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(10/3昼)スズキのポワレ リュバーブのピューレとキンカンのコンポート
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(10/3昼)仔牛のホホ肉を蒸し焼きにした料理
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(10/3昼)豚頭肉のゼリー寄せ 春キャベツ包み
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(10/3昼)デザート盛り合わせ(300円加算)
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(10/3昼)デザート盛り合わせを上から
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(10/3昼)小菓子
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地鶏の燻製、甘酸っぱいポテトと根セロリのマリネ
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カリカリの北あかりをまとった真鯛のポワレ、赤ワインソース
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真鯛のポワレをアップ
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「カリカリの北あかりをまとった真鯛」はこんな感じ
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クレームドキャラメル、バナナのアイスクリーム添え (ピンボケ御容赦)
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バターは既定では付かないので要求する必要あり(無料)
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カウンター側の雰囲気
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奧側の雰囲気
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入口側の雰囲気(正面が浦和ロイヤルパインズホテル)
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浦和ロイヤルパインズホテル側から撮影
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オープン前に店頭に貼られていたポスター(既にOpen記念サービスは付かなかった)
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直近レビュー: http://r923e.asablo.jp/blog/2013/06/29/6881611 (2013/6/29)
再訪:[2010/3/31 11:40]◇
シェフもサービスも恵比寿のウェスティンホテル東京出身と聞いていたが、今度はパティシエまで連れてきたようだ。
ロイヤルパインズホテルの正面交差点角に出店したのは昨年4月のGW前。前回は開店直後の訪問だったこともあり、東京感覚が抜けていないと、手抜き料理とCP面での問題を提起した店だ。それが、ものの見事に「埼玉フレンチ」らしく変貌していた。試行錯誤中という話だったが、結果がしっかり出ていた。
現在のランチは、メイン1品の2400円か2品の3200円が基本。前菜(3択)、メイン(肉・魚)、デザート(2+1択)という構成。特に3200円のBコースは前菜2皿だったものがメイン2皿に変更されていたので実質値下げ。他に4800円のコースもあったが、あえて頼むほどの内容ではないだろう。
もちろん3200円のフルコースに、300円加算してデザート盛り合わせでお願いした。
前菜からは「豚頭肉のゼリー寄せ 春キャベツ包み」
どうも私は、頭肉といった普段食べない食材に惹かれてしまうのだが、これは失敗。ゼリー寄せで美味しいと思った皿を食べた記憶がないので好みの問題だとは思うが、それにしても肉の部分は脂身の塊で、後は肉というよりは皮の部分。沖縄のチラガー(豚の頭の皮)を食べている感じだった。ゼリーは豚の頭を煮込んだ出汁で作ったものだそうだが、あまり主張が無かった。
まあ、この手の料理はスグに出せるので、ホテルフレンチ得意の料理だとは思うが、やや不満。ちなみに、他の2品は「帆立貝のタルタルとビーツのマリネ」「パプリカのポタージュ フロマージュブランを浮かべて」だったので、私の選択ミスと言えそうだ。
