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1位
23回
2020/12訪問 2020/12/25
行く度に、このシェフと同時代を過ごせて本当に幸せだと思える、世界でも屈指のレストランです。
ジョアのクリスマス
11月のジョアです。思いっきり和食っぽく見えますが、ソースにしても素材が一部想像つかない不思議な初めての味ばかりで、思いっきり変化を感じます。
2021年は予約の一般募集を止めたので、12月1日の電話による予約争奪戦は無くなりました。
来年は本店の営業日をかなり減らした上で、3月には正木に少しカジュアルなお店を出店するそうです。過去に人気のあった料理を出そうか?ワンコインのカレーを作ろうか?「ドバイ」と言う名前でも付けてキッチンカーを出そうか・・・などなどいろいろ計画があるようで、目が離せません。過去にもプチ・ジョアと言う名前のパスタ屋を出したり、少しカジュアルなアヴァン・プチ・ジョアと言う店を作ったりしたこともありますが、須本さんの高い理想と要求に長い間ついて行ける料理人はなかなかいないようでした。今度は長続きして欲しいです。来年は本当に楽しみな年になりそうです。
7月のジョア
景気が良いせいでしょうか?食材バブル店というか?高価な食材を全国から集めて揃えた、食材自慢の店が和食洋食を問わずあちらこちらで随分増えてきました。
7月のジョアは、冷や奴に、四万十川の天然鮎、椎葉村の天然ウナギ、赤茄子に赤牛と、それだけ聞くと食材は和風の季節感にあふれていますし、全国から高価な食材を集めてはいますが・・・
こちらトウ・ラ・ジョアでは、どこから何を集めたかという食材の自慢よりも、須本シェフが情熱を込めて事細かに語るのは、「一体どのように工夫して調理したか」ということです。
須本さんにとっては、最高の食材を集めるのは当たり前なのでしょう。時期になれば1Kg100万円の白トリュフだって使いますし、全国から最高の天然食材を集めています。(と言うか、しばらく前から業者の方からうちの最高の食材を使ってみませんかと、全国から次々に連絡が入るようになったそうです)
また、医療用遠心分離機をはじめとする最新調理器具も揃えていて、あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しく凝縮して毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通なのに口に入れると特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。
何が料理の本質か、この店に来るとよく分かります。
何を食べても驚きと共に美味しいですし、他の店では絶対に味わえない、純粋かつ濃厚になるまで突き詰められたシンプルな味が重なって、味の重層構造を持った皿が次々に出てくるのに圧倒されたのが昨年まで4-5年の傾向。今年は味の重層構造にそれほどこだわらずに、シンプルだけれども他では絶対に食べられない味の連続で、これまた圧倒されます。
世間で言うところの「究極」どころか、「そのはるか先」をこの店では毎回経験できます(^_^)
11月は、門司、博多、宮崎、名古屋から同業者が集まって、ワイン持ち込みの食事会です。
須本さん今月も気力が充実しているようで・・・
白海老のカクテルは、「自分で白海老を剥いて」胡麻油で合えて、キャビアを乗せた一品とか・・・
今月は一か月間ずっと自分で白海老を剥くのか聞いたら「やるしかないでしょ」とのご返事で・・・この店、弟子になりたいとやって来る人は激務に耐えられずすぐに辞めてしまうので、もう全て自分でやるしかないとあきらめているようです。来年は昼夜二部屋ずつはもうやめるかもしれないとのことなので、予約数が減ってますます席を確保するのが難しくなるかもしれません。
バターナッツのスープは、いつものごとく贅沢にブルーオマールを使ったビスク。
土瓶蒸しは、料理を運ぶ途中から、部屋じゅうにトリュフの香がただよいます・・・
松茸ではなく、「今年はトリュフの土瓶蒸しを作ってみました」だそうです。美味しくて香りが良くて当然と言えば当然ですが・・・
牛カツは、中心にエゾバフンウニが入った飛騨牛の薄切りミルフィーユで、衣は自家製カラスミ!ウニが美味しく食べられるように上手に火が通っています。
締めが名古屋コーチンで「焼きおにぎり茶漬け」と言うのが何とも・・・
P.S.
今回は私を含め、4人がソニーのコンパクトデジカメRX100を使っていて、笑ってしまいました。
須本さん、グルメで有名な街スペインのサンセバスチャンに6泊して、ムガリッツやアルザックなどミシュラン三ツ星からバルまで毎日食べまくってきたそうで、気力も充実してとてもとても美味しい10月のジョアでした。
写真は肉料理の前に出てきたナイフですが、たまたま客としてやってきた関の刀鍛冶さんに頼んで、前払いで肉切りナイフをウン十本作ってもらったとか・・・
現在ステーキナイフは福井県の「龍泉」が大人気で、コネがなければ注文しても5年待ちとか言われて話題になっています。有名なアシンメトリーと言う最高モデルを使ったことがありますが、よく切れるのには感動しますが、日本刀のイメージよりも、あくまでとても切れ味の良い小型西洋ナイフと言う感じでした。
こちらは関の刀鍛冶が本気になればこんなナイフを作れるという、あまりにも薄いと言うか日本刀の不気味な輝きと言うか・・・全体の形自体は一見ヘンケルのプロ用ナイフのような伝統的に手になじむもので、手に持った時のバランスも良く調整されているのですが、一体成型されている刃の方は、まあ小型の日本刀(小刀)とでも言いたくなるような妖しい輝きを放つ凄みのあるナイフでした!!!
竜泉のアシンメトリーでステーキを切るときは、「このナイフよく切れるなぁ」と言う感じなのですが、今回の関の小刀ナイフは「肉が柔らかいのか?ナイフが切れるのか?よく分からない」と言うのが正直な感想で、もう切れると言う我々普通人の感覚を超越しているのかもしれません。
特注品だからこそ、このような凄みのある特殊な刃物が作れるのでしょうが、店で砥ぐのは無理なので関に送り返して砥いでもらうそうで・・・(だいたい刀身に刃紋がついていますから、とても素人には扱えません)
PLEYEL家では、ラギオールのステーキナイフは気に入って購入して実際に使っていますし、竜泉のアシンメトリーも購入しようとHPまで開きましたが、こちら関の小刀ステーキナイフは、テーブルに置くと夫婦喧嘩の際に生命の危機に瀕しそうな気がして!恐ろしくて家庭で使うのを躊躇しますね(^^;)
それにしても凄かった!!!
今年の7月の料理、いつも絶品揃いのジョアですが、呆れるほど凄くてこの料理食べられて良かったとため息です。
というのは、こちらの須本シェフ「二度と同じ料理は作らない」とのポリシーで、お店の10周年記念とか外野は何とか過去の絶品料理をもう一度作ってもらおうと図ったのですが、いまだ実現できていません。
味やうまみに香りが凝縮されて料理になるのですが、とにかく厨房でどんな最新技法を使おうと、目の前に出てくる料理は「普通に見えてかつ美味しい」と言うのが須本流です。
また味も重層構造を持っていて、皿の中から次々に別な味が出てくることに感動する事も多いのですが、そんな料理に交じって、今回の白眉はシンプルに見える「和牛と夏大根」
大根の中心に牛すね肉があってコンソメで炊いてあり、上にはキャビア、周りにはとてつもない量のトリュフという美味しい美味しい料理なのですが、何と大根は透けるほどの薄さの桂剥きで・・・
大根を丸々桂剥きにした後、牛肉の回りに巻いてコンソメで炊いたと言う・・・あり得ないでしょう。
週末ぼつぼつ残りのレビューを書きます。
例年通り12月末から一か月カリフォルニアで休暇をとってきた須本さん。今年もトウ・ラ・ジョアブランドのシャルドネとカベルネをブレンドしてきたそうです。
日本に帰ってきてすぐに、毎年拡大し続けている食べログアワードに出席し、今年はカンテサンスの岸田さん、SUGALABOの須賀さん、レミニセンスの葛原さん、柳家の山田さんと一緒のテーブルだったとか!!!話は盛り上がったそうで、お互いに影響を与え合っているんでしょうね。
毎年2月のメニューはアイデアで一杯!本人によると一ヶ月も考えていれば、いくらでもアイデアは湧いてくるそうです(^o^)
昨年秋に、普通は香水を作るために使う、アルコールに物を溶かして蒸留抽出する機械を買って使い始めていましたが、今回はいきなりワサビの落雁が出てきました。今年はこの機械がフル活躍しそうです。
あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しくして毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通の特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。
また、料理法に秘密は作らず、使う技術も機械も方法も聞けば親切丁寧に教えてくれます。今までPLEYEL家で作る料理にどれだけ参考になったか数え切れません。
今年は5月に出身地の天草で盛大なパーティを企画していますが、協賛などが次々に増えてきて凄いことになっているとか・・・プラチナ参加チケットをお持ちの方は楽しみにしていて下さいとのことです。
相変わらず予約は大変ですが、今年も何とか通うことができそうで幸せです(^o^)
クリスマスの3日間は、デザートにクリスマスケーキが付きます。
以前はバタークリームで作るブッシュ・ド・ノエルが定番でしたが、昨年から毎年変えることになって、昨年はオペラ、今年はカジノです。
今年は、いきなりキャビアと自家製生カラスミがたっぷり乗った大根餅の揚げ浸しが出てきてびっくり!こんな食べ方は想像もしていませんでしたが、いけるいける(^o^)
今年はボラの卵が良かったので5年ぶりに作ったと言う自家製生カラスミは、グラッパをかけて冷蔵庫で乾燥させるとのこと。久しぶりに家で真似できそうな一品です(^O^)
海の幸の一皿は、トラフグの白子のムニエルとフカヒレを上湯に浸し、高騰しているペリゴールの黒トリュフをどっさり・・・たとえトリュフの価格が高騰してもけちけちせずにどっさり使うのが須本流!こちらで毎回トリュフを使った料理を食べ慣れていると、他の店のトリュフ料理がみすぼらしく見えてしまい困ります。
料理の全容解説は、丸太丸太さんが詳しいレビューを書いてくださっているので参考にしてください。
クリスマスは毎年美味しいシャンパンを開けるのですが、昨年のコント・ド・シャンパーニュに続き今年はゴッセのセレブリス2002!もともと評価が非常に高かったヴィンテージですが、抜群の飲み頃になっていて、蜂蜜の香りが口腔内に永遠のように残ります。
2002年のコント・ド・シャンパーニュも、2012年に家で飲んだ時は固くて全然開いていませんでしたが、今飲んだらさぞかし美味しいんだろうなぁ・・・ヴィンテージ・シャンパーニュは辛抱強く待たないといけませんね、反省です。
赤は天ちゃんが持ち込んで飲むはずだった、シルヴァン・パタイユのマルサネ・ランセストラル2013。少し飲むのに早いかと思ったら、そんなことはなく抜栓と同時に素晴らしい香りが漂っていました。
美味しい料理と美味しいワインで幸せ気分です。今年もジョアでは素晴らしい料理をたくさん食べさせてもらえました。
須本さんは27日からカリフォルニアで例年通りのバカンス。来年5月は天草でパーティ。その後は何回かに分けて、サンセバスチャンやパリ、バルセロナ、台湾など食べ歩きをしてくるそうで、インスパイアされていったい何が出てくるか?これまた楽しみです。
P.S.
来年の天草のパーティのために、グラッパのBERTAに相談して、トウラジョアのラベル付き特製グラッパを作ってもらったとのことです。すでにトウラジョアブレンドのカリフォルニアワインも赤白揃いましたし、ワインの総額が900万円くらいになるそうですので、ワイン好きの方は天草にお集まりください。
11月のジョアはおもいっきり和風でした。
味やうまみをそれぞれの成分に凝縮し、皿の中で重層構造になっていて楽しめるのがここしばらくの傾向でしたが、今月の料理は、比較的シンプルに仕上げてあったような気がします。
最初は逆さまにしたグラスの中に煙がこもり、中にはトラフグのカクテルキャビア乗せ。巨大なトラフグを一週間くらい熟成したそうで、ほど良い硬さとうまみになっています。そう言えばトラフグのカクテルは食べたことがなかったなぁ・・・
次の「なんちゃってトリュフフライ」は、利平栗とトリュフで作ったコロッケの回りを竹炭で黒くして揚げ、ゴルゴンゾーラのソースの上に乗せたもの。栗とトリュフの料理は前にもありましたが(スープに入っていたかな?)、今度はゴルゴンゾーラソースで来ました。初めての味ですが面白い組み合わせで好評でした。
活帆立貝とズワイガニの蒸し物は、上にかかった透明なソースが実は活帆立貝と言う、いつもの須本風。活ホタテ貝柱を乾燥させてミルで挽き、作ったスープを遠心分離機にかけ、澄んだ部分だけを取り出してホタテの旨み香りを抽出!!!蟹とホタテのうまみが重層構造になって迫ってきます。単純に見える料理から、途方もない手間を聞き出すのが食べ手の楽しみです。
和牛の絹田巻きは、おそらくは、関の名工に特注した5本揃えの包丁の切れ味を試したくて作った料理ではないかと(^-^)呆れるくらい薄い桂剥きでした。
下仁田葱のオーブン焼きは、ネギと利休麩とフカヒレのコンビ。
十勝牛のコンソメは、いつも通りトリュフがたっぷりかかっていて、コンソメを飲むと幸せになります。
定番Mのサラダの後は古代米の出汁茶漬け。古代米のお稲荷さんに鮪節の出汁をかけて食べます。
デザートは柿のタルトタタンにアイスクリームでした。
いよいよ予約争奪戦が始まりますね・・・
10月のジョアは、東京と名古屋の友人とランチです。秋満載でした。
和牛リエットはトリュフ卵を入れて春巻きに。フォアグラは醤油麹漬けにして乾燥フレークに。
伊勢海老は、ビスクのエスプーマと伊勢海老コンソメで。
卵入り͡仔烏賊はフレッシュポルチーニをミキサーで砕いてフォンドヴォーと煮詰めたソースでオーブン焼き。
松茸の椀蒸しに、カニは穴子と昆布巻きにして、枕崎の強烈な鰹出汁で。
秋トリュフを和牛で巻いてコンソメでしゃぶしゃぶ。
定番サラダの後は、生姜香るおこげ。
デザートも利平栗のエスプーマにアップルパイ風味羊羹、再構成したサツマイモビスケット。
アイデア満載で、技法を尽くし、かつ美味しい素晴らしい秋の宴でした。
本日は東京の焼肉No1「よろにく」のオーナーも来ていましたが、きっと刺激されて恵比寿の新店では新しいメニューが出てくることでしょう(^-^)
ワインはドラピエのシャンパン(カルトドールマグナム1998)で始め、7種のシャルドネ樽から須本シェフが自分で調合した、トウラジョアラベルの素晴らしい白ワイン!!!ヴァニラ香がする超素晴らしい白ワインで299本限定です。あえて言えばキスラーの最上級ワインと似たところもありますが、あくまでオリジナル!利益なしで1本2万3千円!!!現在でも滅茶滅茶美味しいですが、いったいしばらく寝せたらどんなワインになるのか今からドキドキです。
カリフォルニアのワイナリーに8年間通って、ついに自分のワインを作らせてもらえたとのこと。市販のワインに自分のラベルだけ張ったその辺の自称ハウスワインとは全く別の、本物ハウスワインです。
来年天草のパーティには、カベルネのハウスワインも登場とのことで、今から楽しみです。
8月初めと言うのに秋の香り!イタリアから取り寄せた初物のポルチーニに、山口県の農家から直接取り寄せた初物松茸、名残のアルザスのサマートリュフと、味も香りも強烈な茸三連発でした。
今回は、東京、神戸、宮崎の友人と、名古屋の同僚を交えての食事会でした。通常は、純化した味の重層構造が特徴のジョアですが、今回は「えっつ、こんな時期に!!!」と驚かせたかったと言う、茸3種濃厚な茸味がメインテーマです。
天然アユの一皿は、鮎の春巻きと言っても中身は単なる鮎のコンフィではなく牛肉も合わせ、鮎とフォアグラのペーストにはスイカのシート。ソースをぬぐうと皿の真ん中にはTout la Joie(トウラジョア)の名前が入っています。こんなにどんどん皿を作って、古い皿はいったいどうなるのか心配してしまいます。
二皿目は、乾燥ポルチーニは一切使わず、初物のイタリア産生ポルチーニだけを使った濃厚ポルチーニ味スープ。オマールと鮑が入っていました。
次はサクッサクの高級たこ焼きを作りたかったと言う須本さんの狙い通りの一皿。固めにシューを作るのは意外に難しいそうですが、紅しょうがの代わりに普通の生姜をみじん切りにしたものも入っていて、蛸と鯛のムースの味はまさに超高級たこ焼きです。付け合わせの芽キャベツと思ったら中にはびっしりキャビアが詰まっていて笑えます。
フカヒレのオーブン焼きは、香りの良いマツタケだらけ!中国産ではなく山口県から取り寄せたそうで、新鮮で香りもシャキシャキ感もあって8月初めから秋の香りを楽しめました。
北海道産蟹のカクテルは、噴火湾産の毛蟹を取り寄せて作った蟹のムースですが、下には蟹味噌を敷き上にはバフンウニときたあかり(じゃがいも)を置いてありました。スープは生きた毛蟹をまるまるつぶして作ったスープだそうで、蟹汁の臭みを全く感じない、毛ガニの味を楽しめました。
佐賀牛は抹茶を挟んで羅臼昆布を巻いた低温調理。さらに西尾の抹茶をかけて食べます。
定番のMのサラダをはさんで、名古屋コーチン出汁のラーメンには、名残のアルザス産サマートリュフがどっさり入っていて強烈に香ります。ジョアで使うトリュフは質も良いですし、大量に使っているので、料理が部屋に入って来ると蓋をしてあっても部屋中が強烈なトリュフの香りで一杯になります。これにすっかり慣れてしまうと、他のお店でトリュフですと言って出されても、香りにまったく満足できなくなってしまうのが困ったところです。
デザートは白ワインムースに白桃のコンポートと、ミルクアイスにラズベリーソースでした。
今回はいつもに比べると比較的単純な味が多かったですが、単純と言っても味と香りは食材のエッセンスを濃縮した他の店では食べられない強烈な物です(^-^)今年の秋の席もどんな料理が出てくるのか今から楽しみです。
5月のジョアは北海道と東京から友人やお客さんを迎えて食事会でした。
今回は最初から最後まで思いっきり和風!の料理です。またもや見たことのない特注の器が次々に出てきて、一体どれだけ器を持っているのだろうと不思議になります。すでに近くの4LDKのマンションが、人の住まない器置き場になってしまったということですが・・・
料理の写真に簡単な説明を書いておきましたが、白海老に桜チップのスモークを(出汁に吸わせて)エスプーマにしたものがかかっていたり、得意の蛸と鯛のムースには九州の鮫節!!!スープとか、アスパラには、黒トリュフとじゃがいものペースト、白トリュフと玉子のエスプーマ、サマートリュフはそのままと、三種のトリュフがかかっていたり、表面を炙った後1mの遠火の炭火で火入れした黒毛和牛とか、いつものことながら、もうやることなすことあきれるばかりで・・・
須本さんは来週から一週間出身地の天草に行って、来年5月のパーティの食材選びをするとか・・・参加費一人10万円のパーティだそうですが、一年前から楽しみです。
2017年2月
もう今年で8年目となった、カリフォルニアでの一か月のバカンスを終えて、須本シェフは元気いっぱいです。
今年はトウラジョアブランドの赤ワイン白ワインを250本ずつ(24ケース)作ってきたそうで、夏くらいから飲めそうです。
清課堂特注の銀の箸や箸置き、アンティークの茶碗、ライオールに送って磨きなおした肉用ナイフなどが揃って、いよいよ始動です(^o^)すべてのグッズにはトウラジョアのロゴが入っていて、これは奥さんデザインだそうです。ワインのラベルもどんなものになるか楽しみですね!
今回は、昨年二月の4種のコンソメとは正反対に、濃厚昆布出汁や鰹出汁など和風テーストの料理が多かったです。ワインは須本さんがカリフォルニアからわざわざ手持ちで持ってきたフラワーズのシャルドネ"キャンプ・ミーティング・リッジ"!!!を開けていただきました。素晴らしい白ワインで、料理との相性も良く幸せな一日を過ごしました。
新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しました。
2016年12月
24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。
茶碗蒸しと言っても中身はエゾアワビと鯛のムースで、この組み合わせは絶妙!
カキのフライが、アンポン柿に和牛のリエットを詰めたフライだったのには一同爆笑!
河豚の刺身の上に乗っていたのはキャビアのカラスミ!写真の大きさで8万円だそうです。白子のパートブリック包み焼きと黒トリュフの組み合わせも最高です。
今年からブッシュドノエルをやめて毎年違うクリスマスケーキにしたそうですが、今年は名物木の実のワイン煮が間に挟まった絶品オペラでした。
ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。
須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。
初レビュー
2009年9月
200軒目のレビューをどうしようか考えていましたが、そろそろ名古屋には自らレビューしたくなるようなお店もなくなってきましたし・・・
折角ですから、名古屋ではダントツに一番のレストランを紹介しておきます。
日本で食べたレストランの中でも、と言うか世界中食べ歩いた中でも間違いなくベスト10に入る、行く度に「日本人に生まれてきて本当に良かった」と思えるお店、トウ・ラ・ジョアです。
食べログには、会員制や、一見さんお断りのレストランも結構載っているようですので、電話番号非公開で、お店だけを紹介しておきます。実際お店の固定電話は公開されておらず、シェフの須本一信氏の携帯が予約連絡先となっています。ご存じの方も、携帯電話番号の公開は迷惑がかかるので、絶対に避けて下さるようにお願い致します。(現在は電話受付専任の方がいます:2014年)
今年の4月までは、一日昼と夜一組のみの予約客を取るサロンレストランでしたが、現在は12人部屋と、6人部屋の二つになりました。(以前はそれこそマンションの一室の営業でした)
ジャンルは一応フレンチにしてありますが、実際はジャンルにこだわらず、西洋料理に和風テーストや和風調理技術を組み合わせた、美食クリエーター「須本一信が生み出す唯一の料理」で、熱狂的ファンで一年分の予約が常に埋まっているお店です。ある意味、名古屋では最も予約が取りにくいお店の一つと言えるでしょう。
特筆すべきは、ポリシーとして客に二度と同じ料理を出さない「創作料理」であること。もちろん決まったメニューはありません。知人の話では、事務室には顧客ごとに厚いファイルがあり、食べたメニューが全て保管してあるそうです。ワインもお店のセラー以外に数千本のストックがあり、事前に電話で相談すれば取り寄せておいてくれますし、自分のとっておきのワインを自ら持ち込む客も多いようです。(現在は基本的に月替わりのメニューですが、一月に二回行けば別な料理が出てくるのは以前と変わりません、2014年)
お店はサロンの名に相応しく、ピカソ、ダリ、棟方など内外の著明画家の絵やリトグラフで飾られています。食器やカトラリーも年代物から自作まで料理に合わせて様々な美しい物が出てきますが、これは老舗料亭と一緒で、笑いながらも実は客との真剣勝負の一部かもしれません。自ら料理の説明を非常に詳しくしてくれますが、器はこちらから聞かない限り何の説明もありません。料理同様相手に合わせて、年代物のマイセンや古伊万里などが何も言わずに普通に出てきます。指輪やブレスレットなどの金属をちゃらちゃら付けない方が、良い器に出会えるでしょう。
料理は、口取りからデザートまで九品の事が多いですが、必ず出てくるのが「Mのサラダ」と呼ばれる、フルーツの赤ワイン煮込み添え、しそ風味ドレッシングサラダ。これは御岳父Mさんの思い出の品で、レストラン自体がMさんのアトリエのコンセプトで作られています。後の料理は毎回違うので表現のしようがありませんが、とにかく日本中から(時には世界中から)最高の食材を集め、究極の技法で調理された物が次々と出てきます。
一品一品出る度にシェフの丁寧な説明がありますが、まねしようと思ってもとても出来ないくらい手のかかった、ため息の出る料理ぞろいで、新鮮な素材をそのまま出すのではなく「なぜ調理するのか?」と言う意味が、本当に納得できる究極の皿ばかりです。ほとんどの皿は味が重層構造になっていて、短い時間の中でも味が混ざり、変化し、ある時はほのかに香りが消え、ある時はいつまでも残り・・・と、楽しむことが出来ます。
その中に、和風出汁が微妙にきかせてあったりするのが、毎回「日本人に生まれて本当に良かった」と思える一因なのは間違いありません。予約までたどり着くのは大変かもしれませんが、是非一度はトライされてみて下さい。
P.S.
2010年追加
このお店を食べログで紹介してからもう一年が過ぎ、他の方のレビューも相次いで10を超したようですが、ワインに関しては持ち込み以外まったく紹介されていないようですので、参考までに、最近「お店が選んで料理と合わせて楽しんだ白ワイン」をあげておきます。フランスの白ワイン(ブルゴーニュ)に関しては、名古屋のお店の中では一番揃っていると思います。
コルトン・シャルルマーニュ1995 ボノー・デュ・マルトレイ
コルトン・シャルルマーニュ1989 ルイ・ラトゥール
シュヴァリエ・モンラッシェ1996 ルイ・ジャッド
バタール・モンラッシェ1980 フルーロ・ラローズ
バタール・モンラッシェ1998 ルフレーブ
ムルソー・シャルム1999 ボカール・バチュ
ムルソー・ル・ペリエール1996 バンサン・ジラルダン
こんな感じで、ごく普通に10ー30年物のブルゴーニュ白ワインがセラーに揃っているのも凄いと思いますが、お昼に気楽に飲みたい時は、もちろんお値打ちのサンセールやオーストリアのリースリング、あるいはカリフォルニアのシャルドネ等も格安で飲めますし、宝くじに当たったときにはDRCのモンラッシェもあります(^_^)。また和風出汁が強いときは、今年になって日本酒(醸し人九平治)も頼めるようになりました。
P.S.2
実際、一見さんにはかなりハードルの高いお店ではあることは事実のようです。原則として、顧客と一度お店に来てリストに載せてもらわないと予約は取れないとされています。実際このお店に限らず、部屋が少ないお店ではドタキャンが一番の迷惑です。自分がどれほど信頼できる人間なのかを相手に納得させることが出来なければ、予約は無理かもしれません。
しかし私自身はまったくの紹介無しで、ネットでお店を知ったと言って連絡を取りましたが、自分が食にどれだけ興味があるかを告げると、門前払いされることもなく当時は予約を取る事が出来ました。文字通りの一見さんから始まって現在に至っていますので、紹介がないと100%無理という訳ではありません。現在は誰でもすぐ予約が取れるというお店でないのは事実ですから、「その辺の微妙なニュアンス」をお察し下さいますよう、心からお願いいたします。
このお店を教えて下さったmixiのさくら姫さんに、感謝を込めて・・・
・・・・・・・・・・・・・
2011年追加
2月から12月まで、過去に食べて美味しかった料理の写真を月ごとに並べました。
今年の事件は庭にワインセラーを建てた!事でしょうか。今までワインセラーだった二階は部屋ごと冷蔵庫に改造されました。一日昼夜二組の小規模のお店では、普通はあり得ないというか想像すらできないことでしょう。
数千本入るセラーなので、これで倉庫に預けてあったワインもこちらに取り寄せていつでも飲めるようになりましたし、一月に大量のカリフォルニアワインも自ら買い付けてきて、お値打ちに飲むことができるようになりました。さらに巨大な冷蔵庫に変わった二階の部屋では、大きな肉のエージングが可能となり、今年の牛肉は全て自家製ドライエージドビーフとなりました。十二月にはその集大成として写真のすだち牛を食べましたが、最高に美味しかったです。
肉の熟成の導入と並んで、今年の変化は和風出汁の多用でしょうか。フランス料理をベースにしているとは言え、以前からクリーム系以外に、利尻昆布や日高昆布、鰹節などの出汁を使った料理はありましたが、今年はクリーム系の料理がずいぶん減りました。これに合わせていくつか極上の日本酒も常備されて、希望者は料理に合わせて飲めるようになりました。合わせるワインも今年はミネラルが強烈なものや樽香の強いものはかなり難しく、日本酒を合わせる機会が増えました。私も含めワインラバーは、ワインに合わせてどっしりクリーム系の料理もぜひ食べたいでしょうから、来年はどうなるのか興味津々です(ワイン持ち込みの際は、事前に分かれば須本シェフが一品はそのワインに合わせてくれるかもしれません)。
2011年追加
2011年最後のレビューは、トウ・ラ・ジョアで締めくくっておくことにしました。
クリスマスは例年家族でジョアに行くのがここしばらくPLEYEL家定番になっていましたが、今年は東京や宮崎から、普段食べログのレビューを読んで食べ物の趣味が合いそうなグルメな方々を招待して、ミニ・クリスマス会と相成りました。満足していただけたようでホッとしています。ワインは、今回私とまどん奈夫妻の持ち込みでしたがバッチリでした。詳細は日記の方をお読みください。
さて料理の詳しい内容は他のレビュアーの文章を読んでいただくとして、やはり須本シェフは今年の総決算ということで、濃厚クリームを使わない和風とフレンチの融合で攻めてきました。そして自家熟成牛!
今年の春、店の二階のワインセラーを庭に移し、六畳の部屋を丸ごと熟成用冷蔵庫にしたそうですが・・・
夏から毎月、日本各地の和牛を使った自家熟成のドライエージド・ビーフが出てきましたが、いやぁ見事でした。特に写真もトップに載っている「赤牛の旨ダレ漬け(8月):自家製ドライエージド熊本赤牛サーロインの、中華風ダレ漬け煮。生七味、マンゴーと粒マスタードの醤油煮添え」は極上で、過去食べた牛肉料理では最高の美味しさでした。
あとは今回クリスマス、天ちゃん先生に「カハラの和牛のミルフィーユはもう食べる気がしなくなった」とまで言わせた、「自家製ドライエージド淡路すだち牛のビーツと米ソース」は、それに次いで、「ああこういう牛肉を食べたい」とうならせるものでした。すだちを食べさせているらしいですが、おそらくは海辺の潮風に吹かれた牧草を食べ、欧米人が喜びそうな風味のある牛肉を単に焼いたものなのですが・・・その焼き方がフライパンで牛脂を使い表面をカリカリに、中はレアにと見事に仕上がっています(須本さん定番ではありますが)。
自家熟成は来年も続くと思いますが、次のテーマは何になるのか?楽しみです。
ジョアは1月休みで、須本夫妻はカリフォルニアにワインの旅へと出かけます。以前はフランスのレストランとワイン畑巡りだったのですが、昨年からカリフォルニアにはまったようです(おかげでお値打ちで美味しいワインがお店に増えました)。
長い休暇を取ると一気にアイデアが湧くそうで、2月からまた新しいメニューが始まります。
では皆様、また来年もよろしくお願いいたします。
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2012年追加
クリスマスメニュー、11枚写真を載せておきます。例年は12月23-25日がクリスマス特別メニューで、その後トウ・ラ・ジョアは二月まで一ヶ月超の長期休暇に入ります。
今年はクリスマスだけではなく、12月のメニュー自体を原価率5割以上という特別メニューにしたようです。
海老芋と帆立のクロケットで始まり、和風オニオンスープと続きます。
次がタラバガニの太い足を、煮穴子で巻いて蝦夷バフンウニを乗せた穴子とタラバガニのポピエットですが、穴子が絶品で美味しいというか何と言うか・・・
次が、からすみのふわふわムースで、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がすると言う、瞬間的な味の変化を狙った絶品でした。細い粉にしたからすみを鯛のムースがコーティングしているような感じです。ムースに関しては、究極に柔らかく滑らかになったムースはもう持ち運べないので、スープに浮かせて出すという手法が今年完成しました。
続いて、真鱈白子と鱶鰭の椀物で、鳥と豚のスープに煮浸しされたトリュフの香りが、フカヒレに染み込んでいる超絶品です。
写真を載せた11月のトリュフ風味の栗きんとんも絶品で、熊本の利平栗を粉にして黒トリュフを練り込んだ茶巾絞り栗きんとんを作り、トリュフをたっぷり煮込んだ野菜コンソメスープをかけて、仕上げにトリュフスライスを!!!といった料理だったのですが、12月も前回のトリュフコンソメに負けない強烈な風味で、今回はフカヒレらしく鶏と豚ベースのスープでトリュフを煮浸しにしてフカヒレを漬け込んだとか・・・呆れるほど美味しかったです。過去にもフカヒレにトリュフを合わせた中華料理を他の店で何度か食べたことがありますが、今回はコリコリした食感のフカヒレ自体がトリュフの風味と言う、一生記憶に残りそうな凄い料理でした。
後は、サラダをはさんで割とあっさりした土佐赤牛の生ハム巻きと昆布もち、デザートに定番の自家製ブッシュ・ド・ノエルです。
飲み物はドラピエのシャンパンで通しましたが・・・ワインお好きな方はエチケットの年号をご覧になってください。食べログに皆さんが載せられている写真は持ち込みワインがほとんどのようですが、ここは客室が二つしかないのに、お隣のワインセラーにワインが3000本くらいは並んでいるワイン好きにはたまらない極めて特別なお店です。(かつワイン持ち込み料は基本的になしで、グラス洗浄代が本数にかかわらず一人1050円のみというのにも呆れます・・・)
今年も食べログやネット、他のレストラン等で知り合った知人たちを招待して、十分に須本ワールドを堪能できました。幸い12月1日には何回か電話がつながり予約も沢山取れたので、2013年も須本さんの料理を楽しめそうです。
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2013年前半
部屋が二部屋になってからは、基本的に月替わりのメニューとなりました。しかし二度と同じ料理を作らないと言うコンセプトはまだ生きています。
6月は、まず真河豚白子と玉葱のオーブン焼き。玉葱の厚い輪切りの中心に白子を入れて、濃いコンソメスープをかけてオーブンで焼いてあります。上にはウンブリアの夏トリュフがタップリ!コンソメスープには濃厚な夏トリュフの香りが・・・、さらに絶品生ウニのふわふわ豆腐。昨年12月のからすみのふわふわムースは、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がするものでしたが、今度は鯛の味はほとんどなしで、口に入れた瞬間口の中にウニの風味が広がります。残る余韻もひたすらウニ!礼文の生ウニ一折で一人分しかできないとか・・・
5月は、ライスペーパーで蓋をしたフカヒレとオマールのオマールコンソメ蒸しが絶品でした。料理の名前は「海鮮の壺蒸」と単純ですが、味の方は言葉を失う位美味しかったです。合わせたのはセラーからひょっこり出て来たというゴッセのグランミレジム1999、見事なブレンドです。美味しいシャンパンは熟成させて飲むべきだとつくずく感じました。
4月は、スピード職人さんとうどんが主食さんが、メニューの解説を書いて下さいました。すだち牛の木の芽風味、紅芯大根のシャーベット添えが凄かったかな?
