PLEYELさんのマイ★ベストレストラン 2016

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美味礼賛!!!

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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今年は北海道から九州まであちらこちら行ったので、幅広く選んだ。

一位はいつも通り名古屋のトウ・ラ・ジョア。いつ行っても美味しいのだが、2月の料理は和牛のすね肉とキャベツの蒸し物を「ビーフコンソメ」、350gのエゾアワビ!は「アワビのコンソメ」に漬けて、活き伊勢海老を甘エビで作ったパウダーを衣にして揚げた海老フライには、伊勢海老を丸々入れて造り最後に遠心分離した「伊勢海老コンソメ」。キノコ御飯は、黒トリュフとトリュフが香る卵黄に、「トリュフコンソメ」でお茶漬け。と言う訳で、ビーフ、アワビ、伊勢海老、トリュフのコンソメ四種の競演で圧倒された(^o^)

二位は金沢で、西洋の食材を日本料理に取り入れてなおかつ究極の高みまで達した河田康夫さんの「つる幸」。ここまで感動する料理を今まで何度食べただろうかと感心する料亭。

三位はジビエの殿堂で、もう説明の必要もないくらい有名になった岐阜瑞浪の「柳家」。

四位に久しぶりに訪ねた魚が香る博多の「安吉」。

五位に、秋は朝取りマツタケ、冬はジビエ会席の長野飯田「柚木元」。

六位は岡山赤磐市の創作寿司「ひさ田」。

七位に、絶好調水口シェフのお任せ料理が光る名古屋の「ビストロダイア」。

八位に今や名古屋のもう一つの顔となりつつある「山猫軒」。

九位に岐阜関の宝「メツゲライ・トキワ」。

十位にもう一つ名古屋で、今後ますます楽しみな「レミニセンス」。

P.S.
10位選外では、

今年閉店しなければ間違いなく3位くらいに入れていたのは「岐阜のRestaurant Satoshi.F」 。閉店すると聞いて3ヶ月連続で食べに行ってきた。来年から東京に6席の店「チウネ」をオープンするので食べログでもすぐ有名になると思うが、彼は間違いなく性格の良い天才。ただ気合の入っている時とそうでないときでは3レベルくらい内容が変わるので、東京のお客さんも彼を本気にさせて下さい。

「岐阜のボン・ダボン」。山奥でプロシュート(ペルシュウ)を作っているのだが素晴らしい。東京ではペレグリーノやSUGALABOにも納入している。関のメツゲライトキワとどちらにしようか迷ったが、プロシュートはやっと36か月48か月も出荷され、これからますます期待できる。来年以降選ぶことになりそう。興味のある方は取り寄せると愕然とすると思う。

「小倉の天すし京町店」も岡山のひさ田とどちらを入れようかと悩んだが、天すしは店にお酒を置いていないのが辛すぎて次点とした。

選びたかったが外したのは、「名古屋の柳家錦」。普通なら当然十位以内に入るのだが、なんせ瑞浪に柳家本店があるためそちらを選びこちらは選外とした。今年名古屋錦の中で移転して囲炉裏風焼き台も作り素晴らしくなった。カウンターなのを利用して、本店にはない独自色も出してきている。本家次男の林さんも雰囲気では瑞浪本店柳家を超えられないものの、頑張って味ではいつか越えてほしいと願っている。


マイ★ベストレストラン

1位

トゥ・ラ・ジョア (尾頭橋、山王、東別院 / イノベーティブ、フレンチ)

23回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥20,000~¥29,999

2020/12訪問 2020/12/25

行く度に、このシェフと同時代を過ごせて本当に幸せだと思える、世界でも屈指のレストランです。

ジョアのクリスマス
11月のジョアです。思いっきり和食っぽく見えますが、ソースにしても素材が一部想像つかない不思議な初めての味ばかりで、思いっきり変化を感じます。

2021年は予約の一般募集を止めたので、12月1日の電話による予約争奪戦は無くなりました。

来年は本店の営業日をかなり減らした上で、3月には正木に少しカジュアルなお店を出店するそうです。過去に人気のあった料理を出そうか?ワンコインのカレーを作ろうか?「ドバイ」と言う名前でも付けてキッチンカーを出そうか・・・などなどいろいろ計画があるようで、目が離せません。過去にもプチ・ジョアと言う名前のパスタ屋を出したり、少しカジュアルなアヴァン・プチ・ジョアと言う店を作ったりしたこともありますが、須本さんの高い理想と要求に長い間ついて行ける料理人はなかなかいないようでした。今度は長続きして欲しいです。来年は本当に楽しみな年になりそうです。
7月のジョア
景気が良いせいでしょうか?食材バブル店というか?高価な食材を全国から集めて揃えた、食材自慢の店が和食洋食を問わずあちらこちらで随分増えてきました。

7月のジョアは、冷や奴に、四万十川の天然鮎、椎葉村の天然ウナギ、赤茄子に赤牛と、それだけ聞くと食材は和風の季節感にあふれていますし、全国から高価な食材を集めてはいますが・・・

こちらトウ・ラ・ジョアでは、どこから何を集めたかという食材の自慢よりも、須本シェフが情熱を込めて事細かに語るのは、「一体どのように工夫して調理したか」ということです。

須本さんにとっては、最高の食材を集めるのは当たり前なのでしょう。時期になれば1Kg100万円の白トリュフだって使いますし、全国から最高の天然食材を集めています。(と言うか、しばらく前から業者の方からうちの最高の食材を使ってみませんかと、全国から次々に連絡が入るようになったそうです)

また、医療用遠心分離機をはじめとする最新調理器具も揃えていて、あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しく凝縮して毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通なのに口に入れると特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。

何が料理の本質か、この店に来るとよく分かります。

何を食べても驚きと共に美味しいですし、他の店では絶対に味わえない、純粋かつ濃厚になるまで突き詰められたシンプルな味が重なって、味の重層構造を持った皿が次々に出てくるのに圧倒されたのが昨年まで4-5年の傾向。今年は味の重層構造にそれほどこだわらずに、シンプルだけれども他では絶対に食べられない味の連続で、これまた圧倒されます。

世間で言うところの「究極」どころか、「そのはるか先」をこの店では毎回経験できます(^_^)



11月は、門司、博多、宮崎、名古屋から同業者が集まって、ワイン持ち込みの食事会です。

須本さん今月も気力が充実しているようで・・・

白海老のカクテルは、「自分で白海老を剥いて」胡麻油で合えて、キャビアを乗せた一品とか・・・

今月は一か月間ずっと自分で白海老を剥くのか聞いたら「やるしかないでしょ」とのご返事で・・・この店、弟子になりたいとやって来る人は激務に耐えられずすぐに辞めてしまうので、もう全て自分でやるしかないとあきらめているようです。来年は昼夜二部屋ずつはもうやめるかもしれないとのことなので、予約数が減ってますます席を確保するのが難しくなるかもしれません。

バターナッツのスープは、いつものごとく贅沢にブルーオマールを使ったビスク。

土瓶蒸しは、料理を運ぶ途中から、部屋じゅうにトリュフの香がただよいます・・・

松茸ではなく、「今年はトリュフの土瓶蒸しを作ってみました」だそうです。美味しくて香りが良くて当然と言えば当然ですが・・・

牛カツは、中心にエゾバフンウニが入った飛騨牛の薄切りミルフィーユで、衣は自家製カラスミ!ウニが美味しく食べられるように上手に火が通っています。

締めが名古屋コーチンで「焼きおにぎり茶漬け」と言うのが何とも・・・


P.S.
今回は私を含め、4人がソニーのコンパクトデジカメRX100を使っていて、笑ってしまいました。
須本さん、グルメで有名な街スペインのサンセバスチャンに6泊して、ムガリッツやアルザックなどミシュラン三ツ星からバルまで毎日食べまくってきたそうで、気力も充実してとてもとても美味しい10月のジョアでした。

写真は肉料理の前に出てきたナイフですが、たまたま客としてやってきた関の刀鍛冶さんに頼んで、前払いで肉切りナイフをウン十本作ってもらったとか・・・

現在ステーキナイフは福井県の「龍泉」が大人気で、コネがなければ注文しても5年待ちとか言われて話題になっています。有名なアシンメトリーと言う最高モデルを使ったことがありますが、よく切れるのには感動しますが、日本刀のイメージよりも、あくまでとても切れ味の良い小型西洋ナイフと言う感じでした。

こちらは関の刀鍛冶が本気になればこんなナイフを作れるという、あまりにも薄いと言うか日本刀の不気味な輝きと言うか・・・全体の形自体は一見ヘンケルのプロ用ナイフのような伝統的に手になじむもので、手に持った時のバランスも良く調整されているのですが、一体成型されている刃の方は、まあ小型の日本刀(小刀)とでも言いたくなるような妖しい輝きを放つ凄みのあるナイフでした!!!

竜泉のアシンメトリーでステーキを切るときは、「このナイフよく切れるなぁ」と言う感じなのですが、今回の関の小刀ナイフは「肉が柔らかいのか?ナイフが切れるのか?よく分からない」と言うのが正直な感想で、もう切れると言う我々普通人の感覚を超越しているのかもしれません。

特注品だからこそ、このような凄みのある特殊な刃物が作れるのでしょうが、店で砥ぐのは無理なので関に送り返して砥いでもらうそうで・・・(だいたい刀身に刃紋がついていますから、とても素人には扱えません)

PLEYEL家では、ラギオールのステーキナイフは気に入って購入して実際に使っていますし、竜泉のアシンメトリーも購入しようとHPまで開きましたが、こちら関の小刀ステーキナイフは、テーブルに置くと夫婦喧嘩の際に生命の危機に瀕しそうな気がして!恐ろしくて家庭で使うのを躊躇しますね(^^;)

それにしても凄かった!!!
今年の7月の料理、いつも絶品揃いのジョアですが、呆れるほど凄くてこの料理食べられて良かったとため息です。

というのは、こちらの須本シェフ「二度と同じ料理は作らない」とのポリシーで、お店の10周年記念とか外野は何とか過去の絶品料理をもう一度作ってもらおうと図ったのですが、いまだ実現できていません。

味やうまみに香りが凝縮されて料理になるのですが、とにかく厨房でどんな最新技法を使おうと、目の前に出てくる料理は「普通に見えてかつ美味しい」と言うのが須本流です。

また味も重層構造を持っていて、皿の中から次々に別な味が出てくることに感動する事も多いのですが、そんな料理に交じって、今回の白眉はシンプルに見える「和牛と夏大根」

大根の中心に牛すね肉があってコンソメで炊いてあり、上にはキャビア、周りにはとてつもない量のトリュフという美味しい美味しい料理なのですが、何と大根は透けるほどの薄さの桂剥きで・・・

大根を丸々桂剥きにした後、牛肉の回りに巻いてコンソメで炊いたと言う・・・あり得ないでしょう。

週末ぼつぼつ残りのレビューを書きます。
例年通り12月末から一か月カリフォルニアで休暇をとってきた須本さん。今年もトウ・ラ・ジョアブランドのシャルドネとカベルネをブレンドしてきたそうです。

日本に帰ってきてすぐに、毎年拡大し続けている食べログアワードに出席し、今年はカンテサンスの岸田さん、SUGALABOの須賀さん、レミニセンスの葛原さん、柳家の山田さんと一緒のテーブルだったとか!!!話は盛り上がったそうで、お互いに影響を与え合っているんでしょうね。

毎年2月のメニューはアイデアで一杯!本人によると一ヶ月も考えていれば、いくらでもアイデアは湧いてくるそうです(^o^)

昨年秋に、普通は香水を作るために使う、アルコールに物を溶かして蒸留抽出する機械を買って使い始めていましたが、今回はいきなりワサビの落雁が出てきました。今年はこの機械がフル活躍しそうです。

あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しくして毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通の特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。

また、料理法に秘密は作らず、使う技術も機械も方法も聞けば親切丁寧に教えてくれます。今までPLEYEL家で作る料理にどれだけ参考になったか数え切れません。

今年は5月に出身地の天草で盛大なパーティを企画していますが、協賛などが次々に増えてきて凄いことになっているとか・・・プラチナ参加チケットをお持ちの方は楽しみにしていて下さいとのことです。

相変わらず予約は大変ですが、今年も何とか通うことができそうで幸せです(^o^)
クリスマスの3日間は、デザートにクリスマスケーキが付きます。

以前はバタークリームで作るブッシュ・ド・ノエルが定番でしたが、昨年から毎年変えることになって、昨年はオペラ、今年はカジノです。

今年は、いきなりキャビアと自家製生カラスミがたっぷり乗った大根餅の揚げ浸しが出てきてびっくり!こんな食べ方は想像もしていませんでしたが、いけるいける(^o^)

今年はボラの卵が良かったので5年ぶりに作ったと言う自家製生カラスミは、グラッパをかけて冷蔵庫で乾燥させるとのこと。久しぶりに家で真似できそうな一品です(^O^)

海の幸の一皿は、トラフグの白子のムニエルとフカヒレを上湯に浸し、高騰しているペリゴールの黒トリュフをどっさり・・・たとえトリュフの価格が高騰してもけちけちせずにどっさり使うのが須本流!こちらで毎回トリュフを使った料理を食べ慣れていると、他の店のトリュフ料理がみすぼらしく見えてしまい困ります。

料理の全容解説は、丸太丸太さんが詳しいレビューを書いてくださっているので参考にしてください。

クリスマスは毎年美味しいシャンパンを開けるのですが、昨年のコント・ド・シャンパーニュに続き今年はゴッセのセレブリス2002!もともと評価が非常に高かったヴィンテージですが、抜群の飲み頃になっていて、蜂蜜の香りが口腔内に永遠のように残ります。

2002年のコント・ド・シャンパーニュも、2012年に家で飲んだ時は固くて全然開いていませんでしたが、今飲んだらさぞかし美味しいんだろうなぁ・・・ヴィンテージ・シャンパーニュは辛抱強く待たないといけませんね、反省です。

赤は天ちゃんが持ち込んで飲むはずだった、シルヴァン・パタイユのマルサネ・ランセストラル2013。少し飲むのに早いかと思ったら、そんなことはなく抜栓と同時に素晴らしい香りが漂っていました。

美味しい料理と美味しいワインで幸せ気分です。今年もジョアでは素晴らしい料理をたくさん食べさせてもらえました。

須本さんは27日からカリフォルニアで例年通りのバカンス。来年5月は天草でパーティ。その後は何回かに分けて、サンセバスチャンやパリ、バルセロナ、台湾など食べ歩きをしてくるそうで、インスパイアされていったい何が出てくるか?これまた楽しみです。

P.S.
来年の天草のパーティのために、グラッパのBERTAに相談して、トウラジョアのラベル付き特製グラッパを作ってもらったとのことです。すでにトウラジョアブレンドのカリフォルニアワインも赤白揃いましたし、ワインの総額が900万円くらいになるそうですので、ワイン好きの方は天草にお集まりください。


11月のジョアはおもいっきり和風でした。

味やうまみをそれぞれの成分に凝縮し、皿の中で重層構造になっていて楽しめるのがここしばらくの傾向でしたが、今月の料理は、比較的シンプルに仕上げてあったような気がします。

最初は逆さまにしたグラスの中に煙がこもり、中にはトラフグのカクテルキャビア乗せ。巨大なトラフグを一週間くらい熟成したそうで、ほど良い硬さとうまみになっています。そう言えばトラフグのカクテルは食べたことがなかったなぁ・・・

次の「なんちゃってトリュフフライ」は、利平栗とトリュフで作ったコロッケの回りを竹炭で黒くして揚げ、ゴルゴンゾーラのソースの上に乗せたもの。栗とトリュフの料理は前にもありましたが(スープに入っていたかな?)、今度はゴルゴンゾーラソースで来ました。初めての味ですが面白い組み合わせで好評でした。

活帆立貝とズワイガニの蒸し物は、上にかかった透明なソースが実は活帆立貝と言う、いつもの須本風。活ホタテ貝柱を乾燥させてミルで挽き、作ったスープを遠心分離機にかけ、澄んだ部分だけを取り出してホタテの旨み香りを抽出!!!蟹とホタテのうまみが重層構造になって迫ってきます。単純に見える料理から、途方もない手間を聞き出すのが食べ手の楽しみです。

和牛の絹田巻きは、おそらくは、関の名工に特注した5本揃えの包丁の切れ味を試したくて作った料理ではないかと(^-^)呆れるくらい薄い桂剥きでした。

下仁田葱のオーブン焼きは、ネギと利休麩とフカヒレのコンビ。

十勝牛のコンソメは、いつも通りトリュフがたっぷりかかっていて、コンソメを飲むと幸せになります。

定番Mのサラダの後は古代米の出汁茶漬け。古代米のお稲荷さんに鮪節の出汁をかけて食べます。

デザートは柿のタルトタタンにアイスクリームでした。

いよいよ予約争奪戦が始まりますね・・・


10月のジョアは、東京と名古屋の友人とランチです。秋満載でした。

和牛リエットはトリュフ卵を入れて春巻きに。フォアグラは醤油麹漬けにして乾燥フレークに。

伊勢海老は、ビスクのエスプーマと伊勢海老コンソメで。

卵入り͡仔烏賊はフレッシュポルチーニをミキサーで砕いてフォンドヴォーと煮詰めたソースでオーブン焼き。

松茸の椀蒸しに、カニは穴子と昆布巻きにして、枕崎の強烈な鰹出汁で。

秋トリュフを和牛で巻いてコンソメでしゃぶしゃぶ。

定番サラダの後は、生姜香るおこげ。

デザートも利平栗のエスプーマにアップルパイ風味羊羹、再構成したサツマイモビスケット。

アイデア満載で、技法を尽くし、かつ美味しい素晴らしい秋の宴でした。

本日は東京の焼肉No1「よろにく」のオーナーも来ていましたが、きっと刺激されて恵比寿の新店では新しいメニューが出てくることでしょう(^-^)

ワインはドラピエのシャンパン(カルトドールマグナム1998)で始め、7種のシャルドネ樽から須本シェフが自分で調合した、トウラジョアラベルの素晴らしい白ワイン!!!ヴァニラ香がする超素晴らしい白ワインで299本限定です。あえて言えばキスラーの最上級ワインと似たところもありますが、あくまでオリジナル!利益なしで1本2万3千円!!!現在でも滅茶滅茶美味しいですが、いったいしばらく寝せたらどんなワインになるのか今からドキドキです。

カリフォルニアのワイナリーに8年間通って、ついに自分のワインを作らせてもらえたとのこと。市販のワインに自分のラベルだけ張ったその辺の自称ハウスワインとは全く別の、本物ハウスワインです。

来年天草のパーティには、カベルネのハウスワインも登場とのことで、今から楽しみです。
8月初めと言うのに秋の香り!イタリアから取り寄せた初物のポルチーニに、山口県の農家から直接取り寄せた初物松茸、名残のアルザスのサマートリュフと、味も香りも強烈な茸三連発でした。

今回は、東京、神戸、宮崎の友人と、名古屋の同僚を交えての食事会でした。通常は、純化した味の重層構造が特徴のジョアですが、今回は「えっつ、こんな時期に!!!」と驚かせたかったと言う、茸3種濃厚な茸味がメインテーマです。

天然アユの一皿は、鮎の春巻きと言っても中身は単なる鮎のコンフィではなく牛肉も合わせ、鮎とフォアグラのペーストにはスイカのシート。ソースをぬぐうと皿の真ん中にはTout la Joie(トウラジョア)の名前が入っています。こんなにどんどん皿を作って、古い皿はいったいどうなるのか心配してしまいます。

二皿目は、乾燥ポルチーニは一切使わず、初物のイタリア産生ポルチーニだけを使った濃厚ポルチーニ味スープ。オマールと鮑が入っていました。

次はサクッサクの高級たこ焼きを作りたかったと言う須本さんの狙い通りの一皿。固めにシューを作るのは意外に難しいそうですが、紅しょうがの代わりに普通の生姜をみじん切りにしたものも入っていて、蛸と鯛のムースの味はまさに超高級たこ焼きです。付け合わせの芽キャベツと思ったら中にはびっしりキャビアが詰まっていて笑えます。

フカヒレのオーブン焼きは、香りの良いマツタケだらけ!中国産ではなく山口県から取り寄せたそうで、新鮮で香りもシャキシャキ感もあって8月初めから秋の香りを楽しめました。

北海道産蟹のカクテルは、噴火湾産の毛蟹を取り寄せて作った蟹のムースですが、下には蟹味噌を敷き上にはバフンウニときたあかり(じゃがいも)を置いてありました。スープは生きた毛蟹をまるまるつぶして作ったスープだそうで、蟹汁の臭みを全く感じない、毛ガニの味を楽しめました。

佐賀牛は抹茶を挟んで羅臼昆布を巻いた低温調理。さらに西尾の抹茶をかけて食べます。

定番のMのサラダをはさんで、名古屋コーチン出汁のラーメンには、名残のアルザス産サマートリュフがどっさり入っていて強烈に香ります。ジョアで使うトリュフは質も良いですし、大量に使っているので、料理が部屋に入って来ると蓋をしてあっても部屋中が強烈なトリュフの香りで一杯になります。これにすっかり慣れてしまうと、他のお店でトリュフですと言って出されても、香りにまったく満足できなくなってしまうのが困ったところです。

デザートは白ワインムースに白桃のコンポートと、ミルクアイスにラズベリーソースでした。

今回はいつもに比べると比較的単純な味が多かったですが、単純と言っても味と香りは食材のエッセンスを濃縮した他の店では食べられない強烈な物です(^-^)今年の秋の席もどんな料理が出てくるのか今から楽しみです。
5月のジョアは北海道と東京から友人やお客さんを迎えて食事会でした。

今回は最初から最後まで思いっきり和風!の料理です。またもや見たことのない特注の器が次々に出てきて、一体どれだけ器を持っているのだろうと不思議になります。すでに近くの4LDKのマンションが、人の住まない器置き場になってしまったということですが・・・

料理の写真に簡単な説明を書いておきましたが、白海老に桜チップのスモークを(出汁に吸わせて)エスプーマにしたものがかかっていたり、得意の蛸と鯛のムースには九州の鮫節!!!スープとか、アスパラには、黒トリュフとじゃがいものペースト、白トリュフと玉子のエスプーマ、サマートリュフはそのままと、三種のトリュフがかかっていたり、表面を炙った後1mの遠火の炭火で火入れした黒毛和牛とか、いつものことながら、もうやることなすことあきれるばかりで・・・

須本さんは来週から一週間出身地の天草に行って、来年5月のパーティの食材選びをするとか・・・参加費一人10万円のパーティだそうですが、一年前から楽しみです。

2017年2月

もう今年で8年目となった、カリフォルニアでの一か月のバカンスを終えて、須本シェフは元気いっぱいです。

今年はトウラジョアブランドの赤ワイン白ワインを250本ずつ(24ケース)作ってきたそうで、夏くらいから飲めそうです。

清課堂特注の銀の箸や箸置き、アンティークの茶碗、ライオールに送って磨きなおした肉用ナイフなどが揃って、いよいよ始動です(^o^)すべてのグッズにはトウラジョアのロゴが入っていて、これは奥さんデザインだそうです。ワインのラベルもどんなものになるか楽しみですね!

今回は、昨年二月の4種のコンソメとは正反対に、濃厚昆布出汁や鰹出汁など和風テーストの料理が多かったです。ワインは須本さんがカリフォルニアからわざわざ手持ちで持ってきたフラワーズのシャルドネ"キャンプ・ミーティング・リッジ"!!!を開けていただきました。素晴らしい白ワインで、料理との相性も良く幸せな一日を過ごしました。 
新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しました。

2016年12月

24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。

茶碗蒸しと言っても中身はエゾアワビと鯛のムースで、この組み合わせは絶妙!

カキのフライが、アンポン柿に和牛のリエットを詰めたフライだったのには一同爆笑!

河豚の刺身の上に乗っていたのはキャビアのカラスミ!写真の大きさで8万円だそうです。白子のパートブリック包み焼きと黒トリュフの組み合わせも最高です。

今年からブッシュドノエルをやめて毎年違うクリスマスケーキにしたそうですが、今年は名物木の実のワイン煮が間に挟まった絶品オペラでした。

ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。

須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。


初レビュー

2009年9月

200軒目のレビューをどうしようか考えていましたが、そろそろ名古屋には自らレビューしたくなるようなお店もなくなってきましたし・・・

折角ですから、名古屋ではダントツに一番のレストランを紹介しておきます。

日本で食べたレストランの中でも、と言うか世界中食べ歩いた中でも間違いなくベスト10に入る、行く度に「日本人に生まれてきて本当に良かった」と思えるお店、トウ・ラ・ジョアです。

食べログには、会員制や、一見さんお断りのレストランも結構載っているようですので、電話番号非公開で、お店だけを紹介しておきます。実際お店の固定電話は公開されておらず、シェフの須本一信氏の携帯が予約連絡先となっています。ご存じの方も、携帯電話番号の公開は迷惑がかかるので、絶対に避けて下さるようにお願い致します。(現在は電話受付専任の方がいます:2014年)


今年の4月までは、一日昼と夜一組のみの予約客を取るサロンレストランでしたが、現在は12人部屋と、6人部屋の二つになりました。(以前はそれこそマンションの一室の営業でした)

ジャンルは一応フレンチにしてありますが、実際はジャンルにこだわらず、西洋料理に和風テーストや和風調理技術を組み合わせた、美食クリエーター「須本一信が生み出す唯一の料理」で、熱狂的ファンで一年分の予約が常に埋まっているお店です。ある意味、名古屋では最も予約が取りにくいお店の一つと言えるでしょう。

特筆すべきは、ポリシーとして客に二度と同じ料理を出さない「創作料理」であること。もちろん決まったメニューはありません。知人の話では、事務室には顧客ごとに厚いファイルがあり、食べたメニューが全て保管してあるそうです。ワインもお店のセラー以外に数千本のストックがあり、事前に電話で相談すれば取り寄せておいてくれますし、自分のとっておきのワインを自ら持ち込む客も多いようです。(現在は基本的に月替わりのメニューですが、一月に二回行けば別な料理が出てくるのは以前と変わりません、2014年)

お店はサロンの名に相応しく、ピカソ、ダリ、棟方など内外の著明画家の絵やリトグラフで飾られています。食器やカトラリーも年代物から自作まで料理に合わせて様々な美しい物が出てきますが、これは老舗料亭と一緒で、笑いながらも実は客との真剣勝負の一部かもしれません。自ら料理の説明を非常に詳しくしてくれますが、器はこちらから聞かない限り何の説明もありません。料理同様相手に合わせて、年代物のマイセンや古伊万里などが何も言わずに普通に出てきます。指輪やブレスレットなどの金属をちゃらちゃら付けない方が、良い器に出会えるでしょう。

料理は、口取りからデザートまで九品の事が多いですが、必ず出てくるのが「Mのサラダ」と呼ばれる、フルーツの赤ワイン煮込み添え、しそ風味ドレッシングサラダ。これは御岳父Mさんの思い出の品で、レストラン自体がMさんのアトリエのコンセプトで作られています。後の料理は毎回違うので表現のしようがありませんが、とにかく日本中から(時には世界中から)最高の食材を集め、究極の技法で調理された物が次々と出てきます。

一品一品出る度にシェフの丁寧な説明がありますが、まねしようと思ってもとても出来ないくらい手のかかった、ため息の出る料理ぞろいで、新鮮な素材をそのまま出すのではなく「なぜ調理するのか?」と言う意味が、本当に納得できる究極の皿ばかりです。ほとんどの皿は味が重層構造になっていて、短い時間の中でも味が混ざり、変化し、ある時はほのかに香りが消え、ある時はいつまでも残り・・・と、楽しむことが出来ます。

その中に、和風出汁が微妙にきかせてあったりするのが、毎回「日本人に生まれて本当に良かった」と思える一因なのは間違いありません。予約までたどり着くのは大変かもしれませんが、是非一度はトライされてみて下さい。


P.S.
2010年追加

このお店を食べログで紹介してからもう一年が過ぎ、他の方のレビューも相次いで10を超したようですが、ワインに関しては持ち込み以外まったく紹介されていないようですので、参考までに、最近「お店が選んで料理と合わせて楽しんだ白ワイン」をあげておきます。フランスの白ワイン(ブルゴーニュ)に関しては、名古屋のお店の中では一番揃っていると思います。

コルトン・シャルルマーニュ1995 ボノー・デュ・マルトレイ
コルトン・シャルルマーニュ1989 ルイ・ラトゥール
シュヴァリエ・モンラッシェ1996 ルイ・ジャッド
バタール・モンラッシェ1980 フルーロ・ラローズ
バタール・モンラッシェ1998 ルフレーブ
ムルソー・シャルム1999 ボカール・バチュ
ムルソー・ル・ペリエール1996 バンサン・ジラルダン

こんな感じで、ごく普通に10ー30年物のブルゴーニュ白ワインがセラーに揃っているのも凄いと思いますが、お昼に気楽に飲みたい時は、もちろんお値打ちのサンセールやオーストリアのリースリング、あるいはカリフォルニアのシャルドネ等も格安で飲めますし、宝くじに当たったときにはDRCのモンラッシェもあります(^_^)。また和風出汁が強いときは、今年になって日本酒(醸し人九平治)も頼めるようになりました。

P.S.2
実際、一見さんにはかなりハードルの高いお店ではあることは事実のようです。原則として、顧客と一度お店に来てリストに載せてもらわないと予約は取れないとされています。実際このお店に限らず、部屋が少ないお店ではドタキャンが一番の迷惑です。自分がどれほど信頼できる人間なのかを相手に納得させることが出来なければ、予約は無理かもしれません。

しかし私自身はまったくの紹介無しで、ネットでお店を知ったと言って連絡を取りましたが、自分が食にどれだけ興味があるかを告げると、門前払いされることもなく当時は予約を取る事が出来ました。文字通りの一見さんから始まって現在に至っていますので、紹介がないと100%無理という訳ではありません。現在は誰でもすぐ予約が取れるというお店でないのは事実ですから、「その辺の微妙なニュアンス」をお察し下さいますよう、心からお願いいたします。

このお店を教えて下さったmixiのさくら姫さんに、感謝を込めて・・・

・・・・・・・・・・・・・
2011年追加

2月から12月まで、過去に食べて美味しかった料理の写真を月ごとに並べました。

今年の事件は庭にワインセラーを建てた!事でしょうか。今までワインセラーだった二階は部屋ごと冷蔵庫に改造されました。一日昼夜二組の小規模のお店では、普通はあり得ないというか想像すらできないことでしょう。

数千本入るセラーなので、これで倉庫に預けてあったワインもこちらに取り寄せていつでも飲めるようになりましたし、一月に大量のカリフォルニアワインも自ら買い付けてきて、お値打ちに飲むことができるようになりました。さらに巨大な冷蔵庫に変わった二階の部屋では、大きな肉のエージングが可能となり、今年の牛肉は全て自家製ドライエージドビーフとなりました。十二月にはその集大成として写真のすだち牛を食べましたが、最高に美味しかったです。

肉の熟成の導入と並んで、今年の変化は和風出汁の多用でしょうか。フランス料理をベースにしているとは言え、以前からクリーム系以外に、利尻昆布や日高昆布、鰹節などの出汁を使った料理はありましたが、今年はクリーム系の料理がずいぶん減りました。これに合わせていくつか極上の日本酒も常備されて、希望者は料理に合わせて飲めるようになりました。合わせるワインも今年はミネラルが強烈なものや樽香の強いものはかなり難しく、日本酒を合わせる機会が増えました。私も含めワインラバーは、ワインに合わせてどっしりクリーム系の料理もぜひ食べたいでしょうから、来年はどうなるのか興味津々です(ワイン持ち込みの際は、事前に分かれば須本シェフが一品はそのワインに合わせてくれるかもしれません)。


2011年追加

2011年最後のレビューは、トウ・ラ・ジョアで締めくくっておくことにしました。

クリスマスは例年家族でジョアに行くのがここしばらくPLEYEL家定番になっていましたが、今年は東京や宮崎から、普段食べログのレビューを読んで食べ物の趣味が合いそうなグルメな方々を招待して、ミニ・クリスマス会と相成りました。満足していただけたようでホッとしています。ワインは、今回私とまどん奈夫妻の持ち込みでしたがバッチリでした。詳細は日記の方をお読みください。

さて料理の詳しい内容は他のレビュアーの文章を読んでいただくとして、やはり須本シェフは今年の総決算ということで、濃厚クリームを使わない和風とフレンチの融合で攻めてきました。そして自家熟成牛!

今年の春、店の二階のワインセラーを庭に移し、六畳の部屋を丸ごと熟成用冷蔵庫にしたそうですが・・・

夏から毎月、日本各地の和牛を使った自家熟成のドライエージド・ビーフが出てきましたが、いやぁ見事でした。特に写真もトップに載っている「赤牛の旨ダレ漬け(8月):自家製ドライエージド熊本赤牛サーロインの、中華風ダレ漬け煮。生七味、マンゴーと粒マスタードの醤油煮添え」は極上で、過去食べた牛肉料理では最高の美味しさでした。

あとは今回クリスマス、天ちゃん先生に「カハラの和牛のミルフィーユはもう食べる気がしなくなった」とまで言わせた、「自家製ドライエージド淡路すだち牛のビーツと米ソース」は、それに次いで、「ああこういう牛肉を食べたい」とうならせるものでした。すだちを食べさせているらしいですが、おそらくは海辺の潮風に吹かれた牧草を食べ、欧米人が喜びそうな風味のある牛肉を単に焼いたものなのですが・・・その焼き方がフライパンで牛脂を使い表面をカリカリに、中はレアにと見事に仕上がっています(須本さん定番ではありますが)。

自家熟成は来年も続くと思いますが、次のテーマは何になるのか?楽しみです。

ジョアは1月休みで、須本夫妻はカリフォルニアにワインの旅へと出かけます。以前はフランスのレストランとワイン畑巡りだったのですが、昨年からカリフォルニアにはまったようです(おかげでお値打ちで美味しいワインがお店に増えました)。

長い休暇を取ると一気にアイデアが湧くそうで、2月からまた新しいメニューが始まります。

では皆様、また来年もよろしくお願いいたします。
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2012年追加

クリスマスメニュー、11枚写真を載せておきます。例年は12月23-25日がクリスマス特別メニューで、その後トウ・ラ・ジョアは二月まで一ヶ月超の長期休暇に入ります。

今年はクリスマスだけではなく、12月のメニュー自体を原価率5割以上という特別メニューにしたようです。

海老芋と帆立のクロケットで始まり、和風オニオンスープと続きます。

次がタラバガニの太い足を、煮穴子で巻いて蝦夷バフンウニを乗せた穴子とタラバガニのポピエットですが、穴子が絶品で美味しいというか何と言うか・・・

次が、からすみのふわふわムースで、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がすると言う、瞬間的な味の変化を狙った絶品でした。細い粉にしたからすみを鯛のムースがコーティングしているような感じです。ムースに関しては、究極に柔らかく滑らかになったムースはもう持ち運べないので、スープに浮かせて出すという手法が今年完成しました。

続いて、真鱈白子と鱶鰭の椀物で、鳥と豚のスープに煮浸しされたトリュフの香りが、フカヒレに染み込んでいる超絶品です。

写真を載せた11月のトリュフ風味の栗きんとんも絶品で、熊本の利平栗を粉にして黒トリュフを練り込んだ茶巾絞り栗きんとんを作り、トリュフをたっぷり煮込んだ野菜コンソメスープをかけて、仕上げにトリュフスライスを!!!といった料理だったのですが、12月も前回のトリュフコンソメに負けない強烈な風味で、今回はフカヒレらしく鶏と豚ベースのスープでトリュフを煮浸しにしてフカヒレを漬け込んだとか・・・呆れるほど美味しかったです。過去にもフカヒレにトリュフを合わせた中華料理を他の店で何度か食べたことがありますが、今回はコリコリした食感のフカヒレ自体がトリュフの風味と言う、一生記憶に残りそうな凄い料理でした。

後は、サラダをはさんで割とあっさりした土佐赤牛の生ハム巻きと昆布もち、デザートに定番の自家製ブッシュ・ド・ノエルです。

飲み物はドラピエのシャンパンで通しましたが・・・ワインお好きな方はエチケットの年号をご覧になってください。食べログに皆さんが載せられている写真は持ち込みワインがほとんどのようですが、ここは客室が二つしかないのに、お隣のワインセラーにワインが3000本くらいは並んでいるワイン好きにはたまらない極めて特別なお店です。(かつワイン持ち込み料は基本的になしで、グラス洗浄代が本数にかかわらず一人1050円のみというのにも呆れます・・・)

今年も食べログやネット、他のレストラン等で知り合った知人たちを招待して、十分に須本ワールドを堪能できました。幸い12月1日には何回か電話がつながり予約も沢山取れたので、2013年も須本さんの料理を楽しめそうです。

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2013年前半

部屋が二部屋になってからは、基本的に月替わりのメニューとなりました。しかし二度と同じ料理を作らないと言うコンセプトはまだ生きています。

6月は、まず真河豚白子と玉葱のオーブン焼き。玉葱の厚い輪切りの中心に白子を入れて、濃いコンソメスープをかけてオーブンで焼いてあります。上にはウンブリアの夏トリュフがタップリ!コンソメスープには濃厚な夏トリュフの香りが・・・、さらに絶品生ウニのふわふわ豆腐。昨年12月のからすみのふわふわムースは、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がするものでしたが、今度は鯛の味はほとんどなしで、口に入れた瞬間口の中にウニの風味が広がります。残る余韻もひたすらウニ!礼文の生ウニ一折で一人分しかできないとか・・・

5月は、ライスペーパーで蓋をしたフカヒレとオマールのオマールコンソメ蒸しが絶品でした。料理の名前は「海鮮の壺蒸」と単純ですが、味の方は言葉を失う位美味しかったです。合わせたのはセラーからひょっこり出て来たというゴッセのグランミレジム1999、見事なブレンドです。美味しいシャンパンは熟成させて飲むべきだとつくずく感じました。

4月は、スピード職人さんとうどんが主食さんが、メニューの解説を書いて下さいました。すだち牛の木の芽風味、紅芯大根のシャーベット添えが凄かったかな?

