PriPriGoさんが投稿したさぼうる（東京/神保町）の口コミ詳細 [食べログ]

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さぼうる神保町、竹橋、九段下/喫茶店、カフェ

1回

昼の点数：4.0
- ～￥999 / 1人
- 料理・味 3.0
  
  |サービス 3.5
  
  |雰囲気 4.0
  
  |CP -
  
  |酒・ドリンク -

1回目

2006/05 訪問

昼の点数：4.0
- ［料理・味3.0
- | サービス3.5
- | 雰囲気4.0
- | CP-
- | 酒・ドリンク- ］
～￥999

/ 1人

神保町らしい「むさくるしい」オアシス

学生時代からいったい何度利用しただろうか。
蔦に覆われた店構え、入り口のトーテムポール、山小屋のように暗く圧迫感がある店内、お面や行灯、民芸品各種といった節操の無い置物たち、どうにも小さい机と椅子。。。全てが変わっていない。

換気が良くないのだろう、店内はいつも湿気が高くむさくるしいし、積年の煙草の煙や飲食の匂いが染みついた調度品はいつからか自らにおいを発散させているのか店に入るだけでもわっとした独特の匂いが漂う。

通りに面した窓際席は朝から埋まる特等席のようで一度たりとも利用できたことがない。お気に入りは天井が低い中二階席のカウンターに近い一番奥の席。皮付きの木を柱にしていてそこここにランプが架かっているが、ここで読書をしていると目が悪くなりそうな暗さだ。

学生の時から良く利用してはいたけど、当時は妙に落ち着かなかった。文学青年のような風貌の若者、窓際でせっせと書き物をしている人、仕事をさぼっているようなサラリーマンのオヤジ達。。。ここの客層に比べると私はあまりに普通の学生だった。

店名のさぼうるとは「サボる」から付けられたもんだとてっきり思っていた、そのくらい時間が止まっている店だった。

ドリンクメニューはコーヒー、紅茶といったありきたりなものが中心で、いまどきの喫茶店のようなものに凝ったメニューはほとんど置いていない。コーヒーは酸味が強めで、私が良く頼むのはミルクセーキ。
後年、店名がスペイン語で「味（sabor）」を意味しているのを知ったときに驚いた、そのくらいの「味」である。。。

器は全く変わっていないけど、息苦しくさえもあったこの店が最近居心地良くなってきている。昔に比べたら女性客が増えたし喫煙率は格段に下がったせいかもしれない。

ただ、背が縮んだわけではないのに一人用の席も妙に居心地が良く体がスポッと収まる感覚すら覚えるのだ。いつの間にか仕事をさぼっていると思っていたサラリーマンのオヤジ達の歳に近づいてしまったのかもしれない。。。

歳をとって良かったと思える数少ない時だ。

2008/12/16 更新

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