2回
2015/07 訪問
オールメニュー・コンプリート!(←パクり)
黒門市場の、アーケードが切れたところを少し南下したところにあるラーメン屋。屋号は、「つけめん周月」。以前から、マイレビュアーさんがレビューされているのを見て、行きたいとは思っていたのだが、どうも腰が重かったのだ(家からも会社からも場所が不便というのが大きいが)。
とある冬に初めて訪問しようとしたときは、家を出たときは降っていなかったのに、日本橋駅を下車してみるととんでもない大雪になっていて行くのを諦めたり。その後つい店のことを忘れてしまったが、夏にふと思い出して訪問したら、麺切れで閉店…数日後に台風の中やっとこさ訪問したら、アイドルタイムが臨時休業の日に当たって。さらにはある夜遅くに訪問したら、店主が力尽きて(?)閉店していたり。フラれ続けたのも、訪問できずにいた原因だったのだが。
ところが、点数を見ていただければわかるように、やっとこさ訪問できたと思ったら、これが見事にハマってしまった。「個性的であるがゆえに、ツボにハマって爆発した」、要するに、メチャメチャ僕好みのラーメンだったわけだ。もっとも、上記の点数は、「ハマった人」のものなので、一般的には、少し割引が必要かもしれないが(笑)。
当店について説明すると、当店は魚介ラーメンを出すお店である。しかし、毎週水曜日に限り、鶏ベースのラーメンを出している。この水曜日の屋号を、便宜上「翔月」と呼んでいて、以前はこのレビューで両方口コミが書かれていたのだが、今は二つ別の店舗として、登録されている。
で、僕の初訪は水曜日。すなわち翔月だった。直近で何度もフラれ、この日も雨だったので、まさか臨時休業じゃないよな、と思いつつ、店に到着。お!今回はやってるな!店に入り、狙っていた油そばの食券を購入。お店は、お客さんはそこそこ入っていたものの、先客はみな食べ終わる頃合いだったのと、助手が一人付いていたため、店主は手持ち無沙汰感があった。
食券を渡すとき、世間話がてら、「いや~、この店何度かフラれてねぇ。こないだは麺切れだったし」と水を向けると「バカヤロウ!ウチのお客さんは開店前から待つ人もいるんだ!どうしても食べたいなら、いくらでも機会はあったはずだ!」と怒鳴られ…ることもなく、普通に着席。というか世間話も別にしてないのだが(笑)。
ちなみに、マイレビュアーのルー・フランクさんの、「店主が○○に似てる」シリーズじゃないけど、ここの店主、くりいむしちゅーの有田のシャクレをなくし、3倍ほど男前にしたような顔。これならローラも気に入るんじゃない?
このお店、食券を買うと、テーブルの空いた席にお茶が置かれ、こちらの席にどうぞ、と案内される。それも端からギュウギュウに詰めて座らされるのではなく、適宜余裕を持たせた席に案内されるので、非常に助かる。
そうそう、僕がラーメン店で、ラーメンが到着する直前にする動作が一つあるのだが、それは「割り箸を割る」という行為である。ラーメンは、麺が延びないよう、一秒でも早く食べたい、でも写真も撮らなきゃいけない…なので、写真を撮るタイムラグを少しでもなくすため、事前に箸を割っておくのだ(なら写真撮るなよ、と言われそうだが、「写真があるほうがいい!」というマイレビュアーさんもおられるし(笑))。
ところが、このお店でも同じように、事前に箸を割ろうとして驚いた。なんとこのお店、最初から割り箸を割っているのだ!割り箸じゃない、普通のお箸ならともかく、割り箸を割ってくれている店は初めて。僕のように、写真のタイムラグをなくしたい人はまずいないだろうが、箸を割ったら上手く割れず、でももったいないので我慢して使うって人はおられるだろうから、そういう人に取っては良いサービス。
…最初から割れている商品だったりして(後日確かめたら実際そうだった(笑))。
で、初回の翔月版油そば。これを食べたときは衝撃だった。久々に使うが、
が な
い あ
ま あ
う っ っ あ
ぁ !
あ
ぁ ! !
あ
ぁ
あ
ぁ あ
ぁ
であった。こちらは翔月の品なので、詳しいレビューはあちらで後日書くが、とにかくこれまで約二年、当店を訪問しなかった自分を恥じた。
これなら、他のメンも食べてみたい!翔月ではなく、まずはベースの周月から味わってみたい!