もともとはワインセラーだった二階の部屋を、部屋ごと冷蔵庫にして肉の熟成庫にしていますが、今回日本酒の黄糀で熟成させる方法がうまくいったとのことで、カミさんに言わせると今回の肉は過去最高に美味しかったとか・・・私は二枚目の写真、2011年8月の熟成熊本牛の中華風ダレ漬け煮、あけがらしと生七味添えが一番ですが・・・あっという間に肉の熟成の技術を完成させ、さらに黄糀を使ったりと工夫を重ねる須本さんのアイデアと尽きぬ努力に脱帽です。
3月は定番のウニにジュレです。ロブションのコンソメジュレも大好きですが。須本シェフ今回はコンソメではなく、昆布をオーブンで一時間焼いた後に水にしばらく入れて出汁を取り、トラフグの皮のコラーゲンで固めてジュレにするという、凝りに凝った技法で素晴らしい一品を作り上げています。昆布が沢山生えている海辺で、実際にエゾバフンウニを獲って割って食べた事のある方には分かって頂けると思いますが、殻の縁には卵巣がびっちりでその中にウニが食べた昆布がいっぱい詰まっていて、ウニが昆布の風味になっています。あの味がよみがえります。
この料理はガラスの器も綺麗ですが、写真の銀のスプーンもとても古そうに見えて実は今年特注の新品です。あと今回もキャベツの形をしたスープ皿とか、料理だけではなく器も次々と新作が出て来ます。食べログには2月から12月まで月ごとに美味しかった料理を4年分から選んでアップしていますが、実は季節の定番皿とコーヒーカップ以外には、器やお皿がわずかしか重なっていないことに気付かれた方はいらっしゃるでしょうか?須本さんの話では注文してから作ってもらえるまで3-4年かかることも多いそうですが、ほとんど毎月新作の皿が出てきます。通えば通うほど毎回楽しませてもらえるのもこの店の魅力です。
どんどん増えてゆく食器をどこに置いておくのかと聞いてみると、膨大な数になってしまった皿を置くためだけに近くのマンションに4LDKの部屋を借りているとか・・・庭に建てたワインセラーのストックも7000本を超えたそうですし、本当にとんでもないお店だと思います。
2月の料理は、bottanさんがメニューの詳しい解説を書いて下さっています。昨年秋から今年にかけて、強烈なトリュフ風味のコンソメスープを使って炊き合わせなどを楽しませてもらいました。料理からクリームは完全に追放されましたし、昆布出汁も多いですが、毎回素晴らしいコンソメも出てきますしフレンチの技法を多用しますのでフレンチの分類は残しておくべきでしょう。
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2013年12月
10月と11月の絶品料理をいくつかトップにアップしておきます。今年9月までの料理の写真は、月別料理に移動しました。
私が過去に、「死ぬまで忘れられず繰り返し思い出すだろうと感じた料理」、そして実際に「あのときは美味しかったなぁ、また食べたいなぁ」と何度も思い出す料理は、そのほとんどが全盛期のジョエル・ロブションと現在の須本さんのものです。そんな絶品料理の写真をまとめて五つほど集めておきました!
今年は来年の予約日である12月1日がたまたま日曜日だったせいか、一日で一年分の予約が埋まってしまったそうです。
翌日12月2日午前中には、キャンセル待ちが70人を超えたようで、最低価格を2万円にすれば客は減って、常連が楽に予約を取れるだろうと睨んだ須本シェフの思惑は見事に外れたようです。
それにしても凄まじい人気です。昨年までは2-3回は電話がつながったのですが、今年は私が予約を取れた以外に友人連中が全滅のようで、来年はあまり通えなくなりそうです。
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2014年2月
お店の改装が終わり、いよいよ2万円メニューがスタートです。
値段が倍になったのにたいしたことないと言われるのだけは絶対に嫌で、とにかく最高の食材を集めたら2月のメニューは原価率が80%になったとか・・・ご覧になって下さい。
今までも、二重三重の味の重層構造はありましたが、今回は味の五重構造でスプーンでかき混ぜるまで混ざらないという、とんでもない料理が出て来ました。小さな皿なのにスプーンを入れる場所によって味が毎回変わります。相変わらず食べた事のない、想像すら出来なかった新たな料理が次々と出て来ます。
由布院の天然スッポンと生姜だけの濃厚なスープで戻した、ウバザメのフカヒレはコリコリした食感と味が両方とも最高で、もし高級中華料理店で出て来たら一人分1万5千円は下らないでしょう。
自家製のドライエージングなにわ牛の付け合わせが、何と「自家製の蘇」だったり・・・
ワイングラスは全て新調して、500万円かけてリーデルで7種類60個ずつ揃えたとか・・・
壁は杉の木屑を塗り込んだ漆喰で塗ったとか・・・
相変わらずめちゃめちゃ凝っているようです。
厨房も、冷凍庫が-60度仕様になり、医療用遠心分離器が入り、エルブリのパスタマシンが入り・・・と、どこまでも進化していきます。
2014年5月
連休は、福岡、宮崎、東京からやってきた友人知人と食事会でした。フカヒレのカツは初めての体験でした。
2014年7月
7月は家族の誕生会でした。今回はほとんどすべての皿が新作でびっくりしました。ジョア十周年用に須本さんが注文していたものが、少し遅れて出来て送ってきたそうです。プラチナの重箱とか、エッチングした純銀の蓋とか素晴らしかったです。
2014年10月
今月も食器はほとんどが新作でした。あっと驚いたのは秋の椀仕立てで、天然スッポンスープの入ったお椀に松茸とお稲荷さんが。稲荷の中身は、何とつばめの巣!!!
2014年11月
東京、宮崎、福岡から知人が来てワイン会となりましたが、素晴らしいワインが揃いました。料理は一人あたり伊勢エビを三匹使ったコンソメとか、天然鰻に添えられたフォアグラの粉!とか・・・今回は面白く美味しい料理を沢山見せて?もらいました。須本さんの料理の説明を聞いて、その凄さにあきれ果てて圧倒され、皆さんワインの話をする余裕はありませんでした・・・
2014年12月
今年もクリスマスイブにジョアに行ってきました。トリュフの香りでむせかえる百合根と和牛の椀仕立て、練り込まれたツバメの巣の食感が見事な寒平目のムースなど、いつもながら完璧な料理を楽しんできました。
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2015年
2015年2月
今年も一か月の休暇から帰ってきて、2月の須本シェフはノリノリです!
一皿目が「フランス産トリュフの一皿」丸ごと丸いトリュフが乗っているのかとびっくりしたら、ユリ根とトリュフと牛肉で団子を作り竹炭で黒くしたものでした。ロブションのじゃがいもと黒トリュフの料理は定番になっていますが、ユリ根とトリュフも滅茶苦茶相性が良いので、今年は新しい料理が期待できそうです。
ジョアでは、2011年から二階の一部屋を部屋ごと牛肉熟成用冷蔵庫にして自家製熟成肉を作ってきましたが、最近は、世の中格安焼肉レストランまで「熟成熟成と大騒ぎ」でつまらないので、今年はあえて肉汁たっぷりの新鮮肉で勝負するかもと言ってました。ヒントになったのは「瑞浪柳家の鹿肉や熊肉」の料理法で、それほど熟成させずに獲りたての「新鮮な肉をその肉汁で食べる」のも素晴らしく美味しいので、今年は上質の牛肉も「非熟成で肉汁たっぷりに料理する」方法で美味しく食べられないか追求してみようかと・・・低温調理の十勝牛、絶品でした!
2015年5月
今年も全国からグルメを集めて食事会です。
呆れるほどトリュフの入った和牛中華パンに、究極の滑らかカラスミアイスクリームの乗った冷やし中華・・・
アイデアと美味しさにやられます!写真は日記の方で
2015年7月
今年は和牛の熟成をやめると宣言して、2月からフレッシュな和牛料理を提供している須本シェフですが、今回も前日京都までわざわざ行って三芳の和牛フルコースを食べてきた友人が、今日のジョアの肉の方が美味しいと驚いていました。
今回は三家族合同誕生会でしたが、最初から最後まで呆れるほど美味しかったうえに、最後に出てきた特注ケーキがあまりにも美味しくて絶句でした。青々と育った牧草を牛がうれしそうに食べている様子が思い浮かぶほど、フレッシュで素晴らしい生クリーム・・・しかし、ここまで美味しいかなぁ・・・詳しくは日記で!
2015年10月
東京からお客さんを迎えて、10月のジョアは組み合わせに驚く料理ばかり。写真を載せました。
お客さんの中に南青山の超人気焼肉店のVさんもいらっしゃいましたが、「本当に良い和牛は熟成させなくても美味しい」と、須本さんと同意見でした。刺激を受けたようですので、きっとあちらの料理もいっそう幅が広がってゆくでしょう。
2015年12月
今年のクリスマスメニューはぐっと和風で、アイデアの塊といった感じでした。写真と内容は日記の方に載せておきます。
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2016年2月
今年も一か月の休暇から帰ってきた須本シェフ、気合も十分で早速2月のメニューです。
料理写真は日記の方を見て下さい。
こちらに載せた写真は、水を一滴も加えないで作った濃厚なカリフラワームースのキャビア乗せ!フレンチでよく出てくるものとは風味が全く違います。銀の器に入ってますが、キャビアの味を損なわないように貝の小さなスプーンをわざわざ作ったそうです。
和牛のすね肉とキャベツの蒸し物はもちろんビーフコンソメですが、350gのエゾアワビ!は「アワビのコンソメ」に漬かっていました。
海老フリャァーは活き伊勢海老を甘エビで作ったパウダーを衣にして揚げ、こちらは伊勢海老を丸々入れて造り最後に遠心分離したコンソメ付き。味は濃厚でビスクのようですが口当たりはさっぱりと仕上がっているのが驚きです。医療用遠心分離器を入れたての頃は、あまりにも味や風味が飛んでしまうこともありましたが、ついにコツをつかまれたようで、こんな絶品スープは初めてです。
キノコ御飯は予想通り、黒トリュフとトリュフが香る卵黄に、おなじみトリュフコンソメでお茶漬け。今回はビーフ、アワビ、伊勢海老、トリュフのコンソメと、何とコンソメ四種の競演となり、圧倒されました(^o^)
今回は和風だしはほとんどなしで、フレンチの基本となるコンソメ4種類!日本酒を欲しいと思う瞬間は全くなく、シャンパンと楽しむことが出来ました。
この歳まで長年食べ歩いていても、フルコースで4種のコンソメの競演はもちろん初めての経験です。
今年は全国どころか、海外からも結構予約が入っているそうです。
2016年5月
2月は思いっきりフレンチでしたが、5月は和風で絶品尽くしでした。
料理は日記を見て下さい。
11月の写真は日記で
2016年12月
24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。
今年も12月25日で営業を終了して、須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。
2位
4回
2018/10訪問 2018/12/17
今年の6月河野さんから電話があり、つる幸を11月いっぱいで閉じると新聞に載ったとの報告!!!
なかなか金沢に行く機会がなく、10月になって電話すると(当然満席でしたが)玄関脇の小部屋を開けてくれました。
このサイズの料亭でもスタッフは計20人もいるそうで、料亭はこれからもますます難しくなっていくのかもしれません。
大女将は47年ここで働いてきて、やっと休めると言っていましたが、河田さんは「せつ理」と言う名前のカウンター割烹をオープンさせるそうです。
カウンター6席、4人テーブル一つの小さな店で、六品で13000円くらいをイメージしているそうですが、そんな店を出したらあっという間に1年先まで予約が埋まるでしょう。
予約は一回りだけにして、早い時間か遅い時間を常連さんにあけておいてもらえると嬉しいのですが・・・(^^)
これからは、河田さんといろいろ話をしながらカウンターで美味しい料理を食べられると思うと、いまからワクワクします!!!
料理は写真の通り!すぐ後に都市ガス展「人生最高のおもてなし」を控えていたそうで、いつもながらとは言え、凄い料理がたくさん出てきました。
「能登松茸と渋皮栗のクレームブリュレ」はこの日がお披露目、素晴らしい「天然鮪トロの瞬間燻製」と共に「人生最高のおもてなし」に選ばれたようです(^O^)
P.S.
白身に素麺を刺して揚げたくりのいがは、定番になったそうですが、残すのがもったいなくて持ち帰って酒のアテにしました。
娘の誕生日のお祝いに、今年は3月に続いて2度目です。
昨年11月のレビューで、魅力は言い尽くしているので特に書き足しませんが、寿司屋より美味しい魚、ステーキ屋より美味しい肉が出てくるのには本当に驚かされます。
今回は能登牛のスモークのあまりの美味しさに驚愕しました。「青山のよろにく」以外こんな美味しい肉は食べたことはありません。
素晴らしい部屋で綺麗な器を目にしながら、美しく盛り付けられた創意にあふれる美味しい料理を食べていると、あらゆるものを取り込んでしまう日本人の凄さ、日本料理の凄さに感動するばかりです。
P.S.
下の方に長いレビューと過去の美しい料理の写真が大量にありますので、ワンクリック追加してご覧になってください。
2016年11月
私が全国でも最上位の一つと評価する金沢の料亭です。
京都に行けば伝統的で美味しい料亭や割烹はたくさんありますが、つる幸のご主人河田さんのように、西洋の食材を和食に取り入れてなおかつ究極の高みにまで達した店は他には無いのではないかと思います。
他の店のように甲羅に詰めるのではなく、食べ易くかつ美しく皿に盛りつけられた絶品の香箱(セイコ)ガニ、器との調和があまりに見事だったので思わず自分のトップページの写真に採用してしまいました。
フォアグラゼリーや絶品トリュフチーズ茶碗蒸しなど西洋の食材を多用した八寸!
シャキシャキした新鮮な松茸とスッポンの滋養たっぷりの味がしみ込んだフカヒレ入り丸鍋!
どうやって作るのか不思議なプリンプリンの食感のアワビのステーキ!は、美しい貝をそのまま使った螺鈿入り漆塗りの器で出てきます。
餅カラスミならぬ、カラスミ入りレンコン餅のくず葉包みに、松茸ご飯秋刀魚の燻製のせ。
〆のグレープフルーツグラタンがまたまた絶品。
ここまで感動する料理を今まで何度食べただろうかと家族一同感激でした。
純和風の落ち着いた美しい部屋で、素晴らしい器に季節を感じさせる美しい盛り付け!料亭でしか味わえないこの特別な時間は、私たちを「日本人に生まれて本当に良かった」と言う気持ちにさせてくれます。
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2016年5月
TBSの情熱大陸に取り上げられ、厨房で弟子たちを叱咤激励しながら完璧を目指す姿が映っていました。
ミシュラン北陸が発売されると張り切っていた料理長の二代目河田康雄さん、若い頃はアントニオ猪木にあこがれて体を鍛えていたとか(^o^)
彼の美しく美味しい独創的な日本料理の数々を、ミシュランは二つ☆で評価しましたが、河田さんは三ツ☆目指して精進されるでしょう(^o^)(写真のお造りの時期や新春に来ていれば、間違いなく三つ☆をつけたと思いますが・・・)
今回は黄金蟹(ズワイガニのオスと紅ズワイ蟹のメスのF1)が出てきましたが、身が甘くてびっくりです!〆の炊き込みご飯はアワビとサマートリュフ。昆布締めのキャビアを乗せて食べます。呆れるくらい美味しかったです。
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2015年7月
久しぶりのつる幸です。
今回は11人で法事でしたが、故人が美しいものや美味しいものが好きだったので「精進料理にこだわらずに美味しい料理を食べさせてほしい」と父が河田さんにリクエストしたようです。
で結果は・・・とにかくお造りの写真をクリックしてご覧ください。
彩り鮮やかで美しいとか言いようのない・・・全員感動しました。
金粉を散らした笹の葉を中心とした八寸は、ジュンサイ寿司だったり、毛ガニの茶碗蒸し凍ったカニみそ乗せ、トリュフ入りさつま揚げにほおずきに見立てたフォアグラとユリ根など、アイデアたっぷりで、口に入れたとたんに分かる人は香りと味に「うおっ」と驚きます。
大きな蓮の葉の上に置かれたお造りの数々に、野菜で作った金魚やカエル達。あまりの美しさに箸をつけるのがもったいなく、しばらく眺めていました。中トロ、ヒラメの縁側、海老など、昨日レビューした富山で一番人気の鮨屋の刺身よりも、こちらの刺身の方が美味しいのにも愕然です。
美味しいだけではなく、なぜこんなに美しいのかとよく見ると、一つ一つのお造りがそれぞれ色の調和を考えた器や花びらの上に乗せられていて、蓮の葉の上に、蓮の花や仏殿の金色をイメージしたのか法事にふさわしい総合作品として完成しています。
名古屋ではフレンチのルパンミュラの料理がとにかくプレゼンテーションが美しいですが、和食ではこんな絶妙な配色の美しくかつ美味しい料理は初めての経験です。
美味しい和食店なら数多く食べ歩いていますが、総合芸術と呼びたくなる食事(和食)と言うのは、やはりカウンター割烹ではなく部屋も雰囲気も含めた料亭にとどめを刺すものだと改めて感じ入りました。
一見さんも受け入れてくれますし、夜行くのに抵抗があるのでしたら、頼めば昼から本格的な料理を作ってくれます。料亭デビューをしたい方にもつる幸はお勧めですし、そのために観光を含め金沢詣でするのも悪くないと思います。
現在の河田さんの料理は、全国的に見てもトップのいくつかに入るでしょう。
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2012年1月
京都つる家で修行された先代が金沢にお店を開いて50年弱・・・カウンター割烹から料亭を開き、27年ほど前に一度移転して現在に至っています。
老舗料亭が沢山ある金沢(古くは江戸時代から)では、50年ではまだとても老舗とは言えないのでしょうが、私はここが一番美味しい料亭だと思います。
食べログでは石川県ナンバーワンなのは知っていましたが、先代の料理は以前食べたことがあるとはいえ、高校を卒業後に「大阪の味吉兆」中谷文雄氏の元で7年修行された二代目の料理は食べたことが一度も無いので、レビューは控えていました。
満を持して二代目の料理のレビューです。
仕事の都合でお昼の予約です。ランチは廉価なものもあるようですが、せっかくですので夜の料理を
お任せで「美味しいものを食べさせて下さい!」
と予約の際にお願いしました。(と言うか、このお店と40年以上付き合いのある父親に頼んでもらいました(~_~;))
と云う訳で、写真の料理です。
普通のお任せでこの料理が出てくるのかどうかは分かりませんが、最高でした!
味、美しさ、新鮮な驚き、どれをとっても見事ですし、調和も素晴らしいです。
料理は全て解説付きで写真をアップしましたが、京都の一流料亭と比べても引けはとらないと思いますし、食べ終わって振り返ってみると、金沢の冬の幸を全て!存分にこれ以上考えられないくらいに楽しませてもらいました。出てきた北陸の食材は以下の通りですが、味つけのセンスも非常に良いと感じました。本当に興奮しました。是非写真を拡大してご覧ください。
バイ貝
このわた(か、くちこ)
白子
鱈子
加能蟹(ずわい蟹の足ですが、三国で食べるものより甘くて驚きでした)
香箱蟹
アン肝
とんぶり
加賀野菜各種
ふぐ
しらさ海老
しろ海老
甘エビ
鰤
あかにし貝
能登牛
スッポン
鮑
フカヒレ
穴子
新筍
四十代の二代目河田康雄氏の料理は、トリュフとチーズの茶碗蒸しとか、鰤の腹身のルイベとホースラディッシュの組み合わせとか、味付きフカヒレの天ぷら蕎麦とか、新たに料理を創造していこうという姿勢が感じられて本当に楽しかったですし、今後もどんな料理を食べさせてもらえるのかと期待できます。
器は古九谷よりも、 昨年11月文化勲章を受賞され話題となった大樋年朗さん(十代大樋長左衛門)の素晴らしい器が出てきて、たいへん楽しませてもらいました。
お茶事に使われる大樋焼きの茶碗と普及品の大樋の湯のみでは、釉薬(うわぐすり)が根本的に違っていることを年朗さんから直接教えていただいたことがありますが、今日出てきた器は写真を見ていただければ分かるように、凄みのある輝きを放っていて改めて大樋焼きの釉の魅力を感じました。
お造りの器は松や梅が描かれた金色の新春用の素晴らしいものでしたし、お目出度いお皿は女流陶芸家山崎裕理さんの百楽とか、比較的新しいものが多かったですが、お皿選びのセンスの良さも感じました。
美食を求めて金沢を訪ねることがあれば必ず行くべきお店だと思います。京都の料亭で、器や雰囲気が良くても必ずしも料理が美味しいとは限らないことを経験済みの方は沢山いらっしゃると思いますが、こちらは京都の一流料亭並みの値段を払っても、決して後悔することのないお店だと思います。
ただし、せっかく金沢に来たので特に伝統的な加賀料理を食べたいとか芸妓も見たいという方は、他に沢山老舗料亭がありますのでそちら方面が得意なお店を選んだ方が良いでしょう。(金城楼、つば甚、金茶寮、杉の井、山乃尾、大友楼など過去に行ったことはありますが、食べログに参加するよりかなり前のことなので、こちらではレビューしていません。)
P.S.
前にも書いたことがありますが、料亭では何回か通って女将や大女将に名前や顔を覚えてもらうか、それが出来ないのなら何とか常連さんを探して紹介してもらうのが、美味しい料理を良いお皿で女将さんと話しながら気持ちよく食べることのできる早道だと思います。ただこちらのお店は綺麗なHPがあって、インターネット上からも予約を申し込むことができますし、お昼は値段を抑えたコースもあって一見さんや若い方にも門戸は開かれています。
P.S.2
名古屋に戻っても興奮が覚めない位に凄かったです。☆を久しぶりの五つに変えました。過去最高と言うか、その土地のその時期の旬の食材をほぼ全て美味しく一気に食べたなどとの経験は、私の記憶にはありません。先代の料理を私以上に食べ慣れた87歳の父も、ひたすら「今回は特別だからな、器からして普段と全く違ったわ。こんな美味いのは初めてかもしれん」と感心していました。二代目の河田康雄怖るべしです。
P.S.3
あまりにも感銘したので、二日経って「河田康雄」でググって探してみたら、何と18年前の1994年に、28歳の若さでフジテレビの人気番組「料理の鉄人」で道場六三郎とアンコウ対決しているんですね。それも「You tube」で番組を通しで見たら、初代の河田三朗氏と父子二人で出演ではなく一人でした。28歳ですよ!!!事前に調べることもなく、ただ最近のつる幸が美味しいと聞いて食べに行きましたが正解でした。若い頃から色々とアイデアがあったんですね、納得です。現在茶事の料理を担当されている初代も、伝統料理にとどまることなく新しいアイデアが所々に感じられる料理人だった記憶がありますが、息子さんにもしっかりそのDNAは引き継がれているようです。
3位
16回
2024/06訪問 2024/06/19
今年も和良川の鮎解禁です!
季節の恵みパタパタを是非一度食べてみたいと言う友人を連れて訪問しました。
まずは本格的になった八寸に驚きました。以前は前菜三種盛りでしたが、力を入れることにした模様です。
今年の春は天然スッポンコース、夏は鮎尽くしコースを楽しみましたが、今回は店に来てみるまで分からない季節の美味しい物尽くし。季節柄絶品の鮎松茸雑炊はあうんの呼吸で出てくるのが分かっていましたが、11月にもかかわらず松茸三昧だったのには感激!!!
九州産松茸とのことでしたが、あまりの量には驚くしかありません。
長良川の子持ち落ち鮎で始め、松茸の刺身、焼き松茸、松茸の天ぷらと楽しんだ後は、猪松茸鍋は浮かんだ松茸で何も見えない状態!!!子猪は九州産と言うことでしたが、サツマイモを食べて育ったのでしょうか?この時期ドングリを食べている岐阜や長野の猪や、自然薯を食べている三重の猪とも微妙に脂肪の味が違うような気がします。
ふろふき大根で口直しをして、写真には載せていない季節のパタパタを食べた後、秘伝のタレで焼いた蝦夷鹿のロース。トマトで口直しをしていつもの長良川天然鰻。絶品の鮎松茸雑炊が控えているので、今回ばかりはうな丼では無くちょっぴり御飯で天然鰻を楽しみました。
部屋中に香る締めの鮎松茸雑炊はご覧の通り、またもや浮かんだ松茸で中が見えない状態。鮎出汁と絶品のマリアージュでこんなに松茸を食べて良いんだろうかと幸せな気分もMAXです。
柳家錦万歳でございます。
天然スッポンのフルコース。スッポンの卵かけ御飯は濃厚でなんと表現したら良いのか・・・
今年は山岡の松茸でした。何品かフレンチの香りが・・・
今年も少し遅れた鮎尽くし。フレンチの香りもほのかに入ってきたのが最近の柳家錦。
長野県は今年キノコが不作で、特に松茸は9-10月極端に採れませんでしたが、なんと11月になってからどんどん顔を出してきたとか(^_^)
11月に入って信州から新鮮松茸が家に届いて驚きましたが、「これは!」と思い付いて柳家錦に電話をすると、「今週はバッチリ入ってます、こればかりはお客さんの食運ですね(^o^)」と林さんの返事。早速カミさんを連れて落ち鮎と松茸を楽しみに行ってきました。
店に入ると、囲炉裏の備長炭タワーの周りには巨大な!子持ち鮎が並んでいます。焼き上がるのを待って食らいついている間に、今度は傘の開いていない巨大信州松茸が炭の周りに刺さっているではありませんか!!!
新鮮松茸の刺身、炭火焼きした巨大松茸一本にまるごとかじりついた後は、柳家錦名物「昆布出汁熊松茸鍋」が出てきます。昨年はヒグマでしたが、今年はツキノワグマです。「滋賀の比良山荘」や「信州の柚木元」の熊鍋と違って、蜂蜜などは一切加えていないので、熊の脂肪の自然な甘さが時間とともに鍋に溶け込んでいくのが分かる逸品です。
熊鍋は味噌味か蜂蜜入りしか食べたことのなかったカミさんも、「熊ってこんな自然な甘さがあるのねぇ~」と感動していました。
続いて季節のパタパタ、猪のロース、蝦夷鹿のロース、皮パリ身ふわっの長良川700g肉厚炭焼き天然鰻と定番が続き、自然薯とムカゴの親子とろろを食べて今日の晩餐は終了。デザートは胡麻のブランマンジェと信州ブドウでした。
子持ち鮎と信州松茸に猪鹿蝶(鳥)に熊に天然鰻と自然薯・・・素晴らしく美味しいものだけをたらふく食べて、おなかはパンパンに膨れ、今秋もとてもとても幸せな気分で店を出ました。何度来ても常に☆5つのお店です(^_^)
P.S.
瑞浪の柳家に通うようになってもう30年近くになりますが、最近の人気はもう凄すぎてふらっと電話しても全く空きがなく、私の知人にいたっては「確実に来たければ一年分まとめて予約して欲しい」と言われたとか・・・ついに今年は本店にまだ行けてません(T_T)
今や世界的に有名になってきた瑞浪柳家の料理(+アルファ)を名古屋の繁華街錦で気軽に食べられる名古屋の我々は本当に幸せです。食べログではまだ本店ほど評価は高くないので予約も簡単にできるのが特に嬉しいです。(今年も食べログアワードにノミネートされていないので、来年もまだ大丈夫でしょう。しめしめですね。)「間違っても東京に店を出して向こうで活躍しようなんて思わないでね!」と林さんに釘を刺しておきました。
P.S.2
毎回くどいようですが、美味しいフルコースは12000円ですが、この写真は特別コースですので、まるで同じものを食べたい方は事前に電話でよく相談してください。ただ柳家グループは松茸1本1万円取るようなお店ではなく、ジビエ料理のCPは日本一だと思います。普段から自身の食運に自信のない方も、今すぐ電話をすればまだ間に合うと思いますよ(^o^)
今年の和良鮎フルコースは、東京からわざわざ食べに来たモツ君と三人での訪問です。
前菜は、胡麻和え、へぼ、枝豆
和良鮎の炭焼き
新作の鮎しゃぶ
鮎の開き
名物鮎の丸干し
鮎の煮付け
天ぷら(長良川天然鰻、飛騨高山ズッキーニ、ヤングコーン、オクラ、インカの目覚め)
長良川天然鰻の肝、愛知ミディトマトお浸し、琉球冬瓜
鮎の春巻き
鮎の苦うるか食べ比べ(2年物、1年物、2日物)
北海道蝦夷鹿ロース
口直し(金時草、茗荷、スナップエンドウ、万願寺唐辛子)
長良川上流天然鰻(魚体800g)三段鰻丼
鮎飯
デザートは水信玄餅とレイニアチェリー
とたらふくコースです!
詳しい内容は「モツ君のレビュー」←をご覧ください。
今年の新作?は、鮎しゃぶ、鮎のうるか三年比べ、長良川天然鰻の天ぷらですが、大食い?のモツ君のために天然鰻丼は中入り三段丼のサービスで、さらにとどめに鮎飯まで出てきました。
わざわざ東京から食べに来ましたが、十分満足されたようで良かったです(^_^)
今年も鮎大好きメダリストと柳家錦に(^^)
林さんに電話を掛けたら、「熊花山椒鍋に、解禁になった天然アユ用意できます」との返事で、店に行く前からワクワクモードです。
愛知県は渇水で川の水が少なくて鮎があまり釣れず、今年の初鮎は三重県大紀町の大内山川産になりました。大内山と言えば牛乳が有名ですが、鮎も釣れるんですね(^^)
O君も「やはり稚鮎とは全然違う」と、大喜びでした。
天然アマゴのから揚げの後に出てきたのが、何やらぷっくらと膨らんだ肝のポン酢。食べてみるとねっとりしていて臭みや抗生物質の味が全くない「いかにも天然!!!」鰻の肝でした。二人で独占してしまい他のお客さんには申し訳ないですが、美味しかったぁ!!!!!
鍋は予定通り「熊花山椒鍋」で、思えば柳家錦では、鮎松茸雑炊、スッポン松茸筍鍋、昆布出汁熊茸鍋、熊松茸鍋、真鴨出汁の熊筍鍋・・・と、毎回新作の鍋を食べられて本当に幸せです。
長年贔屓にしてきたあの柳家(瑞浪本店)が、名古屋に店を出してくれただけでもうれしかったですが、2年後には移転してきちんと囲炉裏風炭火焼きコーナーを作り、さらに鍋を用意して、これはもう本店とは別の最高の楽しみを名古屋で味わえるようになりました。
柳家グループ万歳、永遠に栄えあれです!!!7月にはイタリアンを錦にオープンさせるとか。池下の店(レ・ジ〇〇〇エ)で長年活躍していたオーナーシェフを雇ったそうですが、こちらも楽しみですね(^^)
話は戻って、料理はもう定番になった「長良川天然ウナギの中入り丼」が出てきて最高潮。春なので500g超の大物で身は厚いのにもかかわらず、皮下の脂は少ないさっぱりした大鰻でした。
ミシュランガイドには掲載されませんでしたが、ファンは載らなかった方がこれ以上混まずに済んで大喜びです。それにしても瑞浪の本店に三つ☆が付かないなんて驚きですね。あの店こそ遠くから食べるためにわざわざ行く価値のあるお店ですが・・・
「やっぱりモツが好き」さんが詳しくレビューしていますが、鳥尽くしコースを注文したところ、新作の鴨しゃぶを作ってくれました。
天然真鴨のガラで出汁を取って、真鴨の背肉をしゃぶしゃぶし、白髪ネギを肉で巻いて特製ポン酢で食べます。冬野菜やキノコも入って絶品でした。しゃぶしゃぶの後に鴨と野菜のうまみがすべて入ったスープを捨てるのはあまりにももったいないので、頼んで家に持って帰りましたが、雑炊にするつもりがあまりにも美味しくて全部スープで2日連続そのまま飲みほしてしまいました。
二週間前に来たときは、鴨のガラでスープを取った「熊筍鍋」を食べましたがこれも絶品。昨年は昆布出汁でしたが、今年は鴨ガラ出汁が冴えています!
小鴨、尾長鴨、真鴨の料理は新春の定番です(^^)1-2月でしたら、興味のある方は頼めば鳥尽くしコースを組んでくれると思います。(値段は相談してください)
P.S.
ただいま休店中の柳家フレンチ店からソムリエが合流しているので、今日の料理に何のワインを合わせるか聞いたところ、ブルゴーニュの南の方がむにゃむにゃと2003年のポマールを勧めてくれました。値段を聞くと8500円!市場価格が5-6000円は間違いなくするでしょうから、相変わらず酒で儲けない方針が続いているようです!
