を感じさせる美しい盛り付け!料亭でしか味わえないこの特別な時間は、私たちを「日本人に生まれて本当に良かった」と言う気持ちにさせてくれます。
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2016年5月
TBSの情熱大陸に取り上げられ、厨房で弟子たちを叱咤激励しながら完璧を目指す姿が映っていました。
ミシュラン北陸が発売されると張り切っていた料理長の二代目河田康雄さん、若い頃はアントニオ猪木にあこがれて体を鍛えていたとか(^o^)
彼の美しく美味しい独創的な日本料理の数々を、ミシュランは二つ☆で評価しましたが、河田さんは三ツ☆目指して精進されるでしょう(^o^)(写真のお造りの時期や新春に来ていれば、間違いなく三つ☆をつけたと思いますが・・・)
今回は黄金蟹(ズワイガニのオスと紅ズワイ蟹のメスのF1)が出てきましたが、身が甘くてびっくりです!〆の炊き込みご飯はアワビとサマートリュフ。昆布締めのキャビアを乗せて食べます。呆れるくらい美味しかったです。
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2015年7月
久しぶりのつる幸です。
今回は11人で法事でしたが、故人が美しいものや美味しいものが好きだったので「精進料理にこだわらずに美味しい料理を食べさせてほしい」と父が河田さんにリクエストしたようです。
で結果は・・・とにかくお造りの写真をクリックしてご覧ください。
彩り鮮やかで美しいとか言いようのない・・・全員感動しました。
金粉を散らした笹の葉を中心とした八寸は、ジュンサイ寿司だったり、毛ガニの茶碗蒸し凍ったカニみそ乗せ、トリュフ入りさつま揚げにほおずきに見立てたフォアグラとユリ根など、アイデアたっぷりで、口に入れたとたんに分かる人は香りと味に「うおっ」と驚きます。
大きな蓮の葉の上に置かれたお造りの数々に、野菜で作った金魚やカエル達。あまりの美しさに箸をつけるのがもったいなく、しばらく眺めていました。中トロ、ヒラメの縁側、海老など、昨日レビューした富山で一番人気の鮨屋の刺身よりも、こちらの刺身の方が美味しいのにも愕然です。
美味しいだけではなく、なぜこんなに美しいのかとよく見ると、一つ一つのお造りがそれぞれ色の調和を考えた器や花びらの上に乗せられていて、蓮の葉の上に、蓮の花や仏殿の金色をイメージしたのか法事にふさわしい総合作品として完成しています。
名古屋ではフレンチのルパンミュラの料理がとにかくプレゼンテーションが美しいですが、和食ではこんな絶妙な配色の美しくかつ美味しい料理は初めての経験です。
美味しい和食店なら数多く食べ歩いていますが、総合芸術と呼びたくなる食事(和食)と言うのは、やはりカウンター割烹ではなく部屋も雰囲気も含めた料亭にとどめを刺すものだと改めて感じ入りました。
一見さんも受け入れてくれますし、夜行くのに抵抗があるのでしたら、頼めば昼から本格的な料理を作ってくれます。料亭デビューをしたい方にもつる幸はお勧めですし、そのために観光を含め金沢詣でするのも悪くないと思います。
現在の河田さんの料理は、全国的に見てもトップのいくつかに入るでしょう。
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2012年1月
京都つる家で修行された先代が金沢にお店を開いて50年弱・・・カウンター割烹から料亭を開き、27年ほど前に一度移転して現在に至っています。
老舗料亭が沢山ある金沢(古くは江戸時代から)では、50年ではまだとても老舗とは言えないのでしょうが、私はここが一番美味しい料亭だと思います。
食べログでは石川県ナンバーワンなのは知っていましたが、先代の料理は以前食べたことがあるとはいえ、高校を卒業後に「大阪の味吉兆」中谷文雄氏の元で7年修行された二代目の料理は食べたことが一度も無いので、レビューは控えていました。
満を持して二代目の料理のレビューです。
仕事の都合でお昼の予約です。ランチは廉価なものもあるようですが、せっかくですので夜の料理を
お任せで「美味しいものを食べさせて下さい!」
と予約の際にお願いしました。(と言うか、このお店と40年以上付き合いのある父親に頼んでもらいました(~_~;))
と云う訳で、写真の料理です。
普通のお任せでこの料理が出てくるのかどうかは分かりませんが、最高でした!
味、美しさ、新鮮な驚き、どれをとっても見事ですし、調和も素晴らしいです。
料理は全て解説付きで写真をアップしましたが、京都の一流料亭と比べても引けはとらないと思いますし、食べ終わって振り返ってみると、金沢の冬の幸を全て!存分にこれ以上考えられないくらいに楽しませてもらいました。出てきた北陸の食材は以下の通りですが、味つけのセンスも非常に良いと感じました。本当に興奮しました。是非写真を拡大してご覧ください。
バイ貝
このわた(か、くちこ)
白子
鱈子
加能蟹(ずわい蟹の足ですが、三国で食べるものより甘くて驚きでした)
香箱蟹
アン肝
とんぶり
加賀野菜各種
ふぐ
しらさ海老
しろ海老
甘エビ
鰤
あかにし貝
能登牛
スッポン
鮑
フカヒレ
穴子
新筍
四十代の二代目河田康雄氏の料理は、トリュフとチーズの茶碗蒸しとか、鰤の腹身のルイベとホースラディッシュの組み合わせとか、味付きフカヒレの天ぷら蕎麦とか、新たに料理を創造していこうという姿勢が感じられて本当に楽しかったですし、今後もどんな料理を食べさせてもらえるのかと期待できます。
器は古九谷よりも、 昨年11月文化勲章を受賞され話題となった大樋年朗さん(十代大樋長左衛門)の素晴らしい器が出てきて、たいへん楽しませてもらいました。
お茶事に使われる大樋焼きの茶碗と普及品の大樋の湯のみでは、釉薬(うわぐすり)が根本的に違っていることを年朗さんから直接教えていただいたことがありますが、今日出てきた器は写真を見ていただければ分かるように、凄みのある輝きを放っていて改めて大樋焼きの釉の魅力を感じました。
お造りの器は松や梅が描かれた金色の新春用の素晴らしいものでしたし、お目出度いお皿は女流陶芸家山崎裕理さんの百楽とか、比較的新しいものが多かったですが、お皿選びのセンスの良さも感じました。
美食を求めて金沢を訪ねることがあれば必ず行くべきお店だと思います。京都の料亭で、器や雰囲気が良くても必ずしも料理が美味しいとは限らないことを経験済みの方は沢山いらっしゃると思いますが、こちらは京都の一流料亭並みの値段を払っても、決して後悔することのないお店だと思います。
ただし、せっかく金沢に来たので特に伝統的な加賀料理を食べたいとか芸妓も見たいという方は、他に沢山老舗料亭がありますのでそちら方面が得意なお店を選んだ方が良いでしょう。(金城楼、つば甚、金茶寮、杉の井、山乃尾、大友楼など過去に行ったことはありますが、食べログに参加するよりかなり前のことなので、こちらではレビューしていません。)
P.S.
前にも書いたことがありますが、料亭では何回か通って女将や大女将に名前や顔を覚えてもらうか、それが出来ないのなら何とか常連さんを探して紹介してもらうのが、美味しい料理を良いお皿で女将さんと話しながら気持ちよく食べることのできる早道だと思います。ただこちらのお店は綺麗なHPがあって、インターネット上からも予約を申し込むことができますし、お昼は値段を抑えたコースもあって一見さんや若い方にも門戸は開かれています。
P.S.2
名古屋に戻っても興奮が覚めない位に凄かったです。☆を久しぶりの五つに変えました。過去最高と言うか、その土地のその時期の旬の食材をほぼ全て美味しく一気に食べたなどとの経験は、私の記憶にはありません。先代の料理を私以上に食べ慣れた87歳の父も、ひたすら「今回は特別だからな、器からして普段と全く違ったわ。こんな美味いのは初めてかもしれん」と感心していました。二代目の河田康雄怖るべしです。
P.S.3
あまりにも感銘したので、二日経って「河田康雄」でググって探してみたら、何と18年前の1994年に、28歳の若さでフジテレビの人気番組「料理の鉄人」で道場六三郎とアンコウ対決しているんですね。それも「You tube」で番組を通しで見たら、初代の河田三朗氏と父子二人で出演ではなく一人でした。28歳ですよ!!!事前に調べることもなく、ただ最近のつる幸が美味しいと聞いて食べに行きましたが正解でした。若い頃から色々とアイデアがあったんですね、納得です。現在茶事の料理を担当されている初代も、伝統料理にとどまることなく新しいアイデアが所々に感じられる料理人だった記憶がありますが、息子さんにもしっかりそのDNAは引き継がれているようです。
4位
2回
2018/02訪問 2018/04/26
魚が香ります。天才だと思います。素晴らしいつまみと鮨を食べられます!
私が大好きな鮨屋です。
昨年はいろいろあって一回飛びましたが、博多に行くたびに通っています。やはり凄いです。現在は奥さんと二人でやっています。
すべてに才能のきらめきが感じられ、完成度の高さと相まって、この若さにして他の鮨屋からは感じられないオーラまで私は感じます。
若くして大成功したので、最近はいろいろあるようですが、地位も名誉もすでに確立したあちらこちらの超有名鮨屋のご主人が、弟子でもないし同じ修行筋でもないのに、若い頃から椎屋君(安吉)を絶賛して自分で食べに来るのみならず、自店の客にこの店を今でも推薦していることが全てを物語っていると思います。
「魚味礼賛」や「魚は香りだ」を書いた、浅草紀文寿司の四代目故関谷文吉氏が魚の香りについて詳しく述べていますが、安吉の椎屋君のつまみや鮨は、酒や醤油や酢や出汁の香りだけではなく、魚の香りが余韻として口に残ります。
逆に言えば、そのような魚の個性や香りを生かすように、熟成させたり、塩や酢で締めたり、手間をかけて仕事をして、最高の状態で私達に食べさせてくれるのだと思います。
2001年に安吉を始めてついに40代に突入しました。鋭い味覚や嗅覚や料理のセンスを持った料理人は、誰から教えられたという訳ではなくても、自分で理想を追い求めて、ほとんどの職人が到達することの出来ない高みに達することが可能なのでしょう。
P.S.
