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(09/6夜)コーンのピュレ、フォアグラ、サマートリュフ
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(09/6夜)人参のムース、コンソメゼリー、生雲丹
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(09/6夜)スズキのポワレ ブールブランソース
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(09/6夜)和牛ほほ肉の赤ワイン煮
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(09/6夜)ベルギーワッフル塩キャラメルソース
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1900円ランチのメインの魚料理(+200円)
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パテ・ドゥ・カンパーニュ
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和牛レバーのカルパッチョ(+500円)
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1900円ランチのメインの肉料理
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ガトーショコラ
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自家製パンにはバターが別皿で添えられる
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ホタテのソテー接写版(ランチの魚料理)
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パテの接写版(ランチの前菜)
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和牛レバーの接写版(ランチの前菜)
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鹿児島産豚バラの接写版(ランチの肉料理)
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店内の空間は広くゆとりがある
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国道16号線外回り手前側から見た外観
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ランチメニュー
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再訪:[2009/6/24 18:30]◇ 《昼:4.0/4.0-4.0-4.0-4.0、夜:4.0/4.0-4.5-4.0-4.0》
直近レビュー:http://r923e.asablo.jp/blog/2012/03/11/6373601 (2012/3/11)
比較的行きやすい場所にあるものの完全予約制という点がネックで、1年半以上も開いてしまった。
ディナーは3900,5400,7600,10500円のコースから事前に選択するおまかせ方式。もちろん苦手な食材を事前に聞いてくれるが、特に好みを聞いてくれるわけではないのでリスクは大きくなると思う。
夜は初めてなので、埼玉フレンチとしては平均的なフルコースの価格である5400円のコースでお願いした。最安値のコースはメイン1品となる。
フレンチとしてはかなり暗い照明で、ISO800に設定してもシャッタースピードが1/10秒程度という悪条件だったため、写真の粒子が荒れているのはご了承願いたい。
到着時に先客4名、後からも4名、しかも先客と同じように若い女性を3名連れた中年男性という羨ましいグループを横目で見ながら、一人寂しく料理をいただくことになった。給料日前だから閑古鳥と思っていたが、意外にも繁盛しているようだ。
まずはアミューズ。人参のムースの上に生雲丹を乗せ、たっぷりのコンソメゼリーで全体を被せたもので、店の看板メニューだそうだ。
これは旨い! 極めて濃厚な甘めのムースと肉の出汁たっぷりのコンソメというよりはブイヨンゼリー、生雲丹の存在感がやや乏しい感があったが、このハーモニーはなかなか出会えない逸品である。
前菜は予約時のおまかせとの説明に反して3択。もちろん選べるプリフィックス形式の方が自分の好みを反映出来るので好ましい。その中の1つにフォアグラの文字があったので、それをお願いした。
スープカップで出てきた料理は、マッシュルームのムースの上にスィートコーンのピュレをスープと同様にたっぷり注ぎ、両面をかなりの火力で焦げすぎる直前まで手早く焼き固めたフォアグラを中央に配置。さらに、ちょうど季節のフランス産サマートリュフのスライスが乗っている。
コーンのピュレは丁寧に炒めたあと鶏ガラの出汁と塩だけで味を決めているとのことだが、未来(とうもろこしの品種で極度に甘い)の作られたような甘さと違って昔ながらの素直な甘さが美味しい。白トリュフは「普通のトリュフよりは香りませんが」と謙遜気味に説明されていたが、冬の中国産黒トリュフよりも香る気がした。(ちょっと通販サイトで価格を見たら、100gで6000円もする!)