魚料理は「スズキのポワレ リュバーブのピューレとキンカンのコンポート」
宴会料理的な魚の焼き(事前にオーブンで大量に焼いたものを、出す時に再加熱して仕上げる)だったが、皮目はパリッとしていた。個人店のように生から焼いていて腕もあれば、肉質が柔らかく美味しくいただけるのだが、この規模で厨房2名体制では仕方ない。人件費をかけない分だけ安価に提供している姿勢を評価したい。
で、前回食べた魚料理と比べるとその差は一目瞭然。魚の量も十分だし、付け合わせにもちゃんと手が入っている。複数のソースにキンカンのコンポートをピュレ状にしたものと合わせて味の変化を楽しめるようにもなっていた。付け合わせの野菜にも一手間加わっている。キンカンはともかく、野菜とソースとの融合が素晴しい。
手抜き料理的な印象は見事に吹き飛んでいたし、ボリューム的にも満足できるものだ。
肉料理は牛サーロインだったので他に無いかと打診すると「仔牛のホホ肉」があると。選択肢の無いメイン料理にも代替料理を用意している点は流石であるが、牛肉が苦手な客の場合はどうするんだろう? 仔牛とのことで大丈夫だろうと変更をお願いしたが、仔牛らしからぬ肉質でちょっとやばかった。
その「仔牛のホホ肉」は、蒸し焼きにしたもの。何でも3時間蒸して油脂分を十分に落としてから、仕上げに周囲に焦げ目を施して出す凝った料理だそうだが、仕上げの焼きはほとんど感じなかった。この油脂分を落とすというところが、この店の油脂分摂取量を極力減らす方針(=パンのバターはリクエストベース)の現れだと思うが、焼きが足りなかったこともありソースとの相性がイマイチだった。とはいえ、ソースは相変わらず少なかったものの美味しい仕上がりで満足。
肉の塊の下に見えるのは、セロリや人参等をピューレ状になるまで細かく刻んだものを炒めて春キャベツで包んだ手の込んだもの。前菜の春キャベツと被ってしまったが、これは美味しかった。前回のメインは手抜きと感じたが、こういった一手間かけた料理が添えられているだけでも印象は格段に良くなる。見栄えという面でも良い皿だ。
ただし、コース構成としては同じ食材と手法の料理は被らない方がベター。もう少しこういった部分を考えていただきたい。
前菜は相変わらず弱かったものの、メイン2皿で見事に返り咲き。この後のデザート盛り合せが久々の感動をもたらせてくれるものだった。種類の多さという面では他店でもあるが、構成力と味の決め方には唸るものがあった。単なるカット苺であっても外れと感じない。添えられている苺ソースがバッチリ決まっている。
まず飴細工を片付け、次にチョコタルト。このタルトの中にはブロックのチョコが隠れている。初めて見た気がするパイナップルチップとか、カップの中に入っていた軽い食感のババロア風のもの、ちょっと硬めのフィナンシェといった感じのした焼き菓子に、お決まりのクリームブリュレ。完璧だ。特にソースを含むフルーツ系のものは、他に類を見ない出来だと感動した。よくある単なるフルーツ添えではない。
最後のお茶に小菓子も付いてくる。黒い塊は生チョコだ。紅茶はポットで出てくるのも嬉しい。
メインがホテル仕様であることから、その分だけ迅速にサーヴされ、今回のフルコースでも1時間以内で終えることが出来た。満席になってもそれほど遅れないとのことなので、時間に余裕のないサラリーマンやOLでも使えないことはないだろう。
もちろん、時間に制約がある場合は、事前に予約してその旨打診しておいた方が良いと思う。
ディナーメニューを見ると、競争相手となる「Kiyoto」をかなり意識しているというか真似をしている感じだ。というのは、ランチのメインがディナーでもそのまま出てくるのだ。こうなれば、時間的余裕が無い方は別としても、安いランチだけで十分という感じがしてしまう。
同じ「Kiyoto」出身の南浦和の「La Senteur」は、当初は同じように昼夜共通のメインを出していたが、最近はやめたそうだ。そうでなければ、ディナーも試してみようという気が起きなくなるのは、私だけだろうか?
そこが改善されればディナーも試してみようと思っているが、しばらくはランチ再訪で楽しみたいと思う。
いずれにしても、浦和フレンチの水準がどんどん上がっているのは嬉しいものの、我が地元大宮はその気配無し。文教都市と商業都市の差がモロに現れている感じだ。交通の要である大宮は、少ない努力でも立地だけで客が呼べるので仕方ないとは思うが、それなら安くて旨いビストロが進出しても良いような気がするのだが・・
※天井からのスポットライトがテーブル中央から外れて照射されていたのと、予想以上の強い光だったため写真の出来が悪くなってしまった。右側が暗いのと色調バランスが悪い点は御容赦願いたい。
※前回は試行錯誤中との話だった開店直後での評価であったため、私の採点基準(1年以内の同時間帯再訪は平均値)を採用せず、採点を初期化させていただいた。
また、過去レビューはコメント欄に移動した。