料理で3万5万の店がどんどん増えて、ワインも定価の2-3倍取る店が多い中で、柳家グループ偉すぎです。観音開きのユーロカーブに入ったワイン、飲み尽くしたくなりますね・・・
10日後にこのお店の鳥尽くしコースを控えているので、今回は定番冬コースです(^^)
柳家錦の特徴は何といってもカウンターで食べる小鍋!昨年は昆布出汁の熊茸鍋が絶品でしたが、今年は真鴨のガラで出汁を取った「熊筍鍋」
こちらも最高に美味しかったです(^^)
フランス旅行の前日に、娘と和良川天然鮎と長良川天然鰻の競演コースを食べに行ってきました。
こちらも勿論、瑞浪の本店と共に例の赤い本に写真付きで載るお店です。
和良川の鮎をたらふく食べられる店など、この世に?柳家錦以外は存在しないのですが、さらに今回の白眉は「長良川の天然鰻三段重ね丼!!!」
店主の林さんからも念を押されていますので最初にお断りしておきますが、これはあくまで特注コースですので、もしも同じものを食べたい方がいる場合は事前によく店主と相談してください。
昨年は「和良川鮎食べコース」の最後の締めはウナギの白焼きかば焼き、ミニ鰻丼、鮎雑炊だったのですが、丼に雑炊はとても最後まで食べきれなかったので、ならばと今年は雑炊を抜いて、前回は鰻中入り丼、今回はさらに写真の「三段重ね丼」です。
「天然鰻は白焼きでなくては繊細な味が分からない」と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、店主の林さんも私も実はこの点では意見がぴったりと一致していて、やはり鰻を食べるなら熱々の鰻丼それも中入りでたっぷり食べたい!!!なのです。
熱々のご飯と脂の乗った天然鰻と美味しいタレの三位一体となったコンビネーション!!!これ以上美味しい食べ物は少ないと思います。鰻屋で食べれば間違いなく1万円以上はかかるでしょうが、そこは天然食材の仕入れには絶対の力を持つ柳家グループ?ですのでお値打ちに・・・(ちなみに三段の一番下が300gくらいの天然鰻、上は600g級の天然鰻です!!!)
もう閉場してしまった築地では宍道湖の天然鰻が一番人気で1Kg2万8000円もしたそうで、私は東向島の「うを徳」で何度も食べましたが、個人的にはやはり長良川の天然鰻の方が美味しいと思います。
これからの季節は、和良川の子持ち鮎と松茸にジビエを加えたコースがお勧めですが・・・特に子持ち鮎松茸雑炊はやめられませんよね。でも、昨年から「熊松茸鍋」と言う強力なライバルも出来ましたので、今年の晩秋はどういうコースがべストか悩むことになりそうです。
昨年も写真を見て中入り鰻丼を食べたいと言う方がいらっしゃったようですが、興味のある方は予算も含め、いったい何を食べるか事前によく相談してください。
P.S.
うっかりカメラの電池切れで、携帯で写真撮ったら画角が変わって鮎がはみ出てしまいました・・・(-_-;)
今年は天然鮎100匹食べるのが目標とFacebookで宣言した、鮎大好きオリンピックメダリストのO君と美人アナウンサーの奥さんとうちのカミさんで、今年も鮎食べ特別コースです。
昨年は6月30日に行きましたが、今年はさらに一週間早いので美味しい鮎が揃うかちょっと心配でしたが杞憂でした。さすが柳家の仕入れ力は素晴らしいです。アユ好き垂涎の「和良鮎」を一人八匹!!!柳家が名古屋に進出してくれたおかげで、私達本当に幸せです。
店主の林さんが、
「この時期としては最高の鮎と天然ウナギを揃えられたと思います!」
と宣言された通り、今年の特別天然鮎鰻尽くしコースは
口取り三種(鹿の有馬煮、へぼ、スナップえんどう)
和良鮎の塩焼き(一、二匹目)
定番になった鮎のしゃぶしゃぶ(三匹目)
鮎の開き一夜干し(四匹目)
鮎の丸干し(五匹目)
トマト、なすのお浸し、アスパラ味噌
鮎の甘露煮(六匹目)
鮎の天ぷら(七匹目)
鮎の春巻き(八匹目)
今年の新物、昨年、一昨年の鮎のうるか食べ比べ
口休め
長良川600g天然ウナギの鰻丼(何と中入り)
昨年はこの後鮎雑炊が出ましたが、流石に食べられなかったので、今年は大きな中入り鰻丼で締めました。デザートは抹茶のブランマンジェです。
鮎のフルコースと言えば、どこの店に行ってもそうは変わりませんが、柳家錦は特別です!
名古屋で初夏の天然アユを食べようと思ったらもうこちら柳家錦しか考えられません!!!
鮎のしゃぶしゃぶ
濃い塩水を泳がせて味を浸み込ませた鮎の丸干し
お腹に味噌を詰めた鮎の春巻き
内臓をそのまま残した鮎の甘露煮(普通は内臓を抜いてある)
と、他の店とは一味も二味も違う工夫された料理が楽しいです。うるかの新物、昨年、一昨年物と食べ比べも、まろやかに仕上げたうるかがこれまた見事。もちろんこちらは日本酒で楽しみました。
そしてなんといっても長良川の天然ウナギ!!!日本でも最高のウナギの一つだと私は思いますが、名古屋の鰻屋では食べられませんと言うか、たとえ手に入っても一人1万円は取られると思います。
普段は小食のカミさんが、今年は去年より美味しい!と鮎を完食した上に、中入り鰻丼まで完食でびっくりです。(普段はもう食べられないと言って私に回してくれるのでそれも嬉しいんですけど・・・)
宮崎から天ちゃんと東京のsugarちゃんが来て、門司の先生と4人で、晩秋の柳家錦です。
思えば私自身は20年前から瑞浪の柳家本店に足しげく通いaskuや食べログにお店を紹介し、天ちゃんとも10年近く毎年瑞浪の柳家本店に一緒に通っていたのですが、気が付くと今年はついに休んでしまいました。
それと言うのもこちら柳家錦の料理の上達ぶりが凄いからなのですが・・・
2014年名古屋の錦にオープン。しかし、カウンター割烹の店の後に入ったため柳家の生命である炭焼き設備が十分でなかったので、2年後には同じ錦で移転。今度は内装に3千万円かけて完璧な囲炉裏風炭焼き台と鰻専用炭焼き台に空調設備を完成させたことにより、無敵になりました。
もちろん本物の囲炉裏端で食べられる瑞浪本店の雰囲気にはかなわないとは言え、逆にカウンターに座って気楽に二人から食べられるメリットも大きく、また地の利もあって繁盛しています。
さて11月のメニューはいつも卵がびっしりと詰まった、長良川本流の巨大落ちアユで始まります。店に入って囲炉裏端には炭の周りの鮎が並んでいて、皮に焼き目が付いているのを見てニッコリです。
鮎は川の大きさに応じて育つと言われますが、長良川の鮎は11月には写真の様に巨大なものも出てきて、柳家本店や錦の囲炉裏の炭火でじっくり焼くと、たまらない晩秋の喜びになります。
ここまで大きくなると、頭からかぶりつくのも、ヒレを落として骨を抜くのも無理なので、そのまま箸でつついて食べるのですが、お腹は大きな卵でびっちり!!!幸せな時間が経過していきます。
例年この時期は、締めにもう一度絶品の松茸鮎雑炊となって鮎が登場するのですが、今年は頼んでおいた熊茸鍋がカウンターの上に用意されています。
今年の松茸は、熊本産で刺身にできるほど上物の名残りが手に入り、スライスして刺身で食べた後、一本丸ごと炭焼きで楽しみます。九州からやって来たお二人が「いまどきこんな大きな傘の開いていない松茸が九州にあるのか!」とびっくりするくらいで、連れて来たこちらも鼻高々です。
金柑、湯葉刺し、なめこの口直しの後は、例年なら肉の炭火焼に入るのですが、今年はなんと熊のバラ肉の見事な大皿が登場。
昆布出汁で、各種茸や大量の松茸が入った鍋に加えて、「柳家錦風熊茸鍋」の完成です。
熊鍋といえば、柳家瑞浪本店では味噌味の鍋、滋賀の比良山荘では月鍋が有名でしたが、昨年長野県「飯田の柚木元」で新作として出てきた和風出汁の「熊茸鍋」が絶品だったので、柳家錦店主の林君に本店との違いを出すためにも、こちらでは一度昆布出汁のあっさりした熊茸鍋を作ってはどうかと勧めていました。
と言う訳で今回の新作は、茸4-5種類と大量の松茸の入った昆布出汁熊茸鍋です。
ヒグマの肉はツキノワグマと比べると、どうも独特の臭みがあってワンランク落ちることが多いのですが、今回のヒグマはかなり状態が良くて、質の悪いツキノワグマやー20℃で冷凍焼けしたツキノワグマの肉よりずっと美味しかったです。北海道の熊猟師も以前より流通に気を使うようになってきたのかもしれません。
長野の「柚木元」は、「鰹昆布の和風出汁熊茸鍋」、岐阜の「かたつむり」は「熊の骨で出汁を取った濃厚熊茸鍋」、愛知の「柳家錦」は「昆布出汁の松茸入り熊茸鍋」と、東海中部地方三県でそれぞれ違う熊茸鍋が三種類揃いました。
勝手に熊茸鍋普及会の会長を自認する私としては、嬉しい限りです(^O^)
関東地方の食通の方々、冬は東海中部地方で熊茸鍋ですよ~
さて、熊茸鍋の後は炭焼きが続きます。
最初は写真に写っていないパタパタするものを秘伝の醤油ダレで。次がヒグマのバラ肉を生姜で、蝦夷鹿ロースは柚子胡椒で・・・と続きます。いつもならイノシシのロースは塩味でになるのですが、とてもそんなに食べられません。
長良川上流の肉厚天然ウナギ蒲焼を三切れ少量のご飯と食べて、定番の自然薯むかご親子汁かけごはんで締めました。デザートを食べて三時間半の宴は終わりです。
ボーモンクリエールのシャンパンに、ミシェルグロのジブリシャンベルタン、燗酒に、カリフォルニアの赤・・・
ユーロカーブに入ったワインは、市販価格を考えるともう犯罪的な安さとでも言いましょうか?食材と言いワインと言い、一同柳家グループの仕入れ力には感心するばかりです。
本当に素晴らしい店が名古屋にできて嬉しい限りです。
P.S.
10月の柳家と柳家錦には、「鮎松茸雑炊」と言うこれまた凄い料理があります。翌朝起きると吐く息が松茸くさい言うこれまた凄い鍋ですので、こちらもお忘れなく(^O^)
お盆前に、前回仕事で来られなかった娘と柳家錦の鮎鰻コースアゲインです。
お盆を過ぎると、川には網が入ったり、ヤナが出来たりと、釣り鮎シーズンから落ち鮎シーズンに変わっていきます。台風で無理かと思いましたが、さすが柳家!美味しい和良鮎が入っていました。
料理は6月と同じなので詳しくはそちらを見て下さい。塩焼の鮎は6月より育って二回り程大きくなり、鰻の身も厚くなっていました。
鮎の丸干しは、もとはと言えば鮎の釣り人が小さい鮎を瓦の石の上で干して食べたのが原点でしょうが、海魚の干物とは違い川魚の鮎はそれでは塩味がまったくないので、柳家では生きた鮎を塩水の中で泳がせて塩を吸収させた後に干して作ると言う凝った仕上げになっています。
開きと違って内臓(ワタ)がそのまま残っているので、苦い風味が堪らず、酒のつまみとしては最高で何匹も食べたくなります。同じくワタを残した「郡上新橋亭の鮎の丸揚げフライ」と、こちらの「塩味付き鮎の丸干し」の二つは、他の店では見たことのない酒飲み泣かせの逸品です。
川魚の丸干しは鮎に限らず、山女や岩魚など他の店でも時々食べますが、このように塩味が付いていることはなく、パサパサ感のみが目立ち、海魚と比べて物足りなく感じていました。柳家錦の塩味の付け方は秀逸だと思います。
この料理は前回も今回も感動しましたので「鮎の丸干し柳家錦風」と名前を付けましょう。
毎回楽しみにしている鰻丼も、いつも通りの長良川(支流)の最上流の物でした。写真のように身の厚さは凄かったです。
鰻に関しては、前にも書きましたが長良川上流の鰻は泥くささが皆無で、普段食べている養殖鰻はもちろん川の下流や浜名湖などの汽水域で獲れる天然ウナギの風味は、ある程度泥の風味なのだと言う違いが実感できます。もちろんそれも一種の個性であり、鰻の味の違いを生むものですから、単純な優劣はつけられませんが、もともと泥と縁のない天然鰻を食べると、また食の経験が深まると思います。
今回は台風の後だったので、良い鮎が入らなければ延期と言うことにしていたのですが、立派な鮎が数匹手に入ったようでした。鮎のしゃぶしゃぶはやや鮮度が落ちていましたが、鮎の干物と丸干しは前回やや塩味がきつかったのに対し今回はほぼ理想的でした。
鮎鰻コースは、通常コースと違って、エゾ鹿のロースや鳥などを含まない、天然鮎が7-8匹天然鰻もたっぷり出てくる純粋な鮎と鰻のコースなので、ひたすら鮎が好きな方以外には理解されないかもしれませんが、鮎好きには絶対に外せない名コースです。すっかり病みつきになりました(^-^)
P.S.
今回は特大鰻が二人で一匹!娘は食べきれずに鰻丼をカミさんにお土産に持って帰りましたが、鰻屋でこの天然ウナギの中入り鰻丼食べたら一体いくら取られることやら・・・一人一万円以上は間違いないです。毎回思うのですが、天然鮎天然鰻好きには柳家錦のCPは無限大です!
P.S.2
雰囲気も含め天然鮎を堪能したいのなら、もちろん「瑞浪の柳家(本店)」や「津和野の美加登家」にとどめを刺すのは美食家なら知っていますが、両店ともにとにかく都会からは遠い、ミシュランの定義通りまさに食べるために宿泊先を探し旅をしなければならない究極の☆店です。美味しい天然鮎はそれほど山奥の清流にしか生息していませんので、シーズン中いつでも馬瀬川や和良川の鮎を普通に食べられる店など今まで都会には存在していませんでした。せいぜいアユ釣りをする店主が休みに岐阜県に行って釣ってきたとか、柳橋市場に馬瀬川(下流)の鮎が入っていたとか、シーズンに一度くらい美味しい鮎を出す店があるくらいでした。それが、(その気になれば東京や大阪から日帰りできる)名古屋と言う都会で、全国釣り人垂涎の「和良鮎」のフルコースをシーズン中いつでも食べられるこちら柳家錦は、奇跡的な店としか言いようがありません。いつまでも続いて欲しいものです。
7月は出張が続くので、今年は今のうちから鮎を食べに行くことにしました。
名古屋で初夏の天然アユを食べようと思ったらもうこちら柳家錦しかありません!!!
事前に林さんに「鮎を食べさせてください」とお願いしておいたら、「鮎尽くしと長良川天然ウナギを用意します」との返事だったので、何の心配もなく行ってきたのですが・・・期待通り焼き台の炭火タワーの回りには鮎がずらりと並んでいます。
今日の柳家錦は、何と全国の鮎釣り人垂涎の「和良鮎」を含む天然鮎が一人八匹出てきました!!!
鮎好きには本当にたまらないコースとなりました。
ご存知瑞浪の柳家本店はご主人の山田さんがアユ釣り名人ですので、6月の初めから解禁の付知川、和良川、郡上(長良川)、飛騨白川と鮎を釣りまくって、鮎の川違い食べ比べなども用意可能ですが、こちら名古屋の柳家錦はシーズン初めは別にして、岐阜県和良川漁協公認の「和良鮎認定店」ですので、ふんだんにアユ釣り名人が釣った和良鮎が用意されています。
特別天然鮎鰻尽くしコースは
口取り三種(稚鮎の甘露煮、へぼ、きゃらぶき)
サクラマスの造り
和良鮎の炭焼き(一、二匹目)
新作の鮎のしゃぶしゃぶ(三匹目)
鮎の開き一夜干し(四匹目)
鮎の丸干し(五匹目)
トマト、ミズのお浸し、いんげんの胡麻味噌和え
鮎のフライ(六匹目)
鮎の春巻き(七匹目)
口休め
長良川600g超天然ウナギの鰻丼(何と中入り)
鮎雑炊(口取りの稚鮎も入れて八匹目)
今の時期の鮎は、まだ(10月の尺鮎に比べれば)小さめですので、こんな物凄い8匹鮎尽くしができるという事情はありますが、呆れました!長年食べ歩いていますが、比良山荘で特別に鮎食べコースでも注文すれば炭焼きと炊き込みご飯で数だけはこなせるかもしれませんが、これだけ違う種類の料理でオール天然鮎のコースを食べられる店が他にあるとは思えません。
会う度に、「本店の兄貴とまったく同じことをやってもしょうがないから、この店でしかできないオリジナルを考えた方が良い」とけしかけてきましたが、林君期待に応えてくれました。
お腹に味噌を入れた田楽代わりの「鮎の春巻き」はすっかり定番になりましたし、今年の新作鮎のしゃぶしゃぶ(昆布醤油出汁)も食べた後雑炊にしたくなるくらい美味しかったです。昨秋の松茸のしゃぶしゃぶといい、カウンターの小さなコンロを使って、カップル二人で鍋をつつけると言うメリットを存分に生かしています。
6月の鮎は解禁日の早い付知川のものが香りがあって私は気に入ってるので、毎年「中津川の親満」に行って食べたり、釣り鮎を買ってきて家で焼いて食べるのですが、今回の和良川の鮎の炭焼きも前日名人が釣った鮎だそうで、ワタもたっぷり入っていて見事でした。
鮎の開きや丸干しは生きた鮎を塩水の中で泳がせて、自然に塩味を付けた後で干すそうですが、鮎の味と香りが凝縮されてこれもたまりません。個人的にはもう少し塩味が薄ければパーフェクトですが、現状でも素晴らしすぎます。
さて長良川上流の600g超天然ウナギは、もうほどよく脂ものって最高でした。山葵と山椒が添えられて出てきた鰻丼は、ご飯の間にも一切れ鰻が入って蒸らされている「中入り丼」です!!!鰻屋だったら5000円出してもとても食べられないでしょう。
東京東向島「うを徳」で教えてもらいましたが、築地では島根県宍道湖の天然鰻が一番人気で、1Kg2万8千円もしたりするそうです。私の経験では、浜名湖や宍道湖など汽水域の鰻はどんなに美味しいと言っても、水が超綺麗な長良川上流の天然ウナギにはかなわないような気がします。付知川上流の鰻もそうですが、なんせこちら上流の鰻は天然アユを食べて育つわけですから、透明感のある繊細な脂とでも言いましょうか?もうこの食べ物の差による身脂の違いはどうしようもないとしか言いようがありません。おそらくは数が揃わないので築地には出ないのでしょうが、こんな素晴らしいウナギをそこまで高くない値段で食べられる東海地方の我々は本当に幸せです。
柳家が名古屋に進出してくれたおかげで、日本一クラスの鮎と鰻を車で遠くまで出向かなくても食べられるようになりました。この幸福がいつまでも続くことを願うばかりです(^-^)
P.S.
その時期によって、鮎やウナギの入荷も大きさも違いますので、このコースは時価と思ってください。同じものを全部食べたい場合は事前に店主とよく相談してください。通常コースは1万~1万2千円ですが、天然ウナギや和良鮎の価値が分かる本当に好きな方は、お金に糸目をつけずに食べに行っても絶対に後悔しないと思います。
P.S.2
今までジビエ好きの方には、瑞浪「柳家本店」と長野飯田市「柚木元」の連荘を最高のコースとしてお勧めしてきましたが、今年からは名古屋か岐阜に宿泊して、名古屋「柳家錦」と岐阜山県市「かたつむり」の連荘コースもお勧めします。それほど遠くありませんが昼夜と続けるのは無理なので、一泊二日がお勧めです。
P.S.3
前のレビューでも書いていますが、柳家(本店も錦店も)の天然食材仕入れ能力は、他の店を圧倒しています。獲り立ての天然アユや天然ウナギの貴重さ、他の店での価格を知っている人ならお分かりになるでしょうが、この店のCPは☆5つどころか10でも20でも付けたくなります!
2016年10月
移転後二度目の柳家錦です。宮崎から天ちゃんを迎えて娘と三人で行ってきました。今回はカウンターも掘りごたつ席も満席で、本店から林さんの姪に当たる可愛いお嬢さんが手伝いに来ていました。カウンターの半分以上は東京からのお客さんで、人気も上々のようです。
料理は
口取り
信州産極上松茸のしゃぶしゃぶ
和良川の子持鮎の炭火焼
信州産マツタケの炭火焼
天然茸四種の天ぷら
新鮮うるか
鮎の春巻き
箸休め
アカヤマドリ茸のバターソテー(和製ポルチーニ)
蝦夷鹿のロース
箸休めの野菜
長良川の天然ウナギのかば焼き
小鰻丼
鮎松茸雑炊
漬物
果物
と、季節の天然美味食材のオンパレード!!!出来過ぎと言いたくなるくらいです。
天然子持鮎と信州産松茸を味わえるこの短い時期(あとわずかで終わるかな?)は、ジビエなど食べ慣れない食材は心配だが、それでも柳家に行ってみたい女性に、特にお勧めです(^o^)
前の店では、唯一炭焼き台と煙が弱点でしたが、新店で新たに作った囲炉裏は炭の火力も強く調整も効くので本店同様の火入れが可能になりました。換気も非常に強くビル内にもかかわらず煙も全く気になりません。
ワインは鮎と茸にはシャプティエのコンドリュー2013、鹿と鰻にはクロデュマルキ1999。楽天でも一万円で売っているのにこちらでの価格は一万一千円と信じられない安さで状態も良かったです。
瑞浪本店でしか食べられない極秘の食材もあるとはいえ、こちらでは春巻きを作ったり、テーブルがあることを利用して松茸のしゃぶしゃぶを出したり、逆に本店では楽しめない独自の料理もどんどん増えてきて、もう言うことありません!独自の発展がますます期待できそうです。
食材もCPも本店同様に他の店を圧倒しています!名古屋市民には地の利もあるので地元贔屓点0.5を足して、この値段では本店同様総合☆五つに昇格です(^o^)
楽しい時間を過ごしお腹もパンパンに膨れて、食べきれなかった鮎松茸雑炊をお土産に、幸せ一杯で店を出ました。
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2016年7月
2年前に名古屋の錦に進出した、瑞浪柳家の支店が新たに場所を移して新装オープンです。写真のように、和良川の天然アユや長良川の天然ウナギに蝦夷鹿ロースなど自然の恵みを楽しんできました。
今回のお店は時間をかけて設計したそうで、カウンターも広くゆったりと10席ありますし、掘りごたつの個室も三つあります。つなげれば14人の宴会も可能とのことです。換気も十分ですし、店がかなりグレードアップした印象です。噂では内装に3***万円かけたとか・・・ヒノキの分厚いカウンターを見て納得です。
巨大な観音開きのユーロカーブ(ワインセラー)があって、サロンやDRCなど最上級のワインも増えてきました。
以前の店同様に予約は2人から、料理は一人一万円からで、季節によりそれぞれ全て天然の素晴らしい食材を使った料理を食べることができます。炭火焼は以前のような焼き台ではなく、今回は瑞浪本店同様に、囲炉裏を作って周りの灰に串を指して焼くスタイルとなりました。カウンターは禁煙、掘りごたつの個室は喫煙可と愛煙家にはうれしい設定となりました。
料理に関しては、以前の店のレビューを再掲しておきます。瑞浪本店と比べて、すっぽん料理があるのと、二人から予約可能な点が嬉しいです。名古屋の住人にとっては近いのが何よりですが・・・(^^;)
下に詳しく書いてありますが、夏料理のCPはあり得ない位に最高ですし、秋冬のジビエも他の店ではまず味わえないものばかりですので、興味ある方は是非一度行くことをお勧めします。
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料理内容は以前と特に変わらないので、移転前の情報を再掲しておきます。
2014年
2年前から柳家三兄弟の次男の薫氏が、名古屋に店を出す計画は聞いていましたが、やっと良い物件が見つかり8月オープンにこぎ着けたそうです。
本店が山の中の風情ある古民家で食事をするのに比べ、こちらはカウンターがメインですが、名古屋に住んでいる人間にとっては気楽に食べに行けるのがうれしいです。また本店が囲炉裏に火を入れる都合上、最低4人から予約なのに比べ、こちらはカウンターで2人から予約できますので、これからはデートなどに使えるのもメリットでしょう。昼は人数が揃えば貸し切り営業をしてくれるという事です。
カウンター割烹のような形式で、今度は名古屋の他の店と同じ土俵に上がったように見えますが、とにかく食材が他のお店を圧倒しているのは本店同様のようです。料理の内容は、基本的に本店と変わりません。
鮎は、今年は和良川の漁協からグルメ垂涎の和良鮎を仕入れて備長炭で炭火焼き(今月末まで友釣りで、来月から網捕りです)、天然鰻は長良川や矢作川など、その時々仕入れた天然鰻を本店の井戸水で一週間泥抜きした後、こちらでさばいているそうです。ジビエ類もオープン当初はまずこちらの店に良い物を持ってくる予定で、食材の仕入れは完璧なようです。
ただ水だけは名古屋の水道水ではカルキ臭くてどうしようもないので、現在は北アルプスの天然水をペットボトルで購入して煮炊きと飲料用に使用しているとの話でした。日本料理は軟水じゃないと駄目ですね!
本店では、過去20年間近く私はすべてお任せで通してきましたが、さすがに名古屋錦ではそういう訳にもいかず初めてワインリストを見ましたが驚愕!!!ほとんどのワインが市販定価の1.5倍程度の値段でずらりと並んでいます。天然の魚やジビエに合うワインがずらりと揃っていて、シャンパーニュもプレステージ物はクリスタルが3万円、コント・ド・シャンパーニュが2万4千円と、三越価格とほとんど変わりません。
メインになるワインはボトル1万1千円位のものが多く揃っていますが、その日のお任せワインボトルは、5000-9000円程度でお値打ちに提供するとの話でした。入り口左に大きなワインセラーが二つ置いてあり、上からワイングラスがぶら下がっているのを見ると、とても郷土料理の店とは思えません。
日本酒は天領や氷室など岐阜県飛騨地方の美味しいお値打ちな酒が中心ですが、本店同様に全国の銘酒も冷蔵庫に用意されています。
岐阜県和良川(馬瀬川上流)の友釣り鮎は、二匹ともワタがタップリ詰まっていてさすが!でした。カミさんも今年は付知川、馬瀬川、四万十川の釣り鮎を食べていますが、「この鮎美味しい!」のひと言。ワタは苦みが少なくまろやかで、スモークがかかったような風味がありました。和良川は苔以外に岩に川海苔がついて、それを食べる鮎に独特の風味が生まれるそうです。昨年ブラインドで行われた、全国利き鮎品評会で準グランプリを獲得しただけの事はあります。もっとも例年、郡上大和の落ち立て郡上鮎や付知川の釣り立ての生き鮎を食べ慣れている娘は、美味しいけれど鮎のワタは苦い方が好きだとの意見でした。
矢作川の天然鰻は、やや小さめのものは白焼きで(夏なのでこのサイズは脂が乗らずややパサパサ)、800g級は蒲焼きで出て来ましたが、こちらは今の時期としては最高級の久しぶりの逸品でした。全員が感動!
鮎松茸雑炊は秋の定番でしたが、最近は季節外れの国産松茸以外に、中国産やモンゴル産の松茸の品質も良くなったので夏の間も出せるようになったようです。この組み合わせはたまりませんね。国産松茸の時期になると、鮎松茸雑炊をたっぷり食べた翌日朝、げっぷが松茸の香りになります(^^;)
P.S.
夏料理のCPはあり得ない位に最高です
名古屋の繁華街に進出するに当たり、値段をどうするのか注目していましたが、結局本店と同じ値段設定にしたようです。名古屋で(例えば有名なうな富士で)天然鰻を注文すると、小さい方でもこのサイズは鰻一匹に1万5千円は支払う事になります。柳家錦では三人で白焼きと蒲焼きで一匹ずつ計二匹出て来ました。和良川の友釣り鮎をもし名古屋で運良く食べられたなら、一匹2000円は間違いなくすると思います。柳家では三人で塩焼き6匹、さらに鮎の春巻きと一夜干しです。この他に鹿のフィレやロースに鮎雑炊も出てくる訳ですが・・・
ですから他の店で食べたら、一人2万円どころか3万円でもおかしくないような天然の食材が1万円で出てくる訳で、最高の天然食材の価値や都会での価格を知っている人にとっては、夏の柳家のCPは(他の店では絶対にあり得なく)信じられない位に高いです。
・・・・・・・・・・・・
2014年夏
今回は、夏の最高の天然鮎や天然鰻を食べに家族三人で行ってきました。地元贔屓応援点をつけて、総合☆0.5アップしています。
本日のお料理
1.付き出し三種(ヘボ:蜂の子、山葵葉の醤油漬け、仔鹿のしぐれ煮)
2.ナガラマスの刺身(非冷凍)
3.和良川天然鮎の塩焼き二匹(蓼酢または田楽味噌で)
4.和良鮎の春巻きと、松茸の鱒巻き揚げ
5.松茸の炭火焼き
6.口直しのオクラのお浸し
7.和良鮎の開き
8.今年の出来たてうるか
9.口直しのフルーツトマトのお浸し
10.子鹿のフィレ生姜醤油付け焼きを柚胡椒で
11.子鹿の芯ロース生姜醤油付け焼きをマイユの粒マスタードで
12.口直しの焼き茄子の煮浸し
13.矢作川の天然鰻600g級の白焼きを山葵醤油で
14.矢作川の天然鰻800g級の蒲焼きと白御飯
15.鮎松茸雑炊(お代わり付)
16.メロン
岐阜県東濃地方を中心に、天然の最高の食材を集めてシンプルに炭火で焼いて食べさせてくれます。料理はお任せコースのみで1万円からですが、季節により今後どんな料理を食べられるかは瑞浪本店とそう変わらないと思いますので、気になる方は私の柳家本店のレビューを参考にしてください。
・・・・・・・・・
2014年11月
東京・宮崎から友人を迎えて、名古屋の食べログレビュアーと共に、今年の貸し切り第二弾です。
季節の焼き物を食べてきました。店でお任せにしたワインと日本酒は以下8本。8人でしたがあっという間に飲み終えてしまいました。ワインが好きな方はすぐ気づかれると思いますが、この店のワインの値段付けはあきれるくらいに良心的で、本当にお値打ちです!!!
1.“フルール・ド・ロゼ” ボーモン・デ・クレイエール
2.ムルソー 2001 (セリエ・デ・ウルシュリーヌ)
3.氷室
4.ブルネッロ ディ モンタルチーノ 2002 (ジュゼッペ マリア セスティ)
5.モレ・サンドニ・クロ・ド・ラ・ビドード 2004 (ドメーヌ ジャヴエ)
6.ヴォルネイ・クロ・デ・シャンパン2001 (ベルナール ド ラグランジュ)
7.ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ "レ・ショーム" 2004(ダニエル・リオン)
8.レゼルブ テタンジェ
と、どれも普通の売価で5000円-10000円超の熟成したワインと酒が8人で8本出て来ました。これだけのワイン、東京のイタリアンやフレンチなら酒代だけで軽く10万円は超えると思います。何に合わせたのかは想像してください。
筑波大学大学院出の元僧侶と言う異色の経歴を持つシニア・ソムリエが、この店のお酒を支えています!
四足に関しては、前回焼きに関して本店の囲炉裏とは同じ具合に行かないかなと感じましたが、今回の子持ち鮎やパタパタ系に関しては特に不満は感じませんでした。獣類を除いて、あとは今後も瑞浪本店の雰囲気と囲炉裏焼きを取るか、名古屋錦の使いやすさを取るかの選択になりそうです。錦店も一年間一回りして、新たに独自性が出てくればさらに良いと思います。しばらくは地元贔屓の応援(☆0.5)が続きます!
名古屋で東濃地方の季節の恵みを食べられるのは、本当にうれしいです。平日はまだ空きがあるようですので、興味のある方は今のうちに行かれるのがよいと思います。
一人1万円から二人以上が原則ですが、柳家本店を過去に訪問したことのある方(準常連さん)は、料理お酒お任せで一人2万円の8人で、日によっては昼でも店貸し切りが可能です。
P.S.
晩秋から冬はジビエ中心で、食べなれない方にとってはかなり特殊な構成の料理となります。春~秋のCPは間違いなく満点ですが、ジビエの季節は個人の嗜好によって評価はかなり変わると思います。ただしワインのCPは間違いなく一年中☆5.0です!
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2015年8月
今年初訪問です。お店は無事一周年も終わり順調のようです。
店に入ると、まず店主の林さんが焼いている鮎の大きさにびっくり!和良川の釣り鮎で28cm220gと、この時期にしてはかなりの大物です。
二匹塩焼きで食べてかなりお腹が膨れます。次は鮎の丸干しですが、ワタを抜いていないないので天然アユ特有の苦さがたまりません。
炭火松茸に続いて鮎の春巻き。これは甘味噌を入れて田楽の代わりです。北京ダックのような感じで美味しかったです。この料理は柳家本店にないこちらの名物になりそうです。
天ぷらはあじめドジョウ。これは清流に生息する特殊なドジョウで、アユと同じくコケを食べて育つので香りが良く、泥臭い普通のドジョウとは全く違う味がします。林さんの話では天然記念物になっていて、捕るのを許可された漁師は四人しかいないとか・・・実際柳家以外では、飛騨の「道の駅なぎさ」で二回食べたことがあるだけです。
長良川の天然ウナギの白焼きと蒲焼を少量のごはんと食べて、最後はこの時期定番の鮎松茸雑炊。鰹節は使わず焼いた鮎をほぐして出汁を取っているそうで、鮎の風味が他の店とは違って濃厚です。これも鮎出汁雑炊を作っているのはこちらと「杉ケ瀬ヤナ」くらいでしょうか?