もともとはワインセラーだった二階の部屋を、部屋ごと冷蔵庫にして肉の熟成庫にしていますが、今回日本酒の黄糀で熟成させる方法がうまくいったとのことで、カミさんに言わせると今回の肉は過去最高に美味しかったとか・・・私は二枚目の写真、2011年8月の熟成熊本牛の中華風ダレ漬け煮、あけがらしと生七味添えが一番ですが・・・あっという間に肉の熟成の技術を完成させ、さらに黄糀を使ったりと工夫を重ねる須本さんのアイデアと尽きぬ努力に脱帽です。

3月は定番のウニにジュレです。ロブションのコンソメジュレも大好きですが。須本シェフ今回はコンソメではなく、昆布をオーブンで一時間焼いた後に水にしばらく入れて出汁を取り、トラフグの皮のコラーゲンで固めてジュレにするという、凝りに凝った技法で素晴らしい一品を作り上げています。昆布が沢山生えている海辺で、実際にエゾバフンウニを獲って割って食べた事のある方には分かって頂けると思いますが、殻の縁には卵巣がびっちりでその中にウニが食べた昆布がいっぱい詰まっていて、ウニが昆布の風味になっています。あの味がよみがえります。

この料理はガラスの器も綺麗ですが、写真の銀のスプーンもとても古そうに見えて実は今年特注の新品です。あと今回もキャベツの形をしたスープ皿とか、料理だけではなく器も次々と新作が出て来ます。食べログには2月から12月まで月ごとに美味しかった料理を4年分から選んでアップしていますが、実は季節の定番皿とコーヒーカップ以外には、器やお皿がわずかしか重なっていないことに気付かれた方はいらっしゃるでしょうか?須本さんの話では注文してから作ってもらえるまで3-4年かかることも多いそうですが、ほとんど毎月新作の皿が出てきます。通えば通うほど毎回楽しませてもらえるのもこの店の魅力です。

どんどん増えてゆく食器をどこに置いておくのかと聞いてみると、膨大な数になってしまった皿を置くためだけに近くのマンションに4LDKの部屋を借りているとか・・・庭に建てたワインセラーのストックも7000本を超えたそうですし、本当にとんでもないお店だと思います。

2月の料理は、bottanさんがメニューの詳しい解説を書いて下さっています。昨年秋から今年にかけて、強烈なトリュフ風味のコンソメスープを使って炊き合わせなどを楽しませてもらいました。料理からクリームは完全に追放されましたし、昆布出汁も多いですが、毎回素晴らしいコンソメも出てきますしフレンチの技法を多用しますのでフレンチの分類は残しておくべきでしょう。

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2013年12月

10月と11月の絶品料理をいくつかトップにアップしておきます。今年9月までの料理の写真は、月別料理に移動しました。

私が過去に、「死ぬまで忘れられず繰り返し思い出すだろうと感じた料理」、そして実際に「あのときは美味しかったなぁ、また食べたいなぁ」と何度も思い出す料理は、そのほとんどが全盛期のジョエル・ロブションと現在の須本さんのものです。そんな絶品料理の写真をまとめて五つほど集めておきました!

今年は来年の予約日である12月1日がたまたま日曜日だったせいか、一日で一年分の予約が埋まってしまったそうです。

翌日12月2日午前中には、キャンセル待ちが70人を超えたようで、最低価格を2万円にすれば客は減って、常連が楽に予約を取れるだろうと睨んだ須本シェフの思惑は見事に外れたようです。

それにしても凄まじい人気です。昨年までは2-3回は電話がつながったのですが、今年は私が予約を取れた以外に友人連中が全滅のようで、来年はあまり通えなくなりそうです。

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2014年2月

お店の改装が終わり、いよいよ2万円メニューがスタートです。

値段が倍になったのにたいしたことないと言われるのだけは絶対に嫌で、とにかく最高の食材を集めたら2月のメニューは原価率が80%になったとか・・・ご覧になって下さい。

今までも、二重三重の味の重層構造はありましたが、今回は味の五重構造でスプーンでかき混ぜるまで混ざらないという、とんでもない料理が出て来ました。小さな皿なのにスプーンを入れる場所によって味が毎回変わります。相変わらず食べた事のない、想像すら出来なかった新たな料理が次々と出て来ます。

由布院の天然スッポンと生姜だけの濃厚なスープで戻した、ウバザメのフカヒレはコリコリした食感と味が両方とも最高で、もし高級中華料理店で出て来たら一人分1万5千円は下らないでしょう。

自家製のドライエージングなにわ牛の付け合わせが、何と「自家製の蘇」だったり・・・

ワイングラスは全て新調して、500万円かけてリーデルで7種類60個ずつ揃えたとか・・・

壁は杉の木屑を塗り込んだ漆喰で塗ったとか・・・

相変わらずめちゃめちゃ凝っているようです。

厨房も、冷凍庫が-60度仕様になり、医療用遠心分離器が入り、エルブリのパスタマシンが入り・・・と、どこまでも進化していきます。

2014年5月
連休は、福岡、宮崎、東京からやってきた友人知人と食事会でした。フカヒレのカツは初めての体験でした。

2014年7月
7月は家族の誕生会でした。今回はほとんどすべての皿が新作でびっくりしました。ジョア十周年用に須本さんが注文していたものが、少し遅れて出来て送ってきたそうです。プラチナの重箱とか、エッチングした純銀の蓋とか素晴らしかったです。

2014年10月
今月も食器はほとんどが新作でした。あっと驚いたのは秋の椀仕立てで、天然スッポンスープの入ったお椀に松茸とお稲荷さんが。稲荷の中身は、何とつばめの巣!!!

2014年11月
東京、宮崎、福岡から知人が来てワイン会となりましたが、素晴らしいワインが揃いました。料理は一人あたり伊勢エビを三匹使ったコンソメとか、天然鰻に添えられたフォアグラの粉!とか・・・今回は面白く美味しい料理を沢山見せて?もらいました。須本さんの料理の説明を聞いて、その凄さにあきれ果てて圧倒され、皆さんワインの話をする余裕はありませんでした・・・

2014年12月
今年もクリスマスイブにジョアに行ってきました。トリュフの香りでむせかえる百合根と和牛の椀仕立て、練り込まれたツバメの巣の食感が見事な寒平目のムースなど、いつもながら完璧な料理を楽しんできました。

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2015年

2015年2月

今年も一か月の休暇から帰ってきて、2月の須本シェフはノリノリです!

一皿目が「フランス産トリュフの一皿」丸ごと丸いトリュフが乗っているのかとびっくりしたら、ユリ根とトリュフと牛肉で団子を作り竹炭で黒くしたものでした。ロブションのじゃがいもと黒トリュフの料理は定番になっていますが、ユリ根とトリュフも滅茶苦茶相性が良いので、今年は新しい料理が期待できそうです。

ジョアでは、2011年から二階の一部屋を部屋ごと牛肉熟成用冷蔵庫にして自家製熟成肉を作ってきましたが、最近は、世の中格安焼肉レストランまで「熟成熟成と大騒ぎ」でつまらないので、今年はあえて肉汁たっぷりの新鮮肉で勝負するかもと言ってました。ヒントになったのは「瑞浪柳家の鹿肉や熊肉」の料理法で、それほど熟成させずに獲りたての「新鮮な肉をその肉汁で食べる」のも素晴らしく美味しいので、今年は上質の牛肉も「非熟成で肉汁たっぷりに料理する」方法で美味しく食べられないか追求してみようかと・・・低温調理の十勝牛、絶品でした!

2015年5月
今年も全国からグルメを集めて食事会です。

呆れるほどトリュフの入った和牛中華パンに、究極の滑らかカラスミアイスクリームの乗った冷やし中華・・・

アイデアと美味しさにやられます!写真は日記の方で

2015年7月
今年は和牛の熟成をやめると宣言して、2月からフレッシュな和牛料理を提供している須本シェフですが、今回も前日京都までわざわざ行って三芳の和牛フルコースを食べてきた友人が、今日のジョアの肉の方が美味しいと驚いていました。

今回は三家族合同誕生会でしたが、最初から最後まで呆れるほど美味しかったうえに、最後に出てきた特注ケーキがあまりにも美味しくて絶句でした。青々と育った牧草を牛がうれしそうに食べている様子が思い浮かぶほど、フレッシュで素晴らしい生クリーム・・・しかし、ここまで美味しいかなぁ・・・詳しくは日記で!

2015年10月
東京からお客さんを迎えて、10月のジョアは組み合わせに驚く料理ばかり。写真を載せました。

お客さんの中に南青山の超人気焼肉店のVさんもいらっしゃいましたが、「本当に良い和牛は熟成させなくても美味しい」と、須本さんと同意見でした。刺激を受けたようですので、きっとあちらの料理もいっそう幅が広がってゆくでしょう。

2015年12月
今年のクリスマスメニューはぐっと和風で、アイデアの塊といった感じでした。写真と内容は日記の方に載せておきます。

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2016年2月

今年も一か月の休暇から帰ってきた須本シェフ、気合も十分で早速2月のメニューです。

料理写真は日記の方を見て下さい。

こちらに載せた写真は、水を一滴も加えないで作った濃厚なカリフラワームースのキャビア乗せ!フレンチでよく出てくるものとは風味が全く違います。銀の器に入ってますが、キャビアの味を損なわないように貝の小さなスプーンをわざわざ作ったそうです。

和牛のすね肉とキャベツの蒸し物はもちろんビーフコンソメですが、350gのエゾアワビ!は「アワビのコンソメ」に漬かっていました。

海老フリャァーは活き伊勢海老を甘エビで作ったパウダーを衣にして揚げ、こちらは伊勢海老を丸々入れて造り最後に遠心分離したコンソメ付き。味は濃厚でビスクのようですが口当たりはさっぱりと仕上がっているのが驚きです。医療用遠心分離器を入れたての頃は、あまりにも味や風味が飛んでしまうこともありましたが、ついにコツをつかまれたようで、こんな絶品スープは初めてです。

キノコ御飯は予想通り、黒トリュフとトリュフが香る卵黄に、おなじみトリュフコンソメでお茶漬け。今回はビーフ、アワビ、伊勢海老、トリュフのコンソメと、何とコンソメ四種の競演となり、圧倒されました(^o^)

今回は和風だしはほとんどなしで、フレンチの基本となるコンソメ4種類!日本酒を欲しいと思う瞬間は全くなく、シャンパンと楽しむことが出来ました。

この歳まで長年食べ歩いていても、フルコースで4種のコンソメの競演はもちろん初めての経験です。

今年は全国どころか、海外からも結構予約が入っているそうです。

2016年5月

2月は思いっきりフレンチでしたが、5月は和風で絶品尽くしでした。

料理は日記を見て下さい。


11月の写真は日記で


2016年12月

24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。

今年も12月25日で営業を終了して、須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

つる幸 (北鉄金沢、金沢 / 日本料理)

4回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2018/10訪問 2018/12/17

新たに「せつ理」という名前で伝説が始まります

今年の6月河野さんから電話があり、つる幸を11月いっぱいで閉じると新聞に載ったとの報告!!!

なかなか金沢に行く機会がなく、10月になって電話すると(当然満席でしたが)玄関脇の小部屋を開けてくれました。

このサイズの料亭でもスタッフは計20人もいるそうで、料亭はこれからもますます難しくなっていくのかもしれません。

大女将は47年ここで働いてきて、やっと休めると言っていましたが、河田さんは「せつ理」と言う名前のカウンター割烹をオープンさせるそうです。

カウンター6席、4人テーブル一つの小さな店で、六品で13000円くらいをイメージしているそうですが、そんな店を出したらあっという間に1年先まで予約が埋まるでしょう。

予約は一回りだけにして、早い時間か遅い時間を常連さんにあけておいてもらえると嬉しいのですが・・・(^^)

これからは、河田さんといろいろ話をしながらカウンターで美味しい料理を食べられると思うと、いまからワクワクします!!!

料理は写真の通り!すぐ後に都市ガス展「人生最高のおもてなし」を控えていたそうで、いつもながらとは言え、凄い料理がたくさん出てきました。

「能登松茸と渋皮栗のクレームブリュレ」はこの日がお披露目、素晴らしい「天然鮪トロの瞬間燻製」と共に「人生最高のおもてなし」に選ばれたようです(^O^)

P.S.
白身に素麺を刺して揚げたくりのいがは、定番になったそうですが、残すのがもったいなくて持ち帰って酒のアテにしました。
娘の誕生日のお祝いに、今年は3月に続いて2度目です。

昨年11月のレビューで、魅力は言い尽くしているので特に書き足しませんが、寿司屋より美味しい魚、ステーキ屋より美味しい肉が出てくるのには本当に驚かされます。

今回は能登牛のスモークのあまりの美味しさに驚愕しました。「青山のよろにく」以外こんな美味しい肉は食べたことはありません。

素晴らしい部屋で綺麗な器を目にしながら、美しく盛り付けられた創意にあふれる美味しい料理を食べていると、あらゆるものを取り込んでしまう日本人の凄さ、日本料理の凄さに感動するばかりです。

P.S.
下の方に長いレビューと過去の美しい料理の写真が大量にありますので、ワンクリック追加してご覧になってください。
2016年11月

私が全国でも最上位の一つと評価する金沢の料亭です。

京都に行けば伝統的で美味しい料亭や割烹はたくさんありますが、つる幸のご主人河田さんのように、西洋の食材を和食に取り入れてなおかつ究極の高みにまで達した店は他には無いのではないかと思います。

他の店のように甲羅に詰めるのではなく、食べ易くかつ美しく皿に盛りつけられた絶品の香箱(セイコ)ガニ、器との調和があまりに見事だったので思わず自分のトップページの写真に採用してしまいました。

フォアグラゼリーや絶品トリュフチーズ茶碗蒸しなど西洋の食材を多用した八寸!

シャキシャキした新鮮な松茸とスッポンの滋養たっぷりの味がしみ込んだフカヒレ入り丸鍋!

どうやって作るのか不思議なプリンプリンの食感のアワビのステーキ!は、美しい貝をそのまま使った螺鈿入り漆塗りの器で出てきます。

餅カラスミならぬ、カラスミ入りレンコン餅のくず葉包みに、松茸ご飯秋刀魚の燻製のせ。

〆のグレープフルーツグラタンがまたまた絶品。

ここまで感動する料理を今まで何度食べただろうかと家族一同感激でした。

純和風の落ち着いた美しい部屋で、素晴らしい器に季節を感じさせる美しい盛り付け!料亭でしか味わえないこの特別な時間は、私たちを「日本人に生まれて本当に良かった」と言う気持ちにさせてくれます。

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2016年5月

TBSの情熱大陸に取り上げられ、厨房で弟子たちを叱咤激励しながら完璧を目指す姿が映っていました。

ミシュラン北陸が発売されると張り切っていた料理長の二代目河田康雄さん、若い頃はアントニオ猪木にあこがれて体を鍛えていたとか(^o^)

彼の美しく美味しい独創的な日本料理の数々を、ミシュランは二つ☆で評価しましたが、河田さんは三ツ☆目指して精進されるでしょう(^o^)(写真のお造りの時期や新春に来ていれば、間違いなく三つ☆をつけたと思いますが・・・)

今回は黄金蟹(ズワイガニのオスと紅ズワイ蟹のメスのF1)が出てきましたが、身が甘くてびっくりです!〆の炊き込みご飯はアワビとサマートリュフ。昆布締めのキャビアを乗せて食べます。呆れるくらい美味しかったです。

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2015年7月

久しぶりのつる幸です。

今回は11人で法事でしたが、故人が美しいものや美味しいものが好きだったので「精進料理にこだわらずに美味しい料理を食べさせてほしい」と父が河田さんにリクエストしたようです。

で結果は・・・とにかくお造りの写真をクリックしてご覧ください。

彩り鮮やかで美しいとか言いようのない・・・全員感動しました。

金粉を散らした笹の葉を中心とした八寸は、ジュンサイ寿司だったり、毛ガニの茶碗蒸し凍ったカニみそ乗せ、トリュフ入りさつま揚げにほおずきに見立てたフォアグラとユリ根など、アイデアたっぷりで、口に入れたとたんに分かる人は香りと味に「うおっ」と驚きます。

大きな蓮の葉の上に置かれたお造りの数々に、野菜で作った金魚やカエル達。あまりの美しさに箸をつけるのがもったいなく、しばらく眺めていました。中トロ、ヒラメの縁側、海老など、昨日レビューした富山で一番人気の鮨屋の刺身よりも、こちらの刺身の方が美味しいのにも愕然です。

美味しいだけではなく、なぜこんなに美しいのかとよく見ると、一つ一つのお造りがそれぞれ色の調和を考えた器や花びらの上に乗せられていて、蓮の葉の上に、蓮の花や仏殿の金色をイメージしたのか法事にふさわしい総合作品として完成しています。

名古屋ではフレンチのルパンミュラの料理がとにかくプレゼンテーションが美しいですが、和食ではこんな絶妙な配色の美しくかつ美味しい料理は初めての経験です。

美味しい和食店なら数多く食べ歩いていますが、総合芸術と呼びたくなる食事(和食)と言うのは、やはりカウンター割烹ではなく部屋も雰囲気も含めた料亭にとどめを刺すものだと改めて感じ入りました。

一見さんも受け入れてくれますし、夜行くのに抵抗があるのでしたら、頼めば昼から本格的な料理を作ってくれます。料亭デビューをしたい方にもつる幸はお勧めですし、そのために観光を含め金沢詣でするのも悪くないと思います。

現在の河田さんの料理は、全国的に見てもトップのいくつかに入るでしょう。

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2012年1月

京都つる家で修行された先代が金沢にお店を開いて50年弱・・・カウンター割烹から料亭を開き、27年ほど前に一度移転して現在に至っています。

老舗料亭が沢山ある金沢(古くは江戸時代から)では、50年ではまだとても老舗とは言えないのでしょうが、私はここが一番美味しい料亭だと思います。

食べログでは石川県ナンバーワンなのは知っていましたが、先代の料理は以前食べたことがあるとはいえ、高校を卒業後に「大阪の味吉兆」中谷文雄氏の元で7年修行された二代目の料理は食べたことが一度も無いので、レビューは控えていました。

満を持して二代目の料理のレビューです。

仕事の都合でお昼の予約です。ランチは廉価なものもあるようですが、せっかくですので夜の料理を

お任せで「美味しいものを食べさせて下さい!」

と予約の際にお願いしました。(と言うか、このお店と40年以上付き合いのある父親に頼んでもらいました(~_~;))

と云う訳で、写真の料理です。

普通のお任せでこの料理が出てくるのかどうかは分かりませんが、最高でした!

味、美しさ、新鮮な驚き、どれをとっても見事ですし、調和も素晴らしいです。

料理は全て解説付きで写真をアップしましたが、京都の一流料亭と比べても引けはとらないと思いますし、食べ終わって振り返ってみると、金沢の冬の幸を全て!存分にこれ以上考えられないくらいに楽しませてもらいました。出てきた北陸の食材は以下の通りですが、味つけのセンスも非常に良いと感じました。本当に興奮しました。是非写真を拡大してご覧ください。

バイ貝
このわた(か、くちこ)
白子
鱈子
加能蟹(ずわい蟹の足ですが、三国で食べるものより甘くて驚きでした)
香箱蟹
アン肝
とんぶり
加賀野菜各種
ふぐ
しらさ海老
しろ海老
甘エビ

あかにし貝
能登牛
スッポン

フカヒレ
穴子
新筍

四十代の二代目河田康雄氏の料理は、トリュフとチーズの茶碗蒸しとか、鰤の腹身のルイベとホースラディッシュの組み合わせとか、味付きフカヒレの天ぷら蕎麦とか、新たに料理を創造していこうという姿勢が感じられて本当に楽しかったですし、今後もどんな料理を食べさせてもらえるのかと期待できます。

器は古九谷よりも、 昨年11月文化勲章を受賞され話題となった大樋年朗さん(十代大樋長左衛門)の素晴らしい器が出てきて、たいへん楽しませてもらいました。

お茶事に使われる大樋焼きの茶碗と普及品の大樋の湯のみでは、釉薬(うわぐすり)が根本的に違っていることを年朗さんから直接教えていただいたことがありますが、今日出てきた器は写真を見ていただければ分かるように、凄みのある輝きを放っていて改めて大樋焼きの釉の魅力を感じました。

お造りの器は松や梅が描かれた金色の新春用の素晴らしいものでしたし、お目出度いお皿は女流陶芸家山崎裕理さんの百楽とか、比較的新しいものが多かったですが、お皿選びのセンスの良さも感じました。

美食を求めて金沢を訪ねることがあれば必ず行くべきお店だと思います。京都の料亭で、器や雰囲気が良くても必ずしも料理が美味しいとは限らないことを経験済みの方は沢山いらっしゃると思いますが、こちらは京都の一流料亭並みの値段を払っても、決して後悔することのないお店だと思います。

ただし、せっかく金沢に来たので特に伝統的な加賀料理を食べたいとか芸妓も見たいという方は、他に沢山老舗料亭がありますのでそちら方面が得意なお店を選んだ方が良いでしょう。(金城楼、つば甚、金茶寮、杉の井、山乃尾、大友楼など過去に行ったことはありますが、食べログに参加するよりかなり前のことなので、こちらではレビューしていません。)


P.S.
前にも書いたことがありますが、料亭では何回か通って女将や大女将に名前や顔を覚えてもらうか、それが出来ないのなら何とか常連さんを探して紹介してもらうのが、美味しい料理を良いお皿で女将さんと話しながら気持ちよく食べることのできる早道だと思います。ただこちらのお店は綺麗なHPがあって、インターネット上からも予約を申し込むことができますし、お昼は値段を抑えたコースもあって一見さんや若い方にも門戸は開かれています。

P.S.2
名古屋に戻っても興奮が覚めない位に凄かったです。☆を久しぶりの五つに変えました。過去最高と言うか、その土地のその時期の旬の食材をほぼ全て美味しく一気に食べたなどとの経験は、私の記憶にはありません。先代の料理を私以上に食べ慣れた87歳の父も、ひたすら「今回は特別だからな、器からして普段と全く違ったわ。こんな美味いのは初めてかもしれん」と感心していました。二代目の河田康雄怖るべしです。

P.S.3
あまりにも感銘したので、二日経って「河田康雄」でググって探してみたら、何と18年前の1994年に、28歳の若さでフジテレビの人気番組「料理の鉄人」で道場六三郎とアンコウ対決しているんですね。それも「You tube」で番組を通しで見たら、初代の河田三朗氏と父子二人で出演ではなく一人でした。28歳ですよ!!!事前に調べることもなく、ただ最近のつる幸が美味しいと聞いて食べに行きましたが正解でした。若い頃から色々とアイデアがあったんですね、納得です。現在茶事の料理を担当されている初代も、伝統料理にとどまることなく新しいアイデアが所々に感じられる料理人だった記憶がありますが、息子さんにもしっかりそのDNAは引き継がれているようです。

  • (説明なし)
  • 出ました香箱蟹
  • ビッシリ入ってます

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3位

鮨 安吉 (博多、櫛田神社前、祇園 / 寿司)

2回

  • 夜の点数: 4.9

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2018/02訪問 2018/04/26

魚が香ります。天才だと思います。素晴らしいつまみと鮨を食べられます!

私が大好きな鮨屋です。

昨年はいろいろあって一回飛びましたが、博多に行くたびに通っています。やはり凄いです。現在は奥さんと二人でやっています。

すべてに才能のきらめきが感じられ、完成度の高さと相まって、この若さにして他の鮨屋からは感じられないオーラまで私は感じます。

若くして大成功したので、最近はいろいろあるようですが、地位も名誉もすでに確立したあちらこちらの超有名鮨屋のご主人が、弟子でもないし同じ修行筋でもないのに、若い頃から椎屋君(安吉)を絶賛して自分で食べに来るのみならず、自店の客にこの店を今でも推薦していることが全てを物語っていると思います。

「魚味礼賛」や「魚は香りだ」を書いた、浅草紀文寿司の四代目故関谷文吉氏が魚の香りについて詳しく述べていますが、安吉の椎屋君のつまみや鮨は、酒や醤油や酢や出汁の香りだけではなく、魚の香りが余韻として口に残ります。

逆に言えば、そのような魚の個性や香りを生かすように、熟成させたり、塩や酢で締めたり、手間をかけて仕事をして、最高の状態で私達に食べさせてくれるのだと思います。

2001年に安吉を始めてついに40代に突入しました。鋭い味覚や嗅覚や料理のセンスを持った料理人は、誰から教えられたという訳ではなくても、自分で理想を追い求めて、ほとんどの職人が到達することの出来ない高みに達することが可能なのでしょう。

P.S.
接客が悪い愛想が悪いなどと書かれているようですが、私は毎回彼と楽しく会話をしています。人それぞれなのでしょう。ただ酒を飲まずに寿司だけを楽しみたい方には、酒と合わせて楽しむつまみが絶品のこの店は向かないのかもしれません。

また寿司屋に何を求めるかはそれぞれでしょうが、愛想の良いご主人が無愛想な客にも気を使って積極的に話しかけてくれて、誰でも楽しく食事のできる寿司屋はこの世にいくらでもありますが、安吉のように魚の香りを感じさせてくれる孤高の鮨屋は日本全国捜しても数えるほどしかないでしょう。

ワインやシャンパン、あるいは最高の吟醸酒の余韻を楽しめる鋭い味覚と嗅覚を持った方が、この世の中にどれくらいいるのか?少数なのか多数なのかは私には分かりませんが、幸運にも生まれ持っている方はこの店に来れば、昔から大切にされてきた「魚の香り」とは何なのかを改めて感じ取って、その後の人生を楽しむことが出来ると思います。

今回は他の客と同時だったので写真はありません。ワンクリック追加して過去の美しい鮨の写真を見て下さい。小ぶりで端正な美しい握りです。

あさり飯
あさり汁
かつお漬け、和芥子で
ほたるイカ串焼き
いわしの海苔巻き
生の穴子の炙り
しめ鯖、藁でいぶして
メヒカリの塩焼き
赤貝とワカメの三杯酢
イイダコのあしに梅肉
イイダコのレア炊き
鯛の子明太
スミイカ
かすご
天草のコハダ
長崎のマグロの漬け、ワサビが絶妙
香る中トロ
ウニ
トリ貝
エビ
煮ホタテ
穴子ゴボウ巻き
マグロ三種巻き
あおさの白味噌汁
干瓢巻き
とろける玉子焼き

2013年

あまりにも完成度が高くて美味しくて、口の中に香りが残り、あきれるばかりです。満点を付けないのは、穴子を炙るのが炭ではないのか微妙な焦げ具合が気になるからですが・・・後は満足しています。鮨屋の場合、温度管理を考えると握る場所には絶対に炭は置けないので、裏の部屋にでも置くしかないでしょうから、優秀な助手がいないと難しいかもしれません。

早い時間に行ったので、他の客が来るまで写真を撮らせてもらえました。前半は今年のつまみで、その後は昨年の美しい鮨の写真をお楽しみ下さい。美味しいだけではなく惚れ惚れする位美しいです。

今回はまずタコの柔らか煮が出た後、新子の鮨が一貫だけ置かれました。泣けますねぇ・・・

そして次が絶品の鰹のづけ!和辛子がぴったり合います。こんなに美味しい鰹を食べるのは稀です。口の中にマグロとは違った鉄分を含んだ鰹の香りがずっと残ります。

藁で燻した鰹が続いた後、少し時間をかけて次に出て来たのは、締めたイワシの海苔巻き。シャリは使わず芽ネギと胡麻が中心に入っています。イワシと海苔とネギと胡麻と酢が混然となり、イワシの風味が最後に残ります。

この三品で私も同伴者も完全にノックアウト。つまみがこんなに美味しい店は他にありません。あまりの高みに達したこの店の料理には、ただただ圧倒されるばかりです。

この後は唯一私が気になる穴子の炙り

さぞかし餌が良いのだろう思わせる立派な穴子の肝煮

砂地のとげのない優しい味のサザエ
赤むつの幽庵焼き
もずく
鯖寿司
蒸アワビ
肝の醤油漬け
鱧の眞子の塩辛を炙った品

ここから鮨になって、

やりいか
アマダイ昆布締め
春日鯛

コハダ
まぐろ
中トロ
唐津赤ウニ
車海老
しろえび
はまぐり
穴子
干瓢
おくら
玉子焼き
水ナス

以上で、1万3千円くらいです。

P.S.
若い衆がまた入って一年近く続いているそうで、余裕があるのか椎屋君は今絶好調です。

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2012年

出張に合わせてずいぶん前から予約して行ってきました。

思えば鮨や天ぷらの写真は絶対撮らなかった私が、昨秋初めて写真を撮ったのもこの店。今回はカウンターの客が私達だけになった瞬間を狙って許可を得て撮りまくりました。この美しいフォルム、端正さ・・・分かっていただけるでしょうか?

そう言う訳でつまみの途中、かなぎの焼き物から写真を撮り始めましたが、実際出てきたのは

イカの印籠詰め
ブリの藁炙り

鯖の松前(寿司)
鰊の焼き物
穴子の炙り
かなぎ(イカナゴ、コウナゴ)
タイラ貝のヒモ
芹のおひたし
茶ぶり海鼠
このわたの茶碗蒸し、バチコのせ
真鱈の白子

にぎりが

烏賊
さより
マコガレイ
春子
小鰭

漬け
トロ
海老
タイラ貝
トリ貝
煮蛤
蛤の吸い物
ごぼう巻き
玉子
かんぴょう巻き
べったら

でした。

冷酒は京都清課堂の錫の酒器で出てきますが、行く度に種類が増えています。

美丈夫(高知)
万齢(佐賀)
鍋島(佐賀)
十四代(山形)
飛露喜(福島)

と出てきました。この他にも「貴(山口)」とか「九平次(愛知)」などが置いてあったはずです。

美味しさだけではなく、季節感、出てくる流れ、端正さ、店の雰囲気、CPの良さ、何もかも気に入ってます。

☆五つをつけない理由はただ一つ。炙るのにガスを使っていて、焦げ目にガスの匂いのするのが嫌だからです。この規模と値段ではなかなか炭には出来ないのでしょうから、せめて電気にするとか最悪でもガスとの間にセラミックを挟むとか、今度話してみるつもりです。


P.S.
前にも書きましたが店主の椎屋君は孤高の天才。四ツ谷「すし匠」の中澤さんが非常に高く評価していると何回か読んだり聞いたりしたことがありますが、修行したというか、すし匠には一週間おいてもらっただけとのこと!中澤さんも凄いですねぇ・・・改めて天才は天才を知ると思いました。

P.S.2
一年ほどいた若い衆が突然いなくなったそうで奥さんと二人で大変そうでした。しばらくの間手のかかるものは減ったり小さくなりそうです。そういえば今回はアン肝が無かったなぁ・・・
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2011年

鮨は出されたらすぐに食べる主義なので、過去にただの一度も写真を撮ったことはありませんが、こちらのお店は撮影禁止らしく?情報が少ないので、たまたまカウンターのお客さんが皆さん先に帰ったのをきっかけに、店主にお願いして追加した鮨と本人の写真を撮らせてもらいました。(椎屋君無理言ってゴメンネ)

スペシャリテのあん肝と奈良漬けは、今回は固まりではなくペーストになって小さなスイカの奈良漬が出てきました。穴子の肝の煮付けは相変わらず絶妙な味付け、酒飲みにはたまらないつまみが次々に出てきます。小柱のおぼろが入った締めの玉子焼きも最高。

連休明けで台風が近づいていて漁も無いという最悪に近い条件の中でも、美味しい鮨が食べられました。写真は追加の中トロと赤ウニですが、握りも美しいです。

炙り物はガスを使ってるのかちょっと匂うのが気になりますが、後は言うことがないです。もう少ししゃりがほどけたら満点を付けたくなるくらい好きです。

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2010年

三回目再訪しました。

初回に天才と書きましたが、もうそれ以外に表現のしようがありません。(しゃりの握り方にさらに上達の余地はありますが・・・)

鮨そのものの魅力では、同じ三十代の金沢の「志の助」に負けているかもしれませんが、つまみの味付けとその構成に垣間見える才能のきらめきには相変わらず驚かされます。

一昨年夏はdancyuに載っていた写真に一目惚れして、旅程を変更して行って感動!(その頃は食べログは知りませんでしたし、知っていてもこのお店は有名ではなかったですが・・・)

昨年は、一ヶ月前に電話したにもかかわらず仕事の夜の土曜日にどうしても予約が取れなかったので、やむを得ず鮨を食べるためだけにわざわざ一日早く博多に行って来ました。ここまでして何かを食べに行くのは初めてかもしれません。

今回は二ヶ月前にあえて名前を言わずに電話したら、「予約は一ヶ月前からにしています」と言われて一ヶ月後に取り直しました。店を訪問したら○○さんだったら予約いつでもOKですと言われましたが、ネットで有名になってから一見さんの予約のキャンセルが多くて困っているそうです。

愛想が悪い、会話が下手、といろいろ書かれていますが、私は美味しければ鮨屋の親父(彼は若いですが)は、むっつりでも全然かまわないと思ってます。ただ客相手の商売ですから、いろいろな考えの方がいらっしゃいますし難しいですね。

もっとも私の場合は、このお店でもカウンターに座って大将とすぐにいろいろと楽しい会話を交わして、美味しく鮨を食べています。相性もあるのだと思いますし、愛想が悪いとは限らないことをはっきり書いておきます。

ルキウス氏が御自身のブログで、安吉について素晴らしい文章を書いてらっしゃるのでここで紹介させて頂きます。

その1
http://blog.livedoor.jp/lucius_as/archives/1626400.html

その2
http://blog.livedoor.jp/lucius_as/archives/1654823.html

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2010年

2008-2009年とつまみに感心していましたが、今回は炙り物が多く、ちょっと匂いがしたのが気になりました。ボンベのバーナーは仕方ないにしても、下からプロパンガスを使って炙っているのでしたらやめた方が良いと思います。(次回行ったら確認しますが・・・)

と言う訳で、今年はつまみにちょっと残念な物もあったので満足度で言えば、本当は味も総合も☆は4つなのですが、応援もあって次に行くまで評価はそのままにしておきます。

今回は、後半の赤酢のしゃりで握った「壱岐の生マグロの中トロ」見事でした。味と一体感、香り、後味全て完璧で(しゃりの崩れ方にはまだ上達の余地はあるかもしれませんが)ここまで来たかと感慨深い物がありました。

相変わらず、「あん肝の蒸し煮、奈良漬け乗せ」は絶品です。今回は半生具合に感動しました。

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2009年

つまみはアイデアが素晴らしく完成度も非常に高いです。また鮨一つ一つをとっても美味しいですが、コンビネーションも非常に良いです。写真は他の方が撮ったのを見ていただくことにして、特に印象に強く残ったのは、

しめ鯖の藁スモーク
鰹やよこわではなく、酢で締めた鯖をさらに燻るのが目新しかったです。酢での締め方とかなり強い燻りがマッチしていました。

あん肝の奈良漬け乗せ醤油風味(写真無いですね)
何とも絶妙な組み合わせでしたが、京都のフランス料理店でフォアグラに奈良漬けを載せているのを知っていて、作ってみたとのことでした。

唐津の赤ウニのにぎり
エゾバフンウニとは違って、粒が小さくねっとりとした感じが実によく出ていて美味しかったです。北海道の感覚では、9月中旬~10月初めはウニの産卵期で、美味しいウニを食べるのは無理だとばかり思っていました。10月は唐津の赤ウニがあるんですね。良い勉強になりました。

生しゃこ
ねっとりした感じとほんのりとした甘さが美味しかったです。いったいどうやって生の身を殻からはがすんでしょうね???

穴子の肝の煮付けと煮穴子のにぎり
さぞかし良い環境で美味しい物を食べて育ったんだろうと、肝を食べただけで想像できる素晴らしい穴子でした。

あと、シジミのお吸い物とふわっとした絶妙な卵焼きも美味しかったです。

今回気がついたのは、ビールのグラスは「松得硝子のうすはり」で口当たりが良く、冷酒はまず「錫の打ち出し」で、二杯目からは「洒落た陶器」・・・と、器にもこだわっています。

お酒も、和歌山、山口、宮城、山形・・・と、各地からそれぞれ美味しいお酒を集めていました。今後がますます楽しみです(^o^)

一年前よりお酒の種類が増えたかな???そういえば若い男の子が二人手伝っていたのも、今年から???

カウンター7席、個室一つの小さなお店ですが、現在混雑時は8時半から二回り目の予約を取っている様子。どこまで人気が出るのか?ちょっと恐くなってきました。

P.S.
ビールとお酒を何杯か飲んでこの値段です。他の大都市なら、間違いなく倍は取られると思います。

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2008年7月

もともとは夏休みを利用して黒川温泉ー阿蘇-高千穂とレンタカーで回る計画を立てていたのですが、danchuに載っていたこのお店の鮨の写真が気になって、あえて福岡空港経由で食べに行ってきました。(danchuの鮨のライターは気に入ってます)

江戸前鮨でも地方の鮨でも、私は美味しければ特にこだわらないので、博多に来たときは昼もやっている地方色豊かな「やま中」を贔屓にしていたのですが・・・

ここの店主には参りました。本人の話では子供の頃から鮨屋になりたくて中学卒業後この世界に飛び込んだとのことでしたが、特にどこで修業したと言わずにあちらこちらを回ったと言っていました。

食べて貰えば分かると思いますが、本人が全ての点でここまでこだわるだけに、大抵の店は自分が目指す高みにはほど遠く、長い間修行する気にはならなかったのでしょう・・・

(名古屋)~中野坂上~銀座進出の「さわ田」を意識していて、できれば将来は週のうち半分、月火水を博多で、半分木金土を銀座でやりたいと言ってました。夢が叶うのを応援したいと思いました。日本酒に本当に合うと思います。

26歳で独立!現在9年目!!間違いなく天才です!!!