で、結果から書くと、全メニュー食べたのだが、
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つけ麺:★4.5
油そば:★4.1
ラーメン:★3.7
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という結果になった。
【油そば:★4.1】
油そばは、魚介中心だが適度に油のコッテリ感もあり。麺は、味は非常に旨いしコッテリとはいえ、魚介メインの分、少し物足りない感じはあるかも。特に、お店の推奨する、生卵トッピングの場合は。その場合は、卓上に醤油ダレがあるので、これを少し投入すると良い。また、酢を入れると、不思議なまろやかさが出て、こちらもグッド。卵なしの場合のほうが、酢との相性はいいかな。一味をかけるのも、味が引き締まって良い。
また、やや固め仕上げかな。スパゲッティの、アルデンテのような感じ。ただ、油そば自体、けっこう温度が高いので、食べ進むうちにジャストになる。もっとも…アルデンテと思えば納得もいくが、最初の一口目はちょっとゴワっと感はあるかも。なので、醤油ダレや酢は、最初から投入しないほうがよいかも(麺が固くなるから)。
うん、これが一番食べやすく、万人受けだな。
【つけ麺:★4.5】
あえて言おう、問題児であると(笑)。なぜかと言うと、ダシにめちゃめちゃ酢が利いているのだ。他の方のレビューを読むと「柑橘系の風味」と書かれてあるが、おそらく柑橘系エキスそのものは、入っていないかと。ただ、なぜか本当に柑橘系の風味がする(入ってたりして(笑))。普通に米酢(個人的に、いちばんむせるやつ(笑))だと思う。
初めて食べたときは、食べ進むうちに砕いたイリコ?と思われるものがどんどん出てきて、味もだいぶなじんできた。「しまった!かき混ぜて食べるべきだったか!」と二度目はおもいっきりかき混ぜたのだが、やはりはじめは魚介は出てこず、最後のほうにやっと、麺に絡み付いてきたから不思議。
なお並盛、中盛、大盛、特盛のすべてが同一料金。さすが、自家製麺ならでは。(あまりないが)製麺所系や、チェーン店で、本部が出荷する麺を利用する店で同一料金だと、「大盛りも値段は一緒だが、最初から並盛りの値段を高めに設定」されていて、ボッタ○リ感を受けることもあるのだが、自家製麺なら、麺を増量しても、コストはほとんど変わらないから、大丈夫ね(製麺機導入の初期費用と、技術習得の工賃は、もちろん高いが)。
ただ、繰り返すが、この酸味の利いたつけダレは、賛否両論あるだろう。というか、ざっと他の方のレビューに目を通したが、否ばっかり(笑)。でも…僕はめちゃハマった!でも…「こら賛否両論あるわ」という感想も、抱いた。
【ラーメン:★3.7】
これぞ無化調ラーメンという、無骨な味わい。魚介、それもイリコ等のジャコ成分が豊富で、「ジャコ天」が好きな人や、つい煮干をポリポリかじっちゃうような人は、ハマるのでは。麺は、つけ麺や油そばとは違い、細麺。やや柔らか系、フニャフニャ系で、案外好き嫌い分かれるかも。
サイドメニューも豊富なのだが、店長オススメの味玉くずしご飯は、味付きの味玉が、ピアノ線かなにかで切れ込みが入っていて、ハシでつつくとホロっと崩れる。味玉が冷えているのは残念だが、ご飯との相性もよく、値段も280円と安いことから、僕も自信を持ってオススメできる。
チャーシュー丼は、チャーシューだけでなく、刻み野菜も乗っている。なお野菜にはマヨネーズが掛かっており、見た目はん?と思ったが、このマヨネーズが、自家製なのだろう、これまたメチャ旨くて、予想を裏切る旨さ。これなら野菜サラダも旨いだろうと思ったが、まさにその通り、抜群だった。
と、メインメニューからサイドメニューまで、ほぼどれも、僕の求める水準をクリア!当店の一般的な評判は、「どれもなかなか旨いが、つけ麺は賛否両論」なのだが、そのつけ麺にズッポシはまったのだから、そりゃ好きになるわけだ。
ただ…【あの人】の情報では、夏限定の、「冷製おろしぶっかけ黒ごま麺」とやらが実は一番旨い、ってな話もあって(個人の感想とはいえ)、しかし夏場に一度訪問したときは臨時休業かなにかで食べられず。当時は「ま、いいか」で済ませていたのだが、ここまでハマる店と分かっていたのなら、何としてでも食っていたのになぁ~(笑)。
今となって、頭の中の妄想店主が「どうしても食べたいなら、いくらでも機会はあったはずだ!」と怒っております(笑)。
この冷製おろしをさっ引いても、今のところ、「僕的、大阪で二番目に好きなラーメン屋」になった!