9月に入ると網取りも始まって、落ちアユの季節になります。お腹にたっぷり卵が詰まった鮎もまた夏の風味豊かな鮎とは別の美味しさで、楽しみにしている方も多いかと思います。名古屋で和良川の鮎を安定して食べられるのはこちら柳家錦のみでしょう。
10月11月から厳冬にかけては鳥類や四足の肉を楽しむことができます。こちらも楽しみですね!
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2015年12月
前回夏に訪問の際、天然スッポンのコースを始めますと聞いてはいましたがなかなか行く機会がなく、もう冬になって終わったかなと電話で聞いてみると12月10日で終了予定とのこと。慌てて予約を入れて食べに行ってきました。
今回は熊本産1.2Kgのメスを二人で食べましたが、何と鍋には宮崎産名残の「松茸」に、三重産超はしりの「新筍」、さらには家の裏に生えていた「蕗の薹」の天ぷらまで出てきてびっくりでした。尺あまご(30cm越え)の炭焼きまで食べたので、お腹はいっぱいで、雑炊はあきらめて鍋の中身をそっくり家に持ち帰り翌日雑炊の予定です。
料理は
1.スッポンの血の赤ワイン割り
2.胆嚢と心臓の日本酒割り
3.肝臓の胡麻油漬けに肩肉と卵(内子)の刺身
4.大アマゴの塩焼き
5.稚鮎、へぼ
6.新筍の炭焼き(絶品)
7.蕗の薹の天ぷら
8.スッポンのから揚げ
9.スッポンと松茸と新筍の鍋
10.長良川天然ウナギの蒲焼
11.金時草のお浸し
12.果物
xx.雑炊は延期
のフルコースです。瑞浪柳家にはないメニューと言うか、先週の柳家晩秋のメニューとは一つも重ならない構成にしてくれました。天然スッポンは完全に泥抜きされていましたし、鍋の味もなかなか良かったです。何よりもスッポンと新筍の組み合わせにはびっくりです。
ジビエに関してはもちろんですが、それ以外の食材も柳家の仕入れの力にはいつも唖然とさせられます。まさか新筍に松茸に蕗の薹が12月に同時に出てくるとは・・・想像を超えています。
スッポンコースは今年は今日で終わり、来年初夏まではお休みとなりそうです。年が明けると、鴨など鳥中心のメニューになります。また好きな人が全国から集まってきそうです!
4位
11回
2021/09訪問 2021/10/02
信州は今年松茸豊作のようです(^_^)
豊作の年はたくさん食べられて値段もお値打ち!今のうちに食べに行かないと後悔しますよ。
だいたい3年おきくらいに豊作になるようで、ここ十年では2011年、2014年、2018年と楽しんできましたが、今年は晩夏に雨が続いたのが良かったのか、写真のように9月からもう大型の松茸がたくさん採れているようです。
写真は昼食に合わせて採ってきてもらった超新鮮松茸。傘の開いていない小さい物が大きくなって太くなって傘が開くのかと思っていましたが、写真のように大きな松茸は最初から太いようで、太くて傘の開いていない松茸も楽しむことが出来ました。
各種ジビエ料理も充実して年中楽しめる柚木元ですが、やはりこの季節は外せません。産地でしか食べられない、シャキシャキと音を楽しみながら食べる超新鮮松茸は、このためだけに旅行する価値があります。
11月15日からいよいよ猟も解禁になり、柚木元でもジビエ料理が始まったようです。
岐阜県では豚コレラに野生のイノシシも感染したため捕獲禁止地区もあったりして大変なようですが、長野県は今のところ大丈夫だそうです。
今年は天候が悪く動物のエサになる木の実などがイマイチとも聞きましたが、一般論としては痩せた野獣が多くても、野生動物は弱肉強食の世界で「強い奴は美味しいものを食べて丸々太っている」ようで、あとはそれを獲ってくる猟師さんと知り合えるかどうかに仕入れのすべてはかかっているようです。
今年の新作は何と言ってもカラス!!!でしょうか。長野県では烏(鳥ではありません横棒が一本少ない烏です)を食べる文化があるようですが、飯田にはリンゴ農園があって冬はリンゴを食べるハシブトガラスを捕える猟師さんがいるそうで・・・
都会で毎朝ビニール袋をつついてゴミをあさっているカラスとは訳が違います。毎日甘いリンゴばかり食べていればそりゃあカラスも美味しくなるでしょう!都会から来た客にはきっと不味そうなイメージしかないので、誤解されないように今後は「ハシブトガラス」ではなく、「南信州リンゴカラス」と呼ぶように萩原君に勧めておきました。地産地消のブランド烏ですね(^o^)
リンゴ烏(カラス)の肉はかなり筋肉質で、今回は手羽の煮込み、胸肉の炭火焼、足(もも)の唐揚げの三点セットを食べましたが、少なくとも胸肉は美味しいです。真っ黒な足や頭を見なければ肉を食べるだけでは何の鳥(トリ)かは分からないでしょうし、ブラインドで出されれば誰でも美味しく食べられると思います。真っ黒な足の方もここまで筋肉質の鳥(トリ)は珍しいのではという気がします。
実は飯田のリンゴ農園には冬はリンゴを食べていて丸々太った「最高に美味しいツ〇ミ」がいるのは前から聞いていて知っていたのですが、禁猟鳥のツ〇ミ以外に長野県では食用に捕獲が許可されているカラスもスズメも美味しいとか!烏(カラス)以外の美味しいリンゴ鳥(トリ)もいつか食べてみたいものです。
今回は小熊の手と足の食べ比べ!と言うのもありましたが・・・中華料理店では超高級料理の熊の手の煮込みですが、漢満全席などでは当然大きな熊の手を使うので、小さい熊の手はは比較的手に入りやすいのでしょうか?岐阜の「かたつむり」でも2度食べましたが、ここ数年の熊肉ブームのせいか小さ目の熊の手足も岐阜県や長野県で出回るようになってきたみたいです。
さすがに私も手と足の煮込み食べ比べは初めてです。「えっ!どちらが美味しかった」って???小熊の足裏(含む手裏)は意外に柔らかくて猫の肉球みたいなので独特な食感を楽しめます。よく熊は蜂蜜を手に取って舐めるので利き手が美味しいなどと書いた本もありますが、貴方は本当に手と足を食べ比べたのかと著者に聞いてみたくなりますね(^o^)
あまり話しすぎると楽しみがなくなるでしょうからご自分でお試しください。いつでもある食材ではありませんので希望者は店主の萩原君と値段も含め事前に打ち合わせてください。
2週間前にすでに「やっぱりモツが好き」さんがこのコースを食べているのですが、今日まで内容を口止めされていたとか!確かに昨年のジビエコースと共通しているのは「猪とリンゴのジューシーおやき」くらいで、後は全て新作です。
今期の柚木元のジビエ冬料理はかなりマニアックで引いてしまう女性もいるかもしれませんが、もちろん事前に打ち合わせれば、普通の?ジビエ料理も出してくれるでしょう。それにしても、凄いことになってきましたね・・・もう東京の和食店でこれに追いつくのは絶対に無理でしょう。
P.S.
日本酒が得意だった奥さんも、無事ソムリエ試験に合格されたようで、ワインも置いてますし持ち込みも1本3000円でOKのようです。
松茸は4年おきくらいに豊作の年が来ることが多いとか・・・
2011年、2014年は全国的に豊作でしたが、今年はどうなんでしょう???新聞ではまだ騒いでいませんが、少なくとも信州は大豊作のようです。
今年は長野県でキノコ採りに行って転落してすでに7人が亡くなられたそうです。
大型台風が近づいて一日中雨の予報だったので、車を運転するのはやめてバスで行ってきました。名駅からちょうど2時間で店につきます。
さてご存知柚木元の朝採り松茸フルコースです。
2018年のコースは写真のように・・・
口取りに、絶品の「アケビの皮の天ぷら」「さくらしめじと信州牛のあえ物」「香茸と大根おろし」「発酵させた松茸の豚巻き」「子持鮎付け煮」
松茸の土瓶蒸し
焼き松茸
口直しの松茸春菊のお浸し
松茸のフライとアカヤマドリ茸のフリットの食べ比べ
松茸銀杏とクリームのお焼き(絶品)
ノドグロと松茸に大根梨揚げ米の豊年作り
松茸、くりふうせん、本シメジ、いくち、アカヤマドリ茸と熊肉ロースの超豪華熊茸鍋
松茸だけの茶碗蒸し
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
熊と茸の吸い物と小さい松茸の味噌漬け入り漬け物
幻のポポ、パッションフルーツのシャーベット、栗粉わらびもち
と新作がたくさん入った豪華バージョンでした。
土瓶蒸しにごろごろと立派な松茸が入っているのを見て豊作を実感しましたが、焼き松茸も立派なのを半分に割って焼いているうちに香りの良い水分が浮いてくるのを待ちます。
松茸は刃物を使わずに手で裂いて焼けと言う人もいるようですが、超新鮮な松茸はよく切れる包丁で真っ二つに切って汁を逃さないように焼くのが一番でしょう(^o^)毎年書いていますが、柚木元で食べる朝採りの松茸は、噛むと大根のように「シャキシャキと音がする」のが凄いです。
萩原君に言わせると、朝採って店に持って来てもらう松茸は、1時間単位で見る見るうちに水分を失って変わっていくそうです。
松茸は傘が開いて乾燥していくときに回りに香りを出すようですが、開いていない松茸は香りを内に秘めていて、噛むとシャキシャキと音を出して崩れながら口の中に強烈な香りを発散させます。
「産地でしか味わえない口の中で松茸の香りが爆発するこの喜び!!!」
都会では市場に並んだ時にはこの新鮮さは失われていますし、高級日本料理店で高いお金を払って松茸料理を食べても、シャキシャキさは味わえません。
名古屋からはバスに乗れば2時間ちょうどで店につきます。これを味合わない手はありません。(東京からは4時間半・・・ちょっと大変ですね)
P.S.
今年1月の「おやき」は、中身が猪バラ肉とリンゴで絶品でしたが、今回は松茸と銀杏に少量のクリームで試作を繰り返したそうですが、こちらも絶品でした。長野名物のおやきは、香りとジューシーさを中に閉じ込めるので、噛んだ瞬間に味と香りが口の中で一気に広がり素晴らしいです。普通は中身が野沢菜ですが、ひと手間かけて工夫すると「おやき」は素晴らしい料理となるようです(^o^)
P.S.2.
2011年から通っていますが進化が凄いので比べてみましょう。鹿や熊などジビエが加わり、次にしめじ汁が熊茸鍋になり、最終的に甘さを抑えた「絶品の松茸入り熊茸鍋」が完成しました。コロッケの代わりに工夫を凝らした松茸のおやきも加わりました。茸も定番だった「ろうじ」や「しょうごんじ」から、ポルチーニに近い「アカヤマドリ茸」などに変わってきています。
2011年は
口取りに各種茸の和え物
松茸の信州味噌漬け
松茸の土瓶蒸し
車海老と松茸のバター焼き
焼き松茸(腹一杯)
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しの長野県産パッションフルーツ
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライ
松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
デザート三種
2014年は
口取りに四種茸の和え物と天竜養魚場の鮎付け焼き
松茸の土瓶蒸し
焼き松茸と茸
甘鯛の味噌漬け焼き松茸餡かけ
松茸の信州味噌漬け
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しに松茸のお浸し
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライとクリームコロッケ
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
信州ブドウとコアントローシャーベット
わらびもち
2016年
子持鮎の甘露煮
松茸の土瓶蒸し
朝採り松茸の炭火焼
アカヤマドリ茸ととろ茄子のバター炒め
松茸の信州牛巻きすき焼き風
イチジクのゴマダレ
松茸のフライとクリームコロッケ
ノドグロの蒸し物松茸餡かけ
熊茸鍋
松茸の信州味噌漬け
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
信州ブドウと栗最中アイス
驚愕の朝取り松茸フルコースを食べたのが2011年。
冬のジビエ会席を始めたのが2014年。翌年には素晴らしい熊肉が手に入るようになり、
山菜、熊花山椒鍋など春のコースが2017年に完成し、
今年(7年がかりで)ついに夏のコースも完成したようです(^^)
秋、冬、春は松茸やジビエ類など「豊富な南信州の山の幸」を使って個性豊かなコースを組むことが出来ますが、夏料理に関しては、どうしても「鮎と鰻の炭焼きがメイン」で、参考までに有名店に食べに行っても、どこも同じような料理になってしまうのが、店主萩原君の悩みのようでした。
遠くから客を呼べる個性ある美味しい夏料理を考えに考え抜いて、ついに完成したので食べに来てくれと電話があり訪問です。
まずは鮎汁でスタートし
うるかで風味をつけた美味しい鮎せんべい
鮎の刺身と一夜干しまでは、内容は他の名店とそうは変わりませんが・・・
次がなんと天然スッポンの春巻き!これがジューシーで見事でした。
天然(海)鰻の白焼き、肝焼きの後は
キウイとジュンサイの酢の物
そして熊スッポンにゅう麺!!!滋賀の比良山荘では熊鍋を月鍋と呼んでいますので、こちらは「月とスッポン」鍋でしょうか?熊料理はずいぶん食べてきましたが、スッポンとの組み合わせは初めてです。素晴らしく美味しいので、いずれは全国に広がっていくでしょう(^^)
900gの天然海鰻は中入り丼にして、熊スッポンスープと。仕上げに鮎の炊き込みご飯を食べて、季節の桃氷で締めました。
以上のコース、いつも通りオール天然素材で夏の会席料理です。これなら遠くから来たお客さんも満足するでしょう。新たな料理の開発を評価して、今回は少しおまけして☆5をつけておきます。
ただ、東京から4時間半かけてこの店を訪れるのなら、やはり初回は秋の松茸料理か、冬のクマを含んだジビエ料理から始めるのがお勧めです。
この店こそ、「食べるためにわざわざ旅行する価値のあるお店」なのですが、先日東京のTV料理番組も遠すぎるので取材を断念したそうですし、ここまではミシュランが来ないの残念ですね。
P.S.
通常他店では夏の季節に鮎の塩焼きや炊き込みご飯がメインになりますが、全国レベルの話をするなら、鮎に関しては焼きの技術が凄い鮎料理の名店はあっても、鮎自体の質は長良川、馬瀬川、和良川、益田川など毎年のように利き鮎グランプリ優勝準優勝を誇る岐阜県には絶対にかないませんし、夏の鮎の炊き込みご飯がそれほど美味しい料理なのか?を考え、アユの塩焼きで勝負するのはやめて、このような料理構成にしたようです。
鮎自体を徹底的に味わいたいなら、焼きの技術では島根県高津川の「美加登家」の評価が高いですし、和良鮎をたらふく食べられる名古屋の「柳家錦」、またジビエ肉との組み合わせなら、頼めば岐阜県の名川の釣り鮎を食べ比べできる瑞浪の「柳家」、落ち鮎なら長良川の巨大天然鮎を好きなだけ炭火焼してくれる「杉ケ瀬ヤナ」にとどめを刺すと思います。ほかにこのレベルの美味しい店あったらぜひ教えてください。(食べログでは岐阜市のIや滋賀県のHを高く評価する人もいるようですが、私は食べた鮎が美味しいと思いませんでした)
P.S.2
ちなみに、「アユの塩焼きシリーズ」です。日記に飛びますのでコンピューターの方はワンクリックしてください。
この日の料理は一緒に行った「やっぱりモツが好き」さんの素晴らしい解説と美しい写真がありますので、コンピューターで見ている方は名前の部分をワンクリックして、そちらも是非ご覧ください。東京から4時間半かけてバスで来たsatotsujiさんとうちのカミさん4人で、春のジビエ料理を食べてきました。
今年1月のレビューで私は、「洗練されたジビエ会席では柚木元は日本一になったかもしれない」と書きましたが、彼も同様なことを感じたようです。
メインは季節の花山椒を使った熊花山椒鍋でしたが、春の山菜七種盛り合わせに始まり、胡麻豆腐にアスパラのすり流し、馬刺し、馬ホルモン、焼き筍、生き鮎の天ぷら、猪の心臓と行者にんにくの炒め物、絶品の「桜海老と筍に地物木の芽花山椒炊き込みご飯」、熊出汁卵スープと、素晴らしい料理が続きました。苺と白和えの最中や、ピスタッチオアイスまで美味しいです!
料理の味の良さ、次々と新しい料理を開発する引き出しの多さには感銘を受けます。
これで夏の料理が完成すると一年を通して、東京から客を呼べる料理が完成です(^o^)
新館を建ててからますますノリノリで、新作のジビエ料理を次々と創作する萩原君。今年のジビエ料理は、もう比較する対象がないくらいの絶品揃いとなりました。
洗練されたジビエ料理として、比良山荘を抜いて日本一になったかもしれません。
いきなり出てきたのが鹿の脳味噌のフライ、スッポンの卵の醤油麹漬け乗せ。次に味噌味の仔猪のすり流し!!!原形をとどめずにジビエの魅力を抽出した創作料理に拍手です。
鹿肉の漬けは、醤油麹と味噌麹の食べ比べ。次に出てきた青首鴨の飯蒸しだけが去年と同じ料理です。
熊舌の塩焼きと新筍の木の芽焼きに信州名物「お焼き」の中は、猪のバラ肉とリンゴの組み合わせ。小籠包のように肉汁があふれ出し、これは名物になりそうです。
素晴らしく脂の乗った仔猪のリブとロースの塩焼きを食べた後は、大根の含め煮にネギが乗った一品ですが、このスープが何と写真のクマの頭。
熊は危ないので猟師はまず頭を狙うため、頭に銃弾が当たっていない熊の頭は少ないとのこと・・・(^^;)
またこの熊の頬肉が、臭みの無い最高級のコーンビーフをさらに美味しくした感じで感動です。熊の頭を煮込んだスープを味わうのは昨年6月の「かたつむり」に次いで二回目ですが、きちんとした処理をした熊の骨や熊の頭で取った臭みの無い出汁の美味しさは、食べた人にしかわかりません。最高の贅沢と言えるかもしれません。
この出汁で、最高の熊ロース、セリ、松本一本葱で鍋を食べた後、雑炊はお土産にして、締めは猪のうどんです。
デザートはチョコレートシャーベットにイチゴ、極上のミカン、これであっという間の2時間半でした。
それにしても、凄かった!!!もちろんジビエの嫌な臭みは最初から最後まで全く感じられない、とても洗練された会席料理でした。
2017年のまとめでも書きましたが、中部地方には、東から長野県飯田の洗練されたジビエ会席の「柚木元」、岐阜県瑞浪の古民家の囲炉裏端でジビエの炭焼きを食べられる「柳家」、岐阜県山県の至高の食材を食べられる「かたつむり」、名古屋で独自の発展を遂げる「柳家錦」と、それぞれ異なった魅力を持つジビエの名店が四つもあるので、「ジビエ好きは中部地方に集まるべし」と改めて強調しておきます。
ジビエ王国万歳!!!
P.S.
名古屋からは高速バスで2時間弱、東京からは4時間です。
P.S.2
昨年12月に行くはずでしたが、今年はなかなか良い熊が手に入らず1月になりました。二年続けて熊の頭を食べた私が言うのもなんですが、熊肉ブームで熊が絶滅しないように祈るばかりです。
今年も長野県飯田市の柚木元で、産地ならではの「朝採ったばかりの超新鮮松茸」を楽しんできました。
この店の新鮮松茸料理を食べログに紹介したのは2011年ですが、研究熱心な招福楼出身の亭主萩原君はジビエ料理にも手を広げどんどん進化を続け、熊肉料理も極めつつあり、特にここ二年程の多彩なメニューの充実ぶりには目を見張るものがあります。
店も新築して立派になりましたし、器もどんどん揃ってきたのが目につきます。料理の方も、秋はマツタケ、冬はジビエ、春も熊花山椒鍋、夏にも天然アユや天然ウナギコースと一年を通じて個性的な料理を楽しめるようになってきました。
と言っても、9月末から10月中旬の南信州の新鮮松茸料理はやはり特別!!!東京など都会では絶対に得られない産地特有の「鮮度」があるので、外すわけにはいきません。
今年は雨が多く夏松茸や夏茸は大当たりだったようですが、肝心の秋松茸に関しては絶不調との声が各地から聞こえてきます。長野県でも有名な信州上田が良くないようですが、こちら松川など南信州はそれほど悪い訳ではないそうです。
しかし全国的に良くないため、南信州の松茸も、一旦上田に買い取られそこから築地に回されているそうで、かなりの高値になっているとか・・・
さて今年も松茸三昧です。
今年の新作はマツタケ茶漬け!!!土鍋で炊いた松茸ご飯に松茸入り出汁をかけてさらりと食べるのですが、付け合わせは小マツタケの味噌漬け。今後は定番として外せなくなりそうです(^-^)
さて料理は
口取りにキノコ三種
本シメジは大根と合わせ、しょうごんじは牛肉と炊いて、あんず茸はくるみと胡麻入り白和えで。このくるみ入りソースが抜群に美味しかったです。
松茸がごろっと入った土瓶蒸しを飲みながら、マツタケ炭火焼の香りを楽しみます。スダチと塩でシャキシャキ音をたてながら食べて、仕上げに春菊と焼き松茸のあえ物。
ここで7-800gの天然ウナギが登場します。皮が緑がかっていて皿の色と一体化して模様のようになっているのが面白かったです。
子持鮎は泳いでいるかの如く見事に配置されていましたが、その中心には「オニスズメバチ」のへぼ!へぼとは、岐阜県長野県特産のハチの子の佃煮ですが、普通は小さい地蜂で、4cmくらいある「オニスズメバチ」のへぼは柳家本店とこちらでしか食べたことはありません。
鰻と香茸の茶碗蒸し、マツタケのフライ、天然ウナギの白焼き。口直しにイチジクの味噌ソース、のどぐろの松茸餡かけとどんどん料理が続きます。
いよいよ人気の熊茸鍋ですが、今年の茸は「いくち」と「くりふーせん」でした。ヤマドリ茸など日本のポルチーニ系の茸が入るとさらに美味しいですが、こればかりは時の運!こちらの熊茸鍋は少し蜂蜜を加えて甘めに仕上げています。熊の脂肪自体わずかな甘みがあるので、個人的には汁は甘くせず熊肉の甘味を楽しんでから甘味が汁に溶け出す変化を楽しみたいのですが・・・カミさんは甘くても大満足です(^-^)ので、客に合わせればよいでしょう。
まあとにかく「熊茸鍋」は抜群に美味しいので、一度ご賞味ください。熊肉を扱いだすと結局は「熊茸鍋」に行きつくと思うので、今年の冬は東京の高級和食店あちらこちらで出てくるような気がします。
仕上げは、いつもの松茸と銀杏の土鍋炊き込みご飯を少なめにして、新作の「マツタケ茶漬け」です。茶漬けと言ってもお茶をかける訳ではなく、松茸を別の銀杏抜きの土鍋で炊き込んだご飯に、松茸入り出汁をかけて、風味豊かな超豪華松茸茶漬けをその場で作ります。
これに添えられるのが、小さな松茸の味噌漬け!勿論浅漬けですが、これがまた美味しくてやめられません。
柚木元では、南信州の松川方面の各松茸山に一人ずつ松茸を採ってくれる人たちを抱えているそうで、マツタケの大きさにかかわらず採れたものはすべて引き取るため、小さな松茸も混じっていて、こんな楽しみも増えます。
おまけに出てきたのは、先ほどの熊茸鍋で作った「熊茸雑炊!!!」幸せの一言です(^-^)
デザートも三種あり、地元パッションフルーツのムースも美味。葛で作った栗粉餅も間違いなく定番になりそうです。
獣肉の脂の乗りが毎年違っていたり、個体によって差があるように、松茸の香りも今年は豊作の年と比べてやや劣るかもしれませんが、そんな違いを毎年楽しめるのも産地の特権でしょうか?
昨年からは、「鮮度の凄さ」を耳にして東京から車で3時間、バスで4時間半かけてくる客も増えてきたそうで、リニアが開通して東京駅から30分で来れるようになったら、いったいこの店はどんなことになるのか(1年前から予約不可能になるのでは)と恐ろしいですが、それまでは地の利を生かして毎年楽しませていただきます(^-^)
P.S.
店頭に、知人の某オリンピックメダリストの色紙が置いてありましたが、彼は昨年からもうすでに4回も車で東京から通っているそうで・・・そのパワーにはさすがと驚かせられます(^-^)
お約束の「熊花山椒しゃぶしゃぶ」を食べに、満開の桜が続く中央道を走って飯田の柚木元に行ってきました。飯田も高遠も今年は少し遅れて、こちらも晴天の下で桜が満開でした。
期待通り素晴らしかったですが(要するに予想通り、花山椒牛肉しゃぶしゃぶより花山椒熊しゃぶしゃぶの方がはるかに美味しかったですが)、それ以外の料理も素晴らしく美味しくて満点です!!!
萩原君は、招福楼と松川さんの下で働いていたとは知っていましたが、今回は料理の凄さに脱帽です。
うどんが主食さんが「飯田の奇跡」と呼びましたが、地元の食材を最大限に生かした絶品料理の数々、皆さんも今のうちに是非食べに行ってください。リニアが開通すれば東京駅から飯田の柚木元まで3-40分、将来は東京の客で、予約がまったく取れない店になるのはもう間違いありません(^o^)
さて今回は、最初に出てきた山菜5種から感心です。ウドはきんぴら、うるいは酢味噌、タラの芽は味噌漬け、こごみは白和え、葉ワサビは醤油漬けと、それぞれ違った味付けで山菜が味を主張してきます。カミさんは酒を飲まないはずだったのですが、一口食べてこれは酒を飲まないわけにはいかないと急遽方針変更(^^;)
次がハマグリとハマグリ真薯のお椀、そしてナガスクジラの尾の身です。最近ミンクやイワシ鯨の尾の身は比較的容易に手に入るようになりましたが、やはりナガスクジラ、シロナガスクジラは別格で比べ物にならない美味しさです。桜の器(乾山)に美しく盛られてきました。
私たちが子供の頃、鯨と言えばベーコンか竜田揚げでしたが、当時の大人達はこんな美味しい尾の身を食べていたのでしょうか???もう幻で自分で食べられるとは思っていませんでした。
次はピチピチと跳ねる稚鮎の唐揚げでしたが、これも写真のように美しく盛り付けてありました。揚げ具合も抜群です。
山菜5種の天ぷらは大鹿村の温泉塩で食べましたが、サクサクと絶妙な火の通り具合で風味が何とも言えません。ユリ科のアマドコロ(甘音老)は初めて食べましたがトウモロコシのような独特の甘さでした。
地元佐藤農園のフルーツトマトをはさんで、猪鍋は南信州の山菜「おこぎ」と胡麻酢味噌で食べます。
メインの熊肉のロースは、約束の花山椒しゃぶしゃぶ!
一昨年、滋賀の「しのはら」と京都の「緒方」で連続して、和牛の花山椒しゃぶしゃぶを食べてすっかりファンになりましたが、予想通り熊肉は和牛に勝っていました。隠し味のハチミツの量が多すぎて甘かったのがちょっと残念ですが、来年も絶対食べに来ようと思う美味しさでした。
お約束の熊雑炊の後は、熊出汁を使って炊いたタケノコご飯!!!絶品でした。
滋賀の「しのはら」が田舎に店がありながら全国から良い食材を集め評判になりましたが、その方向で行けば東京進出は当然の帰結だったと思います。こちら南信州の「柚木元」は、あくまで地元の食材で勝負していこうとの心意気!
そして研究熱心な萩原君がどんどん料理のレベルを上げているので、秋の松茸から始まり、冬のジビエ、春の山菜と熊花山椒しゃぶしゃぶとメニューを開発してきたのは本当にうれしいです。次は夏、鮎や天然ウナギでどうやって勝負するのか?楽しみです。
2016年12月
今年も美味しい熊が手に入ったようです(^o^)
冬の熊鍋と熊肉と松本一本葱のすき焼き!バスに乗ってでも食べに行く価値があります。
昨年の熊のレビューの後は東京から車で、今年9月の松茸のレビューの後は新宿から4時間かけてバスで!食べに来たお客さんもいるそうで・・・飯田の柚木元も徐々に全国区になってきたようです。
野趣あふれる岐阜県瑞浪の名店「柳家」の炭焼きジビエと、こちら南信州飯田「柚木元」の洗練されたジビエ懐石!どちらも素晴らしくて美味しくて、いよいよ甲乙つけがたくなってきました。☆五つです!!!
ところで、今が旬のズワイガニに関しては日本海沿岸の鳥取から金沢にかけて、松葉ガニ、津居山(ついやま)ガニ、間人(たいざ)ガニ、越前ガニ、加納ガニと各地で名称も変わり、それぞれ俺の地方が一番美味しいとお国自慢がありますが、鮎に関してはやはり岐阜県が一番でしょう。食べログでも鮎で超有名な島根県のお店でも店主が「岐阜県の鮎にはかなわない」とおっしゃったり、徳島県の日本でも有数な和食店の店主が、四万十川ではなくわざわざ岐阜まで鮎釣りに来たりと、好き嫌いは別にして評価は定まっているように思います。
さて熊に関しては・・・今までは東京と村の「熊鍋」、滋賀県比良山荘の「月鍋」や、瑞浪柳家の「熊鍋」や「熊ロースの炭焼き」が食べログでは有名でしたが(何を隠そう私が食べログに紹介したのですが)、どうやら美味しいツキノワグマは南信州にいるようです。
ちなみに猪は木の実を食べている時期と自然薯を食べている時期、あるいは土地の違いで脂肪の甘さに差が出るので、熊もそうなのかと思っていましたが、熊肉の味は時期や体の大きさより個体差が大きいそうです。実力のある強い熊が美味しいものを独占して食べるのか?運よく美味しい食物があるところにいる熊が美味しいのか?猟師さんも撃った後に実際捌いてみるまで分からないとか・・・
今年は昨年ほどの熊の当たり年ではないとは思いますが、萩原君の努力が実り今年も素晴らしい熊肉を、「山の神様への敬意からか撃った熊を自ら担いで山から下りてくる猟師さん」から直接譲ってもらえるようで、写真の熊鍋や、熊と松本一本葱のすき焼きを食べることができます。美味しいですよ~
ジビエ会席も3年目に入って料理も器もますます洗練されてきました。写真の料理の解説はぼちぼちと・・・(牛タンならぬ熊タンまで食べてきました)
P.S.
今回は高速バスで名古屋駅から飯田駅まで往復しましたが、片道2時間弱で快適でした。自家用車を自分で運転する必要がないので、くつろいでお酒を飲めますしお勧めです。東京からはバスで4時間・・・う~んこちらはどうですかね?
P.S.2
来年の3月は木の芽4月は花山椒を使った、昆布出汁醤油味の「熊木の芽鍋」「熊花山椒鍋」を予定しているそうです。京都東京では和食店で牛肉を使った花山椒鍋が最近流行っているようですが、こちらは脂肪がほのかに甘い熊肉です!!!よだれが出ます・・・
2016年10月
今年も松茸料理好評だったようですが、そろそろ終わりでしょう。これからはいよいよジビエの季節がやってきます。
レビューを読んでいると、地元で普段会席料理として設定している5000円の料理と、松茸やジビエの時期の15000-25000円の料理では、レビュアーの評価に相当な差が出ているようです。遠くからわざわざ長野県までやって来るのならここでしか食べられない料理を・・・と個人的には思いますが、事前にご主人と電話で値段と内容をよく相談してから行くのがベストでしょう。
前にも一度書きましたが、11月12月は一泊して柳家瑞浪本店とこちら柚木元でジビエを食べ比べる、あるいは年明けでしたらこちら柚木元で夜に「四足ジビエ会席」を食べた後、地元の飯田城跡天空の城か昼神温泉に素泊まりしてアルカリぬるぬる温泉に浸かり、翌日昼に瑞浪の柳家本店で「究極の鳥尽くし」を楽しむ、と言うのは贅沢な冬の過ごし方として私のお勧めです。
今年も美味しい熊や猪が獲れることを願うばかりです。
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2016年9月
今年も松茸の季節がやってきました。今年は雨が少なかったようですが、台風14号崩れの低気圧から一気に雨が降り始め、マツタケも無事に出てきたそうです。
写真を見ていただければ一目瞭然。その日の朝採り(と言うか夜が明ける前に採るそうですが)松茸をたらふく食べてきました。焼き松茸は新鮮で、齧ると弾力で一度歯が押し戻された後に「シャキッ」と音を立てて噛み切れます。噛む度に「シャキシャキ」と音がして、その瞬間強烈な松茸の香りと風味の松茸汁が口の中一杯に広がり幸せな気分になります(^o^)
傘が開き始めると周りに香りを放出しますが、閉じた松茸は内側に強烈なエネルギーを秘めています。水分たっぷりな新鮮なものを食べると、なぜ傘の閉じた松茸の値段が一番高いのか納得します。
東京ではお金さえ出せば最高の食材が集まりますが、どんなに努力しても産地から輸送の際に新鮮さがある程度失われるのはどうしようもありません。採りたてを味わえるのは産地ならではの贅沢。
一度その日の朝(深夜)採りの松茸を食べると病みつきになります。リニアが飯田に来るまでまだしばらくかかりますが、現在でもなんとかここまでたどり着けばジビエやマツタケなど野趣に富んだ素晴らしい食材が揃っています。私がこの店の松茸料理やジビエなど特別料理を食べログに紹介して5年になりますが、最近は名古屋だけではなく東京からも鼻の効くグルマンたちが続々と来店し始めているようです。
今年の料理は
子持鮎の甘露煮
松茸の土瓶蒸し
朝採り松茸の炭火焼
アカヤマドリ茸ととろ茄子のバター炒め
松茸の信州牛巻きすき焼き風
イチジクのゴマダレ
松茸のフライとクリームコロッケ
ノドグロの蒸し物松茸餡かけ
熊茸鍋
松茸の信州味噌漬け
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
信州ブドウと栗最中アイス
でした。
P.S.