  • 綺麗です。性格が表れていますね(^o^)
  • 新子を握りで
  • 素晴らしかったイワシの海苔巻き(中心はメネギと胡麻)

もっと見る

4位

柳家 (瑞浪市その他 / 郷土料理、日本料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥10,000~¥14,999

2016/12訪問 2016/12/27

日本有数の店-全国人気になったようです-

2016年12月

最近名古屋の支店「柳家錦」を贔屓にして盛り立てているので、来る回数が激減した柳家本店ですが・・・(^^;)

東京と宮崎のお客さんとMKタクシーのアルファードで行ってきました。

季節の恵みを二つほどベルナール・グロのヴォーヌ・ロマネで楽しんだ後、猪の(ロースではなく)カルビ!に、30Kgの小熊のフィレ!!!10年以上前に冬眠中の乳飲み小熊のロースを一度だけ食べたことはありますが、30Kgクラスの小熊のフィレは初めてかもしれません。(小熊と呼んでいても大抵はもっと大きいです)

肉質が物凄く柔らかくて、豚のようにしっかりしていないし、鹿や馬のように緻密な感じもなく、何か肉が崩れるといった感じの食感は、知らずに何の肉だと聞かれても答えられないです。貴重な肉を食べさせてもらえました。一頭から片側5人前で計10人分くらいしか取れないでしょうから、この日行った人は滅茶ラッキーですね!

定番の蝦夷鹿のロースに味噌味の猪鍋、自然薯、みかんで終わりました。

昨シーズンは熊の大当たりの年でしたが、今年はジビエ類がどうなるか?年明けが楽しみです。

P.S.
台湾香港など中国人が店に来ている話は昨年聞きましたが、今年はアメリカ人やドイツ人など客層がさらに広がってきたとか・・・いよいよ世界的に有名になってきましたね(^^;)

P.S.2
冷凍方法と保存がー20℃からー60℃に代わって、現在は肉を冷凍しても月の輪熊のロースの脂肪のほのかな甘みがかなり残るようになりました。10年以上前は獲れたてのチルドでしか楽しめなかった熊肉の美味しさが一流和食店でも理解されて、冷凍保存の熊肉は全国的に人気が出てきたようです。小熊を獲りすぎて絶滅危惧種にならないことを願うばかりです。

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2015年11月

いつも夜ばかりだったので、昼に食べに行くのは15年ぶりくらいでしょうか?

夜名古屋から出かけると、お店は山の中にあるようなイメージですが、実際は写真のように陶町の住宅街の上にあります。

晩秋は某季節の恵みに、猪、蝦夷鹿、ツキノワグマ・・・子持鮎は終わっていましたが、今年はモクズガニがまだ獲れていて、オスメス食べ比べが出来ました。オスのミソ(白子)は上海蟹ほど舌にまとわりつくことはありませんが、海の蟹とはまた違った楽しみです。

今年は業者さんと一緒にブルゴーニュのワイナリー巡りをして、美味しくお値打ちなワインを1000本ほど仕入れてきたとか。ますますレベルアップしそうです。

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2014年8月

名古屋の錦3丁目に支店の「柳家錦」がオープンしました。カウンター8席と4人掛け掘りごたつの囲炉裏一つの小さな店ですが、まずは料理や値段を本店とほぼ同じにする予定とのことです。

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2014年1月

九州からわざわざやってきた友人達と、新春の鳥尽くしを楽しみに柳家です。

晩秋の大鰻に続き、今度は新鮮なツキノワグマが入っていました。クマの脂は融点が低く、焼いている間にも流れ出します。箸休めの大根は昔は切らずに置いてあり肉と交互に噛ったそうです!豪快ですね。

当日は昼に新年会もあって60人のお客さんが入ったそうで超満席。夜は私達一組に絞ったとか。そのせいもあったのでしょうか、素敵な皿(古伊万里等)が沢山出て来ました。

今年はちょっと趣向を変えて、美味しかった物シリーズで(時期は関係なく)20枚ほど美味しい料理の写真を最初に並べておきますので、お楽しみ下さい!

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2013年10月末

今年も東京と宮崎から友人を迎えて、久しぶりの鮎松茸雑炊と天然鰻等を食べに柳家に行ってきました。料理が秋から冬の変わり目になる10月後半は、独特の楽しみがあります。

長良川上流の鮎のヤナにかかった1Kg超の巨大な天然鰻は白焼きにしてもらいましたが、身も厚く見事でした。皿からはみ出した白焼き2本に比べると、蒲焼き2本は小さめに見えますがそれでも800gに500gと、晩秋の天然鰻は食べ応えがあります。

料理の締めは例年の鮎松茸雑炊と言うより、鮎出汁の松茸雑炊でした。米よりも鮎よりも松茸が多い雑炊は初めて食べましたが、ウーン何と言おうか・・・写真アップします。(さすがに今回は特別価格です)

柳家は季節それぞれに良さがありますが、やはり一番の魅力はこれからの季節、晩秋から2月にかけての四つ足や鳥の肉三昧だと思います。ジビエが好きな方はお見逃し無く。

前にも書きましたが、全て天然の食材を使っているので、晩秋から春にかけてのみは、紹介者の有無で食材が変わる可能性があるので、初めて予約される方はその点をご留意ください。

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2013年5月

久しぶりの5月の柳家は、山菜など野菜がいっぱいです。

太~いたらの芽、コシアブラ、蕗の葉、ウド、コゴミの天ぷらから始まり、うるい、セリ、行者ニンニクのおひたし、ウドのきんぴら、口直しの大根と秋冬に比べるとバランスがよくて嬉しいです。

魚はオショロコマ(北海道の湖ではおなじみの、サケ科サケ目イワナ属のサカナです)に、長良川河口で網にかかった60cmのサツキマスの刺身。

肉は糀付けに、子鹿のフィレ、害獣駆除で3日前に獲れたエゾ鹿のロース、に若鶏のすまし汁と、相変わらず盛りだくさんです。エゾ鹿はこの時期としては脂肪が厚くて美味しくびっくりしました。そう言えばこどもの日に雪が積もったとテレビのニュースで放映していましたし、今年北海道は寒いんでしょうね・・・

写真アップしておきます。この後は鮎や天然鰻が出てくる夏メニューに少しづつ移行してゆくと思います。

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2013年1月

「1月にしか出てこない鳥の麹漬けブルーベリーソース」をどうしても食べたいと言う天ちゃんがわざわざ宮崎からやって来て、本日は鳥中心というか鴨づくしの柳家です。昼は客が五組入って大変だったそうですが、夜は私たち4人だけで、三代目夫婦と大女将の接待で楽しい夜を過ごしました。

いやぁ鳥は久しぶりでしたが四足とも違ってまたいいですねぇ!!写真のように、青首(マガモのオス)、尾長ガモのつがい、小鴨のつがいと、鴨づくし。コリコリした砂肝、こってりとしたレバー(肝臓)、柔らかく歯がスーと入っていく食感が素敵なハツ(心臓)、せせり二種(首の骨周りとその外の脂ののった部分)、半身、鴨のネギマ・・・が全員にひと串づつ行き渡る鴨づくしです。(普段は心臓とか砂肝とかの内臓は一羽に一個しかないので、代表者くらいしか食べられないのですが・・・)

焼き鳥が好きでお金に糸目を付けない方は、写真を見てどうぞよだれを流してください。網獲りの天然鴨の肉と内臓の焼き鳥です。ある意味これ以上は無い究極の炭火焼き鳥かもしれません。

さらに脂の乗った素晴らしい猪が入っていて、ロースもなかなかでした。あとは久しぶりの青首鴨鍋に、自然薯とろろ・・・相変わらずとても美味しかったです。

ワインは、麹漬けにはアルザスのビオのゲブルツトミュレール(ジェラール・シュレール)、三代目セレクトのルネ・ブービエの素晴らしいシャルムシャンベルタンを挟んで、フリウリのヴィトフスカ(ヴォドピーヴェッチ)と興味深いワインが揃いました。


P.S.
鴨の仲間ではオシドリがとても美味しいそうですが、現在はレッドブックに載っていて狩猟禁止です。首の長い雁類も大きくて脂がのっていて昔は食べたような気がしますが、現在はどうなのでしょう?さらに遡れば鶴は昔お殿様が食べた絶品料理ということですが、もちろん今はもう食べられません。トキも美味しいから次々と食べられて絶滅したのでしょうし・・・きりがないのでこのへんで止めておきます。

P.S.
柳家、昨年は香港からツアー客が食べに来たそうです。次は台湾からでしょうか・・・中国民族も食に対する好奇心凄いですね!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2012年11月末

久しぶりの柳家です。昨年に続き、東京からまどん奈夫妻、宮崎から天ちゃんと御友人をお迎えして5人で行ってきました。今年も食べログ郷土料理部門の全国上位にいるようですが、究極の郷土料理店であることは間違いないと思います。

部屋に入ると囲炉裏で焼かれていたのは巨大な鮎でした。この時期にまさか落ち鮎を食べられるとは思っていませんでしたが、写真のように同じ長良川産の鮎でも、天然遡上の鮎と琵琶湖の稚魚を放流してこちらで育った鮎では、同じ場所で育ったにもかかわらず体型もヒレの大きさも全く違うのを見てびっくりしました。夏の友釣り期間でも、ヒレの形などの違いで詳しい人は天然遡上鮎を見分けることができるそうですが、シーズン終わりになって鮎が巨大になってくると、今では素人目にも形の違いは明らかです。

ジビエに関しては、今年は寒いせいか解禁早々の四足も昨年より脂が乗っているようで、今シーズンは期待できそうです。蝦夷鹿の子供、季節の○、うり坊、ヒグマの小熊など炭火焼を楽しんできました。

最近はチルド技術の向上のおかげか、北海道からヒグマがコンスタントに入ってくるようになりましたが、三代目と、「冬眠穴にいる捕れたてのツキノワグマの乳飲み小熊は、脂肪が常温でも溶けそうで甘くこれが別格に美味しい」と話題になりました。実は私も過去に一度しか食べた事はありません。年に一度手に入るかどうかだそうで・・・

この店の冬のジビエの魅力は、「全て天然なので当日何に当たるかは行くまでわからない」と言う所にもありそうです。全国各地からやってきた食通たちも、別な時期にもまた食べてみたいとリピーターになる人が多いそうですが、店は増築して十分に広いので今後も予約が取れないということはないでしょう。いつのまにかほとんどの囲炉裏端が堀ごたつ形式になって、メタボな方でも座りやすくなりました。

お酒はビールで始めて、白のコンドリュー、ポマール、三千盛、コート・ロティと今年は三代目のセレクションです。

充実した夜の宴でした。

P.S.
このお店は紹介制と書いているレビュアーもいますが、昨年も書いたように、10月中旬から2月いっぱいのジビエ中心の時期に限っては、紹介者の有無によって食材が若干変わってくるかもしれません。それ以外の時期は、特に紹介は無くても食材は大きく変わることはないと思います。

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2011年12月末

宮崎の天ちゃんや東京のまどん奈ご夫妻を迎えて、柳家で食べログ忘年会です。

今年の秋は最初暖かくて、前回11月に来た時は四つ足のジビエには全く脂がのっていなかったのですが、さすが12月になると写真のようにメス猪、蝦夷鹿、小熊としっかり脂肪の層が厚くなって美味しかったです。今シーズンは四つ足も昨年より期待できそうで良かったです。

ちなみに脂がたくさんあるといっても、非常にさっぱりしているのでクドさは全くありません。早い時期はドングリ遅い時期は自然薯などを食べている獣類の脂肪は融点も低くさっぱりとしています。ほのかな甘みのある小熊やメス猪の脂肪、しっかりと口に甘味が残る蝦夷鹿の脂肪、噛めば噛むほど味がわかる赤身の部分。種によって違う脂身と赤身ののコンビネーション。これが四足ジビエの魅力でしょうか?

お店にはジビエに合うワインがだいぶ揃ってきたようです。二代目の頃は日本酒はかなり値段が高かったのですが、現在ワインの価格は非常に良心的ですので、予算を言って頼めば三代目が美味しいものを選んでくれると思います。

お店は2011年よりお酒は原則持ち込みお断りとなりました。お店には廉価なボルドーはもちろん、ブルゴーニュはルイ・ラトゥールの一連の赤ワインがお値打ちのものから高級なものまでセラーに入っていますし、またシャプティエのコート・ロティ、エルミタージュなどもあります。白ワインやイタリアワインも置いています。

それではどうしても満足できず、自宅のセラーで眠る(お店にはとても常備できない高価な)年代物のコレクションを持ち込んで、自分のワインを店でジビエと合わせて飲んでみたい方は、事前に電話で三代目とよく相談してください。三代目の話では、十年以上通っている常連客同伴時のみ、持ち込みを認めるそうです。食べログでお店が目立つようになってから、初めて訪ねるのに極めて安いワインを突然持ち込む方もいたようで、色々と検討した結果、今後はこのルールにしたそうです。

今回はお店にお願いして、天ちゃんが特にジビエにピッタリだと言う噂の1978年のヴォルネイと、1993、1995年のDRCを持ち込んで楽しませて頂きました。

P.S.
新春は運が良ければ鳥類が楽しめます。個人的な意見ですが、特に10月中旬から2月末までジビエ中心の時期は、紹介者がいた方が予約はスムーズに進むと思います。

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2011年11月

例年は好物の時期に合わせて10月末―11月始めに行くことが多いのですが、今年は狩猟期間に入ったばかりの11月中旬に行ってきました。

獣類はまさに「はしりの時期!三代目が囲炉裏に付きっ切りで焼いてくれます。

■前菜は、へぼ、大スズメバチのへぼ(蜂の幼虫の佃煮)
■季節の焼き物
■うり坊のフィレ(たれ)
■小熊のロース(たれと柚子胡椒)
■メス猪のロース(塩コショウとマイユのマスタード)
■蝦夷鹿のロース(たれと安曇野の山葵)
■熊鍋(赤味噌、里芋、こんにゃく、ねぎ等)
■自然薯の麦とろ
口直しの大根、その他季節の嗜好品

冬のようにぶ厚い脂肪があるわけでもなく、あっさり味でちょっと物足りないと言えば物足りないですが、これはこれで珍しかったです。噛めば噛むほどしっかり味が分かるのは獣肉の持つ特徴で、脂肪が少なくてもこれは変わりません。今回はしっかり写真を撮ってきましたのでご覧ください。

昨シーズンは非常に不毛の年で、鳥類も獣類も痩せていて脂もなく久しぶりの最悪の年でしたが、今年は鳥類は非常に素晴らしいです。獣類は今年も痩せていてやや不安ですが、冬を迎える前に頑張って「美味しい食べ物を何とか探して食べてくれ」と祈るしかありません。

日本酒は定番の得月、ワインは三代目お勧めの王道バローロ!アルバ村の紋章がついたピオチェザーレ元詰めのオルナート2004(写真参照)。ワインはとても美味しかったのですが、これは一昨日のトリュフに合わせたらどんなに美味しかったか・・・うー残念。

三代目が、柚子胡椒、マイユのマスタードに加え、安曇野の山葵も合わせてくれるので、改めて代替わりしたなと実感します。秘伝のたれは継ぎ足していると言っても先代のころと比べると生姜が明らかに減っているような気がします。飲み物も、ビールと日本酒、焼酎だけだった昔と比べ、今は玄関左にセラーがあって、ルイラトゥールの赤がピンからキリまで揃っています(ヴォーヌ・ロマネとエシュゾーまでは一昨年と昨年に飲みましたが、DRCに次いで人気のあるロマネ・サン・ヴィバン、セラーの一番上においてありますがいったいお幾らなんでしょうね・・・)。

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2011年6月

三代目がお店を継いで、新たな伝説の始まりです。この店を築かれた二代目のご冥福をお祈りいたします。

さて目立つのは、秘伝のタレに加えて料理によりマイユのマスタードや柚胡椒が付いたり、箸休め類も味に広がりが出てきたこと。ワインが非常に良心的な価格でいろいろ揃ってきたことでしょうか・・・


6月は春メニューと夏メニューの境目で、今回は郡上八幡の鮎釣り解禁を待って行ってきました。写真に載せた結構な大きさの鮎が一人五匹づつ、前日に三代目が釣ってきたそうです。今の時期は頭から骨ごとばりばり食べられるのが秋とは違った魅力です。

一匹目は塩焼き、二匹目は蓼酢、三匹目は好みに応じて田楽タレ、後の小さめの二匹は唐揚げです。

陸封されたサクラマスの塩焼きも合わせ、ニコラ・ペランのコンドリューとばっちりのマリアージュでした。セパージュはヴィオニエだと思いますが、梨や青リンゴ、スイカの香りが口の中で広がり、鮎との相性は抜群のようです。よく冷えた辛口ワインですがボディも厚く幸せな気分を味わってきました。

飛騨の山奥で採ってもらったと言う山菜もたっぷり出てきました。まさかこの時期にこんなに取り立ての天然山菜が食べられるとは嬉しい誤算でした。あじめドジョウや川エビに加え、長良川で運良く針にかかった1m強の鰻も最高級、身は厚く脂は秋ほどはくどくなく巨大天然鰻に限っては今の時期でも最高です。今年の冬は獣や鳥がまるでハズレだっただけに、春から三河の貝類や長良川の鮎や鰻が豊漁で美味しいというのは嬉しいですね(^_^)

名残の肉類を焼いて貰い、締めは天然鮎雑炊。まだ油が少ないので雑炊には和風だしを追加していると思いますが、秋とは違い身が締まっていて、あっさりしていて本当に美味しかったです。

三代目は料理以外に鮎釣りの技術や仕入れ先もきちんと受け継いでいるようですし、今後も伝統に根ざした上での新たな展開に期待です。

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2011年新春

新春は特別料理がありますが、写真は一部だけこちらで、あとはどこか別の所にアップしておきます。記事も追々・・・今年のジビエはどこで食べてもはずれのようで・・・猪や熊が全国でうろうろしていたんですけれどね。う~ん、写真を見て判断して下さい。

今年は、大根の塩はヒマラヤの岩塩に、生姜醤油ダレの蝦夷鹿には柚子胡椒、塩胡椒味の猪にはマイユのマスタードなどを添えて、アクセントを付けていました。


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2010年追加

2月15日で狩猟期間は終わり。害獣駆除や偶然捕れた動物以外は冷凍になります。ただし数年前から-60℃の冷凍になりましたのでジューシー感はかなり残るようになりました。良い物を選んで冷凍しているので、意外と脂がのって美味しいこともあります(^_^)

冷凍になる前に行ってきましたが、この時期は糀漬けと言う伝統料理があります。肉にいったん塩をしてその後糀に漬けるのですが、骨が中空になっている小さな生き物では(分かる方だけ分かってください)塩がそこに入り込み、独特な風味となります。僅かしか漬け込まないので貴重品となります。

今年は全国的に熊が不猟でした。残念です。

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2009年追加

メタボな客のために、板の間の囲炉裏が掘りごたつ、もとい!「堀り囲炉裏?」になって座りやすくなりました。

11月は11月だけの楽しみが・・・岐阜や長野など海のない山岳地方では、昔から貴重な蛋白源として伝統的な食べ物があります。

・・・と、言う訳で今年も柳家です(^o^)

新しい写真をアップしておきましたが、長良川名産「あじめどじょう」が今年の新作でした。いつの間にか玄関にワインセラーが・・・

いつもは腕の太さの鰻ですが、今日はほどほどのサイズがずらりと・・・(写真参照)

注:ヘビーレビューアーの相次ぐ高評価のおかげで、全国のトップテン入りしそうな点数になって目立ちそうな雰囲気になってきました。昔から続く地方の伝統的料理に、全国から暖かい視線が送られるとは限らないので、一時的に伏せ字を使うことにしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下の記事は初レビューで2009年に書いた物です。人気が出て客も増え食材の仕入れ先も拡大していますが、全てが天然であるのはかわり有りません。

五つ星には理由があります。親しくなると、他の店では滅多に食べられない岐阜県の伝統的な美味しい料理が食べられます。

今は古い民家を移築した建物が2軒。各部屋には囲炉裏が切ってあり、4人から10人くらいまで座れる部屋があります。最近は掘りごたつの部屋もありますので予約の際にお願いした方が良いでしょう。でなければ囲炉裏を切った板の間の部屋で、ツキノワグマの毛皮を敷いてあぐらをかくことになります(2009年から掘り囲炉裏になって座りやすくなりました)。完全予約制で4名からです。

季節によって違いますが基本は囲炉裏料理。10月は○、11月ー2月の狩猟期間はジビエ中心、春は山菜の天ぷらとか夏は鮎や天然鰻とか、秋はきのことか細かいメニューは変わります。しかもこだわっていて、イノシシならメスの60-70Kg未満とか、各種羽の生えた生き物とか・・・脂肪が甘いチルドのクマとか・・・

以前は基本的に一人一万円で4人からでしたが、新館が出来てから少し上がったかもしれません。お酒は少し高めの設定、ワインは安めの設定です。

生姜醤油と塩胡椒の2種類が基本ですが、最近は親父さんがフランス風味付けなどにも挑戦しています。ジビエが好きな人には間違いなく五つ星です!


P.S.
基本的には「完全お任せ」のコース料理ですが、東海地方に住んでいる方は、お店に無理を言わずに普通にコース料理を頼んで下さるようお願いします。二回目以降「親しくなれば自然に」「特別な料理」が出てくると思います。

瑞浪からは遠くて、「どうしても一生に一度」しか行けそうもない日本全国の超グルメの方のため特別に、時期別のお勧め料理を書いておきます。行く日を選ぶ際の参考にして下さい。

秋・・・はしりの○、エゾジカのロース、落ち鮎と松茸雑炊。
晩秋~初冬・・・なごりの○、大きめの○、猪鍋、自然薯とろろと麦飯。
狩猟期間(2月14日まで)・・・メスイノシシのロース、新鮮イノシシフィレのタタキ、「チルド」のツキノワ熊、青首、鴨より少し小さめの○、首の長い○。
新春(1月末~2月)・・・○の糀漬け、○のうるか(内臓の塩から)。これは特別メニューですので、当然非常に(能登のクチコの数十倍)高価です。
春・・・山菜の天ぷら、なごりのジビエ(ー60℃冷凍)
夏・・・「長良川上流の」天然鰻、長良川の鮎の塩焼き

肉は全て天然野生なので、その時々ある物しか出てきませんが、「害獣駆除」などで、珍しい獣が手に入ったばかりの時はラッキーです。御自分の運を試して下さい。

小さめの○は、地球温暖化のせいか10月末~11月初めはお腹に虫が多く、昔とは美味しい時期が少しずれてきたような気がします。以前のようにお腹に木の実が詰まった状態なのは、いつなのでしょう?年明けは写真の糀付けがあり、最近はブルーベリーソースが人気です。

青首は、木曽川、長良川の網捕り窒息で、ここでは鴨鍋より焼く方がお勧めです。首が長い○も焼いて貰った方が良いです。

天然鰻に関しては長良川上流の天然があれば断然お勧めですが、最近は浜名湖産など天然とは言え上流捕りではないものが多くなり、全く味が違うので残念です。

クマに関しては害獣駆除で手に入ることがあるようですが、ツキノワ熊(特に乳飲み小熊)のチルド、があればラッキーです。冷凍物は脂肪の甘みがかなり落ちてしまいますし、ヒグマは脂はのっていますが、大きいとわずかに独特の臭みがある場合もあります。

鹿はエゾジカ以外が手に入ることが稀にありますが、害獣駆除などで偶然手に入ってしまったメスのカモシカ以外は、カモシカも普通の鹿も固かったり脂がのってなかったりで、チルドのエゾジカの方が美味しいです。

特別にメニューをギリギリの範囲で公開しましたが、今後も美味しい物が食べ続けられるように、くれぐれもお店に無理な注文はしないようにお願い致します。あくまで天然ですので、その年に何が食べられるかは、その人の運によります。

  • 猪のカルビ
  • 焼き上がりを粒マスタードで
  • 30Kgの小熊のフィレはワサビで

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5位

柚木元 (飯田、桜町 / 日本料理)

11回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥20,000~¥29,999

2021/09訪問 2021/10/02

松茸の季節です(^_^)

信州は今年松茸豊作のようです(^_^)

豊作の年はたくさん食べられて値段もお値打ち!今のうちに食べに行かないと後悔しますよ。

だいたい3年おきくらいに豊作になるようで、ここ十年では2011年、2014年、2018年と楽しんできましたが、今年は晩夏に雨が続いたのが良かったのか、写真のように9月からもう大型の松茸がたくさん採れているようです。

写真は昼食に合わせて採ってきてもらった超新鮮松茸。傘の開いていない小さい物が大きくなって太くなって傘が開くのかと思っていましたが、写真のように大きな松茸は最初から太いようで、太くて傘の開いていない松茸も楽しむことが出来ました。

各種ジビエ料理も充実して年中楽しめる柚木元ですが、やはりこの季節は外せません。産地でしか食べられない、シャキシャキと音を楽しみながら食べる超新鮮松茸は、このためだけに旅行する価値があります。
11月15日からいよいよ猟も解禁になり、柚木元でもジビエ料理が始まったようです。

岐阜県では豚コレラに野生のイノシシも感染したため捕獲禁止地区もあったりして大変なようですが、長野県は今のところ大丈夫だそうです。

今年は天候が悪く動物のエサになる木の実などがイマイチとも聞きましたが、一般論としては痩せた野獣が多くても、野生動物は弱肉強食の世界で「強い奴は美味しいものを食べて丸々太っている」ようで、あとはそれを獲ってくる猟師さんと知り合えるかどうかに仕入れのすべてはかかっているようです。

今年の新作は何と言ってもカラス!!!でしょうか。長野県では烏(鳥ではありません横棒が一本少ない烏です)を食べる文化があるようですが、飯田にはリンゴ農園があって冬はリンゴを食べるハシブトガラスを捕える猟師さんがいるそうで・・・

都会で毎朝ビニール袋をつついてゴミをあさっているカラスとは訳が違います。毎日甘いリンゴばかり食べていればそりゃあカラスも美味しくなるでしょう!都会から来た客にはきっと不味そうなイメージしかないので、誤解されないように今後は「ハシブトガラス」ではなく、「南信州リンゴカラス」と呼ぶように萩原君に勧めておきました。地産地消のブランド烏ですね(^o^)

リンゴ烏(カラス)の肉はかなり筋肉質で、今回は手羽の煮込み、胸肉の炭火焼、足(もも)の唐揚げの三点セットを食べましたが、少なくとも胸肉は美味しいです。真っ黒な足や頭を見なければ肉を食べるだけでは何の鳥(トリ)かは分からないでしょうし、ブラインドで出されれば誰でも美味しく食べられると思います。真っ黒な足の方もここまで筋肉質の鳥(トリ)は珍しいのではという気がします。

実は飯田のリンゴ農園には冬はリンゴを食べていて丸々太った「最高に美味しいツ〇ミ」がいるのは前から聞いていて知っていたのですが、禁猟鳥のツ〇ミ以外に長野県では食用に捕獲が許可されているカラスもスズメも美味しいとか!烏(カラス)以外の美味しいリンゴ鳥(トリ)もいつか食べてみたいものです。

今回は小熊の手と足の食べ比べ!と言うのもありましたが・・・中華料理店では超高級料理の熊の手の煮込みですが、漢満全席などでは当然大きな熊の手を使うので、小さい熊の手はは比較的手に入りやすいのでしょうか?岐阜の「かたつむり」でも2度食べましたが、ここ数年の熊肉ブームのせいか小さ目の熊の手足も岐阜県や長野県で出回るようになってきたみたいです。

さすがに私も手と足の煮込み食べ比べは初めてです。「えっ!どちらが美味しかった」って???小熊の足裏(含む手裏)は意外に柔らかくて猫の肉球みたいなので独特な食感を楽しめます。よく熊は蜂蜜を手に取って舐めるので利き手が美味しいなどと書いた本もありますが、貴方は本当に手と足を食べ比べたのかと著者に聞いてみたくなりますね(^o^)

あまり話しすぎると楽しみがなくなるでしょうからご自分でお試しください。いつでもある食材ではありませんので希望者は店主の萩原君と値段も含め事前に打ち合わせてください。

2週間前にすでに「やっぱりモツが好き」さんがこのコースを食べているのですが、今日まで内容を口止めされていたとか!確かに昨年のジビエコースと共通しているのは「猪とリンゴのジューシーおやき」くらいで、後は全て新作です。

今期の柚木元のジビエ冬料理はかなりマニアックで引いてしまう女性もいるかもしれませんが、もちろん事前に打ち合わせれば、普通の?ジビエ料理も出してくれるでしょう。それにしても、凄いことになってきましたね・・・もう東京の和食店でこれに追いつくのは絶対に無理でしょう。

P.S.
日本酒が得意だった奥さんも、無事ソムリエ試験に合格されたようで、ワインも置いてますし持ち込みも1本3000円でOKのようです。

松茸は4年おきくらいに豊作の年が来ることが多いとか・・・

2011年、2014年は全国的に豊作でしたが、今年はどうなんでしょう???新聞ではまだ騒いでいませんが、少なくとも信州は大豊作のようです。

今年は長野県でキノコ採りに行って転落してすでに7人が亡くなられたそうです。

大型台風が近づいて一日中雨の予報だったので、車を運転するのはやめてバスで行ってきました。名駅からちょうど2時間で店につきます。

さてご存知柚木元の朝採り松茸フルコースです。

2018年のコースは写真のように・・・

口取りに、絶品の「アケビの皮の天ぷら」「さくらしめじと信州牛のあえ物」「香茸と大根おろし」「発酵させた松茸の豚巻き」「子持鮎付け煮」
松茸の土瓶蒸し
焼き松茸
口直しの松茸春菊のお浸し
松茸のフライとアカヤマドリ茸のフリットの食べ比べ
松茸銀杏とクリームのお焼き(絶品)
ノドグロと松茸に大根梨揚げ米の豊年作り
松茸、くりふうせん、本シメジ、いくち、アカヤマドリ茸と熊肉ロースの超豪華熊茸鍋
松茸だけの茶碗蒸し
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
熊と茸の吸い物と小さい松茸の味噌漬け入り漬け物
幻のポポ、パッションフルーツのシャーベット、栗粉わらびもち


と新作がたくさん入った豪華バージョンでした。

土瓶蒸しにごろごろと立派な松茸が入っているのを見て豊作を実感しましたが、焼き松茸も立派なのを半分に割って焼いているうちに香りの良い水分が浮いてくるのを待ちます。

松茸は刃物を使わずに手で裂いて焼けと言う人もいるようですが、超新鮮な松茸はよく切れる包丁で真っ二つに切って汁を逃さないように焼くのが一番でしょう(^o^)毎年書いていますが、柚木元で食べる朝採りの松茸は、噛むと大根のように「シャキシャキと音がする」のが凄いです。

萩原君に言わせると、朝採って店に持って来てもらう松茸は、1時間単位で見る見るうちに水分を失って変わっていくそうです。

松茸は傘が開いて乾燥していくときに回りに香りを出すようですが、開いていない松茸は香りを内に秘めていて、噛むとシャキシャキと音を出して崩れながら口の中に強烈な香りを発散させます。

「産地でしか味わえない口の中で松茸の香りが爆発するこの喜び!!!」

都会では市場に並んだ時にはこの新鮮さは失われていますし、高級日本料理店で高いお金を払って松茸料理を食べても、シャキシャキさは味わえません。

名古屋からはバスに乗れば2時間ちょうどで店につきます。これを味合わない手はありません。(東京からは4時間半・・・ちょっと大変ですね)

P.S.
今年1月の「おやき」は、中身が猪バラ肉とリンゴで絶品でしたが、今回は松茸と銀杏に少量のクリームで試作を繰り返したそうですが、こちらも絶品でした。長野名物のおやきは、香りとジューシーさを中に閉じ込めるので、噛んだ瞬間に味と香りが口の中で一気に広がり素晴らしいです。普通は中身が野沢菜ですが、ひと手間かけて工夫すると「おやき」は素晴らしい料理となるようです(^o^)

P.S.2.
2011年から通っていますが進化が凄いので比べてみましょう。鹿や熊などジビエが加わり、次にしめじ汁が熊茸鍋になり、最終的に甘さを抑えた「絶品の松茸入り熊茸鍋」が完成しました。コロッケの代わりに工夫を凝らした松茸のおやきも加わりました。茸も定番だった「ろうじ」や「しょうごんじ」から、ポルチーニに近い「アカヤマドリ茸」などに変わってきています。

2011年は
口取りに各種茸の和え物
松茸の信州味噌漬け
松茸の土瓶蒸し
車海老と松茸のバター焼き
焼き松茸(腹一杯)
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しの長野県産パッションフルーツ
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライ
松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
デザート三種

2014年は
口取りに四種茸の和え物と天竜養魚場の鮎付け焼き
松茸の土瓶蒸し
焼き松茸と茸
甘鯛の味噌漬け焼き松茸餡かけ
松茸の信州味噌漬け
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しに松茸のお浸し
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライとクリームコロッケ
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
信州ブドウとコアントローシャーベット
わらびもち

2016年
子持鮎の甘露煮
松茸の土瓶蒸し
朝採り松茸の炭火焼
アカヤマドリ茸ととろ茄子のバター炒め
松茸の信州牛巻きすき焼き風
イチジクのゴマダレ
松茸のフライとクリームコロッケ
ノドグロの蒸し物松茸餡かけ
熊茸鍋
松茸の信州味噌漬け
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
信州ブドウと栗最中アイス


驚愕の朝取り松茸フルコースを食べたのが2011年。
冬のジビエ会席を始めたのが2014年。翌年には素晴らしい熊肉が手に入るようになり、
山菜、熊花山椒鍋など春のコースが2017年に完成し、
今年(7年がかりで)ついに夏のコースも完成したようです(^^)

秋、冬、春は松茸やジビエ類など「豊富な南信州の山の幸」を使って個性豊かなコースを組むことが出来ますが、夏料理に関しては、どうしても「鮎と鰻の炭焼きがメイン」で、参考までに有名店に食べに行っても、どこも同じような料理になってしまうのが、店主萩原君の悩みのようでした。

遠くから客を呼べる個性ある美味しい夏料理を考えに考え抜いて、ついに完成したので食べに来てくれと電話があり訪問です。

まずは鮎汁でスタートし
うるかで風味をつけた美味しい鮎せんべい
鮎の刺身と一夜干しまでは、内容は他の名店とそうは変わりませんが・・・
次がなんと天然スッポンの春巻き!これがジューシーで見事でした。
天然(海)鰻の白焼き、肝焼きの後は
キウイとジュンサイの酢の物

そして熊スッポンにゅう麺!!!滋賀の比良山荘では熊鍋を月鍋と呼んでいますので、こちらは「月とスッポン」鍋でしょうか?熊料理はずいぶん食べてきましたが、スッポンとの組み合わせは初めてです。素晴らしく美味しいので、いずれは全国に広がっていくでしょう(^^)

900gの天然海鰻は中入り丼にして、熊スッポンスープと。仕上げに鮎の炊き込みご飯を食べて、季節の桃氷で締めました。

以上のコース、いつも通りオール天然素材で夏の会席料理です。これなら遠くから来たお客さんも満足するでしょう。新たな料理の開発を評価して、今回は少しおまけして☆5をつけておきます。

ただ、東京から4時間半かけてこの店を訪れるのなら、やはり初回は秋の松茸料理か、冬のクマを含んだジビエ料理から始めるのがお勧めです。

この店こそ、「食べるためにわざわざ旅行する価値のあるお店」なのですが、先日東京のTV料理番組も遠すぎるので取材を断念したそうですし、ここまではミシュランが来ないの残念ですね。


P.S.
通常他店では夏の季節に鮎の塩焼きや炊き込みご飯がメインになりますが、全国レベルの話をするなら、鮎に関しては焼きの技術が凄い鮎料理の名店はあっても、鮎自体の質は長良川、馬瀬川、和良川、益田川など毎年のように利き鮎グランプリ優勝準優勝を誇る岐阜県には絶対にかないませんし、夏の鮎の炊き込みご飯がそれほど美味しい料理なのか?を考え、アユの塩焼きで勝負するのはやめて、このような料理構成にしたようです。

鮎自体を徹底的に味わいたいなら、焼きの技術では島根県高津川の「美加登家」の評価が高いですし、和良鮎をたらふく食べられる名古屋の「柳家錦」、またジビエ肉との組み合わせなら、頼めば岐阜県の名川の釣り鮎を食べ比べできる瑞浪の「柳家」、落ち鮎なら長良川の巨大天然鮎を好きなだけ炭火焼してくれる「杉ケ瀬ヤナ」にとどめを刺すと思います。ほかにこのレベルの美味しい店あったらぜひ教えてください。(食べログでは岐阜市のIや滋賀県のHを高く評価する人もいるようですが、私は食べた鮎が美味しいと思いませんでした)

P.S.2
ちなみに、「アユの塩焼きシリーズ」です。日記に飛びますのでコンピューターの方はワンクリックしてください。

この日の料理は一緒に行った「やっぱりモツが好き」さんの素晴らしい解説と美しい写真がありますので、コンピューターで見ている方は名前の部分をワンクリックして、そちらも是非ご覧ください。東京から4時間半かけてバスで来たsatotsujiさんとうちのカミさん4人で、春のジビエ料理を食べてきました。

今年1月のレビューで私は、「洗練されたジビエ会席では柚木元は日本一になったかもしれない」と書きましたが、彼も同様なことを感じたようです。

メインは季節の花山椒を使った熊花山椒鍋でしたが、春の山菜七種盛り合わせに始まり、胡麻豆腐にアスパラのすり流し、馬刺し、馬ホルモン、焼き筍、生き鮎の天ぷら、猪の心臓と行者にんにくの炒め物、絶品の「桜海老と筍に地物木の芽花山椒炊き込みご飯」、熊出汁卵スープと、素晴らしい料理が続きました。苺と白和えの最中や、ピスタッチオアイスまで美味しいです!