接客が悪い愛想が悪いなどと書かれているようですが、私は毎回彼と楽しく会話をしています。人それぞれなのでしょう。ただ酒を飲まずに寿司だけを楽しみたい方には、酒と合わせて楽しむつまみが絶品のこの店は向かないのかもしれません。
また寿司屋に何を求めるかはそれぞれでしょうが、愛想の良いご主人が無愛想な客にも気を使って積極的に話しかけてくれて、誰でも楽しく食事のできる寿司屋はこの世にいくらでもありますが、安吉のように魚の香りを感じさせてくれる孤高の鮨屋は日本全国捜しても数えるほどしかないでしょう。
ワインやシャンパン、あるいは最高の吟醸酒の余韻を楽しめる鋭い味覚と嗅覚を持った方が、この世の中にどれくらいいるのか?少数なのか多数なのかは私には分かりませんが、幸運にも生まれ持っている方はこの店に来れば、昔から大切にされてきた「魚の香り」とは何なのかを改めて感じ取って、その後の人生を楽しむことが出来ると思います。
今回は他の客と同時だったので写真はありません。ワンクリック追加して過去の美しい鮨の写真を見て下さい。小ぶりで端正な美しい握りです。
あさり飯
あさり汁
かつお漬け、和芥子で
ほたるイカ串焼き
いわしの海苔巻き
生の穴子の炙り
しめ鯖、藁でいぶして
メヒカリの塩焼き
赤貝とワカメの三杯酢
イイダコのあしに梅肉
イイダコのレア炊き
鯛の子明太
スミイカ
かすご
天草のコハダ
長崎のマグロの漬け、ワサビが絶妙
香る中トロ
ウニ
トリ貝
エビ
煮ホタテ
穴子ゴボウ巻き
マグロ三種巻き
あおさの白味噌汁
干瓢巻き
とろける玉子焼き
2013年
あまりにも完成度が高くて美味しくて、口の中に香りが残り、あきれるばかりです。満点を付けないのは、穴子を炙るのが炭ではないのか微妙な焦げ具合が気になるからですが・・・後は満足しています。鮨屋の場合、温度管理を考えると握る場所には絶対に炭は置けないので、裏の部屋にでも置くしかないでしょうから、優秀な助手がいないと難しいかもしれません。
早い時間に行ったので、他の客が来るまで写真を撮らせてもらえました。前半は今年のつまみで、その後は昨年の美しい鮨の写真をお楽しみ下さい。美味しいだけではなく惚れ惚れする位美しいです。
今回はまずタコの柔らか煮が出た後、新子の鮨が一貫だけ置かれました。泣けますねぇ・・・
そして次が絶品の鰹のづけ!和辛子がぴったり合います。こんなに美味しい鰹を食べるのは稀です。口の中にマグロとは違った鉄分を含んだ鰹の香りがずっと残ります。
藁で燻した鰹が続いた後、少し時間をかけて次に出て来たのは、締めたイワシの海苔巻き。シャリは使わず芽ネギと胡麻が中心に入っています。イワシと海苔とネギと胡麻と酢が混然となり、イワシの風味が最後に残ります。
この三品で私も同伴者も完全にノックアウト。つまみがこんなに美味しい店は他にありません。あまりの高みに達したこの店の料理には、ただただ圧倒されるばかりです。
この後は唯一私が気になる穴子の炙り
さぞかし餌が良いのだろう思わせる立派な穴子の肝煮
砂地のとげのない優しい味のサザエ
赤むつの幽庵焼き
もずく
鯖寿司
蒸アワビ
肝の醤油漬け
鱧の眞子の塩辛を炙った品
ここから鮨になって、
やりいか
アマダイ昆布締め
春日鯛
鰯
コハダ
まぐろ
中トロ
唐津赤ウニ
車海老
しろえび
はまぐり
穴子
干瓢
おくら
玉子焼き
水ナス
以上で、1万3千円くらいです。
P.S.
若い衆がまた入って一年近く続いているそうで、余裕があるのか椎屋君は今絶好調です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
2012年
出張に合わせてずいぶん前から予約して行ってきました。
思えば鮨や天ぷらの写真は絶対撮らなかった私が、昨秋初めて写真を撮ったのもこの店。今回はカウンターの客が私達だけになった瞬間を狙って許可を得て撮りまくりました。この美しいフォルム、端正さ・・・分かっていただけるでしょうか?
そう言う訳でつまみの途中、かなぎの焼き物から写真を撮り始めましたが、実際出てきたのは
イカの印籠詰め
ブリの藁炙り
鯖
鯖の松前(寿司)
鰊の焼き物
穴子の炙り
かなぎ(イカナゴ、コウナゴ)
タイラ貝のヒモ
芹のおひたし
茶ぶり海鼠
このわたの茶碗蒸し、バチコのせ
真鱈の白子
にぎりが
烏賊
さより
マコガレイ
春子
小鰭
鯵
漬け
トロ
海老
タイラ貝
トリ貝
煮蛤
蛤の吸い物
ごぼう巻き
玉子
かんぴょう巻き
べったら
でした。
冷酒は京都清課堂の錫の酒器で出てきますが、行く度に種類が増えています。
美丈夫(高知)
万齢(佐賀)
鍋島(佐賀)
十四代(山形)
飛露喜(福島)
と出てきました。この他にも「貴(山口)」とか「九平次(愛知)」などが置いてあったはずです。
美味しさだけではなく、季節感、出てくる流れ、端正さ、店の雰囲気、CPの良さ、何もかも気に入ってます。
☆五つをつけない理由はただ一つ。炙るのにガスを使っていて、焦げ目にガスの匂いのするのが嫌だからです。この規模と値段ではなかなか炭には出来ないのでしょうから、せめて電気にするとか最悪でもガスとの間にセラミックを挟むとか、今度話してみるつもりです。
P.S.
前にも書きましたが店主の椎屋君は孤高の天才。四ツ谷「すし匠」の中澤さんが非常に高く評価していると何回か読んだり聞いたりしたことがありますが、修行したというか、すし匠には一週間おいてもらっただけとのこと!中澤さんも凄いですねぇ・・・改めて天才は天才を知ると思いました。
P.S.2
一年ほどいた若い衆が突然いなくなったそうで奥さんと二人で大変そうでした。しばらくの間手のかかるものは減ったり小さくなりそうです。そういえば今回はアン肝が無かったなぁ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2011年
鮨は出されたらすぐに食べる主義なので、過去にただの一度も写真を撮ったことはありませんが、こちらのお店は撮影禁止らしく?情報が少ないので、たまたまカウンターのお客さんが皆さん先に帰ったのをきっかけに、店主にお願いして追加した鮨と本人の写真を撮らせてもらいました。(椎屋君無理言ってゴメンネ)
スペシャリテのあん肝と奈良漬けは、今回は固まりではなくペーストになって小さなスイカの奈良漬が出てきました。穴子の肝の煮付けは相変わらず絶妙な味付け、酒飲みにはたまらないつまみが次々に出てきます。小柱のおぼろが入った締めの玉子焼きも最高。
連休明けで台風が近づいていて漁も無いという最悪に近い条件の中でも、美味しい鮨が食べられました。写真は追加の中トロと赤ウニですが、握りも美しいです。
炙り物はガスを使ってるのかちょっと匂うのが気になりますが、後は言うことがないです。もう少ししゃりがほどけたら満点を付けたくなるくらい好きです。
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2010年
三回目再訪しました。
初回に天才と書きましたが、もうそれ以外に表現のしようがありません。(しゃりの握り方にさらに上達の余地はありますが・・・)
鮨そのものの魅力では、同じ三十代の金沢の「志の助」に負けているかもしれませんが、つまみの味付けとその構成に垣間見える才能のきらめきには相変わらず驚かされます。
一昨年夏はdancyuに載っていた写真に一目惚れして、旅程を変更して行って感動!(その頃は食べログは知りませんでしたし、知っていてもこのお店は有名ではなかったですが・・・)
昨年は、一ヶ月前に電話したにもかかわらず仕事の夜の土曜日にどうしても予約が取れなかったので、やむを得ず鮨を食べるためだけにわざわざ一日早く博多に行って来ました。ここまでして何かを食べに行くのは初めてかもしれません。
今回は二ヶ月前にあえて名前を言わずに電話したら、「予約は一ヶ月前からにしています」と言われて一ヶ月後に取り直しました。店を訪問したら○○さんだったら予約いつでもOKですと言われましたが、ネットで有名になってから一見さんの予約のキャンセルが多くて困っているそうです。
愛想が悪い、会話が下手、といろいろ書かれていますが、私は美味しければ鮨屋の親父(彼は若いですが)は、むっつりでも全然かまわないと思ってます。ただ客相手の商売ですから、いろいろな考えの方がいらっしゃいますし難しいですね。
もっとも私の場合は、このお店でもカウンターに座って大将とすぐにいろいろと楽しい会話を交わして、美味しく鮨を食べています。相性もあるのだと思いますし、愛想が悪いとは限らないことをはっきり書いておきます。
ルキウス氏が御自身のブログで、安吉について素晴らしい文章を書いてらっしゃるのでここで紹介させて頂きます。
その1
http://blog.livedoor.jp/lucius_as/archives/1626400.html
その2
http://blog.livedoor.jp/lucius_as/archives/1654823.html
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2010年
2008-2009年とつまみに感心していましたが、今回は炙り物が多く、ちょっと匂いがしたのが気になりました。ボンベのバーナーは仕方ないにしても、下からプロパンガスを使って炙っているのでしたらやめた方が良いと思います。(次回行ったら確認しますが・・・)
と言う訳で、今年はつまみにちょっと残念な物もあったので満足度で言えば、本当は味も総合も☆は4つなのですが、応援もあって次に行くまで評価はそのままにしておきます。
今回は、後半の赤酢のしゃりで握った「壱岐の生マグロの中トロ」見事でした。味と一体感、香り、後味全て完璧で(しゃりの崩れ方にはまだ上達の余地はあるかもしれませんが)ここまで来たかと感慨深い物がありました。
相変わらず、「あん肝の蒸し煮、奈良漬け乗せ」は絶品です。今回は半生具合に感動しました。
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2009年
つまみはアイデアが素晴らしく完成度も非常に高いです。また鮨一つ一つをとっても美味しいですが、コンビネーションも非常に良いです。写真は他の方が撮ったのを見ていただくことにして、特に印象に強く残ったのは、
しめ鯖の藁スモーク
鰹やよこわではなく、酢で締めた鯖をさらに燻るのが目新しかったです。酢での締め方とかなり強い燻りがマッチしていました。
あん肝の奈良漬け乗せ醤油風味(写真無いですね)
何とも絶妙な組み合わせでしたが、京都のフランス料理店でフォアグラに奈良漬けを載せているのを知っていて、作ってみたとのことでした。
唐津の赤ウニのにぎり
エゾバフンウニとは違って、粒が小さくねっとりとした感じが実によく出ていて美味しかったです。北海道の感覚では、9月中旬~10月初めはウニの産卵期で、美味しいウニを食べるのは無理だとばかり思っていました。10月は唐津の赤ウニがあるんですね。良い勉強になりました。
生しゃこ
ねっとりした感じとほんのりとした甘さが美味しかったです。いったいどうやって生の身を殻からはがすんでしょうね???