新作で、熊と各種茸の「醤油出汁熊茸鍋」を食べてきました。熊肉の脂が茸にしみこんで見事でした。残りは家に持ち帰り翌日雑炊で食べましたが最高!!!冷凍した熊肉は新鮮なものと比べて最初に感じる甘みは減ってしまいますが、昨年も書いたように、煮込むと脂肪のほんのりとした甘みがどんどん汁に溶け出して絶妙な美味しさになります。これからは比良山荘の冬の月鍋のように、秋にしか食べられない柚木元の名物料理になるでしょう 。
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2016年5月
店の前の駐車場に建てていた新館が完成し、いよいよ6月1日に新装リニューアルオープンです。
最近めきめきと力をつけてきているお店で、県外からの客も増えているようです。
今年も新たな工夫があるか楽しみです(^o^)
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2015年12月
柚木元で過去最高級の熊肉を食べてきました!!!冬季限定で☆を五つにします。(もちろん松茸豊作の年は9月末から10月初めも☆5つです!)
ジビエ好きの皆さん、今年は木の実も多く、熊肉が当たり年かもしれませんよ(^o^)
岐阜県瑞浪の「柳家」には20年近く通っていますし、熊肉は毎年何度も食べますが、このクラスの熊肉は過去にたったの一度冬眠中の小熊を食べただけ、滋賀の比良山荘の月鍋でも本当に美味しい熊肉はよほど運が良くないと食べられないでしょう。
最上級のツキノワグマの脂肪はほのかに甘くてさっぱりしていて、イベリコ豚や猪肉の脂肪よりさらに美味しく、この世の中で最高の肉(脂肪)の一つだと思います。機会を作って是非食べに行かれることをお勧めします。
ただし猪肉は冷凍保存してもある程度味と風味は保たれますが、熊肉に関しては微妙な甘みと風味は冷凍(-20℃)すると飛んでしまいます。まさに一期一会でしか美味しい熊肉は食べられませんでしたが、最近のー60℃冷凍では脂肪の甘味を残したまま保存できるようになってきたのかもしれません。
柳家のレビューの際に熊肉の脂肪は融点が低いことを何度も書いてきましたが、今回は猪肉と並べて最上級のツキノワクマ肉の写真を撮ったので比べることが出来て分かりやすいと思います。室温で手前の熊肉の脂肪が溶け出していて、猪肉の脂肪は固まったままだと言うことが分かるでしょうか?
木の実が豊富な年に植物ばかり食べているツキノワグマの脂肪は融点(溶ける温度)が低くて、常温でもほとんど溶けそうにになります。北海道のヒグマや木の実が不作で他の物を食べている年のツキノワクマの脂肪ではここまで溶け出すことはないようです。
さて昨年からジビエ料理を始めた柚木元ですが、きっかけは滋賀の比良山荘や岐阜の瑞浪柳家に熊肉を卸している「南信州の猟師」から、やっと獣肉を分けてもらうことができるようになったことがきっかけだそうです。
昨年実績を作って今年はやっと素晴らしい熊肉(120Kgの雌)のロースを分けてもらえたそうです。熊肉は年齢や大きさやオスメスの違い以上に、肉の味にはそれ以外の個体差があって解体してみないと質は分からないと猟師さんも言っているそうです。これだけの肉を分けてもらえたのは、信州地元で最高のジビエを提供したいと言う店主の情熱が猟師さんに通じたのかもしれません。
料理は、
鴨の胡麻味噌かけで始まり、
鹿のフィレ刺身とエゾシカロースの食べ比べ、
猪肉ミンチのコロッケ、
猪三枚肉の角煮、
自然薯
メインが鍋を並べて猪肉と熊鍋の食べ比べ・・・
リンゴのシャーベット
猪鍋の肉うどん
珈琲ムースとイチゴと洋ナシ(ル・レクチュ)
熊の背脂をクリームの代わりに使ったバニラアイスクリーム
昨年のジビエ会席に比べ、いっそう工夫が進んで一段ランクアップしていました。
最初は肉と言うより脂肪が並んでいるのを見て腰が引けていた私のカミさんも、口にしてみると「まったくくどくなくて、お腹にももたれない」とびっくりしていました。途中口直しに、自然薯やシャーベットなども出てきて、女性でも飽きることなく最後まで食べられます。器でも楽しませてもらえます。
柳家の魅力が囲炉裏の炭火で焼く豪快な囲炉裏料理とすると、こちら柚木元は滋賀の招福楼仕込の会席料理が基本と毛色が全く違っています。
かく言う私は、先週は柳家でジビエの炭焼き、今週は信州柚木元でジビエ会席、来週は名古屋の柳家錦でスッポンとジビエと三週ジビエが続きますが、どの店も魅力的で全く飽きることはありません!
お酒に関しては、今年も小布施ワイナリーの超限定酒が揃っていたり、味噌鍋に合わせてアルザスのビオのピノグリが出てきたりこちらも楽しむことができます。
そう言えば最後は猪肉の肉うどんが出てきましたが、うどんは腰があるなと思ったら、なんと食べログレビュアーで有名な「うどんが主食」さん謹製の讃岐うどんでした。美味しかったです。
脂肪ばかりの写真を見て腰が引けるかたもいらっしゃるでしょうが、猪肉、熊肉は脂肪が命です。さっぱりしていてくどいことは全くありません。ただし熊肉はいつでもある訳ではありませんので、事前に電話で確認してください。
P.S.
写真のように、鍋を並べて、同じ味噌で猪鍋と熊鍋を作るのですが、熊鍋の方が汁が甘くなります。これは熊の脂肪から甘味が解け出たとしか考えられません。こうしてわざわざ並べて食べたからわかりましたが・・・これには本当に驚きました。
P.S.2
ジビエを求めて旅行までする方は、今後真冬に岐阜の瑞浪で「柳家の鳥尽くしコース」を夕食に食べて、素泊まりで湯質の良い昼神温泉に泊まり、翌日昼に信州飯田の「柚木元でジビエ会席」を食べるという究極のジビエコースも今後は検討することをお勧めします。
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2015年9月
昨年に続き今年も信州は9月初めから松茸が出てきて、10月前に松茸祭りです(^O^)
地元の人の話ではシルバーウイークの天気が良すぎて、数はかなり減ってきたそうですが、もう一度雨が降って10月に再度出てくれば大豊作ですね。9月で終わるなら残念です。
豊作の年は☆4.5~5.0!!!朝取りの超新鮮な松茸を食べに行かなければ後悔します。安くはないですが、都会でこの量を食べるのは無理でしょう。
料理は
口取りに四種茸の和え物と天竜養魚場の鮎付け焼き
松茸の土瓶蒸し
焼き松茸と茸
甘鯛の味噌漬け焼き松茸餡かけ
松茸の信州味噌漬け
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しに松茸のお浸し
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライとクリームコロッケ
土鍋炊き松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
信州ブドウとコアントローシャーベット
わらびもち
信州の松茸の出来自体は
2011年 ☆5.0
2012年 ☆3.0
2013年 お休み
2014年 ☆4.5
2015年 ☆4.0
と言った感じですが、料理は毎年工夫をしてますます良くなってきています。
昨年まで焼き松茸をたっぷり出し過ぎると女性はお腹いっぱいになってしまうこともあったので、今年は軸の固めの部分は積極的に料理に使ったそうです。甘鯛にかけられていた餡はマツタケだらけで、噛めば噛むほど香りと風味が口に広がる感じ。30分以上口の中に残り香があって驚きました。
松茸は傘の開いていないつぼみ松茸が一番高いそうですが、実際軸の部分に香りと風味が凝縮されているのが良く分かりました。今年はキンモクセイも咲いた後でしたが、早い時期に出た松茸は香りは弱くても軸に生命感が残されているようです。
トリュフもそうですが、茸類は良く噛んだ方が、口の中で風味と香りが楽しめます。松茸は産地や時期によって味や香りに優劣もつけられますが、それは産地と都会である京都や東京との地理的時間的な距離とも関係あるような気がします。産地に来てみると都会で食べる松茸がどんなに乾燥してしまっているかわかります。
一度は産地に来て朝取り松茸を食べてみてください。この食感は都会ではなかなか味わえないと思います。
今年は女将が選んだ冷酒三種類で楽しみました。来年は人数が揃えばワインも試してみたいです。
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2014年12月
9月の松茸料理に続いて、冬はジビエ会席です。
長野県はジビエの宝庫ですが、遠山の猟師とつながりが出来て、瑞浪の柳家や大津の比良山荘と同じルートで食材が手に入るようになったので、今年からジビエ会席を始めることにしたそうです。
玄関脇の部屋で雪がちらつくのを見ながらの食事となりました。
まずは信州牛の頬肉に松本一本ネギのすり流し、ネギの甘さにビックリです。地元のお酒に多治見の作家物の酒器で料理を楽しみました。
次は遠山鹿の刺身。定番通り生姜醤油で食べましたが素晴らしかったです。
続いて猪肉のミンチとチーズのコロッケ。これもアイデアが素晴らしかったです。
焼き物は遠山鹿のフィレと蝦夷鹿ロースの食べ比べ。粒マスタード、柚胡椒、フレッシュオリーブオイルなどで、食べます。
口直しの林檎のシャーベットと林檎のグラタン
聖護院大根をつまんだ後に、猪鍋です。まだ12月なのに今年は寒いせいか脂がしっかりと乗っていて美味しい猪でした。鍋は創業480年という飯田のお店の合わせ味噌。猪を十分煮込んで素晴らしい出し汁になったところで、うどんで締めました。
デザートは、市田柿とクリームチーズの最中に抹茶を挟んで、林檎ジュースと苺。
ほとんど全てが南信州の食材で個性があり、素晴らしい昼食となりました。
猪鍋コース5000円位から,ジビエ会席1万~1万5千円くらいまで、完全予約制で値段と内容は事前に相談してみてください。瑞浪柳家とはまた違った魅力で、冬の楽しみが増えました。
P.S.
飯田は名古屋から直接JRでは行けませんし、冬は雪の可能性があるので車で行くにはスタッドレスを用意しなければなりません。ただ、名古屋-飯田間の高速バスがありますし、湯質の良さで有名な昼神温泉に泊まれば昼神温泉ライナーの利用も可能です。
P.S.2
遠山の猟師は山奥で猪や鹿などを仕留めた後、血抜きや内臓の処理をした後は、獲物は里まで必ず背中にしょって山を下りてくるそうです。そりなどを使わないのは、生き物に対する敬意の表れなのでしょう。遠山鹿のフィレ(三歳オス)も猪ロースも素晴らしかったです。
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2014年9月
松茸が豊作の年は食べに行かねば後悔します
今年信州の松茸は8月末から出続けて、例年より二週間以上早くピークを迎えつつあるとか。冷夏と雨の多さに加え9月も冷え込んだのが良かったのか豊作のようです。
お店から連絡が来て、今最高なので例年通りの10月第二週目まで松茸が続くかどうか分からないとの話。行くなら今しかないと急遽車を飛ばして飯田まで行ってきました。
まず運ばれてきたのは炭火焼き用の松茸の大皿!写真を見てください。机の上が松茸で埋まってしまいました。
口取りに各種茸の和え物
松茸の信州味噌漬け
松茸の土瓶蒸し
車海老と松茸のバター焼き
焼き松茸(腹一杯)
松茸の信州牛巻きすき焼き風
口直しの長野県産パッションフルーツ
松茸の茶碗蒸し
松茸のフライ
松茸と銀杏ご飯
シメジの吸い物と漬け物
デザート三種
と写真の通りです。
地元の人の話では、キンモクセイの花が咲かないと松茸も香らないとの言い伝えがあるそうです。今年はキンモクセイの花が咲く前に早く出て来た分まだ少し香りが弱いですが、虫食いも全くない真っ白で開いてない松茸を大量に食べたのは3年ぶり!産地で食べる松茸料理に圧倒されました。
松茸が豊作の年は食べに行かねば絶対に後悔することになります。
写真のように瀬戸や多治見の作家物の器は彩り鮮やかで形も面白く、机の上で秋の景色を楽しむ事が出来ました。招福楼出身の若主人が頑張っています。
今年の松茸はいつまで続くのか?この後一雨来てもっと良くなるかもしれませんが、突然終わる可能性もあります。非常によい状態なので、今すぐ食べに行く事をお勧めします。
P.S.
今年は部屋に付いてくれた若い仲居さんが、地酒の米の産地から葡萄六種類の味の違いまで詳しく説明できるなど知識も深く、非常に優秀で驚きました。(後から分かったのですがやはり若女将さんでした。萩原君いつのまにか結婚されていたんですね)
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2012年
昨年の松茸づくしが凄かったので今年も予約していましたが、残念ながら松茸が不作で「松茸づくしならぬ茸づくし」となりました。出てきた松茸も昨年に比べると量だけではなく質もかなり落ちるもので残念でした。当日の朝も3時半から松茸採り名人が探しに行ってくれたそうですが、何ともならなかったとか・・・
遠くからわざわざ宿泊費と交通費をかけてまで食べに行くわけですから、今年も一週間前及び数日前に松茸は大丈夫か遅れているのではないか、日程を変えた方がよいのではないかと、ご主人に二度も電話で確認したのですが、お店に意図が伝わらなかったようで残念です。
来年は松茸がもしも今年のように不作なら、直前でもキャンセルできるような形で予約ができないか相談しようと思っています。
前菜は4種で柿のぬた合えが美味しかったです。松茸以外に初めて食べる茸も・・・茸の炭火焼は、松茸、くろかわ(お上人)、原木栽培の巨大椎茸と舞茸。味と香りがそれぞれ違っていました。
信州牛と松茸のソテーは両方を一緒に食べるとたまりません。
続いて松茸の寿司にタマゴタケと鶏肉の炊き合わせ。揚げ物、サラダ、しめじの炊き込みご飯と続きます。
デザートは三種、美味しいプリンとぶどう三種にコアントローのシャーベット、特製ほうじ茶のアイスクリーム最中でした。
写真のように器も凝っていて、目でも楽しませてもらいました。
来年は松茸が豊作になることを祈りながらお店をあとにしました。
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2011年
松茸じゃぁ~!!!一度でいいからこんな風に食べてみたかった(拍手)
まずは最初と二枚目の写真をご覧ください。幸せ~!
もちろん輸入ものではなく、松茸で有名な長野県下伊那郡松川で、松茸採り名人が当日朝の2時半から私達のために採りに行ってくれたそうです。三人で食べに行きましたが、700-800g用意されていました。
事の発端は、ある日名古屋の日本料理店「野嵯和」のお昼のカウンター。隣り合った若い男性二人連れがノートに、食べた料理の内容や料理方法などを真剣に書きとめています。最初はブログでもやっているのかと思っていたら、店主が料理のキモの部分を親切に絵まで書いて教えてますし、不思議に思って聞いてみたら、長野県飯田で日本料理店を経営していて、「野嵯和」には勉強として食べに来ているとのことでした。
まあその熱心さと、「これからの時期はマツタケを用意しますので、是非食べに来てください」との言葉に、帰宅後日程調整して仕事の後に2時間かけて、飯田まで食べに行ってきました。
以前、友人宅所有の松茸山へ松茸狩りに連れて行ってもらい、現地で採りたての松茸を炭火焼きとすき焼きでたらふく食べた後に、残りも家に持ち帰って、「こんなことはもう二度とないだろう」と、その夜も死ぬほど食べた経験はありますが、料理屋さんで朝採り松茸(それも名産地)のフルコースを食べられるなんて、初めての経験でこれ以上の幸せはありません。当然全てまぎれもない国産100%!
産地っていいですねぇ・・・(しみじみ)
と言う訳で、朝採り松茸のフルコースです。
八寸(笹のバッタが見事です)
松茸の土瓶蒸し(真っ白な見事なコロです)
焼き松茸は亭主自ら焼いてくれました。(ベストサイズを一人一本と、黒皮という地元のキノコ)
続いて、信州牛のステーキと焼き松茸バルサミコソース(ソースに負けないかと心配しましたが、美味しかったです)
そして、信じられないくらい見事な松茸のフライをもったいないと思いながら、ソースとレモン、これがまた美味しい~!塩とスダチも試しましたが、ソースもやめられないです。(鮎のフライをソースで食べると意外に美味しいのと同じですね)
さらに、松茸と水菜とイチジクのサラダ
半分に割かれた松茸が三つ入った茶碗蒸し
最後に、土鍋で炊いた松茸御飯。
御主人が土鍋を部屋に持って来た時から香りが部屋に充満します。そして松茸の量見てください・・・薄く切って上に敷き詰めるタイプは食べたことありますが、この様に丸ごとごろごろ入ってるのは初めてです。一生分食べたんじゃないかと思うくらい幸せな気持ちで帰途につきました。高速道路を走る車の中で繰り返されるのは、
「凄かった~」・・・「凄かった~」
もちろん虫食いなんて一つもなくて、内側は白磁のように真っ白な松茸です。何と言うか実がびっちり詰まっているような感じで、シコシココリコリした食感。そして縦方向の繊維の感じとか、柔らかさは全く感じません。香りはもちろんですが、とにかく今まで食べてきた松茸は一体何だったんだと思うくらい食感が違いました。
逆に、テレビ番組などで目隠しするとエリンギと松茸を見分けられない人たちがほとんどなのを見て不思議に思っていましたが、安い柔らかい縦の繊維感があるマツタケに比べると、本物の朝どり松茸の方がエリンギの食感をさらに噛みごたえあるようにした感じで、これならブラインドでいろいろ食べたら自分でも間違えるかもと思いました(もちろん香りは別ですよ)。
そうそう出てきたデザートも見事で、ほうじ茶アイスの最中の皮もパリパリ、杏仁豆腐も最上級、ブドウも三種類どっさりです。HPを見たら、最中もふくやまと共同開発したみたいですね。
もちろん京都などで薄く切った繊細な松茸コースを食べるのも素晴らしいですが、どの料理にも松茸がゴロゴロしたまま入っている、産地の豪快さを感じる(しかし繊細な味の)松茸料理もやめられません!
さっそく来年の予約も済ませてきました・・・(^.^)
二代目の現亭主は、滋賀の招福楼で三年間修業したそうですが、最初の一年間は、店の前の水撒き、下足番(冬は温めるとか!)、庭の掃除、石磨きなど、とにかくわざわざ遠くから来ていただくお客さんをもてなす心を徹底的に叩き込まれたとか・・・「料理は地元で親父さんの味を継ぐことも出来るが、もてなしの心だけはこちらで学んでいけ」と言われたそうです。凄いですねぇ招福楼。
と言う訳で、往復4時間以上のドライブでしたが、十分すぎるくらいもてなされて帰ってきました。
P.S.
普段は5000円位の会席料理や、信州牛のしゃぶしゃぶの宴会などが多いそうです。
5位
6回
2021/12訪問 2021/12/05
久しぶりの訪問ですが、相変わらず素晴らしくてもう感動の連続です。
この歳までずいぶん食べ歩きを重ねてきましたが、この世の中にこんな美味しいものがまだあったのかと、秘密の食材もあって驚愕できるのが凄いというか何と言うか・・・クリックを追加すると、下に私の過去のレビューで凄い食材いろいろ出てきますので、どうぞ!
全て美味しかったですが、白眉は最後のキノコ鍋。清水名人が選び抜いた各種キノコを楽しみ、獲れたての小熊肉をスライスしてしゃぶしゃぶした後は、最後に秘密のキノコを追加して煮込んで食べて、イ○○ン酸で濃厚なうまみだらけになった雑炊で締めるという一品。この店はやはり最高です。
今回は世界的グルマンのH君をお連れしましたが、シーズン20回くらいは熊肉を食べる彼でも過去最高の熊肉だったとの評価。「柳家」「柚木元」「かたつむり」に通っていると、こういう凄い食材に当たることがあり本当に幸せです。
P.S.
今回は写真の2歳の小熊(30Kg)でした。先代の「柳家」で真冬に穴にこもって冬眠中母熊の乳で育っている乳飲み熊を食べて以来、2番目の小ささでしたが、出会えて幸せです。
ぴんころ地蔵君のレビューで店を知って彼と6月に初めて訪問して以来、一か月おきに8月10月12月と半年で4回も岐阜の山奥まで来てしまいました。
何度も繰り返しますが、こちらの店では(私の知る限り)他の店では絶対に味わえない究極のジビエ類を楽しむことができます。初回訪問時、帰るときに食べたい食材と連絡先をノートに書くのですが、サービス精神豊かな清水仙人は美味しい?両生類をしっかりと用意してくれました。
一緒に行った天ちゃんは、鳥が好きだと言ってイチ「バン」二「タシギ」サン「うずら」と唱えていたら、前回のタシギに続いて、何と今回は「バン」を手に入れてくれました。カモ猟の網にかかるそうなので他の店でも手に入れることは不可能ではないと思うのですが、20年通った柳家でも食べたことはなく、私も今回が初体験となります。
「バン」はツル目クイナ科の鳥で、鴨を集めるのに米を撒くと一緒にやって来るそうですが、狩猟鳥の中では一番美味しいと言われるだけのことはあり、肉に独特の甘味があります。とても小さな水掻きがあって水鳥なら鴨とそう味は変わらない気がしますが、鴨、小鴨、カルガモ、オ○ド○、雁、などとは、まったく味も風味も違うのが驚きです。やはりツル系統の鳥はカモ・キジ系の鳥と根本的に味が違うのでしょうか???
昔は天皇や家康が食べたと言う「親玉の方」も是非食べてみたいものです。道東(北海道の東の方)では、厳寒期に電線に引っかかったり車にはねられたりして死んだタ○チ○ウ○ルは、届けずに普通に食べているという話はよく聞くのですが・・・
両生類の方のスープはスパイシーな味がスープに移っていて、名前が付いた理由が何となくわかります。こんな味の(美味しい不思議な)スープは過去に味わったことがありません。同じ両生類のカエルの肉は鶏のささみと似ていて、中華料理で出されても気が付かない人が多いと思いますが、こちらの方は鶏のささみと言うよりは白身魚のような味と食感でした。皮はゼラチン質で、骨は軟骨が多くコリコリと噛んで食べられます。
「瑞浪柳家」の先代にしても、こちら「かたつむり」の清水仙人にしても、この両生類は子供の頃から焚火に放り込んだり串焼きにして食べていたそうですが、二人からそれほど美味いものではないと聞いていました。しかし以前徳島の「虎屋 壺中庵」の岩本さんと、魯山人が書いた美味しい料理法などで大いに盛り上がった際に、この両生類の煮込みはスッポンより美味しいと言う話が出ていたので、清水仙人にその話をしたところサービス精神旺盛な仙人が作ってくれたようです。個体が小さかったので、スッポンのエンペラのように皮を楽しむ訳にはいきませんでしたが、スープの味は本当に独特で、次は大きい奴の煮込みをまた食べてみたくなりました。
岐阜県の中央線沿線では秋から冬にかけて昔から伝統的によく食べる小鳥は、今まで柳家の秘伝のタレ(生姜)醤油味で食べていましたが、今回はシンプルな塩味でこれもとても美味しかったです。
お隣さんは毎月のように来ている(食べログレビュアーらしき)常連さんらしく「鴨の内臓」を食べていましたが、奥の若いカップルはこの店の凄さを知らないまま初めて来たようで、普通に鴨の鉄板焼きを食べた後、
「何か他の肉食べますか?」・・・清水さん
「何がありますか」・・・客
「アナグマとか、ハクビシンは今年4匹目で良いの入りましたし、ツキノワグマとか、ああアライグマもあった」・・・自慢気な清水さん
・・・絶句する若いカップル・・・結局追加は食べなかったようで・・・
ヤマドリは、店に最初に来た時、この鳥の長い尾羽が飾られているのを見て瞬時に店の特徴を理解するきっかけになりましたが、噂通り雉以上に美味しかったですし、今回も絶品の熊出汁ポルチーニ鍋(ポルチーニ=ヤマドリダケ、ヒラタケ、キクラゲ)が強烈にポルチーニの香りを振りまき、さらに猪肉をしゃぶしゃぶして最後に雑炊で締めるなど、素晴らしく美味しい料理が続きます。
ああ最初に出てきた、この店定番の猪のスペアリブ(と言うよりリブロース)とか、今回は猪出汁で焼き蕪の入ったお雑煮とか、吸うと骨からはがれる鴨の首の煮込みとか・・・もう書ききれませんね!!!写真を見てください。
今回はお腹いっぱいで、室内にぶら下がっている「いろいろなジビエ肉のスモーク」はとても食べられませんでした。冬はとにかく食べるものと言うか食べたいものが多すぎて、本当に困ります。
P.S.
ジビエ肉を長期間―20℃冷凍するとどうしても冷凍焼けして風味も味も落ちてしまいます。ジビエが本当に好きな方は、絶対にこの時期(冬)に店を訪ねることをお勧めします。
P.S.2
今回は、蘭奢待に、黒龍の三十八号、八十八号、龍、となかなか美味しい酒が揃っていました(^o^)
宮崎からわざわざこの店のために飛行機に乗って食べにやってきた天ちゃんと二人で訪問です。可愛がっている宮崎のレビュアー「ぴんころ地蔵」君に先を越され、ジビエ好きの親分は居ても立ってもいられなかったようです(^-^)名古屋在住のレビュアーはずいぶんお誘いしたのですが、皆さん忙しくて二人きりの宴でした。
前回9月は大豊作の夏茸だらけでしたが、夏茸が良い時は秋茸は駄目なことが多いそうで松茸など今年は大変不作だったと清水仙人が嘆いていましたが、代わりに用意された食材が凄かった!!!
☆が五つと言うのは、全ての料理が美味しいからと言う訳ではなく、-20℃の普通の冷凍庫を使っているようなので、冷凍の川魚より「柳家」の方がずっと美味しいとか、冷凍肉は「柚木元」の方が美味しいとか、比較すればきりがありませんが、「そのようなものを突き抜けた他では食べられないとんでもない食材」がここにはあるのです。
この歳までずいぶん食べ歩きを重ねてきましたが、この世の中にこんな美味しいものがまだあったのかと秘密の食材もあって驚愕です。
それ以外にも、天ちゃんは一羽だけ(冷蔵庫に?)残っていたタシギの塩焼きを生まれて初めて食べられて感動していました。宮崎では、猟師はイチ「バン」ニ「タシギ」サン「ウズラ」と言うそうで、狩猟が環境庁で正式に許可されている鳥では、バン、タシギ、ウズラの順に美味しいと言われているそうです。
名古屋の某医学部麻酔科では、(あくまで噂ですが)、昔まだ薬品の管理に関して厚生省の規制がそれほど厳しくなかった頃、秋の飲み会は硫酸アトロピンを持って毒(を含むかもしれない)キノコを食べに行き、冬の忘年会・新年会は挿管セットをもってフグの肝(が入っているかもしれない料理)を食べに行ったと言う、豪傑話が残されていますが、(しつこいようですが噂です)そこまでしてでも食べたいほど、毒キノコやフグの肝は美味しいのだろうと容易に想像は付きます。
話は外れますが、「イボ○○酸」と言うアミノ酸は昆布などに含まれる「グルタミン酸と比べ数十倍のうまみ」があると言われているので、なんとなく分かるような気がします。茸は無数に種類があり、毒性もすべて分かっている訳ではないので、先人の知恵と茸ハンターの経験をもとに我々は安全に美味しい茸を食べさせてもらえる訳ですが・・・
まあとにかくこの世の中には、「信じられないくらい美味しい茸」があります。茸ハンターの清水仙人はよくご存じですので、こちらの店に何回か通って親しくなれば、めったに手に入らないような美味しい茸も食べさせてもらえるでしょう。
さて珍しい茸はともかく、今回の料理では、鴨のモモ肉が絶品、幻クラスの食材は別にして、最後に出てきた熊の手(正確には足)入り熊茸鍋はこれまた絶品でした。今回はリクエストして秋茸からヤマドリタケとムラサキヤマドリタケにキノコを代えてもらいましたが、和風出汁+熊の骨の出汁+ポルチーニ系の茸で食べる熊茸鍋は、この世で最高に美味しいものの一つだと再々確認しました。
それにしても、この歳になって熊の手の煮込みを年に二度も食べることになろうとは、想像もしていませんでした!!!(正規料金は大きさにより手は5万円から足は3万円からになっていますが、今回は仔熊の足だったので格安にしてくれたのだと思います)
それこそ天ちゃんは香港などの中華料理屋は制覇していて、最高のスープとして乾物類・烏骨鶏・金華ハム・野菜・漢方食材など、数十種もの食材をスープとともに蒸した10万円の「佛跳牆」(フォティオチャン)も飲んでいるそうですが、今回の熊茸スープの方がずっと美味しいという評価。
ベースになっているのは昆布と鰹節の和風出汁ですが、熊の骨を煮込むことによって信じられないくらい美味しくなりますし、何度も言うようにヤマドリタケ(日本のポルチーニ)との相性が最高です。
口取りに出てきた、シャキシャキした食感が素晴らしい「シモフリシメジ」とか「冬蕨:フユワラビ」、脂身の少ない「夏猪の巨大リブロース」も素晴らしかったです。モヅクガニも普通は茹でたり蒸したりしてポーンと一匹出てきますが、こちらでは料亭でセイコガ二を食べるように、身を外して蟹味噌と甲羅に詰めてあるのが驚きです。基本的にシカやイノシシは夏より冬の方が脂肪がたっぷり乗っていて美味しいのですが、先日ビストロダイアで食べた夏の蝦夷鹿とか、今回の夏猪など、肉自体が本当に美味しくて脂が少ないことが全く気にならない「素晴らしい個体の夏の獣肉」も存在します。散々それほど美味しくない獣肉を食べてきたからこそ分かるのですが・・・
幸せな宴でした。
注
ジビエに関しては、初めてここに食べに来ても本当の良さは分からないと思います。他のいくつかの店に行って、初めてこの店の凄さが分かる食材があまりにも多いですし、時期によっては仕入れがなかったんだろう「今回は少し外れでも仕方がないと諦められる鷹揚さ」も必要です。
P.S.
昨年出た全国版料理誌にも、今年出た男性雑誌にも、料理はランチ3500円、夜は5000円からと書いてありますが、遠くから私のレビューを見てわざわざここまで食べに来る方は、せっかくですので、初回は1.熊茸鍋、2.猪のリブロースを料理に入れて、後は好きなものがあれば頼んで、1万5千円くらいのお任せがお勧めです。
P.S.2
今回、鳥と茸は事前にお願いしましたが、宮崎から大グルマンがくるのなら九州には熊はいないだろうと言うことで、清水さんが熊の手入り茸鍋をわざわざ用意してくれました。頭が下がります。
P.S.3
八寸と焼き物は清水さん、それ以外の料理は岩田さんと分けられているそうですが、熊の骨を煮込んでもスープがいっさい臭くならないのは、「新鮮さ以外に事前の掃除が丁寧で素晴らしい」のだと思います。料理の基本ですが、こういう料理を食べると下ごしらえの凄さが分かります。
今年は雨も多く夏茸が出ているのではないかと電話したところ、清水さんはちょうど高山へのキノコ採りから帰る車の中(^O^)早速予約して行ってきました。
沢山写真を載せておきましたが、今年は10年に一度くらい茸の豊作だそうです。季節外れのボケ松茸が各地でずいぶん出てきたことはすでに他の店でも聞いて食べていましたが、今年は秋のキノコも豊作だとうれしいですね。
さて料理は、卵入りアジメドジョウや真鯉の卵などの前菜に始まり、イワナとヤマメの食べ比べ、香茸とポルチーニのリゾット、天然ウナギや熊の脳みその天ぷら、天然ウナギの白焼きと蒲焼といつも通りに続きます。
ここで採ってきた茸を持ってきて見せてくれました。ポルチーニ系のヤマドリ、アカヤマドリ茸にアンズ茸、アメリカウラベニイロガワリ等々
最後のアメリカウラベニイロガワリは、名前の通り包丁を入れると、あっという間に色が濃く変色していきます。これを猪の頬肉とソテーにしてくれました。
部屋には、生きた赤マムシが入ったペットボトルがいくつか置いてあるのですが、お隣のお客さんが注文した唐揚げを一切れ頂きました。写真のように鰻の骨のような感じで身の付いた骨を唐揚げにしたのですが、お腹には卵がたくさん入っていて、一匹はほぼ子マムシ状態で動いていました。子供の頃から毒があったら大変なので、結局卵や子マムシは食べませんでした。
ここで清水仙人が禁断の前足スモークを一切れスライスして食べさせてくれます。脂肪が真っ黄色で肉は赤身で繊維質が強く、いくら噛んでもずっと口の中で味が出続けます。
この店では、来る度に珍しい野生動物のスモーク肉があって驚きます。お隣の客がハクビシンのスモークも食べてみたいと言ったら、「この人達がこの間全部食べちゃったからもう無い・・・」スミマセン(-_-;)
最後は茸鍋に猪のしゃぶしゃぶ。ほうきだけの炊き込みご飯とフルーツに珈琲でお腹はいっぱいです。ヤマドリ茸の茸鍋は和風出汁で美味しいですが、前回食べたツキノワグマの骨で出汁を取ったクマ茸鍋に比べると、言葉で説明できないくらい味の差があるのはどうしようもないです。
今回も料理は一人2万円で値段の高さにちょっと驚きました。前回が熊の手やハクビシンなどがあったのに比べると、今回の料理で柳家の倍は、いくら何でも値段は高いかな?と言う印象です。
天然茸は貴重ですし、他の店では絶対に食べられない貴重な「野生のもの」を食べられるので、私自身は全く値段にはこだわらないのですが、カミさんは柳家や柚木元と比べるので高すぎるとかなり不満だったようです。
P.S.