料理の味の良さ、次々と新しい料理を開発する引き出しの多さには感銘を受けます。

これで夏の料理が完成すると一年を通して、東京から客を呼べる料理が完成です(^o^)


新館を建ててからますますノリノリで、新作のジビエ料理を次々と創作する萩原君。今年のジビエ料理は、もう比較する対象がないくらいの絶品揃いとなりました。

洗練されたジビエ料理として、比良山荘を抜いて日本一になったかもしれません。

いきなり出てきたのが鹿の脳味噌のフライ、スッポンの卵の醤油麹漬け乗せ。次に味噌味の仔猪のすり流し!!!原形をとどめずにジビエの魅力を抽出した創作料理に拍手です。

鹿肉の漬けは、醤油麹と味噌麹の食べ比べ。次に出てきた青首鴨の飯蒸しだけが去年と同じ料理です。

熊舌の塩焼きと新筍の木の芽焼きに信州名物「お焼き」の中は、猪のバラ肉とリンゴの組み合わせ。小籠包のように肉汁があふれ出し、これは名物になりそうです。

素晴らしく脂の乗った仔猪のリブとロースの塩焼きを食べた後は、大根の含め煮にネギが乗った一品ですが、このスープが何と写真のクマの頭。

熊は危ないので猟師はまず頭を狙うため、頭に銃弾が当たっていない熊の頭は少ないとのこと・・・(^^;)

またこの熊の頬肉が、臭みの無い最高級のコーンビーフをさらに美味しくした感じで感動です。熊の頭を煮込んだスープを味わうのは昨年6月の「かたつむり」に次いで二回目ですが、きちんとした処理をした熊の骨や熊の頭で取った臭みの無い出汁の美味しさは、食べた人にしかわかりません。最高の贅沢と言えるかもしれません。

この出汁で、最高の熊ロース、セリ、松本一本葱で鍋を食べた後、雑炊はお土産にして、締めは猪のうどんです。

デザートはチョコレートシャーベットにイチゴ、極上のミカン、これであっという間の2時間半でした。

それにしても、凄かった!!!もちろんジビエの嫌な臭みは最初から最後まで全く感じられない、とても洗練された会席料理でした。

2017年のまとめでも書きましたが、中部地方には、東から長野県飯田の洗練されたジビエ会席の「柚木元」、岐阜県瑞浪の古民家の囲炉裏端でジビエの炭焼きを食べられる「柳家」、岐阜県山県の至高の食材を食べられる「かたつむり」、名古屋で独自の発展を遂げる「柳家錦」と、それぞれ異なった魅力を持つジビエの名店が四つもあるので、「ジビエ好きは中部地方に集まるべし」と改めて強調しておきます。

ジビエ王国万歳!!!

P.S.
名古屋からは高速バスで2時間弱、東京からは4時間です。

P.S.2
昨年12月に行くはずでしたが、今年はなかなか良い熊が手に入らず1月になりました。二年続けて熊の頭を食べた私が言うのもなんですが、熊肉ブームで熊が絶滅しないように祈るばかりです。

今年も長野県飯田市の柚木元で、産地ならではの「朝採ったばかりの超新鮮松茸」を楽しんできました。

この店の新鮮松茸料理を食べログに紹介したのは2011年ですが、研究熱心な招福楼出身の亭主萩原君はジビエ料理にも手を広げどんどん進化を続け、熊肉料理も極めつつあり、特にここ二年程の多彩なメニューの充実ぶりには目を見張るものがあります。

店も新築して立派になりましたし、器もどんどん揃ってきたのが目につきます。料理の方も、秋はマツタケ、冬はジビエ、春も熊花山椒鍋、夏にも天然アユや天然ウナギコースと一年を通じて個性的な料理を楽しめるようになってきました。

と言っても、9月末から10月中旬の南信州の新鮮松茸料理はやはり特別!!!東京など都会では絶対に得られない産地特有の「鮮度」があるので、外すわけにはいきません。

今年は雨が多く夏松茸や夏茸は大当たりだったようですが、肝心の秋松茸に関しては絶不調との声が各地から聞こえてきます。長野県でも有名な信州上田が良くないようですが、こちら松川など南信州はそれほど悪い訳ではないそうです。

しかし全国的に良くないため、南信州の松茸も、一旦上田に買い取られそこから築地に回されているそうで、かなりの高値になっているとか・・・

さて今年も松茸三昧です。

今年の新作はマツタケ茶漬け!!!土鍋で炊いた松茸ご飯に松茸入り出汁をかけてさらりと食べるのですが、付け合わせは小マツタケの味噌漬け。今後は定番として外せなくなりそうです(^-^)

さて料理は

口取りにキノコ三種
本シメジは大根と合わせ、しょうごんじは牛肉と炊いて、あんず茸はくるみと胡麻入り白和えで。このくるみ入りソースが抜群に美味しかったです。

松茸がごろっと入った土瓶蒸しを飲みながら、マツタケ炭火焼の香りを楽しみます。スダチと塩でシャキシャキ音をたてながら食べて、仕上げに春菊と焼き松茸のあえ物。

ここで7-800gの天然ウナギが登場します。皮が緑がかっていて皿の色と一体化して模様のようになっているのが面白かったです。

子持鮎は泳いでいるかの如く見事に配置されていましたが、その中心には「オニスズメバチ」のへぼ!へぼとは、岐阜県長野県特産のハチの子の佃煮ですが、普通は小さい地蜂で、4cmくらいある「オニスズメバチ」のへぼは柳家本店とこちらでしか食べたことはありません。

鰻と香茸の茶碗蒸し、マツタケのフライ、天然ウナギの白焼き。口直しにイチジクの味噌ソース、のどぐろの松茸餡かけとどんどん料理が続きます。

いよいよ人気の熊茸鍋ですが、今年の茸は「いくち」と「くりふーせん」でした。ヤマドリ茸など日本のポルチーニ系の茸が入るとさらに美味しいですが、こればかりは時の運!こちらの熊茸鍋は少し蜂蜜を加えて甘めに仕上げています。熊の脂肪自体わずかな甘みがあるので、個人的には汁は甘くせず熊肉の甘味を楽しんでから甘味が汁に溶け出す変化を楽しみたいのですが・・・カミさんは甘くても大満足です(^-^)ので、客に合わせればよいでしょう。

まあとにかく「熊茸鍋」は抜群に美味しいので、一度ご賞味ください。熊肉を扱いだすと結局は「熊茸鍋」に行きつくと思うので、今年の冬は東京の高級和食店あちらこちらで出てくるような気がします。

仕上げは、いつもの松茸と銀杏の土鍋炊き込みご飯を少なめにして、新作の「マツタケ茶漬け」です。茶漬けと言ってもお茶をかける訳ではなく、松茸を別の銀杏抜きの土鍋で炊き込んだご飯に、松茸入り出汁をかけて、風味豊かな超豪華松茸茶漬けをその場で作ります。

これに添えられるのが、小さな松茸の味噌漬け!勿論浅漬けですが、これがまた美味しくてやめられません。

柚木元では、南信州の松川方面の各松茸山に一人ずつ松茸を採ってくれる人たちを抱えているそうで、マツタケの大きさにかかわらず採れたものはすべて引き取るため、小さな松茸も混じっていて、こんな楽しみも増えます。

おまけに出てきたのは、先ほどの熊茸鍋で作った「熊茸雑炊!!!」幸せの一言です(^-^)

デザートも三種あり、地元パッションフルーツのムースも美味。葛で作った栗粉餅も間違いなく定番になりそうです。

獣肉の脂の乗りが毎年違っていたり、個体によって差があるように、松茸の香りも今年は豊作の年と比べてやや劣るかもしれませんが、そんな違いを毎年楽しめるのも産地の特権でしょうか?

昨年からは、「鮮度の凄さ」を耳にして東京から車で3時間、バスで4時間半かけてくる客も増えてきたそうで、リニアが開通して東京駅から30分で来れるようになったら、いったいこの店はどんなことになるのか(1年前から予約不可能になるのでは)と恐ろしいですが、それまでは地の利を生かして毎年楽しませていただきます(^-^)


P.S.
店頭に、知人の某オリンピックメダリストの色紙が置いてありましたが、彼は昨年からもうすでに4回も車で東京から通っているそうで・・・そのパワーにはさすがと驚かせられます(^-^)


お約束の「熊花山椒しゃぶしゃぶ」を食べに、満開の桜が続く中央道を走って飯田の柚木元に行ってきました。飯田も高遠も今年は少し遅れて、こちらも晴天の下で桜が満開でした。

期待通り素晴らしかったですが(要するに予想通り、花山椒牛肉しゃぶしゃぶより花山椒熊しゃぶしゃぶの方がはるかに美味しかったですが)、それ以外の料理も素晴らしく美味しくて満点です!!!

萩原君は、招福楼と松川さんの下で働いていたとは知っていましたが、今回は料理の凄さに脱帽です。

うどんが主食さんが「飯田の奇跡」と呼びましたが、地元の食材を最大限に生かした絶品料理の数々、皆さんも今のうちに是非食べに行ってください。リニアが開通すれば東京駅から飯田の柚木元まで3-40分、将来は東京の客で、予約がまったく取れない店になるのはもう間違いありません(^o^)

さて今回は、最初に出てきた山菜5種から感心です。ウドはきんぴら、うるいは酢味噌、タラの芽は味噌漬け、こごみは白和え、葉ワサビは醤油漬けと、それぞれ違った味付けで山菜が味を主張してきます。カミさんは酒を飲まないはずだったのですが、一口食べてこれは酒を飲まないわけにはいかないと急遽方針変更(^^;)

次がハマグリとハマグリ真薯のお椀、そしてナガスクジラの尾の身です。最近ミンクやイワシ鯨の尾の身は比較的容易に手に入るようになりましたが、やはりナガスクジラ、シロナガスクジラは別格で比べ物にならない美味しさです。桜の器(乾山)に美しく盛られてきました。

私たちが子供の頃、鯨と言えばベーコンか竜田揚げでしたが、当時の大人達はこんな美味しい尾の身を食べていたのでしょうか???もう幻で自分で食べられるとは思っていませんでした。

次はピチピチと跳ねる稚鮎の唐揚げでしたが、これも写真のように美しく盛り付けてありました。揚げ具合も抜群です。

山菜5種の天ぷらは大鹿村の温泉塩で食べましたが、サクサクと絶妙な火の通り具合で風味が何とも言えません。ユリ科のアマドコロ(甘音老)は初めて食べましたがトウモロコシのような独特の甘さでした。

地元佐藤農園のフルーツトマトをはさんで、猪鍋は南信州の山菜「おこぎ」と胡麻酢味噌で食べます。

メインの熊肉のロースは、約束の花山椒しゃぶしゃぶ!

一昨年、滋賀の「しのはら」と京都の「緒方」で連続して、和牛の花山椒しゃぶしゃぶを食べてすっかりファンになりましたが、予想通り熊肉は和牛に勝っていました。隠し味のハチミツの量が多すぎて甘かったのがちょっと残念ですが、来年も絶対食べに来ようと思う美味しさでした。

お約束の熊雑炊の後は、熊出汁を使って炊いたタケノコご飯!!!絶品でした。

滋賀の「しのはら」が田舎に店がありながら全国から良い食材を集め評判になりましたが、その方向で行けば東京進出は当然の帰結だったと思います。こちら南信州の「柚木元」は、あくまで地元の食材で勝負していこうとの心意気!

そして研究熱心な萩原君がどんどん料理のレベルを上げているので、秋の松茸から始まり、冬のジビエ、春の山菜と熊花山椒しゃぶしゃぶとメニューを開発してきたのは本当にうれしいです。次は夏、鮎や天然ウナギでどうやって勝負するのか?楽しみです。


2016年12月

今年も美味しい熊が手に入ったようです(^o^)

冬の熊鍋と熊肉と松本一本葱のすき焼き!バスに乗ってでも食べに行く価値があります。

昨年の熊のレビューの後は東京から車で、今年9月の松茸のレビューの後は新宿から4時間かけてバスで!食べに来たお客さんもいるそうで・・・飯田の柚木元も徐々に全国区になってきたようです。

野趣あふれる岐阜県瑞浪の名店「柳家」の炭焼きジビエと、こちら南信州飯田「柚木元」の洗練されたジビエ懐石!どちらも素晴らしくて美味しくて、いよいよ甲乙つけがたくなってきました。☆五つです!!!

ところで、今が旬のズワイガニに関しては日本海沿岸の鳥取から金沢にかけて、松葉ガニ、津居山(ついやま)ガニ、間人(たいざ)ガニ、越前ガニ、加納ガニと各地で名称も変わり、それぞれ俺の地方が一番美味しいとお国自慢がありますが、鮎に関してはやはり岐阜県が一番でしょう。食べログでも鮎で超有名な島根県のお店でも店主が「岐阜県の鮎にはかなわない」とおっしゃったり、徳島県の日本でも有数な和食店の店主が、四万十川ではなくわざわざ岐阜まで鮎釣りに来たりと、好き嫌いは別にして評価は定まっているように思います。

さて熊に関しては・・・今までは東京と村の「熊鍋」、滋賀県比良山荘の「月鍋」や、瑞浪柳家の「熊鍋」や「熊ロースの炭焼き」が食べログでは有名でしたが(何を隠そう私が食べログに紹介したのですが)、どうやら美味しいツキノワグマは南信州にいるようです。

ちなみに猪は木の実を食べている時期と自然薯を食べている時期、あるいは土地の違いで脂肪の甘さに差が出るので、熊もそうなのかと思っていましたが、熊肉の味は時期や体の大きさより個体差が大きいそうです。実力のある強い熊が美味しいものを独占して食べるのか?運よく美味しい食物があるところにいる熊が美味しいのか?猟師さんも撃った後に実際捌いてみるまで分からないとか・・・

今年は昨年ほどの熊の当たり年ではないとは思いますが、萩原君の努力が実り今年も素晴らしい熊肉を、「山の神様への敬意からか撃った熊を自ら担いで山から下りてくる猟師さん」から直接譲ってもらえるようで、写真の熊鍋や、熊と松本一本葱のすき焼きを食べることができます。美味しいですよ~

ジビエ会席も3年目に入って料理も器もますます洗練されてきました。写真の料理の解説はぼちぼちと・・・(牛タンならぬ熊タンまで食べてきました)

P.S.
今回は高速バスで名古屋駅から飯田駅まで往復しましたが、片道2時間弱で快適でした。自家用車を自分で運転する必要がないので、くつろいでお酒を飲めますしお勧めです。東京からはバスで4時間・・・う~んこちらはどうですかね?

P.S.2
来年の3月は木の芽4月は花山椒を使った、昆布出汁醤油味の「熊木の芽鍋」「熊花山椒鍋」を予定しているそうです。京都東京では和食店で牛肉を使った花山椒鍋が最近流行っているようですが、こちらは脂肪がほのかに甘い熊肉です!!!よだれが出ます・・・



2016年10月

今年も松茸料理好評だったようですが、そろそろ終わりでしょう。これからはいよいよジビエの季節がやってきます。

レビューを読んでいると、地元で普段会席料理として設定している5000円の料理と、松茸やジビエの時期の15000-25000円の料理では、レビュアーの評価に相当な差が出ているようです。遠くからわざわざ長野県までやって来るのならここでしか食べられない料理を・・・と個人的には思いますが、事前にご主人と電話で値段と内容をよく相談してから行くのがベストでしょう。

前にも一度書きましたが、11月12月は一泊して柳家瑞浪本店とこちら柚木元でジビエを食べ比べる、あるいは年明けでしたらこちら柚木元で夜に「四足ジビエ会席」を食べた後、地元の飯田城跡天空の城か昼神温泉に素泊まりしてアルカリぬるぬる温泉に浸かり、翌日昼に瑞浪の柳家本店で「究極の鳥尽くし」を楽しむ、と言うのは贅沢な冬の過ごし方として私のお勧めです。

今年も美味しい熊や猪が獲れることを願うばかりです。

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2016年9月

今年も松茸の季節がやってきました。今年は雨が少なかったようですが、台風14号崩れの低気圧から一気に雨が降り始め、マツタケも無事に出てきたそうです。

写真を見ていただければ一目瞭然。その日の朝採り(と言うか夜が明ける前に採るそうですが)松茸をたらふく食べてきました。焼き松茸は新鮮で、齧ると弾力で一度歯が押し戻された後に「シャキッ」と音を立てて噛み切れます。噛む度に「シャキシャキ」と音がして、その瞬間強烈な松茸の香りと風味の松茸汁が口の中一杯に広がり幸せな気分になります(^o^)

傘が開き始めると周りに香りを放出しますが、閉じた松茸は内側に強烈なエネルギーを秘めています。水分たっぷりな新鮮なものを食べると、なぜ傘の閉じた松茸の値段が一番高いのか納得します。

東京ではお金さえ出せば最高の食材が集まりますが、どんなに努力しても産地から輸送の際に新鮮さがある程度失われるのはどうしようもありません。採りたてを味わえるのは産地ならではの贅沢。

一度その日の朝(深夜)採りの松茸を食べると病みつきになります。リニアが飯田に来るまでまだしばらくかかりますが、現在でもなんとかここまでたどり着けばジビエやマツタケなど野趣に富んだ素晴らしい食材が揃っています。私がこの店の松茸料理やジビエなど特別料理を食べログに紹介して5年になりますが、最近は名古屋だけではなく東京からも鼻の効くグルマンたちが続々と来店し始めているようです。

今年の料理は

子持鮎の甘露煮
松茸の土瓶蒸し
朝採り松茸の炭火焼
アカヤマドリ茸ととろ茄子のバター炒め
松茸の信州牛巻きすき焼き風
イチジクのゴマダレ
松茸のフライとクリームコロッケ
ノドグロの蒸し物松茸餡かけ
熊茸鍋
松茸の信州味噌漬け
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
信州ブドウと栗最中アイス

でした。

P.S.
新作で、熊と各種茸の「醤油出汁熊茸鍋」を食べてきました。熊肉の脂が茸にしみこんで見事でした。残りは家に持ち帰り翌日雑炊で食べましたが最高!!!冷凍した熊肉は新鮮なものと比べて最初に感じる甘みは減ってしまいますが、昨年も書いたように、煮込むと脂肪のほんのりとした甘みがどんどん汁に溶け出して絶妙な美味しさになります。これからは比良山荘の冬の月鍋のように、秋にしか食べられない柚木元の名物料理になるでしょう 。

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2016年5月

店の前の駐車場に建てていた新館が完成し、いよいよ6月1日に新装リニューアルオープンです。

最近めきめきと力をつけてきているお店で、県外からの客も増えているようです。

今年も新たな工夫があるか楽しみです(^o^)

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2015年12月

柚木元で過去最高級の熊肉を食べてきました!!!冬季限定で☆を五つにします。(もちろん松茸豊作の年は9月末から10月初めも☆5つです!)

ジビエ好きの皆さん、今年は木の実も多く、熊肉が当たり年かもしれませんよ(^o^)

岐阜県瑞浪の「柳家」には20年近く通っていますし、熊肉は毎年何度も食べますが、このクラスの熊肉は過去にたったの一度冬眠中の小熊を食べただけ、滋賀の比良山荘の月鍋でも本当に美味しい熊肉はよほど運が良くないと食べられないでしょう。

最上級のツキノワグマの脂肪はほのかに甘くてさっぱりしていて、イベリコ豚や猪肉の脂肪よりさらに美味しく、この世の中で最高の肉(脂肪)の一つだと思います。機会を作って是非食べに行かれることをお勧めします。

ただし猪肉は冷凍保存してもある程度味と風味は保たれますが、熊肉に関しては微妙な甘みと風味は冷凍(-20℃)すると飛んでしまいます。まさに一期一会でしか美味しい熊肉は食べられませんでしたが、最近のー60℃冷凍では脂肪の甘味を残したまま保存できるようになってきたのかもしれません。

柳家のレビューの際に熊肉の脂肪は融点が低いことを何度も書いてきましたが、今回は猪肉と並べて最上級のツキノワクマ肉の写真を撮ったので比べることが出来て分かりやすいと思います。室温で手前の熊肉の脂肪が溶け出していて、猪肉の脂肪は固まったままだと言うことが分かるでしょうか?

木の実が豊富な年に植物ばかり食べているツキノワグマの脂肪は融点(溶ける温度)が低くて、常温でもほとんど溶けそうにになります。北海道のヒグマや木の実が不作で他の物を食べている年のツキノワクマの脂肪ではここまで溶け出すことはないようです。

さて昨年からジビエ料理を始めた柚木元ですが、きっかけは滋賀の比良山荘や岐阜の瑞浪柳家に熊肉を卸している「南信州の猟師」から、やっと獣肉を分けてもらうことができるようになったことがきっかけだそうです。

昨年実績を作って今年はやっと素晴らしい熊肉(120Kgの雌)のロースを分けてもらえたそうです。熊肉は年齢や大きさやオスメスの違い以上に、肉の味にはそれ以外の個体差があって解体してみないと質は分からないと猟師さんも言っているそうです。これだけの肉を分けてもらえたのは、信州地元で最高のジビエを提供したいと言う店主の情熱が猟師さんに通じたのかもしれません。

料理は、
鴨の胡麻味噌かけで始まり、
鹿のフィレ刺身とエゾシカロースの食べ比べ、
猪肉ミンチのコロッケ、
猪三枚肉の角煮、
自然薯
メインが鍋を並べて猪肉と熊鍋の食べ比べ・・・
リンゴのシャーベット
猪鍋の肉うどん
珈琲ムースとイチゴと洋ナシ(ル・レクチュ)
熊の背脂をクリームの代わりに使ったバニラアイスクリーム


昨年のジビエ会席に比べ、いっそう工夫が進んで一段ランクアップしていました。

最初は肉と言うより脂肪が並んでいるのを見て腰が引けていた私のカミさんも、口にしてみると「まったくくどくなくて、お腹にももたれない」とびっくりしていました。途中口直しに、自然薯やシャーベットなども出てきて、女性でも飽きることなく最後まで食べられます。器でも楽しませてもらえます。

柳家の魅力が囲炉裏の炭火で焼く豪快な囲炉裏料理とすると、こちら柚木元は滋賀の招福楼仕込の会席料理が基本と毛色が全く違っています。

かく言う私は、先週は柳家でジビエの炭焼き、今週は信州柚木元でジビエ会席、来週は名古屋の柳家錦でスッポンとジビエと三週ジビエが続きますが、どの店も魅力的で全く飽きることはありません!

お酒に関しては、今年も小布施ワイナリーの超限定酒が揃っていたり、味噌鍋に合わせてアルザスのビオのピノグリが出てきたりこちらも楽しむことができます。

そう言えば最後は猪肉の肉うどんが出てきましたが、うどんは腰があるなと思ったら、なんと食べログレビュアーで有名な「うどんが主食」さん謹製の讃岐うどんでした。美味しかったです。

脂肪ばかりの写真を見て腰が引けるかたもいらっしゃるでしょうが、猪肉、熊肉は脂肪が命です。さっぱりしていてくどいことは全くありません。ただし熊肉はいつでもある訳ではありませんので、事前に電話で確認してください。

P.S.
写真のように、鍋を並べて、同じ味噌で猪鍋と熊鍋を作るのですが、熊鍋の方が汁が甘くなります。これは熊の脂肪から甘味が解け出たとしか考えられません。こうしてわざわざ並べて食べたからわかりましたが・・・これには本当に驚きました。

P.S.2
ジビエを求めて旅行までする方は、今後真冬に岐阜の瑞浪で「柳家の鳥尽くしコース」を夕食に食べて、素泊まりで湯質の良い昼神温泉に泊まり、翌日昼に信州飯田の「柚木元でジビエ会席」を食べるという究極のジビエコースも今後は検討することをお勧めします。


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2015年9月

昨年に続き今年も信州は9月初めから松茸が出てきて、10月前に松茸祭りです(^O^)

地元の人の話ではシルバーウイークの天気が良すぎて、数はかなり減ってきたそうですが、もう一度雨が降って10月に再度出てくれば大豊作ですね。9月で終わるなら残念です。

豊作の年は☆4.5~5.0!!!朝取りの超新鮮な松茸を食べに行かなければ後悔します。安くはないですが、都会でこの量を食べるのは無理でしょう。

料理は

口取りに四種茸の和え物と天竜養魚場の鮎付け焼き
松茸の土瓶蒸し
焼き松茸と茸
甘鯛の味噌漬け焼き松茸餡かけ
松茸の信州味噌漬け
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しに松茸のお浸し
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライとクリームコロッケ
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
信州ブドウとコアントローシャーベット
わらびもち

信州の松茸の出来自体は

2011年 ☆5.0
2012年 ☆3.0
2013年 お休み
2014年 ☆4.5
2015年 ☆4.0

と言った感じですが、料理は毎年工夫をしてますます良くなってきています。

昨年まで焼き松茸をたっぷり出し過ぎると女性はお腹いっぱいになってしまうこともあったので、今年は軸の固めの部分は積極的に料理に使ったそうです。甘鯛にかけられていた餡はマツタケだらけで、噛めば噛むほど香りと風味が口に広がる感じ。30分以上口の中に残り香があって驚きました。

松茸は傘の開いていないつぼみ松茸が一番高いそうですが、実際軸の部分に香りと風味が凝縮されているのが良く分かりました。今年はキンモクセイも咲いた後でしたが、早い時期に出た松茸は香りは弱くても軸に生命感が残されているようです。

トリュフもそうですが、茸類は良く噛んだ方が、口の中で風味と香りが楽しめます。松茸は産地や時期によって味や香りに優劣もつけられますが、それは産地と都会である京都や東京との地理的時間的な距離とも関係あるような気がします。産地に来てみると都会で食べる松茸がどんなに乾燥してしまっているかわかります。

一度は産地に来て朝取り松茸を食べてみてください。この食感は都会ではなかなか味わえないと思います。

今年は女将が選んだ冷酒三種類で楽しみました。来年は人数が揃えばワインも試してみたいです。

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2014年12月

9月の松茸料理に続いて、冬はジビエ会席です。

長野県はジビエの宝庫ですが、遠山の猟師とつながりが出来て、瑞浪の柳家大津の比良山荘と同じルートで食材が手に入るようになったので、今年からジビエ会席を始めることにしたそうです。

玄関脇の部屋で雪がちらつくのを見ながらの食事となりました。

まずは信州牛の頬肉に松本一本ネギのすり流し、ネギの甘さにビックリです。地元のお酒に多治見の作家物の酒器で料理を楽しみました。

次は遠山鹿の刺身。定番通り生姜醤油で食べましたが素晴らしかったです。

続いて猪肉のミンチとチーズのコロッケ。これもアイデアが素晴らしかったです。

焼き物は遠山鹿のフィレと蝦夷鹿ロースの食べ比べ。粒マスタード、柚胡椒、フレッシュオリーブオイルなどで、食べます。

口直しの林檎のシャーベットと林檎のグラタン

聖護院大根をつまんだ後に、猪鍋です。まだ12月なのに今年は寒いせいか脂がしっかりと乗っていて美味しい猪でした。鍋は創業480年という飯田のお店の合わせ味噌。猪を十分煮込んで素晴らしい出し汁になったところで、うどんで締めました。

デザートは、市田柿とクリームチーズの最中に抹茶を挟んで、林檎ジュースと苺。

ほとんど全てが南信州の食材で個性があり、素晴らしい昼食となりました。

猪鍋コース5000円位から,ジビエ会席1万~1万5千円くらいまで、完全予約制で値段と内容は事前に相談してみてください。瑞浪柳家とはまた違った魅力で、冬の楽しみが増えました。

P.S.
飯田は名古屋から直接JRでは行けませんし、冬は雪の可能性があるので車で行くにはスタッドレスを用意しなければなりません。ただ、名古屋-飯田間の高速バスがありますし、湯質の良さで有名な昼神温泉に泊まれば昼神温泉ライナーの利用も可能です。

P.S.2
遠山の猟師は山奥で猪や鹿などを仕留めた後、血抜きや内臓の処理をした後は、獲物は里まで必ず背中にしょって山を下りてくるそうです。そりなどを使わないのは、生き物に対する敬意の表れなのでしょう。遠山鹿のフィレ(三歳オス)も猪ロースも素晴らしかったです。

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2014年9月

松茸が豊作の年は食べに行かねば後悔します

今年信州の松茸は8月末から出続けて、例年より二週間以上早くピークを迎えつつあるとか。冷夏と雨の多さに加え9月も冷え込んだのが良かったのか豊作のようです。

お店から連絡が来て、今最高なので例年通りの10月第二週目まで松茸が続くかどうか分からないとの話。行くなら今しかないと急遽車を飛ばして飯田まで行ってきました。

まず運ばれてきたのは炭火焼き用の松茸の大皿!写真を見てください。机の上が松茸で埋まってしまいました。

口取りに各種茸の和え物
松茸の信州味噌漬け
松茸の土瓶蒸し
車海老と松茸のバター焼き
焼き松茸(腹一杯)
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しの長野県産パッションフルーツ
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライ
松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
デザート三種

と写真の通りです。

地元の人の話では、キンモクセイの花が咲かないと松茸も香らないとの言い伝えがあるそうです。今年はキンモクセイの花が咲く前に早く出て来た分まだ少し香りが弱いですが、虫食いも全くない真っ白で開いてない松茸を大量に食べたのは3年ぶり!産地で食べる松茸料理に圧倒されました。

松茸が豊作の年は食べに行かねば絶対に後悔することになります。

写真のように瀬戸や多治見の作家物の器は彩り鮮やかで形も面白く、机の上で秋の景色を楽しむ事が出来ました。招福楼出身の若主人が頑張っています。

今年の松茸はいつまで続くのか?この後一雨来てもっと良くなるかもしれませんが、突然終わる可能性もあります。非常によい状態なので、今すぐ食べに行く事をお勧めします。

P.S.
今年は部屋に付いてくれた若い仲居さんが、地酒の米の産地から葡萄六種類の味の違いまで詳しく説明できるなど知識も深く、非常に優秀で驚きました。(後から分かったのですがやはり若女将さんでした。萩原君いつのまにか結婚されていたんですね)

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2012年

昨年の松茸づくしが凄かったので今年も予約していましたが、残念ながら松茸が不作で「松茸づくしならぬ茸づくし」となりました。出てきた松茸も昨年に比べると量だけではなく質もかなり落ちるもので残念でした。当日の朝も3時半から松茸採り名人が探しに行ってくれたそうですが、何ともならなかったとか・・・

遠くからわざわざ宿泊費と交通費をかけてまで食べに行くわけですから、今年も一週間前及び数日前に松茸は大丈夫か遅れているのではないか、日程を変えた方がよいのではないかと、ご主人に二度も電話で確認したのですが、お店に意図が伝わらなかったようで残念です。

来年は松茸がもしも今年のように不作なら、直前でもキャンセルできるような形で予約ができないか相談しようと思っています。

前菜は4種で柿のぬた合えが美味しかったです。松茸以外に初めて食べる茸も・・・茸の炭火焼は、松茸、くろかわ(お上人)、原木栽培の巨大椎茸と舞茸。味と香りがそれぞれ違っていました。

信州牛と松茸のソテーは両方を一緒に食べるとたまりません。

続いて松茸の寿司にタマゴタケと鶏肉の炊き合わせ。揚げ物、サラダ、しめじの炊き込みご飯と続きます。

デザートは三種、美味しいプリンとぶどう三種にコアントローのシャーベット、特製ほうじ茶のアイスクリーム最中でした。

写真のように器も凝っていて、目でも楽しませてもらいました。

来年は松茸が豊作になることを祈りながらお店をあとにしました。

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2011年

松茸じゃぁ~!!!一度でいいからこんな風に食べてみたかった(拍手)

まずは最初と二枚目の写真をご覧ください。幸せ~!

もちろん輸入ものではなく、松茸で有名な長野県下伊那郡松川で、松茸採り名人が当日朝の2時半から私達のために採りに行ってくれたそうです。三人で食べに行きましたが、700-800g用意されていました。

事の発端は、ある日名古屋の日本料理店「野嵯和」のお昼のカウンター。隣り合った若い男性二人連れがノートに、食べた料理の内容や料理方法などを真剣に書きとめています。最初はブログでもやっているのかと思っていたら、店主が料理のキモの部分を親切に絵まで書いて教えてますし、不思議に思って聞いてみたら、長野県飯田で日本料理店を経営していて、「野嵯和」には勉強として食べに来ているとのことでした。

まあその熱心さと、「これからの時期はマツタケを用意しますので、是非食べに来てください」との言葉に、帰宅後日程調整して仕事の後に2時間かけて、飯田まで食べに行ってきました。

以前、友人宅所有の松茸山へ松茸狩りに連れて行ってもらい、現地で採りたての松茸を炭火焼きとすき焼きでたらふく食べた後に、残りも家に持ち帰って、「こんなことはもう二度とないだろう」と、その夜も死ぬほど食べた経験はありますが、料理屋さんで朝採り松茸(それも名産地)のフルコースを食べられるなんて、初めての経験でこれ以上の幸せはありません。当然全てまぎれもない国産100%!

産地っていいですねぇ・・・(しみじみ)


と言う訳で、朝採り松茸のフルコースです。

八寸(笹のバッタが見事です)

松茸の土瓶蒸し(真っ白な見事なコロです)

焼き松茸は亭主自ら焼いてくれました。(ベストサイズを一人一本と、黒皮という地元のキノコ)

続いて、信州牛のステーキと焼き松茸バルサミコソース(ソースに負けないかと心配しましたが、美味しかったです)

そして、信じられないくらい見事な松茸のフライをもったいないと思いながら、ソースとレモン、これがまた美味しい~!塩とスダチも試しましたが、ソースもやめられないです。(鮎のフライをソースで食べると意外に美味しいのと同じですね)

さらに、松茸と水菜とイチジクのサラダ

半分に割かれた松茸が三つ入った茶碗蒸し

最後に、土鍋で炊いた松茸御飯

御主人が土鍋を部屋に持って来た時から香りが部屋に充満します。そして松茸の量見てください・・・薄く切って上に敷き詰めるタイプは食べたことありますが、この様に丸ごとごろごろ入ってるのは初めてです。一生分食べたんじゃないかと思うくらい幸せな気持ちで帰途につきました。高速道路を走る車の中で繰り返されるのは、

「凄かった~」・・・「凄かった~」

もちろん虫食いなんて一つもなくて、内側は白磁のように真っ白な松茸です。何と言うか実がびっちり詰まっているような感じで、シコシココリコリした食感。そして縦方向の繊維の感じとか、柔らかさは全く感じません。香りはもちろんですが、とにかく今まで食べてきた松茸は一体何だったんだと思うくらい食感が違いました。

逆に、テレビ番組などで目隠しするとエリンギと松茸を見分けられない人たちがほとんどなのを見て不思議に思っていましたが、安い柔らかい縦の繊維感があるマツタケに比べると、本物の朝どり松茸の方がエリンギの食感をさらに噛みごたえあるようにした感じで、これならブラインドでいろいろ食べたら自分でも間違えるかもと思いました(もちろん香りは別ですよ)。

そうそう出てきたデザートも見事で、ほうじ茶アイスの最中の皮もパリパリ、杏仁豆腐も最上級、ブドウも三種類どっさりです。HPを見たら、最中もふくやまと共同開発したみたいですね。

もちろん京都などで薄く切った繊細な松茸コースを食べるのも素晴らしいですが、どの料理にも松茸がゴロゴロしたまま入っている、産地の豪快さを感じる(しかし繊細な味の)松茸料理もやめられません!

さっそく来年の予約も済ませてきました・・・(^.^)


二代目の現亭主は、滋賀の招福楼で三年間修業したそうですが、最初の一年間は、店の前の水撒き、下足番(冬は温めるとか!)、庭の掃除、石磨きなど、とにかくわざわざ遠くから来ていただくお客さんをもてなす心を徹底的に叩き込まれたとか・・・「料理は地元で親父さんの味を継ぐことも出来るが、もてなしの心だけはこちらで学んでいけ」と言われたそうです。凄いですねぇ招福楼。

と言う訳で、往復4時間以上のドライブでしたが、十分すぎるくらいもてなされて帰ってきました。

P.S.
普段は5000円位の会席料理や、信州牛のしゃぶしゃぶの宴会などが多いそうです。

  • (説明なし)
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  • (説明なし)

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6位

すし処 ひさ田 (赤磐市その他 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2016/02訪問 2016/12/22

創作寿司で日本ベスト10に入るべきお店だと思います

マイベストレストラン2016用にアップしておきます。

この店は凄いです!

辺鄙な場所にあるせいか、食べログでは現在全国寿司ランキング24位と低いですが、私は豊かなアイデアがもっと評価されるべきお店だと思います。

御主人は金曜の夜から土日曜の昼夜と三日間五回だけ自分の店で働いて、後は食べ歩き飲み歩き、他店とのコラボ、そのほか趣味の世界に生きてらっしゃるようで、羨ましい限りです。

また、農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」で第5回ブロンズメダルを受賞されています。

・・・・・・

2016年2月

神戸で仕事が終わり、レンタカーを飛ばして赤磐まで行ってきました。

先々週は小倉の天寿し、今週は岡山のひさ田と、全国トップクラスの人気寿司店巡りとなりました。

御主人の話では、出された寿司をすぐに食べずに写真ばかり撮っている客があまりにも増えすぎたので、今年から貸切以外は食事中の写真撮影お断りにしたそうです。と言う訳でつまみや寿司の写真はありません。

とにかく感動したのは、ご主人の何ごとでも細部にまでこだわる姿勢。徹底しています。

酒のつまみは

瀬戸内海の小ぶりのミル貝、土佐酢ジュレかけ
スミイカ霜降り醤油七味
三つ葉、きくらげ、山芋入り卵焼き
吉田牧場スイスブラウンのモッツァレラ「醤油」漬けパルミジャーノかけ(味噌ではなく醤油漬けです!)
赤ナマコとうるい、あさつきスダチ大根おろしかけ(赤ナマコの絶妙な食感!!!)

ここから寿司で

アオリイカ、ハリイカ(スミイカ)食べ比べ(甘さと食感の対比)
サヨリ
キスの塩酢洗い(昆布締めとは違います)
鯛の昆布締め
長崎のムラサキウニの「炙り」海苔はさみ(炙りウニの面白さ)
赤身
中トロ
クルマエビ観音開き(観音びらきによる食感の違い)
蒸し!穴子(白焼きではありません。蒸しただけの熱々)
イクラの軍艦(独特の味でした)
たくわん胡瓜ハーブ手巻き(古漬けとハーブの組合わせの面白さ)

と、ここまで3時間。客との掛け合いもあり、華麗なステージを見ている感じです。つまみも寿司も、その組み合わせのアイデアと言うか新鮮な創作度が凄いです!