穴子の肝の煮付けと煮穴子のにぎり
さぞかし良い環境で美味しい物を食べて育ったんだろうと、肝を食べただけで想像できる素晴らしい穴子でした。
あと、シジミのお吸い物とふわっとした絶妙な卵焼きも美味しかったです。
今回気がついたのは、ビールのグラスは「松得硝子のうすはり」で口当たりが良く、冷酒はまず「錫の打ち出し」で、二杯目からは「洒落た陶器」・・・と、器にもこだわっています。
お酒も、和歌山、山口、宮城、山形・・・と、各地からそれぞれ美味しいお酒を集めていました。今後がますます楽しみです(^o^)
一年前よりお酒の種類が増えたかな???そういえば若い男の子が二人手伝っていたのも、今年から???
カウンター7席、個室一つの小さなお店ですが、現在混雑時は8時半から二回り目の予約を取っている様子。どこまで人気が出るのか?ちょっと恐くなってきました。
P.S.
ビールとお酒を何杯か飲んでこの値段です。他の大都市なら、間違いなく倍は取られると思います。
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2008年7月
もともとは夏休みを利用して黒川温泉ー阿蘇-高千穂とレンタカーで回る計画を立てていたのですが、danchuに載っていたこのお店の鮨の写真が気になって、あえて福岡空港経由で食べに行ってきました。(danchuの鮨のライターは気に入ってます)
江戸前鮨でも地方の鮨でも、私は美味しければ特にこだわらないので、博多に来たときは昼もやっている地方色豊かな「やま中」を贔屓にしていたのですが・・・
ここの店主には参りました。本人の話では子供の頃から鮨屋になりたくて中学卒業後この世界に飛び込んだとのことでしたが、特にどこで修業したと言わずにあちらこちらを回ったと言っていました。
食べて貰えば分かると思いますが、本人が全ての点でここまでこだわるだけに、大抵の店は自分が目指す高みにはほど遠く、長い間修行する気にはならなかったのでしょう・・・
(名古屋)~中野坂上~銀座進出の「さわ田」を意識していて、できれば将来は週のうち半分、月火水を博多で、半分木金土を銀座でやりたいと言ってました。夢が叶うのを応援したいと思いました。日本酒に本当に合うと思います。
26歳で独立!現在9年目!!間違いなく天才です!!!
5位
1回
2015/05訪問 2015/06/24
2015年6月
ひょんなことから、ラッキーにも二か月連続で行くことになりました。
料理はほとんど重なっていません。東京から来た美食家が、東京にもこんな店はないと驚いていました。
・・・・・・・・・・・
2015年5月
ここ一か月、滋賀の「しのはら」、京都の「阪川」に「緒方」、大阪の「老松喜多川」と日本料理を食べ歩きましたが、ここ野差和の料理はアイデアも新鮮で一番美味しかったです。
一万五千円と言うCPを考えればダントツの一番ですし、値段を考えなくても一二を争います。
お店は一応12月で閉店予定で予約ですべて埋まっていて、一見さんはもう食べることはできません。文字通りのプラチナチケットとなりました。
現在登録のない方は電話もつながりませんし、このまま掲載保留で幻の店になってもしかたがないですね。
春の料理は二ヶ月目に入ったせいか、奥さんから写真掲載許可が出てアップしておきます。
剣先イカのおぼろ昆布巻き揚げ
ハマグリとジュンサイ昆布ジュレかけ
香川の焼ホワイトアスパラと三河の加藤農園の幻のフルーツトマトに、チンタセネーゼサラミとクレソンソース
桜エビともち米春巻き、高圧プレス米粉塩
煮アワビの肝和えバフンウニ乗せ
和歌山の鰹、玉ねぎの太白油炒めと緑色の和辛子乗せ
稚鮎蓼ソース
太刀魚の照り焼きタラの芽乗せ
オコゼのたたき
グリーンアスパラと手長タコ
ホタルイカのコロッケ
茹で車エビ、高圧プレス米粉塩添え
濃厚な昆布出汁に身の厚い三河のトリ貝と白だつ
金目鯛の白みそ漬け焼き
オコゼの造り、ノリの佃煮(この組み合わせのみイマイチ)
行者にんにくの和牛巻き
ワタリガニの身と内子のほぐし、オレンジピールとすだちソース
山椒じゃこ茶漬け
ポンカンゼリー、マンゴーとイチゴ
抹茶
京都・奈良・滋賀と味の薄い料理を食べ歩いた後では、出汁の濃厚さや塩味がやや強いのは、少し名古屋的かもしれませんが、太字の二つの料理は鮮烈で極めてレベルが高かったです。
創作日本料理では、CP込なら日本のトップクラスになったと思います。奥さんの選ぶワインやお酒とのマリアージュもほかの店の追従を許しません。
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2014年11月
いろいろ噂はありましたが、来年以降の予定が最終的に決まったようです。
2015年度は、現在のままで改装せずに、1月から5月末まで不定期営業、6月から2016年1月位まで夜のみ1万5千円コースの通常営業。
2016年4月より名古屋駅前の新装開店ビルの地下で、1000円程度からの廉価なお店を別な名前で営業し、2016年度中にこのお店を若い方に任せられれば、新しい場所でこぢんまりとしたカウンターのみの店を野嵯和の名前で再開・・・
だそうです。今後の店の予約方法に関しては、12月にホームページで発表するそうなので、興味のある方は必見です。
本日のコースは素晴らしかったです!1枚だけ写真をフライングして載せておきます。甘鯛とラフランスと下仁田ネギの信州味噌煮!焼いていない下仁田ネギの香りがほのかに味噌に移り、ラフランスの甘みと、信州味噌のわずかな甘みと合わさって見事でした。
飲み物はお勧めワインで通しましたが、アルベール・グリヴォーのムルソー・ペリエール1996が素晴らしかったです。こう言うワインがグラスで出てくるので、ワイン好きにはたまらないお店です。私は元々和食は日本酒派なのですが、この店に限っては奥さんが選んで出してくるワインが楽しみで、ワインにしています。
P.S.
奥さんが無事ソムリエ試験に合格され、ますますパワーアップしていました。
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七月で昼のコースは終わり、料理はいよいよ夜一万五千円のコース6-8席のみになりました。
料理写真のアップは二ヶ月後のお約束。口取りからお抹茶まで二十一品、全て小皿で出てきます。写真が200枚を超えたので、過去の訪問を10回ほど削除して、八月の料理写真を載せておきます。昨年も感じましたが、大将どちらかと言うと夏はバテ気味で、体調も料理も万全ではないのかもしれません。早く涼しくなって元気になるとよいですね。
結局お店の移転はやめて、冬からしばらく休んだ後、来年以降も現在の場所で営業するそうです。
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名古屋覚王山の南、椙山女学園の向いにある、カウンター4席、テーブル一つの小さなお店です。名古屋の創作和食では現在一番のお店だと思います。また昼は4000円で6-7品、夜は一万円で16品程度とかなりお値打ちで、驚異的なCP故に和食では異例の高得点をつけています。(「トゥ・ラ・ジョア」同様に私が毎年一年分の予約をまとめて取って定期的に通う、数少ないお店の一つです。)
この価格ゆえにお造りなど食材の制限はありますが、それを補って余りある「常に新しい料理にチャレンジする大将の姿勢」は見事です。初訪問以来毎月通っていましたが、あまりにも凄い人気になったので、ほとぼりが冷めるまでしばらくの間は一月おきの予約にしました。
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2014年5月
最後の昼コースを食べに行ってきました。
夜は基本的に二か月ごとに内容を変えるそうですが、夜の料理の写真は二か月間はネットにアップ禁止となりました。お客さんに新鮮な驚きを感じてもらうための処置とのことで、なかなか良いアイデアですね!
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2014年1月
次回の予約は昼なので十六品1万円の料理は今回が最後になりそうです。記録の意味も込めて全料理の写真を久しぶりにアップしておきます。]
今回は奥さんがアルザスのジュリアン・メイエーや、オーベルニュのマリー・エ・ヴァンサン・トリコのビオ・ワインをいろいろとセレクトしてくれましたが、こうして改めて写真を眺めると、味だけではなくて美しいラベル(エチケット)にも凝っているみたいですね!
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2013年3月と5月
ランチで出てくるグラスワインやお酒をアップしておきます。
まず載せたのはラモネのシャサーニュ・モンラッシェですが、このような一流ワインがグラスでランチに出てくるというのが凄いというか呆れるというか。フレンチの一流レストランならともかく4000円のランチを出す和食の店ですので・・・
シャンパーニュはジャクソン、ビオのピノグリにシャブリなど、どれも選び抜かれていて本当に美味しいです。
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2013年2月
新しいお盆は綺麗な緑でした。写真のように野嵯和のロゴマークが入っています。
料理は解説付きで写真を載せておいたのでご覧になって味を想像してください。
今回はシャンパン製法で作った小布施の発泡酒で始めましたが、なんとラベルに書かれた名前が「デゴルジュマン(折抜き)失敗!!!」笑ってしまいました。奥さんが選んでくれるフランスのビオワインは、私の嫌いなビオ臭さが感じられない、普通にワインとして飲んで美味しいものばかりでほっとします。
名古屋のビストロは、料理の値段と内容が素晴らしい店は沢山あるのですが、ワインに関してはこちら和食の野嵯和の方がはるかに上を行っています。頑張って追いついて欲しいです。
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2012年10月
久しぶりの夜ですが、料理は十六品で一万円、女将お勧めのワインとお酒もリーズナブルと、もう料理の味もアイデアも酒の選択も値段も全てが呆れるくらい凄かったです。どうぞ解説付き写真をお楽しみください。ぼちぼち感想も追加します。
10月4日に来年分の予約を開始したところ、夜はすぐに一年分埋まったそうです・・・
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2012年7月
今回も女将おまかせのワインで楽しみました。通常和食は断然日本酒党なのですが、この店の料理は日本酒よりワインが合う皿も結構あるので、最近は日本酒を横に一種類おいてあとはおまかせのグラスワインで楽しんでいます。現在は自分の好きなワインを持ちこみたいワインラバー垂涎の店となっていますし、日本酒好きも料理好きも通いたい予約超困難店となっています。
今回の料理でも、
海老とオクラと餅米入りの春巻きに何とアーモンド塩!!!ああ!合わせたいナッツ風味の熟成シャンパンが10本くらい頭に浮かびます。
バターで炒めたよもぎ麸、ああ熟成したブルゴーニュ白を
チーズの生ハム巻き、ああどんなワインでも
酢橘と生姜で炊いた桃!!!、香りの高いロワールかボルドーの白でも
その他にも、海老とチーズ入りフルーツトマト、エリンギのカダイフ巻き揚げ、蒟蒻のコーヒー煮、鱸にはヘーゼルナッツの粉を、サツマイモも香り高く炊いて・・・合わせたいワインが次々と浮かんできます。
ワイン好きな人は想像するだけで、堪らないと思います。
もちろん最初のレビューで書いたように、日本酒の品揃えも本当に見事で、日本酒党が行っても完璧です。
ちなみに夜は来年4月まで満席とか・・・
P.S.