ジビエや他の店では絶対食べられない珍しい食材に興味のある方にとっては、CPは無限大ですが、そうではなく「ただ天然の季節の普通の食材+キノコを美味しく食べたい」と考えられている女性客でしたら、低予算でもやってくれるはずですので、事前に予算をよく相談した方が良いと思います。
食べログでは、岐阜県瑞浪市の「柳家」、長野県飯田市の「柚木元」、名古屋市錦の「柳家錦」とジビエの名店を紹介してきましたが、また凄い店を見つけました。
「ツキノワグマ茸鍋」を食べたら、「もうこれ以上の鍋は絶対に無い」と断言したくなります!
最近は熊が増えて害獣駆除されるせいなのか、しのはらが銀座進出した影響なのか、東京の高級和食店で突然猛烈な熊肉ブームが始まったそうで、今年の春は熊花山椒鍋を出した店が随分あるそうですが、次は間違いなく「熊茸鍋!」でしょう。今回はこちらの店で、昨年は長野の柚木元で食べましたが、すべての鍋の中でこれが究極の味と言えそうです。
ツキノワ熊肉のほのかな甘みを含んだ繊細な脂肪の味と、ヤマドリ茸(日本のポルチーニ)系の香りとの組み合わせは、至高の組み合わせと言いましょうか?イタリアやフランスではこの手の熊は見かけないので、この組み合わせは日本だけで味わえる神様の贈り物なのでしょう。
食材に関しては、こちら「かたつむり」はキノコ採り名人の超絶きのこで圧倒し、柚木元は熊取り名人の超絶ツキノワグマ肉で圧倒しているので、東京の日本料理の高級有名店がいったいどの程度この味に追いつくことができるかは、興味の湧くところです(^-^)私の経験では、ヒグマではこの味は出ないと思います。
・・・・・・・・・・
店名は摘草料理「かたつむり」、オーナーの岩田さんがサービス、お嬢さんが普通の料理、ジビエはキノコ採り名人の清水さんと、3人で営業している岐阜県山県市のお店です。
お店の前には「天然ウナギ」「天然きのこ」と表示してあり、実際5年前に店を始めた頃は、ジビエと言っても鹿や猪を出す程度だったそうですが、お客さんの要求もあり、いろいろ猟師にコネを持っていて全国の超有名料理店に獣肉を世話していた清水さんが、自分の店でも茸だけではなく次々と素晴らしい獣肉を使うようになって、現在はかなりワイルドなジビエ料理の店となったようです。
今や全国的にジビエで有名になった瑞浪の柳家も、私が初めて食べに行った30年前のきっかけは、先代の奥さんから「天然ウナギとかの店です」と聞いたことだったのですが・・・「天然うなぎとか」です(-_-;)
こちらのオーナー岩田さんもやはり女性なので、ジビエの店とは言わずに「天然ウナギときのこの店」と表示したいのかもしれません。食べログでも最初の頃のレビューは鰻と茸しか載ってないようです。
まあ、店頭の毛皮(熊、アナグマ、ハクビシン)はともかく、店内の「数々の羽根」を見過ごさなければ、分かる人は分かろうかと言うもの。珍しいものを食べたくて初めて食べに行く人は、紹介を受けた方がきっと良い思いができるでしょう。
前菜盛り合わせからぶっ飛びましたが、香茸のリゾット、長良川天然遡上稚鮎の天ぷら、長良川支流の天然ウナギ、熊茸鍋に、刺しの入った猪ロースのしゃぶしゃぶ、ハクビシンのスモーク、熊の手・・・進めば進むほど圧倒されます。
ぴんころ地蔵君が、「神!神!!!」を連発していますが、この店で出てくるワイルドでかつ美味しい食材は、他ではまずお目にかかれないでしょう。また岩田さん(お嬢さんの方)は和食洋食どちらも修行経験があるようで、清水さんとどのように料理を分担しているのか詳しくは分かりませんが、火入れも味も絶妙です。
それにしても凄かった!!!今回は特に、ぴんころ地蔵君が10日間に3度も行くほど入れ込んだのに対して、お店の仙人も喜びと驚きをもって答えてくれたのだと思いますが・・・4時間以上かかって食べまくってきましたが、開いた口が塞がらないほど圧倒される店です。「熊の手」を食べたので2万円のコースになっていますが、普通は1万円~1万5千円で十分すぎるくらい満足できると思います。
料理は
まず前菜から圧倒されます
写真の右端から時計回りに
行者にんにく
真ブナの酢の物
淡水手長エビ
熊出汁で炊いた大根
鹿レバーのスモーク
モミジイチゴ
ハンゴンソウ
モクズガニの新子
イワナシ
山の桑の実
猪と鹿の膵臓のスモーク食べ比べ!!!
イワナの甘露煮?
ロウジ(苦めの茸)
猪のハム
酒の肴が続きます
長良川の鮎の塩焼き
つ○〇のうるか(柳家以外で食べるのは初めてです)
小鳥の丸焼き
超絶品の香茸のリゾット
天ぷらは一皿目が、山葡萄、天然遡上の稚鮎、コシアブラ、トウモロコシ
二皿目が、蕗の薹、ノビル、ハンゴンソウ、熊の脳みそ
長良川支流の天然ウナギのかば焼きと白焼き
鴨のスモーク
絶品のハクビシンのスモーク!!!
後ろ足はスライスで、前足は噛り付いて食べ比べましたが、癖のない肉で驚くくらい美味しいです。
60Kg超処女猪のリブ
なんと一人に一つ30cmを超えるリブ!!!喜んで全員かじりつきます
箸休めのフルーツに
熊の手の煮込み
もう暑くなったので醤油煮込みではなく、あっさり目に塩味にネギでしたが、素晴らしかったです。
日本のポルチーニと言われるアカヤマドリ茸バターソテーの握り!
都会のイタリアンなどでも奪い合うように使い始めた日本のポルチーニの一つです。清水仙人によると日本のポルチーニは4種類くらいあるそうで・・・。昨年は「柚木元」と「柳家錦」で食べましたが、これだけ続くと今年はブームになるかもしれません。
絶品熊茸鍋!!!
長野県飯田市の「柚木元」では和風だしに熊肉を入れた絶品熊茸鍋を食べましたが、こちらは熊の頭骨を含む骨から熊出汁を取ってスープにし、四種の茸と根菜を入れたと言う、これまた究極の熊茸鍋です。どちらも絶品で甲乙つけられません。熊とポルチーニ(ヤマドリ茸)系の相性は非常に良いようです。
またこの汁で、メスイノシシの首の後ろのロースのしゃぶしゃぶをします。この部分は脂肪が周りについているだけではなく、何と赤身に刺しが入っていると言う絶品肉。
そしてすべてを吸い込んだ雑炊!!!
フルーツとコーヒーで宴は終わりました。
サービスの岩田さんは花や木の実に詳しく、自分で撮影した写真を見せながら説明してくれますし、清水さんはキノコ採り名人の上にジビエも食べつくしています。
ぴんころ地蔵君は、熊や他の動物の脳みそのしゃぶしゃぶ食べ比べをすでに経験していますが、それでも清水さんに言わせると猪の巨大オスの金しゃぶ(睾丸のしゃぶしゃぶ)を食べないとグルメとは認められない?(冗談です)とか・・・
住所電話に食べたい食材を登録すると、貴重な食材を入手した時に連絡してくれるそうなので、いろいろと頼んできました。また食べに行くのが楽しみです!
P.S.
熊の手は40年ぶりに食べました。ハクビシンはSARSが問題なった後も未だに中国で珍重されていることは以前から聞いて知っていましたが、まさかここまで美味しい動物だとは思いませんでした。アナグマのような臭みがないのは食べているものが違うのでしょうか?
P.S.2
清水さんは、DANCYU茸特集で紹介されるくらいのキノコ採り名人ですので、食通を自認する方は一度はこの茸鍋を食べに行くべきでしょう。ただ我々はラッキーなことに写真の熊の骨で取った出汁の熊茸鍋でしたが、普段は熊出汁ではなく普通の和風出汁のようですので味はかなり変わるかもしれません。
P.S.3
ぴんころ地蔵君のレビューで店を知り、頼んで連れてきてもらいましたが、彼は関市山奥の某○○所に2週間修行?にやってきたにもかかわらず、この店に来て禁断の味を知り、10日間で3回も通ってお店の新記録を作ったとのこと!!!お店とキノコ採り名人の清水さんは、昨年秋のDANCYUキノコ特集に取り上げられて、全国的にも知名度が広がりつつあり、食べログでも総合点が上がりつつあり・・・どうしよう総合☆5つでまた自分の首を絞めるのか・・・悩ましいところです。今日も常連さんが、「食べログで☆5つ付けた奴がいるよ!(もちろん地蔵君のことです)予約できなくなったらどうするんだ」清水さんは「でも店が有名にならないと次はいきなり店閉まってるかもしれないよ」・・・悩ましいですねぇ・・・
6位
1回
2017/07訪問 2017/07/09
ひょんなことから旅先で知り合いになった札幌の食通女性アナウンサーが、「札幌では一番のお勧め!」と言って、私の札幌出張に合わせて二か月前に予約してくれました。
宮の森の閑静な住宅街にある小さな美術館のようなレストランです。
二階の個室はイディアと名付けられ、オープンキッチンで、シェフとスタッフが総出で一組の客をもてなしてくれる文字通りの理想の空間になっています。なんと贅沢なのでしょう!!!
石井シェフは、北海道の食材にこだわりそして食材の持つ本来の香りを大事にしていて、どの料理も食べた後に口の中に長く香りが残る素晴らしい体験をすることが出来ます。
最高のシャンパン(高いという意味ではありません)を飲むと舌、上口蓋、喉の奥にたくさんの香りが永遠のように残るあの感じの食事版とでも言いましょうか???寿司や和食の有名店で食べた時よりも、石井シェフの料理を食べた時の方が、蝦夷アワビやウニ、牡蠣、昆布の強烈な風味が口の中に気持ち良くずっと残るのが本当に不思議です。
このような味の凝縮と香りの継続は、名古屋のトウ・ラ・ジョアで、須本シェフがさらに「味の純化」と「味の重層構造」を加えて毎回提示してくれますが、石井シェフの味はもっと食材寄りでどちらかと言えば単純な美味しさが強調されるとはいえ、「地元北海道のテロワールの表現と結びついている」ところが、本当に素晴らしいと思います。PLEYEL家は札幌出身なのでなおさら応援したくなります(^O^)
全国から最高と言われる食材を集めた「食材自慢」の店とそれを「賛美しておだてあげる客」が各地であまりにも増えすぎたと私は危惧しています。ある意味食の世界では、またバブリーが復活したと言うことでしょう。
素晴らしい食材を集める努力はもちろん評価しますが、「自慢するのは食材ではなく自分の料理の腕であって欲しい」と常々思っている私は、自分の地元を大切にして表現しようとする石井シェフのスタイルを尊敬しますし、これからもずっと続けてほしいと願います。
名古屋でもカンテサンスとHajimeで修業したまだ若い葛原シェフの、料理の余韻と記憶をテーマにしたレミニセンスと言うフレンチレストランがあります。私も贔屓にしていますが、まだ上があったなぁと言う感じです。
色彩感の豊かさも見事です。北海道のテロワールをテーマにした夏野菜とハーブの盛り付けは、アレックス時代のミシェル・ブラスのガルグイユ、Hajimeの地球、名古屋では一番美しいルパン・ミュラのサラダを超えていました。石井シェフは自分でも絵を描くのでしょう。ちょうど机の上に置いてあった、幸せだった時代のシャガールの絵皿とイメージが重なります。
P.S.
遠くから札幌までわざわざ食べに行くのでしたら、シェフを独占できるイディアでの食事を強くお勧めします。このレビューは、あくまで二階のシェフズテーブル「イディア」での食事の評価です。一階のミュゼの雰囲気と料理も素晴らしいのでしょうが、全く同じではなく内容は少し変わるのかもしれません。その店はご留意願います。
P.S.2
トウ・ラ・ジョアでは、料理の複雑な工程は絶対に見せてもらえませんが、こちらは目の前で作ってくれるのがこれまた楽しく数時間がわくわくの連続です(^O^)
P.S.3
クリームでソースが濃厚なフランス料理ではありません。食べログの分類では、フレンチ以外に、モダンフレンチとか、イノベーティブフュージョンも加えた方が、料理の内容をよく表していると思います。
7位
2回
2019/04訪問 2019/05/02
日本の焼き肉の概念を変えた店とでも言いましょうか・・・
肉自体の目利きはもちろんですが、工夫して最高の状態で食べさせようという「食べ方への強烈なこだわり」は、もう他店の追従を許さないレベルになったような気がします。
オーナー自ら焼いてくれるお任せコースは少しずつ値段も上がってきましたが、それでもばかげた高額店とは一線を置いて、おかしな領域には入らず極上の肉を最高に美味しく食べさせてくれます。
すっかり定番になった、シルクロースやザブトンのたっぷりトリュフ入りシャブスキーと卵混ぜご飯!!!
20分かけてトーストを最高の食感になるように焼く、こだわりのシャトーブリアン「ロゼカツサンド」 !!!
今回は、キャビア手巻き寿司が新作でした。 締めも麺の代わりに、シルクロースの花山椒茶漬け!
究極の贅沢だと思います。
恵比寿に新しいよろにくが出来たということで行ってきました。最近は東京出張が決まると、最初に予約を取るのは鮨やフレンチではなく、夕食はまずよろにくの席が取れるか確認するようになりました。(鰻や蕎麦に天ぷらは昼でも食べられますので・・・)
蕃 YORONIKU(これでエビスとも読むそうです)は新しくできたジェムズビルの最上階の8階にあります。エレベーターのドアが開くといきなりお店です。
青山の店は地下でしたが、今度はビルの最上階で窓際の角の席は向かいのアパートを見下ろす感じで雰囲気良いです。青山に比べると弱冠客層は若いかもしれません。
さて料理は青山と変わらず、私たちはいつもオーナーのバン(桑原)さんに焼いてもらうお任せコースなので、前回増えた絶品の特製ヒレカツサンド以外基本的に一緒です。ただザブトンかシルクロースのすき焼きとご飯にかかるのが季節によって黒トリュフだったり、サマートリュフだったり、晩秋の今回は・・・期待通りの白トリュフなのが違っていて楽しいです。
タレでしゃぶしゃぶしたシルクロースを卵入りの器に入れた後、基本は卵と同量と笑いながらトリュフをかけて、箸で香りが出るまでかき混ぜてくれます。肉を食べたら残った卵にご飯を入れて、今度はスプーンでかき混ぜてくれてトリュフ卵ご飯!!!。ムオーッとむせるようなトリュフの香りに、こんな贅沢をして良いのかと幸せ気分でいっぱいです
青山店のレビューで、この店の魅力と凄さは言い尽くしているのですが、とにかく肉のレベルは他の店ではほぼ食べられないくらい高い上に、オーナー自ら1枚1枚ベストの状態に焼いてくれますし、さらには箸でかき混ぜたりスプーンでかき混ぜたりとそこまでこだわってまで、最高の状態で美味しく食べさせてくれるので、これ以上望むものはないとしか言いようがありません。
最高の状態で食べさせようという情熱を、ここまで感じさせる店は数少ないと思います。
口の中でとろける肉!しかも脂肪がくどいと感じたことは一度もないですし、お腹にもたれることもありません。
東京にはこんな凄い焼肉屋があると、地方の我々は羨むばかりです。この店で食べれば食べるほど、地元の名古屋では焼き肉を食べる気にならなくなるというのも困ったものですが、もうこの店の魅力にはすっかりはまって抜け出ることはできません。
8位
1回
2017/11訪問 2017/11/17
泊まるのは3回目ですが、もう10年以上間が空いてしまいました。
鹿児島空港から15分程と、温泉としては比較的便利な場所にありますが、源泉は六ケ所もあり、すべて無加水、無貯槽、無消毒、もちろん循環もさせない「源泉かけ流し」と言う、全国でも屈指の「温泉」旅館です。
それぞれの源泉の湧出量に応じて、湯船の大きさを設定しているので、どの湯船からもお湯があふれ出します。熱交換器で適温の温度まで下げて空気にもできるだけ触れさせず浴槽にそそぐと言う、信じられないくらい源泉のパワーにこだわっています。
川の対岸から高熱の温泉が大量に噴き出ていて、そのまま湯気を立てながら川に流れてゆくのを放っておくぐらい、お湯には恵まれています。
内風呂も露天風呂も、お湯につかると何か自然のパワーをもらえるような力強さを感じます。
源泉かけ流しの宿は勿論全国にありますが、石原荘のように部屋や料理が整っている高級旅館は珍しいと思います。また逆に素晴らしい旅館は数多くあれど、ここまでの温泉を備えた旅館はほとんどありません。
今回は旧館に泊まりましたが、前回なかった石倉が新館として建っていて、こちらは源泉露天ぶろ付きの部屋もあるようです。あちらこちらに石のオブジェがあってデザイナーズ旅館と言った感じです。
食事は個性のある見事な懐石料理で、薩摩芋焼酎のお湯割りを飲みながら楽しめます。お勧めの芋焼酎は前の日に水で割って準備してあり、焼酎と馴染ませてから改めて飲むときに燗をしてくれます。朝食もすべて美味しいですし、ヤマタロウガニ(モクズガニ)の味噌汁が出てきて感激です。最初左半身が出てきましたが、カミさんのも左半身で不思議だなと思っていたら、味噌汁のお代りに今度は右半身が出てきて納得です。
内風呂や露天風呂が遠くて、備え付けの木の草履で石畳を歩いていくのが大変だったのと、季節外れの暖かさに対し、部屋に冷房設備がなく暖房だけだったのにはまいりましたが、それ以外はほとんど欠点が見当たりませんでした。
循環も消毒も加水もない源泉掛け流しの本物の温泉と、美味しい料理の両方を追い求める方にお勧めです。
P.S.
内風呂や貸切露天風呂以外に混浴の露天風呂もあります。さすが九州ですね(^-^)
P.S.2
もうずいぶん昔になりますが、数年おきに2回連続で石原荘に泊まった後、あちらの方がずっと良いからと知人に勧められて、その次は対岸の「忘れの里雅叙苑」に泊まったのですが、猛烈に後悔しました。私達夫婦の価値観では、石原荘とは天と地の差があり、今回また石原荘を選びましたが、さらにレベルが上がって、最高の「温泉」旅館になっていました。
9位
28回
2021/08訪問 2021/08/14
さて大ちゃんが復帰して本格的に再開したビストロダイアですが・・・
食器やナイフは閉店したグランドダイアから持ってきたのかグレードアップしています。
今後、昼も夜も客は5組ずつでしばらく営業するそうです。ランチは料理13種類とプチフール8個で5500円というのも、相変わらず凄いCPですね!!!
オランジュ時代から通っている古くからの客には、そのうちにうれしいニュースが入ってくるかもしれません。
コロナの影響でしばらくレストラン営業を止めて、店の前でマルシェをやっていたビストロダイアですが、大ちゃんが戻って完全復活です。
3月4月は日月火曜日は休みで、5月から通常営業と言うことですが、噂を聞きつけた常連客で店は昼も夜も満席が続いています。なんとかランチに潜り込ませてもらいました。
ランチは、スープと前菜、メインにデザートと飲み物の税込み3080円コースからですが、水口シェフが戻って毎日いるのは何年ぶりでしょうか?厨房3人フロア2人でメチャクチャ忙しそうでしたが、以前からのスタッフも5月には戻ってくるとか。
美味しいし、がっつりボリュームもあるし、お値打ちだし、最高のビストロです。今後も以前のように満席が続くのは間違いないでしょう。予約はお早めに!
5月はお休みで2か月ぶりのダイアランチです。
杏美ちゃんはお休みでしたが、彼女が大ちゃんを押し切ってメニューに入れたと言う、発芽米と豆いろいろ、スモークチーズ入りシェリービネガーの新作サラダがお見事!小さくダイス状に切ったスモークチーズが利いていてシェリーヴィネガーの風味も良く、女性に大人気とか。
宮崎マンゴーとココナッツブランマンジェのデザートは、今年はタピオカも入っていましたが、今の時期マンゴーは美味しいですねぇ!!!ココナッツ風味とまたぴったり合います。
メインは定番料理でしたが、使っていたヴァン・ブランソースも梅の風味を効かせて暑くなってきた今の季節にぴったりです。
本日は公立高校入試の合格発表日だったようで、目出度いテーブルがたくさんあり、あちらこちらで花火付きケーキを持って写真を撮っていました。
さて3月は、
まずは、絶妙な甘さの新玉ねぎのスープ
前菜はクミン風味の砂肝と燻製うずら卵入りサラダ
魚介類の和風アヒージョ
これが辛さを押さえて日本酒を使ったアヒージョで、海老やホタルイカがたっぷり入っていて素晴らしかったです。2月のメニューでしたが人気で今月も延長して作っているとか(^o^)
メインは
スズキのロースト、アメリケーヌソース
米国牛リブロース
デザートが
ココナッツのパンナコッタと、抹茶アイスクリーム桜風味
抹茶アイスには少し蜂蜜が入っているそうで、抹茶の風味が強烈で桜風味と合わさってとても美味しかったです。
毎月通ったダイアの料理も今年はこれで最後!
6月から森田君がシェフになって、美味しいスープ、どっさり野菜の前菜に、メインもドーンのビストロ料理が復活してすっかり定着したようです。
半年ぶりの定番オマールのビスク、ほうれん草のキッシュにサーモンマリネサラダ。
メインがイトヨリのポワレ、キャベツとホタテのクリームソースと赤身牛のステーキパセリにんにくソースと、すべて定番メニュー。
デザートは南瓜のモンブランと絶品フォンダンショコラ。最近他の店で食べるフォンダンショコラは冷たいものばかりでしたが、今日は久しぶりにやけどしそうなくらいに熱いチョコレートが中からトロリと出てきて最高でした。
本日フロアの客は、私以外全員女性で満席!皆さん楽しそうに時間を使ってらっしゃいました。来年も楽しみなビストロダイアです(^o^)
9月の料理がイマイチさえず、レビューしていなかったのですが、10月はオランジュ時代のメニュー大復活で味も大満足でした。
10年前からあるメニュー!新鮮でプリプリしたブリをたっぷり使ったカルパッチオに、和牛ミンチで作った巨大ハンバーグ!これにスープとデザートと珈琲が付いて3000円ですから、最強ランチ復活でしょう。オランジュ時代の写真載せておきます(^o^)
パンについてくるようになったリエットもレバーが増えて味も良くなり、パンがどんどん進みます。
思えば10年近く前、水口君が雇われシェフをしていた「ビストロオランジュ」では現在ここのシェフになった森田君が一緒に料理を作っていて、亜美ちゃんがホール担当、また先月から駅前のキ〇チを卒業して?接客に入った安倍君も、当時客として店に来て、水口君と一緒に働きたいと語り合っていたとか・・・
名古屋も狭いですね(^o^)
月替わりになった新ダイアランチ3回目の訪問です。
スープ、たっぷり野菜の入った前菜、量もたっぷりしたメインをそれぞれ何種類から好きなものを選べ、パン食べ放題、きちんとしたデザートに飲み物で基本2800円と言うのは出来過ぎと言っても良いくらいなのですが・・・
それにも関わらず、すでに以前と比べた常連さんから、かなり辛口のレビューもアップされているようです。
昨年10月笹島にイノベーティブフュージョンのグランドダイアがオープンし、オーナーシェフの水口君がいなくなりましたが、久保田シェフが同じ路線を今年の6月まで続けたので、ビストロにもかかわらず名古屋の他の高級レストランを凌駕する素晴らしい食材と料理は続いていましたが、6月からは(普通の)ビストロ路線になったとでも言いましょうか?その変化がまだ受け入れられていないのかもしれません。
またソムリエ君が辞めたこともあり、ホールは以前3人だったのが亜美ちゃん一人になってさすがにもうレストラン並みのサービスは無理ですし、厨房も一時期10人くらいいたのが、森田シェフと若い二人だけになり、以前と同じクオリティを維持することはできません。
でも若い新人君盛り付けの才能があるようで美しい皿を作りますし、ホールもまた一人増えるとのことですので、8月の厳しいレビューを糧にしてまた頑張ってほしいです。
P.S.
高級路線から普通のビストロ路線になったと言っても、厨房やホールの人数は明らかに減ってひずみは出ていますが、実は北海道産を中心に食材はまだ他店を凌駕する素晴らしいものを使っています。いまだにランチは満席ですし、店側も客側も新しい路線にこれからだんだん慣れていくのでしょう。
6月からがっつりビストロに戻った森田シェフのビストロダイア、2回目のランチ訪問です。
スープ、どっかり前菜、メイン、デザート、飲み物がそれぞれチョイスで、税込3000円強とお値打ちです。
今回は何と言っても、蝦夷鹿のシンタマ(ウチモモ)のローストが追加料金なしというのがダイアらしくて嬉しいですね(^o^)
岐阜県瑞浪の「柳家」や名古屋の「柳家錦」のレビューで、仕入れ力の凄さが他の店を圧倒していて半端無いと毎回書いていますが、水口君の出身地である北海道の食材に関しては、こちらビストロダイアの仕入れ力も他店を圧倒していて凄いです。
真夏はどこのレストランも比較的席が取りやすいようでしので、初めての方はチャンスです(^o^)
定期訪問のランチです。オーナーシェフの水口君がグランドダイアから週2回昼手伝いに来ているそうです。
6月から昼は2800円夜は5000円で、半月ごとにメニューが変わるシステムにしたとは聞いていましたが、カウンターも改装して7年目の新たなスタートと言った感じです。
写真のように「がっつりビストロ復活」が嬉しいです。夜のメインは肉の三種盛りが標準!!!ダイアらしいですね(^o^)
今日はランチから、生後1歳2カ月北海道石田めん羊牧場の子羊ロースト行者ニンニクソースもあってご機嫌です。やはり6月はラムを食べないとね(^o^)
北海道産ホワイトアスパラは、どっさりトリュフもかかってこちらも大満足。
楽しいランチでした!
定期訪問に行ったら、何と久保田シェフが今日を最後にグランドダイアに行くとのこと。すでに岩佐君が向こうに行って、森田シェフが帰ってきたのは聞いていましたが、これからビストロダイアの厨房は森田シェフと若い新人二人になるそうです。
私の回りでも久保田君の料理は非常に人気だったので、彼がいなくなるのはとても残念ですが、森田君が戻って、オランジュ時代のようなビストロが戻るならそれも嬉しいです。
今日は二人の料理のコンビネーションでしょうか?ただパティシエもいないし人数も足りないし、今後デザートや自家製パン類は、しばらくの間制限されるかもしれませんね・・・
ロシアの伝説的バレリーナ故アンナ・パブロヴァの瀕死の白鳥のイメージなんでしょうか?焼きメレンゲのお菓子でオーストラリアとニュージーランドが本家争いしているそうです。シェフの久保田君は東京でオーストラリア料理の店に在籍したこともあって、見事な「宮崎マンゴーのパブロヴァ」を作ってくれました。美味しい!!!(^O^)
もったいなくも「本マグロ中トロ」を炙ってニース風サラダにしたり、仔羊のラビオリにロックフォールソース、メインは赤ワインで10時間煮込んだ「厚みのあるタン」とか、ホウボウのポワレとアスパラに添えられた何の臭みもない「ホタルイカソース」とか・・・今日のランチもいつものようにとても美味しかったです!
柳橋の「肉魂」は装い新たに居酒屋「海のダイア」に変わったそうで、営業時間は何と深夜営業の16:00~26:00!!!食べログ登録はまだですね。セントレアのナポリダイアもカルツォーネ(揚げピザ)をやめて普通の窯焼きピザへにして大人気とか。大ちゃん相変わらず判断力(変わり身)早いですね。
2歳半の孫がカミさんの作るビッソワーズの大ファンなので、そろそろフレンチも連れていくかとビストロダイアのランチでビストロデビューです。
今までは和食や中華の個室でしか外食に連れ出したことはありませんでしたが、こちらのランチは個室でなくても(勿論きちんとしつけられているという条件付きですが)幼児可で、1800円で写真の特製オムライスを作ってもらえます。
オムライスは出てきたとたんに四方八方から手が伸びて大人の味見となりましたが、アルデンテのデミグラス肉入りライスに半熟卵がかかっていてとても美味しいです。甘い玉ねぎスープもついていました(^o^)。で、孫の方はと言うと、最初は上にかかっていたケチャップの赤い色を警戒していましたが、一口食べて味に納得しあっという間に平らげてしまいました。
大人の方はおまかせメニューでしたが、久保田君が中津川産サフォーク種18か月のボゲットの足を持って登場!ローストして食べましたが、ラムより少し育った仔羊なので羊臭さは出てきているものの柔らかくて羊らしい味で美味しかったです。
前菜は、蕗の薹アンチョビソースを使ったバーニャカウダに、桜海老と菜の花のキッシュ。グリーンアスパラをタリアテッレ風に平たく切ってカリフラワーのスープ(ブルーテ)をかけたりと春気分満載です。味も見た目も久保田流爆発でした。
本日のテリーヌは、ウサギとフルーツトマトに、鳥とかなりフレッシュなフォアグラの二種類でしたが、どちらも素晴らしかったです。
2月は空席もありましたが、3月からは満席で安泰なようです(^^)
今月のダイアは新春料理でした。
何と言ってもフランス直輸入のモリーユ(きぬがさ茸)と、ホワイトアスパラガスに蒸しアワビのフリカッセ!!!日本のフレンチでは、いったん蒸した後バターで炒める黒アワビのステーキが志摩観(光ホテル)の名物料理として有名になり全国に広まっていますが、ホワイトソースのフリカッセも素晴らしかったです。
最初に出てきたカプレーゼに苺ソースを合わせたのも見事でしたし、岩佐君が焼いたのか?渥美半島の熟成保美豚の炭火焼も自家製塩レモンとタスマニア産粒マスタードで食べましたが、とても美味しかったです。
パティシエールがグランドダイアに行ってしまったため、自家製パンもデザートも久保田君がすべて作っているそうですが、シュークリームは絶品!塩キャラメルのアイスもナイス。
土日に余裕があるときはデザートのワゴンサービスを始めたそうで、これも人気が出そうです。
新春フレンチ始めはビストロダイアから(^o^)
オーナーシェフの水口君から料理を任せてもらった久保田君、焼き方の岩佐君と組んで自由にやりたい放題!で、豊かな発想を爆発させています。素晴らしいランチでした。
口取りにいきなり出てきたのが、フォアグラの燻製のサンドイッチ!スペインの羊のチーズマンチェゴがフォアグラに乗っていて、これがまたいい味を出している「また食べたい逸品!!!」でした。
美味しい「蛤と蕪のすり流し」は高級クラムチャウダーと言った感じで、続いて出てきたのが、オマールエビとル・レクチュ(最近流行りの洋ナシ)とライムの泡のサラダ。これが素晴らしいフルーツサラダと言った感じで感心しました。
魚は甘鯛を松かさ焼きにして、ユリ根や冬野菜のアロス・カルドソ(マドリッド風雑炊)の上に乗せてあります。甘鯛は油を感じさせない見事な焼き上がりで、七草がゆを西洋風にアレンジしたと言うアロス・カルドソも新鮮でおいしかったです。
肉は、和牛頬肉のビール煮スパツェル添えと、木曽川網獲りの熟成コルベール(青首鴨)のロティサルミソース。どちらもなかなか美味しかったです。
久保田君の豊かな発想は、水口君ともまた少し違っていて、こちらも満点。ビストロダイアは安泰です(^o^)
水口シェフが笹島のグランドダイアに移ってから二回目のビストロダイアです。
常連客に合わせて特別料理を作ってくれたようで、久保田君のフルメニューは新鮮で面白く美味しかったです。
まず天王寺カブのムースとコンソメジュレと、次にカリフラワーのブルーテ帆立の炙りヴィエノワーズで始まり、次に出てきたのが
「北海道産鱈の白子のパイ包み焼き!」
鱈の白子と黒トリュフをちり緬キャベツで包んで、さらにパイに包んで焼き上げてあります。ソースはゴルゴンゾーラに蜂蜜で白子と相性バッチリです。白子の濃厚さにムニュっとした食感と、パイのパリパリした食感が組み合わされて、見事な料理でした。
また次のカスレも絶品でした。
名古屋のビストロでは、カスレと言っても大抵はソーセージと白インゲン豆の煮込みですが、こちらはきちんとしたトゥルーズ風。鴨の足をコンフィにして、自家製ソーセージと砂肝が入った本格的なものです。ソースに肉が混じっていると思ったら、粘りを出すために、ガチョウの脂の代わりに豚鼻と耳のゼリー寄せを入れたとのこと。オーブンで焼き上げてあるので、鴨足のコンフィが絶妙に仕上がっていて、骨までしゃぶりつくしました。
金目鯛、ムール貝、ホタテなどが入ったブイヤベースは大きなサザエに入っているという凝りよう。猪のモモ肉赤ワイン煮も美味しかったです。
水口君から免許皆伝の許しも出たようで、お店を任されて久保田君の実力満開と言った感じです(^O^)
水口君時代に比べると量は減って、「これでもかぁ」と言うほど何もかもがどっさりと出てきて、「どうしよう」と悩むことがなくなったのは少し寂しいですが、今後もどんな料理が出てくるか楽しみです(^o^)
ビストロダイア、間違いなく安泰です(^o^)
グランドダイアの様子見も終わって、今度はこちら久保田君がシェフになったビストロダイアです。
と思ったら何と(水口)大ちゃんいるじゃない!!!