器も岡山ですから備前焼がずらりと揃っているのはともかく、御主人が入れ物として自分で使っているのは、見たこともないロイヤルコペンハーゲンで、カウンターの下から次から次へとゾロゾロ目の前に出てくるのにはびっくりしました。

お酒も、地元の酒造好適米「赤磐雄町」で醸造した全国のお酒が出てくること出てくること!器も酒器もこだわったものが出てきます。小さくて背が高いグラスが出て来たと思ったら、木村硝子で作って金沢の福光屋でカッティングを入れたものだとか・・・この世の中いろいろあるものだと改めて呆れました。


P.S.
有名なモッツァレラの漬けは、最近あちらこちらでやっている味噌漬けではなく、なんと醤油!漬けでした。味噌ならそのまま漬ければよいですが、醤油だとどろどろに溶けてしまうため、相当に苦労したそうです。実は方法(秘伝?)も教えてくれましたが・・・こういうところは、名古屋のトウラジョア須本シェフと似ていますね(^O^)

P.S.2
シャリの酢は岐阜県八百津町の老舗のものを使っているそうですが、江戸前赤酢とは違って、白ワインと絶妙に合うような気がします。目の前にワインと日本酒を並べてそれぞれ寿司と合わせて楽しませてもらいました。

  • 御主人の久田さんは農林水産省顕彰「料理人マスター」です
  • 岡山と言っても、赤磐は岡山駅からは相当に遠いです
  • こちらは60年くらい前のものだそうですが、取っ手は鹿児島まで送って作ってもらったそうです。

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7位

ビストロ ダイア (新栄町、千種、車道 / ビストロ、フレンチ、イノベーティブ)

28回

  • 夜の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥5,000~¥5,999

2021/08訪問 2021/08/14

ビストロダイア復活です!

さて大ちゃんが復帰して本格的に再開したビストロダイアですが・・・

食器やナイフは閉店したグランドダイアから持ってきたのかグレードアップしています。

今後、昼も夜も客は5組ずつでしばらく営業するそうです。ランチは料理13種類とプチフール8個で5500円というのも、相変わらず凄いCPですね!!!

オランジュ時代から通っている古くからの客には、そのうちにうれしいニュースが入ってくるかもしれません。
コロナの影響でしばらくレストラン営業を止めて、店の前でマルシェをやっていたビストロダイアですが、大ちゃんが戻って完全復活です。

3月4月は日月火曜日は休みで、5月から通常営業と言うことですが、噂を聞きつけた常連客で店は昼も夜も満席が続いています。なんとかランチに潜り込ませてもらいました。

ランチは、スープと前菜、メインにデザートと飲み物の税込み3080円コースからですが、水口シェフが戻って毎日いるのは何年ぶりでしょうか?厨房3人フロア2人でメチャクチャ忙しそうでしたが、以前からのスタッフも5月には戻ってくるとか。

美味しいし、がっつりボリュームもあるし、お値打ちだし、最高のビストロです。今後も以前のように満席が続くのは間違いないでしょう。予約はお早めに!
5月はお休みで2か月ぶりのダイアランチです。

杏美ちゃんはお休みでしたが、彼女が大ちゃんを押し切ってメニューに入れたと言う、発芽米と豆いろいろ、スモークチーズ入りシェリービネガーの新作サラダがお見事!小さくダイス状に切ったスモークチーズが利いていてシェリーヴィネガーの風味も良く、女性に大人気とか。

宮崎マンゴーとココナッツブランマンジェのデザートは、今年はタピオカも入っていましたが、今の時期マンゴーは美味しいですねぇ!!!ココナッツ風味とまたぴったり合います。

メインは定番料理でしたが、使っていたヴァン・ブランソースも梅の風味を効かせて暑くなってきた今の季節にぴったりです。


本日は公立高校入試の合格発表日だったようで、目出度いテーブルがたくさんあり、あちらこちらで花火付きケーキを持って写真を撮っていました。

さて3月は、

まずは、絶妙な甘さの新玉ねぎのスープ
前菜はクミン風味の砂肝と燻製うずら卵入りサラダ
魚介類の和風アヒージョ

これが辛さを押さえて日本酒を使ったアヒージョで、海老やホタルイカがたっぷり入っていて素晴らしかったです。2月のメニューでしたが人気で今月も延長して作っているとか(^o^)

メインは
スズキのロースト、アメリケーヌソース
米国牛リブロース

デザートが
ココナッツのパンナコッタと、抹茶アイスクリーム桜風味
抹茶アイスには少し蜂蜜が入っているそうで、抹茶の風味が強烈で桜風味と合わさってとても美味しかったです。
毎月通ったダイアの料理も今年はこれで最後!

6月から森田君がシェフになって、美味しいスープ、どっさり野菜の前菜に、メインもドーンのビストロ料理が復活してすっかり定着したようです。

半年ぶりの定番オマールのビスク、ほうれん草のキッシュにサーモンマリネサラダ。

メインがイトヨリのポワレ、キャベツとホタテのクリームソースと赤身牛のステーキパセリにんにくソースと、すべて定番メニュー。

デザートは南瓜のモンブランと絶品フォンダンショコラ。最近他の店で食べるフォンダンショコラは冷たいものばかりでしたが、今日は久しぶりにやけどしそうなくらいに熱いチョコレートが中からトロリと出てきて最高でした。

本日フロアの客は、私以外全員女性で満席!皆さん楽しそうに時間を使ってらっしゃいました。来年も楽しみなビストロダイアです(^o^)
9月の料理がイマイチさえず、レビューしていなかったのですが、10月はオランジュ時代のメニュー大復活で味も大満足でした。

10年前からあるメニュー!新鮮でプリプリしたブリをたっぷり使ったカルパッチオに、和牛ミンチで作った巨大ハンバーグ!これにスープとデザートと珈琲が付いて3000円ですから、最強ランチ復活でしょう。オランジュ時代の写真載せておきます(^o^)

パンについてくるようになったリエットもレバーが増えて味も良くなり、パンがどんどん進みます。

思えば10年近く前、水口君が雇われシェフをしていた「ビストロオランジュ」では現在ここのシェフになった森田君が一緒に料理を作っていて、亜美ちゃんがホール担当、また先月から駅前のキ〇チを卒業して?接客に入った安倍君も、当時客として店に来て、水口君と一緒に働きたいと語り合っていたとか・・・

名古屋も狭いですね(^o^)
月替わりになった新ダイアランチ3回目の訪問です。

スープ、たっぷり野菜の入った前菜、量もたっぷりしたメインをそれぞれ何種類から好きなものを選べ、パン食べ放題、きちんとしたデザートに飲み物で基本2800円と言うのは出来過ぎと言っても良いくらいなのですが・・・

それにも関わらず、すでに以前と比べた常連さんから、かなり辛口のレビューもアップされているようです。

昨年10月笹島にイノベーティブフュージョンのグランドダイアがオープンし、オーナーシェフの水口君がいなくなりましたが、久保田シェフが同じ路線を今年の6月まで続けたので、ビストロにもかかわらず名古屋の他の高級レストランを凌駕する素晴らしい食材と料理は続いていましたが、6月からは(普通の)ビストロ路線になったとでも言いましょうか?その変化がまだ受け入れられていないのかもしれません。

またソムリエ君が辞めたこともあり、ホールは以前3人だったのが亜美ちゃん一人になってさすがにもうレストラン並みのサービスは無理ですし、厨房も一時期10人くらいいたのが、森田シェフと若い二人だけになり、以前と同じクオリティを維持することはできません。

でも若い新人君盛り付けの才能があるようで美しい皿を作りますし、ホールもまた一人増えるとのことですので、8月の厳しいレビューを糧にしてまた頑張ってほしいです。

P.S.
高級路線から普通のビストロ路線になったと言っても、厨房やホールの人数は明らかに減ってひずみは出ていますが、実は北海道産を中心に食材はまだ他店を凌駕する素晴らしいものを使っています。いまだにランチは満席ですし、店側も客側も新しい路線にこれからだんだん慣れていくのでしょう。
6月からがっつりビストロに戻った森田シェフのビストロダイア、2回目のランチ訪問です。

スープ、どっかり前菜、メイン、デザート、飲み物がそれぞれチョイスで、税込3000円強とお値打ちです。

今回は何と言っても、蝦夷鹿のシンタマ(ウチモモ)のローストが追加料金なしというのがダイアらしくて嬉しいですね(^o^)

岐阜県瑞浪の「柳家」や名古屋の「柳家錦」のレビューで、仕入れ力の凄さが他の店を圧倒していて半端無いと毎回書いていますが、水口君の出身地である北海道の食材に関しては、こちらビストロダイアの仕入れ力も他店を圧倒していて凄いです。

真夏はどこのレストランも比較的席が取りやすいようでしので、初めての方はチャンスです(^o^)
定期訪問のランチです。オーナーシェフの水口君がグランドダイアから週2回昼手伝いに来ているそうです。

6月から昼は2800円夜は5000円で、半月ごとにメニューが変わるシステムにしたとは聞いていましたが、カウンターも改装して7年目の新たなスタートと言った感じです。

写真のように「がっつりビストロ復活」が嬉しいです。夜のメインは肉の三種盛りが標準!!!ダイアらしいですね(^o^)

今日はランチから、生後1歳2カ月北海道石田めん羊牧場の子羊ロースト行者ニンニクソースもあってご機嫌です。やはり6月はラムを食べないとね(^o^)

北海道産ホワイトアスパラは、どっさりトリュフもかかってこちらも大満足。

楽しいランチでした!


定期訪問に行ったら、何と久保田シェフが今日を最後にグランドダイアに行くとのこと。すでに岩佐君が向こうに行って、森田シェフが帰ってきたのは聞いていましたが、これからビストロダイアの厨房は森田シェフと若い新人二人になるそうです。

私の回りでも久保田君の料理は非常に人気だったので、彼がいなくなるのはとても残念ですが、森田君が戻って、オランジュ時代のようなビストロが戻るならそれも嬉しいです。

今日は二人の料理のコンビネーションでしょうか?ただパティシエもいないし人数も足りないし、今後デザートや自家製パン類は、しばらくの間制限されるかもしれませんね・・・


ロシアの伝説的バレリーナ故アンナ・パブロヴァの瀕死の白鳥のイメージなんでしょうか?焼きメレンゲのお菓子でオーストラリアとニュージーランドが本家争いしているそうです。シェフの久保田君は東京でオーストラリア料理の店に在籍したこともあって、見事な「宮崎マンゴーのパブロヴァ」を作ってくれました。美味しい!!!(^O^)

もったいなくも「本マグロ中トロ」を炙ってニース風サラダにしたり、仔羊のラビオリにロックフォールソース、メインは赤ワインで10時間煮込んだ「厚みのあるタン」とか、ホウボウのポワレとアスパラに添えられた何の臭みもない「ホタルイカソース」とか・・・今日のランチもいつものようにとても美味しかったです!

柳橋の「肉魂」は装い新たに居酒屋「海のダイア」に変わったそうで、営業時間は何と深夜営業の16:00~26:00!!!食べログ登録はまだですね。セントレアのナポリダイアもカルツォーネ(揚げピザ)をやめて普通の窯焼きピザへにして大人気とか。大ちゃん相変わらず判断力(変わり身)早いですね。
2歳半の孫がカミさんの作るビッソワーズの大ファンなので、そろそろフレンチも連れていくかとビストロダイアのランチでビストロデビューです。

今までは和食や中華の個室でしか外食に連れ出したことはありませんでしたが、こちらのランチは個室でなくても(勿論きちんとしつけられているという条件付きですが)幼児可で、1800円で写真の特製オムライスを作ってもらえます。

オムライスは出てきたとたんに四方八方から手が伸びて大人の味見となりましたが、アルデンテのデミグラス肉入りライスに半熟卵がかかっていてとても美味しいです。甘い玉ねぎスープもついていました(^o^)。で、孫の方はと言うと、最初は上にかかっていたケチャップの赤い色を警戒していましたが、一口食べて味に納得しあっという間に平らげてしまいました。

大人の方はおまかせメニューでしたが、久保田君が中津川産サフォーク種18か月のボゲットの足を持って登場!ローストして食べましたが、ラムより少し育った仔羊なので羊臭さは出てきているものの柔らかくて羊らしい味で美味しかったです。

前菜は、蕗の薹アンチョビソースを使ったバーニャカウダに、桜海老と菜の花のキッシュ。グリーンアスパラをタリアテッレ風に平たく切ってカリフラワーのスープ(ブルーテ)をかけたりと春気分満載です。味も見た目も久保田流爆発でした。

本日のテリーヌは、ウサギとフルーツトマトに、鳥とかなりフレッシュなフォアグラの二種類でしたが、どちらも素晴らしかったです。

2月は空席もありましたが、3月からは満席で安泰なようです(^^)
今月のダイアは新春料理でした。

何と言ってもフランス直輸入のモリーユ(きぬがさ茸)と、ホワイトアスパラガスに蒸しアワビのフリカッセ!!!日本のフレンチでは、いったん蒸した後バターで炒める黒アワビのステーキが志摩観(光ホテル)の名物料理として有名になり全国に広まっていますが、ホワイトソースのフリカッセも素晴らしかったです。

最初に出てきたカプレーゼに苺ソースを合わせたのも見事でしたし、岩佐君が焼いたのか?渥美半島の熟成保美豚の炭火焼も自家製塩レモンとタスマニア産粒マスタードで食べましたが、とても美味しかったです。

パティシエールがグランドダイアに行ってしまったため、自家製パンもデザートも久保田君がすべて作っているそうですが、シュークリームは絶品!塩キャラメルのアイスもナイス。

土日に余裕があるときはデザートのワゴンサービスを始めたそうで、これも人気が出そうです。
新春フレンチ始めはビストロダイアから(^o^)

オーナーシェフの水口君から料理を任せてもらった久保田君、焼き方の岩佐君と組んで自由にやりたい放題!で、豊かな発想を爆発させています。素晴らしいランチでした。

口取りにいきなり出てきたのが、フォアグラの燻製のサンドイッチ!スペインの羊のチーズマンチェゴがフォアグラに乗っていて、これがまたいい味を出している「また食べたい逸品!!!」でした。

美味しい「蛤と蕪のすり流し」は高級クラムチャウダーと言った感じで、続いて出てきたのが、オマールエビとル・レクチュ(最近流行りの洋ナシ)とライムの泡のサラダ。これが素晴らしいフルーツサラダと言った感じで感心しました。

魚は甘鯛を松かさ焼きにして、ユリ根や冬野菜のアロス・カルドソ(マドリッド風雑炊)の上に乗せてあります。甘鯛は油を感じさせない見事な焼き上がりで、七草がゆを西洋風にアレンジしたと言うアロス・カルドソも新鮮でおいしかったです。

肉は、和牛頬肉のビール煮スパツェル添えと、木曽川網獲りの熟成コルベール(青首鴨)のロティサルミソース。どちらもなかなか美味しかったです。

久保田君の豊かな発想は、水口君ともまた少し違っていて、こちらも満点。ビストロダイアは安泰です(^o^)
水口シェフが笹島のグランドダイアに移ってから二回目のビストロダイアです。

常連客に合わせて特別料理を作ってくれたようで、久保田君のフルメニューは新鮮で面白く美味しかったです。

まず天王寺カブのムースとコンソメジュレと、次にカリフラワーのブルーテ帆立の炙りヴィエノワーズで始まり、次に出てきたのが

「北海道産鱈の白子のパイ包み焼き!」

鱈の白子と黒トリュフをちり緬キャベツで包んで、さらにパイに包んで焼き上げてあります。ソースはゴルゴンゾーラに蜂蜜で白子と相性バッチリです。白子の濃厚さにムニュっとした食感と、パイのパリパリした食感が組み合わされて、見事な料理でした。

また次のカスレも絶品でした。

名古屋のビストロでは、カスレと言っても大抵はソーセージと白インゲン豆の煮込みですが、こちらはきちんとしたトゥルーズ風。鴨の足をコンフィにして、自家製ソーセージと砂肝が入った本格的なものです。ソースに肉が混じっていると思ったら、粘りを出すために、ガチョウの脂の代わりに豚鼻と耳のゼリー寄せを入れたとのこと。オーブンで焼き上げてあるので、鴨足のコンフィが絶妙に仕上がっていて、骨までしゃぶりつくしました。

金目鯛、ムール貝、ホタテなどが入ったブイヤベースは大きなサザエに入っているという凝りよう。猪のモモ肉赤ワイン煮も美味しかったです。

水口君から免許皆伝の許しも出たようで、お店を任されて久保田君の実力満開と言った感じです(^O^)

水口君時代に比べると量は減って、「これでもかぁ」と言うほど何もかもがどっさりと出てきて、「どうしよう」と悩むことがなくなったのは少し寂しいですが、今後もどんな料理が出てくるか楽しみです(^o^)

ビストロダイア、間違いなく安泰です(^o^)
グランドダイアの様子見も終わって、今度はこちら久保田君がシェフになったビストロダイアです。

と思ったら何と(水口)大ちゃんいるじゃない!!!

グランドダイアもやっと落ち着いて、新人の入ったビストロダイア指導しに来たそうで・・・

と言っても、料理はあくまで久保田君と岩佐君?でやっているようです。

さて、いきなり飛び切り美しい「彩どり野菜のテリーヌ」とホタテのタルタルです。野菜それぞれの味の個性が出ていなかったのが少し残念ですが、それが出来ればパーフェクトな三ツ星料理です。

濃厚マッシュルームの温かいポタージュも満点。中にはつぶ貝と菊芋のソテーが入っています。

自家製シャルキュトリーの盛り合わせも、定番のテットドフロマージュやパテのほかに、羊のソーセージ等が出てきてこれも満点。

白身魚のクネルにメインはエゾ鹿の背ロースのローストに実山椒風味の赤ワインソース、魚はイサキのブールブランソースです。

デザートはイチジクのシブースト。これはパイの上にイチジクが乗ってその上にクレームキャラメルが乗った感じの3層構造でした。

この料理でしたら、十分これからもやっていけると確信です。

P.S.
店内の黒板には、パーティ用の7500円コースが載っていました。肉主体の大地プランと魚中心の海プランがあるそうです。飲み放題2500円と合わせて1万円コース。これなら幹事さんも安心でしょう。
10月笹島にグランドダイアがオープンし、水口君はそちらに移るので、彼の料理をビストロダイアで食べるのは(イベント時はともかく)今回が最後になりそうです。

結局こちらには久保田君とあみちゃんが残ることになったそうです。久保田君は料理のアイデアがタップリなので今後とても楽しみです。

さて先日、札幌の「イディア(ル・ミュゼ)」で石井シェフの素晴らしい料理を食べたことをレビューしましたが、「北海道赤平市の素晴らしい鳩」と「奥尻島の素晴らしいワイン」の話を水口君に教えて食べに行くように勧めたところ、早速ミュゼまで食べに行って、石井シェフの紹介で奥尻島まで行ってワインを譲ってもらったそうです。ミネラルと塩分をたっぷり含んだ素晴らしいピノグリを出してくれました。

北海道江差沖の奥尻島は、確かほとんど溶岩でできた島のはずですが、ワイン畑に石灰を持ち込んだのでしょうか???日本は石灰質の土壌が稀なので、フランスワインのような強いミネラル分を感じることは稀なのですが、こちらのワインはブラインドで飲んだら日本のワインとは思えないくらいミネラルに富んでいます。魚介類にはばっちり合います。ワイナリーで最初はもう販売用が残ってないと断られたそうですが、名古屋から北海道の奥尻島までわざわざ訪ねていけば、そりゃぁ何とかして譲ってくれますよね(^O^)

メインは北海道赤平市エルムケップ山で育てた国産の鳩!!!ル・ミュゼで食べて以来二度目です。5年前にフランスから鳩を100羽連れてきて、日本向けに育てたそうですが、ついに日本でもこんな鳩を食べられるようになったかと、生産者にも大感謝です!前回はローストしてスモーク、今回は内臓タップリのサルサソースで食べましたが絶品でした。この料理なら、オープンするグランドダイアで出せば名物料理になるでしょう。

口取りの牡蠣のレモンエスプーマも見事!ダイアの牡蠣料理はまず外れることはありません。

フグと松茸の組み合わせもうまくいってましたし、ホタテのラビオリにポルチーニソースが美味しくないはずはありません。

タラの白子カダイフ巻き揚げにゴルゴンゾーラ・ヴァンブランソースは聞いただけでスーパー美味しいことが想像できます。

水口ビストロダイア最後にふさわしい、素晴らしいランチでした(^O^)

改めてビストロダイア6年間で毎月食べた料理の写真を見直すと、味わった感動が次々によみがえってきます。名古屋で食べた本格的なフランス料理では、やはりここが一番印象深いです。料理写真は下の方に300枚以上アップしてありますので、お暇な方はごらんになってください。
8月も、北海道に出向いて仕入れた新食材中心に美味しいメニューでした。

9月で豊田のユーロダイアを閉めて、笹島にオープンするグランド・ダイアに全力投球するそうです。オープン日も10月5日に決まり、水口君は今日もそちらに行って準備で大変なようです。

さて北海道の奥尻島まで行って仕入れてきたと言う日本海のエゾバフンウニのロワイヤルで始まりましたが、真イワシとインカのめざめ(ジャガイモ)のテリーヌが見事でした。フォアグラのペーストに黒トリュフまで乗っていてごちゃごちゃしすぎているかなと思ったらそんなことはなく、じゃがいもがフォアグラやトリュフと相性が良いので、すべてが一体になっていました。これも名物料理になるかもしれません。

次に出てきた鱧のベニエ(フリット)は、トマトの泡とバジルとの組み合わせが良く、鱧もこんな食べ方があるのだなと好印象です。

北海道の北十勝ファームのオーガニック短角牛は、とても柔らかく癖がないので、好きな方もいると思います。今回はカイノミのローストでしたが、他の部位もどんな感じか食べてみたいです。

久しぶりのメロンソーダで締めましたが、新しい店はどんな感じになるのでしょう?早速予約を入れてきました。



水口シェフは夏の食材を仕入れに先週北海道に行っていて、私と入れ違いに帰ってきたとか(^O^)

まずウニのカクテルは、大間のバフンウニの上に大量のキャビア乗せ!下はピュアホワイトのムースときゅうりなど夏野菜の角切りにコンソメジュレです。海の幸はロブションがカリフラワーのムースで合わせてから猫も杓子も状態ですが、ほのかに甘いトウモロコシのピュアホワイトのムースもばっちりの相性でした。胡瓜などがこりこりした食感を与えてこれもまたバッチリ!素晴らしい一品でした。

次は噴火湾の毛蟹のほぐした身をタップリ盛った上にトリュフ乗せ!わぁっと思ったら、完成している訳では無くこれにジャガイモとねぎの冷製スープを注いで、あっという間にヴィッソワーズ・ロワイヤルです。これ以上何を望みましょう(^O^)

毛ガニと言うとオホーツク海をイメージされる方が多いかもしれませんが、北海道人?にとっては、夏の噴火湾の毛ガニが最高です。タップリ入った味噌の味が違います(^O^)オホーツクの毛ガニが美味しくなるのは流氷明けの丸々太った時期です。

もともと本州から移住してきた人達は、毛ガニなんぞ見たこともなかったし気味悪くて口にせず、長い間自分の出身地で馴染んだズワイガニを北海道に来てからも食べていたそうです。ところが、噴火湾の夏の毛ガニの美味しさを知った村長さんかな?食べないのはもったいないと、森から長万部で蟹弁当を作って駅で出したところこれが大当たりして、皆さん毛ガニの美味しさに気がついたそうで・・・

30品目の彩りサラダは北海道伊達市の農家から仕入れた、彩り鮮やかな野菜たちです。

メインはまず、貝、白エビ、魚の味噌入りブールブランソース。肉はニュージーランドの仔羊のパセリパン粉付けローストに黒豆のエキゾチックコロッケ!

マスカルポーネのシャーベットを食べてコーヒーを飲んで、ランチ無事終了です。

今日は28人の団体が入っていて、厨房は大変そうでした。カウンターだったので、料理を作るところから、最後はまかないの炒飯を準備するところまで見られて楽しかったです(^O^)



ダイアの定期訪問です。この日は水口シェフはセントレアの店に行っていて不在でしたが、故郷北海道から白糠の鹿のロースが送られてきたそうで、早速メインで出てきました。

夏の鹿(もちろん蝦夷鹿)なので、背脂は少なかったそうで綺麗に落として、赤身だけのローストに赤ワインソースです。

今回のロースは何の臭みもなくあっさりしていて、繊維は鹿らしく緻密でスーッと歯が通り、わずかな鉄分(血)を感じる素晴らしい肉でした。日本はもちろん欧州でもずいぶん鹿は食べましたが、今回の夏鹿はまさに最上級の絶品でした!二切れしか食べられなかったのが残念ですが、今回のロースは送ってきた時点で切り分けられていたとのことで、きっと北海道のフレンチレストランか、どこか有名な店何か所かに分けられたのでしょう。食べられた人は幸運です。

前菜のフォアグラにはバパマンガソースが添えられていましたが、これはバナナとパッションフルーツとマンゴーのソースだそうでパッションフルーツの酸味があって、名古屋で人気のフォアグラマンゴーと並ぶニューバージョンとなるかもしれません。
「今日は凄いの入ってます」「今日は凄そうですよ」などなど、本日のダイアは席に着いた途端、スタッフからうらやましそうに声がかかります。水口シェフがやって来て、「○○円ほど追加がかかりますがこれは滅多に食べられないと思いますよ」と言った後に持ってきたのが写真の伊勢海老。何と1.5Kg超だそうで・・・

昨夜店にやって来て水槽で寝ていたそうで、元気に足を動かしています。水族館では見ることもありますが、このサイズを食べるのはさすがに初めてです。当然、料理法はおまかせで食べさせてもらいました。

まず凄かったのは、足だけのグラタン。なんと身(本体)は入っていません(^_^;)写真のように、足(とヒゲ)だけでタップリ二人分あります。

蟹の足と違って、海老の足は細かく繊維に崩れることは無く、かまぼこのようにごろっとしっかりしています。水口君一本一本殻から取り出したそうで・・・当然マカロニなんぞ入れる必要もなく、伊勢海老の味噌とマカロニ代わりの弾力のある食感の足だけのグラタン!もう一生食べることは無いでしょうが絶品でした。

伊勢海老のタルタルはしっかりした噛みごたえ、そしてメインで使われた伊勢海老のビスクこれが凄かったです。普通ビスクを作るときは伊勢海老を何匹も使って作るのでしょうが、超大きな一匹だけで作ったビスクは雑味がないというか、濃厚で香りがあり、もう凄まじい美味しさでこれを飲んでしまうと、今後はどこかの店でビスクが出てくる度に、これを思い出していつも物足りなく感じるだろうなと逆に悲しくなってしまいます。

カミさんと二人で一匹丸ごと食べましたが貴重な経験をしました。皆さんも、どこかのレストランでもし巨大な伊勢海老を注文できる幸運に恵まれたら「足はグラタン」「ビスクは一匹だけを使ってたっぷり作ってもらう」と贅沢することをお勧めします。


P.S.
伊勢海老だけで本文が終わりましたが、カニ身とコリアンダーを詰めたフルーツトマトにアサリとサフランのソースをかけた前菜も、牛ランプ肉黒ビール煮の自家製フェットチーネも素晴らしかったです(^O^)

秋にオープン予定のグランドダイアの内装打ち合わせなど、大忙しの水口君です。

こちらの厨房は若い人も交じって大忙しで、ホールでも若い女性が二人働いていました。

本日の料理は春の季節感にあふれていました。前菜担当の久保田君は東京の有名店で働いていましたが、奥さんの実家のある名古屋に行こうかとネットでダイアの募集を見て、履歴書不要「髪型自由」と言う文章に惹かれて名古屋まで面接にやってきたとか・・・

レストランのスタッフ募集の文章に「髪型自由」を入れるとは、水口君さすがです。

前にも書きましたが、美味しい料理を作る能力と、他人を使って美味しい料理を作らせる能力、育てる能力、また人材発掘など、それぞれはまったく別のもののはずですが、それら全てを兼ね備えた人物が沢山の弟子を作り、将来大シェフとなって名前を残していくのだと思います。

工夫した前菜三種盛りは、久しぶりのタブリエドサブール(トリッパのカツ)、ホタルイカのバーニャカウダ、鳥羽の岩ガキにはセロリとリンゴのシャーベット!

白魚とつまみ菜のマリネは魚卵ソース、次にニース風サラダ。

メインの鴨料理は、オランジュ時代を思い出して大胆に大きな器でフランスのマグレ・ド・キャナールに春野菜とオレンジを入れて蒸し焼きです。取り分けたのもまな板の上で、二人分ドーンと出てきました(^o^)

デザートのソースも桜だったりと、最初から最後まですっかり春っぽい料理でした。

P.S.
写真はニース風サラダが抜けています。
セントレアにオープンした「ナポリ・ダイア」の新メニュー作りと監修など、向こうに行ってかなり時間を取られていましたが、順調に回るようになり本店に復帰したようです。

実に昨年11月以来4か月ぶりの水口君の料理です。

水口君がいない間、森田・久保田コンビの料理も素晴らしく、美味しい一流レストランとして十分やっていけるレベルでしたが、オランジュ時代からの水口ファンとしては少し寂しい思いをしていたのも事実です。

さて今年の10月には、笹島にレストラン「グランド・ダイア」のオープンも決まり、ビストロダイアで普段水口君の料理を食べられるのはあと半年のようです。ベットラ・オチアイのマネージャーだった佐藤さんも新しく加わり、新店の準備も順調なようで、そちらの店も楽しみです。

さて3月の料理は、写真の通り。

いきなり綺麗な石を持ってきたと思ったら、昨日東急ハンズで買ってきた石だそうで・・・写真のように、竹炭を練り込んで黒くした「レバーペーストシュークリーム」とか「ピザ生地」とか、どれが料理か石か分からない面白い試みでした。

綺麗に飾られたカリフラワーのビッソワーズに仙台牛のカルパッチオと食べて魚料理は、たくさん貝の入った絶品チャウダーと思ったら貝の下に大きなイトヨリが敷いてありました。

メインのパイ包み焼きですが、昨年はボギューズ風で、スズキとオマールを重ね周りにはトリュフ入りホタテのムースにシャロンソースでしたが、今年はオマールをキャベツで巻いて周りは牛ミンチでした(^o^)

いつものことですが、ここに来ると楽しくて、美味しくて、お腹も膨れて、幸せな気分で店を出ることができます(^o^)
セントレアに新規オープンした「ナポリダイア」に水口シェフが行っているため、ビストロダイアのランチは、森田・久保田コンビで頑張っています。

今日はメインが森田君、前菜デザートが久保田君とか。

がや(北海メバル)のデュグレレソース、ウサギとフォアグラのテリーヌ、フグ白子の生ハム巻、なかなか美味しかったです。いずれ水口シェフは新しいレストランをオープンしてそちらをメインにするかもしれませんが、たとえそうなっても、こちらビストロダイアは安泰のようです(^O^)

新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しましたが、写真の並びがおかしくなるようです。

水口シェフが乗りにノッていて、おまかせがもの凄くなってきたと書きましたが写真が掲載できなくて残念でした。

こちらが5月のランチです。

新人がたくさん入り厨房が満杯状態でしたが、せっかくだから代表的な料理を作って新人にも勉強させてやろうと、ポール・ボギューズの名品「スズキのパイ包み焼きシャロンソース」を作ってくれました。ラッキー!!!ランチですよ(^o^)

新ニンジンの甘さが絶妙なビッソワーズに始まり

北海道大滝村の香りの良いセリとトリュフ
鱧の落としのサラダ
生の北海シマエビの玉ねぎソース


北海シマエビは網走の尾岱沼だけに棲む淡水の海老ですが、通常冷凍で季節の2週間ほどしか生では食べられません。卵は甘エビのように青ではなくて何と緑色でびっくりしました。

スズキのパイ包み焼きシャロンソース

スズキとオマールを重ね、周りにはトリュフ入りホタテのムース。これをパイ包み焼きにした超豪華な料理ですが、見事に焼き上がっていて絶品でした!!!

そして取り分けてくれたこの量を見て下さい(^o^)これぞビストロの醍醐味!高級レストランでは、バランスを超えたこの超大盛り付けは絶対に無理でしょう。味も量も大満足~

しっかり肉料理のリドヴォも出てきて満腹の二度重ねですが

デザートの焼パイナップルにココナッツアイスは別腹で入ります。

それにしても凄いランチでした。料理内容はどこにも負けない「高級」フレンチなのに、高級レストランでは絶対に味わえないこの独特の満足感。こんなランチを食べると、その日は一日中身も(腹も)心も幸せいっぱいになります。水口シェフと同時代を名古屋で過ごせて幸せでだなぁ・・・

2017年は、ビストロダイア本店、トヨタのユーロダイア、柳橋の肉魂、セントレアのナポリダイアに加え、笹島にもう一店舗出店予定とか。水口シェフはあちらこちら飛び回るのに忙しくなって、なかなか本人のお任せ料理を食べられなくなりそうですが、いつまでもこのレベルの料理を食べたいです。


私が毎月一度の予約を一年分(永久に)入れて通うフランス料理のお店です。

昨年からは全国より名古屋を訪問される美食家にもこの店を推選することにしました。紹介した東京の方達からも「こんな店は東京には絶対に無い」と絶賛され続けています。

まずはともかく、私がアップした料理の写真200枚をご覧ください!定番料理は食べつくし最近はシェフお任せになりましたが、4年間毎月違う料理を食べ続けています。特に美味しかった絶品料理を最初の方にまとめました。貴女も食べに行きたくなりませんか???

オーナーシェフ水口君の出身地北海道から取り寄せる新鮮で豊富な食材は、高級フレンチ店を含め他の店を圧倒していますし、新鮮なアイデア料理や古典料理など、次々と繰り出されるのが本当に楽しいです。

HPのコンセプトを引用すると

「高級レストランで働くのに疲れた水口シェフがアットホームに、自分が食べたい・作りたい料理を提供しているちょっとワンランク上のネオ・ビストロです」

と言うことですが
、定番料理を任せられるスタッフもそろい、シェフ本人が作る自分が食べたい料理(=おまかせ料理)は、その半分以上がグランターブル・キタムラミクニナゴヤなど名古屋の値段の高い超一流?レストランの料理を味も内容もはるかに越えていて、味に関しては現在名古屋では3本指に間違いなく入るでしょう。

私はジョエル・ロブションが30代後半から40代だった全盛時代に幸運にもパリに住んでいたので、ジャマンの料理を食べに行くのが楽しみでしたが、今は名古屋で、トウ・ラ・ジョアの須本さんが作る独創的な素晴らしい料理と、30歳で今後どこまで伸びるか想像すらできないダイアの水口君の料理を毎月食べられて、本当に幸せです。

繊細な盛りつけと子供のいない静かな落ち着いた雰囲気を期待する方は、どこかの高級レストランを選べば良いでしょう。ここはあくまで値段が半分?いやもっとお値打ちなネオビストロとして、素材と料理の味で勝負のお店です。(そう言いつつ、前菜サラダ類は最近盛り付けが豪快だけではなくとても綺麗です!)

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2016年

12月

今年も最終営業日のランチに行ってきました。

今年は柳橋に「肉魂」、セントレアに「Napoli Dia」をオープンさせて、水口君は大忙しです。本日も本店は森田君や久保田君を始め若いスタッフで支えていました。来年は名古屋に新規レストランオープンの予定もあり、どうなっていくのか目が離せません。

写真は日記でご覧ください。

11月

柳橋の肉魂も順調でスタッフに任せ、水口シェフは本店に戻ってきました。

口取りに出てきたポロ葱のムースと蟹とリンゴのジュレにアボガドアイスクリームの組み合わせが絶妙で見事でした。前菜の白子、リドヴォ、牡蠣のソテーの下には何とモンドールのリゾット!デザートのリンゴのキャラメリゼに添えられたのはゴルゴンゾーラのセミフレッドと、久しぶりに飲んだワインと相性もバッチリでした。

写真は日記で・・・

6月
5月はガッツリしたメイン作っていますと言って出てきたポール・ボギューズ風スズキのパイ包みシャロンソース。スズキとオマールをトリュフ入りホタテのムースで包みパイ生地を巻いて焼いてあります。ソースは定番のシャロン!

4月は絶品の海の幸のキャベツ包みにビストロダイア風クスクス

3月は昼からフルコース!
是非日記の写真を見て下さい。素晴らしかったです!!!

2月は春の料理になりました。
パルメザンチーズを炭と焼いて黒い土に見立てた、春の花壇のサラダとか、いつも絶品の北海道の魚介類の前菜とか、水口シェフは長男も生まれて絶好調です。

1月
今年もダイアの新春は、海の宝石の缶詰(北海道産帆立、イクラ、生うにの缶詰 冬野菜のマケドニア風、カリフラワーのムース)で始まります。すっかり名物料理になりました。隣の美女3人組はソムリエのアドバイスでトゥレーヌの白と合わせていました。


・・・・・・
2015年

12月の料理は一段と美しいです。懐かしいオニオングラタンスープの後に、素晴らしいホタテのサラダが登場。美しく美味しく野菜の量もうれしくなるくらいに多くて満点でした。メインはカスベ(エイ)の頬っぺたとタラ白子の焦げバターソースに、高山で獲れた170Kgの熊のロース!こちらはバルサミコ入り出汁ソースが面白かったです。詳しくは日記でご覧になってください。

10月は水口シェフがいきなり「今日の前菜凄いですから」、次にマダムの杏美ちゃんも「何か今日凄いの作ってますよ」・・・

期待して待っていたら、写真の牡蠣の大皿が出てきました。しっかり12個1ダース!!!