今回のグラスワインは、シャンパンがジャクソン(ピルカールサーモンもあります)、白がヴーヴレイのビオでラ・クドレ(シュナンブラン)、ニュージーランドのキムラ(ボルドータイプでソーヴィニョン・ブラン)、赤が南アフリカのアマニ(シラー)、デザートワインがカリフォルニアのロブレロ(ホワイト・ポート)でした。
前回が泡、白二種、赤と、全てフランスの代表的なワインだったので、女将さんが今度はあえて世界中のワインを選んでくれたのだと思います。ちなみに全てグラス売りです!
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2012年5月
女将さんにおまかせで料理にワインを合わせてもらいました。写真のように、ジャクソン(シャンパン)を専用グラスで始め、ロワール地方モンルイの注目のビオ生産者ルドヴィック・シャンソンのレ・ペシェ(シュナン・ブラン)、ブルゴーニュで人気急上昇中のミシェル・グロが造るコート・ド・ニュイ(ピノ・ノワール)、 最後はコント・ラフォンの流れを継ぐビオのジャンボスのシャサーニュ・モンラッシェ!(シャルドネ)
これが全部グラス売りですので嬉しくなります。名古屋のビストロ顔負けどころか、手頃な値段でかつ美味しいワインをどのビストロよりも選び抜いてあるのに感心しました。特に健康に良いを旗印に尿臭(馬小屋臭)がするビオワインばかり置いてあるワイン屋と、ワイン屋任せで品揃えをするビストロにがっかりしたばかりなので、こちらのビオワインの素晴らしさがいっそう目立ちます。聞くとワイン屋任せではなく一本一本自分で試飲して、それぞれのワインを別々の酒屋から仕入れているそうです。こちらの女将さんは日本酒だけではなくワインもかなりの目利き(鼻利き?)のようです。迷わず☆を半分増やして満点にしました。
料理に関しては、タイトルの通り今年の野嵯和は凄みすら感じます。手の込んだ美味しい料理の写真をご覧になってください。毎月のように休みを取っては関東や関西の有名店を(和食だけではなく、フレンチやスパニッシュも)食べ歩き、アイデアを自分の料理に取り入れられないかと参考にしているそうです。
今回も八寸は、ベリーとオレンジの香りが素敵なミシェル・グロの赤で始め、途中シャサーニュ・モンラッシェに変えましたが、ヤングコーンにハシバミ(ヘーゼルナッツ)がかかっていたり、白ワインで炊いたサツマイモにホワイトチョコレートがかかっていたり、スナップエンドウにチーズを入れたものに生ハムを巻いたりと、ビンテージ・シャンパンのつまみにピッタリ合いそうです。
この次はテタンジェのコント・ド・シャンパーニュでも持ち込もうかという気になりました。
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2012年の3月の昼
一月おきの昼の定例訪問?です。春の雰囲気を味わってきました。
私は今まで和食には日本酒を合わせてきたのですが、こちらの多彩な八寸には色々な白ワインを合わせたくなります。こちらの奥さんもかなりワインにはまったようで、セラーの中には料理を想定したいろいろなワインが入っていてグラスでも飲ませてもらえます。
トウ・ラ・ジョア、野嵯和 、くすのき、もちづき、鮨割烹 英・・・などが集まって勉強会も始めたそうで、お互い影響しあってこれからどんな風になっていくのか楽しみです。
夜は年内ほぼ満席ですが、昼はまだ予約可能なようです。
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2012年2月の夜
知人に誘われてワイン会に行ってきました。7人が各自1本持ち込みだったのですが、シャルドネが5種類、赤が3本と、どれも考え抜かれたセレクションで非常に楽しんできました。
料理はワインを意識して作られたものもあり、これだけ興味深いワインがあると料理よりもワインの方につい気を取られてしまいますが、逆に考えればわざわざワインを引き立てる日本料理を作ってもらえたと大感謝です。
馬肉のタルタルなどイタリアでも白ワインを合わせますが、和牛のたたきですぐきとあけがらしを包んで食べる料理では、ミネラルのしっかりした強い白がぴったりでした。
どうぞ皆さんも和食でお酒の持ち込める店では、一度各種シャルドネを持ち込んで試してみてください。
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2012年1月の昼
年が明けて、夜のコースが一万円に値上げされましたが、ご主人はパワー全開で今年は更に楽しみです。写真に解説をつけておきました。
昨年は一年を通して、お造りには単純な醤油ではなく毎回香りの違う醤油ムースがついてきましたが、新春はこれが「しょっつるムース」と粉醤油になっていました。今年はいろいろ工夫がありそうです。八寸は定番の高野豆腐や手鞠寿司などさらに工夫が進み、白菜の柚子胡椒漬け入りチャーハンは絶品でした。
二月は夜のコースでワイン会に行ってきますが、今からワクワクします。
P.S.
写真が制限枚数に達したので、次回からトゥ・ラ・ジョアの写真のように、季節順として特に美味しかった料理に並べ変えて追加します。
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十一月の昼
写真アップしました。
驚いたのは、春巻きについてくるいつもの変わり塩が、今回はかぼちゃ塩で味が非常に濃かったこと。「蕎麦掻き」ならぬ「蕎麦牡蠣」のお椀に、上手に育った金平糖・・・
半年先まで夜の予約は埋まっているそうです。
来年から、ランチの値段は据え置きで、夜は一万円とするそうです。また現在でも白赤ワインがグラスで2-3種類用意されていますが、今度はグラスワインセットも用意するとか。女将さんも頑張っています
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九月の昼
壁に彼岸花などが飾ってありました。今月は趣向を変えて、店内や料理の拡大写真をアップしておきます。
御夫婦で大阪のカハラに行って、アンコールペッパーの塩漬けや山形のあけがらしのことを教えてもらったそうです。早速応用していました。煮穴子と甘い栗、長芋のゼリー寄せは、それぞれの甘さと食感の違いが合わさって独特のコンビネーションが見事でした。
カウンターでは飯田から来た和食の同業者さんがメモを取りながら食べていましたが、大将が絵を描きながら丁寧にレシピを教えているのが微笑ましかったです。
それにしても凄い人気ですね。一応来年の予約は10月10日からとのことですが・・・
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七月の昼
六月は東京大阪のレビュアーの会食に同席させていただき、夜のメニューを昼に出してもらいました。土曜日の昼に大将が気を使って下さったのか?三人でお店を貸し切となって、落ち着いてゆっくり食事を楽しんできました。私はカメラを忘れてしまいましたので、画像はいずれゆう子さんがアップしてくださると思います。素晴らしい料理でした。
さて七月の昼は涼しげな料理が続きます・・・
トウモロコシ豆腐にクリスタルトマトのジュレから始まり、お酒も長珍の夏酒。写真のH16年の貴重な限定酒もいただきました。写真を撮り忘れましたが定番の春巻きは、アナゴと海老とキャシュナッツに生姜塩。鯛のお椀、鯛のお造り、凝りに凝った八寸の後、煮物は茄子・冬瓜のマカデミアナッツソースかけ!!!
最初はヘーゼルナッツ(はしばみ)でソースを作ろうとしたそうですが値段が高すぎてマカデミアナッツを使ったとか。クリームなど乳製品は一切入れてない和風出汁なのに、木の実から出た油で実に見事な和洋折衷ソースとなっていました。さっそく家ではマカデミアナッツのヴィシソワーズを作ろうかとカミさんと相談。楽しみです。新作デザートは試作中のバナナのカダイフ巻き揚げと桃のシャーベット。今回はバルサミコがかかっていましたが、まだ満足がいかないのでいろいろ試しているようです。
それにしても、大将の創作意欲は相変わらず見事です!