グランドダイアもやっと落ち着いて、新人の入ったビストロダイア指導しに来たそうで・・・
と言っても、料理はあくまで久保田君と岩佐君?でやっているようです。
さて、いきなり飛び切り美しい「彩どり野菜のテリーヌ」とホタテのタルタルです。野菜それぞれの味の個性が出ていなかったのが少し残念ですが、それが出来ればパーフェクトな三ツ星料理です。
濃厚マッシュルームの温かいポタージュも満点。中にはつぶ貝と菊芋のソテーが入っています。
自家製シャルキュトリーの盛り合わせも、定番のテットドフロマージュやパテのほかに、羊のソーセージ等が出てきてこれも満点。
白身魚のクネルにメインはエゾ鹿の背ロースのローストに実山椒風味の赤ワインソース、魚はイサキのブールブランソースです。
デザートはイチジクのシブースト。これはパイの上にイチジクが乗ってその上にクレームキャラメルが乗った感じの3層構造でした。
この料理でしたら、十分これからもやっていけると確信です。
P.S.
店内の黒板には、パーティ用の7500円コースが載っていました。肉主体の大地プランと魚中心の海プランがあるそうです。飲み放題2500円と合わせて1万円コース。これなら幹事さんも安心でしょう。
10月笹島にグランドダイアがオープンし、水口君はそちらに移るので、彼の料理をビストロダイアで食べるのは(イベント時はともかく)今回が最後になりそうです。
結局こちらには久保田君とあみちゃんが残ることになったそうです。久保田君は料理のアイデアがタップリなので今後とても楽しみです。
さて先日、札幌の「イディア(ル・ミュゼ)」で石井シェフの素晴らしい料理を食べたことをレビューしましたが、「北海道赤平市の素晴らしい鳩」と「奥尻島の素晴らしいワイン」の話を水口君に教えて食べに行くように勧めたところ、早速ミュゼまで食べに行って、石井シェフの紹介で奥尻島まで行ってワインを譲ってもらったそうです。ミネラルと塩分をたっぷり含んだ素晴らしいピノグリを出してくれました。
北海道江差沖の奥尻島は、確かほとんど溶岩でできた島のはずですが、ワイン畑に石灰を持ち込んだのでしょうか???日本は石灰質の土壌が稀なので、フランスワインのような強いミネラル分を感じることは稀なのですが、こちらのワインはブラインドで飲んだら日本のワインとは思えないくらいミネラルに富んでいます。魚介類にはばっちり合います。ワイナリーで最初はもう販売用が残ってないと断られたそうですが、名古屋から北海道の奥尻島までわざわざ訪ねていけば、そりゃぁ何とかして譲ってくれますよね(^O^)
メインは北海道赤平市エルムケップ山で育てた国産の鳩!!!ル・ミュゼで食べて以来二度目です。5年前にフランスから鳩を100羽連れてきて、日本向けに育てたそうですが、ついに日本でもこんな鳩を食べられるようになったかと、生産者にも大感謝です!前回はローストしてスモーク、今回は内臓タップリのサルサソースで食べましたが絶品でした。この料理なら、オープンするグランドダイアで出せば名物料理になるでしょう。
口取りの牡蠣のレモンエスプーマも見事!ダイアの牡蠣料理はまず外れることはありません。
フグと松茸の組み合わせもうまくいってましたし、ホタテのラビオリにポルチーニソースが美味しくないはずはありません。
タラの白子カダイフ巻き揚げにゴルゴンゾーラ・ヴァンブランソースは聞いただけでスーパー美味しいことが想像できます。
水口ビストロダイア最後にふさわしい、素晴らしいランチでした(^O^)
改めてビストロダイア6年間で毎月食べた料理の写真を見直すと、味わった感動が次々によみがえってきます。名古屋で食べた本格的なフランス料理では、やはりここが一番印象深いです。料理写真は下の方に300枚以上アップしてありますので、お暇な方はごらんになってください。
8月も、北海道に出向いて仕入れた新食材中心に美味しいメニューでした。
9月で豊田のユーロダイアを閉めて、笹島にオープンするグランド・ダイアに全力投球するそうです。オープン日も10月5日に決まり、水口君は今日もそちらに行って準備で大変なようです。
さて北海道の奥尻島まで行って仕入れてきたと言う日本海のエゾバフンウニのロワイヤルで始まりましたが、真イワシとインカのめざめ(ジャガイモ)のテリーヌが見事でした。フォアグラのペーストに黒トリュフまで乗っていてごちゃごちゃしすぎているかなと思ったらそんなことはなく、じゃがいもがフォアグラやトリュフと相性が良いので、すべてが一体になっていました。これも名物料理になるかもしれません。
次に出てきた鱧のベニエ(フリット)は、トマトの泡とバジルとの組み合わせが良く、鱧もこんな食べ方があるのだなと好印象です。
北海道の北十勝ファームのオーガニック短角牛は、とても柔らかく癖がないので、好きな方もいると思います。今回はカイノミのローストでしたが、他の部位もどんな感じか食べてみたいです。
久しぶりのメロンソーダで締めましたが、新しい店はどんな感じになるのでしょう?早速予約を入れてきました。
水口シェフは夏の食材を仕入れに先週北海道に行っていて、私と入れ違いに帰ってきたとか(^O^)
まずウニのカクテルは、大間のバフンウニの上に大量のキャビア乗せ!下はピュアホワイトのムースときゅうりなど夏野菜の角切りにコンソメジュレです。海の幸はロブションがカリフラワーのムースで合わせてから猫も杓子も状態ですが、ほのかに甘いトウモロコシのピュアホワイトのムースもばっちりの相性でした。胡瓜などがこりこりした食感を与えてこれもまたバッチリ!素晴らしい一品でした。
次は噴火湾の毛蟹のほぐした身をタップリ盛った上にトリュフ乗せ!わぁっと思ったら、完成している訳では無くこれにジャガイモとねぎの冷製スープを注いで、あっという間にヴィッソワーズ・ロワイヤルです。これ以上何を望みましょう(^O^)
毛ガニと言うとオホーツク海をイメージされる方が多いかもしれませんが、北海道人?にとっては、夏の噴火湾の毛ガニが最高です。タップリ入った味噌の味が違います(^O^)オホーツクの毛ガニが美味しくなるのは流氷明けの丸々太った時期です。
もともと本州から移住してきた人達は、毛ガニなんぞ見たこともなかったし気味悪くて口にせず、長い間自分の出身地で馴染んだズワイガニを北海道に来てからも食べていたそうです。ところが、噴火湾の夏の毛ガニの美味しさを知った村長さんかな?食べないのはもったいないと、森から長万部で蟹弁当を作って駅で出したところこれが大当たりして、皆さん毛ガニの美味しさに気がついたそうで・・・
30品目の彩りサラダは北海道伊達市の農家から仕入れた、彩り鮮やかな野菜たちです。
メインはまず、貝、白エビ、魚の味噌入りブールブランソース。肉はニュージーランドの仔羊のパセリパン粉付けローストに黒豆のエキゾチックコロッケ!
マスカルポーネのシャーベットを食べてコーヒーを飲んで、ランチ無事終了です。
今日は28人の団体が入っていて、厨房は大変そうでした。カウンターだったので、料理を作るところから、最後はまかないの炒飯を準備するところまで見られて楽しかったです(^O^)
ダイアの定期訪問です。この日は水口シェフはセントレアの店に行っていて不在でしたが、故郷北海道から白糠の鹿のロースが送られてきたそうで、早速メインで出てきました。
夏の鹿(もちろん蝦夷鹿)なので、背脂は少なかったそうで綺麗に落として、赤身だけのローストに赤ワインソースです。
今回のロースは何の臭みもなくあっさりしていて、繊維は鹿らしく緻密でスーッと歯が通り、わずかな鉄分(血)を感じる素晴らしい肉でした。日本はもちろん欧州でもずいぶん鹿は食べましたが、今回の夏鹿はまさに最上級の絶品でした!二切れしか食べられなかったのが残念ですが、今回のロースは送ってきた時点で切り分けられていたとのことで、きっと北海道のフレンチレストランか、どこか有名な店何か所かに分けられたのでしょう。食べられた人は幸運です。
前菜のフォアグラにはバパマンガソースが添えられていましたが、これはバナナとパッションフルーツとマンゴーのソースだそうでパッションフルーツの酸味があって、名古屋で人気のフォアグラマンゴーと並ぶニューバージョンとなるかもしれません。
「今日は凄いの入ってます」「今日は凄そうですよ」などなど、本日のダイアは席に着いた途端、スタッフからうらやましそうに声がかかります。水口シェフがやって来て、「○○円ほど追加がかかりますがこれは滅多に食べられないと思いますよ」と言った後に持ってきたのが写真の伊勢海老。何と1.5Kg超だそうで・・・
昨夜店にやって来て水槽で寝ていたそうで、元気に足を動かしています。水族館では見ることもありますが、このサイズを食べるのはさすがに初めてです。当然、料理法はおまかせで食べさせてもらいました。
まず凄かったのは、足だけのグラタン。なんと身(本体)は入っていません(^_^;)写真のように、足(とヒゲ)だけでタップリ二人分あります。
蟹の足と違って、海老の足は細かく繊維に崩れることは無く、かまぼこのようにごろっとしっかりしています。水口君一本一本殻から取り出したそうで・・・当然マカロニなんぞ入れる必要もなく、伊勢海老の味噌とマカロニ代わりの弾力のある食感の足だけのグラタン!もう一生食べることは無いでしょうが絶品でした。
伊勢海老のタルタルはしっかりした噛みごたえ、そしてメインで使われた伊勢海老のビスクこれが凄かったです。普通ビスクを作るときは伊勢海老を何匹も使って作るのでしょうが、超大きな一匹だけで作ったビスクは雑味がないというか、濃厚で香りがあり、もう凄まじい美味しさでこれを飲んでしまうと、今後はどこかの店でビスクが出てくる度に、これを思い出していつも物足りなく感じるだろうなと逆に悲しくなってしまいます。
カミさんと二人で一匹丸ごと食べましたが貴重な経験をしました。皆さんも、どこかのレストランでもし巨大な伊勢海老を注文できる幸運に恵まれたら「足はグラタン」「ビスクは一匹だけを使ってたっぷり作ってもらう」と贅沢することをお勧めします。
P.S.
伊勢海老だけで本文が終わりましたが、カニ身とコリアンダーを詰めたフルーツトマトにアサリとサフランのソースをかけた前菜も、牛ランプ肉黒ビール煮の自家製フェットチーネも素晴らしかったです(^O^)
秋にオープン予定のグランドダイアの内装打ち合わせなど、大忙しの水口君です。
こちらの厨房は若い人も交じって大忙しで、ホールでも若い女性が二人働いていました。
本日の料理は春の季節感にあふれていました。前菜担当の久保田君は東京の有名店で働いていましたが、奥さんの実家のある名古屋に行こうかとネットでダイアの募集を見て、履歴書不要「髪型自由」と言う文章に惹かれて名古屋まで面接にやってきたとか・・・
レストランのスタッフ募集の文章に「髪型自由」を入れるとは、水口君さすがです。
前にも書きましたが、美味しい料理を作る能力と、他人を使って美味しい料理を作らせる能力、育てる能力、また人材発掘など、それぞれはまったく別のもののはずですが、それら全てを兼ね備えた人物が沢山の弟子を作り、将来大シェフとなって名前を残していくのだと思います。
工夫した前菜三種盛りは、久しぶりのタブリエドサブール(トリッパのカツ)、ホタルイカのバーニャカウダ、鳥羽の岩ガキにはセロリとリンゴのシャーベット!
白魚とつまみ菜のマリネは魚卵ソース、次にニース風サラダ。
メインの鴨料理は、オランジュ時代を思い出して大胆に大きな器でフランスのマグレ・ド・キャナールに春野菜とオレンジを入れて蒸し焼きです。取り分けたのもまな板の上で、二人分ドーンと出てきました(^o^)
デザートのソースも桜だったりと、最初から最後まですっかり春っぽい料理でした。
P.S.
写真はニース風サラダが抜けています。
セントレアにオープンした「ナポリ・ダイア」の新メニュー作りと監修など、向こうに行ってかなり時間を取られていましたが、順調に回るようになり本店に復帰したようです。
実に昨年11月以来4か月ぶりの水口君の料理です。
水口君がいない間、森田・久保田コンビの料理も素晴らしく、美味しい一流レストランとして十分やっていけるレベルでしたが、オランジュ時代からの水口ファンとしては少し寂しい思いをしていたのも事実です。
さて今年の10月には、笹島にレストラン「グランド・ダイア」のオープンも決まり、ビストロダイアで普段水口君の料理を食べられるのはあと半年のようです。ベットラ・オチアイのマネージャーだった佐藤さんも新しく加わり、新店の準備も順調なようで、そちらの店も楽しみです。
さて3月の料理は、写真の通り。
いきなり綺麗な石を持ってきたと思ったら、昨日東急ハンズで買ってきた石だそうで・・・写真のように、竹炭を練り込んで黒くした「レバーペーストシュークリーム」とか「ピザ生地」とか、どれが料理か石か分からない面白い試みでした。
綺麗に飾られたカリフラワーのビッソワーズに仙台牛のカルパッチオと食べて魚料理は、たくさん貝の入った絶品チャウダーと思ったら貝の下に大きなイトヨリが敷いてありました。
メインのパイ包み焼きですが、昨年はボギューズ風で、スズキとオマールを重ね周りにはトリュフ入りホタテのムースにシャロンソースでしたが、今年はオマールをキャベツで巻いて周りは牛ミンチでした(^o^)
いつものことですが、ここに来ると楽しくて、美味しくて、お腹も膨れて、幸せな気分で店を出ることができます(^o^)
セントレアに新規オープンした「ナポリダイア」に水口シェフが行っているため、ビストロダイアのランチは、森田・久保田コンビで頑張っています。
今日はメインが森田君、前菜デザートが久保田君とか。
がや(北海メバル)のデュグレレソース、ウサギとフォアグラのテリーヌ、フグ白子の生ハム巻、なかなか美味しかったです。いずれ水口シェフは新しいレストランをオープンしてそちらをメインにするかもしれませんが、たとえそうなっても、こちらビストロダイアは安泰のようです(^O^)
新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しましたが、写真の並びがおかしくなるようです。
水口シェフが乗りにノッていて、おまかせがもの凄くなってきたと書きましたが写真が掲載できなくて残念でした。
こちらが5月のランチです。
新人がたくさん入り厨房が満杯状態でしたが、せっかくだから代表的な料理を作って新人にも勉強させてやろうと、ポール・ボギューズの名品「スズキのパイ包み焼きシャロンソース」を作ってくれました。ラッキー!!!ランチですよ(^o^)
新ニンジンの甘さが絶妙なビッソワーズに始まり
北海道大滝村の香りの良いセリとトリュフ
鱧の落としのサラダ
生の北海シマエビの玉ねぎソース
北海シマエビは網走の尾岱沼だけに棲む淡水の海老ですが、通常冷凍で季節の2週間ほどしか生では食べられません。卵は甘エビのように青ではなくて何と緑色でびっくりしました。
スズキのパイ包み焼きシャロンソース
スズキとオマールを重ね、周りにはトリュフ入りホタテのムース。これをパイ包み焼きにした超豪華な料理ですが、見事に焼き上がっていて絶品でした!!!
そして取り分けてくれたこの量を見て下さい(^o^)これぞビストロの醍醐味!高級レストランでは、バランスを超えたこの超大盛り付けは絶対に無理でしょう。味も量も大満足~
しっかり肉料理のリドヴォも出てきて満腹の二度重ねですが
デザートの焼パイナップルにココナッツアイスは別腹で入ります。
それにしても凄いランチでした。料理内容はどこにも負けない「高級」フレンチなのに、高級レストランでは絶対に味わえないこの独特の満足感。こんなランチを食べると、その日は一日中身も(腹も)心も幸せいっぱいになります。水口シェフと同時代を名古屋で過ごせて幸せでだなぁ・・・
2017年は、ビストロダイア本店、トヨタのユーロダイア、柳橋の肉魂、セントレアのナポリダイアに加え、笹島にもう一店舗出店予定とか。水口シェフはあちらこちら飛び回るのに忙しくなって、なかなか本人のお任せ料理を食べられなくなりそうですが、いつまでもこのレベルの料理を食べたいです。
私が毎月一度の予約を一年分(永久に)入れて通うフランス料理のお店です。
昨年からは全国より名古屋を訪問される美食家にもこの店を推選することにしました。紹介した東京の方達からも「こんな店は東京には絶対に無い」と絶賛され続けています。
まずはともかく、私がアップした料理の写真200枚をご覧ください!定番料理は食べつくし最近はシェフお任せになりましたが、4年間毎月違う料理を食べ続けています。特に美味しかった絶品料理を最初の方にまとめました。貴女も食べに行きたくなりませんか???
オーナーシェフ水口君の出身地北海道から取り寄せる新鮮で豊富な食材は、高級フレンチ店を含め他の店を圧倒していますし、新鮮なアイデア料理や古典料理など、次々と繰り出されるのが本当に楽しいです。
HPのコンセプトを引用すると
「高級レストランで働くのに疲れた水口シェフがアットホームに、自分が食べたい・作りたい料理を提供しているちょっとワンランク上のネオ・ビストロです」
と言うことですが、定番料理を任せられるスタッフもそろい、シェフ本人が作る自分が食べたい料理(=おまかせ料理)は、その半分以上がグランターブル・キタムラやミクニナゴヤなど名古屋の値段の高い超一流?レストランの料理を味も内容もはるかに越えていて、味に関しては現在名古屋では3本指に間違いなく入るでしょう。
私はジョエル・ロブションが30代後半から40代だった全盛時代に幸運にもパリに住んでいたので、ジャマンの料理を食べに行くのが楽しみでしたが、今は名古屋で、トウ・ラ・ジョアの須本さんが作る独創的な素晴らしい料理と、30歳で今後どこまで伸びるか想像すらできないダイアの水口君の料理を毎月食べられて、本当に幸せです。
繊細な盛りつけと子供のいない静かな落ち着いた雰囲気を期待する方は、どこかの高級レストランを選べば良いでしょう。ここはあくまで値段が半分?いやもっとお値打ちなネオビストロとして、素材と料理の味で勝負のお店です。(そう言いつつ、前菜サラダ類は最近盛り付けが豪快だけではなくとても綺麗です!)
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2016年
12月
今年も最終営業日のランチに行ってきました。
今年は柳橋に「肉魂」、セントレアに「Napoli Dia」をオープンさせて、水口君は大忙しです。本日も本店は森田君や久保田君を始め若いスタッフで支えていました。来年は名古屋に新規レストランオープンの予定もあり、どうなっていくのか目が離せません。
写真は日記でご覧ください。
11月
柳橋の肉魂も順調でスタッフに任せ、水口シェフは本店に戻ってきました。
口取りに出てきたポロ葱のムースと蟹とリンゴのジュレにアボガドアイスクリームの組み合わせが絶妙で見事でした。前菜の白子、リドヴォ、牡蠣のソテーの下には何とモンドールのリゾット!デザートのリンゴのキャラメリゼに添えられたのはゴルゴンゾーラのセミフレッドと、久しぶりに飲んだワインと相性もバッチリでした。
写真は日記で・・・
6月
5月はガッツリしたメイン作っていますと言って出てきたポール・ボギューズ風スズキのパイ包みシャロンソース。スズキとオマールをトリュフ入りホタテのムースで包みパイ生地を巻いて焼いてあります。ソースは定番のシャロン!
4月は絶品の海の幸のキャベツ包みにビストロダイア風クスクス
3月は昼からフルコース!
是非日記の写真を見て下さい。素晴らしかったです!!!
2月は春の料理になりました。
パルメザンチーズを炭と焼いて黒い土に見立てた、春の花壇のサラダとか、いつも絶品の北海道の魚介類の前菜とか、水口シェフは長男も生まれて絶好調です。
1月
今年もダイアの新春は、海の宝石の缶詰(北海道産帆立、イクラ、生うにの缶詰 冬野菜のマケドニア風、カリフラワーのムース)で始まります。すっかり名物料理になりました。隣の美女3人組はソムリエのアドバイスでトゥレーヌの白と合わせていました。
・・・・・・
2015年
12月の料理は一段と美しいです。懐かしいオニオングラタンスープの後に、素晴らしいホタテのサラダが登場。美しく美味しく野菜の量もうれしくなるくらいに多くて満点でした。メインはカスベ(エイ)の頬っぺたとタラ白子の焦げバターソースに、高山で獲れた170Kgの熊のロース!こちらはバルサミコ入り出汁ソースが面白かったです。詳しくは日記でご覧になってください。
10月は水口シェフがいきなり「今日の前菜凄いですから」、次にマダムの杏美ちゃんも「何か今日凄いの作ってますよ」・・・
期待して待っていたら、写真の牡蠣の大皿が出てきました。しっかり12個1ダース!!!
岩手4個、仙鳳趾(北海道)4個、広島2個、三重2個とそれぞれ、トマトとバジルジュレとか、スモークキャビアとか、アボガド添えとか工夫を凝らしています。ミルキーなプリプリの仙鳳趾産に岩牡蠣サイズの巨大な岩手産、これだけガッツリ牡蠣食べたのは何年ぶりでしょうか?感動的に素晴らしかったです!!!
メインは石田綿羊牧場の仔羊に、フランス産野鳩、いよいよジビエの始まりですね。
9月は
水口君が「今日のメインの食材当ててみてください」と謎かけ!
赤身で大きな四足動物だということはすぐに分かりましたが、鹿や蝦夷鹿よりもっと繊維がしっかりしていて、カモシカほど固くはありません。「馬にしては少し硬いから違うよね」と話していたら、何とイタリア産の(ロンバルディア)食用ロバでした!!!
イタリア人凄すぎ!!!そんな食材を仕入れて美味しく仕上げる水口シェフも凄すぎ!!!
snowdropさんが「躍動感のある料理」と表現していましたが、今年の水口シェフの料理を表すのにぴったりの言葉かもしれません。
8月は
水口シェフが、北海道に自ら仕入れに行ってきた道産食材揃いでした。圧巻だったのは北海道あか牛とフォアグラのオペラにパッションフルーツのキャラメリゼ!フォアグラとマンゴーの組み合わせは名古屋では最近食べ飽きるくらいですが、見事に味付けされたフォアグラとパッションフルーツのソースの組み合わせも素晴らしかったです!
7月は
アルギン酸を使って注射器で作った、シーカーサーのソース球をかけた「昆布盛の牡蠣」で度肝を抜かれ、デザートは宮崎マンゴーを凍らせて削った、台湾風「マンゴーかき氷」などで楽しませてもらいました。
水口シェフは、今年は余裕があるのか、アイデアが湧いてどうしようもない感じです!
6月
日進に土地を借りて自家製ハーブなどを栽培始めたそうです。花が咲き始めたレモンバウムのハーブティーが素晴らしかったです。また沖縄に行って綺麗なガラスの器を20個自分で作ってきたとか、美味しい塩を仕入れてきたとか、今年の水口君は非常に充実していて、料理にも自信が満ち溢れています。
5月
魚と肉のタルタルの競演となり素晴らしかったです。
まず口取りに、北海道のホタテと和歌山のマグロ(トロ)のタルタルに、国産のグレープフルーツとフルーツトマトで作ったガスパッチョをかけて、スープ仕立てのタルタルです。柑橘類とトマトの甘味が加わった独特のガスパッチョとタルタルが調和して新鮮で面白い味になりました。まずここでグッときました。
前菜はワゴンサービスで、仙台牛のタルタルです。バーナーで微かに炙り、後は細く切った後ケッパーや玉ねぎ、クミンなどの調味料と混ぜます。最後に生卵と、たっぷりトリュフをかけて完成です。素晴らしく美味しかったです。写真を見て食べたくなった方は今すぐお店に行ってください。タルタルは自宅で熊本の馬肉で作って以来一年ぶりでしたが、今の季節良いですねぇ・・・
同伴者の前菜は、二色のアスパラ入りオムレツにこちらもトリュフサラダ!
メインはブロターニュの10か月の仔牛のあばら骨付グリル。肉はまだ白っぽく20年ぶりくらいに美味しい仔牛を食べました。日本でもこういう美味しい仔牛を売ってくれる生産者がいると良いですね。
魚はマグロの赤身のグリルにニース風ソースでした。
デザートがホワイトチョコレートのムース、宮崎マンゴー、レモンシャーベット、柑橘類と炭酸の泡と四つの味と食感の組み合わせでした。絶品でした。昨年はマンゴーとパンナコッタでしたが、今回は味も完成度もはるかに高くどこに出しても評価されるであろう素晴らしいデザートに仕上がっていました。
薄味で少量ずつ料理が出てくる店が多い名古屋ですが、こちらビストロダイアは、しっかりとした味付けでドーンと大きなポーションで料理が出てくるのはいつまでたっても変わりません。オランジュ時代の廉価なビストロ料理から、ここ3年で料理はどんどん高級化してきましたが、スタイルはしっかり守られています。
そして食材はとにかく他の店を圧倒しています。北海道から取り寄せるだけではなく、東海地方の食材も素晴らしいものを仕入れているのは水口君の感性がしっかりしているからでしょう。
2月
いよいよ2500円のランチがメニューから消えましたがお店は相変わらず満席です。席が少し減ってゆったりしたムードになりました。
1月
今年のダイア食べ初めには、昨年末のサプライズメニューがいくつか出てきました。
いきなり出てきた口取りは「海の宝石の缶詰!!!」開けるとびっくりするくらい色とりどりで綺麗です。蕪のプリンが敷いてあって味といい美しさといい見事な料理でした。前菜のマグロとブリのカルパッチオとズワイガニの下にはカリフラワームースがあってこの料理も美味しく食べられました。
オマール海老と金目鯛のカルトファット包みは桜エビ入りのブイヤベース風に!金目鯛もアナゴもきちんと骨が取り除いてあって、こういうところが日本のシェフの凄さでしょうか。この料理にしても、ガッルーラのカッポンマーグロにしても、魚介類のフランス料理やイタリア料理は、取り扱いに慣れたシェフが作る日本で食べるのが一番美味しい様な気さえします。
・・・・・・・・・
2014年10月
先月お店は絶好調のまま三周年パーティを終えましたが、どこまで進化してゆくのか末恐ろしいビストロです。
本日最初に出て来た、ソフトシェルタラバガニと次郎柿のタルタル、蜂蜜と白ワインと紫キャベツのソースは、絶品でした。看板料理になるかもしれません。ソースは白バルサミコが無かったので即興で作ったと言ってましたが、色と味からは想像が付かず面白かったです。
その後は大根のスープに続き、牡蠣のチーズグラタン、兎肉?とフォアグラのパテ・アンクルート、兎背肉とマッシュルームの網脂包みポルチーニのリゾット添え(生バジルが絶妙)、和牛のブフ・ブルギニョン、セミフレッド、栗のデザートと豪華なランチを楽しんできました。
・・・・・・・・・
2014年7月
7月の前菜は、北海道産鴨のタルタルステーキ!
ガーリックトーストに乗せて食べますが、アニスの風味が素敵です。鴨のタルタルは生まれて初めて食べました。
デザートのマンゴーハーフカットロマノフ風も完熟で幸せでした!
・・・・・・・
2104年6月
お店がオープンして3年近く、毎月ランチを食べていてすでに写真が200枚近くになり・・・3年間毎月違う料理を食べさせてもらっていると言うこの事実が、水口シェフの実力というか、この店の凄さですね(^o^)
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2014年5月
オランジュ時代のブラッスリー的なビストロから始まり、いよいよ本格的レストランだけれど値段はお安めの「ネオビストロ」に進歩したようです。
ホワイトアスパラのムースにグリーンアスパラのポタージュの素晴らしい口取りに始まり、前菜のホワイトアスパラにセージとタイムのクリームソース、メインがマルガリッツァ豚の炭焼き、デザートにココナッツのブランマンジェ宮崎マンゴー添え、と完璧なランチでした。
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2014年4月
今月は前菜に桜鯛のカルパッチオを食べましたが、せとか(甘い蜜柑)が乗っていて、この組み合わせに痺れました。メインはブルゴーニュワインだけを使ったブフ・ブルギニョン。PLEYEL家でもよく作る家庭料理ですが、プロに作ってもらうとやはり美味しいです。カミさんは羊のナバラン・クスクス添え。クスクスはお湯で戻した後ベーコンや野菜と合わせてあり、この食べ方も早速PLEYEL家で採用です。
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2014年1月
今年のダイア食べ初めは、オレンジのココット鍋。
開けると、フランス産フォアグラのソテーにセップ(ポルチーニ)のソース、下には北海道産百合根のロワイヤル(西洋風茶碗蒸し)。人気のメニューで復活させたそうですが、組み合わせが本当に美味しいし百合根の食感も独特で、名物料理になりそうな絶品でした。
続いて前菜はペルー産ホワイトアスパラ、サンジャック(帆立)のソテーと生ハム、ポーチドエッグ添え。新春は毎年ここでホワイトアスパラ食べていますが、帆立の火の通り具合も良くて酢のきいたソースで今年の料理が一番でした。
後は定番で間違いない、「自家製サーモンのマリネたっぷりサラダ、フレッシュトマトとバジルのソース」や久しぶりに復活した「三河地鶏もも肉 皮目をパリパリに焼いたソテー、角切り野菜のグリーンソース」
宮崎牛は前回はランプでしたが、今回はサーロイン。刺しが凄くて食べるのが大変な位に強烈でした。
デザートは黒糖と三温糖のクレムブリュレが絶妙。オール苺のデザートも楽しかったです。
オーナーシェフの大ちゃんは、お正月地元に帰ってルスツスキー場でリフレッシュしてきたとか。三年目に入り気合いが入っているようです。
昨年後半は新店オープンの影響もあり大変だったようですが、すっかり落ち着いて、ディナーのコースメニューは1万円一本に絞るなど、ネオビストロという分野を名古屋に自らの手で定着させそうな勢いで、今年も本当に楽しみです。
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2013年12月
夜にはなかなか行けないので、前日に電話で頼んでランチタイムに雷鳥の料理を作ってもらいました。
マスカットを真空調理で雷鳥と一緒に焼いてソースを作ったとか・・・血と肉汁とマスカットの素晴らしいソースです!!!ここ3年間で一番美味しい雷鳥でした。おそらく地べたを走っているのでしょう、太ももが発達していてかじり付くと最高です。
口取りに白菜と昆布森の牡蠣のスープ、前菜に蝦夷鹿のカルパッチョに林檎のソース、自家製半生のスモークサーモンに、デザートはラ・フランスのスープと、幸せな気分になれる最高のランチでした!
同伴者も瞬間燻製レアサーモンが初めてだったようで、宮崎牛のソテーのトリュフ・ソース共々感動していました。
オランジュ時代は月替わりランチでしたが、ダイアになってからは人気の定番メニューが季節替わり程度に固定されてきました。しかし訪問回数が多い客に対しては同じ料理で飽きさせないように、いつもの決まったメニュー以外にも柔軟に対応してくれるだけの能力も応用力もあります。これが本来のレストランの姿でしょう。
自らネオ・ビストロと名乗っていますが、実際三年目に入って、ランチに関しては、その総合力・応用力で1000円-1500円の名古屋の他のビストロや高価なレストランとは差が付いてきて、ダイア独自のスタイルが定着してきたと思います。総合☆を0.5上げておきます。
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2013年9月
9月からランチは2500円と3800円に値上げになりました。お店は二周年を迎えて、創作系に走っていた料理を一度原点に戻そうと、懐かしい味のビストロ料理が並んでいます。
口取りの自然な甘さのくり南瓜のスープに続き、前菜はオランジュ風のキッシュ。野菜がタップリ盛られていてうれしくなります(フチテイも開店当時は野菜タップリだったのですが・・・)。今回はカウンターでしたが、単なるサラダでもしっかりと野菜の水を切って、ステンレスボールでお弟子さんではなく水口君が油を絡めてくれると、これが微妙にまた美味しいんですよね。
メインはこれまた懐かしビストロ定番料理の、鶏のクリームソース。焼き野菜とライスが添えられていてソースと絡めて食べると幸せです。
デザートはブランマンジェに生姜のアイスクリーム。これに珈琲を飲んで2500円ですので、高いと文句を言う人はいないでしょう。
スタッフは豊田店にだいぶ取られてこちらの厨房忙しそうですが、ランチ満席は今後もしばらく続きそうです。
それにしても28歳で二店舗目オープンとは!