岩手4個、仙鳳趾(北海道)4個、広島2個、三重2個とそれぞれ、トマトとバジルジュレとか、スモークキャビアとか、アボガド添えとか工夫を凝らしています。ミルキーなプリプリの仙鳳趾産に岩牡蠣サイズの巨大な岩手産、これだけガッツリ牡蠣食べたのは何年ぶりでしょうか?感動的に素晴らしかったです!!!

メインは石田綿羊牧場の仔羊に、フランス産野鳩、いよいよジビエの始まりですね。

9月は
水口君が「今日のメインの食材当ててみてください」と謎かけ!

赤身で大きな四足動物だということはすぐに分かりましたが、鹿や蝦夷鹿よりもっと繊維がしっかりしていて、カモシカほど固くはありません。「馬にしては少し硬いから違うよね」と話していたら、何とイタリア産の(ロンバルディア)食用ロバでした!!!

イタリア人凄すぎ!!!そんな食材を仕入れて美味しく仕上げる水口シェフも凄すぎ!!!

snowdropさんが「躍動感のある料理」と表現していましたが、今年の水口シェフの料理を表すのにぴったりの言葉かもしれません。

8月は
水口シェフが、北海道に自ら仕入れに行ってきた道産食材揃いでした。圧巻だったのは北海道あか牛とフォアグラのオペラにパッションフルーツのキャラメリゼ!フォアグラとマンゴーの組み合わせは名古屋では最近食べ飽きるくらいですが、見事に味付けされたフォアグラとパッションフルーツのソースの組み合わせも素晴らしかったです!

7月は
アルギン酸を使って注射器で作った、シーカーサーのソース球をかけた「昆布盛の牡蠣」で度肝を抜かれ、デザートは宮崎マンゴーを凍らせて削った、台湾風「マンゴーかき氷」などで楽しませてもらいました。

水口シェフは、今年は余裕があるのか、アイデアが湧いてどうしようもない感じです!

6月

日進に土地を借りて自家製ハーブなどを栽培始めたそうです。花が咲き始めたレモンバウムのハーブティーが素晴らしかったです。また沖縄に行って綺麗なガラスの器を20個自分で作ってきたとか、美味しい塩を仕入れてきたとか、今年の水口君は非常に充実していて、料理にも自信が満ち溢れています。

5月

魚と肉のタルタルの競演となり素晴らしかったです。

まず口取りに、北海道のホタテと和歌山のマグロ(トロ)のタルタルに、国産のグレープフルーツとフルーツトマトで作ったガスパッチョをかけて、スープ仕立てのタルタルです。柑橘類とトマトの甘味が加わった独特のガスパッチョとタルタルが調和して新鮮で面白い味になりました。まずここでグッときました。

前菜はワゴンサービスで、仙台牛のタルタルです。バーナーで微かに炙り、後は細く切った後ケッパーや玉ねぎ、クミンなどの調味料と混ぜます。最後に生卵と、たっぷりトリュフをかけて完成です。素晴らしく美味しかったです。写真を見て食べたくなった方は今すぐお店に行ってください。タルタルは自宅で熊本の馬肉で作って以来一年ぶりでしたが、今の季節良いですねぇ・・・

同伴者の前菜は、二色のアスパラ入りオムレツにこちらもトリュフサラダ!

メインはブロターニュの10か月の仔牛のあばら骨付グリル。肉はまだ白っぽく20年ぶりくらいに美味しい仔牛を食べました。日本でもこういう美味しい仔牛を売ってくれる生産者がいると良いですね。

魚はマグロの赤身のグリルにニース風ソースでした。

デザートがホワイトチョコレートのムース、宮崎マンゴー、レモンシャーベット、柑橘類と炭酸の泡と四つの味と食感の組み合わせでした。絶品でした。昨年はマンゴーとパンナコッタでしたが、今回は味も完成度もはるかに高くどこに出しても評価されるであろう素晴らしいデザートに仕上がっていました。

薄味で少量ずつ料理が出てくる店が多い名古屋ですが、こちらビストロダイアは、しっかりとした味付けでドーンと大きなポーションで料理が出てくるのはいつまでたっても変わりません。オランジュ時代の廉価なビストロ料理から、ここ3年で料理はどんどん高級化してきましたが、スタイルはしっかり守られています。

そして食材はとにかく他の店を圧倒しています。北海道から取り寄せるだけではなく、東海地方の食材も素晴らしいものを仕入れているのは水口君の感性がしっかりしているからでしょう。

2月

いよいよ2500円のランチがメニューから消えましたがお店は相変わらず満席です。席が少し減ってゆったりしたムードになりました。

1月
今年のダイア食べ初めには、昨年末のサプライズメニューがいくつか出てきました。

いきなり出てきた口取りは「海の宝石の缶詰!!!」開けるとびっくりするくらい色とりどりで綺麗です。蕪のプリンが敷いてあって味といい美しさといい見事な料理でした。前菜のマグロとブリのカルパッチオとズワイガニの下にはカリフラワームースがあってこの料理も美味しく食べられました。

オマール海老と金目鯛のカルトファット包みは桜エビ入りのブイヤベース風に!金目鯛もアナゴもきちんと骨が取り除いてあって、こういうところが日本のシェフの凄さでしょうか。この料理にしても、ガッルーラのカッポンマーグロにしても、魚介類のフランス料理やイタリア料理は、取り扱いに慣れたシェフが作る日本で食べるのが一番美味しい様な気さえします。

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2014年10月

先月お店は絶好調のまま三周年パーティを終えましたが、どこまで進化してゆくのか末恐ろしいビストロです。

本日最初に出て来た、ソフトシェルタラバガニと次郎柿のタルタル、蜂蜜と白ワインと紫キャベツのソースは、絶品でした。看板料理になるかもしれません。ソースは白バルサミコが無かったので即興で作ったと言ってましたが、色と味からは想像が付かず面白かったです。

その後は大根のスープに続き、牡蠣のチーズグラタン、兎肉?とフォアグラのパテ・アンクルート、兎背肉とマッシュルームの網脂包みポルチーニのリゾット添え(生バジルが絶妙)、和牛のブフ・ブルギニョン、セミフレッド、栗のデザートと豪華なランチを楽しんできました。

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2014年7月

7月の前菜は、北海道産鴨のタルタルステーキ!

ガーリックトーストに乗せて食べますが、アニスの風味が素敵です。鴨のタルタルは生まれて初めて食べました。

デザートのマンゴーハーフカットロマノフ風も完熟で幸せでした!

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2104年6月

お店がオープンして3年近く、毎月ランチを食べていてすでに写真が200枚近くになり・・・3年間毎月違う料理を食べさせてもらっていると言うこの事実が、水口シェフの実力というか、この店の凄さですね(^o^)

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2014年5月

オランジュ時代のブラッスリー的なビストロから始まり、いよいよ本格的レストランだけれど値段はお安めの「ネオビストロ」に進歩したようです。

ホワイトアスパラのムースにグリーンアスパラのポタージュの素晴らしい口取りに始まり、前菜のホワイトアスパラにセージとタイムのクリームソース、メインがマルガリッツァ豚の炭焼き、デザートにココナッツのブランマンジェ宮崎マンゴー添え、と完璧なランチでした。

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2014年4月

今月は前菜に桜鯛のカルパッチオを食べましたが、せとか(甘い蜜柑)が乗っていて、この組み合わせに痺れました。メインはブルゴーニュワインだけを使ったブフ・ブルギニョン。PLEYEL家でもよく作る家庭料理ですが、プロに作ってもらうとやはり美味しいです。カミさんは羊のナバラン・クスクス添え。クスクスはお湯で戻した後ベーコンや野菜と合わせてあり、この食べ方も早速PLEYEL家で採用です。

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2014年1月

今年のダイア食べ初めは、オレンジのココット鍋。

開けると、フランス産フォアグラのソテーにセップ(ポルチーニ)のソース、下には北海道産百合根のロワイヤル(西洋風茶碗蒸し)。人気のメニューで復活させたそうですが、組み合わせが本当に美味しいし百合根の食感も独特で、名物料理になりそうな絶品でした。

続いて前菜はペルー産ホワイトアスパラ、サンジャック(帆立)のソテーと生ハム、ポーチドエッグ添え。新春は毎年ここでホワイトアスパラ食べていますが、帆立の火の通り具合も良くて酢のきいたソースで今年の料理が一番でした。

後は定番で間違いない、「自家製サーモンのマリネたっぷりサラダ、フレッシュトマトとバジルのソース」や久しぶりに復活した「三河地鶏もも肉 皮目をパリパリに焼いたソテー、角切り野菜のグリーンソース」

宮崎牛は前回はランプでしたが、今回はサーロイン。刺しが凄くて食べるのが大変な位に強烈でした。

デザートは黒糖と三温糖のクレムブリュレが絶妙。オール苺のデザートも楽しかったです。

オーナーシェフの大ちゃんは、お正月地元に帰ってルスツスキー場でリフレッシュしてきたとか。三年目に入り気合いが入っているようです。

昨年後半は新店オープンの影響もあり大変だったようですが、すっかり落ち着いて、ディナーのコースメニューは1万円一本に絞るなど、ネオビストロという分野を名古屋に自らの手で定着させそうな勢いで、今年も本当に楽しみです。

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2013年12月

夜にはなかなか行けないので、前日に電話で頼んでランチタイムに雷鳥の料理を作ってもらいました。

マスカットを真空調理で雷鳥と一緒に焼いてソースを作ったとか・・・血と肉汁とマスカットの素晴らしいソースです!!!ここ3年間で一番美味しい雷鳥でした。おそらく地べたを走っているのでしょう、太ももが発達していてかじり付くと最高です。

口取りに白菜と昆布森の牡蠣のスープ、前菜に蝦夷鹿のカルパッチョに林檎のソース、自家製半生のスモークサーモンに、デザートはラ・フランスのスープと、幸せな気分になれる最高のランチでした!

同伴者も瞬間燻製レアサーモンが初めてだったようで、宮崎牛のソテーのトリュフ・ソース共々感動していました。

オランジュ時代は月替わりランチでしたが、ダイアになってからは人気の定番メニューが季節替わり程度に固定されてきました。しかし訪問回数が多い客に対しては同じ料理で飽きさせないように、いつもの決まったメニュー以外にも柔軟に対応してくれるだけの能力も応用力もあります。これが本来のレストランの姿でしょう。

自らネオ・ビストロと名乗っていますが、実際三年目に入って、ランチに関しては、その総合力・応用力で1000円-1500円の名古屋の他のビストロや高価なレストランとは差が付いてきて、ダイア独自のスタイルが定着してきたと思います。総合☆を0.5上げておきます。

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2013年9月

9月からランチは2500円と3800円に値上げになりました。お店は二周年を迎えて、創作系に走っていた料理を一度原点に戻そうと、懐かしい味のビストロ料理が並んでいます。

口取りの自然な甘さのくり南瓜のスープに続き、前菜はオランジュ風のキッシュ。野菜がタップリ盛られていてうれしくなります(フチテイも開店当時は野菜タップリだったのですが・・・)。今回はカウンターでしたが、単なるサラダでもしっかりと野菜の水を切って、ステンレスボールでお弟子さんではなく水口君が油を絡めてくれると、これが微妙にまた美味しいんですよね。

メインはこれまた懐かしビストロ定番料理の、鶏のクリームソース。焼き野菜とライスが添えられていてソースと絡めて食べると幸せです。

デザートはブランマンジェに生姜のアイスクリーム。これに珈琲を飲んで2500円ですので、高いと文句を言う人はいないでしょう。

スタッフは豊田店にだいぶ取られてこちらの厨房忙しそうですが、ランチ満席は今後もしばらく続きそうです。

それにしても28歳で二店舗目オープンとは!

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2013年6月

久しぶりのダイアです。

まず手長海老のガスパッチョ、中トロとアボガドのタルタル添え。胡瓜の香りがする酸味の効いた美味しいガスパッチョを口に含んだ後、マグロとアボガドのタルタルに舌鼓を打ち、海老味噌のシャーベットを崩して味の変化を楽しみます。

続いて喜茂別のホワイトアスパラにはサマートリュフ。定番の田舎風パテは野菜タップリです。

メインは、久しぶりの肉汁タップリドイツ風ハンバーグ。オランジュ時代の定番メニューです。ナイフを入れると和牛の肉汁がジューと溢れ出ます。

デザートは上から下までマンゴー尽くし。昨年のメロンから始まった特製デザートは桃と苺と続きマンゴーで一回りしたとか。メロンと言えばコート・ドールのベルナール・ロワゾー、桃(ペッシュ)と言えばオーベルジュ・ド・リルのエーベルラン・・・と名前が浮かびますが、マンゴは思い浮かばないので、完成度を高めてダイアの名前が付くようなデザートが出来ると良いですね。特製デザート四つまとめて写真並べておきます。

いつも通りに野菜たっぷりが嬉しい、美味しくて楽しいランチでした。

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2013年3月

2月のブイヤベースに続き、今月はオランジュ時代の人気メニュー「ハンバーグのパイ包み焼き」をお願いしておきましたが、あとは写真のように春らしい料理の連続です。

口取りはホワイトアスパラ、新タマネギ、卵、トリュフの組み合わせ!定番ですね。キッシュロレーヌも色鮮やかな野菜の組み合わせが綺麗です。この店は店内がとても明るいので野菜類がとても綺麗に見えます。2011年のキッシュの写真を隣に置きましたが、先月のパテ同様に2013年バージョンは盛りつけがいっそう綺麗になっているのが分かります。

三河の平目は苺と桜のソースで、石田緬羊牧場の仔羊のラムチョップに、ハンバーグのパイ包み焼き。どちらも巨大です!しっかり焼けたパイのカリッとした食感が堪らないんですよね。今シーズンのディナーでは、ジビエのパイ包み焼きを作ったそうです。秋にはフォアグラとトリュフのパイ包み焼きを作ってもらおうかな・・・

デザートは苺のバリエ。苺や木の実のシロップ漬けの上に蜂蜜ジェラートとプチプチする苺のエスプーマがかかっています。

すっかり春の気分満喫で幸せなランチでした。


2月

2月のランチは今シーズン初のブイヤベースです。今年は甘エビの頭、昆布、オレンジを加え昨年以上に美味しい料理に仕上がっていました。ブイヤベースは、魚を知り尽くした日本人シェフが作る物が絶対に世界一だと思います。

今月もTV出演あるそうですが、5分放映のために収録は6時間に及び、料理は8回作り直したそうです。TVは本当に大変ですね!

1月

新春のビストロ・ダイアは、定番の前菜田舎風パテの盛りつけにびっくり。写真のように美しいものに変わっていました。比較のために昨年までのパテの写真を横に乗せておきます。お皿も綺麗なものや変わった形のものがどんどん増えています。盛りつけの意欲が掻き立てられるんでしょうね。

定番のニース風サラダは野菜も内臓もたっぷり、超巨大なムール貝は北海道の日本海側「増毛」産だそうです。

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2012年12月

年末最終営業日のランチに家族で行ってきました。

前菜にはトリュフとブルーチーズのオムレツ!オムレツの中には粒トリュフ、上からスライスと、これでもかという感じで至福至福でした。10月からやや営業方針も変わって夜は高級化していますが、相変わらず昼も夜も満席とのことで・・・名古屋人の心をがっちり掴んでいるようです。

12月

今回のお昼は写真のように豪華です!

東海テレビの収録(5分で作るフランス料理らしいです)の前、慌ただしい中で水口シェフが自ら作ってくれました。

昆布森の牡蠣にトマトと昆布ジュレの口取りに始まり、前菜は二品。まず蝦夷鹿のカルパッチョ。これは鹿肉をサングリアに漬けて(凍らせ)ルイベにして、たっぷりのリンゴサラダとディルで食べるのですが、この三者の組み合わせが最高。一つ抜けてもガクンと落ちるでしょう。

次は鱈の白子カリふわとろ焼き。表面はカリカリでトロッとした中身との食感の差が見事です。上には牛蒡のフリットが乗っていてパリパリ感を増しています。美味しい~。

続いてメインは魚と肉で、まず「がや」(北海メバル)のロースト。上にはホタテのペーストが塗ってあります。さらにソースは普通のアメリケーヌではなく、セイコ蟹(ズワイ蟹のメス)の内子と味噌に甘エビの頭部を加えて、少しあっさりめで香りのよいビスクを作っているのですが、この味が最高!桜蝦の唐揚げも乗っています。

肉は滝川の鴨。ハスカップソースが酸味を添えて、下には甘い安納芋のソースと富良野のかぼちゃ(雪化粧)のピューレがあって、またこれが普通の南瓜とは違って最高。全てバゲットに塗って食べました。

デザートはエキゾチックな味の紅茶のブランマンジェで、中には蜂蜜のアイス、回りには丁子、シナモン、黒胡椒が散りばめられています。

今回の料理は迷わず☆4.5です。久しぶりに水口シェフ全開で実力発揮でした。前日の夜から料理考えていたとか・・・基本は夜のメニューだったようですが、他の方の写真を見るとソースやピューレ、香草など微妙に変えてあり、それがまたドンピシャでした。

9月

オープン1周年記念パーティに行ってきました。

写真のビュッフェでしたが、三河湾や北海道の新鮮な魚、蟹、石田めん羊牧場の仔羊丸焼き(半身ずつ)等、相変わらず食材は豪華でみなさん楽しんでらっしゃいました。

まだ一年しか経っていないのに、スタッフは12人もいるそうです。それでも今後新店舗を出して拡大するつもりはなく、料理教室などに力を入れていきたいと話していました。

お店は10月1日より、日曜祝日・第3月曜日が休みで、水曜日は通常営業になります。


8月

8月は家族で訪問しました。長野県からはもうツキノワグマとうり坊(仔猪)、北海道からは6Kgの一本釣り大助(キングサーモン)、タスマニア産仔羊、北海道の雉など、食材の仕入れは見事です。水口シェフ自らネオビストロと呼んでいますが、ビストロの価格設定とスタイルながら自ら東奔西走して仕入れた食材は、ビストロの範疇を超えて名古屋のフレンチレストランでは一二を争うと思います。

ソースに関しては名古屋には数人しかいない超一流シェフと比べればまだ差はありますが、他店にはない様々な食材が圧倒的な量でドカーンと提供されるこのスタイルが名古屋で支持されているのは明らかです。9月29日で一周年ですが、よくぞオープン以来満席を続けていると感心です。従業員の週休二日も守っているそうで、こちらも大したものです。


7月

7月はカウンターの端で、はしりとなごりと新作のランチでした。

前菜は、はしりと言うより今年初のサンマを使ったサラダ・・・いよいよ釧路にサンマがあがり始めました。油が乗り切る前のサンマ絶妙です!

メインは、なごりの長崎産リ・ド・ヴォーのジロール茸ソース・・・生のリ・ド・ヴォーはもう終わりですね、びっくりするくらい巨大な胸腺でした。仔牛は育ってしまったので、もう胸腺は小さくなるばかりです。これからしばらくは冷凍でしょう。

デザートは、新作のペッシュ・エーベルラン風、桃のコンポートとピスタチオアイスクリームにサバイヨンソース・・・昨月のロワゾー風メロンスープは、今月かなり形を変えて簡略化された上で一般メニューに入ったようですが、こちら桃のコンポートはこのままそう変わらずに来月のメニューに入るかもしれませんね。水口シェフに聞いたら、リオンのボギューズのところで勉強していた時に、2週間ほどアルザスのリルの厨房に遊びに行ってきたそうです。さすが要領が良いですね。

あとは定番のランチメニューで、

ローストビーフサラダ山わさびのソース、
皮目をパリッとした小樽の鮭、あさりのサフランソースと季節の野菜
三河地鶏のパリパリ焼き、ベーコン・玉ねぎ・人参の角切りグリーンソース

厨房は若いスタッフであふれかえってます。全員キビキビとした動きで気持ち良いです。水口シェフの調理学校時代の同期のスタッフが入り、厨房はさらに強化されたみたいです。


6月

定期訪問でランチに行ってきました。

写真は新作の「大人のメロンソーダ」

メロンスープと言えばベルナール・ロワゾーが有名ですが、こちらはロワゾー風にマスクメロンのスープを作り赤い富良野メロンを丸くくり抜いて浮かせた後に、エスプーマでココナッツミルクの酸味のある泡を作って乗せ、コリアンダーを振り掛けてあります。器も二重で中の氷でスープが冷やしてあって、見事な一皿に仕上がっていました。これはもうビストロ料理というより一流レストランの豪華な一皿ですね。(値段考えると恐ろしいですけれど・・・)。メニューに入れる際は簡略化するのでしょうが、この段階の料理を食べられたのはラッキーでした。

大阪のFujiya1935の泡はもっと酸味があってプチプチ弾ける感じでしたが、こちらはもっと優しい感じでした。最終的にどう仕上がるか楽しみです。

前菜はこちらも新作の、玉ねぎのムース・菜の花のジュレソース。風味が豊かで新玉ねぎの甘さも引き立っていて美味しかったです。

メインは定番のコック・オ・ヴァンと、石田綿羊牧場の三か月仔羊の内臓ラビコットソース。春は仔羊が美味しいですね!

厨房のスタッフは全部で12人になったとか、所狭しという感じで若い人たちがひしめいています。

5月

シェフから「北海道のアスパラがようやく入荷したので席を用意しました」と連絡があり、ランチに行ってきました。

前菜は富良野のグリーンアスパラ。皿の溝に一本ずつ並べてあり野菜や生ハムが色鮮やかにディスプレイされています。まるで、色とりどりの花が一斉に咲き誇る北海道の春~初夏のように美しかったです。白トリュフオイルが香ります。土のイメージで振り撒かれているのは紫蘇ではなく黒オリーブでした。昨秋のオープン時から、春になったらアスパラの前菜はこの溝付きの皿に並べて出そうと心に決めていたそうです。

別メニューのホワイトアスパラは旭川の南、神楽産でポーチドエッグと黒トリュフソースの味付けです。メインは豚のとろとろ煮、相方はスズキのグリル、ウニクリームソース。このままイタリアン風にパスタを入れて食べたくなる味でした。新鮮な食材を出身地の北海道から仕入れるのも見事に機能しています。

デザートはガトーショコラと定番の蜂蜜アイスクリーム。コーヒーがついてランチコース2000円はお値打ちで人気があるのは当然でしょう。

水口シェフは「オランジュ」時代は全て自分でメイン料理を作っていましたが、現在は結構スタッフに任せているようです。自分で美味しい料理を作る能力と、他人を使って自分の料理を美味しく作らせる能力は全く別です。この若さでそれをマネージメントできる能力は天性のものなのでしょう。

昨年10月の開店以来満席が続き、ホールはマダムとシェフ二人だったのでかなり無理があり余裕もなかったようですが、春になりホール専任のスタッフやアルバイトも数名入ったようで、これからは問題ないでしょう。


2012年1月

新年最初の土曜日のランチはビストロ・ダイアに行ってきました。

大通り側が一面窓の明るい店内で、水口シェフはじめスタッフの明るいムードの中、質も量も満足できるランチを食べると、行くたびに幸せな気分になれるのが何よりです。

写真は2000円のランチの前菜三連発。サーモンマリネも鶏砂肝のコンフィもキッシュもご覧のように野菜たっぷりなのが嬉しいです。野菜は新鮮で本日はレンコンや百合根も入っていました。しっかりドレッシングと馴染んでいます。

メインはタスマニア産の仔羊でしたが、食べたことのなかったオマールのアメリケーヌソースを追加しました。この大きさで3900円と嬉しいです!

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2011年12月

12月はランチでブイヤベースです。ストウブの楕円形の鍋に二人分入って、熱々で出てくるのが嬉しいです。さらに写真のように、きちんとアイオリ(にんにくマヨネーズ)とルイユ(にんにくソース)とチーズが付いてくるのが堪りません!(分かる人には分かっていただけるでしょう)

スープもたっぷり入っているので、最初はアイオリやルイユをクルトン仕立てのバゲットの薄切りに盛ってチーズも入れてスープを楽しみ、次にスープで浸した魚や貝を改めて盛りつけ、二段階で食べることもできます。マルセイユ風ですねぇ・・・

フランスで食べるとどうしても(良くも悪くも)生臭さが残るブイヤベースですが、こちらは日本人向けに徹底的に下処理してあるので、生臭さは全く感じられずこれはこれで本当に美味しいです。イノーべのスープ・ド・ポアソンも大好きですが、ブイヤベースはこちらの方が美味しいかもしれません。

夜は本場マルセイユのように、基本スープにオマール海老や各種魚を選んで追加できます。何を入れるか悩んじゃいそうですね。

定番の美味しいデザートもお皿が立派になりました。

11月

フォアグラと黒トリュフのパイ包み焼きを食べに、ディナーへ行ってきました。

ディナーもランチ同様お値打ちにセットコースで済ますこともできますが、ジビエやトリュフなど豪華食材を夜に食べたい時は、いつもワイン込み一人1~2万円で「シェフお任せ」にして頼んでいます。

この料理もともとは一年半前に私が、パイ包み焼きの上手な水口シェフに黒トリュフが手に入ったら是非「丸ごと一個入れて作って」と頼んであったのですが、昨年オランジェでは10回ほど作ったらしいですが、頼んだ私自身が食べるチャンスがなくて一年後ビストロ・ダイアでのリベンジです。

ライオールのナイフでパイを切る瞬間から、中ではあのコリコリとした感じ!そうそうジャガイモより堅いトリュフを切るあの感覚です。牛ミンチとフォアグラと共に顔を出した真っ二つに切れたトリュフからは、モワッとしたむせる香りが・・・これにあわせてポムロールのワイン、メルロー95%で土の香りがする、シャトー・クロワ・デュ・キャスが用意されていました。

今年の秋は、ポルチーニ(セップ)と白トリュフが不作だった分、黒トリュフを食べる機会が例年より多くなり、11月は黒トリュフ三連荘!!!まず「ラ・リリアーナ」ではフォアグラと黒トリュフのラザーニャをルイジ・バウダーナのバローロ(もちろんぶどうはネッビオーロ)で楽しみ、「オステリア・リュウ」では最高級のアルバ産黒トリュフソースでむせかえるウンブリッチェリにカベルネ95%のスーパータスカン、カンポーラとマリアージュを楽しんできましたが、今回はなんと言っても黒トリュフ丸い一個をナイフで切って、メルローを合わせて食べるという最高の贅沢!

生まれて初めてシャトー・ペトリュスを自宅で飲んだとき、コルクを抜いたとたんトリュフの香りが部屋中に広がり、「そうかフランス人はこの香りが好きなんだ」と納得しました。果実味豊かなメルロー種の赤ワインも、本当に良いものは熟成と共に土の香りというより「トリュフの香り」がするんですね。

一度はそんな赤ワインとアルバ産の黒トリュフとのマリアージュを楽しみたいな・・・一年に一回は食べたいなぁ、丸ごとトリュフ。来年は牛ミンチは抜いてもらい、フォアグラと黒トリュフと、さあ何を入れて作ってもらおうか・・・悩みます。

ついでに巨大なトリュフが手に入ったら、今度はロブション(旧ジャマン)のスペシャリテ、「トリュフとジャガイモのミルフィーユ」も水口シェフに頼んで作ってもらおう・・・なんて、ここは夢がどんどん膨らむ素敵なお店です。


■さてディナーはルイ・ロデレール(シャンパン)で始め、口取りはホタテと牛のたたきまでは普通ですが、なんとスプーンに入っていたのは「生フォアグラのワサビ和え」!

■前菜は「昆布ジュレで固めた、真サバと焼きなすのテリーヌ」これはりんごの香りさわやかなソービニョン・ブランで。

■魚料理は、酸味と樽香がやや強いルフレーブのピュリニー・モンラッシェで。「シャンパン蒸しの小牡蠣、オマール、たらの白子のバターソース」牡蠣が味濃くて美味しかったぁ~!これはなかなかの料理です。

■そしてメインが「フォアグラと黒トリュフのパイ包み焼き」

■ここでカウンターに移り、残った赤ワインは冷蔵庫から出てきたモンドール(柔らかい白カビチーズ)で楽しみ、

■デザートが「ラ・フランスの赤ワインコンポート」とアイスクリーム、さらに塩チョコ。とてもデザートワインは飲めません。

■後は食後酒にマール・ド・ブルゴーニュとシガー。

これはフランス料理ですね。満足しました。27歳でこんな店作って繁栄させちゃうって凄いですね。ビストロの本質をつかんでいるからだと思います。末恐ろしいです・・・

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2011年10月

新店オープンが続きます。

名古屋市内のビストロの雇われシェフとして2年半腕を振るい、お店を超人気店にした水口シェフとマダムが独立して、今度は葵にビストロ・ダイアをオープンです。若くしてオーナーシェフとなりました。写真ご覧ください(掲載了承済み)、うれしそうですね!オープンしたばかりなのにもう満席です。

二年前に、前のお店の初レビューで、


楽しくて、明るくて、お腹が膨れて、CPも良くて、食べた後は幸せな気分で一日いられる廉価なビストロがまたオープンです


と、書かせていただきましたが、もう一度この言葉を繰り返したいと思います。今度は、廉価なビストロでは名古屋ナンバーワン!と付け加えます。

本質を水口シェフはガッチリ掴んでいてはずすことはありません。名古屋以外の大都市でも、フランス人がやっている「ルグドゥノム ブション リヨネ」のような店をのぞき、なかなかこのクラスの廉価なビストロはないと思いますので、☆も高評価にしています。

新しいお店は、内装も見違えるように奇麗で、昔のイメージと重なるのはオレンジ色のアクセントとポップ調の文字くらいです。広くなった上に、かなり高級感が出ました。

  • グランドダイア風ですね
  • (説明なし)
  • (説明なし)

もっと見る

8位

山猫軒 (丸の内、国際センター、伏見 / 創作料理)

15回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2020/12訪問 2020/12/25

今夜は中華の山猫亭でした

ヤマネコのクリスマス
今年はいろいろと忙しくしばらくご無沙汰していましたが、メールで今週は中華の39セットをやると聞いて早速行ってきました。(上海がにの酔蟹は2500円の追加注文です)

写真のようにほぼ中華料理の、それも伊藤さんに言わせると中国北方地方のスタイルメインのコースです。これが3900円というのですからCPの良さには毎回あきれてしまいます。

今回は炊きたての餅米と祖父江の5L!!!銀杏で銀杏餅作ったり、小麦粉を練り始めたと思ったら、丸く伸ばして山猫ダック用の舊鴨餅(カオヤービン)にして、二枚重ねてフライパンで両側を焼いて剥がして作ったりと、面白いこと面白いこと(^_^)

最初に出てきたのは「肉まん」ならぬ、お遊びで作った「鶏まん」でしたが、穀物は一切食べていない宇治田農園の婆さん鶏はしっかりしていて言われなければ鶏肉と気づく人はほとんどいないと思います。

定番の甚五右ヱ門芋(里芋)の煮付けとか、肺吸虫を殺すためにいったん熱湯に入れてその後70度弱で調理した上海蟹の酔蟹とか、健康第一でなおかつ美味しい料理を作る伊藤さんの腕は超一流です。

今年は東濃地方の栗が不作だそうですが、デザートのモンブランも絶品でした。すでにレビューした栗粉餅の大津屋や恵那川上屋より美味しく、今年一番です。



例年、年末「美味しいものばかり大サービス」みたいな山猫軒のクリスマスディナーですが、今年は常連さんに伊藤さんの方から声をかけたのか、大々的な募集は無しのまま2週間毎日満席になったようで・・・

レビューを振り返って見てみると、1月に服部中村養鼈場のガメラ(もとい5Kgの親スッポン)コースを食べた後は、お値打ちコースばかり「鯛」「鱧」「川岸牧場」「スーパーイタリアン」と、各種39セットを食べまくった感じの1年でした・・・(^^;)

さて今年最後の山猫軒はクリスマスディナーで、15000円のうまいものコース!

還暦を迎えた伊藤さん、身も心も和風になってきたようで(冗談です)コースの前半は日本酒と合わせた和食、後半はワインと合わせて洋風と言った感じの構成でした。

見蘭牛のブレザオラ
すね肉の熟成生ハムで噛めば噛むほど味が出ます。

珍味盛り
赤ナマコのこのわたかけ、スモークカラスミ、くちこ

白トリュフ入りスッポン椀
こりゃ絶品!!!昨年はフグと白トリュフの組み合わせでしたが、写真見て下さい。すっぽんと白トリュフの組み合わせは最強のような気がします。

つきたてからすみ餅
今回のからすみ餅は、写真のようにカラスミを3個入れた三層構造!なんと贅沢な!!!今年はボラは不良で卵が高値だったので、お値打ちに提供するために大量購入したそうで・・・カラスミを数百本作ったそうです!山猫で出てくる魚卵類は、「いくら」も「カラスミ」も臭みの元になる血管は徹底的に取り除いてあるので、凄い労力のはずです。スタッフの皆様もお疲れ様です。

たこ焼き
今年の定番となった、自動タコ焼き器で作った見蘭牛のタコ焼きです。

フグの唐揚げ
焼きアナゴ


八寸
とろける絶品穴子寿司、ホタテ、フグ三種の味付け、鯛の昆布締め、蕪

上海蟹(酔蟹)
食の安全を重要なテーマの一つとする山猫ですので、肺吸虫のリスクを避けるため、一瞬沸騰させたお湯に入れた後70度でしばらく加熱し、安全にしてから10年物紹興酒に漬けたそうです。ねっとりした味噌と卵の喜びの代わりに、また新しい食感が生まれています。何と言っても美味しい料理ですよね(^o^)

ちなみにPLEYEL家でも昔はワタリガニの紹興酒漬けを作りましたが、上海ガニやワタリガニ、ドウマンガニなど淡水や汽水域の蟹は肺吸虫を持っていて感染する危険性があるので、海水(それも深い)に生息するセイコガニ(香箱蟹とも言われるズワイガニの雌)を生のまま紹興酒に漬けて酔蟹を作るようになりました。海水に生息する蟹でしたらひどい悪さをする寄生虫はいませんので・・・(アニサキスなんてかわいいものです)

フカヒレ(ごはん)
これは山猫軒自慢の「シュモクザメ」のフカヒレで、写真のように大きいものです。繊維も太いですし根元の部分はこの鮫が一番美味しいとか。目の前でいったん手で小さくバラバラにして、スープに漬け味をしみこませてから、紙で余分な水分を吸い取り、フライパンで焼くと言う手のかかった料理で・・・山猫軒の料理はシンプルに見えても実はとても手がかかっているのですが、分からない人が食べログに「ただ乗せただけ」と書いていたと伊藤さんが笑っていました。そう言えば包丁の「ノコギリ切り」も一時期たいした盛り上がりましたが、「ただ乗せただけ」も、大いに話題となっています。

生ハムメロンチーズ
保美豚、卵のタルタル、黒トリュフ

久しぶりに拳の大きさの黒トリュフ見ました。80年代にロブションのジャマンで食べて以来かな・・・皿の上では擦って小さくなっているので皆さん特大トリュフだとは気が付かなかったでしょう。もったいないなぁ・・・一生に何度かのチャンス大きいまま食べたかったなぁ・・・でも大きいままミルフィーユで食べたら、いったいどういう値段になったのでしょう???