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五月の昼
写真をアップしておきました。
外壁の竹に細工をして花が生けてありました。お酒は夏の生酒。口取りは出汁のかき氷がかかっていて涼しさを演出しています。炊き合わせに使われていた西京味噌と茄子のピューレが見事でした。最後に日本酒を器に入れたら茄子の香りが立って興味深かったです。この店はブルゴーニュに限らず、いろいろな白ワインを持ち込んでも楽しそうです。
五月の夜
お昼の4000円もお値打ちだと思いますが、夜は写真の十六品で8000円とこれはもう行かなければ損と言う感じです。
四~五人で貸し切りになるので、昼と違ってゆっくり落ち着けます。またお酒も料理に合わせて六種類出してもらいましたが、完全に撃沈。私は料理記者じゃないので料理のメモは取りませんが、さすがに十六品あると最初の方は細かい内容が忘却の彼方に・・・細かい記憶が飛んだのは昨年気持ち良くイタリアンワインを飲んだリリアーナ以来です。
それにしても稚鮎のソーセージとは・・・今回は稚鮎の料理が多くて、カダイフ巻揚げ、一夜干し酒盗とうるか塗り、綺麗なクリスタル(ゼリー寄せ)くらいまではぎりぎりまだ想定内ですが、さすがにソーセージには(良い意味で)唖然としました。
実際、料理は和食としては凝り過ぎていると言う人も私の回りにいて、そう言った意見も分かりますが、私自身はここに来ると何が出てくるかと楽しくてしょうがありません。「トウ・ラ・ジョア」、「くすのき」、「野嵯和」と、誰が一番凝った料理を作るか競争しているような感じです。
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先月に引き続きお昼に行ってきました。
色とりどりの八寸をご覧下さい。一日は24時間しかないのに、いったいいつ作るんだろうと思うくらい手が込んでいます。御主人は定休日を作ると、もしその日に新しいアイデアが湧いて作りたくなったら困る!ので、今は休みを取らないそうです。奥さんに選んでもらったお酒も見事でした。
そう言えばトゥ・ラ・ジョアの須本シェフも、「夜中に料理のアイデアが湧いたときのために枕元にメモ用紙とペンを置いておく」と言ってました。全盛期にあってノリノリ状態の料理人さん達は、頭の中にどんどんアイデアが湧いてどうしようもないのでしょう。
夜は品数が増えるだけではなく、基本的に昼とメニューは違うそうです。来月は夜訪問して、フレンチで料理にワインを合わせるように、こちらも一皿ずつ日本酒を合わせて和食を頂く予定です。グリグリのマダムなんかも連れて来たくなりますね。
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初レビュー
asku時代から私のレビューを読んで下さっている方はご存じかもしれませんが、基本的にカウンターのみの小さなお店は、美味しくても沢山押しかけると迷惑と判断した場合は滅多に自らレビューすることはありません。しかしこちらのお店はすでに名古屋の和食一位になっていますので、いまさら私が隠していても意味がないと思いレビューすることにしました。
覚王山の椙山女学園のグラウンドのちょうど向かい、日進通5丁目の角にある創作和食のお店です。
カウンター4席、テーブル一つの小さなお店で御主人と奥さん二人で2008年からひっそりと営業していますが、名古屋の創作和食では現在一番のお店だと思います。
御主人は「尾州」や「よし川」などにいらっしゃったようですが、以前から客と話しながら料理を出せる、カウンター割烹(懐石)をやりたかったそうです。
伝統にうるさい方からは、京都の一流店に比べると出汁のひきかたが云々などと言われるかもしれませんが、それよりもなにより、とにかく新しい物を作り出そうとする執念にかけては、「トウ・ラ・ジョア」と双璧とでも言いましょうか、凄みすら感じさせます。
むこうが洋食から和食の方に攻めるなら、こちらは和食から洋食方向に攻めるとでも言いましょうか?エスプーマの泡こそ無いもののタスマニアマスタードとかバルサミコ等を添えたりワイン酢で鯛を締めたり、かと思えば西京味噌ではなく信州味噌に柚味噌を合わせて鰆を漬けたりとか、吸い物にはベトナム料理に出てくるライスペーパーを炙って食感の良い蓋を作ったりとか、味だったり食材だったり食感だったりと、とにかく意外な組み合わせの新鮮さにぞくぞくします。
ご主人は
「お客様とこうしてカウンターでお話しながら育てて頂いてます。」
と、いたって謙虚ですが、どこまでアイデアが続いていくのか興味が湧きます。
お酒に関しても日本酒は季節の15種類と言ってますが、冬は黒龍の二左衛門や石田屋だったり、春は久保田の純米大吟醸生原酒だったり、ネットではとんでもないプレミアムの付くお酒を、分かる客には黙って格安で出してくれます。ワインは持ち込み可能なのでワインラバーもワイン会を企画して集まっているようです。
料理の写真を説明付きでアップしておきましたので、見て頂ければ一目瞭然!多くを語る必要はないと思います。
特にランチは、これで4000円弱とCPは迷わず満点です。
東京の「龍吟」や京都の「未在」は、名古屋に住んでいるとそう簡単には行けませんし、こちらのお店はお値打ち路線と言うことで私は気軽に毎月予約を入れていますので、地元贔屓で☆は0.5上げました。ぼちぼち写真とレビューをアップしていきます。
P.S.
駐車場はお店の南東(二本南で一本東)にありますが、この付近は一方通行の道が多いので、初めての方は一度お店に行って道順を説明してもらう方がよいでしょう。
6位
1回
2012/12訪問 2012/12/18
名古屋でも大阪の喜川や、作一、で修行した料理人がお店をいくつか出していて美味しいですが、修行先にいつか行こうと思っていたところ機会があって、やっと喜川本店でお昼を食べることができました。
電話での予約の際聞いたら、お昼は完全禁煙の一階カウンター席で、5500円、8000円、12000円のコースとのこと。内容を聞いたら12000円は材料から違いますと言われて即こちらを選択しました。夜は二階のカウンターが喫煙席になるそうです。
上野さんはお昼は二階で夜のメニュー書きでもしていて料理は作らないのか?若い板前さんがプラスチックのまな板の前で魚をさばいています。花板、立板、がカウンターに立って、椀方、煮方、焼方と見事に仕事が分かれているのが面白いです。
昼はひたすら魚をさばいていて、目の前で、鯛、大きな真魚鰹、穴子、鰻、セイコ蟹と次々と処理されるのを楽しく見ながら食事をすることができました。
料理は写真の通りで全部美味しかったですが、印象に残ったのは各種料理にかかっている餡かな。クレソンのスープに驚いた後に出てきた酢の物は百合根の餡がアクセント。
お造りは四皿に分かれて出てきましたが、どれも工夫がしてあって楽しかったです。若い女性がカウンター全てに目を光らせていて、料理を食べる人のスピードに合わせて次の料理を出すタイミングを図っているのにも感心しました。サービスは非常に良かったです。
日本酒は秋鹿、白ワインはルイ・ジャドのマコンのハーフがあったので注文しましたが、ワインリストは誰のセレクションなのか泡も白も赤も非常に拘った興味深いリストで、こちらにも感心です。
料理の最後には牛タンのカツがドーンと四つも出てきてお腹はいっぱい。レンコン餅の乗った美味しいおかゆと、洋ナシのコンポートをデザートに食べて、締めにはのし梅とお茶。美味しい上にお腹も膨れて幸せな気持ちで店を出ることができました。
格調の高い京都のお店とはまた違って、創作具合が楽しい素晴らしいお店でした。今度は夜に来て、アラカルトを楽しもうと思います。
7位
7回
2019/04訪問 2019/05/23
名古屋の蕎麦屋では「七里庵」はともかく、他の蕎麦屋が何件かビブグルマン(お値打ちで美味しい店)に載ったのに、この店が外されたのは驚きですが、店のファンとしては(これからも時間を選べばそれほど並ばなくて済みそうで)これ以上に混まずに済んでほっとしています。
個人的には、開店以来の独特なサービス(店の中で客を立って待たせるので落ち着いて食べられない)が調査員に不評だったのではないかと思いますが・・・
美味しい料理で蕎麦前を楽しみ蕎麦で締める事ができる名古屋の蕎麦屋としては、現在(黒帯がダメになってしまった今となっては)断トツのナンバー1で、今後も変わらないでしょう。
久しぶりに行ったら、いつのまにか小上がりが無くなって、すべてテーブル席に改装されていました。私も含め床に座るのが苦手な日本人が増えたせいでしょうか?
カミさんと娘は、日曜休日限定の蕎麦三昧膳。私は季節の三種盛りや海老とそら豆の掻き揚げで蕎麦前を楽しんで、最後は手挽き十割の品野で締めました。料理や蕎麦の美味しさはいつ行っても保証されています(^o^)
先日レビューした「那央人」同様に、蕎麦前を注文すると、他の人の料理も上手に出す順番を考えて、調整してくれるのも本当に嬉しいです。
開店11時前から客が店の前に並びますが、開店後も以前のように店内にたくさん客を立たせて並ばせることはなくなり、駐車場などで待ってもらい呼び出すサービスも始めたようで良かったです。以前は混雑時にテーブルの間に待ち客がたくさん立っていたので、奥の小上がり以外ではとても落ち着いて食べられませんでした。サービス☆を上げました。
今の時期、どこの店に行っても蕎麦は難しいものがありますが・・・
そう言えば「天抜き」とは、天ぷら蕎麦からソバを抜いたとでも言いましょうか、掻き揚げをかけそばの汁に入れた食べ物ですが、江戸前では標準のメニューですが、名古屋ではこちらの店でしか見たことがありません。もちろん頼めば作ってくれる店はありますが・・・
天抜きの掻き揚げを崩しながら蕎麦前を楽しむと言うのは、蕎麦屋で昼飲みの醍醐味でもある訳で、今回は手書きの黒板酒メニューから福井の「花垣」を選んで幸せ気分です。
蕎麦も、今の時期は夏野菜の冷かけが一番です。
旬の三種盛りと、海老とアスパラの掻き揚げで蕎麦前(まんさくの花)を楽しみ、季節の蕎麦は揚げナスと茗荷の冷かけです。
梅雨に入って蒸し暑い中、冷かけが美味しいです。
平日は親父さん一人なので、天ぷらがちょっと弱いのは昔から変わりません。と言っても標準レベルは超えていますので・・・
娘がなぜか蕎麦掻きを食べたいと言い出し、引山の「江月」に行ってきました。
前にも書いていますが名古屋では、「枇杷島の七里庵」とか「親父さんがいるときの黒帯」とか、蕎麦汁が甘いことを気にしなければ「港区の一心」とか、十割蕎麦が美味しい店は他にあっても、蕎麦前の種類が揃っていて、料理を楽しみ飲んで蕎麦で締める事に関しては、「江月」はもうぶっちぎりの一番と言いましょうか、二番も三番も思いつかないくらいこの店が飛び抜けています。
あえて言えば、藤が丘の「蕎野」と千種税務署前の「縁」が何とか四番手に入るくらいでしょうか???
今日も、花山葵のお浸し、季節の三種盛り、天抜き、揚げ出し蕎麦掻きに、木曽の中乗りさん生原酒と福島の生酛大七を合わせて楽しみ、在来種の十割蕎麦に季節の若竹蕎麦で締めると言う贅沢を一時間半かけてしてきました。
この店の冷かけ蕎麦の汁は絶品でここより美味しい店を私は知りません。メニューにあればぜひお試しください。今回も若竹蕎麦は冷で頼みました。
P.S.
開店前に並びましたが、私達の二つ後の組から一回り目に入れず45分待ちでした・・・
2016年
今年も年越し蕎麦は江月です。蕎麦粉でブリニも作ってシャンパンとキャビアを楽しみます。
今年は駐車場が砂利からアスファルト舗装に変わりましたが、後はいつも通り。
料理のセンスが良くて、名古屋の蕎麦屋では断然トップだと思います。
蕎麦も相変わらず美味しいです。
P.S.