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2013年6月
久しぶりのダイアです。
まず手長海老のガスパッチョ、中トロとアボガドのタルタル添え。胡瓜の香りがする酸味の効いた美味しいガスパッチョを口に含んだ後、マグロとアボガドのタルタルに舌鼓を打ち、海老味噌のシャーベットを崩して味の変化を楽しみます。
続いて喜茂別のホワイトアスパラにはサマートリュフ。定番の田舎風パテは野菜タップリです。
メインは、久しぶりの肉汁タップリドイツ風ハンバーグ。オランジュ時代の定番メニューです。ナイフを入れると和牛の肉汁がジューと溢れ出ます。
デザートは上から下までマンゴー尽くし。昨年のメロンから始まった特製デザートは桃と苺と続きマンゴーで一回りしたとか。メロンと言えばコート・ドールのベルナール・ロワゾー、桃(ペッシュ)と言えばオーベルジュ・ド・リルのエーベルラン・・・と名前が浮かびますが、マンゴは思い浮かばないので、完成度を高めてダイアの名前が付くようなデザートが出来ると良いですね。特製デザート四つまとめて写真並べておきます。
いつも通りに野菜たっぷりが嬉しい、美味しくて楽しいランチでした。
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2013年3月
2月のブイヤベースに続き、今月はオランジュ時代の人気メニュー「ハンバーグのパイ包み焼き」をお願いしておきましたが、あとは写真のように春らしい料理の連続です。
口取りはホワイトアスパラ、新タマネギ、卵、トリュフの組み合わせ!定番ですね。キッシュロレーヌも色鮮やかな野菜の組み合わせが綺麗です。この店は店内がとても明るいので野菜類がとても綺麗に見えます。2011年のキッシュの写真を隣に置きましたが、先月のパテ同様に2013年バージョンは盛りつけがいっそう綺麗になっているのが分かります。
三河の平目は苺と桜のソースで、石田緬羊牧場の仔羊のラムチョップに、ハンバーグのパイ包み焼き。どちらも巨大です!しっかり焼けたパイのカリッとした食感が堪らないんですよね。今シーズンのディナーでは、ジビエのパイ包み焼きを作ったそうです。秋にはフォアグラとトリュフのパイ包み焼きを作ってもらおうかな・・・
デザートは苺のバリエ。苺や木の実のシロップ漬けの上に蜂蜜ジェラートとプチプチする苺のエスプーマがかかっています。
すっかり春の気分満喫で幸せなランチでした。
2月
2月のランチは今シーズン初のブイヤベースです。今年は甘エビの頭、昆布、オレンジを加え昨年以上に美味しい料理に仕上がっていました。ブイヤベースは、魚を知り尽くした日本人シェフが作る物が絶対に世界一だと思います。
今月もTV出演あるそうですが、5分放映のために収録は6時間に及び、料理は8回作り直したそうです。TVは本当に大変ですね!
1月
新春のビストロ・ダイアは、定番の前菜田舎風パテの盛りつけにびっくり。写真のように美しいものに変わっていました。比較のために昨年までのパテの写真を横に乗せておきます。お皿も綺麗なものや変わった形のものがどんどん増えています。盛りつけの意欲が掻き立てられるんでしょうね。
定番のニース風サラダは野菜も内臓もたっぷり、超巨大なムール貝は北海道の日本海側「増毛」産だそうです。
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2012年12月
年末最終営業日のランチに家族で行ってきました。
前菜にはトリュフとブルーチーズのオムレツ!オムレツの中には粒トリュフ、上からスライスと、これでもかという感じで至福至福でした。10月からやや営業方針も変わって夜は高級化していますが、相変わらず昼も夜も満席とのことで・・・名古屋人の心をがっちり掴んでいるようです。
12月
今回のお昼は写真のように豪華です!
東海テレビの収録(5分で作るフランス料理らしいです)の前、慌ただしい中で水口シェフが自ら作ってくれました。
昆布森の牡蠣にトマトと昆布ジュレの口取りに始まり、前菜は二品。まず蝦夷鹿のカルパッチョ。これは鹿肉をサングリアに漬けて(凍らせ)ルイベにして、たっぷりのリンゴサラダとディルで食べるのですが、この三者の組み合わせが最高。一つ抜けてもガクンと落ちるでしょう。
次は鱈の白子カリふわとろ焼き。表面はカリカリでトロッとした中身との食感の差が見事です。上には牛蒡のフリットが乗っていてパリパリ感を増しています。美味しい~。
続いてメインは魚と肉で、まず「がや」(北海メバル)のロースト。上にはホタテのペーストが塗ってあります。さらにソースは普通のアメリケーヌではなく、セイコ蟹(ズワイ蟹のメス)の内子と味噌に甘エビの頭部を加えて、少しあっさりめで香りのよいビスクを作っているのですが、この味が最高!桜蝦の唐揚げも乗っています。
肉は滝川の鴨。ハスカップソースが酸味を添えて、下には甘い安納芋のソースと富良野のかぼちゃ(雪化粧)のピューレがあって、またこれが普通の南瓜とは違って最高。全てバゲットに塗って食べました。
デザートはエキゾチックな味の紅茶のブランマンジェで、中には蜂蜜のアイス、回りには丁子、シナモン、黒胡椒が散りばめられています。
今回の料理は迷わず☆4.5です。久しぶりに水口シェフ全開で実力発揮でした。前日の夜から料理考えていたとか・・・基本は夜のメニューだったようですが、他の方の写真を見るとソースやピューレ、香草など微妙に変えてあり、それがまたドンピシャでした。
9月
オープン1周年記念パーティに行ってきました。
写真のビュッフェでしたが、三河湾や北海道の新鮮な魚、蟹、石田めん羊牧場の仔羊丸焼き(半身ずつ)等、相変わらず食材は豪華でみなさん楽しんでらっしゃいました。
まだ一年しか経っていないのに、スタッフは12人もいるそうです。それでも今後新店舗を出して拡大するつもりはなく、料理教室などに力を入れていきたいと話していました。
お店は10月1日より、日曜祝日・第3月曜日が休みで、水曜日は通常営業になります。
8月
8月は家族で訪問しました。長野県からはもうツキノワグマとうり坊(仔猪)、北海道からは6Kgの一本釣り大助(キングサーモン)、タスマニア産仔羊、北海道の雉など、食材の仕入れは見事です。水口シェフ自らネオビストロと呼んでいますが、ビストロの価格設定とスタイルながら自ら東奔西走して仕入れた食材は、ビストロの範疇を超えて名古屋のフレンチレストランでは一二を争うと思います。
ソースに関しては名古屋には数人しかいない超一流シェフと比べればまだ差はありますが、他店にはない様々な食材が圧倒的な量でドカーンと提供されるこのスタイルが名古屋で支持されているのは明らかです。9月29日で一周年ですが、よくぞオープン以来満席を続けていると感心です。従業員の週休二日も守っているそうで、こちらも大したものです。
7月
7月はカウンターの端で、はしりとなごりと新作のランチでした。
前菜は、はしりと言うより今年初のサンマを使ったサラダ・・・いよいよ釧路にサンマがあがり始めました。油が乗り切る前のサンマ絶妙です!
メインは、なごりの長崎産リ・ド・ヴォーのジロール茸ソース・・・生のリ・ド・ヴォーはもう終わりですね、びっくりするくらい巨大な胸腺でした。仔牛は育ってしまったので、もう胸腺は小さくなるばかりです。これからしばらくは冷凍でしょう。
デザートは、新作のペッシュ・エーベルラン風、桃のコンポートとピスタチオアイスクリームにサバイヨンソース・・・昨月のロワゾー風メロンスープは、今月かなり形を変えて簡略化された上で一般メニューに入ったようですが、こちら桃のコンポートはこのままそう変わらずに来月のメニューに入るかもしれませんね。水口シェフに聞いたら、リオンのボギューズのところで勉強していた時に、2週間ほどアルザスのリルの厨房に遊びに行ってきたそうです。さすが要領が良いですね。
あとは定番のランチメニューで、
ローストビーフサラダ山わさびのソース、
皮目をパリッとした小樽の鮭、あさりのサフランソースと季節の野菜
三河地鶏のパリパリ焼き、ベーコン・玉ねぎ・人参の角切りグリーンソース
厨房は若いスタッフであふれかえってます。全員キビキビとした動きで気持ち良いです。水口シェフの調理学校時代の同期のスタッフが入り、厨房はさらに強化されたみたいです。
6月
定期訪問でランチに行ってきました。
写真は新作の「大人のメロンソーダ」
メロンスープと言えばベルナール・ロワゾーが有名ですが、こちらはロワゾー風にマスクメロンのスープを作り赤い富良野メロンを丸くくり抜いて浮かせた後に、エスプーマでココナッツミルクの酸味のある泡を作って乗せ、コリアンダーを振り掛けてあります。器も二重で中の氷でスープが冷やしてあって、見事な一皿に仕上がっていました。これはもうビストロ料理というより一流レストランの豪華な一皿ですね。(値段考えると恐ろしいですけれど・・・)。メニューに入れる際は簡略化するのでしょうが、この段階の料理を食べられたのはラッキーでした。
大阪のFujiya1935の泡はもっと酸味があってプチプチ弾ける感じでしたが、こちらはもっと優しい感じでした。最終的にどう仕上がるか楽しみです。
前菜はこちらも新作の、玉ねぎのムース・菜の花のジュレソース。風味が豊かで新玉ねぎの甘さも引き立っていて美味しかったです。
メインは定番のコック・オ・ヴァンと、石田綿羊牧場の三か月仔羊の内臓ラビコットソース。春は仔羊が美味しいですね!
厨房のスタッフは全部で12人になったとか、所狭しという感じで若い人たちがひしめいています。
5月
シェフから「北海道のアスパラがようやく入荷したので席を用意しました」と連絡があり、ランチに行ってきました。
前菜は富良野のグリーンアスパラ。皿の溝に一本ずつ並べてあり野菜や生ハムが色鮮やかにディスプレイされています。まるで、色とりどりの花が一斉に咲き誇る北海道の春~初夏のように美しかったです。白トリュフオイルが香ります。土のイメージで振り撒かれているのは紫蘇ではなく黒オリーブでした。昨秋のオープン時から、春になったらアスパラの前菜はこの溝付きの皿に並べて出そうと心に決めていたそうです。
別メニューのホワイトアスパラは旭川の南、神楽産でポーチドエッグと黒トリュフソースの味付けです。メインは豚のとろとろ煮、相方はスズキのグリル、ウニクリームソース。このままイタリアン風にパスタを入れて食べたくなる味でした。新鮮な食材を出身地の北海道から仕入れるのも見事に機能しています。
デザートはガトーショコラと定番の蜂蜜アイスクリーム。コーヒーがついてランチコース2000円はお値打ちで人気があるのは当然でしょう。
水口シェフは「オランジュ」時代は全て自分でメイン料理を作っていましたが、現在は結構スタッフに任せているようです。自分で美味しい料理を作る能力と、他人を使って自分の料理を美味しく作らせる能力は全く別です。この若さでそれをマネージメントできる能力は天性のものなのでしょう。
昨年10月の開店以来満席が続き、ホールはマダムとシェフ二人だったのでかなり無理があり余裕もなかったようですが、春になりホール専任のスタッフやアルバイトも数名入ったようで、これからは問題ないでしょう。
2012年1月
新年最初の土曜日のランチはビストロ・ダイアに行ってきました。
大通り側が一面窓の明るい店内で、水口シェフはじめスタッフの明るいムードの中、質も量も満足できるランチを食べると、行くたびに幸せな気分になれるのが何よりです。
写真は2000円のランチの前菜三連発。サーモンマリネも鶏砂肝のコンフィもキッシュもご覧のように野菜たっぷりなのが嬉しいです。野菜は新鮮で本日はレンコンや百合根も入っていました。しっかりドレッシングと馴染んでいます。
メインはタスマニア産の仔羊でしたが、食べたことのなかったオマールのアメリケーヌソースを追加しました。この大きさで3900円と嬉しいです!
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2011年12月
12月はランチでブイヤベースです。ストウブの楕円形の鍋に二人分入って、熱々で出てくるのが嬉しいです。さらに写真のように、きちんとアイオリ(にんにくマヨネーズ)とルイユ(にんにくソース)とチーズが付いてくるのが堪りません!(分かる人には分かっていただけるでしょう)
スープもたっぷり入っているので、最初はアイオリやルイユをクルトン仕立てのバゲットの薄切りに盛ってチーズも入れてスープを楽しみ、次にスープで浸した魚や貝を改めて盛りつけ、二段階で食べることもできます。マルセイユ風ですねぇ・・・
フランスで食べるとどうしても(良くも悪くも)生臭さが残るブイヤベースですが、こちらは日本人向けに徹底的に下処理してあるので、生臭さは全く感じられずこれはこれで本当に美味しいです。イノーべのスープ・ド・ポアソンも大好きですが、ブイヤベースはこちらの方が美味しいかもしれません。
夜は本場マルセイユのように、基本スープにオマール海老や各種魚を選んで追加できます。何を入れるか悩んじゃいそうですね。
定番の美味しいデザートもお皿が立派になりました。
11月
フォアグラと黒トリュフのパイ包み焼きを食べに、ディナーへ行ってきました。
ディナーもランチ同様お値打ちにセットコースで済ますこともできますが、ジビエやトリュフなど豪華食材を夜に食べたい時は、いつもワイン込み一人1~2万円で「シェフお任せ」にして頼んでいます。
この料理もともとは一年半前に私が、パイ包み焼きの上手な水口シェフに黒トリュフが手に入ったら是非「丸ごと一個入れて作って」と頼んであったのですが、昨年オランジェでは10回ほど作ったらしいですが、頼んだ私自身が食べるチャンスがなくて一年後ビストロ・ダイアでのリベンジです。
ライオールのナイフでパイを切る瞬間から、中ではあのコリコリとした感じ!そうそうジャガイモより堅いトリュフを切るあの感覚です。牛ミンチとフォアグラと共に顔を出した真っ二つに切れたトリュフからは、モワッとしたむせる香りが・・・これにあわせてポムロールのワイン、メルロー95%で土の香りがする、シャトー・クロワ・デュ・キャスが用意されていました。
今年の秋は、ポルチーニ(セップ)と白トリュフが不作だった分、黒トリュフを食べる機会が例年より多くなり、11月は黒トリュフ三連荘!!!まず「ラ・リリアーナ」ではフォアグラと黒トリュフのラザーニャをルイジ・バウダーナのバローロ(もちろんぶどうはネッビオーロ)で楽しみ、「オステリア・リュウ」では最高級のアルバ産黒トリュフソースでむせかえるウンブリッチェリにカベルネ95%のスーパータスカン、カンポーラとマリアージュを楽しんできましたが、今回はなんと言っても黒トリュフ丸い一個をナイフで切って、メルローを合わせて食べるという最高の贅沢!
生まれて初めてシャトー・ペトリュスを自宅で飲んだとき、コルクを抜いたとたんトリュフの香りが部屋中に広がり、「そうかフランス人はこの香りが好きなんだ」と納得しました。果実味豊かなメルロー種の赤ワインも、本当に良いものは熟成と共に土の香りというより「トリュフの香り」がするんですね。
一度はそんな赤ワインとアルバ産の黒トリュフとのマリアージュを楽しみたいな・・・一年に一回は食べたいなぁ、丸ごとトリュフ。来年は牛ミンチは抜いてもらい、フォアグラと黒トリュフと、さあ何を入れて作ってもらおうか・・・悩みます。
ついでに巨大なトリュフが手に入ったら、今度はロブション(旧ジャマン)のスペシャリテ、「トリュフとジャガイモのミルフィーユ」も水口シェフに頼んで作ってもらおう・・・なんて、ここは夢がどんどん膨らむ素敵なお店です。
■さてディナーはルイ・ロデレール(シャンパン)で始め、口取りはホタテと牛のたたきまでは普通ですが、なんとスプーンに入っていたのは「生フォアグラのワサビ和え」!
■前菜は「昆布ジュレで固めた、真サバと焼きなすのテリーヌ」これはりんごの香りさわやかなソービニョン・ブランで。
■魚料理は、酸味と樽香がやや強いルフレーブのピュリニー・モンラッシェで。「シャンパン蒸しの小牡蠣、オマール、たらの白子のバターソース」牡蠣が味濃くて美味しかったぁ~!これはなかなかの料理です。
■そしてメインが「フォアグラと黒トリュフのパイ包み焼き」
■ここでカウンターに移り、残った赤ワインは冷蔵庫から出てきたモンドール(柔らかい白カビチーズ)で楽しみ、
■デザートが「ラ・フランスの赤ワインコンポート」とアイスクリーム、さらに塩チョコ。とてもデザートワインは飲めません。
■後は食後酒にマール・ド・ブルゴーニュとシガー。
これはフランス料理ですね。満足しました。27歳でこんな店作って繁栄させちゃうって凄いですね。ビストロの本質をつかんでいるからだと思います。末恐ろしいです・・・
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2011年10月
新店オープンが続きます。
名古屋市内のビストロの雇われシェフとして2年半腕を振るい、お店を超人気店にした水口シェフとマダムが独立して、今度は葵にビストロ・ダイアをオープンです。若くしてオーナーシェフとなりました。写真ご覧ください(掲載了承済み)、うれしそうですね!オープンしたばかりなのにもう満席です。
二年前に、前のお店の初レビューで、
楽しくて、明るくて、お腹が膨れて、CPも良くて、食べた後は幸せな気分で一日いられる廉価なビストロがまたオープンです。
と、書かせていただきましたが、もう一度この言葉を繰り返したいと思います。今度は、廉価なビストロでは名古屋ナンバーワン!と付け加えます。
本質を水口シェフはガッチリ掴んでいてはずすことはありません。名古屋以外の大都市でも、フランス人がやっている「ルグドゥノム ブション リヨネ」のような店をのぞき、なかなかこのクラスの廉価なビストロはないと思いますので、☆も高評価にしています。
新しいお店は、内装も見違えるように奇麗で、昔のイメージと重なるのはオレンジ色のアクセントとポップ調の文字くらいです。広くなった上に、かなり高級感が出ました。
10位
3回
2019/08訪問 2019/08/19
私の評価では、岐阜県の美濃地方(関・郡上エリア)には三つの日本一があります。
杉ケ瀬ヤナ
メツゲライ・トキワ
ボン・ダボン
の三つは、美濃地方の宝です。各分野でこれらの店以上に美味しい店を私は知りません!
ボン・ダボンは東京でもすっかり有名になったようですが、トキワの方は親父さんが2年前から若干体調を崩されたこともあり、ショーケースの中もかなりガラガラになってきましたし、これ以上有名にならない方が店のためにも良いかもしれません。
今の時期はヴァイスブルストはないので、骨付きアイスバインとパンチェッタに、コンビーフとヤークブルストなどを買って帰りました。
家の近くのリカマンではなんとスペインのワインが298円!!!で販売中。関税が安くなるとEUのワインもチリワイン以下の値段になるんですね、びっくりです。
早速酒盛りです(^_^)
P.S.
クリックを追加して、一番下にある写真見てください。美味しい食べ方も載せてます。
ぴんころ地蔵君が「かたつむり」に行く前に、トキワで買い物をしてくると言うので、頼んでヴァイスブルストとメットブルストを買ってきてもらいました。
写真に食べ方を載せておきます。ミュンヘンでは、柔らかいタイプを端を歯で噛んで吸う人もいるそうですが、トキワのは無理ですので、80℃で温めてナイフを入れ身をはがしてマスタードで食べます。
仔牛肉の量、ハーブの質と量、そのへんがまったく他の店とは違うのだろうと思います。絶品です。それ以外に言葉がありません。
トキワのヴァイスブルストを食べた息子が、こんな美味いソーセージ初めて食べたと感動していました。たくさんの方に勧めましたがいつも絶賛の嵐です。親父さんの話では、以前はほとんど買う人がいなかったそうですが、私が食べログに紹介してから大人気になったようで、ヴァイスブルストに日の目が当たるようになって本当に良かったです。本場ミュンヘンのものに比べてもまったく引けを取りません。
2016年9月
鮎が落ちる時期になると、帰りは必ずこの店に寄ります。昨日は胡麻入りソーセージと、ドイツ風豚つくね串を温めて、今日はパンチェッタを戻した白インゲン豆とほうれん草と煮込んでドイツ風パンと食べました。
とにかく絶品揃いですので、一度お試しください!
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2016年4月
電話で骨付きアイスバインを予約して、久しぶりに行ってきました。
実はPLEYEL家は仕事でドイツに一年半住んでいたので、ドイツのハム・ソーセージ類はほとんど毎日のように食べていましたが、こちらトキワの作り立ての大きなソーセージも、これほど美味しいものは食べたことがありません。スライスして一日経つと風味が落ちるので、その場でスライスしてもらう大きなソーセージは行くたびに少しずつしか購入しませんが、これまた絶品としか言いようがありません。
最近は売れすぎて作るのが間に合わないのか、ショーケースの中がかなりガラガラになって、以前のように大きなソーセージ類がずらりと並ぶことはもうないようですが、あれば買ってその日のうちに食べるのがお勧めです。
個人的にはライ麦パンや全粒パンと一緒に食べるのが好きです。
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2015年10月
いよいよこれから冬(11月以降)は、ヴァイスブルスト、パルメザン付き白カビサラミ、骨付きアイスバイン、と私のベスト三点セットが揃います!!!
さて今回は生ソーセージ(オニオンメットブルスト)です。標準的にはたっぷりの刻み玉ねぎとバゲットに乗せて食べると美味しいですが、写真のように玉ねぎ、ケッパー、マスタードと混ぜてタルタルにするのもお勧めです。今回はさらに親父さんからいただいたドイツ製の素晴らしく香る黒胡椒と東京土産に頂いたメゾン・ド・トリュフの白トリュフオイルも混ぜて・・・涙が出るくらい美味しいです(^o^)
親父さんが最近疲れが出てきたので「あと5年くらいでやめようかなぁ」などとおっしゃっていたので励ましてきましたが・・・
☆五つにしました!!!
P.S.
骨付きの大きなアイスバイン(豚の足の塩漬け)と、骨無しの小さく切ったアイスバインは隣り合わせで売っていますが、まったく別の味と言いたくなるくらい違うので、私のレビューを見て食べたくなって購入する方は、3000円くらいと高いですが、骨付きを買ってくださいね。そのまま酢キャベツと食べるのも良いですが、写真のように胡椒をつけて焼くのが一番おいしいです。
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2015年9月
親父さんから骨付きアイスバインが出来たと連絡があり、杉ケ瀬ヤナへ行く前に寄ってきました。
そのままでも美味しいアイスバイン(豚の脛の塩漬け)は写真のようにオーブンで焼くとさらに美味しくなります。味わい深いビーフハムはそのまま(写真無し)、ニンニクソーセージとポーリッシュソーセージはフライパンで焼いてレンズ豆と、ベーコンは油を使って白インゲン豆とほうれん草と・・・出荷一か月以内の作り立てのサッポロクラシックを合わせて飲みます。
何を食べてもとにかく最高です。世間では高山のキルノンチュエの方が有名ですが、昔はともかく現在は一時期ほど美味しいとは思いません。私はトキワのソーセージ類の方がずっと美味しいと思います。
PLEYEL家では、トキワのソーセージ類はいつも写真のように何らか工夫をして料理として食べますが、名古屋のどんなドイツ風レストランより、自分の家で食べる方が比べ物にならないくらいはるかに美味しいので、ここ10年以上名古屋のドイツ料理店に入ったことがありません。
親父さんがいつまで元気で作り続けてくれるか分かりませんが、今のうちに通い続けます。
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2015年7月
板取川上流の「おもだか」で釣り鮎を食べた後は、帰り道に「ボン・ダボン」で生ハムを買い、高速に乗る前にこちらトキワでソーセージを買って帰ります。
残念ながらヴァイス・ブルストは売り切れ、夏なので骨付きアイスバインやイタリアンサラミもありません。
と言う訳で、パンチェッタ(豚三枚肉の塩漬け)と生ニンニクソーセージを買って帰り、白インゲン豆と煮込みにして食べました。カスレにしようかと思いましたが、戻した白インゲンが巨大で、何となくトマトを入れたくない気分だったので、写真のように白色仕立て。パンチェッタは煮込み、ニンニクソーセージは焼いて入れましたが、これまた絶品でした!!!
ハム・ソーセージ類のレベルが、私にとっては他の店とは全く違う、とんでもないお店です。客が押しかけると親父さん体が大変だろうなと申し訳なく思いつつ、柳家を紹介した時と同じように・・・皆さん食べるなら今のうちですよ。
岐阜県関市は刃物で昔から有名ですが、この他にも鰻や蕎麦など美味しい店がたくさんあります。一度旅行を計画することをお勧めします。
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2014年11月
ヴァイスブルスト用にバイエルン地方の甘いマスタードを売ってました。私はトキワのマスタードの方が好きです。結局ブレンドしましたが・・・
写真は載せていませんが、出来たて切り立ての大きなソーセージ(日本で言うところのハム)も本当に美味しいです!!!店で好きな量だけ切ってもらい家に持って帰って食べるのですが、風味が保たれているのは切ったその日だけで、翌日以降は驚く位に風味が落ちてしまいます。(それでも他の店より美味しいですが・・・)
とにかくこのお店の製品は、ヴァイス・ブルストを筆頭にして、他の店より風味の落ち方が極端に早いような気がします。酸化防止剤の量が少ないのでしょうか?その分とにかく新鮮な物は美味しいというか、風味が他店とは全然違うというか・・・一度お試しください。食べログのレビューを見ていても、はまって病み付きになったレビュアーが沢山いらっしゃるようで・・・(^^;)
P.S.
絶品のイタリアンサラミ(パルミジャーノ・レジャーノを回りに付けたサラミ)は今月中旬からだそうです。
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2014年9月
郡上方面に行った帰りはこの店も外せません。関インターは遠いですが、美濃インターからだと降りてすぐです。
ヴァイスブルストと岐阜の栗きんとんは、翌日まで持ち越すと味が落ちます。作りたてが一番ですので・・・
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2014年7月
ドイツ風ハム・ソーセージ類の美味しいお店です。
朝クール便でボン・ダボンのペルシュウ(パルマ生ハム)が届いて富良野メロンと食べたばかりなのに、トキワに電話するとヴァイス・ブルストが残っているとの話だったので関まで買いに行ってきました。
せっかくなので賞味期限当日夜!のキャベツソーセージと、好物のレバーソーセージも・・・食べれば分かる滑らかな仔牛の肉の食感とハーブの香り!ドイツには二年近く滞在していましたが、帰国して以来日本ではこの店以外で本物の(ミュンヘナー)ヴァイス・ブルストを食べた事がありません。あとはどの店も名ばかりのヴァイス・ブルスト(豚肉を使ったただの白いソーセージ)でした。
今回はアイスバイン(塩漬けの豚の脚)も初めて買おうと、親父さんに、
「このまま温めて食べるのが美味しいですか?」
と、食べ方を聞いたら、
「お湯で温めた後に、オーブンでカリカリになるまで焼けばシュバイネ・ハクセになるよ、シーズニングあげようか?」
と教えてもらい、早速夕食に初シュバイネ・ハクセに挑戦しました!(一応写真アップしました)塩(ハーブ)漬けの上で、さらに焼いた豚の脚はコラーゲンたっぷりの食感で、ただ茹でただけの韓国風豚足とは格が違います。
P.S.
今回のシュヴァイネ・ハクセは塩胡椒味のままでソースは作りませんでしたが、写真の通り最終的に娘がかじりついて綺麗に完食です。骨に付いた肉はやはり美味しいですよね。また買いに行かねば!
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2014年4月
親父さんが一人で忙しそうだと思ったら、奥さんが体をこわされて親父さん一人でソーセージを作り販売しているそうです。体が持たないので、販売は金土日曜日のみにして、平日はハムソーセージ類を作る専用日にするかもしれないとの話でした。遠くから訪問する際は、事前に営業日を電話で確かめることをお勧めします。
冬春限定の、白カビソーセージとチーズを回りに付けたイタリアンサラミの写真を載せておきます。季節限定のイタリアンサラミは絶品ですし、白カビソーセージもキルノンチュエより熟成感は少ないですがこれも独特の美味しさで、食べ始めるとやめられません。
手前はオニオン・メットブルスト(ドイツ語だとツヴィーベル・メットヴルスト)、奥左がレバーブルストです。どちらも薄味で美味しいです。
他にハム類も買って食べましたが(気のせいかもしれませんが)夏の方が塩味も強くて、冬はハムもソーセージもやや薄味に仕上げてあるかもしれません。
結局1万円分ほど買い込んで、二人で一週間かけていろいろ食べていますが、改めてレバーブルスト最高!!!
レバー・ペーストよりごつごつしていて、口の中に長く残る独特の風味があります。何を購入して食べてもとても美味しいですが、こちらの店のヴァイス・ブルストとレバーブルストは、他の店の追従を許さない、かけがえのない素晴らしい製品です。
幸せ~!!!!!
P.S.
現在は一人で営業なので、試食は期待しないで下さい。また美味しい物を購入するためには、待たされても気にしないと親父さんを思いやる事が出来る方のみ訪問して下さるようお願いいたします。
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2013年
刃物で有名な岐阜県関市にある、ドイツ製法手作りハムソーセージのお店です。
電話でヴァイス・ブルストが出来上がる日を聞いて、また行ってきました。本場ミュンヘンの超一流ホテルで食べるものと優劣が付けられない位に最高に美味しいです。
ヴァイス・ブルストはミュンヘン(バイエルン地方)の代表的な白いソーセージで、焼いたり茹でるのではなく温めて食べます。写真用に6本並べましたが、実際はこの後お湯の中に戻して、熱々を一本ずつ食べます。
親父さんの話では、お店では固いソーセージを好むお客さんが多くて、ヴァイス・ブルストは私のような熱狂的な一部の客しか喜ばないと言うことですが、私の読者はどうぞ関に行くことがあったら是非一度試してください。
甘めの粒マスタードが合いますが、最近はタスマニアの甘めの粒マスタードがネットで手に入らないので、こちらのお店で150円のマスタードも同時に購入するのが良いでしょう。何より作りたてを食べるのが一番!
ミュンヘンやベルギーのヴァイス・ビアはもちろん、シャンパンとも最高に合います。
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初レビュー
ドイツ風ソーセージに関しては、名古屋の東の日進市にあるアルザスと言うドイツ風ソーセージを売っている店には以前一度行って何種類か買って食べたのですが、この程度なら・・・と、その後一度も行ってませんでした。
その後も名古屋の路面店やデパートに入ってる店などで買っていろいろ食べましたが、レビューするほどの店は一つもありませんでした。しかし、こちらのお店にはビックリです。これから通うことになると思います。
「美味しいです!!!」
製品は数十種類あり、時期によって作っている物も違うし、人気の製品はすぐ売り切れてしまうので、パンフレットを作ってもそれを見て買いに来て希望の品物がないと申し訳ないとの理由で、現在は店で見て買うしかありません。
とにかく試食させて頂いたソーセージ類は、どれも美味しくて本当にうれしい限りです。ドイツには2年近く住んでいてハムソーセージ類は毎日食べていましたが、こちらの製品は本場と比べてどうこうと言うより、私の味覚に合っていて食べて美味しいというのが感想です。
いろいろ買ってクーラーボックスに入れて持って帰りましたが、まずドイツでは買ったら午前中に食べるというヴァイス・ブルスト!これもお店で販売している甘めの粒マスタードを付けて食べましたが、日本で食べた中では一番美味しかったです。
次はスライスしてもらったので、すぐ食べようとニンニク入りソーセージ。後は懐かしのコーンドビーフ。日本人向けに塩を薄くなどと言わずしっかりした味付けです。試食の時と同様に、すぐそばにあるパン屋さん「ペイザン」で買ったバゲットと食べました。
明日は生ソーセージとチョリソーを焼いて食べようと今からワクワクです!
P.S.
岐阜県の関市から高山市にかけては、フランス風シャルキュトリーの「キュルノンチュエ」、イタリア風パルマ生ハムの「ボンダボン」、ドイツ風ソーセージ、ハムの「メツゲライ・トキワ」と、フランス風・イタリア風・ドイツ風のハムやソーセージに関して全国トップレベルの店が揃っていますね。
P.S.2
親父さんは本当に気の良いお話好きの方で楽しいで、ドイツの話で盛り上がりました。店内にはBMWの手の入ったイタリアの名バイク、美しいビモータが飾って、免許があったら乗ってみたくなります。ただ試食に関しては試食品がある訳ではなく、その時のタイミングや話の乗り具合などで、全ての方が平等にサービスを受けられるかは定かではありませんので、そのへんは阿吽の呼吸でお願い致します。
今年は京都と博多に行かなかったが、北は北海道、南は鹿児島と旅行したので幅広く選んだ。愛知県の柳家錦、長野県の柚木元、岐阜県のかたつむり、と中部地区のジビエの名店がベスト10に三つ入った。三店とも特に「熊茸鍋」は絶品なので、ジビエ好きは中部地方に集まるべし!
一位はいつも通り名古屋のトウ・ラ・ジョア。須本シェフの独創性と進化はいつまでも止まらない。
二位も昨年と変わらず、金沢のつる幸。いわゆる引き算的な伝統的な京懐石ではなく、西洋の食材を日本料理に取り入れてなおかつ究極の高みまで達した河田康夫さんの料理は見事。
三位は名古屋の柳家錦。今年はここ20年で初めて瑞浪の柳家本店に行かなかったのでこちらを選んだ。最近柳家錦店は本店にはない個性も出てきて素晴らしい。
四位は長野県飯田市の柚木元。新館になって料理の進歩が著しい。
五位は岐阜県山県市のかたつむり。今年初めて知ったが、ジビエと茸に関して、他の店では絶対に食べられない至高の食材と至福の味は、一度自分で店を訪ねなければ絶対に分からない。
六位は札幌市のミュゼ。友人の紹介があり二階のイデアで石井シェフを独占したが、北海道のテロワールを満喫した。
七位は恵比寿に出来たよろにくの新店舗。オーナー自ら焼いてくれるおまかせコースは、一度食べるともう病みつきになる。
八位は鹿児島県妙見温泉の石原荘。料理も美味しいが、源泉かけ流し温泉の凄さが総合点をかなり上げている。これも実際訪ねてみなければ分からないと思う。
九位は名古屋のビストロダイア。オーナーシェフの水口君がグランドダイアを立ち上げて11月に移ってしまったのだが、本当に素晴らしい料理を毎月堪能してきた。過去の写真をぜひ見て欲しい。今後は久保田シェフに期待する。
十位は岐阜県関市のメツゲライ・トキワ。全国的には同じく関市にあるパルマ風生ハムのボン・ダボンが有名だが、こちらはドイツ風ハムソーセージの店。どちらも全国一で美濃の宝だと思う。