「高級食材も、高級ワインも、皆で分ければ怖くない」がポリシーの山猫軒ですね。(1Kg100万円の白トリュフなんて、1g原価で1000円ですから、シュッシュッと擦る度に1000円札が飛んでいくようなものです)

シャラン鴨
メニューにもシャラン鴨と書いてあるので「シャラン産」鴨ではなく、「本当のシャラン鴨」(全くレベルの違う別物です)でしょうか???お代わり可能で3回食べてしまった。美味しかったぁ!あっつ!!!お代わりするのに忙しくて写真を撮り忘れた(^^;)


見蘭牛と干し柿
山猫軒に来ると、見島牛とか見蘭牛とかあまりにも普通に出てくるので、貴重な牛だと忘れてしまいますが・・・

いのしし汁ぶっかけ飯
これもお代わり可能でやめられませんは。絶品豚汁と言う感じ。丹波の西村猟師から送ってきた写真を見て下さい。伊藤さん一頭だけ特別に大きい10番の85Kg猪を注文したとか。脂も乗っていて美味しいはずです。

今シーズン始め(11月)では、日本トップクラスの猪だったかもしれません(^o^)

今年熊や猪など野獣は山の食料不足で脂が乗ってないと言う話もあります。私も以前は背脂が全くない猪や鹿などをシーズン初めに食べて、今年は不作などと生意気な口をたたいていましたが、最近つくづく思うのは、どこの地方でも野生の動物は(熊でも猪でも)強い奴が必ずいて、どんなに山の食料が不足していても、そんな年でもそいつだけは美味しいものを独占して食べているのではないかと!そんな親分を撃つ腕の良い猟師さんはどこかにいる訳で・・・

柚木元でも書きましたが、ジビエはその年が当たりか外れかよりも、誰から(どの猟師から)仕入れたかで全てが決まるようです。

その点に関しては別格の店揃いですので、ジビエ好きの方は東海地方にいらっしゃってください(^o^)

ドルチェ盛り合わせ

美味しかったぁ・・・お酒ワイン、カトラリーの話はまた明日

山猫軒は今でこそ伊藤さんの言う「食の安全を考えた体にやさしい料理」を前面に出していて、ジャンルが何とは言えませんが、豊橋で最初に開いた店は確かイタリアンの店のはずで・・・

と言う訳で、西洋料理のベースはイタリア料理なのですが、今回はがっつりイタリアンの39セット(3900円)のメールが来たので飛びつきました。

ご存知の方も多いのか、最初の日程はあっという間に埋まってしまい、追加日程をやっと予約できました。すごい人気です。

料理は

「山猫軒いくら」のクロスティーニ
卵膜や血管を徹底的に取り除いてある鮭の卵は、何の臭みもなく優しい味で、スパークリングワインと合わせても何ら嫌な味が口に残らないのが驚きです。PLEYEL家では菊姫の大吟醸と醤油でつけるのが人気ですが、これはとてもワイン類とは合いません。

アンティパストミスト
北海道メロンとパルマのプロシュートの生ハムメロン、猪肉の燻製、特製カプレーゼに、ゆで卵バゲットなど・・・

イチジクとはちみつブラータ
山猫のブラータ美味しいんですよね・・・

ホタテ貝柱とトスカーナパン
サフランバターソースが抜群です

ポルチーニのアーリオオーリオのパスタ
これは超絶品!!!生ポルチーニを現地で瞬間冷凍したもので、朝採り松茸のように鮮度が良いので噛むとシャキシャキと音がします。何度も書いているように、長野県飯田の柚木元で毎年朝どり松茸でシャキシャキ感を味わっていますが、ポルチーニは松茸以上に時間の経過と共にすぐ柔らかくなってしまうので、こんな新鮮なポルチーニを食べたのは初めてでした。もちろん毎日のように欧州からポルチーニは空輸されていますが、食感に関しては生をチルドで輸入するより、現地で瞬間冷凍した方が美味しく食べられるようです。今後はきっとそれが分かって冷凍が増えていくと思います。

一子相伝の里芋 「甚五右衛門芋」と
田原市吉田さんの保美豚プレミアムの熟成ハム
出来立て燻製ぶつ切りのローズマリー風味炒め

写真のようにがっつり出てきました。量的にも大満足。

唯一残念だったのは、がっつり出てきたポルチーニを食べた後は、ゲップがポルチーニの香りでうれしかったのに、その後にスモーク豚をたっぷり食べた後は、ポルチーニの香りは消えて翌日まで燻製の香りだけが残ったという・・・

デザートは500円で

牛乳氷と絶品山猫モンブラン
牛乳氷は即PLEYEL家で採用決定。モンブランは作るところから見ていましたが、栗1.5Kgを焼いて、一つ一つナイフで中身を取り出し、砂糖と混ぜた後、バターとクリームと混ぜるというシンプルさ。岐阜で今の時期人気の「栗きんとん」にバターとクリームが加わった味ですので、もうこれ以上はないですよね。本当に美味しいです。一応家でもトライしてみますが・・・

それにしてもがっつりイタリアンでした。これが3900円というのは、名古屋最強かもしれません。
今週末は、泣く子も黙る?と言うか全国焼肉のブランド肉中のブランド兵庫県「川岸牧場」のホルモンや牛肉が手に入ったと言うことで、急遽「川岸牧場3歳牝牛の39セット」です(^o^)

もちろんシャトーブリアンやロースは100gうん万円の世界ですので、その手の高級焼き肉店でしか食べられません。こちらは同程度に貴重なホルモン類です。

本日のメニューは

@神戸牛のたこ焼き風
おまけに三河一色の茹でたて「亀の手」
@神戸牛のホルモンてっぱんやき
@神戸牛のセンマイ
@神戸牛の心臓炭火焼
@神戸牛の肉みそを乗せたお豆腐
@神戸牛のシンシンとスモークしたトモサンカクミニステーキわさび添え
アサリのアーリオオーリオと神戸牛ご飯
@台湾から届いたマンゴー
@神戸牛のギアラのスープと
@神戸牛ご飯の卵かけご飯黒トリュフ(+500円)たっぷりのせ
(@がついていないのは当日のおまけ)

ホルモンの油がくどくないのにはびっくり。焼き方もうまいのでしょうがさすが神戸牛です。トモサンカクのスモークが美味しかったので、さっそくPLEYEL家でも試してみることにしました。我々の年齢になると胃にもたれるのでA5のロースを食べる気にはなれませんが、A5ランクの神戸牛と言っても、さすがにシンシンやトモサンカク(太ももの一部最高部位)はサシがほとんど入っていなくて、噛めば噛むほど美味しい赤身の美味しさを楽しめます。

私とカミさん以外は20-30台と思われる若い男女ばかりで、皆さん15000円のスタンダードコースを楽しんでらっしゃいました。凄いなぁ山猫軒・・・

P.S.
ワインは伊藤さんに「神戸牛に合う安くて美味しい赤ワインちょうだい」と言ったら「そりゃぁテンプラニーニョでしょう」と写真のスペインのペスケラティント・クリアンサ2014を飲みました。安くて美味しくて肉料理にピッタリなのですが、4月にここで1992年のマグナムを飲んだばかりだったので思い出して比べてしまうと・・・やはりこの手の赤ワインは、「しっかり20年くらい寝かせると100倍美味しくなるんだなぁ」とつくづく思いました。



ここのところ伊良湖水道の質の良い鱧(もちろん天然)が安定して入荷しているそうで、鱧尽くしの39セットが続いています。このメニューで3900円は超お値打ち!山猫入門には良さそうですね(^O^)

本日のメニューは
いしかわおとうふ工房の豆腐2種
鱧の炭火炙りと湯引きセット。梅肉、最高の紅生姜、海苔ソース添え
鱧西京漬け焼き、砕き山椒と一口のご飯
じゅん菜の芽入り鱧とナスの揚げ浸し椀
グラスフェッドビーフの炭焼きステーキとフレッシュ夏ポルチーニ

で、締めは三つから選択できて大盛りも可能です(^O^)

フカヒレ入りの鱧のスープのあんかけ天津飯風
天然記念物 見島牛のカレー
山猫ニャーボー豆腐飯

鱧の椀は鱧の骨で出汁を取って醤油をたらしたものですが、茄子の揚げ浸しがいつもとは違ったアクセントになっていてこれも美味しかったです。フレッシュポルチーニのクリームソースも思ったより味が濃くてたまりません。今回お酒は3000円の飲み放題(^O^)セットコースではなく、八海山の夏限定バージョンで少な目に・・・

食べて飲んで税込5000円未満。何となくお店の雰囲気を聞いて尻込みされている方も?容易に山猫軒を体験できるチャンスですので、この機会にぜひどうぞ・・・


GW明けはどこのお店も空いているようで、山猫もこの日はなんと予約0!!!だったそうで、メールでスーパー39セットのお誘いが・・・一日で19席埋まったそうです。

定員は16名が適切のはずですが、本日は19名。過去には予約受付ミスで20名入ったこともあるそうなので、一応許容範囲(^_^;)でしょう。

全自動たこ焼き器という物があると聞いたことはありますが、今回初めて実物を見ました。三島牛の脂と出汁と一切れで、美しい三島牛のたこ焼きです。カチカチ音を立てながらたこ焼きがくるくる回るのは面白かったです。


4月は1年ぶりにサンキューセット(3980円)復活です。

伊藤さんに言わせると、

「究極にお得なお料理とお酒、ディスカウントショップ山猫軒」

だそうですが・・・(^^)

内容は写真のように、

国産ブラッドオレンジと自家製マーマレード練り込みパン
三河一色町のトリ貝、伊良湖水道の6Kgの鯛刺身盛り合わせと卵の煮付
宇治田鶏の焼き鳥、おこわ、出汁巻き玉子の三点セットに鶏スープ
トスカーナのブリナータとブッラータの蜂蜜がけに生ハムとルッコラのサラダ
無添加サルシッチャソーセージとジャガイモのピュレ
フカヒレ入り鶏飯黄金(玉子)チャーハン


追加に服部5Kgスッポンのリエット600円と、鯛の頭で炊いた鯛飯に鯛の塩から600円。

と、あり得ない超お値打ち!!!で、山猫軒にメール登録している(だれでもなれる)常連さんに許された特権です(^o^)。

料理はいつもの山猫軒のエッセンスそのもの!健康で塩醤油は薄味です。まあ美味しいもの集めてありますし、フカヒレなんて笑っちゃうくらい(一人100g以上)鶏飯チャーハンに乗っているし、まだ行ったことのない方は一度お試しください。


ワインはいつもの3000円飲み放題や、銘柄物超お得1万円セットもありましたが、勘違いして30分早く着いてしまったので、伊藤さんと相談してご推薦のワインを選んでもらい飲んできました。

まずは
スペインのペスケラ ティント クリアンサ1992年のマグナム
シラーはオーストラリアでミトロ サヴィター・シラーズ 2012年
ブルゴーニュは仲田さんのコルトン・シャルルマーニュ2015年をダブルで

イタリアチーズに熟成したコングスガード・シャルドネ2006年を追加して
鯛飯と鯛の内臓の塩辛には、日本酒で秋田の「鳥海山純米吟醸生酒」

デザートワインにシン・クア・ノン ミスターK ノーブルマン 2003年


さすがにこれだけ美味しいワイン飲むとワイン代は1万円をはるかに超えました。まぁ本日今期の仕事始めですしね・・・(^^;)

P.S.
これ読んでいる方、今週3980セットまだやっていますよ(^o^)

P.S.2
来月は、高価になりすぎたDRCを飲みたい人のために、ロマネサンヴィヴァン1989、リッシュブール2011、エシュゾー1996、どれか1本と100点ワイン4本くらいの「DRC入り山猫高級ワイン3万円セット」出そうかと計画しているそうです。まあ、私が成人した頃はロマネコンティはまだ1-2万円で、親父がお歳暮にもらっていたので飲めましたし、自分がバリバリ働き始めたバブルの頃もロマネ・サンヴィヴァンはまだ2万円くらいで、DRCはもらったり自分で買ったりして、もう少し高かったラ・ターシェまではたまに飲んでいました。しかし今は1本100万円とか200万円とか馬鹿馬鹿しい値段になって、大金持ちしかとても飲めませんもんね・・・飲んだことがなくて是非一度飲みたい方がいるのもよくわかります。

P.S.3
名古屋では調理担当だった伊藤B君が独立して1年経ちましたが、もう二回りさせるのはやめて16席の予約を二回に分ける方式にしたので、いくらか余裕が出来てきたようです。しかしそれでも猛烈に忙しいので、いつかは料理はカウンターの6-8人だけにして、あとの10席は飛び込み可のワインバーにしたいとか・・・それも良さそうですね。
まずは写真をご覧ください!!!

伊藤さんが持っている「ガメラの弟のような」大きなスッポン!!!は、服部中村養鼈場で繁殖用に育てられた10年超の大物で「大丸」と言うらしいです。

服部中村養鼈場では、4年に一度これを放出するそうで、そう言えば前回は2013年に名古屋に移ったばかりの山猫軒で、普通の1Kgサイズと養老の天然ものとこの「大丸」と、スッポン3種類の食べ比べをしたのを思い出します。(三回位クリックすると、一番下のレビューに写真あります)

今回は30匹手に入れたそうで・・・

冬眠中で大人しいので噛みつかれる心配もなく、持たせてもらいましたが甲羅だけで40cm近くありずっしり重くて驚きます。以前食べログに紹介した滋賀県の「きたむら」では琵琶湖の3-5Kg級の天然スッポンを使うのですが、これほど大きな活きたスッポンを見たり触ったりするのはそれ以来です。

料理は
正月気分のつきたてカラスミ餅に・・・と言っても料亭でよく出てくる「餅にカラスミを挟んで食べるカラスミ餅」ではなく、「カラスミでつきたて餅を挟んで食べると言う超豪華バージョン」で、さっそくPLEYEL家で採用となりました。

スッポンの肩の脂で焼いたスッポンの出汁巻き卵など前菜数種
スッポン炭火串焼き
唐揚げ
スッポン鍋
スッポン雑炊

なのですが、6900円とサービス価格です。フルコースは毎年食べていますがこちらは15000円なので今回は本当にお得ですね(^o^)

10年物のすっぽんは、身がしまっていて固いですがしっかり噛み締められる感じ。エンペラも分厚くコリコリと言うよりゴリゴリと言った感じでかなり迫力あります。

肩甲骨に噛り付くと筋肉や筋膜は滅茶苦茶美味しいですし、鍋と雑炊は絶品です。

山猫では臭みの無い「服部のすっぽん」を活かすために、あえて生姜や酒を使わず、水とスッポンと塩(と香り漬けのわずかな醤油)だけで鍋を作ります。通常の4年物1Kgサイズのすっぽんでも十分美味しいですが、若干物足りなさもあり酒を少量入れた方が美味しいかなぁと思うこともあるのですが、5Kgすっぽん「大丸」で作った鍋と雑炊はあまりにもスープが素晴らしいので、酒が入っていなくても何ら不満を感じません。

昔は一流フレンチでは必ずウミガメのスープがあって、本当に美味しかったですがウミガメは絶滅危惧種で捕獲禁止になったので、日本でもフランスでもこのスープをメニューで見ることはなくなりました。服部中村養鼈場は、親スッポンを育てて卵を産ませて育てるという自己完結した完全養殖ですので、日本では、世界中の誰からも文句言われることなくスッポンのスープを楽しむことができます。鰻も何とかして完全養殖できるといいですね・・・

京都の「大市」、東京「西麻布のすえとみ」、「銀座の江ぐち」で、服部のすっぽんを食べると3万円は飛んでいきます。美味しいスッポンを食べたい方は、服部の「大丸」を6900円で食べられる山猫軒が今は旬でお得です(^o^)

P.S.
日本酒も関東で最近人気のM-310酵母を使った「栃木の富美川」や「千葉の甲子」など、美味しく珍しい貴重なお酒を飲ませてもらいました。

P.S.2
通常の加温養殖スッポンは独特の臭みがあり(食わず嫌いの方は別にして)スッポンを食べて嫌いだと言うのはこの臭みが原因だと思います。蚕を餌にした露地養殖の服部のスッポンは、臭みが本当に無く美味しいので値段が高いのも納得できます。これ以上のスッポンを望むなら、長良川上流や安心院など清流に住む天然スッポンですが、これを食べられる店は、「名古屋の柳家錦」とか、「安心院のやまさ旅館」とか極めて限られていますし、冬は冬眠中なので食べられません。

天然スッポンと言っても、食べログ掲載拒否の和食店で、知多半島愛知用水の天然スッポンと天然ウナギが二回連続して出てきましたが、臭くて食べる気にならずもうその店に行くのをやめました。天然でも中流下流に住むスッポンは臭い泥の中で育つのか?美味しい訳ではありません。天然といっても上流の清流で過ごしているスッポン以外はお勧めできません。

P.S.3
温泉などを使った加温養殖のスッポンは冬眠しないそうですが、天然のスッポンと同様に服部の露地養殖のスッポンは冬眠するそうです。実は冬のスッポンが美味しいとは・・・考えてみれば冬眠初めは一生懸命に食溜めして脂も乗っているのでしょうし、美味しいのは当然かもしれません。
カメラをがらにもなく試しにおまかせモードにして見事失敗してしまいました(^^;)

それでも輝きを放っているのは、18-20世紀のイギリスのカップとお皿。昔のロイヤルウースターやコールポートどころかそれよりさらに古い窯とか・・・伊藤さん、今年はオークションでどっさり集めたようです。ウン万円どころか10万円をはるかに超えてそうなのもずらずら並んでいます。お店で使っても割れずに無事生き残ると良いですね(^o^)

お酒も普段のお任せ3000円以外に6000円コースを頼みましたが、写真のように日本の市場ではプレミアム価格になっているカリフォルニアワインだらけ。30ccずつでしたが十分楽しめました。

まずはカップとワインの写真から・・・

料理はそれぞれ説明を付けておきましたが、前半は備前焼の皿と根来塗り椀で日本酒と、後半は山猫本来の?白い廉価皿にイタリアン風でワインと合わせてあります。

絶品の「フカヒレと見蘭牛トモバラの中華風煮込み」とボロネーゼの写真が抜けています。フカヒレは最近手に入れるのが大変になった結構大きなもので、繊維も太く東北物を仕入れたとか。こういうのを見ると意地汚くすぐに食いついてしまうので、写真撮るのつい忘れるんですよね・・・(^_^;)

巨大フカヒレ、今年分は80Kg来年分は200Kg確保したそうですので、相当楽しめそうです。

来年は服部養鼈場協賛で、(通常のスッポンフルコース1万5千円以外に)鍋と雑炊などの入門セット6500円を2月末まで出すそうですので、スッポンを初めて食べてみたい方は是非試しに行くと良いでしょう。京都の「大市」や東京の「江ぐち」「すえとみ」など、有名店で服部養鼈場のスッポン(丸鍋)を食べると3万円はかかりますので、山猫軒で6500円と言うのは(先代社長時代から同社と仲が良かった伊藤さんだからこそ出来る)破壊的価格です!
予約がほとんど入っていない日の数日前に突然メールで飛び込んできた、スーパー暇猫セット7000円です。

在庫調整も兼ねた特別サービス価格とのことで、通常ならきっと1万円のコースでしょう。

HPからのコピーですが・・・

季節のトウモロコシパンと
野菜のクロスティーニ

年に1ヶ月間だけの
宮古島のマンゴーと
台湾マンゴーの食べ比べ

松茸のパスタブッロ

美味しいヒラメ刺身ほんの一口
穴子の醤油煮
金時草のお浸し

天然鮎炭火焼干し

三河湾の天然海うなぎちょこっと炭火タレ焼き

利休の鱧椀 じゅん菜

グラスフェッドアンガス牛のロースト

そよ風のように優しいガスパッチョ
伊良湖の釣りたいのスープで、、山猫風

タスマニアサーモン3種盛り合わせ
暖かい皮付きスモークサーモン
フレッシュスモークサーモン
サーモンのマリネ
シャインマスカットナガノパープル

ちょこっと火入れしたけんらん牛の
カルパッチョと
フレッシュモッツアレッラの
作りたてバジルペースト添えの
盛り合わせ

仔羊のスモークロースト
エナドリ手羽のスモークロースト
グラスフェッドビーフの炭火ローストビーフの
盛り合わせ
カポナータとパタータグラチナータ添え

すっぽんスープぶっかける
精米したて白米ご飯

以上で7000円はお値打ちです。あっという間に満席になったそうです。突然のメールにもかかわらず、隣のお客さんは東京からだったり豊橋からだったり・・・凄い人気の店です。3時間ほどかけて楽しんできました。

ガスパッチョが滅茶苦茶美味しいと思ったら、天然鯛で出汁を取ったそうで!!!和風出汁で作る夏野菜のガスパッチョは即PLEYEL家で採用です(^-^)

大体過去にも食べたことのある料理ですが、鱧のお椀は、鱧の骨で出汁を取って一瞬だけ昆布をくぐらせた利休椀で美味しかったです。眺めていると、大きな昆布はほんの1-2秒ほど鱧出汁にくぐらせてそれで終わり。そのままごみ箱直行です。それでもグルタミン酸が加わることによって味に深みが加わるところが日本料理の魅力でしょうか。

鱧の骨切りも見事でしたが聞いてみると「祖母から習いました」だそうで・・・。

フレッシュモッツァレラにバジルペーストも美味しかったので、プランターのバジルで作ってみようかと・・・

まあとにかく伊藤さんの料理は、家庭での料理にもすぐ応用できるので、カウンターから眺めていると大変参考になります。

キャンセルが出たなど店が空いているときに、ゲリラ的にメールで案内が来る3900円の39セットですが、今回はニュージーランドから、穀物や動物の骨などを食べさせずに、「草だけで育てた安全なグラスフェッドビーフ」を仕入れて、半分試食会的なセットでした。

まずは鯛の季節なので、人気の鯛飯!写真のように6Kgの鯛の頭をきれいに掃除してご飯と炊き込みます。頭をよけてからまず醤油をスプレーし、各自に盛り分けて鯛だけで炊いた鯛飯です。

二杯目は、鯛の切り身を瞬間漬けにしてこのご飯の上に乗せ、お湯をかければ山猫風鯛茶漬けの出来上がりです。毎年この時期に京都からこの鯛茶漬けを食べにくる料理人さんもいるそうで・・・昆布やカツオで出汁を取るのではなく、大きな鯛だけで味を作っちゃうというのも凄い技ですね。

先日レビューで、この料理を「お出汁やフォンの概念が無いのかあえて無視してるのか、確かに全てが独特な創作料理です」と書いてらっしゃる方がいましたが、まさにその通りで昆布出汁でも美味しく作れるのにあえてそうせずに旬の巨大鯛を使って「鯛だけ出汁」にしているのを凄いと評価する客が大勢いて、全国からわざわざ食べに来るのだと思います(^o^)

次は魚介類の大盛り!
浜名湖のアサリ
剣先イカの墨煮
三河のトリガイ
北海道水ダコ
タスマニアサーモン
蛍烏賊
ブロッコリーとのれそれ
菜の花
フルーツトマト
帆立

そしてメインがニュージーランドのアンガス牛のロース炭火焼き一人150g(2.5Kgを16人で)たとえ3900円のセットでも炭火焼と言うのが、さすが山猫軒です!

付け合わせがカポナータにロックフォールチーズのリゾット

口直しに、メロンとプロシュートにチーズ盛り合わせ。

これですっかり満腹です(^o^)

お酒も、ワイン6種類に日本酒3種類で2500円と相変わらず超お値打ち!

入口の看板には、11歳の猫の写真が張られるようになりましたが、今年も山猫ますます繁盛しそうです。


P.S.
ニュージーランドのグラスフェッドビーフは、赤身で噛めば噛むほど味がある感じで、思ったより柔らかくなかなか美味しかったです。自分の好みでは、もう少し肉汁たっぷりのジューシーな赤身が好きですが、今回は少し熟成がかかっていたのかもしれません。しばらくニュージーランドの牛肉を仕入れるそうで楽しみです。
伊藤さんによると毎年桜の咲き始めるこの時期は、伊良湖水道の巨大な鯛が美味しくなるんだそうです。

豊橋時代から鯛尽くしはありましたが、名古屋に来てからも柳橋市場で5-8Kgの一本釣り鯛を仕入れているようで・・・和食の職人さんが、「あんな鯛を使えるなんて」と羨ましがっていました。

写真の骨で5-6Kgクラス、今日の鯛は8Kgです。大きいからと言って大味になる訳でもなく、美味しいことは食べれば一目瞭然!山猫軒の鯛尽くしはすっぽん尽くしと並んで、この時期に絶対に逃がせないメニューで、楽しみにしているお客さんが沢山います。

人気の鯛飯と鯛茶漬けは、鯛で炊き込んだだけのご飯に醤油で味付けしたもので、お茶漬けと言ってもお湯をかけるだけです。しかしこれがどうしようもなく美味しいんです。

鯛の刺身も、焼き霜に湯霜に昆布締めと味の違いを楽しんだ後、横に置いてある鯛内臓の塩辛に鯛子の煮つけと、お酒が進みます。「酒で儲けるつもりはない」との伊藤さんの言葉通り、例によって2500円でお酒とワインが10種類飲めます。こんなに酒類がお値打ちな店を私は知りません。


P.S.
4年間いた伊藤B君が昨年独立し、伊藤Aさん料理を作ったり説明したり雑談したりと大忙しです。いつのまにか豊橋時代のように食事に3時間半かかりました。客を選ぶ山猫らしさがもどってきたようです。
新春は店のリニューアル、と言ってもカウンターを60cm引っ込めて、座席の後ろを通りやすくしただけなんだそうですが・・・

7500円の限定コースは写真の、

焼き上がりのイタリアパンで
その場で作るガーリックトースト

ムール貝のインボルティーニスープ仕立て

マッシュルーム
帆立貝柱
のれそれ
オマールエビ
人参の
クロスティーニ盛り合わせ

イワシのアンチョビソテーと、京菜の花と
カラマーリ リゾッットネーロのインボルティーニ
盛り合わせ

4キロクラスのフグのカルパッチョ

イノシシスモークと、
キヌア入りインサラータヴェルデ

見蘭牛のステーキ

パスタ

でした。

伊藤君(お弟子さんの方)が池下にビストロを出す準備でやめたので、親分の方の伊藤さんはバタバタと忙しそうに働いていました。今年はしばらく時間をかけながら、少しずつ豊橋時代の山猫軒メニューに戻していく予定だそうです。

「スッポン尽くし」以外にも、以前あった「鯛尽くし」、「海老尽くし」とか「尽くしコース」また食べてみたいですね(^o^)


P.S.
年末の税金対策ワイン大放出、意外に購入者少なかったそうです。美味しいワインを破格の値段で販売していたのですが・・・チャンスだったのになぁ・・・結局山猫軒のセラーからPLEYEL家のセラーに一部移っただけでしょうか?伊藤さんに「今年も年末に放出してください」とお願いしたら、毎年やったら山猫軒つぶれますとやんわりと断られました。しかし「絶品薄塩からすみ」は、お弟子さんの教育用に今年の年末も沢山作るそうです。厚め切ってカラスミ餅にするとやめられません。皆さんお楽しみに(^o^)


美味しさと食の安全だけに命を懸けたお店です(^o^)そのために店主の言葉を借りれば「ビジュアルには全くお金をかけていません」。

雰囲気重視の方には向かないお店ですのでご用心を・・・(^^;)

何も知らずに食べに行ってもとにかく美味しいのですが、店主の伊藤さんの知識と経験が凄いので、食材や調理法に酒やワインの知識があればあるほど唖然とすること間違いないお店です。

・・・・・・・・

今年の年末おせちセットは超豪華です!!!

まずは、税金対策在庫調整で写真の年末用豪華ワインセット。格安に原価?(原価以下???)での販売でした。

シャンパンは
ブルーノ・パイヤール ブラン・ド・ブラン 1999
ロブションが惚れて絶賛していた頃の、ブランドブラン。2011年のデゴルジュマンでよだれが出ます。

ワインはまず偉大なコルトンの丘を所有するルイ・ラトゥールの赤白で
コルトン・シャルルマーニュ 2006
コルトン グランクリュ 2001

最後に
ベガシシリアのピンティア 2007 
フィロキセアに侵されていない純粋なティンタ・デ・トロ(テンプラニーリョ)で作られた名ワイン!

食後酒には
もう幻になりつつあるバコというブドウを使った、シャトー・ラ・ベロージュのバザルマニャック1974
実はすでに開けてしまいましたが、分かりやすく言うと過去最高級のブランデー(正確にはアルマニャック)です

実は、山猫軒のセラーには、こんなセットを組めるほど高価なワインが眠っています。ワインが分かる方はきっとこんな年末ワインセットがあるのかと驚かれるのではないでしょうか・・・先日山猫軒で飲んで、まだ若くて飲むには早すぎて開けるのはもったいないと思ったので購入しませんでしたが、ケンゾーのアイ2009も税込3万円以下での販売でした!

年末おせちの方は
奥左から黒豆
仔羊のスモークロースト
もち豚を使った山猫風ローストチャーシュー
タスマニアサーモンのマリネ
チーズ2種
二列目
バスク豚のサラミ(世界最高のサラミだそうです)
パルマの美味しい生ハムたっぷり
すっぽんスープのお雑煮セット(服部すっぽんの贅沢なスープと島根県仁多の棚田でできるもち米の究極丸もち)
すっぽん雑炊セット
からすみもち
オーガニックのもち米で
お餅をつくところからはじめます
自家製の筋子のからすみを練り込んだ餅にボラのカラスミを挟んだ本当に美味しいからすみもち
ピスタチオオイル
ミニ猫パン

の12種!

PLEYEL家では30日に食べてしまおうかと・・・思っていましたが、シャンパンやブランデー、カラスミ餅は待ちきれずに開けてしまいました。

カラスミと言えば、イタリア産のボッタルガに比べると、長崎や台湾のカラスミは臭みも少なく美味しいですが、山猫軒のカラスミを食べると血に由来する臭みが一切なくて、突き詰めてゆくと「これぞ究極!なのだ」と納得できます。今年は大きなのを山猫軒で購入してスライスを自分で餅に挟み、京都料亭風カラスミ餅を作って食べましたが、家族にも大好評でした。名だたる料理屋や料亭からお土産にもらうカラスミ餅より美味しいです!

伊藤さんが作るカラスミはピュアさでは日本一かもしれません!!!

毛細血管まで徹底的に取り除いた伊藤さんのボラのカラスミは、味はウミヘビの卵のカラスミと似ているような気がするのですが・・・気のせいかな?

・・・・・・・・・・
2016年12月

山猫軒の今年のクリスマスは肉尽くし!

写真、料理内容はは日記を見て下さい。←ここをクリック

これで料理が12000円。お酒12種で3000円は、あり得ない価格だと思うのですが・・・

さて今年の山猫軒かなり変化がありました。

1.急な階段に手すりが付いた!
酔っぱらった客が落ちやしないか心配でしたが、大家からもやっと許可が出たようです。

2.弟子が独立して池下に田舎フレンチを来年オープン!

3.税金対策か???高級アンティークカトラリーや高級ワインを購入した上で一挙放出!

4.こんな客には来ないでほしいと明記するようになった。
画期的ですね、でも宮沢賢治を子どもの頃に読んだ人は分かりますね、注文の多い料理店ですから・・・要するに食べること飲むこと以外に金をかけない店だと宣言しているんだから、来る以上は値段が高いくせに店が汚いとか文句をつけるなということですね(^^;)

5.食の安全性について強調するようになった。
自然食とかうわべだけの店が多い中、伊藤さんは食材の安全性に関しては年季が入っています。

豊橋時代より客が大幅に増えてお金が回るようになっても、店の内装には一切金をかけず、料理や酒で客に還元してくれるところが伊藤さんらしいですね!(^^)!でも本当は猫の皿じゃなくて、アンティークカトラリー使いたかったんですね!(思わずクリスマスが済んだら売って下さいと頼んじゃいました)

P.S.
宮沢賢治のお店では、客が逆に食べられそうになってぎりぎり逃げだす訳ですが、こちらのお店では、HPを引用すると「グルメサイトの口コミに卑しい心で書き込みをするかた」は山猫軒のHPにぎりぎり晒される等、強烈なしっぺ返しを受けていますのでご用心を(^_^;)

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2016年11月

年末が近くなり在庫の税金対策で高級ワインを一挙に原価で放出するとメールがあり、行ってきました。

料理に合わせて、ルイラトールのコルトンシャルルマーニュをたらふく飲んだ後、赤は写真のカリフォルニアワインを4本どうぞご自由に・・・

まずメルローはアミューズ・ブーシュの「ヴァン・ペルデュ」!私は高価なカリフォルニアワインは自分で購入することはないので、ハイジ・バレットの「マヤ」と「スクリーミング・イーグル」はトウ・ラ・ジョアで飲みましたが、まさか山猫軒で「ヴァン・ペルデュ」を飲むことになるとは!と驚いていたら、カベルネはケンゾーの「アイ」!!!が出てきました。

一杯2000円くらいで飲ませてもらいましたが、普通の店は通常原価の2-3倍の値段でワインを客に提供することを考えると、山猫軒は信じられないくらいワインがお値打ちです(^o^)

食べログでマニアックなカリフォルニアワインのことを書いて、興味のある方がどのくらいいるのか?ですが、実はさりげなく置いてある写真のワインは普通の販売価格が1本1万~4万円くらいはします。レストランで開けたら一体お幾らになることやら・・・とにかく普段はおまかせ中心でお値打ちで美味しいワインを客に飲ませる伊藤さんですが、実は高級ワインもセラーに置いてあるのです。

興味のある方は聞いてみてください。予算に応じて廉価で開けてくれますよ(^o^)

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6月

今年の夏はお弟子さんの卒業前試験?をかねて、2-3週で変わる洋食(イタリア料理)39セットをやっています。

今回も鱧とあさりのアーリオオーリオとその出汁で戻したクスクスサラダは今の季節にピッタリ!早速PLEYEL家の夏のレパートリーに採用しました。出てきたワインがアントワンヌ・シャトレのムルソーに年代物のモンタニー。こんなワインが2500円で実質飲み放題なのには、毎回呆れるばかりです。

目の前に大きなアワビがゴロゴロと転がっていたので、聞いてみると、下準備が終わったステーキ用アワビで、三日前に予約してもらえれば7月末までならいつでも出せますとの返事。このアワビは行先(胃袋)が決まっているのか聞くと、これからと言うことでしたので迷わず注文しました。600gの巨大アワビが1万円と、我々が魚屋で買うより安い超お値打ち価格です。娘が父の日祝いにとバイトの給料で奢ってくれたので、喜びも10倍増しです(^o^)

G8でも晩餐会で出されたそうですが、伊勢のアワビは上手に料理すると柔らかくてスーとナイフが通る独特の食感があり堪りません。食べごたえがありますので2-3人で一つ注文することをお勧めします(^O^)

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4月

篠山のどんこが4匹手に入ったとメールがあり、うれしいどんこづくし3900セットです。

どんこと言っても普通に思い浮かべる大分の肉厚椎茸ではなく、10Kg前後の子猪のことです。篠山では猪は出世獣?で、「うりぼう」、「どんこ」、「ふるこ」、「いのしし」、と成長と共に呼び名を変えるそうです。

ところでコースが始まる前に、今年食べ損ねた「むじな」を食べたいと伊藤さんに言ったら、写真のむじなのハムを食べさせてくれました。

日本では、馬鹿な裁判官が「たぬき」と「むじな」は同一の生物であると判決を下したため、ひどい誤解が生じていますが、「むじな」とは「アナグマ」のことで「たぬき」とは、見た目も顔の長さと色が違います。

みなさんも機会があったら「むじな」食べてみてください(^o^)

どんこセットは写真のとおりで美味しかったです。絶品の骨付きバラ肉のスモークローストの写真抜けていますが、とにかくこれで3900円は信じられませんし、それ以上に驚きだったのは今回の2500円のお任せお酒セット!

カヴァで始まり、日本酒三種、カリフォルニア白三種のあと、写真の赤ワイン4本を開けてくれました。さらにデザートのスフォリアテッレに合わせてモーゼルのアウスレーゼを飲んで酒は計12種類・・・で2500円ですよ!この値段で本当に良いの???の山猫軒です。

(普段は日本酒もワインも出てくるのは安くて美味しいものをセレクトしてありますが、この辺の赤は通常卸売価格7000円くらいはします)

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2016年3月

山猫メール会員2000人突破記念特別3900セットと言う名前で、お値打ちセット開催中です。

写真を載せましたが、鯛出汁で炊いたご飯に鯛を乗せてお湯をかけただけのお湯漬けは、最近オープンした鯛茶漬け屋よりはるかに美味しくて絶品だとカミさんの感想です。実際凄かったです。鯛出汁で炊いたご飯で作る茶漬けは、早速PLEYEL家で採用となりました。

自家製パンチェッタ入りアマトリチャーナも絶品。この写真のコースで3900円は冗談のような値段設定です。

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2016年2月

今年も天然記念物の見島牛のコースです。和牛のルーツと言われる貴重な牛です。

前回は14歳メスの廃用牛でしたが、今回は4-5歳の去勢牛です。

前回のおばあさん牛が噛めば噛むほど味が出る感じだったのに対し、今度は美味しいステーキと言った感じでしょうか。しかし歯がスーッと入っていく柔らかさはさすがです。この独特の柔らかさは筋繊維が細かいことに由来するのでしょうか?そして写真のようにサシが入っていてもくどいことはありませんでした。

先週東京青山の「よろにく」で、フィレミニョンが舌の上で崩れそうになるのを経験しましたが、和牛の線維の細かさ柔らかさは、この見島牛のDNAからきているのだなと改めて納得です。

ステーキでたっぷり堪能しましたが、スジ肉で作った牛丼がまた絶品でした。

日本酒は越乃寒梅の純米と吟醸氷温熟成7年物とか、春鹿の新商品「倭姫」(五百万石の純米吟醸無濾過生原酒)など、相変わらず面白くて美味しいのが出てきました。

見島牛は一生に一度食べればもう良いかな。何といっても年間MAXで12頭(今年は少なくて2―3頭かもという事です)しか市場に出てこない超幻の天然記念物です。写真のコースでお酒を入れて2万円。話のタネに貴重な経験をしましたが、昨年今年とオスとメスを食べたので、次回の貴重なチャンスは他の方にお譲りしましょう。

見島牛のステーキは一度食べれば、こういうものが世の中にはあるのだと視界が開けます。しかし一番美味しかったのはスジ肉の牛丼!使っている生卵が良いこともあるのでしょうが、噛んだ時の脂と肉の味が素晴らしく、こちらは年間を通じて今後もメニューに時々出てくると嬉しいです。

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2015年12月

さて今年も山猫軒のクリスマスメニュー1万2千円です。フグにスッポンに山猫鶏に水牛に・・・と14皿もあるのですが、料理に合わせた酒がひとつずつ出てきて10種類以上!それでも酒代は3000円と、もうほとんど冗談のような値段設定です。

今年はおもいっきり和風の前半で始まり、後半は洋風といった構成でした。

美味しい日本酒とワインをたっぷり飲んですっかり酔っぱらったので、料理と酒の感想は後にして、まずは写真だけアップしておきます。

ちなみにお酒は比較的お値打ちで、かつ美味しいものを見事に選んであります・・・

新潟鶴亀の日本酒度-10を超えた甘い食前酒
山口の五橋 ひやおろし
五橋 山廃純米4年物
富山の羽根屋純米大吟醸 翼
愛知県東栄町の蜂龍盃 原酒生
香川の川鶴 讃岐くらうでぃ 濁り酒
五橋 紅麹で赤い純米濁り酒
ここからワインになり
ベルナール・レミィ ブラン・ド・ブラン(グランクリュのシャンパン)
ラインのアウスレーゼ
シャンソン ペール エ フィスの ヴィレ クレッセ(白)
この辺から怪しくなり
カリフォルニアのジンファンデルとカベルネ赤2種類
希望者はスピリッツ

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2015年9月

天然記念物の「見島牛の雌」のコースを食べてきました。今回はロース、サーロインは高すぎて購入しなかったとのことで、量的には物足りなかったですが、天然記念物ですので文句はありません。写真のように各部位をいろいろな料理方法で食べてきました。

14歳の雌と言うことで固くないか心配でしたか、全く問題ありませんでした。変な脂はなくて噛めば噛むほど味が出てくる感じです。

伊藤さんの話では、東京でサーロインが20万円とかいう噂ですが・・・来年はロースもお値打ちに食べてみたいです。

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2015年8月

驚いたのは、なんといっても新イクラのクロスティーニ。まあ見事なまでに卵膜や血管が掃除されていて全く見当たらず、雑味や臭みのない味に仕上がっています。PLEYEL家でも毎年イクラの醤油漬けを作るので分かるのですが、これは普通なら大変な作業なので、いったいどうやってイクラをばらしているのか秘密を聞いてきました。

味付けも良い塩だけを使った優しい味で見事でした。牛乳と生クリームだけを使ったハマグリのチャウダーとか、家庭でもできそうですが同じ味になるのかどうか?山猫軒の料理は目立たないですが、実に見事な技法が使われていたりして、分かる人は本当にびっくりすると思います。

P.S.
見島牛とホルスタインの雌から生まれたF1の見蘭牛は珍しいとは言えネットでも販売されていますが、見島牛は天然記念物で、去勢したオスは毎年12頭が出荷されるだけの幻の牛。ましてや見島牛の雌は本当の幻で、そんなものが本当に食べられるのかと信じられないくらいですが、焼き方が上手だと生産者に気に入られて手に入れることが出来たとか・・・凄すぎますね!どこかのグルメ漫画(美味し○○)じゃないですが、本当にこういう話ってあるんですね。

P.S.2
天然記念物と言えば、オオサンショウウオとかトキとか丹頂鶴とか・・・こちらは美味しいから絶滅しそうになるのでしょう。牛は事情が違うとは思いますが天然記念物は天然記念物。そんなものを食べても良いのでしょうか?今からドキドキです!!!