天ぷらに関しては、厨房に手伝いの人が入っているかどうかでレベルが数ランク変わります。
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2015年
今年は夏から三回ほど連続で、蕎麦の変化を感じています。
親父さん、悩んでいるのかも。私は昔のスタイルのままで良いと思うのですが・・・
蕎麦を打っている人って、結局荒々しさより、のど越しの方向へ向かっていく方が多いんですよね。
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2014年までは東海三県で一番好きだった蕎麦屋です。90年代は下呂の「仲佐」を、その後は長い間岐阜の「胡蝶庵」を私は一位にしてきましたが、昨年から並んだと感じるようになりました。蕎麦前も本格的に楽しめますし、料理も美味しいですし、東海地方では貴重なお店です。
純粋に「ざる蕎麦」のみで評価すれば、(名古屋では間違いなく3本指に入ると思いますが)一番ではないかもしれません。つるつると喉越しの良い蕎麦ではありません。自家製粉で(土日曜祝日は手挽きもあり)、ごつごつ、ざらざらした食感でつゆがよく絡む風味のある蕎麦です。
蕎麦屋をどう捉えるかによりますが、蕎麦を食べる前に蕎麦前(お酒)を楽しみ、あてを楽しみ・・・と言うお店が、名古屋にはあまりにも少なすぎます。このお店の料理は他の蕎麦屋とはレベルが全く違うくらいに美味しいですし、美味しい酒が常時八種類以上置いてあります。
蕎麦を手繰る前に蕎麦前を楽しみたい方は、是非一度お試し下さい。
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2015年7月
今年も岐阜や長野の蕎麦の有名店に随分行きましたが、相性が悪い店も多く、自分好みのこちらの店に確かめにやってきました。
お酒を注文して、美味しく炊かれた夏野菜に蕎麦掻きの揚げ出しを注文、海老とアスパラのかき揚げを汁に浸して天抜きにして酒を楽しみ、仕上げに手挽き十割の品野を食べて締めました。
まず料理のレベルがほかの店とは月とスッポン?ほど違いますし、蕎麦に関しても、私は香りと風味が他の店とは全然違うと感じるのですが、自分では全く風味や香りを感じられない店を絶賛する人達が食べログにはたくさんいますし、こればかりは好みなのでしょうか?どうしてここまで正反対に意見が分かれるのか、蕎麦に関してはとても不思議です。
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2014年12月
2014年もいろいろな蕎麦屋に行きましたが、名古屋蕎麦屋No1はこの店でした。
ここ10年位、年越し蕎麦もこちらで購入しています。最近はそば粉も譲ってもらって、家でブリニを焼いてキャビア、サワークリーム、シャンパンの黄金セットも楽しんでいます。
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2014年8月
電話でお盆も営業しているのを確認して、久しぶりに行ってきました。
一時期メニューから消えていた、手挽き蕎麦入りの日祝日限定の蕎麦三昧膳が税込み2200円で復活していました。ただ蕎麦の量は随分少なくなったようです。それでも写真を見て頂ければ分かるように、今回も蕎麦豆腐、天ぷらに、蕎麦三種しかも最後は鱧松茸蕎麦と、十分お値打ちでした。
名古屋の蕎麦屋として高く評価しているにもかかわらず、サービスの☆だけが3と低いですが、一番大きい理由としては、狭い店内に順番待ち客を机の間にまでびっちり並ばせるため、落ち着いて食事できないことがあるからです。
他の店のように、店内の待ち椅子に座れない客は、外に並んでもらうとか、車の中で待ってもらうなどの改善が必要だと思います。
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2013年3月
また若竹蕎麦の季節がやってきました。
そして海老とそら豆やアスパラのかき揚げの季節でもあります。
写真は去年と重なるのでアップしませんが、この店の冷やかけ類は名古屋で一番はもちろんのこと、全国でもトップクラスではないかと私は思います。ひやかけの絶妙なつゆと十割蕎麦のバランス、香る出汁と蕎麦の風味が口の中に余韻として残って見事です。
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2012年8月
お盆明けは超満席。私たちは早くに行ったので座れましたがお昼頃に来店された方は一時間待ちだったようです。
「志蕎庵 江月」の印も出来たようです。いつも通常の十割と手挽きの十割では違うそばつゆを使っているのですが、今日は十割のつゆは関東風に出汁の風味を抑えているのに対し、手挽きのつゆは出汁がプーンと香り味も見事。蕎麦と山葵と蕎麦つゆが渾然と一体になって素晴らしかったです。
蕎麦だけではなく、季節の前菜三種盛りは蕎麦屋にしておくのがもったいないくらい美味しいですし、今年もやはり私の名古屋蕎麦屋ナンバーワンはこのお店です。
P.S.
今日は店員が隣りのお客さんに、「休日限定の蕎麦三昧膳は蕎麦0.5人前が三つ出ます」と説明していました。昔はもっと量が多かったですが、現在の量でもお値打ちですしお勧めです。
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2012年5月
かき揚げがそら豆からアスパラに変わりました。季節の冷たい蕎麦は写真の、夏野菜のひやかけ蕎麦です。野菜の風味とすだちの爽やかさが見事でした。季節の三種盛りで出てきたアボガドとカツオの叩きと海苔の料理も美味しかったです。
2012年4月
春になると、名物の海老とそら豆のかき揚げや若竹蕎麦が食べられます。
かき揚は箸で崩すとエビの白とオレンジ、緑のそら豆で三色のコントラストが鮮やか。またそら豆のほのかな甘さや海老の味が合わさって、(残念なことに揚がり具合の出来不出来はありますが)、うまく揚がった時は最高です。
また前にも書きましたが、こちらの冷かけ類の汁はシーズンを通して最高です。料理系雑誌でも何回か絶賛されていましたが全国でもトップクラスだと思います。春は写真の、旬の筍、ワカメ、菜の花を使った若竹蕎麦があり、暖かいのも冷たいのも作ってもらえますが、私はいつも冷たい方を選びます。
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2012年2月
完成度がさらに高くなってきたと思います。瀬戸物の器も可愛い物が揃ってきました。
私の名古屋近辺蕎麦屋評価です。
★★★★☆・・岐阜の胡蝶庵・江月
★★★★・・・・静岡の宮本(CPが悪いので)・七里庵(手挽きで)・黒帯(椎葉在来種の蕎麦で)
★★★☆・・・・・ふたば・一心・蕎野・ふ~助・谷屋・とう松・可楽(更科で)・紗羅餐セントレア
★★★・・・・・・創愿・車屋・安江・千種豊月・遊登里庵・松寿庵・夢玄・百姓庵・紗羅餐本山・春風荘・圓珠
★★☆・・・・・・つづら・(旧)八千代・玄寿・くろむぎ屋・さとや(閉店?)
P.S.
サービスに関しては、お店にちょっと微妙なこだわりがあり、基本的に相席は認めないとか、注文の順に作るとか、いろいろと不満もあります。土・日・祭日は営業時間内でも売り切れゴメンがありますので、予約は出来ない訳ではないですし(微妙なニュアンスを感じて下さい)、電話をかけることをお勧めします。一番確実なのは開店と同時に行ってまず席を確保することです・・・
P.S.2
十年間通っていて、最近はっと気がついたのですが、そう言えばこのお店は「箸置き」が出てきません!丈夫な紙の箸袋があるので、写真のようにいつも四つ折りにして箸置きの代わりにしていましたが・・・考えてみると、コースを注文した際には、次の皿が出てくる前に先にお皿を下げられると不便なので、箸袋は取って置いた方が良いと思います・・・と言うか、お盆が残る本格的懐石料理やお茶席ではないのですから、可愛い箸置きでも最初から出してくれば良いのにと私は思いますが・・・
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2011年10月
休祝日限定の(手挽き十割蕎麦入り)蕎麦三昧膳(2100円)の写真をアップしておきます。蕎麦が三種類出ます。
そろそろ温かい蕎麦は松茸蕎麦かな?と思ったらまだでした。
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2011年5月
初めて旬菜膳2500円を注文してみました。写真の旬菜三種盛り合わせ、天ぷら、暖かい蕎麦、ざるそばです。相変わらず箸置きが無いのが不便です。土日祭日限定の手挽き蕎麦入り蕎麦三昧膳は美味しいのですが、以前と比べて蕎麦の量が減ったような気がします。
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2011年3月
土日祝日限定の手挽き蕎麦がかなり良くなってきたように思います。休日限定の蕎麦三昧膳(2100円)はこの手挽き蕎麦を含め三種の蕎麦が食べられますので、蕎麦好きの方にお勧めです。
ここ一年間は不満を感じたことがありません。ついに2010年はちょっと遠くて不便な岐阜の胡蝶庵に行かずこちらのお店に通いました。天ぷらの出来も比較的安定しています。天ぷらと言えば、このお店の「天抜き」は、海老とホタテですが名古屋では一番美味しいと思います。蕎麦前のあてに最高です。蕎麦掻のてんぷらもお勧めです。
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旧レビュー
紗羅餐系の十割蕎麦の店ですが、開店してもう10年近くになるでしょうか?天ぷらの出来も職人が厨房にいる時は非常に良いですし、蕎麦前の種類も多くいろいろな料理と合わせて楽しめます。器は益々種類も増え(統一感が無くなってきましたが)、昨年からメニューも綺麗になりました。蕎麦が本当に好きな方なら、蕎麦膳と休日限定の蕎麦三昧膳が、どちらも2100円とお値打ちでお勧めです。
蕎麦膳は、突き出し三種、そばがき、十割手打ち蕎麦、蕎麦雑炊、蕎麦団子。
休日限定の蕎麦三昧は、蕎麦豆腐、天ぷら盛り合わせ、十割手打ち蕎麦、手挽き蕎麦、季節の蕎麦(時期により松茸や若竹蕎麦などのかけ蕎麦)。
蕎麦前は、刈穂、八海山、鷹勇、李白など一流の吟醸酒や原酒が北から南まで八種類黒板に書かれています。またこれに合わせる突き出しが、湯葉、山葵菜、胡麻豆腐、豆腐の味噌漬け・・・季節によって色々ありますが、素晴らしく美味しいです。
春はそらまめと海老のかき揚げが、赤・白・緑と色鮮やかでお勧めです。貝柱の天抜きも美味しいですし、暑い時期は、ひやかけが素晴らしい汁でお勧めです(冷やかけは名古屋で一番だと思います)。
そば湯はどろっとした熱いのがたっぷり出てきて、そばつゆもその時沢山付いてきます。手挽き蕎麦のつゆは通常の十割ざる蕎麦とは醤油と削り節の出汁の比率が違う、別な物が出てきます。
P.S
2009年は「史上最高の年越し蕎麦を食べられました!」
大晦日のお昼に予約していた蕎麦を取りに行きましたが、お店は30人待ち!!!「お店で出している蕎麦をそのまま入れましたので、茹でた後に上げる時に切れないように気をつけて下さい」と言われましたが・・・そばつゆはお店の物より少し甘めだったかもしれませんが、自宅で食す蕎麦としては空前絶後!もの凄い蕎麦を自宅で新年早々食べることが出来ました。地元贔屓で☆を半分上げました(^o^)
8位
1回
2013/05訪問 2013/05/04
2013年5月
21歳からこちらにいるという、伊藤料理長の料理を楽しんできました。いろいろなアイデアが楽しいです。
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2011年12月
紅葉を楽しみに久しぶりに行ってきました。今年は赤のグラデュエーションが素晴らしく見ごたえがありました。最近は比較的楽に予約が取れるようです。
料理は相変わらず美味しくて、かつ一人餅つきなど遊びもあって楽しいです。静かで落ち着いた素晴らしい宿なので、夫婦や恋人同士で行くのもよし、美味しん坊次郎さんのように同伴されるのにも日本最高クラスのお宿です。
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初レビュー
市町村合併で「鳳来町」の名前が消えてしまい残念です。仏法僧で有名な鳳来寺ふもと、旧鳳来町湯谷温泉から少し上流の川縁にひっそりと立っています。
TBSの温泉大賞などで日本一を何回か取った後、温泉ではないとのクレームで(沸かし湯)一時騒然となりましたが、今はもう落ち着いたようです。
百五十年前の合掌造りを移築し、部屋は一階と二階に計五部屋のみ。女性とデートなら二階のベッドルームか、露天風呂付きの一階部屋(写真)がよいでしょうか・・・
露天風呂付き部屋以外では、お風呂が遠くて急な坂道を降りなければならないので老人には不向きです。和食は素晴らしいですが、連泊は予定していないので食事の用意が不十分で、一泊目の素晴らしさに比べ二泊目の評判は私の回りでも(失敗したと)かなり悪いようです。 亀の井や 玉ノ湯と比べるとこういった配慮のない所が残念です。連泊するなら、二日目の夕食は、同じグループの はづ木で薬膳中華を食べる事をお勧めします。
食事の写真は11月の夕食。酒は近くにある藏、蓬莱泉の「空」。香り豊かで冷酒がお勧めです。紅葉の季節でしたが、随所に色づいた葉っぱがちりばめられて美しかったです。先付け八寸と器も工夫してあって、鳥かごに入った刺身からはドライアイスの煙が出ていました。デザートは2種で和風と洋風が両方出てきました。二階の専用部屋で食事を取りましたがサービスは素晴らしかったです。
愛知県ではダントツの素晴らしい旅館である事に間違いありません。
P.S.