ちなみに、どれくらい好きかというと、周月はなんと香港にも店舗があのだが…短期の香港行きのとき、迷わず食べに行ったくらい(写真参照)。
('12.12.19)
◇◇
2013年度から、全体的に味を見直したとのこと。ただ、全メニューをコンプリートして以降通う回数が減り、たまに来ても油そばばかり食べているので、僕が食べていないメニューについては、どう変わったかはみなさんの判断に委ねたい。食べた分については、全体的に味がなめらかになった気がするが、元々大いに気に入っていた店なので、最終的な感想…すなわち総合点数は、良い意味で変わらなかった。
それより大きな変革は、これまで「水曜日のみ翔月」だったのが、「月・水が翔月」に変わったことかな。その他不定期に「翔月」として営業されているようなので、TwitterやFacebookのアカウントにて確認されてください。
毎週水曜日は、一切浮気せず通い詰めた僕、もう少し早めに切り替えてくれれば楽できたのに…(笑)。
さて、レギュラーメニューは制覇したので、今回は現在発売中の限定メニューを紹介。
■冷製おろしぶっかけ黒ごま麺(★3.75)
上で、夏季限定と書いた「冷製おろしぶっかけ黒ごま麺」、僕がこの店に通い始めたのは秋口からなので、一年待ってようやく食べることができた、待望の一品。甘味と酸味、辛味のコラボ。温泉玉子もいい味出してるし、大根おろしとレモンも爽やかさに拍車を。ただ、ショウガはなくてもいい気が。旨いことは旨い…のだが、結論から言おう、期待値のハードル上げ過ぎて、それほど感激はなかった(笑)。
ま、レギュラーメニューを、他の方の何倍も気に入ってる僕だからであって、普通の人ならこれが一番気に入ってもおかしくはないか。夏季限定なので、もう一回くらいは食べるかもしれないが…やっぱりレギュラーに戻るかもなぁ(笑)。
あ、でも具やスープが惜し気もなく提供されていて、それがむしろ多過ぎるとも感じていたので、麺増量すれば、バランスが取れるかも!うん、やはりまた食べに行かねば。
冷製おろしぶっかけ黒ごま麺
力尽きて営業終了
いつものように、斜めから
逆サイドから
チャーシュー麺大盛り。当店最高値の1,200円!
ネギギャンラーメン…
つけ麺!
スープ割り用のスープ
つけ麺あつもり
油そば
油そばトッピング用の卵
卵かけご飯
卵かけご飯用の卵
店長も自画自賛、味玉くずしご飯!
ちゃーしゅー丼…マヨネーズ掛かってるやん!?と思ったが、これがまた旨い!
野菜サラダまで旨い!
ピリ辛メンマ。味にアクセントがあって、ラーメンと交互に食べてもよい
宇和のじゃこ天
また来るで~
ポイントカード…バイトの女の子に、なぜかケツに押された
ラーメン(翔月版)
つけ麺(翔月版)味玉乗せ
つけ麺(翔月版)の麺アップ
つけ麺(翔月版)のつけ汁アップ
油そば(翔月版)アンド白ごはん
油そば(翔月版)のアップ
水曜日に時々登場する、和歌山風ラーメン
香港の看板
つけ麺(香港版)
香港のつけ麺。ホカホカ湯気出とる~!デフォは「あつもり」やったんか~!
香港のつけ汁。ややマイルドだったかも。シャープさは、大阪店のほうが断然上!
香港でも行列!
香港の店頭メニュ-
香港の店頭メニュー拡大
香港の店頭メニュ-。野菜味噌つけ麺…そういうのもあるのか
香港香港うるさい?(笑)
香港でも自家製麺!
香港の伝票。熱麺と書かれていた…
香港のお箸は普通の割り箸
香港でもこの暖簾。いつも思うけど、「THE」は要らないよなぁ…
麺鮮醤油房 周月
2016/07/02
Ribot様
ご来店ならびにとても素敵な文章のくちこみのご投稿、ありがとうございます☆
現在は中休みなし、基本的にお休みもなしでやってますので、ランチタイム外れでもいつでもお越しくださいませ。
創作麺よりレギュラーメニューがお好みという言葉は、ラーメン屋冥利に尽きます!!
またつけ麺、油そばをご堪能ください!!!
2016/03/14 更新
大阪難波にあったつけ麺、油そばが旨かった店。自家製面のメリットをフルに活かし大盛り(それも相当な量)まで増量無料という太っ腹な店だった。つけ麺は、酸味とイリコ魚粉(?)の香りが強く、好みが分かれる味だが僕のようにハマった人間にはたまらない味だった。油そばは万人受けする絶品のもの。
さて当店、源流は松山にある「周平」に端を発し、その後法人を立ち上げ、広島や山口、果ては香港や上海、タイにまで店舗を増やしていった「アザース株式会社」である(ちなみに僕は香港店は訪問済)。当店の店主はその「アザース」の立ち上げ初期メンバーだったらしい。
そしてその「アザース」の広島店である「周一」で修行した人が、北九州の小倉にオープンしたのが「山希」。つけ麺と油そばを出しているのだが、つけ麺に関しては当「周月」にもさほど遜色ない味。残念ながら油そばは「周月」の銘品の域には今のところ達してはいないが、完成形がここにあるとすれば、進化が待ち遠しい。