P.S.3
肉好きの方は後から聞いて千載一遇のチャンスを逃したと後悔するより、キャンセル待ちなり追加席分を予約することをお勧めします。天然記念物を食べられるチャンスというのは一生に一度あるかないか?でしょう。

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2015年8月

伊藤さんが豊橋から名古屋に移ってきてくれたおかげで、我々名古屋の住人は3900円(税別)でサンキューセットをときどき楽しむことができます。幸せいっぱいです(^o^)

今回は写真の、
@  見蘭牛のスープ(少し酸味のあるコンソメ)
@  熊本の馬刺し山猫風(酢飯と食べる馬刺し!)
@  見蘭牛のソテーと美味しい木綿豆腐かるーくサラダを添えて(噛めば噛むほど美味しい見蘭牛の切り落とし)
@  水牛のフレッシュモッツアレッラとたっぷりの生ハムとメロン(定番で美味しいです)
@  見蘭牛100パーセントの地味深い優しいミートソースのパスタ(コーンビーフのような感じです)
@  トリュフとマッシュルームのペーストとハルユタカ天然酵母の山猫パン(早速家で真似することにしました)
   
+天皇の料理番で話題になった阿寒湖産アメリカザリガニと、お任せお酒セットは、日本最古のお酒を再現した?庭酒・・・

まあ楽しませてもらいました。私の読者には山猫メールマガジンに登録することをお勧めします!

9月には、いよいよ日本の四大和牛のルーツと言われる、幻の見島牛(それもメス)が登場するそうです!お見逃しなく!!!(国の天然記念物なので、よほどのチャンスに恵まれない限り二度と食べられませんよ!!!)

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2015年6月

天ちゃんがプリューレ・ロックのクロ・ド・コルベ1996とル・スショの1997を店に持ち込んで、スッポンのフルコースを食べてきました。

今回はメスは手に入らず、1.5Kgのオス3匹だそうです。写真は重なるので日記の方にアップします。例によって肩肉のスモークに合わせて、50年前にビン積めされたというハイランドウイスキーがさりげなく出てきます。

すでに何度も書いていますが、全国のスッポン好きの方、山猫軒のフルコース(一万五千円)は超お勧めですよ・・・

5月

また39セットのお知らせがあり、神島の鯛(6Kg)と見島牛のF1(見蘭牛)を食べてきました。見島牛とは日本の在来種の牛ですが、ホルスタインと掛け合わせたF1(一代きりの雑種)見蘭牛の切り落としですらこんなに美味しいのですから、純血種はどんなに美味しいんでしょうね・・・ちなみに天然記念物の見島牛ですが、オスは年間12頭食用にだされるとか!

鯛は伊良湖の神島、三島由紀夫の小説の舞台になった神島ですが、急な海流で鳴門同様美味しい鯛が育つそうです。伊藤さんに言わせると、明石・神島・五島列島が日本3大鯛だとか。山猫では6-8Kgの大きな鯛を一日で使い切ってしまうとか・・・名古屋の天ぷら屋や寿司屋が羨ましがるのも分かります。

メインはニュージーランドのラムですが、スモークしたラムラックをあばら骨二本ずつの厚さで豪快に切り分けてくれます。美味しいんですよねぇ~ワインは変化球でヴァンサン・ジラルダンのムルソー赤!!!私たちは骨までしゃぶりつきましたが、お隣さんは二人とも残していました。

6月はフルコースを予約していますが、スッポンにしようか、季節ものにしようか悩んでしまいます。

1月

突然、明日3900円(サンキュー)セットやりますのメールが来て、今回は応募が間に合いました。二日分が2時間で埋まったようです。

普段は1万円からのコースがメインのヤマネコですが、キャンセルがあったり席が埋まらなかったときに、突然メール会員に3900円セットのメールが回ります。前回もすぐに席が埋まって残念な思いをしましたが、今回はぎりぎりセーフです。

料理はごらんのとおり、お酒は良識のある人に2000円くらいで飲み放題と、超お値打ちです。山猫軒が豊橋から移って来たおかげで、こういう瞬間は名古屋に住んでいて良かったなと喜びを味わえます。

写真は料理が絶品ブラータ、ハマグリにホタテのサフランソースの二皿、お酒が1996年のブルゴーニュ赤が抜けています。お酒に関しては、手に入りにくい日本酒に、1984年のロワール白ワインに1996年のブルゴーニュ赤ワインと、分かる人が見れば「2000円なんてあり得ない」の一言でしょう。料理はもちろん滅茶苦茶美味しいのですが、酒類も呆れるほど凄いうえに、仕上げの食後酒は何と40年物のカティサーク!!!ウイスキーは瓶に詰められた後でもしっかり熟成するのを実感できました。

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2014年

最近は全く予約が取れなくなってしまった名古屋の某天ぷら屋の大将の話ですが・・・

彼は毎朝、最高の食材を仕入れるために朝一番に名古屋の柳橋市場に向かうのですが、そこでいつも顔を合わせるのは寿司屋の浜○の若大将とか、吉○とか、寿司割烹○など鮨職人に、あとは和食のし○○の店主なのだそうです。ところが、なぜかそこに割り込んでくるのが山猫軒の伊藤さんと言う人で、いつも最高の食材を仕入れていく。イタリアンぽい料理との話は聞いているが、和食の店でもないのにあんな素晴らしい魚を仕入れていったいどんな料理を作っているのか、一度食べに行きたい・・・

だそうです。参考までに・・・

今までも予約が非常に取りにくいトウ・ラ・ジョアをあきらめて、ガッルーラの予約を頼まれることは度々ありましたが、今年は山猫軒の予約を頼まれることが増えてきました。県外から来る方は、この店で食べたいのなら予約が取れる今のうち!名古屋では美味しい店はあっという間に超予約困難店になります。今回も連れて行った県外のレビュアーから、二人ともまた予約を取って欲しいと頼まれました。名古屋に移転して一年経ちましたが、この店もそろそろ予約困難になってきています。

参考までに私のお勧めは、

スッポンコース  ☆4.5 通常のスッポンコースが飽きた方に
クリスマスコース ☆5.0 どなたにでもお勧め
3900円セット ☆5.0 食べられたらラッキー
お任せお酒コース ☆5.0 本当に感心します
鯛づくし、海老尽くし等各種づくしと、普段のコース ☆3.5~4.0 少々の当たり外れはあり

ですです。

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2014年11月

今年の三連休は、東京、宮崎、福岡から友人が来て、山猫軒-柳家錦-トウラジョアの豪華三連荘!!!

まずは山猫軒のスッポンフルコースです。

フルコースは一年ぶりでしたが、今年は肩肉のスモークが絶品でした。スコッチと合わせて楽しみましたが、どうしてこの料理が今まで無かったのかと不思議になるくらいです。スッポンの肉の強さは、強烈なスモークに負けるどころか張り合って素晴らしい料理です。

今年は常に満席のようで、以前に比べると料理もサービスも丁寧さは落ちていますが、これはしかたがないでしょう。それでも☆を落とす気にならない位、本当に楽しいお店です。

P.S.
スッポンファンのために、知られざる?スッポンの名店まとめておきましたのでご覧下さい。

滋賀県大津市の「きたむら」(琵琶湖の巨大な天然スッポン)
大分県日田市の春光園(三隅川の天然スッポン)
大分県安心院の「やまさ旅館」(津房川の天然または養殖スッポン)

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2014年5月

食べログオフ会で、鯛づくしを食べに行ってきました。

厳選素材山猫パンセットをアップしておきます(^o^)

食事が終わった後、締めに食後酒をリクエストしたら100年以上前のスコッチとか40年前のバ・ザルマニャックとかがカウンターの下から次々と出て来て、皆さん驚いていました。

お店はほぼ満席が続いているようで、非常に順調なようです。

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2013年12月

10月にお店を食べログに紹介したら、あっと言う間に、トウ・ラ・ジョア、ガッルーラに次ぐ愛知県3位になり、紹介したこちらもビックリの山猫軒です。まあ私もスッポン尽くしの味に☆4.0を付けましたが、お店を訪れれば他の方も高い評価をしている理由が分かると思います(店主の素敵なバリトンの声に皆さん痺れるのかも・・・)。

ただし、前回はお店が綺麗で、豊橋時代との違いにある意味驚きましたが、今回訪問したら開店して三ヶ月にもかかわらずお店はもう以前のようにダンボール箱だらけになっていました。店内が随分広くなっても結局お店のポリシー(冗談です)は変わらないようで、料理に1万円以上払う店に相応の「綺麗な落ち着いた雰囲気を期待する方」には向かないお店ですのでご留意を!

さて、スッポンに続きクリスマスディナーのレビューです。料理11000円(お酒込みで大体15000円くらい)の感謝メニューと言うことです。

最高の食材を集めましたよ!一番の美味しい組み合わせでお出ししますよ!お値打ちにしておきますよ!ですから他の事は目をつぶって下さい!とアマチュア的な発想の美味しい料理です。

夜7時に一斉に開始ですが、カウンターは初日から17人で埋まっています。蒲郡から来た方が二組で4人、安城からも二人と、もともと豊橋にあったお店ですので、三河地方の住人はこの店のことをよくご存じです!

*ディナーはいきなり6~7年物の蛤の吸い物で度肝を抜かれます。こんなハマグリは「桑名の日の出」以来でしょうか、グリコーゲンたっぷりで美味しかったです。徳島のフルーティな日本酒「壱」でスタートです。

*日本酒やワインはお任せで、料理に合わせて例の「万能ワイングラス樹」に好きなだけ注いでくれるのですが、先に書いておくと、この後、秋田の「新政」純米吟醸(ただしラベル無しの限定酒)、山田錦と若水を掛け合わせた酒米117号で作った三河の「夢吟香」と、「一年前の試作品」、白ワインは「ラトゥールのモンタニー1989」に、ハンガリーの「トカイ辛口」、スパークリングが「ヴィラ・エステ」、赤が2種・・・以降酔っ払って覚えていません。食後にアブサンを飲むはずでしたがたどり着けませんでした。

*続いて美味しいフォアグラはキビと食べます。これがなかなかいけます。

*次は服部養鼈場のスッポンの煮こごりに、鯛の刺身に内臓塩から乗せ、桜チップでスモークした手羽先に干し数の子

*鱈の白子(たち)乗せパスタ

*白トリュフのクロスティーニ(素晴らしく香ります)

*生ハムメロン、サラミ、ゴルゴンゾーラと蜂蜜の盛り合わせ。ここまで日本酒でしたが、皆さんこの料理では皿に手を付けずにワイングラスに白ワインが注がれるのを待ちます。

*次は魚(帆立にハゼのマリネにサーモンと海老)

*赤座海老(ランゴスティン)のリゾット

*表面を炙って削り取る本格的ラクレット

*モッツァレラとトマトにバジルのナポリタン。(この三種の組み合わせは本当にたまらないですね)

*メインは蝦夷鹿のTボーン!焼き上がった骨付き肉の塊を目の前でフィレとロースに切り分けてくれます。(こちらも瑞浪の柳家以外では食べたことのない美味しさでした)

*締めは神島の鯛茶漬け(尾にコブ付きの骨をご覧になれば分かるように4Kgオーバーだそうです)

*そしてデザートに珈琲

例によって4時間近くかかりますが、客はこの店のファンばかりですので、初対面の周りの人達とグルメ話も盛り上がって、時間はあっと言う間に過ぎてゆきます。どの料理も美味しくてマスターの解説付きで楽しく食べられるのもうれしいです。

使っている食材にしても、調理法にしても、マスターとの会話にしても、本物を知っていて本質が見える客にとっては全てが納得できるお店です。美味しさのエッセンスを少しずつ気楽にお値打ちに食べられるとでも表現しましょうか・・・

トウ・ラ・ジョアがプロフェッショナルの洗練の極致ならば、山猫軒は本物を知るマスターが虚飾を取り去って作る、ある意味(プロが作る)アマチュア的な料理の最高峰(えへへ褒めすぎたな・・・まぁまぁ)とでも言いましょうか・・・

こんな風に紹介すると、来年のクリスマスディナーは予約が難しくなるんだろうなぁと思いつつ、このまま名古屋で大成功して欲しいお店です。


P.S.
気になる方のために以前のレビューで書いた注意事項を再掲しておきます。

再掲
この店が気に入る条件を箇条書きにしておきます。

1.本当に美味しければ、後は何もいらない。

2.たとえ食事に4-5時間かかっても、全く気にならない。(現在はスタッフも増えて2-3時間で終わるようになりました)

3.食器がネコの皿でも、百円均一でも気にならない(余裕が出たのか一時よりだいぶ高級化されましたが・・・)。

4.部屋がどんなでも(段ボールが積み重なっていても)、気にしない(トイレは改善されました )。

5.料理は何が出てきても驚かない・・・

6.マスターのお話(別名蘊蓄とも言われる)は楽しく聞いて、その間料理のお預けを食っても、ワンちゃんのようにおとなしく待てる

等々


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2013年10月初紹介レビュー

豊橋の名店「山猫軒」が名古屋に移転しました・・・全国スッポン巡りその五

東京在住のまどん奈さんから豊橋の山猫軒が名古屋に移転したとの情報が・・・食べログにレビューはありませんが、すでにお店は登録されていました!

HPで確認しましたが、そろそろスッポンの季節も終わりそうなので、まずはスッポンコースを食べたいと電話してみました。親父さんの話では、豊橋時代は浜松服部養鼈場の4~5年物がメインでしたが、今年は何と10年物の親スッポンや、養老の天然スッポンもあるとのお言葉。値段は14000円と変わりません。期待に胸を膨らませての訪問です。

店は名古屋丸の内の駿河台予備校の裏、日本料理店「かみその」の隣にあります。目立たない看板を頼りに階段を上ってゆくと「やまねこけん」と書いた扉が。ドアを開くと広々とした厨房をカウンターが囲んだ大きな店に変身していました。

以前の店の狭さとは打って変わって、全てに余裕があります。助手も一人いて忙しそうに働いています。

スッポンコースは写真の通り。服部養鼈場の5年物、10年物、養老の天然物の肩肉食べ比べもありました。10年物の巨大スッポンは肉質は固いですが、さすがにエンペラは厚くて歯ごたえもあって食べごたえがあります。こんなエンペラは滋賀のきたむらの巨大天然スッポン以来です。

卵巣のからすみは、以前沖縄のウミヘビの卵のからすみを食べた時以来の珍味でしょうか。固めでネットリと仕上がっていました。干卵管はまるでなまこのくちこを丸めた様な感じです。雑炊や炊き込みご飯はもちろん、他にも胃袋の串焼きとか肝の時雨煮とか、後足根元の脂肪の串焼きとか、スッポンのパーツを隅々まで食べられるのは以前の通りです。参考までに「豊橋時代のレビューもどうぞ」

今回一番感動したのは肝の串焼きでしょうか。写真を見てください。臭みもなく食感は鮟鱇の肝よりフォアグラに近いですが、油があっさりしていて独特の味でした。

最後に上海蟹の老酒漬けを二人で一つずつ食べて、その後はフルーツで食事は締めとなりました(その後サプライズが・・・)

平田さんの「万能グラス樹」で飲んだのは、カヴァから始まり、石川県の天狗舞、菊姫、常きげん、の山廃純米、PLEYEL家でも昨年からハウスワインにしているラトゥールのモンテニーの白1996,1990,1989。の、飲み比べ。分かる人には分かるでしょうが、これって結局石川県の日本酒の各地「蔵付き糀別の水平テースティング」と、「モンテニー白の垂直テースティング」ですよね。

さらに100年物の紹興酒とか、100年物のスコッチとか、多種多様の酒を飲んでお開きです。

前回は4時間かかって、豊橋からの帰りの新幹線に乗り遅れそうになり焦りましたが、今度は名古屋なので時間制限もなく余裕を持って楽しめます。実際始まってから終わるまで、食事に4時間半かかりました。

開店してまだ一ヶ月、親父さんはまだ18席満席になったことがないと言ってましたが、3900円程度のコースもあるそうですし、TVにでも取り上げられてお店のことが知り渡れば、数ヶ月先まで予約で一杯になるのは時間の問題でしょう。


P.S.
こちらのスッポンコースは、スッポンを各パーツ隅々まで味わってみたい方にお勧めです。毎月食べようとは思いませんが、一年に一度は食べたくなります。カウンターの普通のコースでは、イクラのクロスティーニとか、フィレンツェのポルチーニの丸焼きとか、各種フルーツとパルマのプロシュート巻きとか、美味しそうな料理が沢山出ていました。オリジナルのスッポンコースが有名になりましたが、もともとはイタリアンがベースで、スッポンだけのお店ではありませんので、興味のある方は豊橋時代のレビューをご覧になってください。店の扉も「リストランテやまねこけん」です。

P.S.2
もちろん何も知らずに食べに行っても美味しいお店ですが、食や酒に関する知識と経験が尋常ではないくらいに豊富なご主人ですので、こちら食べ手にも知識があればあるほど楽しいお勧めのお店です。地元贔屓で総合☆0.5アップです。

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9位

メツゲライ・トキワ (関市役所前、関、せきてらす前 / 惣菜・デリ)

3回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2019/08訪問 2019/08/19

美濃の宝!!!

私の評価では、岐阜県の美濃地方(関・郡上エリア)には三つの日本一があります。

杉ケ瀬ヤナ
メツゲライ・トキワ
ボン・ダボン

の三つは、美濃地方の宝です。各分野でこれらの店以上に美味しい店を私は知りません!


ボン・ダボンは東京でもすっかり有名になったようですが、トキワの方は親父さんが2年前から若干体調を崩されたこともあり、ショーケースの中もかなりガラガラになってきましたし、これ以上有名にならない方が店のためにも良いかもしれません。

今の時期はヴァイスブルストはないので、骨付きアイスバインとパンチェッタに、コンビーフとヤークブルストなどを買って帰りました。

家の近くのリカマンではなんとスペインのワインが298円!!!で販売中。関税が安くなるとEUのワインもチリワイン以下の値段になるんですね、びっくりです。

早速酒盛りです(^_^)

P.S.
クリックを追加して、一番下にある写真見てください。美味しい食べ方も載せてます。

ぴんころ地蔵君が「かたつむり」に行く前に、トキワで買い物をしてくると言うので、頼んでヴァイスブルストとメットブルストを買ってきてもらいました。

写真に食べ方を載せておきます。ミュンヘンでは、柔らかいタイプを端を歯で噛んで吸う人もいるそうですが、トキワのは無理ですので、80℃で温めてナイフを入れ身をはがしてマスタードで食べます。

仔牛肉の量、ハーブの質と量、そのへんがまったく他の店とは違うのだろうと思います。絶品です。それ以外に言葉がありません。

トキワのヴァイスブルストを食べた息子が、こんな美味いソーセージ初めて食べたと感動していました。たくさんの方に勧めましたがいつも絶賛の嵐です。親父さんの話では、以前はほとんど買う人がいなかったそうですが、私が食べログに紹介してから大人気になったようで、ヴァイスブルストに日の目が当たるようになって本当に良かったです。本場ミュンヘンのものに比べてもまったく引けを取りません。


2016年9月

鮎が落ちる時期になると、帰りは必ずこの店に寄ります。昨日は胡麻入りソーセージと、ドイツ風豚つくね串を温めて、今日はパンチェッタを戻した白インゲン豆とほうれん草と煮込んでドイツ風パンと食べました。

とにかく絶品揃いですので、一度お試しください!

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2016年4月

電話で骨付きアイスバインを予約して、久しぶりに行ってきました。

実はPLEYEL家は仕事でドイツに一年半住んでいたので、ドイツのハム・ソーセージ類はほとんど毎日のように食べていましたが、こちらトキワの作り立ての大きなソーセージも、これほど美味しいものは食べたことがありません。スライスして一日経つと風味が落ちるので、その場でスライスしてもらう大きなソーセージは行くたびに少しずつしか購入しませんが、これまた絶品としか言いようがありません。

最近は売れすぎて作るのが間に合わないのか、ショーケースの中がかなりガラガラになって、以前のように大きなソーセージ類がずらりと並ぶことはもうないようですが、あれば買ってその日のうちに食べるのがお勧めです。

個人的にはライ麦パンや全粒パンと一緒に食べるのが好きです。

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2015年10月

いよいよこれから冬(11月以降)は、ヴァイスブルスト、パルメザン付き白カビサラミ、骨付きアイスバイン、と私のベスト三点セットが揃います!!!

さて今回は生ソーセージ(オニオンメットブルスト)です。標準的にはたっぷりの刻み玉ねぎとバゲットに乗せて食べると美味しいですが、写真のように玉ねぎ、ケッパー、マスタードと混ぜてタルタルにするのもお勧めです。今回はさらに親父さんからいただいたドイツ製の素晴らしく香る黒胡椒と東京土産に頂いたメゾン・ド・トリュフの白トリュフオイルも混ぜて・・・涙が出るくらい美味しいです(^o^)

親父さんが最近疲れが出てきたので「あと5年くらいでやめようかなぁ」などとおっしゃっていたので励ましてきましたが・・・

☆五つにしました!!!


P.S.
骨付きの大きなアイスバイン(豚の足の塩漬け)と、骨無しの小さく切ったアイスバインは隣り合わせで売っていますが、まったく別の味と言いたくなるくらい違うので、私のレビューを見て食べたくなって購入する方は、3000円くらいと高いですが、骨付きを買ってくださいね。そのまま酢キャベツと食べるのも良いですが、写真のように胡椒をつけて焼くのが一番おいしいです。

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2015年9月

親父さんから骨付きアイスバインが出来たと連絡があり、杉ケ瀬ヤナへ行く前に寄ってきました。

そのままでも美味しいアイスバイン(豚の脛の塩漬け)は写真のようにオーブンで焼くとさらに美味しくなります。味わい深いビーフハムはそのまま(写真無し)、ニンニクソーセージとポーリッシュソーセージはフライパンで焼いてレンズ豆と、ベーコンは油を使って白インゲン豆とほうれん草と・・・出荷一か月以内の作り立てのサッポロクラシックを合わせて飲みます。

何を食べてもとにかく最高です。世間では高山のキルノンチュエの方が有名ですが、昔はともかく現在は一時期ほど美味しいとは思いません。私はトキワのソーセージ類の方がずっと美味しいと思います。

PLEYEL家では、トキワのソーセージ類はいつも写真のように何らか工夫をして料理として食べますが、名古屋のどんなドイツ風レストランより、自分の家で食べる方が比べ物にならないくらいはるかに美味しいので、ここ10年以上名古屋のドイツ料理店に入ったことがありません。

親父さんがいつまで元気で作り続けてくれるか分かりませんが、今のうちに通い続けます。

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2015年7月

板取川上流の「おもだか」で釣り鮎を食べた後は、帰り道に「ボン・ダボン」で生ハムを買い、高速に乗る前にこちらトキワでソーセージを買って帰ります。

残念ながらヴァイス・ブルストは売り切れ、夏なので骨付きアイスバインやイタリアンサラミもありません。

と言う訳で、パンチェッタ(豚三枚肉の塩漬け)と生ニンニクソーセージを買って帰り、白インゲン豆と煮込みにして食べました。カスレにしようかと思いましたが、戻した白インゲンが巨大で、何となくトマトを入れたくない気分だったので、写真のように白色仕立て。パンチェッタは煮込み、ニンニクソーセージは焼いて入れましたが、これまた絶品でした!!!

ハム・ソーセージ類のレベルが、私にとっては他の店とは全く違う、とんでもないお店です。客が押しかけると親父さん体が大変だろうなと申し訳なく思いつつ、柳家を紹介した時と同じように・・・皆さん食べるなら今のうちですよ。

岐阜県関市は刃物で昔から有名ですが、この他にも鰻や蕎麦など美味しい店がたくさんあります。一度旅行を計画することをお勧めします。

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2014年11月

ヴァイスブルスト用にバイエルン地方の甘いマスタードを売ってました。私はトキワのマスタードの方が好きです。結局ブレンドしましたが・・・

写真は載せていませんが、出来たて切り立ての大きなソーセージ(日本で言うところのハム)も本当に美味しいです!!!店で好きな量だけ切ってもらい家に持って帰って食べるのですが、風味が保たれているのは切ったその日だけで、翌日以降は驚く位に風味が落ちてしまいます。(それでも他の店より美味しいですが・・・)

とにかくこのお店の製品は、ヴァイス・ブルストを筆頭にして、他の店より風味の落ち方が極端に早いような気がします。酸化防止剤の量が少ないのでしょうか?その分とにかく新鮮な物は美味しいというか、風味が他店とは全然違うというか・・・一度お試しください。食べログのレビューを見ていても、はまって病み付きになったレビュアーが沢山いらっしゃるようで・・・(^^;)

P.S.
絶品のイタリアンサラミ(パルミジャーノ・レジャーノを回りに付けたサラミ)は今月中旬からだそうです。

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2014年9月

郡上方面に行った帰りはこの店も外せません。関インターは遠いですが、美濃インターからだと降りてすぐです。

ヴァイスブルストと岐阜の栗きんとんは、翌日まで持ち越すと味が落ちます。作りたてが一番ですので・・・

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2014年7月

ドイツ風ハム・ソーセージ類の美味しいお店です。

朝クール便でボン・ダボンのペルシュウ(パルマ生ハム)が届いて富良野メロンと食べたばかりなのに、トキワに電話するとヴァイス・ブルストが残っているとの話だったので関まで買いに行ってきました。

せっかくなので賞味期限当日夜!のキャベツソーセージと、好物のレバーソーセージも・・・食べれば分かる滑らかな仔牛の肉の食感とハーブの香り!ドイツには二年近く滞在していましたが、帰国して以来日本ではこの店以外で本物の(ミュンヘナー)ヴァイス・ブルストを食べた事がありません。あとはどの店も名ばかりのヴァイス・ブルスト(豚肉を使ったただの白いソーセージ)でした。

今回はアイスバイン(塩漬けの豚の脚)も初めて買おうと、親父さんに、

「このまま温めて食べるのが美味しいですか?」

と、食べ方を聞いたら、

「お湯で温めた後に、オーブンでカリカリになるまで焼けばシュバイネ・ハクセになるよ、シーズニングあげようか?」

と教えてもらい、早速夕食に初シュバイネ・ハクセに挑戦しました!(一応写真アップしました)塩(ハーブ)漬けの上で、さらに焼いた豚の脚はコラーゲンたっぷりの食感で、ただ茹でただけの韓国風豚足とは格が違います。

P.S.
今回のシュヴァイネ・ハクセは塩胡椒味のままでソースは作りませんでしたが、写真の通り最終的に娘がかじりついて綺麗に完食です。骨に付いた肉はやはり美味しいですよね。また買いに行かねば!

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2014年4月

親父さんが一人で忙しそうだと思ったら、奥さんが体をこわされて親父さん一人でソーセージを作り販売しているそうです。体が持たないので、販売は金土日曜日のみにして、平日はハムソーセージ類を作る専用日にするかもしれないとの話でした。遠くから訪問する際は、事前に営業日を電話で確かめることをお勧めします。

冬春限定の、白カビソーセージとチーズを回りに付けたイタリアンサラミの写真を載せておきます。季節限定のイタリアンサラミは絶品ですし、白カビソーセージもキルノンチュエより熟成感は少ないですがこれも独特の美味しさで、食べ始めるとやめられません。

手前はオニオン・メットブルスト(ドイツ語だとツヴィーベル・メットヴルスト)、奥左がレバーブルストです。どちらも薄味で美味しいです。

他にハム類も買って食べましたが(気のせいかもしれませんが)夏の方が塩味も強くて、冬はハムもソーセージもやや薄味に仕上げてあるかもしれません。

結局1万円分ほど買い込んで、二人で一週間かけていろいろ食べていますが、改めてレバーブルスト最高!!!

レバー・ペーストよりごつごつしていて、口の中に長く残る独特の風味があります。何を購入して食べてもとても美味しいですが、こちらの店のヴァイス・ブルストとレバーブルストは、他の店の追従を許さない、かけがえのない素晴らしい製品です。

幸せ~!!!!!

P.S.
現在は一人で営業なので、試食は期待しないで下さい。また美味しい物を購入するためには、待たされても気にしないと親父さんを思いやる事が出来る方のみ訪問して下さるようお願いいたします。

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2013年

刃物で有名な岐阜県関市にある、ドイツ製法手作りハムソーセージのお店です。

電話でヴァイス・ブルストが出来上がる日を聞いて、また行ってきました。本場ミュンヘンの超一流ホテルで食べるものと優劣が付けられない位に最高に美味しいです。

ヴァイス・ブルストはミュンヘン(バイエルン地方)の代表的な白いソーセージで、焼いたり茹でるのではなく温めて食べます。写真用に6本並べましたが、実際はこの後お湯の中に戻して、熱々を一本ずつ食べます。

親父さんの話では、お店では固いソーセージを好むお客さんが多くて、ヴァイス・ブルストは私のような熱狂的な一部の客しか喜ばないと言うことですが、私の読者はどうぞ関に行くことがあったら是非一度試してください。

甘めの粒マスタードが合いますが、最近はタスマニアの甘めの粒マスタードがネットで手に入らないので、こちらのお店で150円のマスタードも同時に購入するのが良いでしょう。何より作りたてを食べるのが一番!

ミュンヘンやベルギーのヴァイス・ビアはもちろん、シャンパンとも最高に合います。

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初レビュー

ドイツ風ソーセージに関しては、名古屋の東の日進市にあるアルザスと言うドイツ風ソーセージを売っている店には以前一度行って何種類か買って食べたのですが、この程度なら・・・と、その後一度も行ってませんでした。

その後も名古屋の路面店やデパートに入ってる店などで買っていろいろ食べましたが、レビューするほどの店は一つもありませんでした。しかし、こちらのお店にはビックリです。これから通うことになると思います。

「美味しいです!!!」

製品は数十種類あり、時期によって作っている物も違うし、人気の製品はすぐ売り切れてしまうので、パンフレットを作ってもそれを見て買いに来て希望の品物がないと申し訳ないとの理由で、現在は店で見て買うしかありません。

とにかく試食させて頂いたソーセージ類は、どれも美味しくて本当にうれしい限りです。ドイツには2年近く住んでいてハムソーセージ類は毎日食べていましたが、こちらの製品は本場と比べてどうこうと言うより、私の味覚に合っていて食べて美味しいというのが感想です。

いろいろ買ってクーラーボックスに入れて持って帰りましたが、まずドイツでは買ったら午前中に食べるというヴァイス・ブルスト!これもお店で販売している甘めの粒マスタードを付けて食べましたが、日本で食べた中では一番美味しかったです。

次はスライスしてもらったので、すぐ食べようとニンニク入りソーセージ。後は懐かしのコーンドビーフ。日本人向けに塩を薄くなどと言わずしっかりした味付けです。試食の時と同様に、すぐそばにあるパン屋さん「ペイザン」で買ったバゲットと食べました。

明日は生ソーセージとチョリソーを焼いて食べようと今からワクワクです!


P.S.
岐阜県の関市から高山市にかけては、フランス風シャルキュトリーの「キュルノンチュエ」、イタリア風パルマ生ハムの「ボンダボン」、ドイツ風ソーセージ、ハムの「メツゲライ・トキワ」と、フランス風・イタリア風・ドイツ風のハムやソーセージに関して全国トップレベルの店が揃っていますね。

P.S.2
親父さんは本当に気の良いお話好きの方で楽しいで、ドイツの話で盛り上がりました。店内にはBMWの手の入ったイタリアの名バイク、美しいビモータが飾って、免許があったら乗ってみたくなります。ただ試食に関しては試食品がある訳ではなく、その時のタイミングや話の乗り具合などで、全ての方が平等にサービスを受けられるかは定かではありませんので、そのへんは阿吽の呼吸でお願い致します。

  • (説明なし)
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10位

レミニセンス (大須観音、矢場町、伏見 / フレンチ、イノベーティブ)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2019/07訪問 2019/09/03

今後ますます楽しみです

今年もマイベストレスランを選ぶ時期がきました。

昨年店がオープンしてすぐに行って気に入り、今年初めにも行ってきましたが、名古屋にもやっと全国レベルのセンスの良いモダンフレンチ店ができてうれしいです。

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2016年1月

二度目のディナーです。

まずはシャンパーニュがジャクソンに格上げ!フォアグラには甘めの日本酒、サラダにアルボア、デザートにバルザックと料理に合わせる酒類の工夫がかなりランクアップしていました。今回は事前に頼んで70年代のシャンベルタンを持ち込ませてもらったせいか、知識のある若いソムリエがテーブルについてくれて、ワイン好きの友人も満足していました。

肉料理も魚料理も、おもいっきりレアな身とパリッと見事に焼かれた皮の対比はますます見事になり、かみさんも前回のノドグロに続き甘鯛の料理を最高と絶賛です。わざわざ蓬莱軒に炭火焼きを学びに行った努力が身を結んでいると思います.

肉料理も前回のカモに続き、私は血の滴るハトはとてもとても嬉しいのですが、名古屋ではレアさを嫌がる客も多いのではないかとちょっぴり心配になりました。

今回ホールは新年会風のにぎやかな団体でしたが、私たちは4人テーブルの個室で、静かに過ごせました。センスの良い椅子といい、有田の皿類といい、料理を中心からわざとずらしたディスプレーといい、この店は、名古屋にどうしてこういう店が今までなかったのかと不思議になるくらい、東京や大阪の人気店と張り合える雰囲気を持っています。

個室はデートにお勧めです!

サービスも雰囲気も☆を上げました。あとは、美人のマダムさえいれば店は完璧になりそうです(^_^)

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2015年8月

名古屋が誇れるレストランがまたオープンです!

7月末にオープンしたレストランですが、シェフの葛原さんは名古屋でレストランを開くことを昔から決めていて、自分の30歳の誕生日に満を持して白川公園そばにオープン。

カンテサンスに3年、Hajimeに2年、仕上げに自分の好きな鰻を極めるために、なんと熱田の蓬莱軒で焼きを半年修業したとのこと!

焼きと言うか、鰻だけではなく魚や肉の「皮の焼け具合でパリッとした食感」と「レアな身の食感」の対比に猛烈に拘っているので、こいつは只者ではないという雰囲気が料理から伝わってきます。

食器やグラス、カトラリーもひとつに統一するのではなく、いろいろ拘って集めてあり、新鮮さを感じる美味しい料理と調和して高級レストランの雰囲気が抜群です!

料理は前菜の第一章余韻、メインの第二章の記憶、デザートの第三章安堵から構成されています。

一つ一つの料理の味は、濃くてしっかりとメリハリがあり、ワインと合わせることが前提になっていると思います。ソムリエはシェフ自身ということでカンテサンス時代の知人のソムリエと相談して、それぞれの料理と合うワインがペアリングされていましたが、料理とのマリアージュはHajimeよりこちらの店の方がはるかに良かったです。手ごろな価格のワインでよく考えてあるのに好感が持てます。せっかくですから素晴らしいデザート二つにも、最初からセットとしてワインを組み込んで欲しかったです。

料理には意外さや遊び心も感じられて、完成度も30歳のシェフとは信じられないくらいのレベルに達しています。

苦手な人が沢山いるのではないかと心配になるくらい血が滴り、血と鉄の香と味が口の中に広がるレアな鴨肉は素晴らしかったです。マスドラバンドのカモ料理の方が良いと書いているレビュアーもいますが、私はこちらの料理の方がはるかに素晴らしいと思います。

大きなノドグロも初めての食感。フレンチは大好きだが、魚料理はいつも美味しくないと不満たらたらのカミさんが、こんな美味しいノドグロ(アカムツ)料理は食べたことがないと大絶賛です。

メインの魚や肉料理は盛り付けも含め、カンテサンスでの修行が大きく影響しているのだろうと分かりますが、さらに鰻屋に修行に行って皮の焼き方で本家に差をつけるなど、修業先が良かったというだけではなく、もともと自分自身にあったいろいろなこだわりが実を結んだものと思います。博多の鮨屋「安吉」の椎屋君に通じる何か(天才の香り)を料理から感じました。

サラダは九つの根菜、15種のハーブと、シャルドネにヘーゼルナッツオイルのドレッシングで本当に素晴らしく、アレックス・ブルダス時代のミシェル・ブラスの名物野菜料理ガルグイユ以来の感動でした。

二つ目のデザートの桃になって、黒トリュフの美味しいソルベが出てきたのにも驚き、最後はエスプレッソではなく、ジムランコーヒーの美味しいグァテマラをネルドリップというのも感心!

香に対する感性も抜群で、サラダのハーブ、素晴らしく香るコーヒーなど、店名のレミニセンスは記憶の蘇りを意味しますが、プルーストの「失われた時を求めて」のマドレーヌと紅茶じゃないですけれど、この香りというのは記憶をよみがえらせるための強い要素だとシェフはよく分かっているのでしょう。

結局はこのシェフ、舌や嗅覚がとても鋭いんでしょうね!修行先で学んだものを超えてどんどん先に進めるのか?今後どうなっていくのか非常に興味が持てます。


P.S.
それにしてもカンテサンスって、各地に次々と料理人を輩出して凄いですね!!!

  • 葛原シェフ、探求心、こだわり、完璧さと遊び心を持ち合わせていますが、謙虚なところがまた良いです。自分がどんなに凄いのかまだ分かってないようで・・・
  • スペシャリテの鰻
  • 皮の焼き具合が絶品の甘鯛

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