階段を上がって二階に食事どころがあって、車座で30名程度まで。その気になれば勉強会兼貸し切りの宴会も可能です!初夏は蛍、10月末は紅葉。(一年前から予約するのであれば、20名以上で宿貸し切りという裏技もあります)
9位
1回
2012/06訪問 2012/06/18
先月末夜のコースを食べに行ったばかりですが、天ちゃんのトリッパ(ハチノス)の写真を見てどうしても飲茶を食べに行きたくなって、かみさんも連れて行かねばの口実でまたまた行ってきました。(芝公園の蕎麦案山子も行きたかったのですが・・・)
前にも書きましたが、福臨門は香港店九龍店と名古屋店のあまりの違いにすっかり嫌になって日本ではもう行く気はなかったのですが、食べログレビュアーの皆様のおかげで、銀座店は別格に美味しい事を知り感謝しています。
今回の飲茶は写真を全てアップしてありますが、エビのマヨネーズソースが普通に美味しかった以外は、とにかく「全ての料理が最高に美味しかった」です。
どうしてこんなに違うんだろう?と思う訳ですが・・・(名古屋の方々も、一体どれだけ違うのか機会があったら是非一度はこちら銀座店を訪れてみてくださいね)
食感といい、熱々さといい、味といい最高なのですが、思うに、豆豉にせよ、沙茶醤にせよ、八角にせよ他の香辛料にせよ、とにかく食べて口腔から鼻に抜ける香りや舌に残る味が長く長く続くのです。最高級のワイン類ではこのような経験はよくありますが、食事に関してはフレンチもイタリアンも和食も、酒抜きの食べ物だけで、このように香りや味が長く残るということは滅多にありません。
香辛料の威力というか、西洋人が必死になってお茶や香辛料を東洋に求めた理由が、この店の料理を食べると分かるような気がします。
本日は絶賛です!
P.S.
さすがに飲茶コースでは、周りにたくさん穴を開けた装飾ロイヤルコペンハーゲンの皿は出てきませんでしたが、それでも品の良いRCのお皿で料理が出てきます。
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2012年5月
福臨門と言えば、以前香港の店でコースを食べて感動して日本に帰ってきた後に名古屋店ができたので、店オープン後の喧騒が去ってしばらくしてから喜び勇んで食べに行ったのですが、3万円コースも5万円コースも二回連続期待はずれで、おまけにサービスもとても高級店に相応しいものではなかったので、それ以来日本の福臨門には食べに行ってませんでした。
ところが昨年、銀座店は美味しいと、天ちゃんをはじめ数々の食べログレビューアーから聞いたので、88歳の父親から「東京で自分が接待したい夫婦がいるので中華はどこが美味しいか」と相談を受けた時にこの店を推薦し、ついでにお付き合いで食べに行ってきました。赤坂の鰻料亭重箱と贅沢な連荘になりました。
店に早めに着くと、既に父が一回下見に来ていて34000円コースが選んであり、写真の定番コース料理を楽しんできました。鳩とかハタとかハチノスなども食べたかったのですが叉次回のお楽しみに・・・
部屋は一番奥で引き戸があるのでホールから隔離された個室になります。食器はロイヤルコペンハーゲンで落ち着いた雰囲気です。ホールも林マネージャー以下、部屋を担当してくれた女性も男性もきちんとしたサービスを提供してくれました。
ただ紹興酒は離れたところに置いてあって注ぎに来てくれるのですが、常時部屋に誰かがいて面倒を見ていてくれる訳ではないので、グラスが空になった時に困りました。その後は銚子を自分の所に置かせてもらいましたが、このへんのサービスは高級フランス料理店のような訳には行きません。
前菜の後は、まず酔っ払い海老が紹興酒ではなく白酒に漬けてあって独特の香りが新鮮でした。引き続いて、スープはフカヒレとツバメの巣と両方楽しみましたが、あっさりめの上湯の独特の魅力は数年前に食べた名古屋店よりはずっと良かったです(ただし名古屋店も料理長が替わったという噂話も聞きましたが、以前の状態は脱して美味しくなったのでしょうか・・・)
北京ダックの代わりに金鶏の姿揚げを注文しました。その後伊勢海老の豆豉炒めを食べて、いよいよアワビと海鼠の牡蠣ソース煮込みです。このべっ甲のような照りとねっとり感は本当に良いアワビを使って上手に戻さないと出ません。久しぶりに美味しいアワビの煮込みを食べました。
こんなに出費しても、現在は大きなフカヒレが出てこないのはとても残念ですが、ここはお金持ちが行くお店と割り切って、予算に応じて上手に楽しむのが良いのでしょう。
今度はアラカルトを食べに来てみたいです。さあて名古屋店の方は行ってみようかどうしようか・・・
10位
1回
2012/11訪問 2013/07/03
15時から飲める貴重なお店です。今年も冬は究極の焼き鳥、猪、蝦夷鹿などジビエを!
2013年6月
2012年でこちらの店を閉めて、2013年4月から中央線ガード下に移転し、
「ワタリガラス」
の店名で営業しています。
開店当初は若い方に手伝ってもらっていましたが、現在はGAZZAT同様15時開店で後藤さんとマダムがいる、(イタリアン)、ワインバーのお店です。
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2012年11月
名古屋に集まった友人たちを誘って、2年ぶりにガザットに行ってきました。
昨シーズンは後藤さんが一時体調を崩されていたので遠慮して一年お休みしましたが、今年はもうバッチリ?前の日に電話を入れて15時ぴったりにお店に行くと、写真のようにすでに三羽の鳥の羽をむしってありました。
さっそく写真の、岡山の小鴨、赤足うずら(ペドロー・ルージュ)、フランスの野鳩、三羽の食べ比べです。
シャンパンはいつのまにか全てマグナムになったようでグラスで飲ませてもらえます。シンプルな塩味の炭焼きだけに、こうやって鳥だけ食べ比べてみると、種による味の違いが分かって楽しいです。
一昨日の「柳家」で、鳥を秘伝の生姜醤油だれの炭火焼で食べて、こちらGAZZATで塩味の鳥を食べるというのは、今の季節の最高の楽しみです。
これはもう「究極の焼き鳥!!!」
フレンチの熟成したジビエとは全く異なった、日本独特の炭火焼文化は実に素晴らしいです。
伊那からうり坊も入ってもう準備もできているようですし、名物蝦夷鹿(とプロシュート)のハンバーグはナイフを入れた途端に肉汁が溢れ出します。今年も冬のガザットは断然オススメです!!!
P.S.
常連さん優先が気に入らないとの書き込みもあるようですが、このお店は古いお店ではありません。単に社交的な客がすぐに店主の後藤さんと仲良くなっているだけです。気難しい方ではありませんので、声をかければ必ず良くしてくれると思います。
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2010年12月
冬限定で(11月~2月の狩猟期間は)☆4.5にします!!!(本文に詳しく書いてありますが、ジビエ類の無い季節は、気軽に使えるバール、ワインバーとして、☆3.5にしています)
今シーズンは出遅れて師走になってしまいましたが、写真のように後藤さんがしっかり素晴らしいジビエを用意してくれていました。
北海道の蝦夷鹿の子供(バンビ)の半身
伊那の仔猪(うり坊)
岡山の小鴨、スコットランドの野鳥たち、仔羊・・・
まずは3時から解体ショー?の始まり!4時にはパーツ別に見事に分かれて(写真参照)選んでいろいろ食べてきました。各々の部位により脂の乗り具合や繊維の方向や筋肉の質が違っているのがよく分かります。同伴者2人には子鹿が好評でした。それと今日気がついたのは、バンビの油は皿に落ちるとすぐに固まりますが、うり坊の油は固まらないみたいです。融点が違うんですね。
うり坊は年初に続き2頭目、バンビは前回一頭買い、今回は半身買いでこちらも2頭目。いつでもある食材ではありませんので、お好きな方は今すぐ予約した方がよいと思います。
昨年も書きましたが、比較的新鮮な獣の単純な炭火焼きは、血のソースで食べるフレンチのジビエとは全く別の楽しみがあって、こちらもとても美味しいです。
ちなみに、私が瑞浪の「柳家」とこちら名古屋の「GAZZAT」で食べた経験では・・・
甲乙優劣付けがたいですが(各種日本の野鳥はここには書けませんので別にして)
子供系・・・ツキノワの仔熊>うり坊>子鹿>ヒグマの小熊>仔羊・・・>>>仔牛
大人系・・・処女の猪>ツキノワ熊>蝦夷鹿>雄猪>ヒグマ>>カモシカの雌>普通の鹿>カモシカの雄
鳥系・・・青首(真鴨の雄)>ベキャス(山シギ)>グラウス(雷鳥)>ペドロー・ルージュ(赤足うずら)>ペドロー・グリ>山鳩
と言ったところでしょうか(^_^;)
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2010年2月
すぐ下にレビューした1月の野鳥類とエゾ鹿に引き続き、2月は前回つばをつけて?おいた「うり坊」を食べてきました。
ああだこうだと悩んだ挙句にすべて塩味の炭火焼で各部位の食べ比べを・・・フランスでもマルカッサンと呼ばれ珍重されますが、肩ロース、ロース、頬肉、前足、あばら・・・の順で食べ比べられるなんて一生に一度かもしれません。
以前、瑞浪の柳家で、大き目のロースを塩こしょう味の炭焼きで食べた時も素晴らしかったですが、今回は味見に食べたロース類は、「肉の歯切れと固さはラム」、しかし味に関しては「雌の処女猪と比べてもはるかに上品」そして「脂肪にはかすかな野生の甘味が・・・」と言う訳で最初の一嚙みから感動の嵐でした。
「頬肉の脂肪」は少し荒めですが「ぷちっとした感じが何ともいえず」・・・
噛みごたえのある前足に続き、バラ肉はこってり気味の脂肪が・・・
年末は札幌のラサンテで羊のフルコースを食べましたが、「うり坊」は、とにかくあっさりづくめで、かつ自然な甘味が・・・
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10年新春
2月14日までの狩猟期間は、鳥以外に血の滴る獣類も食べられます。食べログに参加してすぐに、北海道ヘイゼル・グラウス・マナーのジビエ写真アップしたら削除申請されて・・・(T_T)
悲しい思いをしたので、今度は写真が無事生き長らえる事を祈ってます・・・(^^;)
血のソースとフルーツ味に赤ワインで楽しむ、フレンチのジビエも好きですが、日本の伝統は塩味か生姜醤油味の丸焼きですね。鹿の塩焼きはガザット、柳家は生姜醤油です!