フォアグラの質も高水準だったが、この料理に合わせるのはちょっと無理という気もした。
魚料理は「スズキのポワレ ブールブランソース」
皮目をパリッと焼いてあるが、かなり火を通しているのか身も熱々。活〆とのことで、これだけ火を通してあっても美味しいのだが、のんきに食べていると途端に身が固くなってしまい味が落ちてしまう。写真撮影の30秒間のロスタイムも影響したかもしれない。
ソースはこのスズキの骨から出汁を取って、比較的簡単でオーソドックスなソースですとの説明。サービス担当の説明は、素材やソース・調理名だけでなくソースの製法といった細かな点までしてくれるので嬉しい。
そうそう、下に敷いてあるのはフランス産のホワイトアスパラ。今年最後の入荷品だそうだ。
サマートリュフにしても国産ではなくフランス産のホワイトアスパラを使う点でも、たいして旨い野菜でもないのにやたら地産地消に走りたがる埼玉フレンチでは珍しい、東京フレンチに匹敵するような食材を使った料理を楽しめる店と言えそうだ。この姿勢だけでもリピート価値を感じてしまう。
肉料理も4+1種類の選択だった。どれもあちこちのフレンチやイタリアンでのランチ定番のものばかりで魅力に欠けるが、その点を問いただすとおひとり様だと塊で焼く肉は出せないのでどうしても制約があるとか。納得出来る説明なので仕方ない。
鴨のコンフィか和牛ほほ肉の赤ワイン煮かで悩んだが、後者にした。
これは、流石にあちこちで食べているので比較しやすいが、和牛にしてはややクセの強さと筋っぽさを感じてしまった。先日大宮市場で買ってきた100g300円程度の和牛ほほ肉と同じ感じ。最もソースの出来は自宅で作るものとは雲泥の差であるが。
肉料理に関しては、輸入食材費高騰のため7600円以上のコースでないと豚牛以外の食材が使えないとの説明だったが、この価格帯で出している店も数多くあるので、調達先を色々と調査研究することで解決できるのではないかと思う。
最後のデザートは6択。焼き菓子系が2種類しかなく、その1種がベルギーワッフル。
これ、シェフが先日外で食べて気に入ったとのことで、自分で作ってみたそうだ。塩キャラメルソースがけという変わったアプローチだったが、味は残念ながら標準未満。焼きたてのマネケンの方が美味しい。
全体的に魅力を感じないラインナップだったことと、食後のコーヒーに付いてきたミニマドレーヌとアーモンドチョコの水準が低かったことから、デザートには期待しない方が良いだろう。
以上、埼玉フレンチとしては珍しく本場の食材を多用し、素材の旨さを追求する皿を供してくれる店であることを確認した。ランチでの直感は正しかったと思う。この店もリピート確実である。
難を言えば、食材の質をもっと見極めていただければ、より美味しくいただけると感じた。和牛と生雲丹のことである。
----- 2007/10/21 11:30
片側2車線で中央分離帯のある国道16号線外回りに面している店。かなり前からチェックしてあったのだが、完全予約制とのことでなかなか行く機会が無かった。運よく(?)前日予約で席を確保できたので、家内と共に訪問してみた。
店内はわずか6テーブル20席程とキャパは小さいが、空間が広く居心地は良い。窓側席は16号線に面しているものの、大型車が行き交うのに騒音も振動も感じない。かなり頑丈に建物が作られているようだ。
ランチは1900,2800,3800円の3種のコースのみ。1900円のみが前菜(3択+2)、主菜(1択+1)、デザート(3択)と自分で選べるプリフィックス形式で、それ以外はシェフおまかせとなる。ただし苦手な食材は聞いてくれるとのことだが、おまかせの内容を尋ねると厨房に確認しに行くという点では不親切に感じる。
1900円コースにオプション料金のかかる料理を2品選択したが、料理の方は全体的に高水準。あまり情報が無かったものの高評価の口コミを当てにして出かけただけあった。
「パテ・ドゥ・カンパーニュ」は、牛・豚・鴨にフォアグラを加えて少し熟成させたとのことだが、割となめらかな食感に熟成することで生まれる馴染んだ旨味を感じる美味しいものだった。
本日の前菜は500円加算で「和牛レバーのカルパッチョ」。生のレバーを食べた記憶がほとんど無いことから肉質の良し悪しの判断ができないが、鴨のレバーと異なりコリコリ感がある。活〆の魚の刺身という感じだが、レバーの臭みが全くなく、オリーブや香草を効かせたソースとの相性も抜群。
魚料理は帆立(200円加算)。大粒の帆立を表面を強火でソテーし、中はミディアムレアという理想的な焼き具合。この焼きが出来ていると写真のように見栄えも良いし、帆立の甘みを生かせる。ソースはオーソドックスなものだが、濃厚なフュメから作られたもので普通の店とは出来が違う。このソースで再訪を決意した。
肉料理は豚バラ。鹿児島産の豚バラを水分を落としながら熟成させてから調理したとのことだが、仕上げに脂身表面を焼いて脂分をさらに落としているとのこと。トマトソースとの説明だったソースも、トマトは風味だけででフォンから油脂を除去して丁寧に優しく作られている。
デザートの「ガトーショコラ」はオリジナリティを出したものではなく標準的な仕様だが、材料費をかけた良い出来で美味しい。周囲の珈琲クリームでアクセントをつけていた。「白ゴマのブラン・マンジュ」は、レンズ豆を小豆風に甘く煮たもので飾られていた。こちらは標準レベルだが、レンズ豆の「ぜんざい」といった趣が面白い。
順番が違うが自家製パンもなかなか美味しく、お代わりをお願いしてしまった。
メニューが出された際に何も説明が無かったのは、運悪く誕生日会の大家族が同時入店してしまったからだと思いたいが、料理が運ばれた際の説明やそれ以外でのサービスは完璧だったので、たった1人でこなしていたサービス担当の水準はかなり高いと思う。
店を出る時に、シェフ(意外と若かった)が挨拶に顔を出してくれたのも、ホスピタリティ精神のあらわれであろう。(埼玉では常連化してしまった店とカウンター店を除くと1軒しか事例が無い)
埼玉では数少ない真っ当なフランス料理を食べさせてくれる店であると感じたので、次回は夜の訪問を試してみようと思う。
情報が少ない店なので、店内外の写真とメニュー写真も載せておく。