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大西亭野田(阪神)、野田阪神、海老江/フレンチ、ビストロ
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昼の点数:4.5
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¥5,000~¥5,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 4.0
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|雰囲気 4.0
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|CP 5.0
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味5.0
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| サービス4.0
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| 雰囲気4.0
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| CP5.0
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| 酒・ドリンク- ]
混沌の愉しみ
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アミューズ パン・オ・フリュイとフランス産のチーズ
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前菜盛り合わせ大 チキンマカロニグラタン 本鮪の血合と筋の煮込み クスクス 温卵 レンズ豆のサラダ オリーブ入りラタトゥイユ サフラン風味
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丹波黒鶏とイスラエル産デーツのブリオッシュ包み焼き
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コーヒー
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2025/05/22 更新
大西シェフはリーガロイヤルホテル大阪出身。足繁くフランスには通っているが、フランスでの修行はない様子。そのせいか、紛うことなきビストロ料理でありながら、どこか料理の根底に「日本的な洋食」の顔が見え隠れするところもある。そこが良い意味で、ある種の古いフランス家庭料理の雰囲気を醸し出している気がする。そして、それ故にパリの老舗ビストロを思い起こさせる。
メニューは毎日少しずつ異なるが、長く通っていると、シェフの中での流行りによっての変化も感じる。今日は何が食べられるかな?最近は何に凝っているのかな?という楽しみがあるお店。
デジュネはアミューズ、前菜盛り合わせ、選べる主菜、最後にコーヒーかハーブティーかチーズが選べて2,300円。主菜は大体のメニューが+2,000円だが、せっかくなら+2,000円を選びたい。
どうも最近の流行りは徹底的に素材に拘る方向のようで、少々値は張るようになったが、とはいえ儲かるのか不思議に思う程に惜しげもなく高級食材を使ってくる。
前菜盛り合わせには+1,500円の「大」があり、盛られる種類も多くなるが、量も半端ないので、シェフも普通の人向けではないと断言していた。私は普通の人ではないので常に「大」に挑む。
今日の前菜盛り合わせ「大」は、チキンマカロニグラタン(これはプラス料金のない主菜…)、本鮪の血合と筋の煮込み、クスクス、温卵、レンズ豆のサラダ、オリーブ入りラタトゥイユ サフラン風味。どの料理もこれでもか!という量が盛り付けられていて、この一皿だけでも、そこらのランチを軽く凌駕する。
最高だったのは本鮪の煮込み。元々、内臓系の煮込みを得意とするシェフだけに、野菜やスパイスと渾然一体となった血合や筋が、クドさを除いた豚の様でもあり、美味すぎる。これだけで今日も来て良かったと思わせる。こういう混沌とした料理のセンスが真骨頂だと思う。食べ進める内に、ここにクスクスや温玉やレンズ豆のサラダやサフラン風味のラタトゥイユが少しずつ混じり合うことでさらに生まれる混沌も楽しい。
主菜は黒鶏のブリオッシュ包み焼き。パートブリックやブリオッシュを使い、生地の中で肉を蒸し焼きにするのもシェフの得意とするところ。丹波黒鶏と厚切りベーコンとデーツの混じり合った香りが立ち昇り、かなりお腹の膨れた状態でも食欲をそそる。デミグラスベースのソースには牛肉がたっぷりで、香り高くパラパラに炊かれた付け合わせの米と合わせてハヤシライス風。ここにも洋食的な顔が。滋味深いが量も多い。
コーヒー飲んで5,800円。十分にコスパが異常だが、満腹過ぎて夕食など食べられたものではないから、最早コスパという概念では測れないものがあると思う。
やや朦朧としつつ、美味しさの渦に混沌とした頭の中で幸せを嚙みしめながら、30分ほどかけて大阪駅くらいまで歩いて帰るのがおすすめだ。