欧州に行くと、店頭に猪が横たわっていたり、雉がぶら下がっていたりしますが、お尻が紫色になって皮がずるっと剥けそうになるくらい熟成された雉とか雷鳥とか山シギとか・・・私は大好きですが、一般論としては無理してお勧めしません。
特にガザットのように、単純塩味炭火焼きだと熟成した肉は臭みと感じる方が多いようですので、初めて挑戦される方は、事前に親父さんと相談して選ばれると良いでしょう。おそらく、鹿肉かペルドロールージュ(分かりやすいように赤足鶉といつも書いていますが、正式名称は赤足岩シャコです)を、勧められると思いますが・・・。
日本では鮎の稚魚を放流して大きくなってから食べるように、スコットランドでは赤足鶉を森に放鳥して大きくしてから捕まえて食べるようですが、鶏に近くかつ肉質もしっかりしていて野生の風味もありますし、二人で食べて飲んで、一人一万円札でおつりが来るでしょうから、そう言った面でもお勧めです。
今回の蝦夷鹿ロースは、後藤さんが800gの固まりを「これ焼こうか?」と持ってきてくれたのですが、牡蛎、ニジマス、パルマのプロシュート、鴨や赤足鶉食べた後ではさすがに・・・で、580gで焼いて貰いました。備長炭で表面が焦げた鹿肉は写真のように中心はレアで血が滴ります。
うり坊は、ロースとフィレは炭火で焼いて、足はワインで煮込んで、頭は四つに割れたら炭焼きにするし、割れなかったらどうしよう・・・などなど、話が弾みました。来週からかな???
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09年冬
今年も鳥のシーズンとなりました。(普通の料理は一番下の方にレビューがあります)
今日は、初めて店の回りが暗くなるまでお店に長居を・・・あれっ?外で元気な音楽が流れている!と思ったらお向かいの公園がいつの間にかスケートリンクになっていました。貸し靴付きで1400円だそうです(^o^)河村市長さんやるなぁ!!!
今日は同伴者のリクエストで、あまり熟成していない鳥をと言うことで「赤足ウズラ」(写真参照)を予約しましたが、カウンターの上で裸になって準備が終わったマガモ(写真参照)を見て、こちらも追加しました。(値段は一羽5000~20000円)
羽をむしられたカモ君はともかく、左から右に、羽の色が、茶色、灰色、黒と違うのがお分かりでしょうか?順番に味も濃くなります。
親父さんが炭火でレアに焼き上げて、仕上げにアルミホイルで包んで少し蒸します。店内には鳥が焼ける良い匂いが漂い・・・鶉と鴨では匂いも全然違います。
肉から血は滴るし、骨からがりっと肉を噛み取るとか野蛮な行為も必要だし、野生の風味はあるし・・・嫌いな女性が多いのも分かりますが、これって好きな人にはたまらないんですよね(^^)
そして、今年のガザットは何と言ってもRMシャンパンが10種類!!!
ご存じでしょうが、RMとは「レコルタン・マニピュラン」。すなわち自分の畑だけのブドウを使う少量生産のことです。個性豊かなRMシャンパンが10種類あり、一杯1800円、三杯4800円、一本1万円で楽しむことが出来ます。
100%シャルドネのブラン・ド・ブランから、しっかりと濃いピノ・ノワール90%まで。今回飲んだ中では、熟成感がありレーズン風味の「ガティノア」がビンテージシャンパン風で、とても美味しかったです。
帰る頃には、女性客でお店は満員でした。
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09年夏
昨日のイタリアンが・・・だったので口直しに???例によってお昼の3時から行ってきました。
写真は昨年食べ損ねた「鮎のコンフィ!」
きっと5年もすれば、あちらこちらで真似するに違いないガサットの夏の名物料理。頭から食べられて、内臓の苦みと風味はきちんと残っているのが美味しいなぁ・・・
夏のお昼は当然シャンパン!マリアージュなんてうるさいことは言わずに、ガンガン飲んで酔っぱらいたい。このお店の定番はジャクソンですが、今日はモエのサマーシャンパンがあったのでボトルで頼んで、ああ天国~
宮城産の岩牡蛎、レンズ豆とエシャロットのサラダ、茸のキッシュ・・・とカウンターに並んだ料理を全部注文して食べまくり、昨日飲み過ぎたので、シャンパン以外は白ワインをグラスで飲んで、いつものように幸せな気分でお店を出ました。
えっ?まだ明るいと思ったら、夕方の5時半じゃない!!!天国ですよ~このお店は・・・
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旧レビュー
このお店は、還暦はとっくに過ぎたと思われる山好きヨット乗りの親父さんが最高に楽しいです。グルメ話が弾みました。秋からジビエの季節は☆四つ~五つです。
オープンして3年目に入り、通い始めたばかりの新参者にもかかわらず、今シーズンから始めた野鳥の丸焼き!スコットランドのグラウス(雷鳥)、ペドロー・ルージュ(赤足ウズラ)、雉、フランス産野鳩、鶉、岡山の青首鴨・・・と一通り食べさせて頂きましたが、最高でした。
最近名古屋のフレンチレストランやビストロでも血や内臓のソースや木の実味のジビエを食べさせる店が急増して、これはこれでとても嬉しいですし、また瑞浪まで行けば、全国的に有名になった柳家もありますが、こちらは基本的に特製生姜醤油味。
ガザットで味わう、「単純な塩味丸焼き山鳥」は野性味と繊細さが同時に感じられて他に比較する物はないくらい美味しいです!!!特に、たも捕りの青首は信じられないくらい美味しかった。
もともと気楽に立ち飲みできるお店というコンセプトで設計して始めたそうですが、今や美味しい物をしっかり食べたいおじさん達が長居するお店になったとの事。来シーズンはベカス(山シギ)や、日本の鳥(金鳥とか大雀とか呼ばれる)も準備するとかデザートも作るとか。
キッシュにしても、レンズ豆とパンチェッタの煮込みにしても、魚沼産しいたけにしても、青魚のコンフィにしても、マッシュルームのサラダにしても、とにかく美味しい物を知っている後藤さんが作る料理は最高。ワインも安くてグラス売り数十種類!!!はまってしまいました。ジビエのシーズンは迷わず☆五つです。
注:P.S.
秋から冬は素晴らしくて☆四つでしたが、3月に入るとジビエは終わり、ムールはイマイチ、羊はまだだし竹の子も朝堀はまだだし・・・焼く物に困る時期はちょっと難しくて☆が三つに落ちてしまいます。でも、こんな時期は本当のバール使いで、いつも美味しいキッシュなど定番とグラスワインでいっぱいやって、後藤さんと楽しく話して帰るのが正解かも。本当に親父さん最高ですよ!!!
P.S.2
私はいつも空いている時間を狙って行って、お二人を独占してお話を楽しみ、材料の選び方や美味しい料理の作り方も習って帰って来るといった使い方ですが、夜は満員でもともとお二人でやっている「バール」ですので、そう言う時はサービスは期待しない方がよいと思います。明朗会計ですが、美味しくてついつい追加して飲んで食べてを繰り返すと・・・一万円札を持って行った方が楽しめるお店です。
この時期になると食べログが年間レビューをまとめてくれるので、眺めてみると今年は京都に行ってないことに気付いた。したがって緒方や阪川、未在など京都の店はランク入りしていない。
2012年もトウ・ラ・ジョアのトップは変わらない。ほぼ毎月通っているが飽きることはない。岐阜の柳家は完全に代替わりして、最高だった先代の火入れが懐かしいこともあるが、三代目が努力しているのでレベルはそれほど落ちていない。またワインの品ぞろえは断然良くなったので、総合☆五つは変わらない。
金沢のつる幸と福岡の安吉も私の好きな店で昨年通りにランク入り。大阪法善寺横丁の喜川は今年初めて行ってすぐにランクイン。銀座の福臨門も一度でファンになった。福臨門は香港や九龍店を知っているだけに名古屋店の酷さが一層際立って偏見を持っていたのだが、銀座店はさすがだった。
名古屋に関しては、創作和食の野差和と蕎麦の江月をランクインさせた。野差和は御主人のあくなき探究心が素晴らしい料理となって結晶していて、昼は4000円夜は1万円の超低価格により名古屋では追従できる店はない。ただし一年以上先まで予約が埋まっている。江月は料理と酒が美味しいのが何よりも気に入ってるのだが、もちろん蕎麦自体も名古屋でトップ3に入ると思う。
蓬莱山湯谷温泉はすっかり寂れ、TBS温泉大賞のはづ合掌も空部屋が目立つが、高速が通ってずいぶん便利になったのでお勧め。紅葉の時期は本当に素晴らしい。
名古屋のGAZZATは船乗りの親父さんが、ジビエ類を備長炭で単純な塩焼きにしてくれる。これもやめられない。
以下ランクインしなかった名古屋の店だが、筆頭は蕎麦屋の黒帯。各地の在来種の蕎麦の実を集めて打ってくれるので非常に貴重な店。ただしざる蕎麦以外の料理もサービスもお勧めできるほどではないので上位に入れていない。あと天麩羅の「くすの木」は来年夏に町の中心部に移転する予定だが、素材のこだわりが物凄い。天麩羅の腕も上がってきたので来年あたりは全国レベルと認めてランクインするかもしれない。